461. フリークス・シティ
《ネタバレ》 人間、ゾンビ、ヴァンパイアが共存している街にエイリアンが襲来するトンデモ映画。 なんですが、ストーリーが割とまじめに作られています。とゆーか、まじめに作りすぎて、前半30分がまあだるい。 特殊な舞台設定を除けば、そこらに凡百とあるティーンの青臭い青春ドラマと変わりません。 それをだらだら見せられるのが前半30分。かったるいですが人間関係や状況の把握はしやすいです。 で、エイリアンがやってきてからが本番。 もともと人間とヴァンパイアは折り合いが悪く、エイリアンがきっかけで本格的な抗争へと発展。UFOが来たのが、お互いの陰謀だと罵りあい、最後は殺し合いを始めちゃう。そしてなぜかそこにゾンビ達も参戦。この人たちは人間を食べにきただけ。もうブラックユーモアにあふれていて、結構犠牲者が出てしまう始末。特にゾンビはひどくて、助けてくれた人だって見境なく食べちゃう。 更にこの殺し合いの最中にエイリアンまで攻撃を開始して、かなりカオス。 そしてなぜか最後は3種族が一致団結してエイリアンを撃退しちゃうっていうお話。 正直、これと同じ映画はまずないと言い切れます。 主人公が実は人間ではなく、4番目の種族だったというサプライズがまた面白い。とは言え、カンの良い人なら主人公の正体は早い段階でわかると思いますが。 グロ映像はありますが、恐怖映画ではありません。 万人に愛される映画とは言えませんが、個人的には好き。 B級好きなら押さえておきたい作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-04-26 15:06:30) |
462. ビキニ・カー・ウォッシュ
《ネタバレ》 青春セクシー系サクセスコメディ。 セクシー路線なんですけど、女優さんたちはそこまでかわいいってわけではない。 それなりに露出があるので家族で見るには不向き。かと言って1人で見て興奮するようなレベルでもない。 そっち方面を期待しても、期待しているほどのもんは出てこないと思っておくのが良いでしょう。 ブリタニーとトリは個人的にかわいかったですが、ブリタニーは水着にすらなりません。 ストーリーはある洗車場を経営し、1週間で利益をあげるというもの。 こーゆー目的がはっきりしたビジネスドラマは単純明快で好きです。すべてがトントン拍子に進んでいくので、ストレスフリーですが、うまくいったときの爽快感もかなり薄味。サクセスものとしては淡白な仕上がりです。 主人公は真面目。友人は適当。計算に強いけどモテナイ男の子。あとは水着女子。人物設定もありきたりで、水着美女が洗車すること以外の真新しさはない映画です。 『水着で洗車』のシーンはうなるほど出てきます。だから中盤には飽きます。 ただ個人的にみんなで協力してひとつの仕事をするっていうのが好き。一番好きだったのは街中でビラを撒くシーン。あーゆーのやったことがないので憧れます。とはいえ、ほとんど学園祭レベルのノリではあるんですけど。 ヤクザ、教授、厳格な父といくつかハードルが用意されていますが、たいした苦労もなく乗り越えます。 気軽に見られる一方で、超薄味な作品であることは否めません。B級映画としては楽しめるほうだとは思います。 [DVD(字幕)] 6点(2021-04-26 13:27:34) |
463. 感染列島
《ネタバレ》 こちらでの評価が芳しくなかったので期待していなかったのですが、予想以上によくできていました。 ドラマとして誇張されている部分はあるにせよ、このご時勢に見ると絵空事とは思えません。 大都市が廃墟みたいに荒廃しちゃっているのはやりすぎだと思いますが、病院内の様子っていうのはこれに近い状態があるのではないでしょうか。 感染源疑いのある人への差別。非難。学校でのいじめ。院内感染。買占め。軽症者は自宅療養。命の選別。ブレイム病棟の専属スタッフは家にも帰れない。ワクチンも治療薬もないので、対症療法しかできない。 この映画ではすべてフィクションとして描かれていたことが、コロナ禍においてそのほとんどが現実のものとなってしまいました。もしこの映画の公開当時に見ていたら、『そんな馬鹿な』と一笑に付していたかもしれないです。 映画としても非常によく出来ています。 まず冒頭のフィリピンでの新型鳥インフルエンザがミスリードとして効いています。これによって、中盤明かされる真実に少なからず衝撃を受けることになります。 劇中感染症で亡くなる人物に規則性が無いことも重要。夫、父、母、恋人、医療従事者と多岐にわたります。そしてそれぞれの家族の悲しみがそのたびに映し出されます。こういったひとつひとつの家族のドラマを描いている点は高く評価できます。 パニックものとして誇張しすぎている部分はありますが、買占めに殺到する人々の様子はやけにリアルで恐ろしい。 感染源の調査や主演二人のラブストーリーに時間を割きすぎたせいで冗長になってしまった感は少なからずあります。 余計なものを排して純粋なパニックものとして2時間以内にまとめていたら、歴史に残る傑作になっていたかもしれないです。 [DVD(邦画)] 8点(2021-04-26 01:12:53) |
464. デビルクエスト
《ネタバレ》 好きなジャンル。ニコラス・ケイジも好き。思っていたよりホラー色があって、そっちの意味でも楽しめました。 クレア・フォイ演じるアナは独特の迫力があって、たびたび驚かされます。 冤罪なのかクロなのか。疑心暗鬼が旅をよりスリリングなものにしてくれます。 街や村に着けば、ペスト患者と死体だらけ。ゾンビ映画さながらの異様な光景。何が潜んでいて何が出てくるか分からない、そんな不穏な雰囲気作りはA級映画に匹敵するクオリティです。 不気味な魔女疑いの女。ぼろぼろの吊橋。凶暴化した狼。ゾンビ修道僧。アドベンチャー映画ならではの娯楽要素はきっちり満たしているようです。 ラスボスの悪魔は拍子抜け。 外見よりも中身がつまらない。結局は『ソロモンの書』目当てだったというのがまずしょぼい。『この書物に長い間どれだけ苦労させられたか!』っていうクソ雑魚い台詞が更にしょぼい。女性の姿のほうがよほど怖い。 しょぼい悪魔とクソださいタイトルはさておき、終始楽しめる優良ホラーアドベンチャーだと思います。 過剰な期待をしないのがポイントですね。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2021-04-24 00:24:37) |
465. エアベンダー
・・・・・・・・シャマラン?・・・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 0点(2021-04-22 14:44:40) |
466. パリより愛をこめて
《ネタバレ》 テンポが良い。スピード感がある。主人公のフィアンセがテロリストってのも意外性があって驚く。全然退屈しない。退屈しないんですけど、なぜかどーにも気分が乗らない。 なぜでしょう。悪い意味でワックスが超人すぎるからかもしれない。 なんか似たプロットの映画を以前見たことがあったせいで、ワックスが悪徳捜査官で、リースが最後はワックスと直接対決をして正義の鉄槌をくだすようなイメージが勝手に浮かんじゃったのです。全然違いました。ワックスは最初から最後までただの凄腕捜査官でした。 ですので、内容の割には緊張感に欠けます。 リース目線でストーリーが始まったのに、気付けば映画はワックスの独壇場。リースは蚊帳の外に置かれ、ほとんど傍観者扱い。リースと一緒にこちらまで蚊帳の外に置かれている気分になっちゃいました。 リースの足手まとい感が凄くて、終始新人研修につき合わされている気分。 フィアンセはお気の毒で辛い結末なんですが、そもそも感情移入しづらい作風なので、そんな結末にも関わらずさらっと見られるサスペンスアクションでした。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-04-22 01:23:47) |
467. ラブコメ
《ネタバレ》 ラブコメはラブコメでも昭和のラブコメ。ノリが古臭くてかなりツボ。 終始ゆるい雰囲気。映画にドラマチックな展開や刺激や非日常を求める人には向かないでしょう。 脚本が悪いのか演出が悪いのか、香里奈の演技が過剰で真紀恵のキャラが不自然。言葉遣いも不自然。なんか無理矢理キャラ作りをしているような感じ。 そんなちょっと引っかかる部分はあるけれど、私はこーゆー映画が好き。 まずわかりやすい。そしてテンポが良い。出てくる人はクセがあっても基本良い人。 バーのマスターや探偵、西島さんはコメディパート担当で、良い味出しています。 北乃きい、好きなんですけど、この映画では最初出てきたときあんまぱっとしませんでした。ですが見ているうちにだんだんかわいく見え始めます。 そんで香里奈。基本男勝りキャラで、素の自分は美晴の前でしか出すことができない。そんなキャラがベースなんですが、時折『はい』って素直に返事するギャップがかわいい。 とまあ個人的に良かったポイントを列挙してみたのですが、うん、これといって人に勧める決め手がありません。 だけどこーいった要素がバランスよくミックスされることで、すごく美味しい料理に仕上がっている気がするのです。 これからの二人の幸せな未来を感じさせる終わり方もグッド。 ちょっと甘々の採点かもしれませんが、こんなゆるめのハッピーストーリーがあったっていい。 [DVD(邦画)] 8点(2021-04-20 10:47:08) |
468. 孤高のメス
《ネタバレ》 脳死移植を題材にした医療ドラマ。こじんまりとした作品ながら傑作。 好青年の死、脳死移植=殺人罪、扱っているテーマは実は重い。 ですが映画自体は重くなりすぎない絶妙なバランス。当麻医師(堤真一)のちょっと天然で、恋愛に関しては朴念仁というキャラが良い意味で明るい味付けをしています。コメディテイストな演出を加えることで、とてもメリハリの効いたストーリ構成になっています。オペ中の曲を多数決で決めるシーンやお見合いのシーンのようにさりげないひとコマが実に良い。『ロックなんてとんでもない。メスが暴れてしまうよ。』は名台詞です。 その一方で、オペシーンの緊張感が凄い。また、序盤での野本医師のひどいオペがコントラストとして効いているため、当麻医師のオペには緊迫感とともにある種の高揚感が感じられます。これは医療界のヒーロードラマです。 その対比として分かりやすいのがオペ中の出血量。生々しいビジュアルが多いので、そーゆーのが苦手な人は注意が必要かもしれません。 命を救われた市長は町のために残りの人生全力を尽くすと近い、悪徳医師はきっちり罰を受ける。 語り手の看護師の息子が医者となり、当麻先生の病院に赴任してくるラスト。幸せな余韻が残ります。 押さえるべきところをきっちり押さえる、見方によってはステレオタイプなドラマと言えるかもしれません。 ただ私は古い人間ですから、このお手本のような、しっかり知に足のついたドラマのほうが素直に感動できるし、面白いと思えるのです。 [DVD(邦画)] 8点(2021-04-18 18:15:46)(良:1票) |
469. キック・アス ジャスティス・フォーエバー
《ネタバレ》 これが1作目だったら8点~9点なんですが。これは続編。前作でヒットガールの無双モードを経験してしまうと、どうしても続編ではよりパワーアップしたパフォーマンスを期待してしまいます。 ヒットガールの有無を言わせぬ強さは序盤のチンピラ撃退と葬儀襲撃シーンの2箇所くらい。しかも葬儀襲撃ではヒットガールの格好じゃないので、これだけではファンは物足りないでしょう。マザーロシアとの戦いは防戦一方で、爽快感とは無縁です。 ただ、映画としてのストーリー構成は前作より良いんじゃないでしょうか。 そしてデイブに成長が見られるのが良い。ヒットガールとの秘密トレーニングのシーンは熱くなります。 で、『実地試験』のチンピラ4人組とのバトル。ここではキックアスに勝たせても良かったのではないかな。その後もキックアスが単独で勝利するシーンは皆無で、本当に強くなっているのかと疑ってしまいます。 前作で体に金属埋め込まれて痛みを感じなくなったという設定も活かされていません。めっちゃ痛そうにしている。なんか違う。キックアスの成長の結果ってのを、もっとわかりやすい形で見せてほしかった。 ミンディが離脱。大佐登場。結局は誰かに依存しないと頑張れないキックアス。2作目だし、もう少しその他大勢のヒーローとの差別化を図っても良かったじゃないだろうか。 それにケイティがビンタシーン以外出てこないのもちょっとヤダ。その後ナイトビッチとよろしくやっちゃって、デイブの節操の無さが嫌いです。ケイティとは別れちゃったの?そーゆーとこははっきりさせましょう。気になるから。 前作ではミンディとケイティという、まさに両手に花みたいな終わりかた。 今作では二人ともいなくなっちゃうような終わり方で寂しい限りです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2021-04-17 13:43:32) |
470. アデル/ファラオと復活の秘薬
《ネタバレ》 ちょっと評価が難しい映画。 教授が死んでしまう。その一方でむかつくアホ警官たちは放置。大統領も放置。犬も放置。 などなど、なげっぱなしな部分が多いので、映画としての質はそんなに高くないのかもしれないです。 ただ、翼竜が出てきたり、ミイラが歩き回ったり、こーゆーの好きなんで楽しい。 ビジュアル的に日常ではお目にかかれないものを見られるってのは、映画というコンテンツの最大の利点だと思います。 何の脈絡もなく、いきなり翼竜が目覚め、爺さんが魔法みたいなの使ってるもんだから、こいつはトンデモ映画かと思いました。 いや、ファンタジーですからトンデモ映画には違いないのですが、思っていたよりストーリーはしっかりしています。 何より主人公でありヒロインアデルの動機が単純明快でよろしい。少々高圧的で癇に障る部分が無きにしも非ずですが、『妹を助けたい』という理由で一生懸命頑張る。いいじゃないですか。応援したくなります。なんでもアリな映画だからこそ、主人公の魅力ってのが大事。 余計な説明を一切省いているため、すっきり見やすい。ただし謎は謎のまま。ほとんどのエピソードが放置プレイ状態。よってテンポが良くなってはいますが、説明不足感は否めないので一長一短といったところですか。 エジプトで出会う謎の一団なんて、結局どーゆー一団なのかわかりゃしない。植物学者の青年の恋なんて添えもの程度。 でもでも、エジプトの遺跡発掘なんかインディ・ジョーンズみたいで面白いんです。これが大事。 この映画はストーリーよりもアトラクション的な面白さを堪能するタイプかもしれませんね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-04-17 03:42:26) |
471. キック・アス
《ネタバレ》 スタートダッシュの雰囲気はスパイダーマンに似ていて、ちょっとワクワク。何者でもない日陰者だった人間が、正義の味方になろうと試行錯誤するプロセスは好き。頭の中で自分がヒーローになった姿を想像する時期ってのは誰しも経験があると思います。所謂厨二病ってやつですね。この辺りの思春期特有の感覚に国境はないみたいで、嬉しくなります。 で、それを実際にやってみようとする人間がいると、映画やマンガになっちゃうわけです。なぜなら夢があるから。等身大の夢です。そこで真剣に努力してくれようもんなら、共感できるし、応援できます。 ですから、序盤から中盤にかけては大変楽しい。主人公刺され、事故る。全身に金属を入れられる。痛みを感じない特別な肉体ゲット。チンピラをチンピラから守る。迷い猫だって探してあげる。 いいんです、最初はこれで。ここから少しずつ成長してくれれば。 ところがキック・アスの成長はここでストップ。なぜならここでヒット・ガール、ビッグ・ダディという本物のヒーローが参戦するから。なんかこれワンパンマンのC級ヒーローが地道な努力をしているところに、S級ヒーローがやってきて実力の違いを見せつける感覚に近いかもです。 そこからは私が期待していたのとはちょっと違う展開に。どーしてもヒット・ガール親子が目立ちすぎて、キック・アスは添えもの扱いになっていきます。だってC級ヒーローだもの。 アクションはスピード感があり、バラエティに富んでいて面白い。凄惨なアクションとポップな音楽のミスマッチ感がシュールでクセになる。 キック・アスは強くはなりませんが、ずっと良心的な人物で良い。彼女ともどんどん仲良くなっちゃうリア充展開なので更に良い。一緒に幸せな気分になれます。 そしてなんといってもヒット・ガールのかっこかわいさ。ヒット・ガールにクロエ・グレース・モレッツをキャスティングした時点でこの映画の成功は決まったようなものかもしれません。それぐらい魅力的なキャラクター。 ですので、主人公にもう少し頑張ってほしかった、ということを除けば、エンターテイメントとして良く出来た作品だと思います。 『すごく良い武器があるの。でもちょっと高くて、30万ドル・・・』『無駄遣いは良くな・・・おお、これは・・カゴに入れといて。』と、父が言い、嬉しそうにカゴに入れる娘。一番好きなシーンです。時代だなー。 [DVD(字幕)] 7点(2021-04-14 13:31:03)(良:1票) |
472. モールス
《ネタバレ》 オリジナル未見。でもあらすじは読んだことがあります。 というか、あらすじを読んで、自分好みではないと判断。オリジナルの鑑賞は見送った経緯があります。 で、今作。リメイクとは知らずに見ちゃいました。途中でな~んかこのシナリオ、読んだことあるなーって思ったんですよねー。 まあそれはいいとして、雰囲気のある映画でした。 主演の二人、特にクロエ・グレース・モレッツが大変魅力的。 で、やっぱりストーリーが私好みではない。 そもそも凄い純愛な雰囲気醸し出してますが、アビー、あんた二股かけてますから。 正直ヴァンパイアが年老いた召使を廃棄して、新機種を手に入れただけのようにも見えます。 いじめっこたちがやられるラストはスカっとします。 でも善良な人や親切な人たちが結構犠牲になっちゃってるので、後味があんま良くありません。 感動的なシーンがあるわけでもない。メッセージ性があるわけでもない。エンターテイメント性も乏しい。 ホラーとしてもミステリーとしてもラブストーリーとしても中途半端で、何とも形容がしづらい映画ですね。 [DVD(字幕)] 5点(2021-04-13 12:52:29) |
473. 共喰山
《ネタバレ》 邦題が究極ダサいので期待はしていなかったのですが、思っていた以上に力の入った力作。 特に中盤。メルがヒルに襲われ、その後謎の病気に感染し変異を始めてからが俄然面白い。 同じタイプの映画はたくさん作られていますのであるあるなんですが、仲の良い友人同士なので安易に殺したり置き去りにしたりはできないんですね。 で、みんな『どうしよう。どうしよう。』とオロオロしている間に、どんどん状況が悪くなっていく。この焦燥感こそこのタイプの映画で味わうべきポイント。だんだん追い込まれ劣勢になっていく様子が無理なく自然に堪能できます。 ただし、登場する若者達が自己中すぎてイライラさせられるっていうのも、こーゆー映画ならでは。 無駄にわめく。無駄に争う。見苦しいうえにうるさくて辟易します。ここはマイナスです。 そして終盤。得体の知れないモンスター登場。ちょっと欲張りすぎてテイストがぶれぶれになっちゃいました。感染した人間同士の殺し合いだけのほうが傑作になった気がします。 どうやら感染源は『水』らしいのですが、噛まれて感染しないってのもちょっと物足りないですね。 まあでも見ている間は結構ハラハラできて楽しかったです。 [DVD(字幕)] 7点(2021-04-12 01:09:27) |
474. 逆境ナイン
《ネタバレ》 もう自分とは全然合わない映画。 バカ映画は嫌いではないんですが、ちょっとギャグが過剰でついていけないレベルです。 突き抜けた野球バカというより、むしろ野球をバカにしているかのような演出、ストーリー構成が嫌いです。 野球そのものは真剣にやるのかと思ったら、全然そんな感じでもない。真剣に野球に打ち込んでいる人達に『逆境』がふりかかるのならまだしも、適当に野球をやっている人たちなんだから逆境もなにもあったもんじゃないです。 不戦勝で浮かれる野球部にドン引き。 大会をすっぽかして遊園地に行く不屈にドン引き。 どれだけ寒いギャグを連発しても、野球に一途であればまだ許せたのですが。 はっきり時間の無駄と言える作品でした。 ちなみに、原作のことは全く知りません。 『それはそれ。これはこれ。』の名言に1点。 堀北真希に1点。 堀北真希があんまりかわいいので、つい最後まで見ちゃいました。 もし彼女の存在がなければ、途中で観るのをやめてレビューを書くこともなかったでしょう。 [DVD(邦画)] 2点(2021-04-11 11:26:45) |
475. アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ3
《ネタバレ》 1作目の続編。1作目を見ていないと主人公に感情移入しづらいであろう内容。 サスペンス映画としての出来は悪くないと思います。 ですが、アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴのシリーズとしては不満が残ります。 今までとは違い、他の被害者のためにレイプ犯たちを血祭りに上げていくジェニファー。それはまるで自粛警察気取り。他の被害者達の被害映像が少しでも流れればまだ良かったかもしれない。せめて仲良くしていた友人の変わり果てた姿。無罪になって喜ぶ加害者の様子ぐらいは映しても良かったんじゃないでしょうか。 動機がいつもに比べるとちょっと弱い気がしたのですが、それでもジェニファーに正義を感じる中盤くらいまではまだ許せました。問題は終盤。もう頭がイッちゃって、狩りにもイっちゃうジェニファー。しかもその相手は無実の人間。 もちろん、シリーズものでなければ、過去のトラウマから精神が崩壊した悲劇として受け入れられたかもしれないです。実際妄想シーンで描き出されるジェニファーの暴力性。 ですが、この映画に求めるのはそれじゃない。 あくまで『やられたらやり返す。倍返しだ!』を地で行くストーリーにカタルシスを得たいのです。 う~ん。残念。 [DVD(字幕)] 6点(2021-04-10 12:38:32)(良:1票) |
476. アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ2
《ネタバレ》 前作よりグロと過激さが増した復讐サスペンス第2弾。 主演の女優が前作よりかはかわいい。これ大事。 被害者から加害者へ。その変貌を遂げるプロセスが見所のひとつ。前作に比べると丁寧にその過程が描かれています。ただしそのぶん尺が長くなってしまい、途中でだれる部分がないわけでもないですが、許容範囲。 助かったと思いきや、だまされて再び監禁場所へ。そのときの絶望が凄い。 そして大男出現。ヒロインを更に拷問。それだけでは終わらず、イヴァンから殴打の嵐。 挙句、箱につめられ、埋められ、こんなん引田天功でもない限り絶対脱出不可能じゃん、と思っていたらまさかの生還。 そして地下サバイバル。復活。逆襲。完璧な流れです。 序盤で、ヒロインに密かな恋心を抱いていそうな男性が助けに来たのに、その直後に刺殺されちゃう。 主人公を疑う刑事から救い出してくれた親切な女性が、まさかのレイプファミリーの一員。 この上げて落とすっていうのが単純ながらも効果てきめんで、緩急のついたストーリー展開が巧みです。 前作同様、復讐の際のヒロインの台詞がスカッとします。 大変陰惨な映画であることは間違いありません。ですが『ファ○ーゲーム』や『○イオレンス・○イク』みたいな終始救いようの無い映画よりかは余程健全だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2021-04-09 02:13:45) |
477. ミッドナイトFM
《ネタバレ》 こーゆー単純で、わかりやすくて、それでいて面白いサスペンスって最近少なくなってきた気がするので、とても楽しめました。 思わぬ拾いもの。深夜のラジオ番組というシチュエーションがまず好き。 無駄なシーンが少ない。だれない。終始ハラハラドキドキ。プロットがしっかり練ってあって面白い。 殺人鬼ドンスが出てきてからは緊張しっぱなし。 ドンスは冷静。でも思い通りにならないと子供のようにわめきちらす幼児性。お手本のようなサイコパス。 前半は主人公ソニョンとドンスの駆け引きサスペンス。と同時進行で、娘ウンスのかくれんぼスリラー。どちらのパートも凄い緊迫感。 ソニョンが置かれている状況に周りが気付いてから物語は更に加速。そこからはノンストップでラストまで突っ走る。 犯人の要求どおりの音楽を流すつもりが、事情を知らない上司が勝手にテープチェンジ。このシーンが凄い。泣き伏せるソニョン。殺される妹。ソニョンが周りの人間に状況を説明していれば、妹が殺される悲劇は回避できたかもしれないのが腹立たしい。 でもそーなるとサスペンスとしては盛り上がらない。この辺のバランス感覚は難しいところですね。 最終的には嫌な感じだった上司が全面的に協力してくれたり、ストーカー呼ばわりされていたファンが助けてくれたり、周りの人間も活躍。大変見応えのあるサスペンスでした。良作。 [DVD(字幕)] 8点(2021-04-09 01:33:31) |
478. 書道ガールズ!! -わたしたちの甲子園-
《ネタバレ》 なんの苦労もない高校生達のゆるいコメディかと思いきや、不況に倒産、親の病気に貧困世帯と、その背景がなかなかシビア。今の日本を象徴するかのような状況設定。 とはいえ、ストーリーが少々お粗末なので、中盤くらいまではわりと一歩引いた感じで見ていました。 それに高畑充希ちゃんを中途退場させちゃったのはもったいなかったですね。どー考えても彼女は必要。どーせなら最後全員揃ったカタチでのパフォーマンスがよろしかったのではないでしょうか。 また、1人1人に焦点を当てる丁寧なストーリー構成は、本来は好きです。 ですがこの作品は里子、小春、清美、リオの4人のエピソードがあまりに均等すぎて、どれも印象に残らないという皮肉な結果になっちゃいました。それぞれのエピソードが良かったものの、4分割したことでどれもとってつけたような印象に収まってしまいました。 感動系の演出も青臭いものが多く、この年齢になるとちょっと気持ちが入りきれません。 ところが、最後のパフォーマンス。ここだけはこの映画の中でも別物。否が応にも盛り上がります。感動もします。 最後の4校のパフォーマンス、どれも良かった。難を言うなら、ラストパフォーマンスでも転んでしまうのがちょっと演出しすぎ。そして歌いだす清美。いやー、欲しがりすぎて逆に気持ちが醒めちゃいました。ラストのアクシデントはないほうが良かったです。 [DVD(邦画)] 7点(2021-04-05 01:56:36) |
479. BRAVE HEARTS 海猿
《ネタバレ》 今までと少しパターンを変えてみた最終作。飛行機の東京湾着水が今回のメインイベント。なかなか壮大でサスペンスフルなパニック映画に仕上がっていると思います。 前作よりは面白いです。2作目には及ばない印象です。 今作では今まで脇に徹していた吉岡(佐藤隆太)にスポットを当てたことで、ドラマ部分の仕上がりがいつもより面白いです。単に私が佐藤隆太を好きなだけかもしれませんが。 相手役の美香(仲里依紗)が結婚を拒んでいた理由が、たいしたことなくて拍子抜け。ただそのときの吉岡のリアクションが面白いので、コメディとして成立しています。いつもクサイ演出一辺倒だったラストにこーゆーテイストをほーりこんでくれたのは良かったです。 つっこみ所は満載。すっかり忘れていましたが、確かに日が沈んでいない。 更には、海に沈んでから、びくともしなかったものが簡単に動いちゃうのは浮力の関係?海に沈むまでは全然脱出できなかったのに、沈んでからはあっさり脱出。 また、水深60m以上の潜水は危険という話でしたが、すんなり潜水して、すんなり作業して、すんなり浮上して、全然危機感が伝わってきません。どうにも肝心なところで演出のつめが甘いんじゃないでしょうか。 時間との勝負のときは手をとめない。そーゆーシーンが出るだけでとてもプロとは思えないので醒めてしまいます。 すべての救助活動が終わったあと、下川さんにやたらクサイ台詞をしゃべらせたのは完全に蛇足。感動を演出しすぎ。欲しがりすぎ。逆になえます。 とまあ気に入らない点をつらつらと述べましたが、人間ドラマとしてもパニックムービーとしても及第点で面白かったのは間違いないです。 [DVD(邦画)] 7点(2021-04-03 15:00:00) |
480. アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ
《ネタバレ》 ホラーというよりサスペンス。 そして甘美なカタルシスを得られる復讐もの。 まあつっこみどころはいろいろあります。 山奥、すっぱだかで川に転落。1ヶ月もどーやって生き延びたのか。衣類はどーやって調達したのか。細かい説明は一切無し。ある意味気持ちが良いほど開き直っています。そもそもこんな山奥女一人で宿泊先に鍵もかけないってどーゆー防犯意識なんでしょう。 で、見所はやはり後半。 過激な映像ばかりに目がいきがちですが、台詞の応酬が結構面白い。 主人公が男達から言われた暴言の数々をそっくりそのまま引用するのが爽快。 『もうやめてくれ』と懇願されたら『私もそう言ったわ』と冷たく言い放つ。 『娘に罪はないだろう』と言われたら『私もよ』と言い返す。 主人公の言い分はすべて正論。男達に言い逃れる術はなし。そして振り下ろされる正義の鉄槌。 ちょっともったいなかったのは、男達が互いの末路を見届けられなかったこと。 拷問を受け、苦しみながら死んでいく仲間を見て、次は自分の番かと恐れおののく。自分がやってしまったことを心の底から後悔する男たちが涙を流しながら命乞いをするシーンでもあれば、より良かったかもしれないです。 結構厳しめの評価がつけられているようですが、これはリメイクものの運命。 私はオリジナル版が未見なので、純粋にこの映画単体で楽しむことができました。 [DVD(字幕)] 7点(2021-04-02 12:14:34) |