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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1251
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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41.  地球防衛軍 《ネタバレ》 
「地球防衛軍」というものの古い事例として、自分としては「ウルトラセブン」に出る組織をまず思い出すが、日本で最初にこの言葉を使ったのはこの映画なのではなかろうか(根拠なし)。この後、特撮モノから近年のゲームソフトまで用語として一般化しており、Wikipedia日本語版では普通名詞のように扱われるに至っているが、その発端となったところにこの映画の揺るぎない価値が認められる(と思う)。  それでこの映画では、まず気恥かしいほどあか抜けないリズムを刻む(スタタタ スタタタと聞こえる)勇ましいマーチが非常に強く印象に残る。 また映像面でも古いなりに健闘しており、光線兵器で戦闘車両が白熱するのは怖いし、円盤の映像もなかなかよくできている。森永チョコレートの広告塔の背景に、高空を飛ぶ円盤が見える場面は印象的だった。ほか特に、富士山麓の宿場町のような場所に超近代的?ロボット怪獣が現れて、高度成長期前の伝統家屋を光線兵器で攻撃するというのは現代の目で見るとミスマッチだが、逆にいえばこういう時代にこういう映画を作ったのだということが改めて思い知らされる。このロボット怪獣は世間では笑われることが多いようだが、山道の途中で崖から出て来たのは実際に直面したら怖いだろう。またヒロインの入浴場面でも、素っ裸の状態で窓の外にこんなものが見えたら、もうどうすればいいかわからなくなるのではと思う。 一方でストーリー的には、最初の方こそ何かが起こりそうな期待感と不安感の入り混じった展開だが、後半では地球側が正面攻撃を延々と続ける印象があって(よく見ると山も谷もあるのだが)、正直退屈なのが残念である。  ところでこの映画の形式上のヒロインは白川由美さんの方だろうが、河内桃子さんもほとんど同格の存在感があって、ダブルヒロインの豪華状態である。二人ともきれいな人で、他の拉致女性と比べてもすらりと背が高い。また河内桃子さんは相変わらず可愛らしい人だが、敵の意図を知らされたことで泣き出してしまう場面はまことに痛々しい。こんな女性を人身御供に出してはならないと思えば、男が戦いに赴く動機の原点を描いた映画だと評することができなくもない。
[DVD(邦画)] 7点(2013-07-01 22:23:25)
42.  濡れ髪剣法 《ネタバレ》 
題名の「濡れ髪」の意味がどうしてもわからないが、「水もしたたる」と同じような美男の形容なのかも知れないと現時点では考えておく。自分としてはこの主演俳優がどういう人なのか年代の関係でほとんど知らないのだが、ただの二枚目役者でないことはこの映画でよくわかった。 中身としては笑いあり涙なしの痛快時代劇で、よくできた娯楽映画という印象である。若殿が「キ印」から始まって五万三千石の跡取りまで自力で上りつめるのは、話としては出来すぎだが見ていて飽きず、また最初と最後の野駆けの場面は清々しい。 それから登場人物としては、とにかく姫さまが稀に見る美形の上にお茶目でツンデレっぽいのがたまらなく可愛らしい。大和屋のおみねさんも意外に(といっては失礼だが)可愛いが、途中から身分違いをわきまえて、尽くすだけの立場になったのはかわいそうかも知れない。また柳橋芸者の蔦葉姐さんも艶っぽく世話好きで人懐こい感じなのに惹かれる。ほか男の登場人物としては、長屋仲間の与平次の最後の場面が鮮やかに決まっていたように思われた。   ところで、どうせ誰も読まないだろうから少し余計なことを書いておくと、劇中の大和屋はいわゆる口入屋だったようで、武家奉公人の派遣業務を中心に営業しており、その取引先がたまたま遠州佐伯(架空)の松平家だったということらしい。皆で剣術の稽古をしていたのは、映画に出たように市中で不良旗本やら何やらと衝突するのが常態だったということか。そういうのが考証的にどうなのかはわからないが、モノになりそうな人間を仕入れるために経営者(親分)が常に目配りしていたらしいのは、今回のストーリーにとって好都合な設定である。 また、終盤で立ち回りをやるのはこの手の映画として当然の展開なのだろうが、自分のところの家臣(江戸詰)が全滅しそうになるのはさすがにまずいのではないか、と見ていて心配になる。しかしこれが家臣団のリストラにつながり財政改革に役立つと思えば、まもなくの家督相続に当たって幸先がいいともいえる。とぼけたようでいてちゃっかりと結果を出す若殿である。
[DVD(邦画)] 7点(2013-06-24 18:58:41)
43.  美女と液体人間 《ネタバレ》 
前の方のレビュアーが(もう何年も前だが)「ウルトラQ」第19話や「怪奇大作戦」第8話に言及されているが、この映画からそういったものを思い出すのは自分も同じで、特に後者は小学生の頃に夢に出た。その元祖のような存在であることから、個人的には特別に思い入れの深い映画になっている。 発想の原点が昭和29年の「第五福竜丸事件」なのは明らかで、これは同年公開の「ゴジラ」が製作されるきっかけにもなったわけだが、この映画はまさにその直系の産物といえる。メッセージ性は特に期待できない(そもそも期待してない)が、雨に放射能(放射性物質)が含まれているというのは事件当時の不安感を再現したものだろうと思う。 また裏社会のにおいが強いのが特徴で、ヒロインも犯罪常習者の情婦という、他の特撮映画に例を見ないタイプの女性である。劇中のキャバレーは社会の表と裏の境界に位置していたらしく、その境界上にかろうじて踏みとどまっていたヒロインを、主人公が表に引き戻したというのがこの話の軸だろう。キャバレーの雰囲気はレトロで華やかだが、ここで園田あゆみさんのお姿をカラーで拝見できるのも嬉しい。  ところで、この映画で最大の見所と思うのは、女優と並んで昭和30年代の東京の風景である。最初に液体人間が出たのが兜町で、キャバレー「ホムラ」は築地とのことであり、カーチェイスの場面で見えていたのも中央区の景観なのだろう。現在は首都高速道路が通っている所が掘割(楓川)だったことは、劇中地図や恐らく映像にも現われている。 当初はもっぱら都市の裏側で事態が進行していたのが殲滅作戦の実行で一気に表面化し、住民の大々的な避難が行われた上で掘割にも火の手が上がる非日常感は、ともすれば地味になりそうなこの映画のクライマックスをきっちり盛り上げていたと思う。勇ましいマーチも耳に残る。  一方で特撮面は、当時のスタッフがいろいろ苦労されたのはわかるが、場面によって質感が一定せず、どうも液体人間のイメージが掴めないのはつらいものがある。 なお1958.6.24公開のこの映画と直接の関連があったのではないかと疑われるのは、同年9.12米公開の”The Blob”で、両者を比べればこちらがまだしも勝っていると思うのだが、ここでの現時点での平均点は向こうの方が高くなっているのが悔しい。思い切って高い点を付けておくが、それでも負けるのが悔しい。
[DVD(邦画)] 9点(2013-05-27 18:58:57)(良:1票)
44.  金星人地球を征服 《ネタバレ》 
 一つ前のレビューに微妙に心打たれてしまったので、おれもこういう見方ができないだろうか、と思って見直してみたが、初回の印象と同じだった。やはり自分は自分と思うしかない。 それで中身については、要は金星ガニの映画なわけだが、見てまず驚いたのは真面目な映画だったということである。劇中人物が夫婦愛について真剣に語るのは感心してしまったが、しかし主役と軍隊以外が全員死亡というのは何とも殺伐として救いがない。わが国では宇宙人が倒されると、操られていた人々が一斉に元に戻ってよかったね、というのが普通なのに、この映画では洗脳された人間はもう殺すしかないらしく、これには昭和特撮の優しさをあらためて感じた…というか日本の特撮は子ども向けだからだろうが。 ところで、この映画では洗脳で人間の感情を失わせることを問題視していたが、本当に問題なのは教育や宣伝で人間の感情を一方向に誘導することの方だろう。そもそも民主主義にとっては、感情というより自立した理性と意志の方が重要ではないのか(建前だが)。そういうことを考えているようにも見えず、何か平気で教宣活動をやっているようなのは天然なのか特に理由があるのかわからないが、とにかく力んだような外見の割には少しずれた感じのする映画だった。 しかし、そういう変な社会性とは無関係に、羽目を外さない程度の笑いが映画の印象を和らげており、特に洗脳されたはずの将軍が脱力系のジョークを言っていたのは笑った。これのどこが感情を失った人間なのか。また牛はダメだがニワトリは黙認というのもわけがわからず失笑してしまう。そのほか、最初のロケット打上げの映像が大昔の映画にしては斬新で、これは率直にほめていいと思う。
[DVD(字幕)] 4点(2012-10-15 19:09:40)(良:1票)
45.  宇宙水爆戦 《ネタバレ》 
 原題を直訳すると「この島 地球」としかいいようがないと思うが、少し意訳すると「宇宙の孤島、それが地球」というような感じでいいだろうか。内容的には、高名なメタルーナ・ミュータントが実は頭悪そうだとか、宇宙の場面が出るのが遅いとかいう不満はあるが、基本的には真面目に作ってあるので好印象である。  ところで、この映画を見て驚いたことが二つある。 一つは(些細なことだが)夕食の場面で、女性の研究者が「モーツァルトは美しいですわ」(字幕)と言っていたのがフィンランド語だったことである。なんで1955年公開のアメリカの特撮映画に突然フィンランド人が???と、ここで一瞬目が点になった。そのあとドイツ人の博士がドイツ語でしゃべっていたので、フィンランド人がフィンランド語でしゃべるのも不思議はないだろうが、そもそも劇中ではフィンランド人という説明も何もなかったようなので、ほとんどの観客は何語だったか知らないまま一生を終えるだろう。逆にフィンランドでこの映画が公開された際(米公開と同年)には、地元民も目が点になったのではないか。アメリカ人も妙な遊び心があるものだと思う。  もう一つは、敵の攻撃を受けているメタルーナ星が、遊星爆弾で攻撃されるガミラスのように見えたことである。さらに敵の本拠地はもと彗星だったという話まで出ていた。わが国の誇るSF風アニメの元ネタ(パクリネタ)がこんな所にあったということで、これは本当に驚いたが、それをいえばメタルーナ・ミュータントのデザインも、後に「ウルトラマンタロウ」の宇宙人にパクられている。日本としてもイマジネーションの源泉をこの映画に多く求めているようで、やはりこれは特撮の古典的名作だと思うしかない。
[DVD(字幕)] 5点(2012-06-12 22:07:28)
46.  第五福竜丸 《ネタバレ》 
何年か前、暇をみて夢の島にある第五福竜丸展示館に行って来たのを思い出した。 映画はドキュメンタリー調ということのようだが、特に前半は歌声あり恋あり適度な下品さありの労働賛歌といった印象で、事件後も深刻にはなり切らず、笑いの場面を入れてあるのがかえってリアルに思えた。亡くなった無線長も、最後まで快活さを忘れないようふるまっていたのは人格者らしい。  ところで、後半は無線長とその家族に焦点が当たっていたが、病状が悪化するにつれ、その存在が社会性を帯びてきていたようだ。家族にマスコミが集団でつきまとうのは苛立たしいが、これはまあそういうものかも知れない。また汽車の中で遺族が見せ物のようになっていたが、これも別に悪気はなく、そもそも遺骨と遺影を持ったまま乗車していれば当然そうなるかも知れない。しかし、変に盛大な告別式に「国務大臣」(?)とかアメリカ人が来て弔辞を許される一方、外ではなぜか大勢で鳩を飛ばす行事などもやっていたのは、様々な人々がそれぞれの思惑で一個人の死に関与しようとしているように見えたというのが正直な印象である。  なお、この時代から60年近く経った現在も、世界は核廃絶からほど遠い状態である。経費節減のための核兵器削減こそ行われているが、公認の核保有国は核兵器を手放す気など全くなく、一方で核拡散は着々と進んでいる。映画の当時であれば、人々が声をあげることで世界を変えていく希望があったかも知れないが、現代においてこの映画の持つべき意義が何かということは、また改めて考える必要があるように思う(前の方の皆さんがいろいろ書かれているので、その通りかも知れない)。
[DVD(邦画)] 5点(2012-03-03 17:21:51)
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