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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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261.  アルプスの若大将
クレージーキャッツの映画でのとても勢いのある演出が好印象の古澤憲吾監督による若大将シリーズ第7作。若大将が歌うシーンになると、いきなり加山雄三のプロモっぽくなったりして、先月見た1作目からの数年で加山雄三が一気にスターになったことがうかがい知れる。それが僕のような特に加山雄三のファンでもないような身からすると少々気にならないでもないし、それから公開当時に時の人だったと思われるような有名人がカメオ出演していたり、ヨーロッパの観光映画的側面もあるといった部分がちょっと時代を感じてしまうのだが、古澤監督らしい勢いのある作品でとても面白かった。これで若大将シリーズ見るの2作目なんだけど、田中邦衛はたぶんいつもこうゆうキャラなんだろうなあとかだんだんシリーズの楽しみ方が分かってきた感じ。エンドマークを見てパラマウント映画のマークを思い浮かべてしまった。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-09-05 02:48:17)
262.  日本のいちばん長い日(1967) 《ネタバレ》 
岡本喜八監督の戦争映画というと「独立愚連隊」や「肉弾」といった悲壮感の中にもどこか明るさのあるイメージが強いので、本作はちょっと喜八監督らしくない作品だと思うものの、このような大作映画にありがちなダラダラした中だるみ感がなく、橋本忍脚本による重厚な人間ドラマと喜八監督の演出の力強さによって長時間にも関わらず最後までとても面白かった。昭和20年(1945年)8月15日に玉音放送が流れて終戦に至るまでの経歴という内容も興味深く、宮城事件とかぜんぜん知らなかったのでとても衝撃的だったし、今まで生放送とばかり思っていた玉音放送が録音だったことにもビックリ。オールスター大作なので出てくる俳優陣も脇役・端役に至るまでこれでもかというくらい豪華なメンバーを揃えていて、その点でもみどころ。陸軍大臣を演じる三船の鬼気迫る演技、笠智衆演じる仏様のような総理大臣も印象深いが、やはり特攻隊を見送る伊藤雄之助のあの表情が忘れがたい。 喜八監督の映画の中では異色作かもしれないが、一度は見ておくべき傑作だと思う。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-08-25 13:28:30)
263.  クレージーの大爆発
クレージー・キャッツの主演したコメディー映画シリーズの中では末期の作品になるので、あまり楽しめないかもと思っていたが、ここでも古澤憲吾監督の演出の勢いは相変わらずで、なかなか楽しめた。ストーリーに前年暮れに起こったばかりの三億円事件を絡めてあったり、月まで行っちゃったりするのが、公開当時の時代が見えて面白い。関西弁の総理大臣を演じる藤田まことが妙に笑える。平田昭彦がこういうコメディーに大きな役で出てるのはちょっと珍しいかも。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-24 09:06:09)
264.  大学の若大将
若大将シリーズ見たのは初めてだったけど、加山雄三が無責任シリーズの植木等のように実にいきいきと主人公を演じているのがとても印象的。また脚本家が同じためか映画自体にも無責任シリーズのような得体の知れないパワーがあってすごく面白かった。田中邦衛も「北の国から」以前の出演作は黒澤明監督や岡本喜八監督の映画なんかでいろいろと見てるけど、それでもこの青大将役はなかなか新鮮に感じた。(冒頭のサングラス姿の似合わなさに爆笑。)飯田蝶子演じる祖母がなんとも可愛らしくいい味を出しているのも忘れてはならない。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-08-21 16:23:47)(良:1票)
265.  ニッポン無責任時代
東宝のすべてのクレージー映画の原点となるこの作品。現実には絶対に有り得ないようなサクセスストーリーだけど、植木等演じる平均の能天気で調子がよくてプラス思考のかたまりのようなキャラクターを見ているとついついこちらも徐々に感化されていって、映画を見終えた後にはなんだかすごく元気が出た。上司役の谷啓とのやりとりは同じく谷啓が上司役の「釣りバカ日誌」シリーズの浜ちゃんと佐々木課長のやりとり見てるみたいだったけど、これを参考にしたのかも。
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-21 12:49:53)
266.  女は二度生まれる
まだ一度しか見てなくてその時は映画としてはよく出来てると思いながらも川島雄三作品として何か物足りなさを感じていたが、これを見た時はまだ川島作品をそれほど見ていなく、フランキー堺が出ているということで、もっと喜劇的な作品を期待してたせいではないかと思えて来た。靖国神社の使われ方が妙に印象に残っているしラストシーンの見ている観客に主人公のその後の人生を想像させる余韻の残しかたも川島監督らしく素晴らしい。もう見てからだいぶ経っているので忘れてる部分も多いが、このラストシーンとバスの中で妻子を連れたフランキー堺と若尾文子がバッタリ出会い、お互いに声をかけることもなく別れるシーンがとても印象に残っている。主演の若尾文子もこれまで見た出演作の中では一番魅力的(というか若尾文子と聞くとこの映画の小えんを思い浮かべるようにいつの間にかなってた。)だと思う。最初にレビューした時、快作どまりと書いてしまったけど、「洲崎パラダイス 赤信号」などほかの川島作品を見ているうちに実はこの「女は二度生まれる」という映画、傑作だったのではないかと思いはじめ、書き直すことにした。川島雄三監督は決して喜劇だけの監督ではなく、このような深いドラマを撮らせてもうまい監督なのだ。 
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-08 17:32:03)(良:2票)
267.  しとやかな獣
悪いやつばかりが登場すると見る前に聞いていたので、どんな風な映画なのかと思っていたが、人間のいやな部分をブラック・ユーモアたっぷりに描いていてとても面白かった。この映画のように舞台を一箇所に限定している映画だと、単調に感じられる場合があるが、凝ったカメラワークと登場人物たちの会話のおかげでむしろスピーディーに感じられ、途中で全くだれることがなかったのも川島雄三監督の演出力の高さを感じられる。ほかにも川島監督ならではと思えるシュールな演出もあり、ヒッチコックの「ロープ」のような舞台的な作品でありながら、ちゃんと映画としてのつぼを押さえているのには感心させられる。そしてなんといってもこの映画の魅力は前田家を中心にした登場人物たちに尽きるだろう。若尾文子の悪女役はあまり見たことなかったんだけど、したたかに演じきっていてさすがと思わせる。前田家の面々にはちょっと唖然とする。それから忘れてはいけないのが小沢昭一。とても怪しげな独特のキャラクターで強烈に印象に残る。出番が少ないのははっきり言って勿体無いなあ。 2012年12月10日追記:小沢昭一という俳優を知ったのはたぶん映画ではなくラジオのパーソナリティーとしてだったと思うけど、いまでは川島監督の映画で欠かせない俳優の一人というふうに自分の中ではなっている。「幕末太陽伝」の金ちゃんはもちろんのこと、そのほか、「洲崎パラダイス 赤信号」のだまされ屋の店員役もまさにこの人ならではで、比較的シリアスな物語にあって小沢昭一演じるこの店員がコメディーリリーフとしての役割をはたしており、これも忘れられない。でも、やはり、この映画に登場するあやしい存在感を放つ歌手・ピノサクは小沢昭一だからこそ、小沢昭一にしかできないと思えるほどのハマリ役で、今まで見た小沢昭一の演じた役柄ではいちばん印象に残っているし、いちばん好きな役柄だ。そんな小沢昭一の訃報はとても悲しいし、非常に残念に思う。心よりご冥福をお祈りします。「このアパート、エレベーターないの!?」
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-02 12:35:26)(良:1票)
268.  赤毛
岡本喜八監督の映画で主演している三船敏郎を見るのは初めて。五月に見た「座頭市と用心棒」が内容的にちょっと物足りない映画だっただけに同じくスタープロ(三船プロ)制作のこの映画にはそんなに期待してなかったんだが、こちらはわりとシリアスな作風になっていてそれでいて喜八監督らしいユーモラスなシーンもあり、(代官役の伊藤雄之助がとくにコミカルな演技をしていて笑える。)なかなか面白かった。ラストのええじゃないかの踊りは圧巻。主演の三船が「七人の侍」の菊千代のようなキャラクターなのは三船の当時の年齢もあって若干の違和感を感じるのがちょっとと思うものの、全体的には喜八監督らしい傑作だと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2007-07-26 14:23:42)
269.  電送人間
福田純監督といえば70年代のゴジラ映画のイメージが強く、見る前はちょっと不安もあったが、怪獣ものと違って特撮よりもストーリーを重視しているなど、作風としては後年の円谷プロのテレビシリーズ「怪奇大作戦」のテイストに非常に近くなかなか楽しめた。電送人間須藤兵長役の中丸忠雄の不気味な演技はインパクトがあって良かったし、この映画では脇役に徹している円谷英二の特撮も怪獣映画とはまた違った印象を残しているのも良かったと思う。ただ、当時から大スターであった主演の鶴田浩二がかなり浮いて見えるのがちょっと残念。
[DVD(邦画)] 7点(2007-07-10 11:21:07)(良:1票)
270.  喜劇 女は度胸
なかなかパワフルな喜劇映画でかなり面白かった。劇中何度かある渥美清と花沢徳衛の喧嘩シーンは初期の「男はつらいよ」での寅さんと森川信演じるおいちゃんとのやりとりを見てるみたいな感じ(途中から花沢徳衛が森川信に見えてきたし。)だったりラスト近くの渥美清のせりふがまんま寅さんが言っているかのように聞こえるとかどこかこの年始まったばかりの「男はつらいよ」シリーズのセルフパロディーのようで楽しい。母親を演じる清川虹子がすごく良い演技を見せていてとても印象に残る。内容的にはいつもの松竹らしい映画だと思うけど、挿入歌(「くそくらえ節」)の歌詞などけっこう過激な部分も多かったのがいつもの松竹映画とはちょっと違っているなという感じを受けた。森崎東監督の映画なかなか機会に恵まれず今まであまり見たことはない(これが4本目。)けれど、ほかのももっと見てみたいなあ。
[DVD(邦画)] 8点(2007-06-28 13:49:41)
271.  九ちゃんのでっかい夢
山田洋次監督による坂本九主演の喜劇。ほかの「男はつらいよ」以前の山田作品と比べるとずいぶん演出がおとなしいし、坂本九のために作られたプログラム・ピクチャーの印象が強く、映画としては全体的に可もなく不可もなくという感じがする。それでも、今は亡き坂本九のステージ・シーンや、てんぷくトリオのコントがけっこう面白かったので一点プラス。大泉晃の変な外国語も笑える。
[DVD(邦画)] 6点(2007-06-16 19:06:18)
272.  緯度0大作戦
この映画の存在は東宝特撮映画関連本などを見て子供の頃から知ってたが、ビデオ化されてなかったために見る機会がなかった。それを10数年たった今頃DVDで見たわけだが、やはり小学生の頃に見てれば楽しめたかなというような内容で映画としてはだいぶ物足りない感はある。でも、小学生当時にゴジラやウルトラマンといった特撮怪獣ものが大好きで、東宝作品では本多猪四郎と円谷英二が組んだ作品がとくに好きだったので見ているうちに妙な懐かしさを感じられたのはちょっと嬉しかった。冒頭の海底火山の噴火シーンがとても印象的。岡田真澄を特撮映画で見たのは意外だった。ジョセフ・コットンら外国人俳優を吹き替えてる納谷悟朗や富田耕生の声が若いなあ。
[DVD(邦画)] 5点(2007-05-21 02:36:55)
273.  クレージー作戦 くたばれ!無責任 《ネタバレ》 
クレージーキャッツが全員集合した「作戦」シリーズと呼ばれる作品群の一本。新製品のコーラを飲んだ植木等扮する無気力な会社員が突然モーレツ社員に変身してしまうのが「マスク」や「ナッティー・プロフェッサー」のようで痛快。性格の変化を映像で表現するのもなかなか凝っている。催眠術に凝っている谷啓も笑えた。ストーリー自体はまあ可もなく不可もなくってところだけど、最後に映画を見ているサラリーマン層に向けてのメッセージ的なセリフがあってちょっと驚いた。当時のサラリーマン層にこのシリーズが人気だったというのがなんとなく頷けるような気がする。それにしても、こんなコーラが実在したら欲しいなあ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-29 23:40:38)
274.  眠狂四郎 無頼剣
前年の「座頭市地獄旅」の三隅研次監督と伊藤大輔脚本のコンビが再び手を組んだ「眠狂四郎」シリーズ第8作。「座頭市地獄旅」は面白かったけど、ちょっと不満も残る作品だったのでどうかなあと思っていたが、この映画ではそういった不満も特になく、むしろ時代劇としてもかなりの傑作に仕上がっていると思う。俳優陣ではなんといっても悪役である愛染を演じる天知茂が最高だった。同じ三隅監督の「座頭市物語」でも印象的だった彼だが、ここでもすごく良い芝居を見せていて印象に残る。ラストの屋根の上での狂四郎と愛染の対決もすごかったが、最後のシーンで思わず「座頭市物語」の平手造酒の最期がオーバーラップしてしまった。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-04-29 17:37:35)
275.  誇り高き挑戦
デビュー2年目の深作欣二監督の映画。「仁義なき戦い」など70年代の絶頂期の頃の深作監督の映画をほとんど見ていないのでいきなりこんな初期の作品を見るのはどうかと思ったが、地味ながらもそこそこ面白い映画だった。出演者がみな若く、梅宮辰夫が面影がないのにも驚くが、八名信夫は出てるの気がつかなかった。ニュー東映のマークを初めて見たんだけど、バックの映像が東映の大海原に対して活火山というのが面白い。
[ビデオ(邦画)] 6点(2007-03-05 19:49:24)
276.  二階の他人
山田洋次監督のデビュー作。同時期に松竹に所属していた新人監督だった大島渚監督や吉田喜重監督のデビュー作のような衝撃的な映画ではなく、新居のローン返済の為にその二階を貸間にしている若夫婦の話という庶民的なテーマなのが山田監督らしい。デビュー作ということもあってか山田監督らしさはそれ以外あまり感じられないが、上京した母親のことで兄弟が口論を始めるシーンは「男はつらいよ」シリーズでの諏訪三兄弟の口論シーンを彷彿とさせていた。その母親を演じる高橋とよがいい味を出している。
[DVD(邦画)] 6点(2006-12-06 02:34:20)
277.  続・サラリーマン忠臣蔵 《ネタバレ》 
「サラリーマン忠臣蔵」の完結編。前回ラストで吉良(東野英治郎)に辞表を叩きつけた大石(森繁久彌)たち。そこからの続きとなる本作では大石を社長に新会社を設立して直後から話が始まっているが、寺岡(小林桂樹)が秘書、小野寺(加東大介)が専務になっていて、社長シリーズという感じは前回よりも今回のほうがある。前回同様に真面目に忠臣蔵をパロディー化していて基本的に軽い喜劇なのだが、同時に少しシリアスな部分もあり、やはりそれが従来の社長シリーズとの違いなのだろう。(ほかの作品あまり見ていないのだが。)クライマックスの討ち入りを株式総会に設定しているのはそうきたかという感じだが、吉良は失脚させられるだけで大石たちもお咎めを受けない(つまり誰も死なない。)元の話と違う結末(現代劇の喜劇なのであたり前といえばそうだが。)は本当に大団円という感じで気持ちのいいラストだ。今回も前回に引き続きこの手の喜劇映画には珍しいような豪華な面々が出演していて、そういう面でも楽しめるのだが、本作の翌年に東宝ではオールスター大作として本家「忠臣蔵」が作られているのは面白い。それにこの二部作で共演している森繁久彌と三船が後年テレビの忠臣蔵においてそれぞれ別作品で大石(三船)と吉良(森繁)を演じているのもまた面白い。(2018年3月30日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2006-10-17 14:57:45)
278.  三匹の侍
テレビ出身の五社英雄監督の劇場映画デビュー作で、自身が手がけたテレビ時代劇の映画版らしい。この監督の映画は晩年に発表した作品群の印象からか、興味範囲外で今までちゃんと見た事なかったけど、非常に男臭い時代劇でなかなか楽しめた。とにかく主役三人がカッコよくて渋く、中でも丹波哲郎と平幹二朗のカッコよさは抜群で思わず惚れてしまいそう。長門勇のいかにも田舎侍って感じの演技も味があって良い。桑野みゆきが「青春残酷物語」の時と役の雰囲気がまるで違うのでちょっとビックリした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-10-12 03:01:50)
279.  この首一万石
大川橋蔵と江利チエミという2大スター共演の時代劇。この組み合わせだと単純明快なものを想像しそうだけど、悲劇性の高いシリアス時代劇というのがけっこう意外だった。伊藤大輔監督の格調高い演出もあいまってなかなかの傑作に仕上がっている。ラストの立ち回りのシーンは真っ赤な血が吹き出たりしてこの頃の東映時代劇にしては描写が残酷なのには驚いた。「椿三十郎」の影響がちょっとあるのかもしれない。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-08-18 02:57:52)
280.  下町の太陽 《ネタバレ》 
山田洋次監督の2作目で、倍賞千恵子が山田監督の映画に初めて出演した意味で重要な映画でもある。先週「キューポラのある街」を久しぶりに見返したばかりだが、間をおかずに本作をあらためて(こちらも久しぶりに)見るとやっぱり雰囲気がよく似ていて、かなり意識して作られた映画(東野英治郎や菅井きんが出演しているのもそういったことからかもしれない。)であることが分かるし、あからさまな二番煎じを狙っているのは明白なのだが、倍賞千恵子は吉永小百合よりも庶民的な感じがして、それだけでなにか役に説得力があるし、山田監督の演出はまだ垢抜けないものの、ところどころに粗削りながららしさを感じる部分はあり、とくにラストのヒロインの選択はいかにも山田監督らしい真面目さが出ていると感じる。さっきも書いたように「キューポラのある街」を意識して作られた映画には間違いないと思うが、音楽も日活映画でよく見る作曲家が担当しており、そのためか、どことなく日活っぽさも感じられる中であくまで松竹らしい作風の映画になっているのが少しチグハグな印象も受けるものの、本作のタイトルにもなっている主題歌の「下町の太陽」の明るさがとても倍賞千恵子のイメージにピッタリと合っていて、この歌の存在が本作をアイドル映画だと感じさせてくれているし、またヒロインにとっても希望が込められた歌なのだろうとじゅうぶんに感じることができる。(2023年6月25日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2006-08-15 03:20:42)
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