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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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441.  ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島 《ネタバレ》 
思っていたほどつまらなくもなかったが、細田守監督が「ハウルの動く城」の降板のあと、東映アニメーションに戻って手がけた作品で、そのことが影響しているのか、笑えるギャグはあるもののほかの細田監督の映画と比べて暗い印象があり、あまりこの監督らしさは感じられなかった。でも、細田監督が「ハウル」の件から吹っ切れるために作った映画だと考えればこの暗さも納得がいくし、今の細田監督があるのもこの映画をやって吹っ切れたからというのもあるのかもしれない。そう考えるとこの映画は細田監督の作品の中でもけっこう重要な映画かもしれないと思えてくる。ただやはり、自分のうっぷんを晴らすために作ったような作品なので、「ワンピース」という人気の看板シリーズでそれをやってしまったのは少々まずかったかもしれないというのもあって、せめてフリーになってから別のオリジナルな作品でやってもよかったのではと考えてしまったことも事実。映画自体は最初に書いたように思ったほどつまらなくなく、「ワンピース」の劇場版を見るのはこれが2本目だが、以前見た「砂漠の王女と海賊たち」に比べればきっちり分かりやすくまとまっている。ところで、舞台となる島の長の声が大塚明夫というのは、キャラ的にはまったく違うのだが「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル」のパラダイスキングを思い出させるようなキャスティングで、久しぶりにあの映画を見たくなってしまった。
[DVD(邦画)] 5点(2021-08-05 22:19:04)
442.  復活の日 《ネタバレ》 
20年近く前にも一度見ている映画だが、やはりコロナで本作を思い出し久しぶりに鑑賞。もちろんはじめて見たときはSFパニック映画として見ていたわけだが、今見るとなるほど現実のコロナ問題と重なる部分も多く、怖さを感じてしまうし、南極にいた数百人だけが生き残っているというのもリアルに感じてしまうのだが、一方であくまで娯楽映画として作られているのでこのご時世で見てしまうと違和感を感じる部分もまた多く、ちぐはぐな印象を抱いてしまうのだが、それはしかたないだろう。日本映画でありながら、ハリウッド俳優が多数出演していて、映画史上初の南極ロケ(それが日本映画だったことに驚き。)までしているのに角川の本作にかける意気込みのすごさが感じられるのだが、この題材に深作欣二監督というのは今になってみればなんか違うし、実際に深作監督らしさが出た映画にはなっていないような気がする。(でも、おそらく深作監督の映画の中でいちばん多く登場人物が死んだ映画ではあると思う。)「日本沈没」を手掛けていた森谷司郎監督が本作をやりたがっていたみたいだが、正直そのほうが良かったような気も少ししてしまった。昔、VHSで見たときは字幕の色と背景の雪が重なってしまって読みにくい部分も多かったのだが、DVDだとそれが改善していたのは良かった。あとは70年代のハリウッドパニック映画の常連だったジョージ・ケネディが出ていながら、同時期の日本映画のパニック映画の常連だった丹波哲郎が出ていないのはちょっと残念とか、越冬隊員の一人を演じている渡瀬恒彦はこの数年後の「南極物語」にも越冬隊員役で出ていて、間をあまり置かずに南極ロケにこのあとまた出たのかとか、直接内容とは関係のないことも思いながら見ていた。それにしても本作、ハリウッドでリメイクされたらどんな感じになるのかもちょっと気になる。(2020年8月15日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2021-08-04 19:20:29)(良:1票)
443.  大怪獣バラン 《ネタバレ》 
つまんないとは聞いてたけど、まさかこの時代の本多猪四郎と円谷英二という黄金コンビの組んだ特撮怪獣映画でこんなにしょぼい作品があるとは思っていなかったってくらいつまんない映画だった。「ゴジラ」での重厚な人間ドラマや「空の大怪獣ラドン」でのサスペンスタッチのストーリーなどといった物語性がこの映画では非常に薄く、映画の後半に至っては自衛隊とバランとの攻防がひたすら描かれてるだけなので途中で飽きてしまう。またクライマックスあたりに「ゴジラ」の映像が何度も使いまわされていたり、この2年前には既に「空の大怪獣ラドン」をカラーで作っているのに本作は白黒とひょっとしてあんまり制作費が出なかったのではと思えてくる。どう見ても脇役顔の主演の二人にも魅力を全く感じることができなかったのもマイナスだ。本多円谷コンビの本格怪獣映画を見るのが久しぶりだっただけにかなり残念。
[DVD(邦画)] 4点(2021-08-03 19:16:05)
444.  ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃
「宇宙怪獣ガメラ」に次いで怪獣好きだった小学生の頃見ても面白くなかった映画。でもあれよりはストーリーが多少なりともしっかりしているので2点。
[ビデオ(邦画)] 2点(2021-07-31 23:20:07)
445.  レッドタートル ある島の物語
ジブリ初の外国との合作映画で、監督も外国人という作品で、かつセリフの一切ないサイレント映画。物語としては、「浦島太郎」や「鶴の恩返し」を想起させるもので、日本人にとってなじみ深いものとなっていると思う。サイレントというのが効果的に生かされていて、セリフがない(最低限の状況説明の字幕もない。)ことで、映像の力だけでドラマや心理描写を見事に語っていて、これぞサイレント映画の醍醐味という感じがするし、その映像表現にもじゅうぶん引き込まれた。セリフや状況説明がないことで、やや抽象的に感じる部分も少なくないが、逆に映像だけで語られることによって、いろいろな想像もでき、いろいろな解釈もできる映画になっていて、そこが狙いだったのではと感じる。難解な作品だと身構えて見るような映画に一見見えてしまうかもしれないが、実はそんなことはなく、あまり深く考えずにおとぎ話として見るべき映画なのかも知れない。ただ、ジブリ作品としては明らかに万人受けしない作風(絵柄もいつものジブリとかなり違う。)で、娯楽性よりも芸術性に重きを置いているため、何も知らないでジブリというだけで本作を見た人はかなり戸惑うと思う。そういう意味で、(初の合作映画というかっこうの宣伝材料がありながら)いつものように宣伝をバンバン打って話題性じゅうぶんの中、大々的に公開ではなく、宣伝もほとんどなくひっそりと公開されたのは正解だっただろう。
[DVD(邦画)] 6点(2021-07-31 23:05:09)(良:2票)
446.  斬、 《ネタバレ》 
塚本晋也監督の映画を見るのは二本目。以前に見たのが監督デビュー作という「鉄男」だったので、デビュー作の次にいきなり最新作を見るのは少し不安もあったのだが、かなり濃密なつくりになっていて、引き込まれた。塚本監督にとっては初めての時代劇になるそうだが、剣の腕の立つ侍である都筑(池松壮亮)が同じく剣の達人である澤村(塚本晋也)に公儀のために江戸へ行かないかと誘われるところから始まっていて、これだと「七人の侍」のような感じがするものの、主題はそこではなく、人を斬るという行為がどういうことなのかを考えさせる内容になっていて、剣の達人であり、澤村の誘いにも乗った身でありながら、人を斬ることに対して葛藤を抱え、なかなか剣を抜こうとしない都筑はこういう時代劇の主人公としてはもどかしいが、同時にリアリティも感じることができる。それに対し澤村が剣を抜くべきときは躊躇なく剣を抜くという絵に描いたような侍という対比もあって、それが本作のテーマをより深くしていてドラマとしての見ごたえもじゅうぶん。時代劇らしくないセリフ回しもとくに違和感は感じられず、むしろ本作ではこの方が合っている気がする。(ただ、「鉄男」同様音楽は少々耳障りな感じ。)それに手持ちカメラを使ったちゃんばらシーンも迫力があり、決して娯楽作品というわけではない本作だが、なかなかに満足できる仕上がり。暗闇を視点が彷徨うようなエンドロールも印象的だった。テーマについては結局何も結論を出さずに終わったのは実際見ていて少し消化不良感もあり、やや難解なテーマの結論を塚本監督自身が出せなかったのではとも思うが、あえてこういう終わり方をするのもありだと思う。
[DVD(邦画)] 6点(2021-07-29 22:53:17)
447.  續・姿三四郎
黒澤映画で唯一の正統派続編モノ。あんまり印象にないなあ・・・。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2021-07-24 16:16:49)
448.  眼の壁 《ネタバレ》 
松本清張初期の小説を映画化したサスペンス。監督は大庭秀雄、主演は佐田啓二という「君の名は」のコンビ作。佐田啓二の単独主演作を見るのはこれが初めてのような気がするが、いかにも正統派二枚目という感じでカッコイイし、演技にも安定感があるので安心して見ていられる。鳳八千代、朝丘雪路(若い!)ら女優陣も魅力的で、映画自体も松本清張原作らしい作品に仕上がっていて面白かったものの、難点を言うと会計課長を自殺に追いやった詐欺組織に挑む一介のサラリーマンに過ぎない主人公を何がそこまで駆り立てるのかイマイチ最後までよく分からなかった。自殺した課長の無念を晴らしたい一心で行動してるようだが、それでは少し動機が弱いというか。この課長と主人公の関係をもっと描いていれば主人公にも感情移入しやすかっただろうし、ドラマとしてももう少し広がりが出来たのではないかと思うとちょっと残念で1点マイナス。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-23 11:21:02)
449.  東京湾炎上 《ネタバレ》 
丹波哲郎、藤岡弘、鈴木瑞穂、渡辺文雄といった「日本沈没」と「新幹線大爆破」が合流したようなキャストのパニック・アクション映画。テロリストがタンカーをジャックする序盤からわりと緊迫した雰囲気で、船長を演じる丹波哲郎をはじめタンカーの乗組員を演じる役者たちの演技もいいのだが、テロリスト役の外国人キャストが片言の日本語を喋っているのはこういう映画ではさすがにチープに感じられ緊張感をそぐ。それでいて、丹波哲郎が自身の英語力を披露したかったのかワンシーンだけ船長とテロリストのリーダーの会話がすべて英語で交わされるシーンがあるとかちょっとチグハグな印象。藤岡弘の回想シーンは何か意味があるのかと思っていたのだが、取り合えず女優を一人出したかったってだけだったような感じだったし、全体的に見てもドラマに深みが感じられない。ただこの映画一番の見せ場である「リアルな特撮映像によってテロリストの目を欺く」シーンの特撮は中野昭慶監督らしい派手な爆発の連続で、こういう設定なら多少爆発をやり過ぎていても気にならない。その爆発を実況しているのが中江真司で、藤岡弘がいることもあってなんだか「仮面ライダー」が見たくなってしまった。それにしても実際にテレビの捏造放送が問題になっている昨今、このシーンは現代のテレビ業界を予見したかのよう。この捏造放送自体をテーマに社会派映画を一本作っても面白そうだ。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-23 11:13:07)
450.  ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟 《ネタバレ》 
「ウルトラマンメビウス」のテレビシリーズは金子修介監督が参加していたということで見ていた「ウルトラマンマックス」からの流れで見ていたのだが、この映画版だけは見ていなく、今回初めて見た。さすがにテレビシリーズ終了から2年近く経っているんで、少し懐かしさを覚えるも、テレビシリーズの1エピソード的な感覚で作られているので、やっぱり映画として見た場合には物足りなさがある。昭和のウルトラ兄弟六人が揃うのが一つの目玉になっていて、人間体も登場する初代ウルトラマン、セブン、ジャック(新マン)、エースの四人は当時の各シリーズの主演俳優が当時と同じ役を演じているわけだが、テレビシリーズに登場した時から思ってたけどやはりみんな老けてる。とくに郷秀樹なんか「帰ってきたウルトラマン」当時の面影がなくなってるし。(ハヤタも。)この四人のウルトラマンの変身シーンは見所の一つだが、なんか変身してから異様に長いし、最後の怪獣を倒す技も「ウルトラマン物語」の焼き直しっぽいのがちょっと気になった。でも、ウルトラマンタロウの声が石丸博也(ジャッキー・チェン)なのは「ウルトラマン物語」好きだったんで素直に嬉しく思う。ところでナックル星人の声は中尾隆聖なのだが、ほかの宇宙人たちの仕切り役というキャラ的な立場もあってか、フリーザが喋っているようにしか聞こえなかった。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-18 16:30:11)
451.  海軍横須賀刑務所 《ネタバレ》 
勝新が東映の映画に唯一出演した作品。先週まで「兵隊やくざ」シリーズをずっと見ていて、勢いで本作も見たわけだが、海兵団に入団した主人公の大暴れを描いていて、勝新が演じていることもあってどうしても「兵隊やくざ」の焼き直し・二番煎じ感はある。でも「兵隊やくざ」と比べて過激になっているのは東映らしいところ。「兵隊やくざ」のとくに1作目は見ていて「網走番外地」の1作目を思い出したのだが、本作は山下耕作監督の作品だが、当初、石井輝男監督が自分で監督する予定で書いた脚本が使われていて、作り手側も「網走番外地」を意識しているのが分かるが、それによって山下監督というよりも石井監督の映画という感じもして、山下監督らしさはそれほど出ていないように思う。前半は海兵団で大暴れした主人公が軍事刑務所に送られるまでが描かれているが、この部分は東映任侠映画でよく見る展開となっていて見ていて安心感があるし、高倉健や鶴田浩二ではなく、勝新というところに妙な新鮮味を感じる。この前半での勝新と松方弘樹の共演が珍しいのだが、考えてみれば松方弘樹は一時期大映に貸し出されていた時期があり、そこでの共演がなかったのかと思うと少し意外に感じるのだが、軍事刑務所が舞台になる後半になると、菅原文太が主人公に影響を与える少佐役で登場し、勝新と菅原文太の共演が実現しているのがなんとも貴重で、この二人の共演を見るだけでも見ごたえのある映画になっていると思う。ドラマ的には主人公と久邇宮朝融王(太田博之)のエピソードも良いアクセントになっていた。欲を言えば田村高廣がどこかにカメオ出演していたり、この時期は事情があって無理だったかもしれないが、若山富三郎が出ていてくれると盛り上がったろうなと思ってしまう。とくに東映での若山富三郎と勝新の共演はぜひ見てみたかった。
[DVD(邦画)] 6点(2021-07-17 15:48:49)
452.  兵隊やくざ 強奪 《ネタバレ》 
大映のシリーズでは最終作となるシリーズ第8作。前作ラストで終戦を迎え、あと一作どうするのだろうと思っていたが、敗残兵となった大宮(勝新太郎)と有田(田村高廣)が描かれていて、シリーズとしては完全に後日談という感じで、二人がどこの部隊にも所属していないこともあってか、これまでと違う印象もあるが、やはり今回も面白かった。今回、大宮と有田がひょんなことから赤ん坊を拾って子連れで行動することになるのだが、こんな展開は座頭市にもあったなあと思いながらも赤ん坊の世話をする大宮と有田が本当に微笑ましい。それに冒頭に登場する終戦を信じずにいる部隊は現実にもこんなことはあったのだろうと思わずにはいられない。後半、有田が敵に拉致されるという展開も前作にもあった二人を引き離すという部分と同じなのだが、この後半以降、有田の出番が少なくなって、最後まで子連れの大宮ひとりが活躍してるような風になってしまい、コンビものとしての魅力があまり感じられなくなっているのが少々残念だったかも。ヒロインを演じるのが佐藤友美で、悪役が夏八木勲と、ともに他社所属の俳優なのが、このころの日本映画の状況、というか大映の状況があまり良くなかったのではと感じられてちょっと興味深かった。ラストシーンは再会した大宮と有田の日本へ帰った後の幸せな暮らしを想像させるもので、これでこのシリーズは本当に完結という終わり方をしていて、すごく気持ちが良い。1作目から連続でこの8作目まで見たわけだが、それだけにやはり感慨深いものがある。
[DVD(邦画)] 7点(2021-07-08 08:54:11)
453.  兵隊やくざ 俺にまかせろ 《ネタバレ》 
シリーズ第6作。今回、大宮(勝新太郎)と有田(田村高廣)が所属する部隊の参謀は有田の幼馴染という設定が面白いし、演じているのが渡辺文雄というところにも妙に納得できる。その幼馴染である田沼が今回の敵役であるが、勝つためなら手段を選ばないような男というのがよく、きっと実際にもこんな軍人はいたのだろうなと感じさせていて印象的だし、作戦を成功させるためとはいえ、大宮と有田が所属するならず者集団の分隊を囮にして全滅させてしまおうという冷酷さもこれまでの敵役上官とは一線を画すものになっているが、ここにもなにかリアルさを感じるし、大宮がゲリラの捕虜になる展開や、囮になった分隊とゲリラの壮絶な戦闘シーンが描かれるなど、今回はなかなか重苦しい雰囲気が漂っていて、娯楽ものというよりは普通に戦争ドラマとして見ごたえのある作品になっていて、シリーズとしては異色作かもしれないが、その面でもじゅうぶんに面白かった。ラストはいつものように田沼をボコボコにするも、なにか爽快感もほかの回と比べてないように思うのだが、最後のシーンの大宮と有田のやりとりで、有田から「お前に任せるよ。」と言われた大宮の笑顔が何とも言えず、これが重めだった今回の物語の救いになっている気がする。
[DVD(邦画)] 8点(2021-06-26 16:30:50)
454.  兵隊やくざ 大脱走 《ネタバレ》 
シリーズ第5作。冒頭で大宮(勝新太郎)と有田(田村高廣)が所属した部隊が既に玉砕を覚悟しているのから見て背景的にはやはり前回の終盤で感じた通り敗戦(終戦)間近という感じがするのだが、それでも暗い重い雰囲気がないのがこのシリーズらしいし、玉砕を前に手紙を書くよう言われた大宮が代筆する有田にこれまでのヒロインの名を挙げるところなどはつい笑ってしまうのだが、前にも書いたようにシリーズのつながりをちゃんと感じられる部分になっているのが嬉しい。そんな今回は慰問団をめぐる前半と、全滅した部隊で二人だけ生き残った大宮と有田が階級を偽って次の部隊に編入する後半とでキレイに分かれていて、二本分のストーリーを一本でやっている感じだが、ヒロインの登場が後半からだった前作に対して、今回のヒロインである慰問団の娘である弥生(安田道代)は前半にしか登場しないという対比的な構成が面白い。ただ、こうしたことによって少し話が駆け足気味になってしまった印象もあり、とくに後半登場する因縁の相手でもある青柳(成田三樹夫)との和解と別れはもっとじっくり見たかった気がしないでもない。以前の回で軍曹を演じていた芦屋雁之助と芦屋小雁が当番兵役として再登場しているが、階級を偽っている大宮と風呂に入っているシーンの会話で、飯岡助五郎や八尾の朝吉など、勝新のほかのシリーズである「座頭市」や「悪名」に関する人物の名前が出ていて、楽屋落ち的で楽しい。
[DVD(邦画)] 7点(2021-06-13 21:56:28)
455.  兵隊やくざ 脱獄 《ネタバレ》 
シリーズ第4作。1作目では軍隊を刑務所に見立てていたが、今回は大宮(勝新太郎)と有田(田村高廣)が逮捕され軍事刑務所に入れられるところから始まっていて、その刑務所で二人と知り合う受刑者である沢村を演じているのが田中邦衛で、それだけで思わずまた「網走番外地」を思い起こしてしまうが、果たして偶然のキャスティングなのだろうか。それはさておき、大宮と有田がこの刑務所を文字通り脱獄するまでを描いているストーリーかと思って見ていると後半は刑務所を出た後の話になるという二部構成的な脚本になっているのが面白い。この後半になって登場する今回のヒロインである珠子を小川真由美が演じているが、一か月ほど前に「八つ墓村」を見返したばかりというのもあってか、思わずそのギャップには驚かされた。珠子が働く店でヘソ酒や音丸(淡路恵子)の話題が出ているのはこのシリーズが1作目からずっと地続きの物語であることをあらためて実感できるシーンになっていて、1作目から順に連続でこのシリーズを見ている身としては素直に嬉しかった。いつも通り悪役となる上官との対決がクライマックスで描かれているのだが、その決着の前に今までと違ってソ連軍の奇襲も描かれていて、いよいよ終戦も間近かと感じさせる部分もあるのが印象的。ラストで珠子と内地へ向かうトラックに乗った大宮がやっぱり有田を一人に出来ないとトラックを降りるシーンで珠子が大宮にかける言葉に思わず笑ってしまった。今回は2作目以降を手掛けている田中徳三監督ではなく、森一生監督が手掛けていて、そのせいではないと思うが、いつものように二人の脱走シーンで終わらないというのも新鮮だった。
[DVD(邦画)] 7点(2021-06-12 16:55:23)
456.  男はつらいよ 奮闘篇 《ネタバレ》 
今回のマドンナは青森の養護施設を脱走した知恵遅れの花子(榊原るみ)。その関係で何かいつもとは雰囲気が違ってて、ちょっと重苦しい。花子との結婚を決意した寅さんに向かってとらやの面々が「あの娘は普通の人じゃないんだぞ。」というシーンはかなり衝撃的だった。私的なことを書くようで悪いんだけど、僕も養護学校に通った経験のある障害者で、外出時には車椅子を使用している身。だからこの映画は見ていてちょっと辛かった。シリーズ初期の作品で面白いことには変わりないんだけど、そういう事情で点数は少し低目とさせてもらいます。
[地上波(邦画)] 6点(2021-06-07 19:55:40)
457.  サイボーグ009 《ネタバレ》 
主題歌の出だしの部分は知っていたが、今までテレビアニメも漫画も見たことがなく、この映画版で009に触れるのは全く初めてだったんだけど、同じ原作者だけあって悪の組織によってサイボーグにされた主人公がその悪の組織に立ち向かう設定など「仮面ライダー」と共通するものがあり、けっこう楽しめた。敵に向かって「サイボーグダブルオーセブン」と名乗る007がお茶目。そりゃあ「007」と言えばねえ。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-06-05 23:33:07)
458.  兵隊やくざ 《ネタバレ》 
シリーズ第1作。大映の勝新のシリーズものは「座頭市」はほとんど見てるけど、ほかの二つはあまり見てないなあと思い、以前にも一度見たことのある本作を久しぶりに見たのだが、やはり面白かった。インテリの有田上等兵(田村高廣)のいる部隊に勝新演じるヤクザ上がりの大宮が配属されるところから始まっているが、この正反対な二人のバランスのとれたコンビぶりが見ていて楽しいし、また軍隊という地獄のようなところにいながら、決して自分という人間性を失わないこの二人がすごく魅力的に描かれていてカッコよくもある。冒頭の有田上等兵のナレーションなどを聞いていると、軍隊批判というメッセージも少しあるように思うのだが、それよりも娯楽戦争映画としての面白さや痛快さを存分に感じることができる作風になっていて、やはりこの時代の日本映画の力というものを感じずにはいられないし、戦後20年という時代だからこそできた映画とも言える。以前見たときは同じく日本の娯楽戦争映画ということで、「独立愚連隊」を思い出しながら見たおぼえがあるのだが、今になって見直すと冒頭のナレーションにもあるように軍隊を刑務所に見立ていて、見ていて思わず同じくこの年に始まった「網走番外地」の一作目を思い出した。いちばん印象に残ったのはやはり風呂場での喧嘩シーン。ひたすら裸の男たちが殴り合う光景はいかにも熱気ムンムンでものすごく熱いし、殴り合う痛みも画面から伝わってくるような気迫もすごい。大宮が有田に助けられた恩返しにと南方行きの軍用列車から二人で脱出するラストまで痛快なのだが、そこに南方で残された部隊は全員戦死したという有田のナレーションは少し重みを出すために入れられたのかもしれないが、不要だった気がしないでもない。とは言え、以前見たときは続編までは見なかったのだが、今度は続編もちゃんと見てみよう。(2021年5月16日更新)
[DVD(邦画)] 8点(2021-06-05 19:42:53)
459.  ルパン三世 炎の記憶~TOKYO CRISIS~<TVM> 《ネタバレ》 
「ルパン三世」と言えば007のように世界中をまたにかけたストーリーというイメージがあるせいか、東京が舞台の本作は(とくにテレビスペシャルの中では)それだけで少し異色な感じがするのだが、同時に身近に感じる部分もある作品でもある。ストーリー自体はありがちなのだが、銭形が主役らしくきちんと描かれているのが良い。それに彼と今回のヒロインであるまりやとのやりとりも楽しかった。それに今になって見ると納谷悟朗の銭形でこの作品が作られて良かったと思うし、悪役を演じるのが今現在銭形を演じている山寺宏一というのも偶然だとは思うが、それにしては出来すぎていて、少し的外れかもしれないがまるで引き継ぎでも見ているよう。銭形以外のレギュラーがあまり活躍しないのは物足りない気もするが、それもあまり気にならず、晩年近い納谷悟朗が演じる銭形にこれだけスポットライトがあたっているというだけでなにかとても満足してしまった。(仮に本作、山ちゃんの銭形だとあんまり印象に残らないかも。)もう、納谷銭形の花道は本作で良かったのではと思うほど。(2018年9月26日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2021-06-03 00:03:38)
460.  新・兵隊やくざ 《ネタバレ》 
シリーズ第3作。3作目ともなると大宮(勝新太郎)と有田(田村高廣)のコンビも板についてきた感じで、見ていて安心感があるし、シリーズとしてもここからいよいよ軌道に乗った感じがする。そんな今回も見どころは盛りだくさんなのだが、竜宮でどんちゃん騒ぎをしている大宮の横で有田が深刻な顔をしていたり、足抜けさせた女たちと女郎屋を開こうという大宮の提案に有田が一度は反対したりするなど、奔放な大宮に対しての有田の真面目さが特に際立って印象に残る。そして、大宮が今回のヒロインである桃子(嵯峨三智子)と結婚してしまうという展開にも驚かされた。1作目で憲兵役で少しだけ登場した成田三樹夫が大宮と有田に敵対する憲兵を演じているが、同じ役なのだろうか。いつも殴られても平気な大宮がリンチを受けてボコボコにされるのはちょっと見ていて痛々しいものの、それがあるから、ラストの悪役である上官をぶっ飛ばすシーンにカタルシスが生まれ、爽快感が得られるのは娯楽活劇映画のポリシー。大宮と有田と親しくなる関西弁の一等兵を藤岡琢也が演じているが、なんだか後年「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」で彼が演じていた夢邪鬼をほうふつとさせていた。この人の関西弁、味があって好きだな。
[DVD(邦画)] 7点(2021-05-31 18:17:54)
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