481. 若き勇者たち
冷戦的発想の遺物的映画でしょうか。まずあんな形でソ連軍地上部隊がアメリカに侵攻すること自体が考えられないし、その後簡単に占領されてしまうのも不自然極まりないんですよね。リー・”ロレーン”・トンプソンは声はキュートだけど(以下略)。第二次大戦後のAFVはいまひとつよくわからないので、それっぽい雰囲気があったなあくらいの印象しか残りませんでした。 6点(2003-11-29 01:39:12) |
482. わが命つきるとも
”羊が人を食う”で有名なトマス・モアの生涯を、16世紀当時の宗教観や個人の思想信条の自由と絡めて描いた傑作です。ロバート・ショウ(どうしても”へスラー大佐”のイメージで観てしまう(笑))とポール・スコフィールドが、がっぷり四つの演技で堪能させてくれます。いかにもイギリスらしい映画だね。オーソン・ウェルズやジョン・ハートが出ているはずなのに、わたし的には印象に残らなかったのが不思議です。 8点(2003-11-29 01:35:16) |
483. ワイアット・アープ(1994)
まあ普通に楽しめました。ケビン・コスナーは”ワイアット・アープ”をやっていても”ケビン・コスナー”なのは相変わらずですね(笑)。ジーン・ハックマンの役柄が、「クイック&デッド」とダブって見えるのは製作年度が近いから? 個人的にはデニス・”ドク”・クエイドが好かったです。 7点(2003-11-29 01:25:20) |
484. デイライト
やっぱり、「ポセイドン・アドベンチャー」の方が面白かったです。前に観たはずなのに、今回(11月28日)テレビで観ていて、犬を助ける場面まで、観ていたことに気がつかなかったのは、それだけ印象が薄いって事でしょうかね。スタローンの「もう誰も残したりしない」って台詞は好い台詞と思うけど、彼の超人的な活躍を期待している人には、あまりに弱すぎるんでガッカリかもしれませんね(かくいう私がそう(笑))。まあ、それによって逆にリアルな生身のヒーローを演出しようとしていたのかもしれないけれど、そっちの方がエンターテイメントとしては盛り上がったのでは? 6点(2003-11-29 01:20:37) |
485. カウラ大脱走<TVM>
《ネタバレ》 太平洋戦争で、オーストラリアと日本が戦争していたという事実はあまり知られていないようで、この映画(といってもテレビムービーのようですが)は、その歴史を描いています。オーストラリアに捕虜になった日本軍の軍人たちは、脱走計画を練ります。やがて逃げ出した彼らは射殺されていくんですが、石田純一が知り合ったオーストラリア兵と交流していく過程で、友情のようなモノが芽生えたように見せながら、最後に撃ち殺されてしまうのは、とっても虚しさを感じます。日本兵の軍服がやけに茶色っぽいのが気になったり、帝国陸軍の軍人のはずなのに石田純一の髪が坊主じゃなかったりと、いろいろ突っ込みたいことはありますが(笑)、そこそこ楽しめました。 7点(2003-11-28 11:17:48) |
486. 誇り高き戦場
《ネタバレ》 第二次世界大戦末期の1944年12月。ドイツ軍最後の反攻作戦"バルジ大作戦”が始まる。たまたまベルギーの連合軍の前線を慰問に訪れていたオーケストラの一団が、それに巻き込まれ、全員が捕虜になってしまう。ドイツ軍の指揮官マクシミリアン・シェルは、ヒトラーのやり方に懐疑的な面を持ち合わせている。ドイツ軍上層部からの命令は、楽団員全員の射殺であるが、彼はそれを一時保留し、彼らにドイツ軍のために演奏をさせることにする。オーケストラの指揮者チャールトン・ヘストンは射殺に猛反発し、なんとかして脱出しようと考えている。そんな中、アメリカ軍兵士が紛れ込んでいることがわかり、彼らをかくまうことにする。やがて、ドイツ軍の作戦が失敗、敗色が濃厚になり、シェルは撤退をすることになる。その時、再び楽団員の処刑が命令されるのだが・・・。 冒頭の慰問のシーン。ベートーベンの「運命」が演奏されます。これは彼らの運命を暗示する場面ですね。捕虜になった彼らに紛れたアメリカ兵が正体がばれそうになったときに、アメリカ国家をトランペットで吹くシーンがあります。結構この映画の中の見せ場のひとつだと思います。音楽という芸術に共通の理解を示すヘストンとシェルですが、非戦闘員と軍人という違いはあれ、結局は敵同士です。彼らの思惑が絡み合い、楽団員全員の命を懸けて、クライマックスの撤退シーンへとドラマは進みます。実際に起こった話ではありませんが、けっこうなリアル感が伝わってきます。ちなみに、この楽団員はすべて楽器には素人だったそうですが、演奏シーンは見事にさまになっています。 8点(2003-11-26 10:26:39) |
487. タンポポ
ブタの頭にはちょっとビックリだけれど、それなりに楽しめるかな。山崎・宮本コンビは息が合っているし、荒唐無稽なストーリーもまずまず楽しめます。個人的には役所・黒田の雨の中のシーンがいいですねえ。あんなの日常生活じゃまずありえないので、妙に色っぽくて好いです。 そういえば、AVでも”食い物モノ”ってありますねえ(笑)。伊丹十三はそういう人間の本能の部分を葬式だったりラーメンづくりだったりで描きたかったのだろうか? 7点(2003-11-25 17:31:03) |
488. マルサの女
伊丹十三の作品ではこれがいちばん好きかなあ。脱税の手口がいろいろあって面白かったですね。伊東四郎の役がけっこうお気に入りです。 8点(2003-11-25 17:28:10) |
489. お葬式
葬式を上げるまでの過程がエッチでおかしく描かれている作品ですね。山崎努が桜吹雪の下で語るシーンが印象に残ります。そういえば、AVとかではよく”喪服モノ”がありますね。あれってやっぱりそういう時ほどそういうことがしたくなるのだろうか?(笑) 7点(2003-11-25 17:26:21) |
490. あげまん
芸者姿の宮本信子しか印象に残らない作品でした。ワクワク感がないからなのかな。 6点(2003-11-25 17:23:35) |
491. 愛と死をみつめて
浜田光夫も吉永小百合も若いですよねえ。不治の病にかかった”みこ”とそれを必死に看病する”まこ”の青春悲恋物語でしょうか。眼帯をしてベッドに横たわった吉永小百合の手を握って揺らしながら浜田光夫が語るシーンが印象に残ります。 7点(2003-11-25 17:18:11) |
492. 風の惑星/スリップストリーム
好い作品です。妙に人間くさいアンドロイドと、彼と意気投合した人間とが、しつこく追ってくるマーク・ハミル演じる悪の賞金稼ぎから逃れるのが中心の話なのですが、その過程で出会う、F・マーレイ・エイブラハム演じる情けない男やなどとのエピソードがとても好いんです。ハリウッド流のテンポになれているとつまらないと感じるかもしれませんが、いかにもイギリス流の淡々とした中に、味わいのある作品だと思います。気球の飛んでいるシーンが好いよね。それにしても(←口癖(笑))、あのルーク・スカイウォーカーがあんなひげオヤジになっているとはビックリ!(笑) <2003年12月27日追記>こういう映画で人間らしさとは何かを考えるのはいいことかもしれませんね。 8点(2003-11-23 19:52:33)(良:1票) |
493. 真夜中の戦場/クリスマスを贈ります
《ネタバレ》 第二次世界大戦末期1944年12月のアルデンヌ高原が舞台の戦争映画です。「バルジ大作戦」や「パットン大戦車軍団」とは異なり、派手なドンパチもあまりなく、雪深いアルデンヌの森を背景にして淡々と映画は進みます。ヒトラーが最後の賭に出たバルジ大作戦が始まり、アメリカ軍の一個小隊が孤立することになります。彼らは夜ごとの歩哨に立つウチ、敵であるドイツ軍と奇妙な交流をはじめることになり、やがて一緒にクリスマスを祝うことになります。そうやって心の交流が始まったかと思ったところで、まだ戦争中なのだと言うことを実感させられる事件が起こります。ドイツ軍が彼らに降伏を申し出て、それを受け入れた彼らとドイツ軍の間で、まねごとの撃ち合いが始まるところで、ゲイリー・シニーズ演じる兵士”マザー”(←彼の手柄とするために小隊の他のメンバーが画策していたので、何も知らされていなかった)が、味方がドイツ軍に襲撃されていると勘違いして、ドイツ兵を撃ち殺してしまいます。その騒ぎの過程で”ファーザー”が撃たれて死んでしまいます。ドイツ兵は皆殺され、彼らは”ファーザー”の遺体を運びながら、ドイツ軍の包囲を突破しようと試みます。何かキリストを彷彿とさせるようなシーンがあり、最後にどういう手段をとるかは伏せますが、戦争映画らしからぬ淡々とした描写に心を打たれます。実際に、アルデンヌの戦場には新兵が多かったことを知っているので、小隊のメンバーに若い兵士が多いのもニヤリとさせられます。”ノット”(イーサン・ホーク)に上官が命令するシーンが、戦争の非情さを感じさせます。 9点(2003-11-23 19:48:12)(良:1票) |
494. 最後の航海
撮影に使われた船にとっても、”最後の航海”になった作品です。廃船を実際に沈めて撮影されたわけですから、いわばドキュメンタリーでもあるわけです。まあ作られた時代が時代ですから、現代のCGに慣れてしまった目には物足りなく感じるかもしれませんが、私は結構好きです。船室から逃げ遅れたドロシー・マローンが救出される過程で、アゴを水から出してもがいているシーンなど、白いブラウスの清楚な感じもあって、不思議な色気を感じます。 7点(2003-11-23 01:20:53) |
495. マッカーサー
日本占領軍総司令官ダグラス・マッカーサーの半生を描いた作品です。「パットン大戦車軍団」を意識して作られたような感じの作り(演説に始まり演説に終わる)ですが、描かれる対象人物の魅力の差なのか、ストーリーは今ひとつ盛り上がりに欠けます。ストーリーは、日本軍に負けてのコレヒドール要塞からの撤退から始まり、"I shall retun."のシーンに始まる車輪の軸作戦、そして占領政策、やがて起こる朝鮮戦争と、「老兵は死なず」の退役までを史実に沿って描いているのですが、我々日本人にとっては今ひとつ親近感のわかない人物であるせいか、パットンほどの魅力は感じられません。また、幣原内閣の日本国憲法制定までの過程も、実際は武力を背景にした押しつけという見方をする人にとっては受け入れがたいものがあるでしょう。映画はパッとしないけれどもJGの音楽はとても印象深いものがあり、エンディングに流れるテーマは私も大好きな曲です。 7点(2003-11-23 01:15:30) |
496. 野獣死すべし(1980/日本)
松田優作って、目で狂気を表現できるすごい役者ですよね。夜行列車の中での”リップ・バン・ウィンクル”の話のシーンは、名シーンではないでしょうか。凶暴な”動”の加賀丈史と、秘めた狂気の”静”の松田優作が、対照的でした。不死身な室田日出男の刑事もよかったね。小林麻美が綺麗で、儚い女性を好演していましたね。 7点(2003-11-22 22:20:46) |
497. 馬鹿が戦車(タンク)でやって来る
《ネタバレ》 本作でハナ肇が演じた役は、「男はつらいよ」シリーズの原点になったとも言えるものです。単なるコメディではなく、その背景に悲哀が感じられる傑作です。太平洋戦争中、少年戦車兵だったハナ肇は、田舎の家で、耳の悪い老母と、(鳥に憧れる)知恵遅れの弟(犬塚弘)と一緒に住んでいます。一家は土地の境界をめぐって地主(花沢徳衛)ともめています。その村いちばんの美人(岩下志麻)に惚れているのですが、ブ男の彼はみんなから馬鹿にされる日々です。そんなある日、彼女の快気祝いの席上での侮辱に、こらえにこらえていたハナ肇の態度が一変します。実は家の煙突に偽装して戦車を隠し持っていたのです。彼はそれを乗り回して村中を暴れ回ります。駐在所の警官がひとりだけの村では、小さな戦車とはいえ立ち向かえるはずもなく、彼のやりたい放題が続きます。ところがある日、彼の弟(犬塚弘)が火の見櫓から転落するという事故があり、そのまま死んでしまいます。するとそれまであれほど暴れ回っていたハナ肇が、弟の死体を戦車に乗せて、どこかに消えてしまったのです。村人達が戦車の轍の跡を追いかけると、山を越えて海へと続いていきます。そのままどうなったかは語られませんが、皆さんどう想像しますか? いわれのない差別や、あくどいことをする人々を皮肉り、笑い飛ばす山田洋次の演出は見事です。 9点(2003-11-22 22:05:48)(良:1票) |
498. チャイルド・プレイ/チャッキーの花嫁
《ネタバレ》 撮影時40歳近いのに、あれだけ色っぽいジェニファー・ティリーの魅力を堪能する映画でしょうか。声も可愛いいよね。お笑いホラーコンビの夫婦漫才道中には、楽しませてもらいました。皿洗いの話とか、一緒に観ていた彼女がよくわかると共感しておりました(は、反省(汗))。結局口は威勢よいけど、彼女の尻に敷かれっぱなしなチャッキーが情けなくていいですね(どこでも女性は強いです(しみじみ))。後半の場面で、「この話は3,4回映画になるくらいの云々」という件は笑ってしまいます。 7点(2003-11-22 21:30:01) |
499. チャイルド・プレイ3
《ネタバレ》 アンディがあんな風になってしまったとはねえ。陸軍幼年学校が舞台だから、チャッキーと銃撃戦でもするのかと思ったら、最終決着は遊園地ですよ(苦笑)。前作で人形のままになったことが確定したはずなのに、まだ人間の身体を求めるチャッキーには笑っちゃいます。黒人少年もかわいげがないし、あんな風に簡単に他人宛の郵便物をかっぱらうのもいけないよね。それに、あの同僚の気の強い少女も、あれだけ銃の腕がありながらチャッキーとの対決で負けちゃうし、なんか納得できないですね。アンディはPLAYBOYを隠し持っているし(あれは月刊だよね?(笑))、大人になった割りには、チャッキーごときにビビるのは卒業しろよ(笑)。 5点(2003-11-22 21:23:22) |
500. チャイルド・プレイ2
《ネタバレ》 グッドガイ人形はあんなデカい工場で作っていたんですね。それにしても、誰があんな焼け焦げた人形を改修して再生しようと思うんでしょうね(苦笑)。ま、そうしないと話が始まらないんだけれどね。あの生意気なカイルは、犠牲者になるのかなと思ったけれど、最後には"好いお姉ちゃん”になってしまって、好感上がったけれどね。迷路のようなグッドガイ人形の箱は圧巻です。心臓を打ち抜かれていないままなら、あんなにめちゃくちゃされてもチャッキーは頑張っちゃうんだね。 7点(2003-11-22 21:17:11) |