41. ガメラ3 邪神<イリス>覚醒
《ネタバレ》 2作目から続いた3作目。よりハードな闘いに身を投じるガメラ。どうやら人類などではなく地球そのものの守護が目的と推測されるガメラ。だからこそかストイックになってゆく佇まいと殺気立つ戦闘スタイル。最高です。残念な部分はオタクみたいなサングラス男の浅い解説が少々鬱陶しかった事。それと一つ解ったが、この監督さんは自分好みの可愛い子ちゃんをストーリーの中央に据えたがる癖がある。 [DVD(邦画)] 9点(2019-07-02 14:47:49) |
42. ガメラ2 レギオン襲来
《ネタバレ》 VSタイトルになってるし宇宙怪獣とか言ってるからもう、ライバル会社の放射能怪獣シリーズみたいになるのかと嫌な予感がしてました。UFOが飛んできて乗ってる宇宙人だか未来人だかを流行の可愛い子ちゃんアイドルに演じさせて、改造されたメカジグラとかメカバルゴンで戦うつもりかよいい加減にしろよとか勝手に思ってましたね。結果、こういう予想を良い意味で裏切られた、またもや良作でした。侮ってた宇宙怪獣は、ターミネーターばりに目的遂行に邁進して邪魔者を確実に排除する実力を持つ強敵で、一敗地に塗れたガメラが、子供たちの祈りに応えて復活する様は劇的でした。気弱だけど知的で行動的な後方支援をしてくれた[おびつさん]が好印象。また、ガメラのピンチヒッターとして戦おうとする戦車の操縦士や戦闘機パイロットを、優しい言葉で支えていたそれぞれの上官たちのシーンが好印象です。決戦後に去ってゆくガメラに自衛官たちが敬意を表したり、ヒロインの〆の言葉もナイス。良い映画でした。ただ、、、、このヒロインを撮るカメラアングルが、なんかいかがわしくないだろうか? [ビデオ(邦画)] 9点(2019-07-02 14:34:26) |
43. ガメラ 大怪獣空中決戦
《ネタバレ》 氣にいってます。場面の切り替えやエンドマーク、ミニチュアモデルや操演が昭和の味で嬉しい。敵役の設定もぬかりなく、しっかりと肉食獣であるギャオスの獰猛さ・恐ろしさを表現してくれてます。対して主役のガメラもまた、[主人公と心を通わせる時の優しさ演出]・[人類の味方設定]・[生物なのにジェット噴射で飛行]・[敵役怪獣と光線兵器を打ち合いながらの白昼バトル]という、安っぽくならざるを得ない条件を見事な演技力(笑)でクリアしてくれており、第二期怪獣ブームで育ったオッサン世代を満足させてくれる内容でした。ラストシーンで、『ヒーローは、僕らのためにきっとまたきてくれる。』的なセリフは同世代にとって、ツボを知り尽くした感涙もの。怪獣特撮映画で清々しい氣分になれて嬉しい。 [ビデオ(邦画)] 9点(2019-07-02 10:57:29)(良:2票) |
44. グロリア(1980)
《ネタバレ》 数日前に衛星放送で再見できましたが感想は初見時と同じ、良い味の映画です。リタイア準備で安穏としていたヤクザの姉御が友情絡みの厄介ごとを背負わされたけど、友への義理を果たすうちに新たな自分と人生を見つけたお話。女一匹が極道の世界で渡り歩いてきたスキルで闘争しながら逃走している姿を撮影してるだけなんだけど、母性に目覚めて母親と自覚する描写がナイスです。姉さんご苦労さんでした。御子息共々幸せになっておくんなせい。 [ビデオ(吹替)] 8点(2019-07-02 10:13:59) |
45. スタンド・バイ・ミー
《ネタバレ》 平成も本日で終わり明日は令和になろうとしている日に、昭和生まれで当該作品公開時に成人したオッサンである自分がレビューするわけですが、現代っ子はいざ知らず、私以上か近い年代のオッサンは大体、こういう体験を学童期にしていると思います。初恋とか反抗期と同じで成長過程に発生する思考なのね。ただただ微笑ましく鑑賞しました。でも一言。クライマックスで欲得と功名心だけで小学生にナイフを向けた高校生が、友達と誇りを守るために銃を構えた小学生に氣圧されて引き下がるシーンがありましたが、今の若い人がこの映画を観るなら、あの高校生の意気こそ見習い理解して欲しいと思いました。その意味は…解って欲しいです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2019-04-30 14:56:43) |
46. 空の大怪獣ラドン
《ネタバレ》 60年も前の映画。でも当時のフィルム映像の粗さや時代背景が、まだ発展途上中の特撮技術をうまくカバーする要素になっていて、非現実を現実に見せる怪獣映画としての臨場感や恐怖感に効果を与えていますね。まあ昭和の時代の特撮はだいたいそんな感じですが。主役たる巨大怪獣登場の前兆としての怪奇現象⇒怪事件⇒異生物出現という流れが現代特撮へのフォーマっトですね。ストーリーは単純だけど変なエンタテイメント性を無理やり持たせず、純粋な災害として描かれたところは結構好感もてました。蛇足ですが、ラドンと自衛隊機の交戦シーンとBGMは、91年のVSキングギドラで、再現パロディされてた事に今頃氣づかされました。リスペクトなんだかサービスなんだか、いや、あの映画内容からしてウケ狙いのような氣が。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-03-27 11:43:13) |
47. シン・ゴジラ
《ネタバレ》 他のレヴューでも書きましたがエヴァという作品は数話程度しか見たことがありませんが、それでも類似する所が多いなとすぐ解りました。同一人物が制作の要にいるので当然ですが。氣に入った所は矢張り、大災害的なモンスターの襲撃を受けたら人類はどう行動するかを徹底考察して作った作品である事。こういう奴いるよなと納得できる人物描写。そして毎度の事ながらこの監督の『誰に何を言われようとも俺はこういう作品を作りたいんだ』という意思が込められた作り。それらを踏まえたうえで、 *…好き勝手に行動してるだけのゴジラに対する人類の対抗策はそれこそ人類レベルで熟慮されて出され実行されたものと納得できた。『たまたま』でも何でもないと思うのだが。 *…ゴジラに破壊される市街地の描写は6年前の悲劇的大災害のビデオで検証されたんだろうなと思った。当事者の1人としては見るのが辛いところもあり。 *…これまた毎度のことながらこの監督の『特撮作品には男の目を引くお色氣キャラが必須だぜ』という方針が込められた作り。なんちゃら英会話スクール生徒だった石原さとみさんには申し訳ないが、英語力も演技も今一つだったような氣が。 *…日本の特撮業界において、ゴジラとウルトラマンと仮面ライダーと必殺シリーズは、その金看板になったタイトルさえつけていれば製作者が好き勝手な解釈で何度作り変えても許される作品なんだなと改めて関心させられる。 [地上波(邦画)] 9点(2017-11-25 06:49:10) |
48. アイアンマン2
《ネタバレ》 ・CG使いまくって派手な格闘と派手なカークラッシュと派手な爆発とを繰り返せばウケると思ってる映画の作り方はウンザリです。 ・女の格闘戦は重力を無視したアクロバット戦法という定番もお笑い芸みたいで嫌です。 ・強力な兵器の技術がパクられたらそれを上回る技術を見つけて勝ちましたというゲーム展開も好きじゃないです。 ・主人公、いい歳なんだからもうちょっと内面的な成長に重きを置いて欲しい。 ・…こんな姿に成り果てたミッキーロークを【ロシア人の科学者】役に起用しようと決めたスタッフの意図は一体・・? [地上波(吹替)] 3点(2017-06-11 11:55:55) |
49. ギャラクシー街道
常々思っていたのだがこの監督さんは、舞台で演じる芝居とおんなじ感覚で、映画やらテレビ番組やらを作っているんじゃないだろうか。 [地上波(邦画)] 3点(2017-05-27 11:29:20) |
50. グッドモーニングショー
自分の仕事と人生に必死に向き合うことで自分の使命を知り、その結果、他者を救うという毎度の役柄を本作でも任されてる中井貴一さんに一票。登場人物全員が落ち着いて無難なハッピーエンドになるのも毎度の事ですね。ただしどんなに必死でも、人と人が話し合う時に馬鹿デカい声を張り上げて相手を制しようとする場面はフィクションとはいえ嫌なものです。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2017-05-02 04:03:53) |
51. K-20 怪人二十面相・伝
《ネタバレ》 古い時代を背景にしてオーバーテクノロジーをめぐる闘いを壮大なBGMで展開してゆく映画はカッコよく見えて大好きです。娯楽作品の定番ですね。皆さんアクションも頑張ってたし。知的な二枚目で復讐心を糧に支配者になろうとしてる悪役の思想は結局、勝者になれるはずもない惨めな末路を辿るだけという普遍の真理も定番。楽しい映画でした。 蛇足で申し訳ありませんが私は、主役を演じられた金城武さんが、竹野内豊さんという俳優さんとの区別がつきません。 [DVD(吹替)] 5点(2017-04-07 04:39:14) |
52. 天河伝説殺人事件
上映される映像・音声・ストーリー、俳優たちと彼らの演技、すべてが穏やかに美しく展開されて終わってゆく映画。 何も悪くは無いのだが何かが心に残る訳ではなく何が面白いわけでもない。 巨匠と呼ばれる市川監督の典型的な作品。以上。 [地上波(邦画)] 4点(2017-04-07 04:22:51) |
53. 楢山節考(1983)
隔絶された世界の中で、思想も哲学も知識も、そして愛も学ばない者に権力持たせて社会を形成させるとこんな世界ができてしまうんでしょうね。Rなんとか指定の無い頃の作品でしたが子供にはおいそれとは見せられない映画と思います。自分の都合で他者の人生も命もゴミみたいに処分してしまう人間性。90年代から今日までの少年事件が正にこんな感じの世界観で起こしたものではないかと。そういう人間性の一面を学ぶテキストとして有効な作品だと思い、この高得点を献上させてもらいます。ホントに昭和のはじめあたりの監督さんや役者さんたちは鬼氣迫る勢いで人間の本性を描く職人だと痛感させられます。 [ビデオ(邦画)] 9点(2017-03-02 05:49:31) |
54. スウィングガールズ
『平凡な男子高校生たちが初めてチャレンジしたクラブ活動を努力で成功させた物語がウケて男子シンクロが注目されたから、こんどは女子高生バージョンで作ってくれ。題材は…今度は文化的に音楽活動とか。まあでも、ありきたりじゃ意外性ねーから、そーだなー…ジャズがいいぜ!オトナっぽい音楽に女子高生が惹かれてチャレンジする物語。これいいよこれ!いっちょ作ってくれ!』 なんて言われて作ってみたような映画。初挑戦の競技でも体育会系集団だったから成功したボーイズと違って、下地がゼロからスタートしたのに一夏だけであれだけ上達できてしまうナンセンスさで感動できず鑑賞終了。 それにしても竹中直人さんは一種類だけのキャラクターをどこまで押し通すんだろう。 [ビデオ(邦画)] 5点(2017-01-25 17:55:36) |
55. スター・ウォーズ/ジェダイの復讐<特別篇>
《ネタバレ》 (※この作品シリーズの良さは語りつくされており既出となるためそれら以外の私独自の、当時の感想のみ書かせてもらいます。) 完結作との事で友人を増員して、当時公開真っ最中の映画館へ。以下感想。 1…銅像にされたままの船長、恐ろしく、悲しい。 …これ何年経過したんだよ。 2…そうかあれから長い年月が経ったからね。…レイア姫、貴女も経年変化したんだからそのコスチュームは客にはキツイっす。 3…その年月を修行していて各段に成長したルーク、カッコイイ。 4…武勲者とはいえ農夫が中尉。密輸船長が将軍。博打の胴元も将軍に出世か。革命っていいなあ。 5…あれ?ベイダーの上司ってモフ・ターキンじゃないの?。急に出てきたのに偉そうにしてる悪そうな爺さんアンタ誰よ? 6…『信念を無くして敵に寝返ったのは殺されたと同じ事。ワシャ嘘は言うとらん』。年寄りって子供に命令するときは嘘でも屁理屈でも言うよね。 7…生き返った船長。チョイワルのカッコ良さ・敵に見つかるドジさ・ロボットのジョークで怒る氣の短さで客の笑いを独占。 8…地上での白兵戦・宇宙での戦闘機戦・ステーションでの超能力戦+心理戦の三場面決戦は緊迫感最高。 9…最新化学兵器で武装した帝国軍兵士が 原始人のクマちゃんに負けるんかい!!?? (←特筆) 10…『妹を使えばまだまだ一儲けできるわい。』なんて親父に言われたらそりゃ兄貴としては怒るよね。 …でももはや、修行した剣の達人じゃなくてバット振り回してる子供だぞルーク。 11…爺さん、親子の大事な場面だ。目立ちたいの解るけど来るな。てか、メンツつぶされて切れたか。 12…爺さん、抱えあげるような失礼な部下に放電すりゃいいのに。 13…爺さん、落とされてまで放電すなよ。 14…(ベイダーさんの素顔については触れまい) 15…独りで父を荼毘に付すルーク。父から、因縁の全てからの独立って意味もありますね。 良い映画です。 [映画館(邦画)] 9点(2016-11-12 17:19:49)(良:1票) |
56. スター・ウォーズ/帝国の逆襲
《ネタバレ》 (※この作品シリーズの良さは語りつくされており既出となるためそれら以外の私独自の、当時の感想のみ書かせてもらいます。) 前作の続きとの事で友人と共に当時公開真っ最中の映画館へ。以下感想。 1…ぎゃあああ白熊さんの腕をぶった切るなんて可哀想ーーー!! 2…アメリカのドラマってどうしても必ず、美人が言い寄られた男とくっつくって決まってんだよな。 3…ギャグかますひょうきん爺さんが偉大な先生ってよくあるパターンよね。 4…相手の方が強くても自分が負けると解りきってても友達を助けに行くルーク偉い!カッコイイ!!男だ!! 5…ぎゃあああC3POちゃんがバラバラに!!! 6…ぎゃあああ船長が銅像に!!! 7…ぎゃああああああああルークのぶった切るなんて可哀想ーーー!! 8…ぎゃああああああ…じゃなくて、『私がオマエの父だ!』って何ワケ解らねー事言ってんだこのまっ黒ロボット野郎!!(←ベイダーが人間と知ったのはこの後すぐ!)。 以下は公開と鑑賞を追って続く。 [映画館(邦画)] 9点(2016-11-12 16:23:00)(良:1票) |
57. スター・ウォーズ
《ネタバレ》 (※この作品シリーズの良さは語りつくされており既出となるためそれら以外の私独自の、当時の感想のみ書かせてもらいます。) 世にパーソナルスペースと娯楽が多くなかった時代、特撮の神とまで呼ばれた円谷プロの代表作・ウルトラシリーズも過去の作品の再放送だけ繰り返されてたご時世に突如現れた西洋の空想特撮娯楽映画。当時世の中の話題をさらってたけど事前情報は写真と活字だけ。でもそれだけで衝撃は十分でした。あのストーリースケールと、メカからファッションからロボットまで、全てのデザインは少年の想像なんて超えてたので。面白いとか素晴らしいとかよりも、もう、かつてないスケールに衝撃!という以外に言葉もない映画でした。 …まあでも数日後に落ち着いてみたら、以下の点が心に浮かんで、長い事疑問でした。 1…なんで戦争じゃなくて革命なんだろう。 2…なんで敵の姫様を人質に取ったのに降伏を迫らないんだろう。 3…ビームガンあるのにビームでサーベル作ったら普通は不利じゃないのか。 4…剣の達人ぽく振舞ってる爺さんとロボット(←当時はベイダーをこう思っていた)の一騎打ちは剣法じゃねーよおっかなびっくりで棒叩きしてるだけだよ。 5…その超能力は何やねん? それと何より、 6…いきなり【第4話】ってタイトル何?? でしたね。この後、公開作を鑑賞する毎に疑問は解消されていくのでした。続く。 [地上波(吹替)] 9点(2016-11-12 15:54:58)(良:1票) |
58. フラガール
《ネタバレ》 実話を元にしたドラマである事を認識して鑑賞すると素で見るより味わい深い作品ですね。昭和の体育会系の根性論。その女バージョンって感じが良い。主人公の紀美子からお友達のフラガールズから果ては紀美子の母ちゃんまで。地に足を付けて根を張り、ド根性で生き抜く【イイ女】の見本市。とりわけ最高なのが平山まどか先生。DVの犠牲にされた少女の親父に敵討ちぶちかますシーンは拍手大喝采!。個人的には【最高の女】だと思ってます。 [地上波(邦画)] 7点(2016-11-12 11:59:10) |
59. 容疑者Xの献身
原作未読。とにかく、生活感や既視感あふれる舞台での、複数の人間の人生交差。重い氣分にはなりました。堤真一さんは現時点で、知的で重厚で高貴な志を持った狂人を演じさせれば右に出る者無し。 [地上波(邦画)] 5点(2016-11-12 11:42:55) |
60. 舞妓Haaaan!!!
《ネタバレ》 諸外国の喜劇や我が国の古典的手法を取り入れて作られたエンタテインメント映画。でも軽いタッチなので、自宅でビール片手にピザでも食べながら彼女と一緒に騒いで流し見するにも適したような作りだと思います。主役からチョイ役まで、自分の役に徹しきった仕事ぶりが清々しく楽しい映画でした。あれ?柴崎コウさんは自分の地を生かしたヒステリック演技を封印しちゃったのかな?と怪訝に思えましたが終盤ではやっぱり出てましたね。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-11-12 06:28:05) |