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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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321.  女の園
内容は今から見るとすごく古臭いはずなのに不思議と若い僕でも最後まで面白く見られた映画。高峰秀子、高峰三枝子、久我美子、岸恵子と出演している女優たちが当時としてもとても豪華なメンバー。とくにW高峰の共演は当時かなり話題になったんだろうな。高峰三枝子が憎らしい悪役を好演しており、これを自分が見た当時は彼女の出演作を「犬神家の一族」しか見ていなかったため、「高峰三枝子=悪役」というイメージになってしまった。岸恵子はちょうど、「君の名は」シリーズの真っ最中の頃。後年の市川崑の映画に出ているときのようなクールさはなく、なよっとしていて妙にかわいかった。劇中に歌われる「古き都に咲きし花の命はー」で始まる歌がとても印象的だった。 
[CS・衛星(邦画)] 8点(2005-09-05 23:22:10)(良:2票)
322.  私は二歳
松田道雄の育児書が原作。何の変哲もない家族の姿をその家の小さな男の子の目を通して描いており、とても暖かく見た後は幸せな気分になれる傑作。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2005-08-31 16:30:20)(良:1票)
323.  チンプイ エリさま活動大写真 《ネタバレ》 
「チンプイ」も小学生の頃に好きでよく見ていた(確か裏番組が「ジャングル大帝」だったっけ。)ので久しぶりに見るこの劇場版も懐かしく見た。「チンプイ」は小学生の女の子であるエリがある日突然マール星のルルロフ殿下のお妃候補になってしまうというものだが、本作ではそのマール星でエリの伝記映画が作られることになるというストーリーで、言ってみれば映画撮影の舞台裏を描いた内容になっていて、そのおかげか思い出補正を抜きにして楽しむことができた。中盤あたりのエリの家にやって来たリリンが彼女と入れ替わる展開も面白かった(食事を終えたリリンがエリと入れ替わり、エリが食事を始めるシーンに爆笑。)が、やはり興味深いのはメインとなる映画撮影の部分で、ピルーカス監督はそのこだわり様とチンプイのセリフから名匠監督なのかとつい推察してしまうのは子供の頃ならなかったことだと思うし、映画監督(に限った話ではないが)はその映画の脚本がどんなに駄作でも情熱を持って取り組むという姿勢がこのピルーカス監督を通してよく描かれているし、撮影中の事故でリリンが負傷したとき、映画製作に反対していたエリがリリンの家族からの手紙を見て、自ら代役を買って出るシーンは感動的であるだけでなく、どんな映画でもそれを楽しみに待っている人がいることをも描いているのは作り手となる本郷みつる監督以下スタッフもそういう気持ちを持って作っているのだということが分かるし、何よりスタッフの映画愛が感じられるシーンとなっていて、とても良かった。こういうの好きだなぁ。(2023年3月18日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-08-31 16:20:13)(良:1票)
324.  帰ってきたドラえもん 《ネタバレ》 
感動短編シリーズ第1作。「ドラえもん」の中でも名エピソードの一つである「さようならドラえもん」と「帰ってきたドラえもん」を原作にしていて、この話はついこの間見た「STANDBYEME ドラえもん」でもやっていたのだが、こちらの映画も久しぶりに見てみることに。夜眠れないドラえもんとのび太が散歩で出かけた公園でシーソーに乗っているシーンが本当に二人の別れが近いことを感じさせていて良いし、その後に現れたジャイアンに対してドラえもんに頼らず何度ボコボコにされても泣きながら立ち向かっていくのび太がまさに「漢」というものを感じさせていてかっこよく、その涙や「ドラえもんが安心して未来へ帰れないんだ」という言葉には友を思う優しい気持ちとドラえもんが居なくなるというさびしさが入り交じっていて、それだけでもう泣けてくる。ドラえもんとのび太の別れと再会を描いていて、二人の友情や絆の深さにももちろん感動してしまうのだが、やっぱりこのジャイアンとの決闘シーンにドラえもんに対するのび太の気持ちがいちばん表れていると感じるし、この話は友情の大切さもそうだが、それだけでなく困難に一人で立ち向かう勇気を持つことについてもちゃんと描いていて、やはり名作だと思わずにはいられない。ちなみに感動短編シリーズは大山ドラ末期近くに始まったものだが、原作の一つである「さようならドラえもん」は当初本当に最終回として書かれたものらしいので、純粋に大山ドラのメンバーでこのタイミングで映画としてやれたのは良かったと思う。(2023年2月24日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-08-28 14:28:33)
325.  怪談(1964) 《ネタバレ》 
小林正樹監督が小泉八雲の作品の中から4つのエピソードを映画化したオムニバス時代劇で、小林監督にとっては初のカラー作品となる映画でもある。ジャンルとしてはホラーに分類されるのかもしれないが、それよりも文学的な香りを感じさせる作品で、一般的なホラーとは違った趣があり、これぞ日本映画というような品性が感じられるのがいいし、小林監督が初カラーでこだわったという各話の色の使い方や武満徹の音楽も良い。3時間の長尺だが、これもオムニバス(短編3話と長編1話。)という構成のためか、案外すんなりと見ることができた。(昔見た時は1話ずつ分けて見た記憶があるけど。)ここからは各話について。第1話「黒髪」は、ややナレーション(滝沢修)による状況説明が多いと感じるものの、どことなく「雨月物語」を思わせるような話で、妻(新珠三千代)を捨てた男(三國連太郎)の身勝手さや、捨てられた妻の悲しみがよく描かれているが、やはりドラマとして見ごたえのあるものになっていて、同じ小林監督の「人間の条件」もそうだったが、やっぱり新珠三千代はこういう女の悲しみを演じると上手いなあと感じる。第2話「雪女」はおなじみの話ではあるが、全編をとおして映像的にはこの話の赤い夕焼けがもっとも印象的だった。雪女を演じる岸恵子もハマり役。第3話である「耳無し芳一の話」もよく知られている話であるが、オムニバスの本作の中では1時間超えの長編となっていて、昔見たときにはちょっと長いなと思ったのをよく覚えているが、この話がいちばん引き込まれ、長さも感じなかった。本作ではほとんどのシーンをセットで撮影しているが、冒頭の源平合戦のシーンはセットとは思えないほど力が入っていて迫力があるし、芳一(中村賀津雄)が奏でる琵琶の音色が美しく、芳一が亡霊たちの前で演奏するシーンをはじめ、全体的に芸術性も高く、この話だけでも本作を見る価値はじゅうぶんにあると思う。寺男ふたりが良い味を出しているのも良かった。第4話「茶碗の中」は、冒頭に断りが入るとおり結末が描かれないのがやはり少しもやっとするが、この話を最後に持ってくることで、締まりが良くうまく全体をまとめている。それに終わってみればこの4つの話の分け方もよく考えられたバランスの良い構成になっていて、これも上手かったと思う。(2024年1月3日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-08-16 18:09:51)
326.  Shall we ダンス?(1995) 《ネタバレ》 
かなり久しぶりにDVDで再見したが、昔に初めて見たときはそんなに面白いとは思わなかった映画なのに、今になってあらためて見るとこれがかなり面白くて思わず見入ってしまった。平凡な毎日を送りながらもどこかに満たされない気持ちを持っているサラリーマンの男がふとしたきっかけで社交ダンスをはじめ、次第にのめり込んでいく姿が描かれているが、たとえ最初の動機は不純でも趣味を持つことの大切さ、素晴らしさや楽しさ、またそれによって人間は変われるということを感じることができるし、また、中年サラリーマンの悲哀を描いたドラマもよく描けていて、(この辺、初めて見たのが中学生くらいの頃だったんで分かんなかったんだろうなあ。)決して話題性だけではないちゃんとしたドラマとしての面白さのある映画になっているし、まさしく日本映画らしい映画で、日本映画だからこそできた傑作の一本だと改めて見て思った。周防正行監督の映画に欠かせない存在である竹中直人をはじめとしたわき役陣の強烈な個性も光り、周防監督らしいコメディとしての面白さもじゅうぶんあり、やはり周防監督はこういう肩の力を抜いて楽しめるコメディのほうがのちの社会派ドラマよりも合っていると思うしやっぱり好み。とはいえ、本作も次回作である「それでもボクはやってない」も電車が話の発端となっているのは偶然なのだろうかとつい考えてしまった。(まあ、考えすぎだとは思うけど。)ラストはなにか強引な気がしないでもないが、このラストの後味が最高なので気にはならなかった。タイトルになってる曲は劇中でも言及がある通り、もともと「王様と私」で使われた曲ではあるが、やはり今でも個人的には「王様と私」よりも本作のほうが印象が強い曲だ。ハリウッドリメイクもされているが、さっきも書いたように日本映画ならではの魅力のある映画だと思う。(2021年1月17日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-08-15 01:35:56)
327.  暴れん坊兄弟
東千代之介演じるのんきな兄と中村賀津雄演じるあわてものの弟とのやりとりが楽しい娯楽時代劇。二人が仕える殿様役の錦之助もチョイ役ながら実にはまっていて良かった。ただ、放送禁止用語でも言っているのかセリフがところどころとんでいたのが残念。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2005-08-12 23:54:31)
328.  雁の寺
以前にも一度見ている映画だが、川島雄三監督の映画を何本か見ているうちにまた見たくなり、約10年ぶりに再見。以前見た時はなんせ川島監督の映画を「幕末太陽伝」しか見てなく、喜劇映画の監督という印象が強いままの状態だったので、暗く陰湿な物語にビックリしてしまったのだけど、今回改めて見てみると、全体に漂う雰囲気が独特で、里子(若尾文子)、和尚(三島雅夫)、慈念(高見国一)の三人の関係を川島監督は不気味な効果音や覗き込むようなカメラワークなどを駆使して描いており、和尚と里子、里子と慈念の関係それぞれにゾクゾクとさせられるもの(里子に対する和尚のなんともいえないスケベさや、里子を見つめる慈念の眼差しなど。)があり、見ていて本当にドキドキするようなゾクゾク感であふれている。また、それだけではなく、この映画は「女は二度生まれる」、「しとやかな獣」といった川島監督のほかの大映2本と比べても格段に芸術性が高く、これまで見てきた川島監督の映画の中でももっとも作家性を感じることの出来る映画となっていて、中でも慈念の母親への思いはひょっとしたら川島監督自身の母親への思いでもあるのではないかと感じる。ラストの修復された親子雁の襖絵のショットなどは川島監督のそんな思いが込められているような気がするのだが、やっぱり考えすぎだろうか。(でも、ちょっと考えとしては浅いかも知れない。)いずれにせよ本作は川島監督にとって大映での仕事の中でもとくに傑出している映画であり、間違いなく川島監督の晩年の代表作と言える映画だと思う。でも、あと何回か見ないとこの映画のすべてを理解することは不可能かもしれない。それだけとても深い映画だ。(2010年5月27日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-08-08 23:42:57)(良:1票)
329.  瀬戸内少年野球団 《ネタバレ》 
野球映画というよりは終戦直後の瀬戸内の島を舞台に、そこに暮らす人々の日常を描いているという感じで、女性教師と子供たちを中心にした物語であったり、瀬戸内の島の街並みも美しく撮られているなど今見ると篠田正浩監督は「二十四の瞳」をけっこう意識しているんだろうなと思ってしまうのだが、その女性教師役に夏目雅子というのがドンピシャにはまっていて、20年以上前に初めて見た時もそうだったのだが、やはり凛とした姿が非常に美しく、女優としてのうまさやオーラ、大人っぽさも感じられ、自信を持って好きな女優と言うことができるし、今後、夏目雅子のような女優は本当に二度と出てこないのではと思う。惜しくもこの映画が遺作となってしまったわけだが、とてもこの一年ちょっと後に亡くなるなんて思えないほど元気そうなのがまた切なく思えてくる。この映画はそんな夏目雅子の映画での最後の演技を見るだけでも価値があると思うし、個人的には今まで見た夏目雅子の出演作の役の中ではこの駒子先生がいちばん好きだ。本当にもっと長生きしていろんな作品に出て欲しかったと思う。さて、主軸となる子供たちのエピソード、中でもやはりメインとなる竜太(山内圭哉)、三郎(大森嘉之)、武女(佐倉しおり)の三人が織りなす恋物語、ベタな感じがするのは否定しないが、これが意外にも面白く見られたのは良かったし、なによりも子供たちが活き活きとしていたのが印象的で、それがこの映画の魅力の一つでもある。あと、出演者に関してもう少し書かせてもらうと、武女の父親役で伊丹十三が出ていて、この年に監督としてデビューしていることもあるので、本格的な俳優活動としてはこれが最後になるのかなぁと考えたりもした。それに夏目雅子の遺作であることはさっき書いたけど、駒子先生の義弟を演じた渡辺謙の映画デビュー作でもあり、彼がこの数年後に夏目雅子と同じ病気に罹ってしまうのは何の因果かとつい思ってしまう。渡辺謙は復帰して今も世界的に活躍しているが、これからも元気でいてもらいたいと切に願う。(2022年8月16日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-07-11 09:45:37)
330.  隠し砦の三悪人
面白かったんだけど、見る前の期待が大きすぎたのか「用心棒」や「椿三十郎」ほど印象に残っていない。(でも8点。)C3POとR2D2のモデルがあの百姓二人なのは見る前から知ってたけど、それはおろか主人公たちの位置づけが全部「スター・ウォーズ」の基になってるような気がする。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2005-06-22 22:45:43)
331.  ラヂオの時間 《ネタバレ》 
自身の舞台劇を映画化した三谷幸喜監督のデビュー作。かなり久しぶりに見たが、限られた空間と限られた時間の中で限られた登場人物が織りなす三谷監督らしいシチュエーションコメディーで、後の三谷監督の映画と比べて大風呂敷を広げたような映画ではなく、あくまで小品であるところがいいし、それにやはり脚本の良さにつきる映画で、やはり三谷監督の脚本家としての巧さをいちばん感じられる映画になっていて、このおかげで最初から最後まで引き込まれ、やはり今見ても面白かった。生放送のラジオドラマが出演者たちのワガママによって脚本が次々に変えられていくというストーリーで、出てくる登場人物たちがどれも個性的で癖のある人物ばかりで見ていてつい笑ってしまうのだが、実際の現場もこういうことはよくあるのかなと思う反面、拡張された部分も多いと感じる。でも、本作の原作となった舞台が三谷監督が初めて脚本を担当した連ドラの撮影現場で、書いた本人に無断で脚本を書き替えられた経験から発想されたとのことで、その拡張された部分はそれを皮肉っているのだろうと考えればあまり気にならずに見れる。そんな中にあって採用された脚本を目の前で書き換えられてしまう鈴木京香演じる主婦には、やはり思わず感情移入させられ、彼女がスタジオに立てこもるシーンでそれは頂点に達してしまった。(三谷監督の術中に見事ハマってしまった?)騒動の発端となる女優・千本のっこを演じているのが戸田恵子なのだが、実写の女優として初めて見たのが本作であったせいか、見た実写出演作の中では今でもいちばん印象にある役なのだが、久しぶりに見てもそれは変わらなかった。やはりマイクの前に立つ姿が様になっていて、声の艶や出し方もよく、あらためて声優であると感じることができる。女優として見慣れてしまっても声優のイメージが大きいのは昔から声優としての出演作を見慣れていたせいもあるが、初めて見た実写出演作品が本作の千本のっこ役だったせいもあるかもしれない。それとラジオドラマを聴いているトラックの運ちゃんを渡辺謙が演じているのは最初見たときは気づかなかったのだが、伊丹十三監督の「タンポポ」のガンのその後の姿を思わせていて、宮本信子がチョイ役で出ていることも併せてオマージュであると感じずにはいられない。(2020年2月9日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-06-06 17:31:34)
332.  穴(1957)
のちの「黒蜥蜴」と並んで京マチ子の七変化が楽しめる映画。展開も面白く、市川監督らしく演出もお洒落な邦画ミステリーの傑作。
[ビデオ(邦画)] 8点(2005-05-31 13:56:32)
333.  十五才 学校Ⅳ 《ネタバレ》 
麻実れいの引きこもりの息子とのエピソードが感動的だった。ゆずの主題歌もいい。主人公のガールフレンドの名前が泉、丹波哲郎の息子(前田吟)の名前が満男というのが寅さんシリーズへのオマージュのようで印象的だった。 そういえば主役の俳優は顔が吉岡秀隆に似ている。
[ビデオ(邦画)] 8点(2005-05-25 17:58:07)
334.  ある殺し屋 《ネタバレ》 
雷蔵晩年の現代劇の代表作となる犯罪サスペンス映画。かなり久しぶりに見たが、やはり雷蔵演じる塩沢がクールでニヒルでカッコよく、それだけで見入ってしまうし、森一生監督の映画にも関わらず、脚本に参加している増村保造監督の映画のような雰囲気がちゃんと出ているのがすごく、独特の日本映画離れした雰囲気が本作にピッタリと合っていて、時系列を組み替えた脚本の構成も映画の緊張感を終始持続させるのに成功していると思うし、またこれによってミステリー要素も加わり、やはり面白かった。小料理屋の主人の塩沢の裏の顔は凄腕の殺し屋という設定だが、演じる雷蔵は全く違和感を感じさせずに塩沢の表と裏の顔を演じ分けており、最初に見た時はまだちゃんと見た事がなかったので思わなかったのだが、もし長生きしていれば必殺シリーズの殺し屋とかを演じていたのではないかと思うほどの自然さがある。本作ヒロイン役の野川由美子は初期必殺シリーズによく出ているので、ある程度、本作があのシリーズの参考にされたのかなと思ったりもした。その野川由美子演じる圭子はいかにも増村監督の映画に出てくるような下品な阿婆擦れという感じがよく出ててとてもハマっていたし、カッコイイがどこか抜けているヤクザの前田を演じる成田三樹夫も持ち味がよく出てて、決してカッコイイだけではない喜劇的な部分の魅力も感じることができ、これもまたハマり役だ。(とくに塩沢の去り際の捨て台詞をそのまま圭子に平然と言い放って去っていくラストシーンが最高に笑える。この最後の最後で本作は成田三樹夫がすべて持って行ってしまった。)宮川一夫によるシャープで見事な映像や、鏑木創の耳に残るテーマ音楽の素晴らしさも相まって、間違いなく傑作といえる映画だと思う。(2021年8月29日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-05-21 16:26:29)
335.  モスラ対ゴジラ
昭和ゴジラシリーズにおいて、ゴジラが完全な悪役として描かれる最後の映画。やはり今のゴジラ映画と比べると脚本がよく出来ていて面白い。モスラってこんなに強かったんだ。
[ビデオ(邦画)] 8点(2005-05-21 14:58:15)
336.  男はつらいよ 《ネタバレ》 
世界一の長寿映画シリーズ1作目。後期の作品を先に見ていたため、あまりに人間の出来ていない寅さんにびっくり。(ついでに言うと冒頭の背広姿にも。)さくらも異常なほど若くて思わずウットリしてしまった。下條正巳のおいちゃんに慣れていたので、森川信のおいちゃんに違和感を感じるかと思ったが、すぐに慣れた。さくらと博の結婚式のシーンで志村喬演じる博の父のスピーチが感動的。写真を撮る時に「バター」と叫ぶ御前様や、博の父の名前が読めないシーンなどが笑える。初代マドンナは御前様の娘 冬子(光本幸子)。ラストの失恋シーンはシリーズの中でもいちばん印象に残っている。これから50作近く続くシリーズの初回にふさわしい傑作。
[地上波(邦画)] 8点(2005-05-18 17:37:06)
337.  フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ 《ネタバレ》 
「フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)」の前後に見た。ほかの方も書いておられるが空港に現れたガイラが逃げ惑う人々をパクパク食べるシーンは夢に出てきそうなくらいトラウマになったシーンだ。闘っていた2匹の怪獣が海底火山に飲み込まれるラストは子供ながらにとても印象的だった。そして自衛隊のメーサー殺獣車はやっぱりかっこいい。
[ビデオ(邦画)] 8点(2005-05-17 12:24:23)
338.  宮本武蔵 巌流島の決斗 《ネタバレ》 
内田吐夢監督による中村錦之助主演の「宮本武蔵」五部作の完結編で、内田監督にとっても東映専属最後の作品になるわけだが、やはり前作でピークを迎えてしまったようで、この完結編単体で評価してしまうと正直そこまでの面白みは感じないし、内田監督の本作の一つ前の作品が「飢餓海峡」だったということもあり、その余力で臨んでいるような印象も受けてしまうのだが、それでも、剣に生きた武蔵の長い長い物語の最後として見れば武蔵のドラマとしてすごく見ごたえのあるシリーズだったと思うし、久しぶりに全作見返して、どの作品も重厚でまさにこれぞ大河時代劇と呼ぶにふさわしく、この五部作を初めて見た後にも武蔵を描いた映画はいくつか見ているが、やはりこのいちばん最初に見たこのシリーズが最高の武蔵映画であることを改めて確認できたのは良かったと思う。ラストで小次郎(高倉健)を倒し、己が今まで追い求めていた剣が所詮武器に過ぎないということを悟った武蔵からはどこか虚しさのようなものを感じずにはおれないが、剣をひたすら追い求めた武蔵の物語のラストとしては、見ていて説得力があり、同時に武蔵がこのあと、どういう人生を歩むのかということも少し気になった。脇に目をやると内田監督の映画の常連である千恵蔵が長岡佐渡を演じているが、千恵蔵は戦前の稲垣浩監督の「宮本武蔵」で武蔵を演じていた縁もあっての出演であることは想像に難くない。1作目でとても印象的だった沢庵和尚(三國連太郎)が再登場するあたりにもいよいよ完結という雰囲気がよく出ている。「般若坂の決斗」でも少し書いたけどもうこの頃は東映時代劇の末期に近く、小次郎を演じる高倉健も既に任侠映画のスターとしてブレイクし始めたころだっただろう。その中にあって、きっちりこの五部作を完結することができたのは内田監督にとっても本望だったのではと思えてくる。改めて本当に素晴らしいシリーズだった。(2021年3月16日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-05-16 17:51:59)
339.  クレしんパラダイス! メイド・イン・埼玉 《ネタバレ》 
「クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦」の同時上映作品となる水島努監督(監督デビュー作。)による短編オムニバス。久しぶりに見たがギャグアニメとしての「クレヨンしんちゃん」の良さが短い中によく出ていてやっぱり面白く、またそのギャグ一つ一つがとてもさえていて、少しも退屈することなく楽しめた。やっぱり印象に残るのは以前見たときもそうだったのだが、「ひまわり あ GOGO!」。蝶を追いかけるひまわりをその視点のみのワンカットで描いていて、手塚治虫の「ジャンピング」の影響も見られる実験的な作品だが、躍動感もすごくあり、これぞアニメならではと感じさせるものになっていて見ごたえじゅうぶん。この話にはひろしの流血シーンもあり、水島監督の本郷みつる監督や原恵一監督との作風の違いも垣間見ることができる。そして、やはり強烈なインパクトを残しているのが「私のささやかな喜び」。ミュージカル仕立てなのだが、みさえの便秘解消の喜びを表現した歌の完成度が高く、みさえの嬉しさがよく伝わってくるし、ちょっと感動的ですらある。その歌に乗せて「サウンド・オブ・ミュージック」や「タイタニック」といった洋画のパロディー(「タイタニック」の例の有名なシーンのパロディーが男女逆になっているのは今見ても笑える。)も「クレヨンしんちゃん」らしくて楽しかった。そして締めを飾るぶりぶりざえもんが実にぶりぶりざえもんらしかったのも良い。(2023年11月30日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-05-16 17:31:18)
340.  宮本武蔵 二刀流開眼 《ネタバレ》 
シリーズ第3作。骨休めの中だるみの感があってタイトルになっている二刀流もとくにドラマが描かれるわけでもなくあっさりと開眼してしまうので、正直、武蔵のドラマとしては物足りなさがあるものの、映画としてつまらないかと言われれば決してそうではなく、今回は武蔵を取り巻く人々のドラマがじっくり描かれていて、これまでの武蔵の因縁をまとめ上げた感じになっているが、そこに群像劇的な面白さがあるし、主要人物が五条橋にぞろぞろと集まってくるクライマックスは見ていてワクワクせずにはいられない。そしてやはり何といっても佐々木小次郎(高倉健)の登場で物語はこれから佳境に入っていくというワクワク感もやはりあり、この五条橋のシーンは武蔵と小次郎が初めて対峙するときでもあり、その意味でもドキドキと興奮してしまった。やっぱりこのころは錦之助のほうが高倉健よりも貫禄あるなと思えてしまうのだが、ひょんなことから小次郎を名乗っていた又八(木村功)の前に本物の小次郎が現れるシーン(展開としてはまあよくあるパターン。)では、木村功(どの出演作を見てもいつも若々しい。)よりも高倉健のほうが貫禄があるように感じられるのがけっこう印象的だった。石舟斎(薄田研二)の存在感と花の切り口のエピソードも印象に残る。小次郎の初登場シーンで出てくる海鳥がアニメ構成ぽいのは内田吐夢監督がこのシリーズの合間に手掛けた「恋や恋なすな恋」を少し思い出した。小次郎から「お前は負ける」と言われた清十郎(江原真二郎)が武蔵と対決するラストシーンは昔見たときはもっと見ごたえがあったと思ったのだが、改めて見るとすごくあっさりとしていたのが逆に驚かされた。重傷を負いながらも歩いて帰ろうとする清十郎に吉岡一門としての意地とプライドを見ることができ、感動的ですらある。確かに全体的に見れば1作目や2作目には劣るかもしれないと思うものの、初めて見た時よりも面白かった。(2021年2月27日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2005-05-15 23:56:19)
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