21. クレイマー、クレイマー
ラストシーンが上手いですね。エレベーターのドアが閉まったところでジ・エンドになるんだけど、そのドアの閉まる方向が、メリル・ストリープが出ていく時に閉まる方向とは逆なんです。あ、もしかしたらこの二人はヨリを戻すのかもしれないな、と観客に期待を抱かせつつ映画は終わる。余韻が残るんですよ。脚本ではあの後に公園で父親と子供が楽しそうに遊んでるっていうシーンが用意されていたみたいなんだけれども、カットして大正解でしたね。 10点(2003-06-18 22:39:31)(良:1票) |
22. 情婦
「マレーネ・ディートリッヒとタイロン・パワー? ヘンな組合わせ」と思いながら観ていたら、あのラストシーンがきて、なるほど、これ以外のキャスティングは考えられないわい、と納得。 10点(2003-06-18 19:23:59) |
23. 幕末太陽傳
日本映画の最高傑作とまで断言してしまおう。とにかく面白い。面白いんだけど、喜劇にしてはどこか物寂しい空気が作品全体に漂っていて、観客のあいだから「爆笑」はおこらなかったように記憶してます。「引き」の画が多いせいかもしれませんね。 10点(2003-06-17 20:00:14)(良:1票) |
24. 蜘蛛巣城
黒澤の最高傑作ではないのかもしれないけれども、三船の最高傑作とはいえるんじゃないかな。あのオーバーアクトが作品世界にピタッとハマってた。 10点(2003-06-17 19:45:42) |
25. 俺たちに明日はない
なんといっても編集の妙ですね。ラスト、鳥がバサバサーっと飛び立って、フェイ・ダナウェイのハッとした顔のクローズアップ。次にウォーレン・ベイティがフェイ・ダナウェイを見つめるカット。そうすると次のフェイ・ダナウェイのカットでは表情に諦念が・・・。 10点(2003-06-17 00:49:55)(良:1票) |
26. 真夜中のカーボーイ
ラッツォが死んで騒然としてる車内で、ひとり淡々と化粧を続けている婆ぁのカットが入るところがなんといっても。なんだか「他人様が不幸でもあたしゃ別に不幸じゃない」って言ってるみたいで。 10点(2003-06-17 00:37:02) |
27. 昼下りの情事
現時点での平均点数7.5。解せない。ひょっとしたらビリー・ワイルダーの最高傑作かもしれないっていうぐらい良く出来た作品なのに・・・。 10点(2003-06-16 23:51:51) |
28. パルプ・フィクション
ビデオ+DVDで繰り返し繰り返し見過ぎてしまったせいか、正直、長い・ワイドスクリーンをもてあましてる等々アラもだいぶ目につくようになってしまったのですが、劇場公開当時の衝撃度を考慮して満点採点にしてみました。ティム・ロスの「ギャルソン・コーヒー!」には「やられた!」って感じでしたね。ついでに劇場ではトラボルタとエリック・ストルツの注射器をめぐるやりとりのシーンでは大爆笑だったんですよ。でもビデオだとそんなに面白く感じなかった。やっぱり映画は映画館のデカいスクリーンで観なくちゃね。 10点(2003-06-16 23:23:52) |
29. ライアンの娘
銀座文化のデヴィッド・リーン特集(たってあとは旅情とドクトルジバゴだけだけど)で観ました。70mmじゃなくてすいません。でも感動感動で、その後しばらく生涯最高の映画だ!と人にふれまわっていた記憶があります。けれども観たのはその一度きり。記憶もだいぶ薄らいできてしまいました。が、ロレンスにしてもそうですが、リーンの作品は劇場で観なくてはいけません。で、ひたすらリバイバルを待ち侘びている今日この頃だったりするわけです。 10点(2003-06-16 23:04:38) |
30. 男と女(1966)
10年くらい前、今はなき銀座文化劇場で観ました。モノクロパートでは昔のサイレント映画みたいにフィルムが染色されており、とくにベッドシーンなどではそれが非常に効果的だったんですが、その後ビデオで観直してみたら、白黒のまんま。まったく別の映画になってしまっていました。先日出たばかりのDVDはその辺りちゃんとチェックしてから購入しようと思っています。 10点(2003-06-08 16:12:34) |
31. トレインスポッティング
なんといってもこのリズム感! 編集者(日系人?)にも拍手! 10点(2003-06-07 19:39:10) |
32. ハンナとその姉妹
ウディ・アレン流「三人姉妹」ですね。なんでもウディはチェーホフを崇拝しているんだそうな。でも本家のチェーホフは結構退屈だったりするんですけどね。じっさい「退屈な話」なんて作品もありましたな。 10点(2003-06-02 14:27:35) |
33. アパートの鍵貸します
これは教科書的作品ですね。伏線の張り方の鮮やかさといい、登場人物の描かれ方の品の良さといい、もう文句なしの大傑作。こういう映画はもうつくれないでしょうね。観客がひねくれちゃってるから。おれもそうだけど。 10点(2003-06-02 14:21:00) |
34. アニー・ホール
エスプリのきいた台詞。あえてクロノロジーを解体した構成。スプリット画面を飛び交う会話。すべてが一級品。お子ちゃま向けSF映画なんぞにオスカーやらなかったアカデミーは絶対的に正しい。 10点(2003-06-02 13:30:39)(良:1票) |
35. ショート・カッツ
「マグノリア」なんかと一緒にしないでほしい。作者は常に「冷静な観察者」の視点で世界を描かなきゃ。ま、アルトマンの場合、「シニカルな覗き魔」って感じだけれども・・・。というわけで、肌に合わないという人が多いのは理解できますが、私的には現時点でのベストワンです。早くDVD化してくれよ。 10点(2003-06-01 18:33:14) |
36. アントニア
男は子供が産めないから戦争とかやって人を殺すんだって。不毛だよな。世界はやっぱり女のものだよ。 9点(2003-08-29 23:15:51) |
37. あなただけ今晩は
全篇笑えるシーンのつるべ打ちなんだけど、自分はジャック・レモンがイギリス紳士になりすますためにアクセントの練習をする場面が好きかな。「歯を見せろ!」ってところ。ところであの時のレモンの仕種って「ライムライト」ですよね? 9点(2003-08-29 22:48:54) |
38. ショー・ミー・ラヴ
脇役の障害者の女の子の容赦ない描写に心底驚いた。思春期の障害者には思春期の障害者ならではの屈託ってもんがあるわけで、そこをきっちり描いてみせた作り手の勇気に拍手。 9点(2003-08-29 20:21:02)(良:1票) |
39. コレクター(1965)
やっぱり風呂場のシーンですね。あのサスペンスは凄い。じっさい心臓バクバクしたもん。 9点(2003-08-29 18:51:12) |
40. 顔のない天使
とても丁寧につくられていて好感がもてます。作り手の作品への愛着というのかな、そういうものがじわーっと伝わってくる。 9点(2003-08-29 18:20:38) |