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放浪紳士チャーリーさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1465
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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481.  P.S. アイラヴユー 《ネタバレ》 
もともと甘物好きの自分。とにかくコテコテの、泣ける本格的ラブロマンス映画に最近飢えていた為、数有る新作群の中からこの作品をチョイス。観る前の唯一の危惧、それは「キッパリ男顔」ヒラリー・スワンクが、この手の正統派ラブストーリーに果たしてハマっているかどうか?おそらくその一点が作品の成否を左右するんじゃないかと。断っておきますが、自分は「ビバヒル=カーリー役」以来のヒラリーのファン、もはや絶滅種となったメンバーの中、ただ一人孤軍奮闘している彼女にエールを送り続けているヤツです。『ミリオンダラー・ベイビー』(8点)は彼女の真摯な演技あってこその傑作になり得たと今でも思ってます。(鑑賞中)・・・むぅぅぅぅぅぅ・・・ちいっとも泣けんなあ・・・これは、言いたくはないけど・・・やっぱこのヒロイン役は・・・もう少しキュートな女優さんの方が良かったんじゃないかと・・・。ミスキャストとまでは言わないけど、かと言って他の誰がと問われても浮かんこないのが辛いんですが。ヒラリー・スワンクという女優の使い方の難しさを、改めて考えさせられた残念な映画。舞台がアイルランドに移ってからは、それまで冴えまくっていた洒落た会話の妙味も薄れてきた感じ。オーラスの手紙のオチも「あ~、結局そうだったん?」ってサプライズもなくごくごく淡白。総体的にみてどうもパンチ不足。涙腺が思わず緩みそうになったのは、夫役ジェラルド・バトラーが手紙を音読する声かなあ・・・。どうでもいいけど、日本公開版主題歌を徳永某にしたのは一体どこのどいつの陰謀なんだっ!?
[映画館(字幕)] 5点(2008-10-24 14:20:36)
482.  夢のまにまに 《ネタバレ》 
美術監督木村威夫氏といえば、フィルモグラフィーを一瞥してわかるように、戦後の日本映画の秀作佳作プログラムピクチャーに至るまで、数々の作品で美術監督を担当した大ベテランの方。あらゆる監督の横で仕事をしながら、いつかは長編映画を監督するという自らの「夢」を育んでいたと思われる。ここに90歳の新人監督が誕生した。ポスター等の図柄から老境を迎えた夫婦(長門裕之&有馬稲子)が戦時下で出逢った過去の自分たち(永瀬&上原多香子)を振り返り、共に過ごしてきた長い年月を回想する・・・というしみじみした内容かと思っていたんです。黒木和雄監督の遺作「紙屋悦子の青春」(8点)のような。ところがところが・・・、予想に反して、これが途中からどんどんあらぬ方向へと(笑)メインは長門と教え子の精神を病んだ教え子(井上芳雄)との交流。この交流がなんとも・・・自分にはなんだが全く理解不能な展開に(笑)お~い!何でそっち行っちゃうの?みたいな。むしろサブエピソードの長門が見る「夢のまにまに」に登場する、二役をこなす宮沢りえを初めとした多彩な人物たちとの交流の方がよっぽど楽しい。特に大樹の下で酒宴シーン。90歳を迎えた、映画に生きてきた方の頭の中はこうなってるんだなあ・・・という興味は満たされました。良くも悪くもこれは岩波ホールでの単舘上映が相応しい内容。
[映画館(邦画)] 5点(2008-10-20 10:47:44)
483.  浪華悲歌
↓「よし坊」さんにほぼ同意。というか、自分がレビューしたかった事を全て的確に書いて頂いている(笑)DVDジャケットに使われている、薄情な男をじっと見据える鬼気迫る若き日の山田五十鈴の表情、これに尽きますね、この映画は。とにかく僕はあらかじめ文献等でこれが戦前の溝口健二監督の名作であるという噂を聞きすぎ、耳年増になってしまっていたみたいです。山田五十鈴が囲われる高級マンション(当時としちゃ億ションか?)内部をほぼワンカットで捉えた、かの有名なシーンにしても「ああ・・・これがあの有名な・・・」と感心はしたものの、教科書をおさらいしているみたいでそれほどの衝撃はなし。やっぱいけませんよね、こういう映画の見方は。反省。
[DVD(邦画)] 7点(2008-10-17 14:48:42)
484.  未知空間の恐怖 光る眼
悪評高いカーペンター監督版リメイクは未見。どことなくチープで、手作り感満点の低予算映画だけれど、それ故の地味目な怖さが迫ってきました。何より西洋のガキ連中の薄気味悪さがこれほど出ている作品ってなかなか他にないのでは。
[ビデオ(字幕)] 6点(2008-10-13 17:45:05)
485.  ICHI 《ネタバレ》 
『女座頭市』を演じる綾瀬はるかの魅力をうまく引き出しているという、只一点においては評価出来る時代劇。しかし時代劇としては軽めの作りなので、彼女のファン以外一体どういった客層がこの映画を観たいと思うのか非常に疑問。画面もやたらキレイ過ぎるので、もっと冬枯れの風景に合う荒れた画像の方が、暗闇の世界で生きる彼女の天涯孤独な心象を掬い出せたんじゃないかと思うんですが。あ、でもそうしちゃうと彼女の顔が美しく映らないのでファンの方は納得いかなくなるのか?難しいなあ・・・。脇を固める大沢・獅童・窪塚三男優も彼女のお守り役として易々と演じていて申し分ない。僕は久しぶりに窪塚の覇気有る表情とパキパキ(?)演技を見ました。竹内力の「次郎長三国志」と全く同じキャラのしかもワンパターン演技には辟易。彼にはこういう役柄しか回ってこないんでしょうか?肝心要の彼女の殺陣の腕前は・・・え~と・・・観た方の判断にお任せします。
[試写会(邦画)] 6点(2008-10-12 11:11:11)
486.  女吸血鬼 《ネタバレ》 
数年前、京橋フィルムセンターの中川信夫監督特集時の際鑑賞。ほぼ同時に観た同監督作、天地茂主演「東海道四谷怪談」(8点)が際立って良かったせいか、直後に観たこの作品は非常に腑抜けた、スリルもサスペンスも感じられない無味乾燥なホラー映画にしか思えませんでした。そもそもタイトルからして偽り有り!「女は最後まで吸血鬼にはならない」内容なんですから。三原葉子や池内淳子がいつ顔面蒼白、妖しい女吸血鬼に大変身するのか、ワクワク待ちわびていた観客をこれは舐めているんじゃないのかと。この頃の池内淳子って、ほんとに無個性でお人形さんみたいな居ても居なくてもいいような存在の役柄ばっかり。東宝の特撮ホラーシリーズの方が数等上。
[映画館(邦画)] 3点(2008-10-12 09:53:35)
487.  女の歴史
成瀬映画の常連主演女優高峰秀子をして「この映画には何もなかった、演っててこんなにつまらないものはなかった」と言わしめている、いわゆる「女の一代記」もの。自分はたいがいの成瀬映画のタイトルのセンスの良さについて感心しきりの作品が殆どなんですが、これと「娘・母・妻」「女の座」なんかは、どうも往年の「平岩弓枝ドラマシリーズ」みたいで食指が動かなかったんです。上記の、極めて冷静客観的な観察眼の持ち主である高峰秀子の発言が発言だけに、数ある成瀬作品の中では下位に位置する凡作かと思い、あまり期待もせず鑑賞に臨んだわけですが・・・。う~ん、それほどの凡作って訳でもなかったけれど、何度も繰り返してみたくなるって種類の作品でもないですね~これ。評価が非常に難しい。集団の中に「個」が埋もれていた「女の座」よりは高峰秀子主演映画としての価値はずっと高いかと思うんですが。姑役賀原夏子の戦時下での非国民的振る舞いの数々と、嫁役高峰との持ちつ持たれつの微妙な関係が、凡百の嫁姑争いの映画とは一線を画していて面白かったです。これが最後まで飽きずに見れた一番の勝因かな。山﨑努が彼女の息子役なんて・・・なんだか不思議な感覚です。(池袋文芸座「成瀬巳喜男特集」にて)→
[映画館(邦画)] 6点(2008-10-10 16:52:52)
488.  ポセイドン・アドベンチャー(1972)
これを観ればこの後に「タワーリング・インフェルノ」(9点)が作られるべくして作られたパニック超大作であった事は良くわかります。ただ私の幼少時の映画的記憶というのは間違いなく「タワーリング~」からスタートしたので、ずっと後になってこの映画を観た時には、それほどの感銘や昂奮はなかった事は否めません。やっぱり映画は生もの、どんな傑作でも、出会った時期や環境によって印象がすごく異なるものなんですよね。昨日テレビで放映されていたリメイク(6点)もそれほど悪い出来ではなかったと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2008-10-06 10:42:13)(良:1票)
489.  女の座
「娘・妻・母」(6点)と同じく、この映画でも主役であるはずの高峰秀子が集団の中に埋もれてしまっていて、存在感を発揮できていない。後半になってからようやく精彩を取り戻すものの、何故か辛抱役の彼女の役だけにはちゃんとした性格が与えられていないような感じ。いずれ劣らぬ主役級のスター15人が次々と登場し、ズラっと居並ぶ様は壮観の一語に尽きますが。成瀬映画の特色の一つである人間関係の濃度が、この映画ではあまりのエピソードの多さに通常の五倍位に薄く希釈されてしまったみたい。もちろん最終的には収拾されているので、決してつまらない映画という訳ではないんだけど。三女役司葉子以外、この家の兄弟たちがどこか人間的に欠落した部分を持っているのは、総ては家の主、笠智衆の育て方が結果的に悪かったんじゃないのかと思われる(笑)三橋達也の憎めないが救い難いぐうたら男という役どころは、「夜の流れ」でコラボを組んだ川島雄三監督作品のパロディなのかと私は解釈しましたが。それにしても美しき司葉子が場末のラーメン屋の出前持ちのバイトなんて・・・あわわわわ。
[映画館(邦画)] 6点(2008-10-04 12:00:19)(良:1票)
490.  ひき逃げ 《ネタバレ》 
『高峰秀子の家政婦は見た!愛する我が子を轢き逃げで失った女の復讐!私はあの女を絶対に許さない!美貌の重役有閑夫人の許されぬ情事!逡巡と策謀の果てに待ち受けていた予期せぬ結末とは?ファイナル!名匠成瀬&高峰コンビ作品』・・・もしこの作品がプライムタイムにテレビ放映される時には、私ならこんなサブタイトルを付けるかなあと。陳腐やなあ・・・我ながら。『乱れる』(8点)でも書きましたが、晩期に入ってもなお新境地を開くべく作風を変えようとしていたふしがこの作品では特に顕著に現われていますね。私は「娘・妻・母」(6点)あたりからの興業的安全パイの豪華俳優陣顔見せ作品より、多少凹凸気味では有るけれど、作家的野心的を覗かせたこの作品の方を支持します。極めてリアルで地味作りな「家政婦」役、高峰秀子の主人役小沢栄太郎誇大妄想誘惑シーンは一見の価値有り。彼女の成瀬映画での十八番不貞腐れ演技、ファイナルにしてこれは集大成ではないかなあ・・・。おウチの中でも何故かマフラー巻き、司葉子も単なるお飾り役ではない大人の女性役を好演。(池袋文芸座成瀬巳喜男監督特集上映にて)⇒
[映画館(邦画)] 7点(2008-10-03 10:56:04)(良:1票)
491.  裸の拍車
アンソニー・マン監督&主演ジェイムス・スチュアートコンビの西部劇。初コンビ作の「ウィンチェスター銃73」は毛色が変わっていてかなり面白かった。その後の「ララミーから来た男」とかを見ても、どうもこのお二人はそれまで作られた西部劇の定石を破ろうと懸命に努力していたようなふしが伺える。しかもどの映画でもスチュアートは単純明快な正義派ではなく、傷を抱え陰に籠もったキャラクター。この作品もやはりちょっと変化球な作りで、酒場での殴り合いも歌姫も保安官すら登場しない。お尋ね者のロバート・ライアンを捕えた後は、賞金の奪い合いを図る無法者三人組の心理の駆け引きを兼ねたロード・ムービーに仕上がっている。これにボーイッシュな美しさのジャネット・リーが絡む。おそらくアメリカ人には州から州までの移動が大体どれくらいの距離と時間がかかるのか、把握できるのかもしれないが、日本人にはその距離間が全くつかめないので、ずっと変わりばえのしない道行を終始見せられてるようで盛り上がりに欠けるのが難。思い出したように先住民が襲ってきたりはしますが。百戦練磨ロバート・ライアンのふてぶてしさが道行の退屈さを救っている。鋭角的に西部の荒野を捉えたロケーションは相変らず素晴らしい。おそらくスチュアート自身もこの時期、一連のフランク・キャプラ監督作品での清く正しい「スミス氏」イメージから脱け出そうとしていたんじゃないかなあ・・・?
[DVD(字幕)] 6点(2008-09-29 14:49:06)(良:1票)
492.  グーグーだって猫である
40歳を越して、望む望まないに関わらず独り者を貫いている人間にはそれなりの「孤独感」みたいなものが必ずあるはず。それは売れっ子のスランプ中女流漫画家に限らず、男女問わず、普通の会社員でも、自由業でも、ニートでもしかり。ところがこの映画の画面からは、そんなものはちぃぃぃぃぃぃっっとも、微塵すら感じられない。大島弓子の原作はどうなのか知らないけれど、正直これは幼稚で甘ったれた映画だと思います。良い歳した大人が総動員でよそんちの猫や、浮気相手を追いかけるのに手分けして大騒ぎするシチェーションが二度も繰り返されるのにはうんざり。逆にこんな日常なら毎日が楽しく過ごせそう。昔吉祥寺近くに住んでいたので見慣れた変わらぬ風景がたくさん出て来たのは良いけど、そんな事で点数を上げるほどチャーリーさんは甘くありません。ちょっと前までいたいけであどけなかった『平川地一丁目』の弟くんが大人っぽくなって、樹里彼役で登場してきたのには吃驚。キョンキョン(←やっぱこの呼び名のがしっくり来る)は昨年の『転々』では歳相応で良い感じだったのに、こんな甘ったれた役では駄目。主役より最近は脇で味を出した方が彼女の味が出ると思いますが。案内役のガイジンさんの役割も僕にはさっぱり意味不明。
[映画館(邦画)] 4点(2008-09-27 10:48:59)
493.  転々 《ネタバレ》 
一言で言ってしまえば「脱力系ロードムービー」なのだけれど、劇中小道具として出てくる「クリーニング店の針金ハンガー」のように、一本中身に芯が通っているのでダレル事なく一気にラストまで鑑賞出来ました。私はこの監督の作品初見なんですが、演出の呼吸というかセンスはかなり秀でていると思います。後半から出て来る小泉今日子の「(カレーの煮込み)ごく、弱火でも?(ダメ?)」という一言台詞に大爆笑。特に可笑しい台詞でもないのになんでだろ?私の笑いのツボに思いっきりはまってしまいました。こういう擬似家族があってもいいよねって思わせてくれる温かく得難い雰囲気が、世知辛いこの世の中、孤独に生きている人間にとってはたまらないと思います。もちろんオダギリの気持ちの変化も細かく丁寧に描かれていました。しかし何故に「ごく、弱火でも?」と岸部一徳氏の再登場シーンで私は爆笑してしまったのか・・・?謎だ。ふふみ役の吉高由里子嬢は只者ではないと見た。こりゃ「亀は~」も早いトコ観ないと。ちなみに東京散歩には携帯版地図片手に『東京の階段』(日本文芸社)っていう本がおすすめっす!
[DVD(邦画)] 8点(2008-09-22 11:01:06)(良:2票)
494.  からっ風野郎
特に必然性のないシーンでも上半身の裸体さらしまくり、文士故三島由紀夫氏のナルシストっぷりが炸裂!!役者としては素人の割りに芝居はどうにかこうにかってところ。自身監督作以外の出演これ一本きりのはずだけど、これ観る限りではヤクザ映画の「若頭」程度の役はこなせたんじゃないかって思う。ヒロインの映画館もぎり嬢役(!)若尾文子は他の増村作品での濃艶な役柄と比較しちゃうと、ここではまだごくごく普通の地味な女性に見えてしまう。堕胎薬を三島に飲まされそうになるシーンでの目の演技が後年の彼女の片鱗を窺わせるに充分。ヤクザ映画って殆ど観た事ないんで他と比べようがないんですが、これは暴力描写が少なめなので嫌悪感なく鑑賞出来ました。でも既に何本かのキョーレツ増村作品を観た後では、この作品は平凡な出来なのでは?と思ってしまった。免疫なのか?(笑)
[DVD(邦画)] 6点(2008-09-21 15:54:27)
495.  北京的西瓜 《ネタバレ》 
大林監督はここ近作二、三作で特に顕著に見られる「斜め傾きカメラワーク」よりも、この時期のように、ちゃんと腰を据えた演出の方がずっと良いですね。なんでここ最近いきなり「斜め傾き」演出になっちゃったんでしょう?それはさておき、実話を元にしたこの映画ですが・・・おそらく途中で、誰もが妻役もたいまさこと家族の気持ちになって「なんで見ず知らずの人にそこまでしにゃならんの?」って苛立たしく思ったはず。実は自分自身過去に仕事で中国の方と接する機会があり、非常に不快な思いをした事があったんで、映画観ながらそのときの怒りがまたフツフツと蘇ってきちゃいました(笑)その時に感じた事、彼らには「謙譲」っていう気持ちがなく、自己主張するだけして他人に譲るって事を知らないんじゃないかって思ってしまったんです。この映画の八百屋の親父さんのように、もっと長く深く付き合えば違ったのかもしれないけれど・・・。最後に恩返しをしてくれるより、その場その場で謙譲の気持ちを持ってくれたほうが私的には嬉しかったのになあ・・・。まあこれは中国三千年の民族的特性なんでしょう。異文化コミニュケーションってたやすく口で言うよりずっと難しいものなんだって身を持って経験しました。↓何人かの方も述べられてますが、自分もラストの「破天荒実験的処理」には疑問です。そこまではストーリーには苛立ってましたが、この監督の優しいタッチは充分伝わって来ていたのであそこで流れを突然堰き止めないで貰いたかった。
[DVD(邦画)] 5点(2008-09-19 11:32:56)(良:1票)
496.  刑事コロンボ/毒のある花<TVM>
さして面白くない。化粧品メーカーの社長という「美」に関して他の人間の追随を許さない女性という設定のはずなのに、彼女が着ている衣装のセンスやら、室内の装飾等趣味の悪い事といったら!でもこれが70年代アメリカにおける最先端のセンスだったのか?傑作『サイコ』で妹役を演じたヴェラ・マイルズが今回の犯人役だけれど、なんだかエリザベス・テイラーの劣化したニセモノみたいな雰囲気になってたのが残念。コロンボの相変らずのシツコサは健在ですがね。
[DVD(吹替)] 4点(2008-09-15 14:22:41)
497.  卍(1964) 《ネタバレ》 
同じ谷崎潤一郎原作、市川崑監督『鍵』(8点)と淫靡な雰囲気が非常に似てますね。でもこちらの方がより喜劇味が勝っているような印象。若尾文子(←今回はドS役)に人格を支配された後の、船越英二と岸田今日子の一つ一つの動作がやたら可笑しくて笑えます。本人たちは大真面目なだけに尚更。性欲によって、しまいには正常な思考力さえ失ってしまう一組の筋金入りドM夫婦の物語。これ観ながら有閑階級の人たちって、お金と暇を持て余して他にする事もないからこういうエロ耽溺に走っちゃうんじゃないのかなあ・・・って思いました。だって普通に日常ちゃんと働いてる人間なんて、そうそうエロばっかり考えてる時間も余裕もないですからねえ・・・。私のツボ「美女が襖の脇で悪巧みをしニンマリほくそ笑む」シーンがちゃんとあって嬉しかったです。でもこのM夫婦の心理、何となく解ってしまう自分が怖い(笑)若尾文子がこの夫婦を手篭めにし、最終的に財産乗っ取りかと思いきや、彼女も自分のS性癖に従っただけという結末には驚き。特に隷属、支配される側の心理が巧く描かれていると思います。
[DVD(邦画)] 7点(2008-09-15 10:43:51)
498.  刑事コロンボ/二つの顔<TVM> 《ネタバレ》 
マーティン・ランドー氏といえば「エド・ウッド」よりも自分にとっては「北北西に進路をとれ」や「クレオパトラ」での、二枚目とも言えないが醜いとも言い難い、切っ先鋭い何とも「奇異」なお顔をした名脇役といった印象。しかもこの作品では一人二役という事で、殆ど出ずっぱりでその奇異なお顔を存分に拝見出来ます。タバコの火の不始末等で家政婦のおばちゃんにコロンボが徹底的に嫌われるっていうのも面白い。犯人以外の人間に、こんなにウザがられ疎ましがられるコロンボっていうのも珍しいのでは?最後まで双生児のうちのどっちが犯人がわからないっていうのも新機軸だけど、この結末は僕はちょっと不満。
[DVD(吹替)] 6点(2008-09-07 10:24:01)
499.  黒線地帯
「黄色(イエロー)地帯」(6点)に続いて、「地帯シリーズ」の第二作目鑑賞。「黄色地帯」が神戸の迷宮をけばけばしくも美しいカラー画面で独創的に描いていたのに対し、こちらはスタイリッシュなモノクロ画面が、特に夜のシーンで抜群の効果を上げています。モノクロで有る事の長所をこれほど遺憾なく発揮した作品も稀なのでは。逆にこれ、カラーならそんなに迫力は出なかったようにも思われます。石井監督の演出もこちらの方がより冴え、ノリにノリまくっているような印象を受けますね。まあストーリーに関してはどっちもどっちってところですが(笑)今回はヒーロー役二ヒル天地茂氏のいかにも冷たく女嫌いな風情と、それに絡む猫みたいなあっけらかんとした明るい三原葉子のコンビネーションが最高です。日活の無国籍映画群の乾いたタッチとはまるで異なる新東宝映画のこのいかがわしくじっとりした情味、う~ん・・・どっちも捨て難い。
[DVD(字幕)] 7点(2008-09-06 10:58:58)
500.  俺たちフィギュアスケーター
自分は馬鹿馬鹿しいコメディ映画にはわりかし寛容なのだけれど、手抜き映画は大っ嫌いです。前半部分はまあまあとしても、中盤、二人がペアのコンビを組んで大会に出場するあたりからの、ズタボロ状態の演出、脚本の安易安直な手抜きぶりには怒りを通り越し呆れ返りました。カットのつなぎも乱暴な部分があるし。北朝鮮のフィルムをいきなり持ち出してきて首チョンパのシーンを貼り付けるなんざ、この監督(←しかも二人がかりにしてこの体たらくなん?)のセンスを疑います。それでも『ウォーター・ボーイズ』とか『フル・モンティ』とか観た事がない人だったら、この程度の内容でも楽しめるかも。久しぶりの2点。
[DVD(字幕)] 2点(2008-09-05 10:49:09)(良:1票)
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