21. 耳をすませば(1995)
《ネタバレ》 ジブリ作品の中で数少ない未視聴作品だった。予想通りのひたすら青くて甘酸っぱい青春ラブストーリーだったが、ひねたマセガキだった自分はどうしても中学生当時の自分に雫を重ねることができず、なんとなくモヤモヤしてしまった。もし当時同級生にプロポーズされても心ときめいたとは思えず・・。それでも、実年齢が近い頃に観ていたら違った感想を持てたかもしれないと思うとちょっと残念。ジブリ作品の楽しみどころの一つは見事に描き込まれた背景だと思うのだが、この作品の場合、舞台となった街が自分の実家の近所ということもあり、個人的にはそれが一番の見所だった。あと、すごくひっかかったのがお父さん役の声優さんのしゃべり。なんとも不自然な日本語で、出てくる度に「あんた何人なのよー!」とツッコミを入れてしまい、話に集中できなかった。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2015-05-05 00:50:25) |
22. 小さな巨人
大法螺吹きだがストーリーテリングに長けた爺が若き日の武勇伝を語るというドン・キホーテさながらのストーリーで、想像以上に色んな要素の詰まった映画だった。若いホフマンがなんともキュートで、その類まれな演技力が若い頃から発揮されていたことに驚く。老ジャックが語るその奇想天外な生涯はまさに武勇伝に次ぐ武勇伝なのだが、冷静に見れば彼の行動は常に行き当たりばったりでモラルも信条も感じられず、小さな巨人どころかただ悪運強いだけのちっさい男だったりするところが、この映画の味わいどころのような気がする。 [DVD(字幕)] 7点(2015-04-28 15:34:58) |
23. トゥルー・グリット
《ネタバレ》 オリジナル未見。コーエン兄弟らしくないという声も多いが、この映像の美しさ、キャラの潔さ、運命の無慈悲さ、無駄のない展開・・・どれも私の「コーエン映画はこうでなくっちゃ!」という思いを満足させるに余りあるハイクオリティ。でかいスクリーンで見られなかったのが非常に残念。先住民族の医者の登場シーンなど、いわゆるコーエン節ももちろん味わえて、西部劇なんてほとんど見たことのない私でも文句なく楽しめました。そして酔いどれジェフ・ブリッジスのダサかっこよさ炸裂!! [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-01-31 17:55:49) |
24. ブラック・スワン
地味に激痛シーン満載で変な汗が出た。ラストは賛否両論出そうだが、私はまさにパーフェクトだと思った。真面目で繊細で完璧主義のプリマが壊れていく様が妙にリアルに思えたのだが、実際にプロのダンサーとして世界の一線で日々プレッシャーと闘っている人が見たらどんな感想を持つのか、ちょっと聞いてみたい気がした。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-01-31 17:40:23) |
25. ストーン
《ネタバレ》 デ・ニーロとミラが好きで何の前情報も無しに観てみたら、重いこと重いこと。でもその重さにうんうん唸りながら堪能するデ・ニーロも悪くない。特定の宗教を持たない自分は、この手の映画を観る度に「宗教は果たして人を救うのか?」という疑問が浮かぶ。救われたように見えるジャックでさえ、結局は非常に危うい位置にいるように思えてしまうのだ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-25 03:48:19) |
26. ストーリー・オブ・ラブ
結婚18年目にして初めて観たせいか・・・正直、身につまされます。倦怠期の夫婦のお互いに対する些細な不満といい、思春期の子どもが薄々感づいてて不安定になる様子といい、やたらとリアルでヒヤヒヤする。喧嘩してるときの二人のセリフまんまを実際に言い合ったことすらある(汗)。で、ラストは思いっきり想定内だが、観客の多くはこれを求めて観てるんだからこれでいいのだ。クラプトンがまた良い味出し過ぎてて涙腺に響くのなんの。夫婦ゲンカが長引いた時なんかに頭冷やすために夜中に1人でこっそり観るのもいいかも知れない。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2013-01-14 01:32:24) |
27. ゴールデンスランバー(2009)
話の展開といいラストといいかなりご都合主義なところもあるが、そこはそれ映画だもの。ということで許せなくもない範囲で、もともと正当派サスペンスとしてのカタルシスを求めていないせいか、ラストまで素直に楽しめた。フィクションだからこそ面白かったのは、謎の多い本作の中でもダントツに謎すぎるキャラクターのキルオの存在。あとお父さんと習字のエピソードがいい。てな感じでところどころに「もう一度観たい!」と思わせる好きなシーンが散りばめられている点で自分にとっては貴重な娯楽作品。それにしても堺雅人のあのやるせない笑顔はこういう巻き込まれ系悲劇によく似合う。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2013-01-14 01:11:07)(良:2票) |
28. ハッピー・ゴー・ラッキー
近年希に見る、言動の全てにイラッとする女がヒロイン。何度も出てくる車の教習シーンなど、もはや拷問レベルの鬱陶しさ。いったいどこまで我慢すればこのウザい女が可愛く見えてくるのだろうかと修行に耐える気持ちで見続けていたが、最後の最後まで鬱陶しいだけで何のカタルシスもなく全くハッピーになれなかった。 [CS・衛星(字幕)] 1点(2013-01-14 00:47:00) |
29. ファーゴ
《ネタバレ》 ここのレビューを読んでいると、コーエン作品がいかに好みが分かれる作風かということがよく分かる。映画なんて究極の嗜好品なのだからそれでいいのだ。一つ前のレビューを読んで壮大なネタバレに驚愕(笑)しかしそれすらもさすがコーエン兄弟!と思ってニヤリとしてしまう私はもちろんどっぷりシンパ。美しくも格好良くもない人々の各人なりの真っ直ぐな生き様を、絶妙な角度を重ね合わせて描き出す手腕は見事。なにより、作中誰よりも痛い目に遭わされたうえ、誰からも「とにかく全体的に変な顔」なんて言われてしまう、そんなブシェーミの魅力満載! [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-12-30 03:06:42) |
30. 雲のむこう、約束の場所
SFとは言え、自分の国が舞台だと既存の知識が邪魔をして突拍子もない世界観にすんなり入っていけなかった。ストーリーもキャラクターもどこまでも「それっぽい」のだがそこ止まりで、消化不良にすら至らないこの薄っぺらい印象を改めて検証するために再見しようという気にはなれないのが残念。私にとっては美しい背景CGをボーッと眺めるための映画。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-12-17 15:18:35) |
31. ハウスメイド
《ネタバレ》 こういう世界で育つ子供って実際いるんでしょうが、なかなかシビアなもんですな。ウニちゃんもやがてあの美しい婆ちゃんのような怖い女になってしまうのでしょうか。インテリアやファッションなど富裕層向けのファッション誌そのままの世界で目の保養になりました。裏が非常に面倒くさそうなので実際には憧れないけど(笑) [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-12-17 15:04:41) |
32. ミーン・ストリート
《ネタバレ》 常識の通じないヤバイ人間を演じさせたらピカイチのデ・ニーロ。その原点がここに。正直言って、いつになったら主題に入るのだろうと若干退屈気味に観ていたが、途中からこの切ないほどのどうしようもなさこそが主題なのだと気がついて姿勢を正し、祈るような気持ちで最後まで観た。スタインベックの「二十日鼠と人間」を思い出したのは私だけだろうか。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-10 15:33:23) |
33. アジャストメント
《ネタバレ》 えーっ、ここまで引っ張っておいてあっさりハッピーエンドかよ、という消化不良感の残る映画。伏線ほったらかし多数な気がするんですが・・?やはりディック作品の映像化は難しいのだなぁという、これまでの印象がまた深まった。見所はやっぱり、どこでもドアか。あれは楽しい。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-12-07 13:08:19) |
34. 魔法使いの弟子
これ見て楽しめるのはせいぜい小学生ぐらいまでか。或いは、お手軽で底の浅い夢と魔法の国にも素直に入り込める邪気のない心を持った人むけ。ただし、ニコラス刑事のホームレス風ファッションは一見の価値あり。どんなにだらしなさげなルックスでもかえってセクシーに見えてしまうケイジとかブリッジスはずるいな(笑)。ただでさえイケてないあの主役の坊やがやったら目も当てられないだろう。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-12-07 10:56:25) |
35. 空中庭園
一見、家族で観られるファミリードラマのようでありながら、のっけから観る者をわけもなく不安にさせる薄ら寒さの演出が秀逸。家庭という平和の象徴のような場の危うさがうまく描かれていて面白かった。この作品時点で既に、キョンキョンと永作は、主役をはれる現役女優としてかなり長寿でいられそうな絶妙なポジションを得ているのがよく分かる。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-12-07 10:42:31) |
36. 脳内ニューヨーク
エターナルサンシャインだって途中で挫折しかけたのに、なんで観始めてしまったのか・・心にうずまく???に悪酔いしそうになりつつ、なんとか映像を追うという何この罰ゲーム。この映画を楽しめる人はカウフマンと同じくアタマの構造が天才仕様なのかもしれない。ならば、もうちょっとそれらしく格調高い邦題が付いていれば、観客と作品のミスマッチが防げる気がして、もったいない。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2012-12-07 10:30:51) |
37. 食べて、祈って、恋をして
《ネタバレ》 アラサーアラフォー世代にとっては、これって憧れなんだろうか。いや私も確実にその一人なんだけど、小金持ってるからっていい歳して自分探しかよ、痛い女だなーとしか(笑)。都会で働くプチ富裕層女性向けのファッション雑誌のトラベル特集のような胡散臭い作りものハイライフ感がなんとも薄ら寒い。唯一感情移入できたのは旅先で出会った彼とのお互い恐る恐るの大人の恋がついに実るシーン。「やっぱいくつになっても女にはこういうフェロモン補給が必要だよねー!」と、心底うらやましく思った寂しい40代は私です。ところでロバーツってホントに美人なの?と見る度に思ってしまう私の目が変なのだろうか? [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-12-07 10:22:57) |
38. ベルヴィル・ランデブー
《ネタバレ》 このキャラクターデザインは相当好みが分かれると思う。残念ながら私はダメだった方。音楽とそれに関連したシーンはいずれも素晴らしかったし、世界観も悪くない。ただただ、絵が苦手… [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-12-07 10:04:26) |
39. いまを生きる
《ネタバレ》 坊ちゃん学校のお坊ちゃん達、ナイーブ過ぎる!自由人な大人に「いまを生きる」なんて感化されて、ちょっと目覚めたからって今すぐにそんなに生き急いでどうする。まーそれが若さって言えば身も蓋もないんだけど。キーティングは魅力的な教師だと思うが、自分が若かった頃より今の若造はずっと脆弱だって認識が欠けてたからこんな悲劇につながったんじゃなかろうか。何だかやたらもどかしい展開のうえ、ラストは救われない話なので、邦題からイメージするようなカタルシスは皆無。R.ウィリアムスのキラキラお目々演技はいつもながら秀逸。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-12-07 08:44:24)(良:2票) |
40. 或る夜の出来事
《ネタバレ》 古~い映画ですが、退屈せず楽しめた。米国版ローマの休日?でもヒロインが同じ世間知らずでも何でもお金で解決しようとする俗人セレブ的なところがアメリカ娘っぽい。根っからの悪人が出てこないところに古き良き時代を感じる。そしてラストは金持ち父さんが良い味出してた。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-07 08:30:01) |