381. ライアンの娘
なるほど、これは名作。 荒れ狂う波に象徴されるアイルランドの厳しい大自然のなか、 人妻女の不倫ドラマが描かれるわけだけど、 そんじょそこいらの陳腐なメロドラマではなく、 中世を思わせる偏屈な住民がいる片田舎で、 生死を賭した恋愛と家族の運命が描かれるという、 とっても重厚な映画だった。 ふう。ちょっと長かった。 ビデオは前後2本もあって、あの「風とともに去りぬ」と似ているなあと何度も思った。 雰囲気が終始重苦しい中、マイケルの存在が目立っていた。 私なんぞの眼力ではとても演技しているとは思えなかった。 アイルランドの歴史や、教会の関わり、神父の役目などの知識があればもっと楽しめたに違いない。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-07-10 00:04:37) |
382. REX 恐竜物語
たぶんスタッフは早い段階で失敗作であることを気がついたに違いない。 そうでなければ、コミカルすぎるドタバタ劇、意表をつきまくる演出、あまりにも明らかな矛盾を 観客が最後までニヤニヤと笑ってみることができなかっただろう。 終わりに「HAPPY END」とあるように、子供だましと思わずに最初から喜劇と思ってみれば良いと思う。 ただ子供にはお勧めできないよね(笑) [ビデオ(邦画)] 5点(2010-07-07 00:40:57) |
383. がんばれ!ベアーズ
これはうまい。あくまでドライなタッチの中に、ユーモアをさりげなく織り込んでいる。 少年向けでもあるが、同時に大人の事情も垣間見れる大人な映画。 単なるスポ根ものではない映画がアメリカにもあるんだな。 7点に近い6点献上。 [ビデオ(字幕)] 6点(2010-07-07 00:34:38) |
384. M:I-2
テンポ感、スピード感ともにジョン・ウー監督らしさが感じられた。 意表をついてマスクをはぎとると別の人間が現われるシーンが面白い。 アクションシーンも多くエキサイティングな映画には違いないが、 もっと落ち着いた雰囲気の映画が好き。とにかく目が疲れた。 [ビデオ(吹替)] 5点(2010-07-07 00:31:21) |
385. 真夏の少年
不思議な作品。悪く言ってしまうとすべて中途半端で微妙。 良く言えば、少年のひと夏の出来事を切り取った味のある青春物語。 少年向きなのか、大人向きなのかそれすら分からない。 見方ひとつでずいぶん印象が変わる映画のような気がする。 ほぼすべてが少年の目で語られ、分かりやすいのは間違いない。 和歌山県の海をバックに、この平成の時代に撮影されたとは思えない懐かしい風景が印象的。 [ビデオ(邦画)] 5点(2010-07-07 00:26:35) |
386. 男はつらいよ 寅次郎真実一路
企業戦士の妻役であるマドンナ大原麗子は、役どころのイメージにあっていた。 また、良くも悪くも失踪役のサラリーマンで米倉斉加年のイメージが良く出た作品である。 いつも以上に町の人から蔑まれ、馬鹿にされるお人よしの寅さんが悲しく思えた。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-06-26 22:19:45) |
387. 男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎
ネタバレ 今回は辛口のコメント評。 寅さんシリーズにしては平凡な出来ではなかろうか。 すべてが中途半端に終わってしまった感がある。 タコ社長の娘、陰気な男性のエピソードも活かされていなかったばかりか、肝心のヒロインの印象が薄い。 さすがに渡瀬恒彦は存在感があるが、曖昧なせりふを残して画面から消すのなら、 最初から堅気で真面目な男性像で行くべきだろう。 今作の寅さんのキャラクターもぶれていて納得がいかない。 人分かりの良い人情味溢れる人間像を前半に持っていきながら、後半の情けない男っぷりは首をひねらざるを得ない。 最後のくだりも笑わせようとしているのだろうけど、笑えない。 美保純のふつつか娘キャラクターがこの映画からシリーズ化されたというのは納得できた。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-06-26 22:16:17) |
388. 義務と演技
落ち着いた雰囲気と現実味がある設定が、意外に良かった。 光を巧みに使った演出や、俳優人の豪華さと演技は、邦画にしては良い出来。 たしか公開当時けっこう話題になったと思うけど、失楽園だったかな? ビデオ鑑賞だったせいか、声が小さすぎてセリフが聞き取りづらかったところがあったり、画面が暗すぎたのは残念。 [ビデオ(邦画)] 6点(2010-06-26 22:14:45) |
389. 男はつらいよ 旅と女と寅次郎
観客を惹きつける魅力を持った好作品である。まったく飽きずに最後まで見られた。 佐渡を舞台にした人気絶頂歌手はるみの逃避行というドキドキする設定が面白い。 この時期の都はるみがどれほどの人気者であったのか、感覚的にはさほど思い出せないのだが、 この作品を引退時に選んだというエピソードは、はるみというキャラクターを考える上で興味深い。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-06-26 22:12:42) |
390. きっと忘れない
青春映画だが、正面から恋愛を描いた作品ではなく、一人のホームレスが若者に ”大切な何か”を教えるという内容の、どちらかというと地味な映画だ。 揃いもそろって頭脳明晰・美男美女4人組に、割って入るジョー・ペシのキャラクターが図抜けている。 もっともこんな教養があって饒舌なルンペンは現実にはいそうにない。 セリフはユーモアに溢れており、ラストも上手くまとまっているものの、全体的に印象に残らないのはなぜだろう。 [ビデオ(字幕)] 6点(2010-06-21 21:14:08) |
391. ビューティフル・マインド
映像の技術や俳優の演技などは素晴らしい。 統合失調症という難しいテーマを扱ったこの作品は、 ありきたりのエンターテインメントやお仕着せのハリウッド的結末ではなく、 柔軟なドキュメンタリー映画として高い完成度を備えている。 ただ雰囲気が終始重苦しいので、気分転換にはお勧めしない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-06-21 21:12:07) |
392. 男はつらいよ 花も嵐も寅次郎
前作に比べるとやや平凡な印象。 前半は大分豊後の観光、後半は寅さんの恋愛指南の要素が強いので、 「あじさいの恋」のように笑いと涙ありで人情味あふれる映画ではない。 それでも、ヒロイン田中裕子が自然な娘役を好演していることもあり、 シリーズものとして上手くまとまっている。 久々に寅さんの「それをいっちゃあ、おしめえだよ」が出て、 「さくら、止めるなよって言ってんだよ」と観客の心理を逆手に取った演出がニクい。 「やっぱり二枚目はいいなあ、ちょっぴり妬けるぜ」の切ない台詞も心に残る。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-06-21 21:10:37) |
393. プリンセス・ブライド・ストーリー
単純な冒険物語の中に、クスリと笑わせるコメディをたっぷり入れた映画。主人公の二枚目男性がかっこ良い。巨人役がどうしても気になってエンディングで注目してたら、アンドレ・ザ・ジャイアントが演じてた。どうりでどこかで見た顔だと思ったわけだ(笑)「世の中の常識に疲れちまった~」「ありきたりのストーリーなんてつまらない」と嘆く人におすすめかも。 [ビデオ(字幕)] 6点(2010-06-19 19:48:10) |
394. おばあちゃんの家
淡白すぎて少し物足りなかった。おばあちゃんとの触れ合いで少年が更生していく過程で、説明もなにもなく少し分かりづらいシーンが多かったせいかな。おばあちゃんが最後まで怒らないのもびっくりした。韓国の底辺に流れている儒教の考え方を深く知ったらもっと見方が変わるのかもしれない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-06-18 23:16:56) |
395. 男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋
全体的に湿っぽい雰囲気が他のシリーズと違って異色を感じさせる。 茶碗をめぐる人間模様など全編にわたって日本らしい「和」の精神が見られるところが素晴らしい。 茶碗をめぐるおかしさなどで見る者を笑わせながら、ヒロインとの恋路に悩む寅さんの悲哀が胸を打つ。 寅さんご乱心の場面での早回しなど、過剰とも思える演出によってエンターテインメントを随所に散りばめ、下駄・付け文(恋文)・紫陽花(アジサイ)などの小物を使った工夫も巧みである。 丹後伊根舟屋のどこかうら悲しい漁村風景も味がある。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-06-18 23:08:43)(良:1票) |
396. 男はつらいよ 寅次郎紙風船
正直あまり楽しめませんでした。ヒロインがタバコを吸っているシーンで引きました。前半であれだけ良いところを見せておきながら、後半他人の家で亭主をけなすキャラクターは意外でした。寅さんが所帯を持つことを選ばなかったという理由付けなのでしょうか。 また、前半で榎本さんが演じる家出娘がいい味を出していますが、後半になってヒロインが主役となって存在感がなくなり、どっちつかずの印象を持ちました。 今回の寅さんが老けて見えたのは気のせいでしょうか? [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-06-15 22:07:11) |
397. 男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎
ネタバレ ヒロインの松坂慶子さんの気品ある美しさ、宿屋の旦那との人生観を感じさせるやりとりが印象的な作品。タコ社長失踪事件などのおかしさもあいまって安心してお勧めできる。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-06-09 20:10:20) |
398. 愛は静けさの中に
教師役として抑えた演技が光るウィリアム・ハートと、この作品でオスカーを獲得した女優マーリー・マトリンの迫真の聾唖演技が素晴らしい。 ただ単にハンディキャップを側面から捉えただけの恋愛映画ではなく、障害とは?人生とは?家族とは?人を愛するとは?とさまざまな疑問を投げかけてくる。 邦題もなかなか捨てがたいが、原題「Children of a Lesser God」はもっと良い。 (2023.9再鑑賞) これは良作。 ヒロインが複雑でつらい過去があって安定しないけど、ウィリアムハートの抑えた演技によって感傷的にならずに見ることができる。 会話のなかにユーモアがあるところもいいし、校長?がダメ人間なところもリアルで良い。 印象に残るプールでの抱擁のシーン、水の中で言葉が通じない世界をうまく表現している。 癒しや希望を与える映画ではないが、演出や音楽もいいのでおすすめしたい。 【死ぬまでに観たい映画1001】に収録されている。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-06-05 22:49:39) |
399. 時の輝き
ベタな看護話といってしまえばそれまでだが、看護士を目指して恋人を応援する青春映画の中でも秀逸な作品。少女向けの小説の映画化ということで、よくある陳腐なラブストーリーかと思いきや、二度ももらい泣きしてしまった。 山本耕史が演じる男の子(ジュンチ)が重い病気にかかる。病気映画にありがちな、きれいな部分だけを見せるのではなく、ちゃんと病気のつらい過程を描いるところも評価点。高橋由美子が演じる看護士見習い(由花)が恋をして、看病をして、家族とも対立しながら大人になっていく様が描かれる。 命あることの大切さ、恋することの激しさ…B過ぎて現実的には難しいストーリーだが、見る者を元気にしてくれる一本。 [ビデオ(吹替)] 7点(2010-05-25 17:34:29) |
400. のど自慢
井筒監督作品を初鑑賞。前半の登場人物の多さとドタバタぶりについていけなかった。せっかく後半で良いエピソードがあるのだから、導入部分を分かりやすくしてほしかった。大都市でも田舎でもない桐生市を舞台にした点はリアリティがあって良かった。 [ビデオ(邦画)] 3点(2010-05-24 16:20:50) |