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onomichiさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 421
性別 男性
ホームページ http://onomichi.exblog.jp/
年齢 55歳
自己紹介 作品を観ることは個人的な体験ですが、それをレビューし、文章にすることには普遍さを求めようと思っています。但し、作品を悪し様にすることはしません。作品に対しては、その恣意性の中から多様性を汲み取るようにし、常に中立であり、素直でありたいと思っています。

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361.  スケアクロウ
大学生になりたての頃に観て、すごく衝撃を覚えた作品。最初のマッチ擦り擦りの出会いから最後の靴のシーンまで、ストーリーは淡々としたものだし、派手な展開もないけれど、作品自体がとても「向き合っている」という印象を受ける。その当時、凡百のエンターテイメント作品に飽き飽きしていた僕にとって、この真摯なロードムービーはかなり心に堪えました。人が真っ当に生きていく為に大事なものとは何か? 信じることに疑問が生じ、優しさに裏切られ始めたあの頃。人生って、ちょっとしたボタンの掛け違い、ほんのちょっとした思い違いで取り返しのつかない事態を招いてしまう。それは当たり前のことなんだけど、取り返しのつかなさがあまりにも境遇的なところに因っていて、そのどうしようもなさが辛い。。。 誠実さの行く末とはいつもこんなものなのかなぁ、と。ある意味でそれはアメリカ的な現実で、そんな現実の側面に当時の僕はささやかな衝撃的を受けたのだと今では思う。それは単なるニューシネマ特有の青さかもしれないが、僕にとってものすごく切実だったのです。とても思い入れのある映画、故に大傑作です。
[ビデオ(字幕)] 10点(2003-09-06 16:08:29)(良:1票)
362.  蜘蛛女のキス
とても哀しいラブストーリーだと思う。恋する感情を強烈に見せられると、なんで人は哀しい気分になるんでしょうね。三島由紀夫が「豊饒の海」で恋愛とテロリズムを同列に扱っているが、恋への妄想も現実変革への希求もその心情の過剰さは抗いがたく、すべては叶わぬ想いの中で自らの美意識に消えゆくのみか。
10点(2003-09-06 15:12:59)
363.  天国の日々
彼らの天国は綻びだらけだった。リチャードギアの笑ってるのか笑ってないのか、ちょっといやらしくて、すごくイノセントな表情は良かった。人間のちっぽけな情念も最後には自然に呑み込まれてしまったが、それでも人間は自然に抗い、小さな天国を構築しようとする。快楽への意思は善悪を超えようとし、誠実さの罠に捉まる。広大なプレーリーの中で、大いなる時の流れの中で、男女3人の織り成すちっぽけな人間模様は、その美しい映像と印象的な音楽によって、いつまでも心に残る叙事詩となった。サムシェパードやブルックアダムス等、キャスティングも秀逸。
10点(2003-09-06 14:37:08)(良:2票)
364.  イマジン/ジョン・レノン
ジョンレノンに100%共感できる人というのは、もはやいないのではないかな。実際、彼のファナティックとも思える行動にそれほど惹かれるものはないし、「イマジン」で歌われる理想に心底ジョインする気分にもなれない。にもかかわらず、ジョンレノンという、そのすべてを否定できないのはなぜだろう。それは多分、僕が「イマジン」よりも「ジョンの魂」の方が好きだということに関係するのかもしれない。ジョンとヨーコが初めて出会った有名なシーン。ヨーコの個展を訪れたジョンが備え付けの虫眼鏡の中で見た小さな「Yes」の文字。自らの赤裸々な想いを小さな「Yes」に乗せて歌う「Mother」や「God」。大きな「Yes」でも小さな「No」でもないもの。この映画に垣間見える、彼が本当に追い求め、そして得たもの、語られない彼の密やかな情念、映画「イマジン」の映像や音楽が確かな形をもって伝えてくるものがある。死ぬ前の一枚の写真。彼の真摯な視線の先に見ていたもの。ラストの死のニュースには自然な哀しみを覚えた。
[ビデオ(字幕)] 10点(2003-09-06 14:09:19)(良:1票)
365.  ダイナー(1982)
この手の青春群像を描いた映画って結構ありましたね。「セントエレモスファイヤー」とか「ファンダンゴ」とかね。その中でもいちばん好きな映画です。クールでいて、もの哀しい、そんな雰囲気がたまりませんです。あ~、青春だァ。
9点(2003-07-27 17:02:48)(良:2票)
366.  ラウンド・ミッドナイト 《ネタバレ》 
世界は何故丸裸なのかな? 心と魂は人間の中にある。 魚は水の中。  だが世界は周りに何もない。 いいことか、悪いことか、 覚えておこう。  『ラウンド・ミッドナイト』 -デクスター・ゴードン/海辺の語り-  デクスターゴードンのナチュラルな演技(アドリブ)に魅了される。 その息遣い。失われた熱情をなぞりながらもジャズへの愛情を深く感じる映画。 そう、これは映画である。ジャズ・ライクな映画。  ジャズに生きた男がその魂を語る言葉。声。そして音楽。 それが彼の世界であり、この映画の魂。 レディ・フランソワが受け止めたように、 それは、僕らの心と魂に伝わる。 失われたものを想起させる。  素晴らしい映画。珠玉の作品。 ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ロン・カーター、トニー・ウィリアムス。 演奏シーンも痺れる。 
[ビデオ(字幕)] 10点(2003-07-27 16:00:45)
367.  タクシードライバー(1976)
この映画のテーマはずばり「正義」の行く末でしょう。この世の中に正義がなくなって久しい。主人公が愚直に信じる正義の観念とはうらはらにその向かうべき対象は異様なねじれを見せる。そういう世の中である。一見するとそれは単なる狂人の妄想に思えるし、ラストの展開は「暴力衝動」の発露そのものに見える。スコシージ自身もデニーロの圧倒的な存在感を軸として、そういう見せ方をしているから、この映画自体がストーカー的な「狂気」へのひそやかな共感という見方をされることも分かる。しか~し、始めに戻ると、この映画のテーマは「正義」の行く末である。僕らは今やこの「正義」の意味についてあまり自覚的でない。その当時、アメリカがベトナム戦争を「正義」の戦争として遂行していた時、主人公の「正義」は確かにあったはず。「正義」への従属こそ人を生かしめた時代があり、その後それは「懐疑」の象徴に代わった。ベトナム後ですら、主人公はあまりに「正義」への従属に愚直であり、そういう人間像として、主人公は「正義」に殉じるヒーローたろうと奮闘し、その末に念願のヒーローになる!が、それはあまりにいびつで滑稽な達成であった。「正義」という観念にとって、それはそれはもの哀しいラストなのである。「正義」や「ヒーロー」という言葉に空虚な響きしか覚えない現代の僕らにとって、そのいびつさは自明すぎるだろうか。「正義」は「小さなラディカリズム」へと変遷し、今では「狂気」そのものになってしまったのだろうか。失われた「正義」に心を震わせること自体が既に時代遅れな感覚なのだろうか。
10点(2003-07-27 15:54:38)
368.  マトリックス
確かにストーリーは陳腐。これをサイバーパンクというにはあまりにもちょっと。SF的な魅力<哲学>としてはやはり奥行きに欠ける。意外性もないし。おそらくここで扱われているテーマをもっと掘り下げることも可能だったかもしれないが、この映画にとってそれが良かったとも実は思えない。幅広く支持される為にはこの程度のストーリーで自慢の映像技術を炸裂させた今のスタイルの方が良かったんだろうな。それが成功の秘訣でしょう。まぁ基本的に僕は楽しめましたよ。結構つっこみを入れたくなるところがたくさんあったし。あと、この手の映画って、今後は映像技術とキャラ立ちに尽きてくるんだろうね。ストーリー的な奥行きを追求しすぎたら多分コケて、金を回収できなくなるから。
8点(2003-06-07 21:20:29)
369.  リリイ・シュシュのすべて
正直いってとても怖い映画でした。僕はこれほどまでに悪意に満ちた映画を知らない。「拷問のような。。。」というレビューがありましたが、然り。世界を共有できないという苦痛が全編を覆っているのだから。しかし、、、この映画に心を震わしたとすれば、あなたは正しい。間違ってはいない。僕らは心を失って久しいし、本当に共有できる世界観をもっていないのは既に自明のこと。リリィという虚構の上に空虚な言葉を紡ぐことのリアルさなんて最初からないよ。そんな悪意に満ちた映像の中でも、僕らはこの映画にある種のイノセンスを感じたんじゃないのかな。その可能性にこそ、この作品の「救い」があるのだと思う。この映画の中に心理描写が皆無ですよね。ただ、田園に佇む少年たちと音楽があるのみで。そして画面を覆うワープロ文字の羅列。僕らは「痛み」を感じ、イノセンスへの「信」を握り締める。この世界の「ほんとう」をいかにして表現するか、もし、映画の目指すところがそこにあるのなら、この映画の手法はひとつのメルクマールとなるのではないか。岩井俊二は断続する「現在」を捉えているからこそ、一級の監督なのだと僕は思う。<追記>リアルとは何か?現代社会は成熟という過程を永遠に放棄しており、生きていくことの確固たるリアリティなどというもの、そのものにリアルな実感など既にない。キルケゴールは死に至る病として、絶望していることに気がつかないが故の絶望といったようなことを述べているが、今の世の中はそういう意味で多くの人が絶望的である。そういった認識がないとこの映画は「分からない」だろう。薄っぺらい世の中だからこそ、その薄っぺらさの上で足掻くことの空虚さ、その見えない痛みを痛いほど感じる、この映画はそういう表層のヒビを鮮やかに描いているのだ。<この映画は単なる中学生日記ではないのだ> 実は邦画の名作は昔からそういう地平でつくられていると僕は思っている。ただ、その自明性がここ10年ほどで加速度的に失われており、そんな閉塞感の無意識化を漠然とした表層の「らしさ」感覚とその亀裂の対比で描いてみせているのがこの作品の白眉なところだ、といえないだろうか。敢えて言えば、リアルさの喪失感に対するリアリティのなさをリアルに描いている、ということか。
10点(2003-05-11 18:26:02)(笑:2票) (良:1票)
370.  アメリカン・ジゴロ
リチャードギアのやさ男ぶりが存分に味わえる作品。結構、いじめられて可哀想だけどね。。。最後はあんなに真剣になって、「真実の愛を捜し求めてきた、それが君だ。。。」なんて台詞が案外しびれました。
9点(2003-05-03 01:46:24)
371.  OK牧場の決斗
そのスタイリッシュさ、躍動感、ドラマ性において、西部劇の頂点に立つ作品だと思います。時代を経ても色褪せない。それこそスタージェス作品の素晴らしさ。もちろん映画化された『OK牧場の決闘』の中で一番好きです。決闘シーンも最高でした。
10点(2003-05-03 01:40:04)
372.  黒い瞳
恋愛というのは基本的に一方的な感情です。また、恋愛は、その成就に障壁があればあるほど、それを乗り越えることが恋愛そのものと錯覚され、時にそれは破滅を導きます。その昔、『ひまわり』でソフィアローレンを振りまわした男、マストロヤンニが『黒い瞳』では、いい年をして恋愛に振りまわされ、破滅の手前まで行きながら、結局、踏み止まります。それは、恋愛に伴う悲哀そのものを体現しているでしょう。そこに恋愛の限界を見た、というのは間違いで、恋愛も含めて、様々なエロスの綱の引き合いこそが人生そのものなんだなぁって。その誠実さに只々共感するのみです。チェーホフの原作の持ち味を嫌厭味なく忠実に表現した恋愛映画の佳作だと思います。
10点(2003-05-03 01:30:17)
373.  ライフ・イズ・ビューティフル
素晴らしい映画。ナチの収容所を舞台にした映画というと「ソフィーの選択」や「シンドラーのリスト」を思い出すけど、この映画を含めて、描かれている視点は全く違うから、単純に比較はできないと思う。<特に「ソフィー」とはすごく対照的だ> この舞台を重々しく扱うことだけが評価されるとは全く思わない。不条理下でも美しく生きること、希望の芽を決して摘まないぞという楽観的意志の切々さ、そのあまりの確信的な心情が逆に気持ちよかったです。でもベニーニはかなり抑えて演技していたんじゃないかな。彼の切ない表情がとても印象的でした。この映画を自分の子供のことしか考えていないとか、戦争を軽々しく扱いすぎているとか、偽善だとか、いう人がいるけれど、そういう知ったふうなこと言う人の方がよっぽど偽善的だと思うし、それって強迫的でつまらない観方なんじゃないかなぁ。。。なんて書くと怒られるか。まぁ映画の正しい観方なんてないんだから、画一化された意見なんか聞きたくないよ。自分の死まで軽々しく扱ったこのベニーニ作品こそ究極の「美しき哉人生」であり、その突き抜け加減が妙に可笑しくて、哀しくて、僕はすご~く心に残りました。
10点(2003-02-12 00:50:38)(良:1票)
374.  砂漠の流れ者
僕にとっては「ビリーザキッド21歳の生涯」や「昼下がりの決斗」に次ぐペキンパー作品。この監督の作品はよく「暴力の美学」という表現をされるけど、それはおそらく2次的なものであって、もっと端的に「生きること(死ぬこと)に対する美学」と言って構わないと思う。そういう意味では、失われつつあるフロンティアの時代に擬え、現代的喪失感の中で誠実であるということはどういうことかを問うニューシネマのハシリであり、実に哀しく、それでいて生命力溢れる映画なのである。
10点(2003-01-19 01:01:01)(良:2票)
375.  Aサインデイズ
崔洋一といえば、やっぱりこれでしょう。オキナワンロックの魅力がたっぷりと味わえるし、石橋凌が水を得た魚のようで、とにかく最高です。
10点(2002-12-31 01:45:59)
376.  ピアノ・レッスン
これは、あやうく刹那的な恋の感情が心的呪縛の開放とともに愛へと転化した幸福な物語なのだろうか。僕のようなプチニヒリズム的心情の持ち主には、素直にそのようには受け入れがたいところもあったのだけれど、う~んと考えてみるにつれ、こんな始まりを感じさせるハッピーエンディングな志向は、古今東西の恋物語を見回してみても、多少なりとも画期的なことだし、ある意味では確信的なことかもしれない。そこには、「The piano」の作者の水脈に対する信頼度の問題があるけれど、この物語がとても誠実であり、実際に僕の心をぐぐっと惹きつけてやまないという事実があるのは確かなのです。主人公にとってのピアノは内面世界の象徴であったと思うんだけど、最後に彼女がピアノを断ち切ることによって何を失い、何を得たのだろうか。ピアノ=内面の象徴化=自己の観念化という図式で考えれば、当初彼女の凝り固まった内面には、地平としての他者が不在であり、だからこそ、突如現れた他者としての恋感情が強烈にして彼女のピアノの旋律を狂わせたのだと思う。この恋感情が彼女を突き破り、現実をも転覆してしまうところはやっぱり確信的です。このハッピーエンディングには、彼女が欠損者であることがひとつの大きな要素となっていると言えるのではないかな。欠損からの快復の物語がエンディング以降に語られるのだろうけど、恋感情からストレートに移行するように思える、そこに恋と同列の可能性をもつある種の「癒し」の感情を強く感じることができる。こんなことを考えるのは初めてなので、うまく言えないのだけど、この作品は、終わりが始まりとなるような新しい可能性をもった画期的なラブストーリーなのだということがいえないだろうか。<最後に、、、この作品の邦題はやっぱり単純に「ピアノ」とすべきだったのではないかなぁ>
10点(2002-12-31 01:30:04)(良:1票)
377.  ベティ・ブルー/愛と激情の日々
僕はこの「ベティブルー」の世界に否応なく惹きつけられる。言うまでもないが、これはゾーグの物語である。そしてこれは、「恋」と「愛」という感情と世界をめぐるリアルな物語なのである。「恋」は受難である。僕らはそれを受け入れた途端に、あの輝かしいキラキラとした、それでいて息苦しいほどに高揚した感情が単なる受難に変わるのを知っている。それは、恋という感情にとって、彼女が世界そのものだからである。それから、彼は恋の感情を追憶しているだけの自身に気がつくかどうか。気がついたら、終わりだし、気がつかなくてもそれはまた同じことなのだ。ベティは誘う女として登場し、ゾーグは彼女に恋をする。一緒に暮らし始めた頃から、彼女は、ひたすら一途な感情をゾーグにぶつけてくるようになる。時にそれは、ゾーグの理解を超えた激しさを見せ、彼を戸惑わせる。僕は、それをゾーグ自身の心の揺れそのもの、そのリアルな反映だと思っている。自らを傷つけるベティ、それもまさにゾーグ自身なのだ。この映画が奏でる優しいメロディに潜む恐ろしいほどにリアルな物語。それは、ゾーグという意識の物語でもあり、それはまた、ベティそのものでもあるのだ。
10点(2002-11-12 01:19:59)(良:1票)
378.  ストリート・オブ・ファイヤー
僕の廻りにもこの映画を生涯のNO.1に挙げる人が多いんですよね。単純明快、美男美女、ロックンロールと皮ジャンにバイク、暴力場面含めてすべてがスタイリッシュ<最後はノーサイドでとても爽やか>で、とにかくカッコいい映画でした。。。僕らMTV世代にとっては、洋楽を聴いて憧れたイメージ世界そのものなんだよな。そして、やっぱり僕もこの映画に痺れたひとりだったです。。。あの頃の洋楽ファンだったらみんなそうだったと思うよ。その空気を知らない他の世代の人には分からないかもしれないけどね。
9点(2002-11-10 20:57:29)
379.  ムーラン・ルージュ(2001)
よかったですね。KISSのラヴィンユーベイビーに、T-REXにPOLICEときたもんだ。拡大版ミュージックビデオみたいで、それでいて、台詞や映像、もちろん音楽も過去のミュージカルやラブストーリーをごたまぜにしたような新しいタイプのミュージカルであり、かつ20世紀後半のショービズへ捧げたオマージュ<パクリじゃないよ>のような作品だなぁってね。。。というのはいいすぎかな。屋上シーンのくどいほどのラブソングストリームも僕には結構楽しめましたよ。MTV世代、FMステーション世代の僕としては、とても楽しいひとときでした。
9点(2002-11-10 20:33:24)
380.  リトル・ダンサー
久々に映画を見て泣きました。僕にとっては「月光の夏」や「インディアンランナー」以来ですね。<と書くとなんか薄情な性格だと思われるかもしれませんが。。。> この映画はあの親父さんの映画ですね。実際、僕が泣けたのは、親父さんがスト破りをするところと息子の合格通知を知って突っ走っているところでしたから。人は誰しも意固地に陥るけど、その根拠の由来は既に無く、希望のひとすじを掴むも握りつぶすもあとはチェンジマインドする為の勇気だけなんだと、親父さんのなりふり構わない姿に感動しました。<頑固親父も居場所がない時代だ。。。> 僕はバレエダンスの型に関する知識は全くないので、主人公のダンスがバレエであるかどうかなんてどうでもよくて、ただダンスそのものが純粋に人を動かす力がある芸術であり、表現なんだってことを深く感じました。というか、それが上手い下手や情熱の有る無しに関係なく、人の心を揺さぶるからこそ、芸術的なんだということでしょうか。それは主人公の意思を超えていて、なおかつ型破りであるが故に彼のその後の成長を誰もが確信したんじゃないのかなと思います。確かにラストシーンは予想通りでしたからね。
10点(2002-09-22 16:41:15)(良:1票)
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