261. ヘルボーイ
《ネタバレ》 原作は読んでいないけどアイディアが良いよね。悪魔の子ヘルボーイを始め、普通なら悪役のような登場人物たちが正義の味方というところがユニーク。外見に似合わず猫やキャンディーが好きで嫉妬もするというレッドのキャラクターに魅力を感じますが、特にこれと言った必殺技などがないので(耐火仕様というところくらい?)、ただ赤い大きなお兄さんが暴れ回っているだけという気がしなくもなかったり…。それからセルマ・ブレアや仲間の半魚人は完全に脇役扱いだし、唯一キャラが立っていた敵の刃物使いもやはり死に方が呆気なかったです。最後に誰か一人忘れられていない?と思ったら、しっかりとオマケカットが用意されていたのは面白かったです。パート2が公開されたらまたDVDで楽しみたいと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2005-04-02 22:27:30) |
262. オールド・ボーイ(2003)
《ネタバレ》 復讐が復讐を呼ぶ、まるで御伽噺ですね。前半は開放されたばかりのオ・デスの奇妙な言動がコミカルで面白く、生きた蛸をそのまま頬張るシーンはグロテスクでありながらもユーモラスでした。アクションシーンもまるで二次元の格闘ゲームのようでパク・チャヌク監督のビジュアルセンスの良さを感じます。そんな訳で最初から最後までインパクトの強い作品であることは確かですが、一日経ったら「結局あれは何だったんだ?」という感じですっかり興奮が醒めてしまったので7点です。観た直後だったら間違いなく8点でしょう。それから思っていたより痛いシーンが多いですね、同時期に観た『SAW』よりも辛かったです。しかし毎度の事ながらこれをわざわざハリウッドでリメイクしなければならない必然性が分かりません、このままで十分傑作でしょうに。 [DVD(字幕)] 7点(2005-04-02 10:33:56) |
263. ソウ
《ネタバレ》 してやられた。撃たれたはずのアダムが起き上がった時点で「何故?」と思わずにはいられなかったが、それでも犯人の方が一枚上手であった。途中で共犯がいるのだろうくらいには思ったけど、まさか目の前にある死体がジグソウだったとは…盲点でした。7時間以上も身動き一つ取らないというのは、さすが死を覚悟した人間はやることが気合が入っているということで目を瞑っておきましょう。とりあえず長いレンタル待ちをして観た甲斐がありました(それでもビデオだけど)。生きる意欲が湧くという意味では『ショーシャンクの空に』を遥かに越えている映画。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-01 21:30:41) |
264. ジャバウォッキー
《ネタバレ》 人形から人形が生まれ、人形が人形を食べる…。C-3POじゃないけど気がおかしくなりそう。ナイフが楽しそうに飛び跳ねてやがて自滅する。子守唄的でどこか心地良ささえも感じる不思議な作品です。迷路をクリアした時のカタルシスといったら堪りませんでした。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-03-30 13:34:11) |
265. 石のゲーム
如何にもNH○でやっていそうな感じの内容、イマジネーションを刺激されます。しかし子供には見せられない、というか見せてはいけないもののような気がする。ただの石のはずなのにこんなにもエロティシズムを感じさせます。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-03-30 13:15:15) |
266. 浮雲(1955)
暗い、暗すぎる…。高峰秀子と森雅之、この二人が一緒にいるだけでどんな部屋でも陰湿なムードになってしまう。こんな映画が人気だったなんて当時の日本はよっぽど落ち込んでいたのでしょうかね。もっとポジティブなものを想像していましたが、まさかここまでネガティブだとは思いませんでした。ヤルセナキオってこういうことか…。 7点(2005-03-28 16:07:54) |
267. ガンダーラ
青に包まれた神秘的なガンダーラの世界が美しい。絵はレトロだけどハイテクみたいな。相当評判の悪い作品のようですが、僕はルネ・ラルー初体験ということもあって大いに楽しめました。トランスフォームやメタルマンのキャラクターも秀逸で好きです、特に機械軍の行進シーンなんて見ていてゾクゾクしてくる(ヤバい?)。 8点(2005-03-26 11:27:30) |
268. みなさん、さようなら(2003)
《ネタバレ》 う~む、嫌な親子だ…。てっきり単なる父と息子の物語かと思いきや、それによって周りの人々も変化していくお話でした。「ビッグ・フィッシュ」が御伽噺ならこっちはあくまで現実の話。裏から麻薬を調達して来たり、見舞い客を金で雇ったりと。しかしながらそんな現実面が嫌い、何でも拝金主義で罷り通ってしまう物事。死に際まで女のことを考えている父親は幸せを通り越してある意味救い難い、息子は息子でプチ浮気なんかしちゃっているし。アカデミー賞外国語映画賞を受賞したにも関わらずここでの評価の低さが納得できます。 5点(2005-03-24 14:46:19) |
269. フード
"シュヴァンクマイエルの食物狂時代"とでも呼びましょうか。『ザ・グリード』の「食って、食って、食いまくれ!」というキャッチコピーは寧ろこちらの方が合っているのでは?多分僕だけだろうけどとても食欲の出る映画だと思いました、あ~お腹空いた。あ、ウェイターさん!…仕方ない、まずはこのパソコンから食べ始めるとしよう(笑)。 9点(2005-03-23 17:13:11) |
270. 昨日消えた男(1941)
《ネタバレ》 「あ、なるほどね」「いや、まったく」。まるで良質のコメディ作品でも観ているかのようにゲラゲラと笑ってしまいました。殺人事件によって浮き彫りになっていく人間関係、皆がそれぞれ少しずつ事件に関わっているというタネ明かしにもワクワクさせられます。犯人の名前を言われた時に密かに「誰?」と思ったのは内緒ですが…(もう一回最初から観ようかな)。豪快なアクションも有り、たった9日間でこれほどのものを撮り上げたというマキノ監督の手腕にはただただ脱帽です。姉妹編『待って居た男』も非常に楽しみであります。 8点(2005-03-23 17:00:59)(良:1票) |
271. 地上最大のショウ
《ネタバレ》 ジェームズ・スチュワートの何やら暗い過去を背負ったピエロのキャラクターが好き。この映画の良いところは観客とサーカス団員の両方になれるところでしょうか。子供よりもパレードに夢中になってしまう父親や、固唾を呑んで曲芸を見守るカップル、道化師を見て笑う子供たち。そしてどんな犠牲をも厭わずに危険に挑戦する曲芸師。自らの命を賭けて人々を楽しませようとする彼らの行為に改めて敬意を表したくなりました。 7点(2005-03-23 16:52:01) |
272. スチュアート・リトル2
何故だか心に残る映画。スチュアート、マーガロその他CGが良く出来ています。リアリティの欠片もないけど、実写に上手く溶け込んでいる。スチュアートの体は小さいながらもやることは大きいというシンプルなテーマにも胸を打たれる。ずーっと前に観てほとんど内容を忘れかけている1より好きかもしれません。クライマックスはいい年こいてハラハラしてしまった(まだガキだけど)。 [地上波(吹替)] 8点(2005-03-22 23:48:31) |
273. ザ・ミッション 非情の掟
オープニングのB級臭い音楽からちょっと心配したのですが、とても面白かったです。なるほど、確かにこれは非情の掟ですね。主役の五人はカッコ付けているだけあって本当にカッコ良い!全篇緊迫したムードの中に程よく紙屑を蹴り合うシーンなどのユーモアを交える演出も的確です。ただ香港のアクションに不慣れなせいか、あまりにも動作が速すぎて一瞬だけでは何をやっているのか判別できなかったり…。しかしボディガードとしてこれ以上に頼れる男たちが果たしているでしょうか?ハリウッドのアクションに毒されている自分はまだまだのようです。 7点(2005-03-20 09:41:51) |
274. 露骨な顔
観終わった後は哀愁を帯びたテーマ音楽だけが印象に残ります、あとは意外と地味な感じ。主人公が精神分析医というだけあって、映画自体もどこか影のある暗いトーンの作品に仕上がっています。とりあえず原作の小説を読んでストーリーさえ知っていれば特に観る必要はないかもしれません。ラストは無意味に変更されていたけど、はっきり言って訳が分からん! 6点(2005-03-19 20:18:18) |
275. 5時から7時までのクレオ
《ネタバレ》 正確には「5時から6時半までのクレオ」。TVシリーズ「24」も真っ青のリアルタイムドラマ。ジャック・バウアーがテロリストと戦っている間、クレオは不安と絶望の中をさ迷っています。しかし発想は良いものの、どうやら作品全体のペースを持続させることはできなかったようで。そのために途中でゴダールとアンナ・カリーナが出演するサイレント映画などが出てきますが、如何せんこの映画がちょっと「う~ん…」な出来(笑)。導入部分と序盤は凄く良かったので7点です。 7点(2005-03-19 20:13:31) |
276. ロード・トリップ
あっはっは、下らなすぎて笑えた。こういう気の抜けたコメディって、シリアス映画なんかを立て続けに観た後に観るとやけに落ち着きますね。学園物では「アニマル・ハウス」などほどコッテリしていなくて良いです。 6点(2005-03-18 20:12:24) |
277. 男と女の詩
《ネタバレ》 オープニング、映画が始まったかと思ったら実はそれは刑務所での上映会で、突如男が銃を振り回したかと思えば…と冒頭から二重のサプライズが仕組まれています。それもまだまだほんの序の口と言わんばかりに、ハリウッドもびっくりの特殊メイクや後になってからようやく「そうだったのか」と気付くシーンが屡々。宝石店の襲撃シーンも見応えがあり、リノ・バンチュラのアンニュイな表情にも痺れました。しかし実はオープニングに流れていた映画こそがクロード・ルルーシュの『男と女』であり、これをまだ観ていない自分にとってはそれが吉と出たのか凶と出たのか分かりません(汗)。 8点(2005-03-18 19:57:45) |
278. キャンパス・クレージー
《ネタバレ》 いくら口約束とは言え、約束は約束。あらゆる万策尽きた最後に競馬で金を当てるところが夢(?)があって良かったです。途中でひらめいた時点ではきっと当たらなかったでしょうね。 6点(2005-03-18 19:45:36) |
279. サイコ2
《ネタバレ》 包丁を手渡された時のあのノーマンの顔と言ったらなかったな、しかしレタスは普通に切られるのね。何だか前作のキャストをそのまま使った贅沢なパロディと思えなくもなかったり…。カメラワークや映画の雰囲気からおそらく監督は相当オリジナルを研究しているんだなということが観て取れますが、如何せんちょっと張り切りすぎた感があります。一応最後まで犯人は気付かなかったけど、別段驚きもしなかったし。確かに有名名作映画の続編としてはなかなか健闘している方だと思います(事実、思っていたよりも面白かった)。ノーマン・ベイツと、そしてアンソニー・パーキンス自身の哀愁を感じさせる一本です。 5点(2005-03-18 19:41:17) |
280. 息子の部屋
《ネタバレ》 良く言えば優しくて繊細、悪く言えば上辺だけで地味。僕の家族も父・母・姉・そして自分という構成なので、よく「自分が死んだら家族はどう思うだろう?」と考えることがありますが、おそらくその時はこうなるだろうなと思いながら観ていて身に沁みました。やはり悲しいのは"死んだ者"ではなく"残された者"なのですね。前半があまりにも淡々としていたため、より一層そのギャップを感じました。難点はドラマチック性に欠け、始終やや退屈に思えてしまうことでしょうか。丁寧に描かれている作品だとは思いましたが。それにしてもそんなにタイトルは悪いですかね? 7点(2005-03-16 16:11:27) |