41. 穴(1960)
《ネタバレ》 脱獄モノは数あれどこの作品を超えるものは永遠に作られないんじゃないでしょうか。語り口、撮影、展開、すべてが完璧に思えます。10点満点以外つけようがありません。しかしまあ、終盤近く、完全に騙されて、油断してました。ぴっくりしました。ベッケル監督の思うツボですね。ともあれ大傑作です。 [映画館(字幕)] 10点(2004-01-29 18:25:48) |
42. モロッコ
もうディートリッヒが映っているだけで脳内麻薬が出まくりです。美しさにため息が出ます。 [映画館(字幕)] 10点(2004-01-28 19:38:26) |
43. ニノチカ
展開が多少強引だったり、ロシアの描き方が少し乱暴だったりするところもありますが、そんなことが全く気にならなくなるほど細部が優れていると思います。ガルボの美しさと、粋な台詞の洪水にクラクラしました。価値は細部にこそ宿る。ルビッチの映画を見るといつもそういうことを感じます。 9点(2004-01-28 10:58:52) |
44. ドンファン(1995)
いつも思うんですけど、ジョニー・デップが映っているだけである程度成立してしまっているところがすごい。稀有な役者だと思います。このドンファン役も非常に当たり役なのではないでしょうか。太った親父のマーロン・ブランドもいい感じです。ロマンチックでユーモラスでエレガントで、後味のとても爽やかな映画だと思いました。 8点(2004-01-27 21:26:58) |
45. シェルブールの雨傘
ミュージカル好きの私にはたまらない映画でした。主題歌のメロディがあまりにも美しく、この映画はこの旋律のためにあるのではないかとさえ思えました。 9点(2004-01-26 12:21:18) |
46. ラヴィ・ド・ボエーム
アキ・カウリスマキ監督の作品の中では、この作品が一番好きです。私にはこういう社会の周縁で生きる若者たちを淡々と描いたような映画が一番ぐっと来るようです。1992年作品とはとても思えないような古風な映像で、決して派手さはありませんが、じわじわと心の底の方に染みてきます。マッティー・ペロンパーはじめ、主人公の3人がとても味わい深い。最後は涙が出ました。ラストの選曲も凄いですね。鳥肌ものです。 10点(2004-01-26 12:10:51)(良:1票) |
47. マッチ工場の少女
全体的に暗いですが、笑いどころは笑えます。かなりブラックなネタもかまされていて好印象です。カティが好きな人にはたまらん映画でしょうね。こんな初期作品でも厳然とカウリスマキ・スタイルがあってその点は感心します。 8点(2004-01-25 17:00:58) |
48. 真夜中の虹
マッティ・ペロンパーが面白いです。登場場面からいきなりぶっ飛んでいます。カウリスマキ作品の中では印象薄めな感じを抱いたんですが、ペロンパーが面白いので良しとしましょう。 8点(2004-01-25 16:58:54) |
49. カラマリ・ユニオン
《ネタバレ》 全体的に意味不明ですが、展開のテンポはいいですし、ギャグは冴えていて笑えます。カウリスマキ作品でおなじみのメンツの役者たちの佇まいが格好いい。とりわけ、スタンド・バイ・ミーを演奏する場面がステキです。 8点(2004-01-25 16:56:27) |
50. パルーカヴィル
《ネタバレ》 ヴィンセント・ギャロが良いです。あと皮肉の効いたラストが印象的です。冴えない男たちの小さな青春物語、なかなか上質な作品なんじゃないでしょうか。 8点(2004-01-25 11:19:51) |
51. 浮き雲(1996)
《ネタバレ》 穏やかで、心優しい作品です。犬が可愛らしい。静かに描かれる夫婦の絆がとても愛しい。後の『過去のない男』に繋がっていくような作風だと思います。 9点(2004-01-25 11:13:39) |
52. 過去のない男
全体的にポップに撮られていて、カウリスマキ監督が開かれた作品を撮ろうと意識して作ったのだろうなということが感じられます。色彩もとてもカラフル。ギャグも冴えていて劇場は笑いに包まれていました。物語にも動きがあり、とても見やすいです。ただ、普通の映画っぽい方法論を導入していることで、カウリスマキの強烈な個性はやや薄まっているような気もしました。でもステキな映画です。 9点(2004-01-25 11:09:41) |
53. 白い花びら
《ネタバレ》 序盤、夫婦の生活をほのぼのと描いている場面は思わず微笑んでしまうような雰囲気。ところがどんどん悲劇的になっていってそのまんまラストまでいってしまいます。ラストは「灰とダイヤモンド」へのオマージュなんでしょうか。ああ悲しい・・・。カウリスマキでは『マッチ工場の少女』系なんでしょうね。でもとても美しい映画です。 [映画館(字幕)] 9点(2004-01-25 11:04:42) |
54. 八月の鯨
人生が愛しくなるような作品です。生きたくなりました。リンゼイ・アンダーソンという人は小津安二郎が好きらしいですね。影響を感じさせるような雰囲気もあったような気がします。とにかくいい作品です。 10点(2004-01-25 10:55:20) |
55. チップス先生さようなら(1969)
《ネタバレ》 高校生時代に始めてみました。大人になってもう一度見て、やっぱり涙が出ました。愛に溢れた映画です。登場人物を見つめるまなざしが優しくてステキです。映画に続いて、原作の小説の方も読んだのですが、こちらもやはりいい作品でした。映画が良かったという方は小説もオススメですよ。 [映画館(字幕)] 10点(2004-01-24 12:44:21) |
56. バッファロー'66
《ネタバレ》 随分遅れて見たんですけど、正直、びっくりしました。良すぎて。最初の10分くらいでもうノックアウトされていた気がします。役者も音楽も素晴らしい。作品がひとつの美意識で統一されています。 [映画館(字幕)] 10点(2004-01-24 12:40:07) |
57. コントラクト・キラー
《ネタバレ》 役者の顔があまりにもいい。カウリスマキ作品の中ではテンポも良くて初めての人でも見やすいのではないでしょうか。ジョー・ストラマーが頑張っているところが見られるのも嬉しい。色使いも綺麗。 [映画館(字幕)] 9点(2004-01-24 12:33:09) |
58. レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う
《ネタバレ》 前作に比べ、物語のとりとめのなさが強化(?)されている気がしますが、ギャグは相変らず冴えていますし、何より演奏される曲たちが良いです。テキーラの歌、ギニワッチの歌などめちゃくちゃ笑えますし、しみじみと聞かせる歌もありますし、音楽面では前作よりもずっとバラエティに富んでいて良いと思います。ギニワッチの歌の場面では笑いすぎて死ぬかと思った。 [映画館(字幕)] 10点(2004-01-24 12:20:11) |
59. レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ
《ネタバレ》 とても格好いい映画です。詩情に溢れています。ちりばめられた冗談も笑えます。監獄に閉じ込められたメンバーたちが空き缶などでカンカンとリズムを刻み続ける場面が良かった。散髪屋のオッサンがギターを弾き語る場面も実にしみます。とっつきやすいので、アキ・カウリスマキ入門にも最適。 [映画館(字幕)] 10点(2004-01-24 12:13:32) |
60. ロッキー・ホラー・ショー
とにかく曲がどれも素晴らしい。ギャグも気が利いています。タイムワープの歌からフランク登場までの流れは圧巻。ビデオでノックアウトされて劇場での上映会にも行ってしまいました。観客がみんな劇中人物と一緒になって踊っているのに圧倒されました。でも楽しかった。 9点(2003-07-07 18:01:29) |