261. 素晴らしきヒコーキ野郎
ストーリーそのものはどうもないんですが、実際に飛んでるクラッシックな飛行機が面白くて。あと、アメリカ人の、いろんな国に対するイメージがわかって面白かったです。(ただ、ドイツはいくらなんでも馬鹿にされ杉) ヒロインの女の子も目や口がやたら大きくてファニーフェイスっていうんですか、なかな可愛らしかったですね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-01-21 10:15:09) |
262. コクリコ坂から
《ネタバレ》 中途半端に古臭いの一言につきる。古い街並みや生活を丁寧に描いてるのは悪くないんだけれど、メインの二つのストーリー(古い建物を守る話と恋愛話)があまりに古風で気持ちに響いてこない。それでいて登場人物の言動や一部大人の妙にぬるい態度には違和感があって居心地が悪い。 どなたかが言ってたように吉永小百合くらいが出てる古い映画として見たのなら、ある程度楽しめたかもしれないけれど、このストーリーを現在、しかもアニメで表現する意味がまるで分らない。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-21 10:03:24)(良:1票) |
263. 聯合艦隊司令長官 山本五十六―太平洋戦争70年目の真実―
《ネタバレ》 どんなに偉大な人間でも必ず欠点はあるものだから、もし本当に尊敬し真実の姿を表現しようとするならば、その人の長所だけではなく短所、欠点も描くべきでは?それを神聖化し完全無欠の存在にするために、その人の失敗を全て他の人に押し付ける、北朝鮮や中国で「偉大なる」指導者を称えるために行われるならともかく、この日本で、一流の作家、随筆家と言われる人が監修した映画でされるべきことでしょうか?山本五十六は海軍の航空兵力を育てた軍政家としても、三国同盟に断固反対した政治家としても大変優れた人物だと思います。しかし、戦略家、戦術家としてはどうでしょう?島の占領か、機動部隊の撃滅か全くはっきりしない作戦目的(南雲にはっきり伝えたというのは、完全にフィクション。)。どう見ても無理な短い準備期間(索敵の潜水艦部隊は配置に間に合いませんでした) 意味不明な戦力分割(アリューシャンに行っていた航空部隊がミッドウェーにいれば。嗚呼) 作戦前に行われたシミュレーション結果の強引な改ざん(実行者は宇垣ですが、認めたのは山本です)全て、この分野に少しでも興味がある人間にとっては常識的な事実ですが、何一つ触れられませんでした。そして作戦失敗の全責任は南雲の「命令違反」のせい!?確かに南雲も航空部隊の指揮に関する限り山本とあまり変わらない凡将です。しかし、少なくとも「命令違反」はしていない、いやするはずもない。永野に吹き込まれて、最初から攻撃機に全て陸用爆弾を装備していたとか、どうしてそんな出鱈目がまかり通るんでしょうか?信じられません。史実はきちんと山本の命令どおり半数は魚雷装備でした。第一次攻撃隊からの二次攻撃要請の報告を受けて、その魚雷を陸用爆弾に転換しようとし、その最中に敵機動部隊発見の連絡を受け、また魚雷に再転換、その混乱の最中に敵の空爆というのが歴史的事実です。もちろん自分的にも「そのまま陸用爆弾でいかせろよ」と、彼の判断ミスを残念に思う気持ちが無いわけではありません。しかし、映画の中に描かれてるような確信犯的な命令違反が原因の失敗と、史実のような混乱した戦場での判断ミスが原因の失敗とでは全く意味が違います。一人の人間を神格化するために別の人間に架空の犯罪的行為(命令違反)を押し付ける、これがこの国で一流の作家と呼ばれてきた人が行うことでしょうか?南雲さんにだって、子孫や親族は現存するだろうに [CS・衛星(邦画)] 3点(2013-01-19 11:23:46)(良:1票) |
264. テイカーズ
《ネタバレ》 最初の銀行強盗のシーンで、クールでスタイリッシュな主人公たちの物語を予想したんですが……全然期待はずれでした。 一人だけ捕まって、それでも自白しなかった元仲間に対する態度、非常に中途半端です。労りらしい労りはない、刑務所に入っている間に、恋人は寝取る。まるで裏切れって言ってるようなものなのに、なぜか信じてしまう。かなり危険なビジネスをやってる割にはこのあたりが甘くて、甘くて。それこそ刑務所に入って間に、きちんと仲間として再び迎え入れる準備をするか、(当然寝取りはなし)あるいは邪魔者と感じるなら、姿を見せた時点で、速攻で始末するか、どちらかしかあり得ないと思うんだけど。 ただ、画面的には非常に迫力があったんで、何か他事やるときに流すBGVとしては最適かも。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-01-16 13:16:44) |
265. レジェンド・オブ・ゾロ
《ネタバレ》 1846年~1848年 米墨戦争 1848年 グアダルーペ・イダルゴ条約によりメキシコはアメリカにカリフォルニア、テキサス等の広大な領土を割譲 (ちなみにメキシコでは、この戦争のことを「アメリカのメキシコ侵略(North American Invasion of Mexico)」と呼ぶそうです) いくら主人公が架空とは言え、誰でもすぐ調べればわかるごく簡単な歴史的事実をいきなり冒頭で歪曲されたら、やっぱり白けた気持ちがつきまとって。(ま、ただ、歴史って所詮は勝者によって語られる物語にすぎないわけだから、日本だって戦争に負けなきゃ、貧しい圧政に苦しむ人々が立ち上がって満州国建国なんて映画作れたかもしれませんねw) あと、ヨーロッパ諸国の支配層が本当にアメリカの強国化を恐れるなら、別に秘密結社にやらせなくても堂々と南部を支援すればいいだけで、だいたいスペイン建国の中で極めて穏やかに存在を終えたアラゴン王国の秘密結社が陰でヨーロッパを支配って、どこから、そんな無理筋が出てくることやら(爆笑)ヨーロッパの半分は新教の国なんだけどな。 それと応援するってニトログリセリンそのまま渡されたら南部も、あんな危ない扱いの難しいもの渡されてかえって扱いに困ったと思われ(ダイナマイト発明まではまだ少しあるし)案外、自爆を繰り返して史実よりあっさり負けたりして。 というような感じで、前半は夫婦喧嘩を見せられてるみたいな展開にいらいら、後半はあまりに出鱈目な展開にうんざり。なにかフラストレーションがたまる映画でした。(ただ、キャサリン・ゼタ・ジョーンズの豊満な胸には癒されましたがw) ※ただ、ピンカートン社がアメリカ政府の依頼を受け、なおかつ関係ない市民を脅迫してまで使命を果たそうとするというのも相当無茶だなと思ったら、まず本当に政府の依頼を受けて動いていた時期があったこと、なおかつスト破り等を行ういかがわしい会社であったことなど調べてみたらわかって参考になりました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-01-14 14:47:02) |
266. ワイルド7
実は、最近の漫画の映画化ははずれが多いんで全く期待してなかったんですけれど、 思ったよりは……。特に最初の「退治」シーン、ワイルド7の警察機構の中での位置づけ、隊員たちの性格、気質等々、なかなか原作のイメージをとらえてて楽しめました。 ウイルスの事件は、少し何百万人もの死者を出すだろうというわりには緊迫感があまり。そしてラストは突っ込みどころ満載でしたが。 ただ、この映画のすごいところは、結局この国のすべてを動かしているのが、官僚たち(この映画では公安調査庁と検察庁)と彼らに極めて忠実なマスコミであるという今の日本の現状をさらりと描写してるところ。(今までの凡百なアクションものなら最終的な黒幕として「悪徳政治家」wを設定するところですけど、なかなか分かってるな、この本の脚本書いた人) その点と、すっかりスリムになって最初誰かわからなかった深田恭子の魅力を+して7点。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-01-14 14:15:32)(良:1票) |
267. アメリカン・グラフィティ
イマドキの草食系ではない昔ながらの肉食系男子ならだれでも、発情期の犬みたいな時期はあっただろうし、確かに懐かしく振り返ることもあるかもしれないけど、他人のしかも異文化のそういう姿を見せられても、見苦しいだけでシンパシーまではいかないのでは。 あと、アメリカ文化大好きだし、決してその影響を受けたことは悪いことだとは思わないんだけれど、数十キロ~100キロ超のスピードで走る数百キログラムの機械・凶器(自動車)を、ふざけ半分の玩具に使う文化に染まるのだけは、避けたかったな。この映画に出てくるような若者たちの馬鹿な無謀運転で今も多くの犠牲者を出していることを考えれば。 まあ、大学のESSの合宿のダンスパーティでたった一人完全無視された苦い記憶がある人間としては、この映画に好意の持てるわけがありませんw [CS・衛星(字幕)] 3点(2013-01-09 10:45:47) |
268. JFK
映画としては面白かったです。(ただ、アメリカにおける検事の地位、権限、身分というものにもっと知識があればもっと面白くなるかな) だたリアリティという面からするといささか。これは他の陰謀史観にも共通する批判なんですが、大統領や上院議員をしごく簡単に殺せるような「組織」(しかも頂点は現職の大統領)が、一地方検事が言いたい事を言い、やりたい事をするのを放置し、さらにはそれが映画化されるのまで放置することってあり得るでしょうか?合法、非合法を問わずいくらでも打つべき手段はあるのでは? 映画の中に描かれるような、ネガティブキャンペーンやほんのソフトな脅迫だけでは、絵空ごとにしか感じられません。 日本の電力業界の方が、そりゃ暗殺こそしませんが、もっと上手に反対者の政治的抹殺および、反対意見の封殺を行ってるような。それに比べれば、少なくともこの映画の中で描かれる産軍複合体は緩い、緩い。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-05 10:34:39) |
269. 幸福の黄色いハンカチ
《ネタバレ》 古い映画を見るのって、実はその時代の風潮、考え方を教えてくれるものなんですね。実は、他の映画と筋を混同してたので被害者にもなんらかの落ち度があったかのように誤解してたんだけど、今回初めてじっくり見て被害者側には全く何の落ち度もない、言ってみれば全く天から降ってきたような災害みたいな事件。健さんは被害者にも、あるいはもしいたとすれば被害者の家族にもどれだけ謝っても足りないはず。ところが、映画の流れでもあるいは健さんの心境でも、そういう申し訳なさ、謝罪の表現は全く無し。人一人の命ってそんなに軽いものだったんでしょうかね。刑務所で数年過ごせば償えるくらいの。 あまりにあまりの犯罪者の人権優先、被害者の人権無視のこの時代の風潮が実感できました。(あと、桃井かおりのあまりの若さ、若いころですらあまり可愛くなかったことw、それとよく女優続けられたなと思うほどの極端な滑舌の悪さも面白かったです。) [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-12-31 21:19:50)(良:1票) |
270. ザ・レッジ -12時の死刑台-
《ネタバレ》 映画を女優で見る男なんで、ひたすらリヴ・タイラーが出演しているという理由で、見ましたので途中まではワクワク、ドキドキ「お、そこまで」なんて感じでお得感、多幸感いっぱいで観てたんですが……… ここからきわめて重大なネタバレあり……ラストがあまり衝撃的で見終わった後しばし呆然としてしまいました。例えていうなら時限爆弾解体のシーンで、「赤と青どっちを切る?」「赤だ」 ドカーン!!なんてシーンを見せられたような感じで、自分が日常観てる他の映画、あるいはテレビドラマ等のお約束、文法と正反対の結末に虚をつかれ打ちのめされました。反対のありふれたハッピーエンドを当然のごとく予想してたのは、まだまだ映画を見る姿勢として甘いわけで。 あまりの衝撃に一晩たった今でもまともな感想は残せないんですが、たったひとつ本当に銃社会って恐ろしいですね。犯罪者がつかうのも、もちろんですが、この映画のように自分を正義と確信した人間が使うとなると、まさしく「基地外に刃物」を絵に描いたようなシーンでした。 好きな女優が出ててそれなりに魅力的だし、ストーリー的にも面白くて何回も見たい映画なんだが。 夫の宗教馬鹿があまりに不快で許容限度を超えていて。 目に見えないもの、科学的に存在が証明されないものは、この世にありません。 人間の意識なんて、単なる脳の神経細胞の働きで、脳自体が消滅したら、それでジエンド、痕跡も残らない。 そんな簡単なこともわからないで、何千年も前の古代人の妄言を鵜呑みにする人間が多すぎる。 それも単に自分で信じてるだけなら害はないが、この映画のように他人に強制しようとしたり、あるいは正しいと信じて他人を傷つけたり、 宗教なんていう大嘘話を真面目に信じてる馬鹿たちと同じ世の中に暮らしていくのがつらい 数年ぶりに鑑賞。一つ一つの台詞、一つ一つの表情から目を離すわけにもいかずとても疲れた。 あえて消さない上記にもあるようにヒロインの夫に対してはどうしても厳しくなってしまいがちな自分だが、彼には彼の人生があり、彼なりの苦しみもあったかと思うと。 また主人公も、単に脅迫されたからだけではなくて、娘を事故で死なして以来、ずっとどこかで死に場所を探していたかと思うと悲しみが一層に。 女優目当てに買ったDVDだが、良かったと思う。(でも、アルマゲドンやリングの絶頂期、あるいは世界で一番のころのムチムチよりも、この映画の人妻感がとっても素敵なんだがw) [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-12-29 10:53:49) |
271. レ・ミゼラブル(2012)
《ネタバレ》 自分でも今まであまり意識したことないんだけれど、実はミュージカル駄目だと気がつきました。歌が素晴らしくないわけじゃないんだけれど、(ハサウェイの声素敵でした)それで時間がとられる分、ストーリーのダイジェスト感、薄味感が強くて。偽のジャン・バルジャンを救うために裁判所に乗り込む前後の苦悩、ファンテーヌの死のありさま、あるいはパリに入る際にジャベールから逃れるところ、いずれもじっくり描いてほしいのに、もう駆け足、駆け足。一瞬目があっただけで、それで恋愛成立とか、直前まで大勢の友、同志の死を嘆き悲しんでいた青年が、恋人に接した途端、明るく愛を語りだすとかは、失笑レベルです。ジャン・バルジャンとジャベールに関してはそれなりに人間像の掘り下げができていたけど他の人物、特にマリウスとコゼットに関してはほとんど記号も当然で。 こういうことばかり気になる人間はミュージカルは避けた方がいいですねw 平成27年7月26日 ちょっとDVDの収納が限界を超えて大変なことになっててそのための整理の一環として、昨日見直しかけたんですが、 言っちゃあ悪いけど、筋は分かり切ってる、表現は薄み、コゼットはちっとも可愛くない、で肝心のハサウェイの魅力もほとんど。 全く食欲のわかない映画に化していたので一点下げます [映画館(字幕)] 6点(2012-12-22 21:37:47)(良:1票) |
272. グッモーエビアン!
《ネタバレ》 能年玲奈が実に可愛い。くしゃくしゃになった笑顔、真剣なまなざし、出番はさほど多くなかったけど全てのシーンでくぎ付けでした。もう来年の朝ドラは全話録画決定です。(って、そんなことしても結局見ないのは、純情きらりで経験済みなんですがw) もう、こんな美少女女優をしっかり認識できたことで、1300円の前売り券代、名古屋駅から豪雨の中数十分歩いたこと(映画館のHPの地図がいい加減なので曲がり損ねてはるかかなたまで歩いてしまいましたw)、すべてそれだけのかいはあったと思います。この映画は予定外だったけど本当に見に行って良かった。 あと、三吉さん、さほど好みではないけれどなかなかの美少女、麻生さんも撮影時期が時期だけにちょっとお肌が残念だけれど綺麗なものは綺麗で、とにかく女性キャストに関しては満腔の満足感です。 それから舞台が名古屋で知ってる地名がばんばん出てくることも嬉しいし、名古屋弁が上手で上手で。地元民としては好感度大です。 ただ………、ストーリーの世界観、人間観が……。少し作中の娘のセリフにダブりますが、まともに働いてお金稼いだこともないし、これからも稼がないで好き勝手に生きてる人間が偉そうに「家族」とか言ってるんじゃねーよ。に尽きますね。いくら優しくても、いくら人間味があっても、自分の生活を自分で支えない、あるいは「幸せにする」と言った対象の人間の暮らしを幸せにする具体的な手段もない、言わば「言うだけ番長」 こういうのを理想にされても。安定した暮らしをむやみやたらに否定するのって、自分自身は安定した暮らしをしている人間(原作者・製作者)の驕りみたいな気までってのは、不安定な生活送ってる人間の僻みですか。 能年ちゃんの基本点7点なんで、いくらなんでも麻生さん0点はない罠ということで、 1点up 上記の文章が7年前かあ。文章そのものに懐かしさがひとしおでない。思えば、この時点で能年に注目したというのが長らく自慢の種でした。それから あまちゃんの大ブレイクがあって、その後不幸にも仕事から遠ざかって。順調に女優として仕事をこなして女優として成長してたらなと、すっかり他の女優に乗り換えてもう何年もたった今でさえ思わざるを得ません。ため息が出る。 ただ、基本的に女優を愛でるために映画を観てる自分で、この映画に関しても能年、麻生、三吉、3人とも素晴らしいんだけど、さすがに映画としてはちょっと。 あまりにも、物語世界内の論理が空虚です。というか論理にさえなってない。もうのりと勢いだけってどこかの学校の戦車道チームみたいなんですが。これを一つの物語として楽しめというのはかなり無理があるなあ。 あと、ノン 彼女はどんな役をやってもノンですね。最近アニメを見て、ヒロインが口を開いた瞬間、ノン以外の何物でもなくなりました。 最近、彼女の他の映画(カラスの親指)を観た時も思ったのだが、彼女はたまたま あまちゃんのキャラクターとおあまりに合っていたからこそ大ブレイクしたのであって、女優としての能力はどうだったんだろうと疑問をいまさらながら感じざるを得ません。 だが、捨てない、このDVD たとえかなり短い間だったけど自分が熱愛した女優が光り輝いてる映像を捨てれるわけがない。 [映画館(邦画)] 5点(2012-12-15 14:39:31)(良:1票) |
273. カイジ2 人生奪回ゲーム
面白くなかったというと嘘になる。ただその面白さは原作が持ってる面白さのみであって、自分にとっては単に好きな漫画の好きなエピソードが映像化されたのが楽しかっただけであり、それ以上でもそれ以下でもない。 従ってオリジナル部分は違和感のみを感じた。特に「姫と奴隷」の設定と勝ち方、製作者の福本ワールドに対する無理解を如実に表していましたね。あんな3分の1の確率で勝ってしまうものをブレイブロードと同等に扱うとはっ!何たる無知っ! しかし、映画作りにあたっての一番重要な作業が、短い時間で表現するための原作エピソードの取捨選択、そしてそのことによって矛盾が生じないようにするための摺合せ、こんな映画作りって、表現行為でもなんでもない、単なる事務的作業にしか思えないな。 今他サイトのレビューで原作者が脚本に加わってたということを知った。だったらなんなんだろうあの「姫と奴隷」は?十年以上福本ワールドに親しんできた人間にとって全く理解できない。 [地上波(邦画)] 6点(2012-11-29 13:42:29) |
274. オール・ザ・キングスメン(2006)
この映画を見て、たったひとつだけ良かった点は名前だけは知っていたヒューイ・ロングという政治家のことをきちんと調べる機会を与えてもらえたことですね。(全く残念です。この人が暗殺されずに大統領になっていれば、ルーズベルトのようにむやみに中国に肩入れして、「金持ちたち」を儲けさせるために日本を挑発して戦争に引きずり込むこともなかったのに) あとは、もう全く下の方のおっしゃる通りで。この題材なら、清潔な政治を訴えて、知事になった政治家がいかに腐敗していくかの過程が見どころなのに、間接的な関係しかないジャーナリストの過去をグダグダと。残念な映画です。 それからもう一つ、絶えず違和感が付きまとったのが、アメリカを舞台にしたアメリカ人の政治家が主人公の物語でありながら全く「政党」というものが出てこないこと。 主人公が全く個人として動き、あちこちで演説ぶてば、(大体その演説会のセッティングさえ誰がやったか映画の中では不明w)、主人公に対立する議員たちも個々、ばらばらに「判事」やらの影響を受けて動く。私たちのような外国人でさえ、共和党も民主党も全く出てこないのに違和感を感じるんですから、アメリカ人にとってはどうだったんでしょうか? ただ、なんでそんな風になったかは、理解できます。原作が「誰が見てもヒューイ・ロングがモデルだけど、あくまで架空の物語であり、実在した人物には一切関係ありませんw」ってものなので、民主党を連想させる政党名とか具体的な汚職の過程とか描きづらかったんでしょうね。 だから、こんな中途な物語映画化するよりも、実際のヒューイ・ロングをモデルにして映画作った方がよほど面白いと思われ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-11-24 11:54:11) |
275. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
《ネタバレ》 昔から八百万の神を信じてきた我々日本人の一つの特徴として、自然のありとあらゆるものに人格を感じて人間と同じようにあつかう点があると思います。 だからこそ、大量に暴走してきた巨大な蟲とお姫様の気持ちが通じ合って、命が救われる話に感動したり、あるいは巨大円盤で侵略してくる宇宙人と戦うアメリカ映画を「話し合う意思が全くない」と批判してみたり、どんな相手でも共通の認識が成り立ち、意思を疎通させることができるんだと「無邪気に」信じているのが、日本人のある種の美点であるわけなんですが。 ただ、自分的には、人間には全く理解できない「異質な」存在というものがあり得ることを意識すべきだと、以前から歯がゆく思っていました。 そういった観点から、このシリーズの敵役「使徒」の無機質な、人間の理解を最初から拒絶しているような造形、存在感が大好きです。 あと、今作から少し好みのキャラクターが登場してきたので(昔、「あんた馬鹿ぁ」をパソコンのエラー音に設定してましたw)、恋愛パートも苦にならずむしろ楽しめました。(ただ、彼女死亡フラグが針山のように立ってたので、本当に死んだと思って、ほんのちょっとだけ目が湿っちゃいました。くそっw) 実は、身近にあまりにも熱狂した人間(妹)がいたので少し引いていて、まともに見るのが序(しかもテレビカット版)が初めて、今作が2回目なんですが、今更ながらテレビアニメ版でも借りてきて見ようかなと思うくらい楽しめました。 [地上波(邦画)] 8点(2012-11-24 11:02:27) |
276. マーガレットと素敵な何か
《ネタバレ》 よせばいいのに、ストーリーを先読みしてしまうというのが悪い癖で、この映画のように悪い予感が的中してしまうと疲労感だけが残りました。 ぶっちゃけ、現状のマーガレットの仕事、生活のどこに問題あるのかさっぱり理解できなかった私には、都会の大企業で金を稼ぐことが悪、現在の生活を捨てて発展途上国の人を援助するのが善みたいな市民派臭たっぷりな図式は否定はしませんが、映画にしてもらってまで見たくもありませんので。 ただ、他の作品でもそうですがとにかくソフィー・マルソーの顔立ちがとことん好きなのでこの点数です。特に「胸の谷間」で+1w [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-11-24 10:36:27) |
277. ラブ & ドラッグ
アン・ハサウェイって決して典型的な美人じゃないんですよね。そういうには、あまりにも眼と口が大きすぎる。でも、その眼!深い思いを込めて相手を見つめる眼差し。 たまらなく魅力的です。 映画そのものも凡百の難病ものと誤解されそうですが、そうではなく他人に理解され受け入れられ愛されることがどれだけ幸せであるか、しみじみと感じさせてくれるものでした。(特に自分のような主人公と同じ発達障害を持って生きてきた人間にとっては) ただ、ラスト近くのコメディパートは不要と感じたのでそのぶんだけマイナス。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-11-22 08:47:05)(良:1票) |
278. 山のあなた 徳市の恋
《ネタバレ》 いわゆる差別狩りには反感を感じるし、正直若いころはあくまで仲間内だが差別的なジョークを交わしたことがないと言ったら嘘になる。けれどもそんな自分でさえ、この映画のワンシーンは絶対受け入れられない、というか嫌悪のあまり吐き気を感じてまともに見ることさえできない。それは、子供が福市の顔を藁でつついて悪戯するシーン。 身体障害者の、その障害を利用して悪戯して馬鹿にする。しかもその行為を悪質なものとしてではなく、子供の「無邪気な」悪戯のユーモアあるシーンとして描く。今まで見てきた映画の中で、これほど弱者に対して冷酷、傲慢な映像を見たことがない。まず、このシーンを「ユーモア」あるシーンとして撮ったオリジナル作品の製作者(よく昔の人間の方が暖かったなんて言われるけど、こういう表現が平然と行われるとこを見るとどうなんだろう)、それからこのシーンを見て面白いとしか感じられない人間の悪く言えば、傲慢さ、冷酷さ、同情心の無さ、よく言っても想像力の欠如、そして現代にリメークするにあたって全くこのシーンに問題を感じなかった製作者の無神経さ。いずれに対しても許しがたい嫌悪感を感じる。 ただ、このシーンを除いては、人里離れた温泉地のけだるい雰囲気、比較的真面目な時代考証(ただ、草薙君の下着は当然パンツじゃなくて褌でしょう、この時代なんだから。そんなつまらないところにジャニーズ縛り出すんならそもそもこんな映画に出させなきゃいいのに)、堤とマイコの淡い恋、いずれもかなり好感を持てたのだが。 それになんと言ってもマイコ!もともと好きな女優なんだけれど、ハーフなのにこんなに時代、風景に溶け込んだしっとりした雰囲気を出せるのは嬉しい驚きでした。 マイコの美しさ、麗しさで17点、例の超差別的シーンでマイナス10点 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-11-19 10:19:31) |
279. うさぎドロップ
《ネタバレ》 好みの女優がいっぱい出てて、(桐谷美玲最近好き、池脇は昔から、香里奈は昔好きだった。芦田ちゃんは……ノーコメントw)本来なら好きな映画なんだけれど…… まず、ストーリーがあまりに平坦。りんと大吉の精神的距離感が冒頭から最後までほとんど変化が無いから、山もなければ落ちもない。おそらく行方不明事件を「転」にしたかったんだろうが、塚、おそらく「転」であるつもりなんだろうが、事件の前と後で二人の関係性、心理に全く大きな変化が無いから全く「転」になってない。 それから、おそらくsabuさん信念を持ってやってるんだろうけど、細かいリアリティの無視。適当さ。例えば、自ら進んで配置転換された配送センターでの仕事、前景場面では結構リアルな様子を映しながら、実際主人公たち大勢の人間がやってる作業といったら、自動でも流れるローラーの上を段ボール箱を押し流す作業?なんじゃこりゃ? (誤解があるかも知れないと思って再度見直したけれど、やはり彼らはボール箱を押し流す以外のことを一切やってない)同じ監督の「蟹工船」での無意味な作業風景を思い出してしまった。 そして、そのあまり意味がなさそうな作業すら、子供さがしのために全員放棄しても、一切問題にならない適当さ。 大吉という人間もよくわからない。当初、管理職的な立場でバリバリ働いていたのだから、ある程度以上の常識があって当然なんだろうけれど、幼稚園と保育園の区別もわからない、保護責任者遺棄罪・不保護罪が現に行われているのにも全く気がつかない。まったくどういう背景を持った、どの程度の常識レベルの人間か見えてこない。(もちろんあの母親に無理に養育させるべきとかは言わないけれど、それにしてもりんの将来を考えれば経済的な負担はさせるべき) 金銭的と言えば、都内で一戸建ての家に住み、子供を引き取り、保育園に通わせ、医者にもかからせる。それでも経済的な負担みたいな話題は、最初から最後まで一切なし。 この監督って、細かいリアリティを片端から排除して、それでも物語作りができると本当に信じてるんだろうか? 2013年3月17日再見 上記にあげた欠点は全く変わりないんだけれど、出演してる女優が上は吹雪じゅんから下は……wまで、皆非常に魅力的で好感のもてる存在になってたので点数があがってしまった。特に桐谷美玲のツンデレが自分的には萌えポイントで。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-11-12 16:51:43)(良:1票) |
280. 北のカナリアたち
《ネタバレ》 宮崎あおいの番手が低く、出番もすくなそうなのはあらかじめわかってたので、さほど積極的に見たいとも思わなかったのですが、是非にという両親のお供で行ってきました。で、見る前に買ったパンフレットを見れば脚本はなんとあのデビルマンの那須真知子!(こないだ見直した寒椿でも改めてあきれ返ってひっくり返ったばっかりだしw) その時点で期待値は大きく下がったんですが、見てみたら、それほどあからさまな矛盾、綻び、破綻もなく、正直、ラストの教室での再開の場面とかある種の感動を覚えたことは否定できません。 水難事故で夫を亡くした教師が、その時の教え子たちを訪ね、お互いを癒しあうという設定など、この人にしては随分上出来なので、随分原作が優れてるのかなと思ったら、そうでもなく誰だってたまにはねってところです。(原作がこれまた淡泊なもので、随分内容変わってるんですが、ある意味では原作より感動的になってるんで、これなら原作者も問題ないんでは) ただ、那須さんが良かったのは設定までで、どうも話の運び方が下手です。水難事故にしろ、不倫にしろあまりにストレート、露骨に言えば山も落ちも伏線もないので、興がかなりそがれました。(例えば、自分なら不倫は、あくまで生きる気持ちを失ってる警官を励ましている姿が誤解されたなんて方に持ってきますけどね。どちらにしろ原作には全くないわけだし) それと、これを言っちゃあおしまいなんですけど、現在の吉永さんと20年前の吉永さん、風貌とか、はっきり言うとお肌に全く差が無くてw、正直若干混乱しかかった個所もありました。20年前は、別の女優さんではってのは、無理な注文ですかね。ぶっちゃけ仲村トオルさんが非常に若々しい風貌なんで、実際の20歳以上の年齢差を感じて、ラブシーン違和感えぐかったです。(柴田さんは上手に老けてました) [映画館(邦画)] 6点(2012-11-12 15:36:35) |