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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1615
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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401.  アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場 《ネタバレ》 
暴力はいずれ必ず暴走する。そしてそれはまた必ず、振るわれる側のみならず振るう側の「在り方」そのものを歪めてゆく。だから一つの思想として、暴力と一切の繋がりを絶ってそれを行使しない、というのは確実に傾聴に値する考え方ではあると思う。しかし現状、それは世界・社会のあちらこちらにおいて残念ながら現実的な選択肢ではない、とも思う。だからそれを振るう側(振るわざるを得ない側)として常に追い求めるべきはどのようにして暴力を「手懐ける」か、つまり、その実行可否をどう客観的・合理的に判断し、影響範囲を必要最低限に極小化し、或いは状況に応じたその判断基準のスケールアップ・ダウンをどういったルールと承認の下に行い、結果的に不要な暴力を如何に世界から可能な限り排除するか、それを可能にするシステムの構築+運用にあるのだろうと思う。重ねてそれは、本質的には暴力を振るう側の為にこそ在るのだ(結果として振るわれる側の痛みも軽減される、とは言え)。この映画には、その現実の有様が描かれているのだと思う。  同時に、そこで肝要なのはその種々の判断・評価からどのようにして属人的な要素を排除するか、ということだとも思う。しかし現時点、完璧な自動化・システム化は難しいのが実情なのだろうし、それは今後も当面は変わらないのだろう(本作では、その部分については制度自体が未だ曖昧で不十分だ、という描かれ方になっているかなと)。であれば、尚更に現実に即した方策として、システム上のユニットとしての「判定者」たる人員を如何に機能させるか(=そこから如何にまた属人性を排除するか+教育によって質・量を維持してゆくのか)に関するノウハウの蓄積がやはり何よりも重要なのだろうと思う。この国にはそれが有るか。無ければ、では如何にしてそれを養ってゆくのか。
[インターネット(字幕)] 8点(2022-10-22 23:16:49)
402.  来る 《ネタバレ》 
まず、かな~り風変わりでユニークな作品だとは思うのですよね。かつ、どー見てもホラー…という作品にも関わらず結果的には一般的なホラーとは(控えめに言って)またかな~り趣を異にする作品でもあって、で端的にあんまし怖くもなかったり…てな感じなので作品の評価自体は人に依って大いに異なってくる作品でもあるかな、と。私も途中までは違和感の方がバリバリに強かったのですケド、途中から「コレはファンタジーなのかな?」と思いつつ観出したらワリかし楽しめちゃった…てな有様でして。重ねて、高度に独特な質感の方が大いに感じられる作品なので(少なくともホラー映画としてはこんなん世界中を引っ掻き回してもほぼ見つからない…と言って好いかと)一見の価値は無くはないかもな…と思いますね。意外と多分カネ掛かってる映画でもあって、キャストの豪華さも然るコトながら画づくりの質・こだわりようとて結構行き届いて素晴らしい…というヤツでもありますし。  前述の違和感…てのが結局、ホラーとして観出すととにかく序盤が「地に足付いてない」とゆーかキャラに「血が通ってない」とゆーか(=特に妻夫木クンの人間性が「虚ろ」で「嘘っぽい」コト!)。リアリティ、とゆーよりはむしろ我々のソレと「地続きの世界」の出来事にはどーにも全く思われてこない…てな感じと言いましょーかね。だから結局ホラーぽくもならないし、でやっぱり怖くもないのですよ(コレもまた、前述の画づくりの質感てのも多分にどこか幻想的≒虚構的だったりなので)。個人的には前述どおりファンタジーとして観始めてから、特に松たか子が出てきてからはごく面白く観れていましたかね。コレまた実に漫画チックなキャラではありますケド、こーいう一種の「異世界もの」においてはやっぱ一人ぐらいは彼女のよーに事情が分かってて(無駄に)頼りになる人が居ないと、怖い・怖くない以前に居心地が悪過ぎて落ち着かないのですよね。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-10-22 23:06:09)
403.  マイ・ブロークン・マリコ 《ネタバレ》 
本質的なお話の内容自体はごくシンプルなモノではあるし、終わり方含めても今まで全く見たコト無かった…というヤツではないかと思う。他方、映画としての展開運びはまずまず巧みであり、ほっこりしたり笑えたり、或いは心を締め付けられる様なシーン・かなりキレ好く緊迫するシーンも色々と含まれていてソコはバランスが好かったな…とも。ただ、一番の見ドコロはやはり登場人物のそこそこユニークなキャラクターであって、だから結局永野芽郁チャンそのものが今作の最大の勘所だ、とも思ったりするのですよね(基本出ずっぱりで、かつ単独行動するシーンも結構多いので)。  その意味では、芽郁チャンに関してはまずはとにかくこの役にはドハマりしてたな…とはまた思うのですね。年の頃合いもドンピシャだし、少しやさぐれてるケド基本的にはしっかり者で、ただ所ドコロ多少乱暴でバカっぽい…ケドやっぱ根はしっかりしてる…みたいなキャラの表現としてかなり巧妙・精密に仕上げてたかな、と(私が今まで観た彼女の演技の中では確実にピカイチというモノでしたね)。一点、やや珍しくも思える一人旅でのロード・ムービーというコトで、特にその最中は説明的な台詞や自分の心の声をド直球に「独り言ちる」シーンがワリとふんだんに含まれてくるのですよね。重ねて、最初からそーいうキャラとして役自体が構築されてるモノではあるのですし、ラスト付近の肝心なシーンの演出にもその設定+流れを活用できていたり…と決して悪いコトばかりではなかったとは思うのですケドも、全体として観た時にちょっと「直接的すぎるかな…(少しダサいかな…)」というシーンも無くはなかったので、個人的にはココは功罪両面あったかな~と仄かには思いましたです(=可能ならば、本人に言わせずに語れないモンかな、と)。  ただし重ね重ね、シンプルなダケにごく共感し易い(=誰しも感動できるだろう)物語だったと思いますし、(コレも重ねて)だからこそ重要となるキャラクターの魅力も十二分に引き出されてはいたかな、と。相方の奈緒チャンも(芽郁チャンよりちょっと更にややこしい役柄にも)同じ位にハマってたと思いますし、もう一人、窪田正孝の役柄も非常に魅力的に見えました(彼に関してはモ~流石…という感じですかね)。
[映画館(邦画)] 7点(2022-10-21 02:10:03)
404.  AVA エヴァ 《ネタバレ》 
ジェシカ・チャステイン主演ですが、サイズ的にも大作アクションというワケでは全くなくて、そのジャンルとしては中規模…という感じのスパイ・スリラーでありますね(ジェシカさんは犯罪組織に使われてる暗殺者、と)。で、少々奇抜な…てのがそのジェシカさんのキャラ設定でして、そこそこ腕の立つ暗殺者なんですケドその人物像として自らの家族関係にしこたま問題・わだかまりを抱えて大いに悩んでいる…という(その面では)ごく等身大のアラフォーてな感じなのですよね。だから、暗殺者としては血も涙も無くバッサバッサとブッ殺しまくってゆく一方で、片や家族絡みでナンかあるとすぐ泣きだしちゃうよーな情緒不安定な面も備えている…と言いますかね(マジで、軽く4、5回はメソメソしちゃってるシーンが在ったのですわ)。  正直好いか悪いかでゆーたら、結果的にはあんまし効果的ではないアイデアだったかな…と思ってまうのですよね。ゆーてその家族の問題という人間ドラマの側面とて、妹と恋人を取り合ってる!だの、親の介護をどっちがやるんだ!だの、或いは親父がちょいクズ気味だったらしい…だの母親もまた自己中で…だのと別にヒジョーに在り来りでかつ(尺も短いので)描写に深みが在るワケでもないし、他方でアクションは質・量は(この規模の映画として)別に悪くはなかったですケド、その(ワリとどーでもいい)人間ドラマでサンドイッチされてるのでテンポ・スピード感はまたイマイチだし…と。個人的にはもう一つ、やっぱりどーしたって「暗殺者」という人種の在り方として、家族間の関係性につべこべと思い悩むよーな「共感力」のごく低くない人間てのは、無関係の無辜の人間をカネ貰って殺す…なんて仕事には絶対に向いてないと思うのですよね。その意味ではある種「人を殺す」という出来事に対するリアリティが(残念ながら)希薄な映画だ、とも思うのですよ。基本、娯楽系のアクションでかつ人が結構死ぬよーな映画ってのは、極力その部分に対する葛藤を生じないよーに(逆に)工夫されてるハズ…だとも思うのですケド、今作はソレを人間ドラマと混ぜこぜにしてるモンだからその辺が弊害として少し顕れてきちゃってる…というコトかとも思いますよね。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-10-21 02:04:06)(良:1票)
405.  ジグソウ:ソウ・レガシー 《ネタバレ》 
今作は何故か観ておらず、先に次回作の『スパイラル』を観てしまったのですが、根本的な私の認識としての「3以降はあまり変わり映えがしない」てのは今作を経てもまた確かだったのでして、かつこの『ジグソウ』と『スパイラル』は諸々の描写・中身自体もまたかなり似通ってましたかね(ただ、グロ描写の物理的なクオリティや仕掛けの質はシリーズ中でも揃ってあまり高くはなかったかな、とも)。で、比較して今作側の好くない点としてはテンポがかなり悪いコト(やや謎解き=真犯人は誰か?という部分の描写に重心が寄っているので、肝心のデスゲームの進み方がミョ~にゆったりで)。一方で好かった点としてはソレこそトビン・ベルが「ジグソウ」としてズバリ登場するコトでしょう(彼が登場するこの部分の「仕掛け」とゆーのは、中でまたそこそこマシな出来だったか…とも)。結論的には8作目と9作目は甲乙付け難い…と個人的には感じましたかね(⇒こーいう場合に使う言葉なのかは少々疑問ですが)。
[インターネット(字幕)] 4点(2022-10-19 23:07:06)
406.  リオの男 《ネタバレ》 
『ドクター・ノオ』が1962年の作品で今作とは同年代、かつベルモンドもコネリーも同世代で30前半、というコトでやはり諸々と根本的な質感や内容は似通ってるな~とも思いますが、アッチがより軍事的+近未来的なお話だったのに対してコッチはかなり冒険活劇的+レトロなロマンのお話で、そしてだいぶコメディ寄り…だとは思いますかね。フランス映画だから…というワケでもないのですが、後から調べると(Wikiにも書いてありましたが)コレもやはり同地産の『タンタンの冒険』は大いに参考にされている…というコトの様ですね(特に古代文明の像が云々…とか、靴磨きの少年が云々…とかはそんな感じだったかな~と思いますよね)。  ベルモンドもまだ若々しく、その分とゆーか(後年の作品に比しても)だいぶ無鉄砲でより「脳筋」なキャラだとは感じられました、がまたその分(件のスタント無しの)アクションとゆーのは傍目から観てもかなり危険そーなのばっかりで凄かったですよね(いま観ても)。自動車・バイク・船・飛行機・おまけに水上スキーまでも…なんて乗り物が多彩なのも好かったと思います。あとそもそも、南米の空気感(+音楽の感じ)なんかもベルモンドの個性にはごく適合してたかな…なんて思ったりも。  もう一点、そのベルモンドの相方たるヒロインてのがま~た実に素晴らしい!フランソワーズ・ドルレアックはそもそも出演作自体が希少なのですし、若さ・美しさ・そして少しおバカなキャラクター含めてとても好かったですね。確実に私はウルスラ・アンドレスよりも好みですし、作品全体としても今作の方が『ドクター・ノオ』より全然好きですね。良作。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-10-17 00:03:35)
407.  ありふれた事件 《ネタバレ》 
妙な感覚でしたね。モキュメンタリなので確かに映像は高度にリアルで、肝心のブノワのキャラにしてもも~完全にガンギマリで(=コレもリアルで)、でも「ありふれた」なんてコトも微塵も無いトンデモないお話でその面ではも~ファンタジーかSFかなんか、みたいな感じだったりもして、んで結局全編とても不快極まる…という感覚だけが際立って、と言いましょーかね。やっぱり、その意味では非常にチグハグな映画だ、とまずは思ってしまうのですよ。重ねて、諸々と間違い無く「リアル」ではあるのですケド、肝心の「中身」がどーにもリアルじゃない…というコトそのものが(シンプルに)実に心地好くなかったのだ、と思うのですね。ヴァイオレンス描写のキレ味・虚ろで乾いた質感なんかは中々に独特で(ソコは)ワリかし以上に興味深かった、とも思うのですケドね。
[DVD(字幕)] 4点(2022-10-15 14:12:23)
408.  ダークナイト(2008) 《ネタバレ》 
まあ、この三部作に関してはキャスティング、およびその役者さんたちの実際の演技のクオリティに関しては(三部作通しても)ほぼほぼナンの文句の欠片も無いというトコロではあるのですが、やはりこの二作目のジョーカーとゆーのは中でも思いっ切り際立ってますよね。ココまで純粋なる恐るべき悪役とゆーのは、あまり他に比肩するモノを(映画のジャンルでは)思いつかない…とゆーのが正直なトコロでして、個人的にはその辺のホラーなんかよりも余程怖くて恐ろしくてそして不快なキャラクターだとも感じています。この部分も、原作におけるゴッサム・シティという特殊な状況設定が大いに効果を発揮してのコトだとは思うのですが、ソレでもこの二作目でコレほど強力なそーいう「悪」を描くその為にこそ、本シリーズはその娯楽映画としての属性を敢えて手放したのだ…とすら思えたと言いましょーか、まずはとにかくその面からも実に非常に優れた見応えを得るコトが出来た…とは思っているのですよね。  そしてそれ以上に私が今作で感じ入った・共感できたのが、モチロンこの「ダークナイト」としてのヒーローの描き方そのものなのですね。本当に本当の強大極まる「悪」と戦うためには、ヒーローは唯ひたすらに「正義」であるダケでは不十分なのであって、そういった悪と戦う為に自分もまた悪と為らざるを得ないコトに如何に耐え抜くか(=ソコに耐えうるダケのメンタリティこそが、極めて重要で本質的なヒーローの素養なのだ)という今作のテーマは、ヒーローだとかって創作の存在に限らず実は結構「普遍的なコト」だとも思えるのですよね。一本の映画としても、また三部作としても、非常に高度に精密にまた完璧につくり込まれた映画だと思っています。ヒーローものとしては間違い無く現時点の最高峰かなと。
[インターネット(字幕)] 9点(2022-10-12 00:44:20)
409.  “それ”がいる森 《ネタバレ》 
うーん……うーん……例えば仮に、今作が意図するメインのターゲットが元からローティーンの子どもであって、んでチャンとその層に観に来て貰うコトを主眼に宣伝を打っていた、とかってなら、百歩譲ってこの中身でもギリ成立しなくはねーかな…とも思うのですよね。主役は確かに相葉くんではあるのですが、同じ位の比重で彼の小学生の息子(とその友人達)のお話が展開されてゆくというコトでもありますし、何よりこの中身ってのは私自身がその年代の頃にはよ~くテレビの心霊・怪談系の番組のドラマパートでやってた様な…てヤツではあるのでして。その意味では、確かに今サラ感の極まりないもはや「プリミティブな」という様な題材・内容だとは思うのですケド、あくまでこーいう類のヤツを「初めて観る」子ども達にとっては、コレを自分たちの生きる時代の質感の映像で観れるというコトには、一応の価値はあるのではねーか…ともね(とは言え、一部ショック描写のグロ度合+矢鱈と人死にが多い辺りは、少なくとも私が親なら子どもに見せたいとは絶対に思わないってレベルでもあるのですケドね)。  しかし、映画館で観て、で帰ってきて予告編を(念の為)観直してみましたケド、やっぱり別に本作はソコでジュブナイル・ホラーです!て説明・示唆があったワケでは全然なかったのですよね。んでもっと根本的な問題としたって、幾ら子ども向けとは言っても(=私が勝手に忖度してそー見做したとしても)その上でシンプルに思いっ切り稚拙な作品だったなとゆーか、どーにもま~たまるで「気が入ってない」という様に見えてしまったのは私としても全く否めないのです。前半はとにかく展開運びが激・まだるっこしいとゆーか、一体何回山ン中に出たり入ったりをしてんのだろう…と(起承転結の「起承」ダケでよく見りゃ1時間以上使ってますからね=アホかと)。で、中盤以降は更に輪を掛けてひたすら雑…とゆーか、特に終わり方はま~た「ナニ考えてんだ?=ナニか考えてたのか?」という様なまるで整理の付かないコッ酷い有様で……要するに、対象年代が年代だからとにかく何もかも(=コレはもはやダサい…てレベルで)ただただ分かり易くして、かつ描写・展開の諸々のショック度合もごくマイルドにバランシングして…という意味での「子ども向け」とは今作は根本的に違うと思うのですよね=コレはズバリ「子ども騙し」て方のヤツですよ。だからそもそも、キョウビの令和の大・少子化時代にこ~んな子どもしか騙せない様なモン(=で結局子どもも多分騙せない様なモン)をワザワザつくって、でソレで(あろうことか)大人の方を騙しにかかる…て、流石に観客をナメるのも大概にせーよ、と思ってしまいますよね……  重ね重ねの結論、やり方によってはもう少し(ダケは)ナンとかなった様な作品だとは思いますし、そもそも投入すべき予算や掛けるべき手間を全く欠いている…という作品でもなかったとは思います(チョイ役の助演陣にだってモ~「不必要」に芸達者を揃えまくってたりするワケで)。しかし如何せん、そもそも製作陣の諸々の「姿勢・気概・心意気」とゆーのに唯々非常なる疑問しかない…という作品でもあります。マジで、そろそろ(いい加減)ちょっとナンとかして欲しい…としか思われないのですよね。。
[映画館(邦画)] 3点(2022-10-12 00:06:44)
410.  LAMB/ラム 《ネタバレ》 
お話の中身・あらすじだけを見るならばとにかく極め付きにシンプル、かつ真相も(意外なマデに)即物的なモノではあるのですよね。だから、その意味ではある種「表」も「裏」も無い、とゆーかズバリ、何らか「教訓」とゆーのが汲み取れない類の御伽話・寓話、とでも言いましょーかね。個人的には確実にやや期待外れ、の範疇ではありましたですね…(とゆーかラストは結構唖然としてしまいましたですよ…)  しかし、あくまで雰囲気映画や、或いは映像表現とかいった「見てくれ」に該当する要素を純粋に楽しむべき映画だ、と捉えるならば、まずはアイスランド?の豊かな自然の情景自体は実に雄大かつ静寂に満ちていて(ある面で)この世のモノとも思われない様な・心洗われる様なごく素晴らしいモノだったのです。そして、その優れたロケーションを活かし切る様な映画全体のゆったり流れるテンポ・演技の間合いなんかも(個人的には)かなり心地好いモノでしたね。あと、肝心の「アダ」ちゃんの諸々の表現とかも(⇒たぶん特撮・特殊メイク的なモノとCGの両方を使ってると思うのですが)普通にクオリティは高かったと思いますよ。映画として「物理的な」側面は総じて好く出来ている作品だったかな、と。  ただ、だとしたらやはり「何故こんな感じで終わった…」とも再び思ってしまいますケドね。ノオミ・ラパスにアダの母親を殺させた時点で結末の「性質」は確定してしまったも同然なのですから(んで実際にもその「思てたとおり」になるワケで)ソコはソコに何らかヒトの存在の哀しさだとかを纏わせるダケでも(月並とは言え)全然好かったジャン…ともね(重ね重ね、雰囲気や映像のクオリティがごく高度な作品なのですから)。
[映画館(字幕)] 5点(2022-10-11 23:55:58)
411.  映画 ビリギャル 《ネタバレ》 
まず目標を定め、ソレに必要なもの・作業は何なのかを分析・洗い出して、更に日々のタスクにブレークダウンしスケジュール通りに着実に実行、そしてチェックポイントを定めて計画修正を繰り返す…就職すると否応無く気付かされますがコレがあらゆる仕事の基本です(仕事だともう一つ、常に一人で全部をやるモンではなくて「適任者のアサイン」とかってのが含まれてきたりしますケド)。必ずしも大学受験だけがそーではない…とも思いますが、この類のコトを高校時代に(ある程度チャンと)やったか否か、とゆーのはその後の人生にかなり大きく影響してくるモンだとも思うのですよね。その意味で、1~3ヶ年での長期的な計画および遂行、あとはほんの少しダケでも「背伸び」をした目標設定とゆーのが肝要なのかな、と。他にどーしてもやりたいコト・なりたいモノがあるってなら話は少し別ですが、そーじゃなくて暇ならまァやっといて損は無いな…とは思いますよね。  私は幸運にもこーいうのを経験できた人なので、今作でもやっぱ感情移入は非常に容易でしたよね。合格発表の瞬間てのは、今思い出しても人生で屈指のテンション爆アゲポイントだったとは思うのですし(私の時はフツーに郵便でしたケド)。あと三年生の夏にオープンキャンパス行ってモチベーションがハネ上がる…とかってのも経験済みですね(受験生の皆さんは絶対真似した方が好いヤツです)。一点だけ、塾+家で夜~深夜に猛勉強して、で学校では寝てる…とゆーのにはあまり感心しませんでした(事情が有る…とは言え)。学校の授業の所要時間は最低でも年間700~800時間、進学校ならもっとでしょう(=無駄にするのはあまりにも惜しい)。しかも入試本番は確実に昼間なのですから、深夜に頭をコキ使う訓練を日々繰り返したトコロで結局好いコトは何もありません。健康(と美容)にも絶対好くないですし。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-10-10 01:27:17)
412.  恐怖と戦慄の美女<TVM> 《ネタバレ》 
この頃売れていたカレン・ブラックを前面に押し出してのテレビ映画(3作品のホラー・オムニバス)であるが、時代&フォーマットを考えてもかなりシンプルな(≒陳腐な)話が雁首揃えている印象。コレで肝心なそのカレン・ブラックが絶世の美女!だとか言うなら現代でもま~だ観る価値が在るのかも知れないが、そーとも言い切れない正直微妙なルックスの方でして…ただ、ソレもあってかホラーとの相性はそもそも好さそうな女優さんだとも思いますし、どの話も結局彼女が黒幕…てヤツなので(3話めも結果的には最後の彼女の顔が一番ブキミなワケで)キャスティングの意図自体は間違ってないとも思いますケドね。  1.ジュリー(26分) 意外性重視(なダケ)のオチが全てという作品で、不可解ではあるが筋は全く通らない…というある種古風なホラーかも知れない(キョウビあまりこーいうのも観なくなったな…と)。物理的描写にも全くホラーっぽいのが皆無なので、実に薄味…とゆーか無味無臭だよねコレ。まあ、結論から先に言ってしまうとこの3作だと『アメリア』をトリにするしかなくて、じゃあこの『ジュリー』を1話にするか2話にするか…だったらまァ1話かな、と思ったりも。  2.ミリセントとテレーズ(21分) ホラーとゆーか根本的にはミステリーだし、だから『ジュリー』よりも更に波風が立たない(静まり返った)お話。そして、流石に現代に至っては(否、おそらく当時でさえも)最初のシーンでミリセントがあーだこーだ愚痴ってるのを聞いてるダケでもオチの予想はなんとなく付いてしまうのだし、で次のシーンでテレーズが出て来た瞬間ソレは確信に変わるのである。悩ましいが、コレを効果的にやりたいなら少なくともテレーズは顔を終始隠しとかないといけなかったのではねーか…と。まあ、カレン・ブラックに色々やらせるってコンセプトからもずれちゃうのでやっぱ微妙(無理)なアイデアだな…とも思うのですケドも。  3.アメリア(24分) 3作目は比較的しっかりホラーしてくれてるものの、本当に本当の意味でワンシチュエーションでしかないので、現代の一般的なホラー映画だったらコレで引っ張れるのは精々10分である、が今作ではソレを20分位繰り返し繰り返しやったってるので、ま~冗長なコト!(何部屋あんだよ、と)ただ前述どおり、オチのカレン・ブラックの顔自体はまあまあ気持ち悪かったので、3作の中では一番印象に残る作品なのは間違いないか、とも。とゆーか、コレも1・2作目みたいなのだったら正直ヤバかったと思いますね(ナニが『TRILOGY OF TERROR』や!と)。
[DVD(字幕)] 4点(2022-10-08 21:28:38)
413.  犬も食わねどチャーリーは笑う 《ネタバレ》 
こーなった原因はワリとシンプルで、片や岸井ゆきのチャンの方は特に自分の感情を抱え込む=曝け出せないタイプのコであって、で香取クンの方が典型的な理屈っぽくて感情の機微に疎いタイプ、という正直まァ~相性の悪そーな2人なのですよね。ただ、事前に想像してた様な「小さい不満が積もり積もって…」な話とゆーよりは、明確にひとつの比較的「重い」ターニングポイントが在ってソコから関係性が撚れていった…という話でもあるのですよ。だから本質の部分は結構マジメで少なからずシリアスな物語でもあって、故に作品全体としても思った程にはコメディ寄りではなかったかな…という印象でもありましたですね。  ただ、全然笑えない…とかってコトではない⇒まずまずチャンとニヤついて観てゆけるコメディにはなってるので、個人的には悪い作品だとまでは全く思わないのです。がそれでもちょっと(重ねて)笑いは思ったより少なかったかな…とゆーのに加えて、ドラマとしてもやや薄味だったかな…とも。全体的にかなりテンポの緩い映画で、だからどーも密度が高くならないとゆーか、2人の特徴的なキャラの描き出しにせよ・そしてそんな2人が繰り広げるお待ちかねの夫婦喧嘩にせよ、コレもちょっとそーいうシーンの数自体も少ないし描写も総じて不足気味(+どれも浅い)とも思われました。だから結局、ラストの大立ち回りで2人が本音をブチまけるシーンが個人的には少し唐突な(=お話として繋がりが好くない)様にも思われて、結果あまり感情を乗せて観てゆけなかった…と言いますか。このオーラスの印象が微妙だったのを含めて、評価はこの位にしておきます。  それでもコメディとしてもドラマとしても、面白かったな!笑えたな!というシーンは所々に在ったので観て損まではしていませんですね。コメディとしては井之脇海の結婚式コントの場面はかなり面白く観るコトが出来ました。ドラマでゆーと(脇役ではありますが)やはり余貴美子の存在感は格別でしたね。ゆきのチャンも香取クンも(コッチもワリとコテコテな演技だとも思いましたが)私は決してキライではないヤツでしたっす。
[映画館(邦画)] 5点(2022-10-08 18:48:47)
414.  クライモリ(2021) 《ネタバレ》 
うーん…往年の良作シリーズ待望!のリブートなのですが、結論的にはシンプルにかな~り違うお話になってしまってまして、正直コレだったら別作品としてやった方が…てのは私も大いにそー思うトコですね。何つーか、森に潜む「奇形」の殺人一家…てのが結局、20年前ならイザ知らずキョウビはも~コンプラ的に若干アレな…というコトかな、なんて思ったりもね(結局その部分=敵集団の属性の変化ってのが本リブートのいちばん大きなポイントだったかな、とも)。  ただ、この「変化(変更)」てのがまた結局、自ら意図したポジティブな・前向きなモノだったよーには到底見えないとでもゆーか、やっぱり随所で効果的には働いてない(むしろ逆効果だ)とも思えてしまってますのよね。重ねて、敵がやや大袈裟な集団になったコトで(コレも随所で)粗が出てリアリティを欠く場面が目立っている様にまずは思いますし、お話の方とて畢竟大袈裟にならざるを得なかったケド⇒かと言って大した捻りも無い⇒ので無駄に冗長・ローテンポになってしまってる様にも思いますし、んでナニより全編通しても(物理的にも設定的にも)「凄み・過激さ」とゆーのが増せているなんてコトもなく比較的マイルドな質感にチンマリと纏まっちゃってるとも思いますし………あとは個人的なハナシですが、私が期待していたのはコンセプト不変でも時代相応の映像的アップデートが成されてる…というごくシンプルなコトだったのですケド、ソレも正直微妙でして………結果的には過去作の安直な「名義借り」にしか見えなかった…とゆーコトでも~一点引いちゃおうかと思います。無念。。  主演のシャルロッテ・ベガちゃんは(名前の通りに)メッチャ可愛いのでワリと今作も期待していたのですが、残念ながら作中の役柄的にただ可愛い…という女のコではなかったのでして、なのでか正直あまりルックスにも際立つモノは感じられずソレも残念でしたかね。個人的にはむしろもう一人の方のエマ・デュモンちゃんが(見た目的には)可愛かった様な気もします。まあ、結構序盤でアッサリ惨たらしく死んじゃうのでソレも若干残念ではあったのですケド…
[DVD(字幕)] 4点(2022-10-07 13:04:02)
415.  血のバケツ 《ネタバレ》 
今回、DVDを調達しての(久方振りの)再見なのですが、画質は正直それでもチョ~荒かったすね。ただ、ソッチの方がむしろ好かったのではないか…とも(確実に)思うのです。低予算らしく諸々の大道具・小物の質のつくり込みは流石に高度ではなくて、むしろ(監督一流に)不要なモノ・不必要なクオリティは極限まで削ぎ落されている…という風情の中、やはりモノクロの低画質だと粗さ雑さは大いにボヤかされますケド一方で肝心の彫刻の悍ましさは大いに残ってるので結論、いま観ても巧いコトそこら辺はかな~りグロく見える…てなモンでして。  ただ、そのグロさってのは(質的&技術的にも)やはり今なおシンプルに相当なキレ味の代物だとやはり思いますよね。有名なシーンですが「首なし死体が発見!」からの頭の彫刻ドーン!はやっぱ吐き気がするホド気色悪かったです。オーラス付近で主人公が急速に人間を辞めていく感じも、ココは展開もスピーディで尚更キレも素晴らしいし、そーなってゆくコトにまずまず説得力も在って結果かなり盛り上がったと思います。その意味でもやはり、とにかく無駄(ないし無駄になる可能性があるモノ+そーいったモノ諸々への「未練」)が全く無いのが色々と非常に効いている作品だと思いますね。甘めですがこの評価で。
[DVD(字幕)] 7点(2022-10-03 21:46:29)
416.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
実は、今作を公開当時に3Dで観なかった…てのは結構(映画)人生最大の悔恨であったのですが、いずれリバイバルはあるだろーな…と思ってたところ続編公開に併せて3Dリマスターが公開されましたので、勇んで参上してきました。いや~確かに、間違い無く絶対に3Dで観るべき映画でしたよね(カメラワークとかがもう立体感を前提にしてますもんね)。初見時と同じく、お話の内容自体はだいぶシンプルな作品だ…という認識は今回も決して変わらなかったのですが、コレもシンプルにアクション映画としてもやはり史上屈指のクオリティ(盛上り・爽快感・没入感)だな~と思いましたし、何より今リマスターによって作品の擁する第一のクオリティ⇒すなわち今作が我々にもたらすのは「世界観」を越えたもはや新たな「世界」そのものだ…とゆーのはより鮮烈かつ明白になったかな、と思いましたです。なので、従来の評価より一点加点してこの評価とさせて頂きます。傑作。  いちおう、今回の3Dリマスターの変更点は、まず2K/SDR⇒4K/HDRのアップスケーリングをはじめとする映像の精度向上がメインとのコトです(+音響もハイグレードになったらしい)。作品自体は現時点そもそも、オリジナル版(162分)に加えてより長尺の特別編やエクステンデッド・エディションが在るとゆーコトのよーですが、今作のベースはあくまでオリジナル版で、ただし今冬公開の続編に関わる新規映像が挿入されておりそれ故に尺は若干延びている(5分程度)という感じかと。機会があれば是非。
[3D(字幕)] 10点(2022-10-02 01:46:33)
417.  哀愁しんでれら 《ネタバレ》 
正直、私がここ数年のうちに観た中でもトップクラスで観るのが苦痛な映画でしたね。理由は三つ、第一は端的に旦那と子役のキャラにおける「振り切った」不愉快さ。第二は、その二人+主役の土屋太鳳のキャラの「裏付け」たる部分、あるいは話の進み方自体においても余りにも合理性を欠く(=不条理である)モノが目立つコト。そして第三、そーいうかなり「尖った」物語を展開しておきながら、作品全体として結局ナニが言いたいのか(やりたいのか)がサッパリ分からなかったコト。  そもそも今作、カテゴライズすべき適切なジャンルからして私にはモ~好く分からないのですよね。子役の(コレもモ~人外チックな)アンモラルぶりは重ねてその裏付けが希薄なコトを含めて確実にホラーモンスターの方に近い⇒だからコレはホラーかな?とまず思ったりもしたのですケド、一方で他にも諸々と極めて筋が通らない感じ+終盤のブッ飛び展開なんかを観るってーともはやブラック・コメディ位にしか見えないな…なんて思ったりもして、他方、重ね重ねキャラにリアリティが無さ過ぎるので人間ドラマには最初から成り様が無いとも思いますし(何しろ結局「人間」が出て来ないので)、でこーいう類における「最後の砦」たる風刺的な意図とかだって(あくまで個人的には)汲み取れませんでした。煽りではなくマジで、どーいうコンセプトの作品だったのか誰か教えて欲しいのですよね。  ただ正直、ソレを説明されれば諸々と繋がってくる…という作品にも(やはり個人的には)決して見えていませんし、そこら辺をコジツケる為にこの後もあーだこーだ今作に関わってゆこう…という意欲も率直に皆無なのですよね。なので手前勝手で恐縮ですが結論、好く分かんないケドたぶんインパクト重視の(ポンコツ)ビックリ箱映画だったんちゃうケ?と思うコトにして、こんくらいの評価とさせて頂きますです。はい。
[インターネット(邦画)] 4点(2022-10-02 01:35:01)
418.  血まみれ農夫の侵略 《ネタバレ》 
雰囲気や、ホラー的なコンセプト(=ドルイド邪教の儀式)だとかも含め、諸々とハーシェル・ゴードン・ルイスの『血の祝祭日』にチョイと似てるかな…なんて思ったりもするのですが、ソレでもアッチとコッチじゃあだいぶん知名度にも差があんだよな~てのが(団栗のナンとやらとは言えの)二作品の間のクオリティそのものの明確な差、というコトでもあるかなと。ゆーて、5段階に分けるならドッチも最下層ですが、100段階だったらアッチは98番目でコッチが99番目…てなコトではありますケドね。そもそも『血の祝祭日』が1963年の作品なのに対してコッチは1971年製ですからね。比べるなら1972年の『ゴア・ゴア・ガールズ』の方であって、だからソッチでは見られるテクニックの(微かな)向上・軽いエロ描写・かなりドギツくなったグロ、こーいったモノが今作にはほぼ含まれてないってのは、単純に一体どーいうコトなのさ⁉と。  前述どおり、エロもグロもマジで全く大したコトないという圧倒的な拍子抜け以外にも、も~とにかく映画技術の稚拙さが随所で目に付きまくりますのですね。基本ナニやってんのか分かんない(まるで伝わらない)展開運び、纏めて撮りたいのは分かるケドも同じ場所での違うシーンをなんで全部同じ画角で撮ってんだ!という低級なカメラワーク、等もかなり高度に酷いのですが、個人的にいちばん許せなかったのが音楽の使い方ですよね。多分、既存のナニかを流用してるのですケド、だから毎回シーン終わりの変なトコロでブツ切れるわ、んで次のシーンは無音で始まるからその意味でもブッタ切れた感しかしないわ…てガッカリが(コレも)何箇所あったコトか!結論、下には下がある…とはこのコトでさーね。
[DVD(字幕)] 1点(2022-09-28 22:03:13)
419.  みかんの丘 《ネタバレ》 
現実のアブハジア紛争に題材を求めている作品ですが、その事件における実際の社会状況が広範に描かれるというモノではなくて、ごく非常に小さなコミュニティでのとある出来事を描いた作品になります。ただし、登場人物の人種的多様性(=複雑さ)という部分には、この問題のごく厄介な要素とゆーのをギュギュっと凝縮して詰め込んでるとゆーか、まァ~とにかくエストニア人だジョージア人だチェチェン人だ、とその部分はフツーに観ていて相当にややっこしくも思われますね。ソコはある程度、アブハジア紛争或いはコーカサスの民族的背景事情なんかを前提知識として入れておかないとイザという場面で混乱する…かとも思います(アレ、どっちがどっちの敵味方だっけ?と)。  しかし、だからこそ本作はそのテーマ語りの部分「君と彼とは違う人間なのか」とゆーのが非常に分かり易く頭に入ってくるとも言えるのですよね(ソレは現実問題として、彼らは総じて見た目や喋る言葉の感じなんかは率直にあまり大きく違うともやはり思われなくて、そしてその辺も実際の映画の描写としてもしっかり含まれてくるコトも踏まえて、ですね)。その意味でも、題材とテーマ面の取合せの適切さ、そしてそのメッセージが(作品の終わり方自体は一種のバッドエンドにも見えなくないケドも)ごくポジティブな空気感の中に描かれるのも含め、シンプル&コンパクトな作品ながら実に完成度の高い反戦映画だと思いました。またある意味で、今の世界にも確実に必要な映画だ…とも思ったりもするのですね。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-09-25 20:58:32)(良:1票)
420.  フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 《ネタバレ》 
まあ、別にそんなに内容の在る映画だとは思いませんでしたが、まずは監督固有のテーマ性と、ソレを彩るルックス&雰囲気のつくり込みにかな~りこだわり抜いた…て作品としては完成度自体は相当に高かったのではないでしょーか(尺が比較的コンパクト+オムニバスでテンポも悪くないコトも含めて)。私も全然楽しめましたし、ソレは結構誰が観てもそーなるモノかとも思います(今作に関しては)。お気軽に、或いは監督の入門編として是非お試しアレ。  とは言え、特にルックス面のこだわり・つくり込みの精度は重ねて非常に高かったとも思いますし、キャストが豪華なぶん演技のシャレオツ感もまた至極高度ではありましたかね(フランシス・マクドーマンドとティルダ・スウィントンの二枚揃えなんて今やそーそー観れないですよね)。ただ一つ、正直「ドコに出てたのキミたち?」て人もだいぶ多かったのでその意味では無駄遣い…?という気もしなくはねーです(まあ、監督の人望とゆーのが実に透けて見えるとは言えますケド)。  個人的には、意外と巨乳なレア・セドゥが脱ぎまくってたのが結局いちばんテンション上がったポイントですかね(下衆)。あとワリとどーでも好いコトが一点、ラス前のアニメのシーンの最後でいわゆる「漫符」における「汗」の表現に近いモノが出て来たのに少しハッとしましたです(海外では通用しない表現だ…とつい最近にも聞いた気がするんですケドも)。と言っても記号的な…とゆーよりはごく写実的な表現に近いモノではあったのですケド、意味合い的には極めてそーいう使われ方に近いモノでもあったので、コレもある種漫画文化の広がりの表れかな…なんて(少なくとも、多分に意外なコトではありましたね)。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-09-24 23:33:01)
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