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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1251
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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【製作年 : 1950年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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41.  金星人地球を征服 《ネタバレ》 
 一つ前のレビューに微妙に心打たれてしまったので、おれもこういう見方ができないだろうか、と思って見直してみたが、初回の印象と同じだった。やはり自分は自分と思うしかない。 それで中身については、要は金星ガニの映画なわけだが、見てまず驚いたのは真面目な映画だったということである。劇中人物が夫婦愛について真剣に語るのは感心してしまったが、しかし主役と軍隊以外が全員死亡というのは何とも殺伐として救いがない。わが国では宇宙人が倒されると、操られていた人々が一斉に元に戻ってよかったね、というのが普通なのに、この映画では洗脳された人間はもう殺すしかないらしく、これには昭和特撮の優しさをあらためて感じた…というか日本の特撮は子ども向けだからだろうが。 ところで、この映画では洗脳で人間の感情を失わせることを問題視していたが、本当に問題なのは教育や宣伝で人間の感情を一方向に誘導することの方だろう。そもそも民主主義にとっては、感情というより自立した理性と意志の方が重要ではないのか(建前だが)。そういうことを考えているようにも見えず、何か平気で教宣活動をやっているようなのは天然なのか特に理由があるのかわからないが、とにかく力んだような外見の割には少しずれた感じのする映画だった。 しかし、そういう変な社会性とは無関係に、羽目を外さない程度の笑いが映画の印象を和らげており、特に洗脳されたはずの将軍が脱力系のジョークを言っていたのは笑った。これのどこが感情を失った人間なのか。また牛はダメだがニワトリは黙認というのもわけがわからず失笑してしまう。そのほか、最初のロケット打上げの映像が大昔の映画にしては斬新で、これは率直にほめていいと思う。
[DVD(字幕)] 4点(2012-10-15 19:09:40)(良:1票)
42.  蟹工船(1953) 《ネタバレ》 
大貧民が革命を起こして逆転勝利、という展開を期待したくなったが、資本家のイヌを皆殺しにするどころか終わってみれば死んだのは労働者側だけだった。死んでも一矢報いてやるといったサムライ根性のない連中であり、こういうヘタレに革命など起こせないだろうと思ったが、これは多分、劇中の「監督」と同意見である。 ところでこの映画を見ていると、ロシア革命に先立って1905年に起こった戦艦ポチョムキンの反乱を思い出す(エイゼンシュテインの映画は未見)。単純に見れば、この映画の製作者は本気で革命でも扇動するつもりだったのかと疑われるのだが、その点原作の方はかえって漸進的な社会改良を目指していて穏健に感じられるのが変である。また原作の労働者は現実に学んでしたたかに生きる姿勢を見せているのに、映画では弾圧されて終わりのため、労働者は弱いという印象しか残さない(前記)のもストーリーとしてどうかと思う。映画の最後が血塗られた旭日旗だったことからしても、どうもこの映画では労働者よりも国家の暴力の方に焦点を当てていて、原作の意図そのままではないと思った方がいいらしい。反権力を声高に叫ぶ時代の先駆けということか。 なお反乱の場面で遠くに浮かぶ艦影は、実際に昭和初年に就役していた峯風改型か神風型の一等駆逐艦に見える。普通こういうのは適当にごまかすと思うのだが、事実関係については真面目に再現しようとしている映画らしく、これは製作者に敬意を表する。
[DVD(邦画)] 5点(2012-08-05 20:13:45)(良:1票)
43.  宇宙大戦争 《ネタバレ》 
この映画を見ると毎回思うのだが、「スピップ」というのがどうも間抜けに聞こえて仕方がない。名前の由来は劇中でも説明されないので落ち着かず、仕方なく自分で調べるかと思ってネット上を探してもどこにも書いてないが、そのうち何となくわかってきたのは、SPACE SHIPを大胆に略して一語にしたのがSPIPなのではないかということである(今ごろわかったのはおれだけか?)。  このSPIPの打ち上げ直後は、乗員が手で顔の皮を横に伸ばしてまで加速を表現していたが、宇宙空間に出た後は噴射をやめて慣性飛行に移り、以後は側面への噴射でコースの移動や機体の反転を行うといったあたりは現実的で、当時としては志が高い映画だと思う。 しかしその割には、終盤に出るロケット戦闘機が宇宙空間で格闘戦ができるほどの旋回性能を発揮していたのは方式が不明であり、また特に無重力というものを映画のスタッフがどのように理解していたのかがわからない。ほかストーリーとしても、真っ正直に宇宙戦争を描こうとした映画だというのはわかるが、あまりにストレート過ぎて味気なく思えるのが残念である。 ただ宇宙ステーションの破片とともに乗員が宇宙を漂っている光景は、当時の観客にとっては慄然とするものがあったのではないかと想像され、この場面については率直に評価できる。また終盤で、ロケット戦闘機が実戦投入される際の博士の言葉を聞いていると、日本人としては何となく太平洋戦争中のロケット機「桜花」が思い出され、これは戦争なんだと思わされるものがあった。  なお、ヒロイン役の安西響子さんは外人女優よりもスマートで美しいと思うが、本編ドラマの方ではあまりいいところがない。月夜に二人きりの場面でこの人が「いつまでも変わらないものがあるでしょう?」とか言い出すので、もうわかったから答えは言うな、と思っていたのだが、結局言わせてしまうのだった。本当にしょうもないドラマである。
[DVD(邦画)] 4点(2012-06-23 21:26:53)
44.  宇宙水爆戦 《ネタバレ》 
 原題を直訳すると「この島 地球」としかいいようがないと思うが、少し意訳すると「宇宙の孤島、それが地球」というような感じでいいだろうか。内容的には、高名なメタルーナ・ミュータントが実は頭悪そうだとか、宇宙の場面が出るのが遅いとかいう不満はあるが、基本的には真面目に作ってあるので好印象である。  ところで、この映画を見て驚いたことが二つある。 一つは(些細なことだが)夕食の場面で、女性の研究者が「モーツァルトは美しいですわ」(字幕)と言っていたのがフィンランド語だったことである。なんで1955年公開のアメリカの特撮映画に突然フィンランド人が???と、ここで一瞬目が点になった。そのあとドイツ人の博士がドイツ語でしゃべっていたので、フィンランド人がフィンランド語でしゃべるのも不思議はないだろうが、そもそも劇中ではフィンランド人という説明も何もなかったようなので、ほとんどの観客は何語だったか知らないまま一生を終えるだろう。逆にフィンランドでこの映画が公開された際(米公開と同年)には、地元民も目が点になったのではないか。アメリカ人も妙な遊び心があるものだと思う。  もう一つは、敵の攻撃を受けているメタルーナ星が、遊星爆弾で攻撃されるガミラスのように見えたことである。さらに敵の本拠地はもと彗星だったという話まで出ていた。わが国の誇るSF風アニメの元ネタ(パクリネタ)がこんな所にあったということで、これは本当に驚いたが、それをいえばメタルーナ・ミュータントのデザインも、後に「ウルトラマンタロウ」の宇宙人にパクられている。日本としてもイマジネーションの源泉をこの映画に多く求めているようで、やはりこれは特撮の古典的名作だと思うしかない。
[DVD(字幕)] 5点(2012-06-05 21:21:17)
45.  第五福竜丸 《ネタバレ》 
何年か前、暇をみて夢の島にある第五福竜丸展示館に行って来たのを思い出した。 映画はドキュメンタリー調ということのようだが、特に前半は歌声あり恋あり適度な下品さありの労働賛歌といった印象で、事件後も深刻にはなり切らず、笑いの場面を入れてあるのがかえってリアルに思えた。亡くなった無線長も、最後まで快活さを忘れないようふるまっていたのは人格者らしい。  ところで、後半は無線長とその家族に焦点が当たっていたが、病状が悪化するにつれ、その存在が社会性を帯びてきていたようだ。家族にマスコミが集団でつきまとうのは苛立たしいが、これはまあそういうものかも知れない。また汽車の中で遺族が見せ物のようになっていたが、これも別に悪気はなく、そもそも遺骨と遺影を持ったまま乗車していれば当然そうなるかも知れない。しかし、変に盛大な告別式に「国務大臣」(?)とかアメリカ人が来て弔辞を許される一方、外ではなぜか大勢で鳩を飛ばす行事などもやっていたのは、様々な人々がそれぞれの思惑で一個人の死に関与しようとしているように見えたというのが正直な印象である。  なお、この時代から60年近く経った現在も、世界は核廃絶からほど遠い状態である。経費節減のための核兵器削減こそ行われているが、公認の核保有国は核兵器を手放す気など全くなく、一方で核拡散は着々と進んでいる。映画の当時であれば、人々が声をあげることで世界を変えていく希望があったかも知れないが、現代においてこの映画の持つべき意義が何かということは、また改めて考える必要があるように思う(前の方の皆さんがいろいろ書かれているので、その通りかも知れない)。
[DVD(邦画)] 5点(2012-02-26 17:45:17)
46.  禁断の惑星 《ネタバレ》 
宇宙船が行った先の星は「アルテア」と言っていたが、これは実在の恒星アルタイルAltairのことらしい。23世紀にもなってやっと16光年先までかと思うが、そもそも人類が月に行ったのが21世紀末だったという話なので、科学技術の発達が遅れた世界のようだ。征服と植民地化(”conquest and colonization”)とか言われると、今なら何か皮肉で言っているような感じだが、劇中では大航海時代以来の感覚が普通に続いていたと思うしかない。  ところで、映像的には背景画が昔風だとか怪物がいかにもアニメーションだとか四連装機銃が第二次大戦仕様のように見えるとかはあるが、まあ充分に許容範囲である。それよりこの時代に、本物のSFっぽい設定をしっかり作っているのは評価できる。アメリカ人は神様を持ち出すのかも知れないが、もっと普通にいえば“どれだけ文明が発達しても、それを担うのが人間(宇宙人含む)である以上、過ちは免れ得ない”という感じか。不安感をかきたてる変な音響もよく、当時としてはかなりの良作である。やはりアメリカは侮れない。  なお気になる点として、博士の娘は外人にしては可愛らしくていいのだが、顔を見るなり手を出そうとする男がいて、またその上司が権力を笠に奪って自分のものにするのはアメリカの風習なのか。邪魔な部下と博士が排除されたのはいいとしても、1年以上かかる帰路の間、狭い船内で「警備員にも警備が要る」相手を独占するのでは波乱が避けられない。指揮官失格だ。周囲が迷惑だ。
[DVD(字幕)] 6点(2012-01-21 20:48:49)
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