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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2514
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 宝塚とディズニープリンセスとプリキュアが好きな還暦+2おかま。
宙組は当分観ないわ。

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581.  LUCY ルーシー 《ネタバレ》 
 ツイッターのTLに並ぶ不評の嵐に「あー、ベッソンたらまたやっちゃったのねー」って思いつつ見に行きましたが、?あれ?面白いですよ?これ。  テレンス・マリックが3時間くらいかけて語りそうなネタを、ベッソンが優しく、判りやすく、アクション交えて90分足らずで伝えてます、みたいな映画。   冒頭、犯罪サスペンス映画にいきなり唐突に『アース』とか『ライフ いのちをつなぐ物語』とかのノリが入り込んできまーす、って状態は苦笑せざるを得えませんが。むしろそっちをやりたいんか?って。で、最後まで見ると結局はそっちがやりたかったようで。   ルーシーが復讐やら何やら、世俗に興味を無くしてしまった時点で映画としてはコワレます。犯罪サスペンス映画のプロットが進行している中で肝心の主人公がそのプロットとは全く別の方向を見ているという、もう映画と主人公との対話ができていない状態。   なんで脳がいっぱい使えると超能力者になっちゃうの?みたいなツッコミどころ満載な部分は、実は大して重要ではありません。人を越えたところから人を見つめる映画というところがポイントで。  宇宙の誕生から生命の誕生、営みを見つめて、そしてその時の流れの中に人間が存在する事の意味を捉えようという映画(モーガン・フリーマンが大体の要点は語っちゃってますが)。   出会って間もない男に騙されて犯罪の片棒を担がされちゃうような頭の悪そうなトロいお嬢さんが神様になるまでのお話。その、万物のシステムに触れてゆくスカヨハに神々しい魅力を感じられたので、私としてはいい映画。
[映画館(字幕)] 8点(2014-08-31 15:00:11)
582.  宇宙兄弟#0 《ネタバレ》 
 原作未読、テレビシリーズは放映時間が変更になる前まで、実写映画版は見てます、という状態。  これ一作のみの映画として見ると色々とキツいかな。後にどんなドラマが待ち構えているか知っていてこそ楽しめる部分が多いように思います。   既知である過去部分の映像化という事で物語的な冒険はできません。キャラに思考や行動の大きな飛躍をさせる訳にもいきません。  ゆえに本筋上に存在しているような日々人のNASAでのドラマは予想の範囲の中に収まっている感じ。  一方、左遷という脇道を進む六太のドラマはキャラも活かされ六太の成長が描かれて楽しめました。   問題は作画。雑です。映画クオリティに達していません。  傾けたグラスの中の梅酒の梅が全くグラス内を移動しないというような細かい部分はともかくとして、ブライアンが月面を歩くシーンなどはとても重要なのですから、そこはちゃんと描いてくれないと。  月面を人が移動するのはどんな感じなのかは実際の映像でよく知っているわけですよね。その6分の1の重力の世界をブライアンがどう踏みしめたのか、どう歩んだのか、それを雑なぴょこぴょこしたアニメートで描いちゃうのってかなり残念。  地球での重力足らない感じのふわついたアニメート共々、その表現の差を求めるのは酷なんでしょうかねぇ。この題材ならばそこはとても重要になってくると思うのですが。   キャラや展開の説明不足、投げっぱなしになるエピソードの数々など、ファン向け映画といった風情で、知識あればこその感動はありますが、一見さんだとキツいですか。   個人的には雑な作画のアニメよりはむしろ実写版の小栗旬と岡田将生で見たかったかも。
[映画館(邦画)] 6点(2014-08-25 06:21:06)(良:1票)
583.  her 世界でひとつの彼女 《ネタバレ》 
 映画はあまり「OSが人格を持って恋愛感情に発展して」って現象自体にコダワリを見せている訳ではなくて。むしろ普通の恋愛の過程を描いているような感じ。   その「言葉」が紡いでゆく愛の物語は心地良いです。言葉が五感を形作ってゆく、擬似的な行為がやがて現実的な感覚へと昇華されてゆく、そこに描かれる流れは特異でありながらドラマチック。   ですが、題材的には『ラースと、その彼女』や『ルビー・スパークス』に類似しつつ、それらを越えてゆく感じはしないんですよね。人間個人に寄りそうよりも興味はむしろ現象としての恋愛にあるような感じ。「心」を「頭」で捉えてるような感じに思えてしまうのはスパイク・ジョーンズらしくて、私はちょっと苦手。   『マルコビッチの穴』にも通じる、人間を超越した存在となって旅立ってゆくっていうのは死の象徴のようでもあるし、でもスパイク・ジョーンズの願望の表れなのかな?  アメリカのお子様向けテレビアニメ『フィニアスとファーブ』でもアリが進化して人類を超越して旅立つって話がありましたが、わりとSF的にはポピュラーなのかしら?
[映画館(字幕)] 6点(2014-08-24 22:14:12)(良:1票)
584.  モンスター・ホテル 《ネタバレ》 
 メイヴィスが本当に可愛いのね。だからとーちゃんの気苦労もよーく判ります。   話の殆どはホテルの中だけで展開する、娘をホテルの外に出したくない、ずっと傍に置いておきたいヴァンパイアの話で、そこにはかつて妻を人間に殺された過去があり、モンスターという個性は世界から隔絶・秘匿された存在でなければならない、っていう背景があって。  作品には娘の自立心を尊重しなければならないという主張が存在していて。『アナと雪の女王』より先行して同じネタを扱ってますね。   でも、その肝心のメイヴィスが惚れてしまう人間の男がどうにもこうにもただのバカで、アレに惚れちゃうあたりのセンスに甚だ疑問を抱いてしまった訳で、メイヴィスって人格(ヴァンパイア格?)そのものの評価が下がってしまうレベルなんですが、これは後に英語版をブルーレイで見た時点で理解できたっていうか、英語版はそんなにバカじゃないです。日本語吹替版のオリラジ藤森、アイツがあの芸風そのまんまの喋りで吹き替えやがるから途轍もなくバカなわけで。  それと正直なところ、芸達者な山寺宏一の声も洋モノアニメで聴き過ぎて(『アラジン』のジーニーとか『シュレック』のドンキーとか『アイス・エイジ』のマニーとか)オリジナルな個性が消えてしまっています。  なので英語版ならば9点です。英語版はメイヴィスのキモチがきちんと見えてきますから。   現代の人間達が過去と違ってモンスターに対してとても好意的です、っていう設定は都合が良過ぎる感じがしますが、差別の無い世界への希望を描いていると解釈したいと思います。子供達に、その無限の可能性を指し示している映画なわけですから。
[映画館(吹替)] 7点(2014-08-14 23:05:28)(良:3票)
585.  オール・ユー・ニード・イズ・キル 《ネタバレ》 
 まさしく「ゲーム感覚」ってヤツで、100人マリオなんかメじゃないってくらいにリトライしまくりな覚えゲー状態な映画で。   戦争モノって事でFPS、TPSっぽい感じですが、体得したスキルを記憶しつつゼロからのリピートっていうのはむしろ『デッドライジング』に近いのかしら?みたいな事を映画を楽しみつつ考えていると、突如として「ここから残機無し、コンティニュー無し、一発死でゲームオーバーな」ってルール変更状態になって、そりゃエラいこっちゃ!って。ゲーマーなら判るその絶望感。「おいおい無茶すんな」って画面のトム・クルーズにハラハラドキドキ。  それはサスペンスを生む有効な手立てであると同時に「当たり前だけど命って1つしかないんだよ」って事をハッキリキッチリと認識させているわけで。ゲーム感覚を導入する事で逆説的に命についての映画になっているんだ、って感心。   「軍の広報担当者が陰謀だか嫌がらせだかで無理矢理最前線に送られて、戦闘に全く慣れていないがゆえに~」なんてややこしい設定は、主演のトム・クルーズがいいトシをしたオッサンであるがゆえなわけで、本当は若手スターがただ「新兵」を演じればそれで済むのですが、そこはそれ、スター映画ですし、彼であるがゆえの安定感や親しみやすさ、ユーモアなんかが生まれているわけですから、まあ、仕方ないでしょう。っていうか逆に、あのトシでよくもまあ頑張っております。   そのシーンは実は一体何度目なの?みたいな仕掛けも面白く、大々的な戦闘シーンもあって、見応えのあるSF映画でした。
[映画館(字幕)] 8点(2014-08-14 22:33:17)
586.  るろうに剣心 京都大火編 《ネタバレ》 
 テレビ放送した前作の録画を見て臨みました。前作見てなかったし、原作も読んでないし。で、前作は「まー、そこそこ?」みたいな感じでしたが、今回は「もうちょっと上のそこそこかな」って。   前作よりも大幅にスケールアップ。大がかりなセットに沢山の登場人物、大量動員のモブシーン、そして痛快なアクションシーン。  ちょっとドラマ部分がタルいかな、って感じがしないでもないですが(前作からのんびりした時間が流れてます、って状態の剣心周辺のヌルさがなんか弛緩した感じで)、見せ場をいっぱい作って、パワフルにガンガンと押してゆく感じは心地良いです。剣心独特の軽やかな殺陣が痛快ですしね。   気になったのはもうちょっと被写体から引いて欲しくてあまり動かさないで欲しいカメラと、前作同様になんだかとっても不自然に聞こえる剣心の「ござる」言葉(元のセリフ自体が悪いのか、発音・発声が悪いのか・・・)、演技に力が入り過ぎちゃって何を言ってるのか全然判らない少年のお兄ちゃんの今際の際のセリフ、唐突な刀鍛冶の息子の心の声(何故にあそこだけ?)。   でも、そのスケールの大きさを実感させる娯楽エンターテインメントっぷりは夏休み映画に相応しい感じで、物量主義的ではあるけれど、邦画でのそういう攻めの姿勢は、それはそれでアリなんじゃない?って思います。邦画ってかなりの話題作であっても物量だのスケール感だのエンターテインメント性だのってところからはワリと逃げますもんね。   結局は物語の途中で終わってしまって次回に続く、って状態なので(ラストは引っ張り過ぎかな)、最後に不満を抱く感じではあるのですが、僅か1か月後には続編公開という事で、次を待つ時間もストレスよりは期待の方が勝る程度の長さ。   内容そのものよりも、娯楽映画を老若男女が集まった満席の劇場の熱気を感じながら見る愉しさを味わえました。それはそれで貴重。
[映画館(邦画)] 6点(2014-08-14 21:44:43)(良:1票)
587.  複製された男 《ネタバレ》 
 ええ、なんの予備知識もないままSFかミステリーだと思って見ました。映画も半ばを過ぎたあたりでしょうか、これってもしかしてそういう映画じゃないんじゃね?って思い始めたのは。ハッキリしたのはかなり経ってでっかい蜘蛛が街中をゆっくりと移動するロングショットを見てからですが。   不条理劇なら不条理劇って最初からそう言ってよ、って思いつつ、それなりに考えてみました。  そもそも男は別の存在ではなくて1つの人格を表していて、で、ラストシーンから遡って考えてみると実は教授の方ではなくて役者の方が本体。同じ内容の講義やブルーベリーのあり方から見ても。蜘蛛が欲望の引き金となっていて、その蜘蛛が象徴するところは女性。女性に対する欲望、その自制心と好奇心との葛藤がやがて彼を深い闇へと誘ってゆくのです・・・みたいな風に理詰めで考えちゃうとあちこち矛盾する箇所が出てきたりして、まあ、つまりバカには判らん、って突き放されたようなモンで。   でもね、正直なところ「じゃあもう一度」って見直したい映画ではなくて。街の風景に不安を煽る音楽がグワーンゴワーンって流れてる、ってのを延々繰り返してるソレを見て楽しいか?って。エッチな映像がないこたぁないですが。90分の映画なのに体感時間3時間くらいの映画ですよ。  バカはバカなりに「つまんなかったー」「眠かったー」ってここに正直な感想を記しておこうと思います。
[映画館(字幕)] 4点(2014-08-12 21:26:44)
588.  トランスフォーマー/ロストエイジ 《ネタバレ》 
 毎度のマイケル・ベイです。とりあえず爆発。中学生レベルのお色気。カット数大量。だけど足らないカットも大量。映像も演技もシーンも話もちゃんと繋がってません。  「イマジナリーラインくらい守ってくれないと・・・次にくっついてるカットのクラッシュしちゃったソレはどこの誰さん?」みたいな事を気にしているうちに、物語自体が激しく方向転換しちゃって訳わからなくなっちゃう、っていう。テキサスからシカゴまではまだなんとなく繋がってた気もしますが、香港に飛ぶともう別の話みたいな状態になって。飛躍し過ぎ!って。   んでも、私にとってマイケル・ベイ、クリストファー・ノーラン、ローランド・エメリッヒはクドくて途中で飽きる3大監督なんですが、今回飽きなかったんですよね。マイケル・ベイ史上初?  これまでのシリーズはどうもガチャガチャと鉄の塊がもつれてるだけ、みたいな印象ばかりだったのですが、今回はいつものマイケル・ベイ的ゴチャゴチャハチャメチャな世界の中にしっかと感じ取ったんですよね、怪獣映画を。半勃ち『ゴジラ2014』よりもずっと怪獣映画。  人々が生活する街の中に巨大な生物(機械生命体ですが)が現れ、破壊の限りを尽くす。あー、支離滅裂な映画の中に、アレに足らなかったカットがいっぱい含有されてるわー、って。そのイメージの洪水が気持ちいい感じ。   『パシフィック・リム』にしてもそうなんですが、結局巨大ロボットだの怪獣だのってのはシネフィルを喜ばすお上品なショットで飾り立てて気取ってたって仕方ないわけですよね。リアル小中学生と精神的小中学生をウハウハ喜ばしてナンボ。  受け手は永遠の中学生マイケル・ベイの稚気にいかにシンクロするか、っていうのが大切なわけで、ウザいシャイア・ラブーフが出てこなかったお陰か、作品の精神年齢が更に下がり気味だったお陰か、今回は私、シンクロ率高めでした。   いかに馬鹿になりきって見れるかがポイントな映画。もっともこの映画のストーリーを理解するのは馬鹿にならなくても至難の技ですが。シードって結局何だったのさ?(杜撰な扱いのマクガフィンざんすな)
[映画館(字幕)] 7点(2014-08-09 16:03:22)(良:2票)
589.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
 ひと言で言うと「半勃ち映画」。ピッタリくる言葉がそれだったので失礼。   いつになったら面白くなるんだろ?って思いながら見てたら終わっちゃった。面白くなりそうな瞬間っていうのは何度も訪れたのですが、そのたびにブッツリ終わって次に移るって状態。  ブツ切れ感がハンパなくて、悉く「点」。物語の「線」が形成されてないんですよね。それじゃノレません。やっとゴジラが出てきた!と思っても、カメラはさっさとゴジラの前からどっか行っちゃうし。ゴジラ出てる間はゴジラ見せてよ。   その代りに見せられる話もドラマとして成立してなくて。妻を失った父ちゃんのこだわりが成就する瞬間がありましたか? 主人公の行動は「家族に会いたい」という点では一貫してましたが、いちいち怪獣騒ぎに巻き込まれ続け。「人間ドラマと怪獣とは水と油」ってレビューで何度か指摘していますが、無理に絡めようとするとこうなるという見本のような映画で、主人公が度々怪獣の目の前まで飛び出しちゃう無理矢理さ加減はエメリッヒ版を凌ぐ苦笑を生みます。   この映画の登場人物は総じて受動的。状況に追われて仕方なく動いてます。それはゴジラですら。怪獣出たから地球環境ヤバいし退治しないと、みたいな(むしろギャオス退治に出かけるガメラ)。   核の扱いもハンパで困ったもので。ゴジラを反核の象徴とする訳にはいかない事情からか、ゴジラを倒すための水爆実験だったとか、芹沢博士の被曝二世エピソードがただの設定だけで終わってたりとか、核も怪獣も脅威として成立していないんですよね。   日常の中に大きな脅威が紛れ込む事で非日常となる、それが怪獣映画の面白味なんじゃないかと思うのですが、その点、今作は薄味。主人公は怪獣よりも核ミサイルとの追っかけっこに忙しい有様ですし。   あれこれと他の映画を思い出すのはサービスとでも捉えればいいのかな? 金門橋の戦闘は『モンスターVSエイリアン』、音楽はむしろ『クローバーフィールド』、ゴジラ的には『2000ミレニアム』みたい。   元々ゴジラにはそんなに思い入れが無いので、ゴジラはこうでなくちゃ!みたいなのは無いんですが、今回のゴジラ「も」あまりカッコ良くはなかったなぁ。そのフォルムからゴジラと言うよりタッコング思い出しちゃった。   なんか微妙に体温低めな感じの映画、もっと熱い怪獣バトルでひいひい言わせて欲しかったわ。
[映画館(字幕)] 4点(2014-08-01 20:26:33)(良:1票)
590.  思い出のマーニー 《ネタバレ》 
 前半は全くノレなくて困りました。『アリエッティ』同様、またギスギスしたキャラが楽し気な姿を見せる事もなく鬱々とした物語を展開させてゆくのかと。記号的な性格の悪いキャラを登場させるあたりも含めて、作品に根の暗さを落としてしまうのはこの監督の性格なんでしょうかね。  杏奈がリアクションの薄い、表情の無いキャラであるとは言え、何らかの魅力は与えておかないと(この場合、絵ですかね。もっと彼女が描いた絵に杏奈という人格を映すとか)。どうも掴みが上手くないように思います。   中盤になって杏奈とマーニーのコミュニケーションの形が見えてくると映画への興味も膨らんできますが、それにしても構成はかなり雑だと思います。  マーニーはシンプルに杏奈のイマジナリーフレンドだと思わせつつミステリアスな要素がそれ以外の何かも想起させますが、そのミステリアスを生むためにとにかくエピソードのお尻を曖昧に切りまくるので破綻寸前。  サイロから発熱までをクライマックスに仕立て損なっている感じで、その後、真相話に至る部分があまりに唐突に感じられます。   それを救うのは細やかな作画や美術や音楽。  ジブリお得意のこれ見よがし系の丁寧ですよ作画からもうちょっと進んで、動画から質感や感触を表現する細やかさ。  匂いを感じさせる景色。  そしてキーとなる『アルハンブラの思い出』のメロディ。   物語ではなく、映画を構成する映像や音が杏奈とマーニーの世界を美しく彩り、魅了されてゆく感じ。作品空間の存在を感じさせる表現力。  終わってみれば、杏奈の内的成長を表現するに相応しい世界を共有し、心に沁みる時間を体験できたと思いました。
[映画館(邦画)] 7点(2014-07-22 06:19:21)(良:1票)
591.  トランセンデンス(2014) 《ネタバレ》 
 古いわぁ。前世紀の遺物みたいな映画。   単純にコンピュータやネットは悪です!って言ってる訳ではないけれど、センス的にはそういうテクノロジーの脅威を扱った昔の映画から進化無し。「ネットなんか要は使う人の心次第なんですよー、愛なんですよー」って、いやもうこういう題材で十分語られてきたでしょ? これ、そこから少しはなんか進歩した? 既成の色んな映画の事を思い出しまくりなんですけど。   『さよならジュピター』を思わせる陳腐なテロリスト集団、アレの物語上の扱いが曖昧で、二人を追う仲間の意識も曖昧で、っていうかそもそも二人も曖昧で、まー脚本的には少しはぐらかしておきたかったんだろうなぁ、ってモノが見え隠れしていて、そのつまらん匙加減が映画そのものをつまらないものにしている感じで。   要は『フランケンシュタインの花嫁』やりたいだけなのね。今、この時代とか科学の進歩とかってもの自体に対して脚本は責任回避してて。SFである事から逃げてます。ファンタジーだから許してね、みたいな。だけどファンタジーってジャンルを免罪符にしちゃいけません。   AI、量子コンピュータ、ネット、ナノマシーンや細胞医療といった題材を扱いながら88年前のフリッツ・ラングの『メトロポリス』よりも退化してるんじゃないか、ってくらいの時代の負い方で、ワリと低めなところではぐらかされてしまうのがガッカリな感じでした。
[映画館(字幕)] 3点(2014-07-14 21:54:58)
592.  マレフィセント 《ネタバレ》 
 予告では『眠れる森の美女』の映像を使って売り込んでましたが、むしろあの映画の事は一切忘れた方がいいような内容で。まるで別物になっております。  っていうか、今年大ヒットした、一大ブームを巻き起こしたディズニーのアレと物語ほぼ一緒。あー、実写組とアニメ組とで内容カブっちゃったねー、みたいな。   マレフィセントの人間臭さ(妖精ですが)に焦点を当てた映画、ゆえに彼女の魅力はよく出ていると思います。そして、その分、物語は起伏に乏しく、カサがあまり無い感じで。中盤はひたすらオーロラ姫を陰から見守るマレフィセントのいじらしさ(ツンデレっぷり)が描かれるので「あら、マレ様ったら素直じゃないんだからぁ」ってトコロを楽しめる人ならば吉、でもそればっかりで物語はさして転がらないので物足りない人もいるんじゃないでしょうかねぇ。   最終的に最近のディズニー作品『魔法にかけられて』『プリンセスと魔法のキス』そして前記の例のアレと同じく定番の展開をワザと外す事で女性の自立を謳い上げているあたり、逆にちょっとパターン化されている感じもあります。   でも、ディズニーのこういう幻想的な感じ、伝統に裏打ちされた美しさ、そこに抗い難い魅力があるのは確かで、そこにアンジーが見事にハマっていて私にとってはもうそれだけでご馳走のような映画。『アリス・イン・ワンダーランド』や『オズ はじまりの戦い』よりも毒気が薄い分、嫌な臭味も感じませんし。   問題は、これまでなんとなく自社の過去作を揶揄してきた最近のディズニー、今回は具体的な作品をモロに否定に近い形で描いた事。天国のウォルトに怒られちゃわないかな?
[映画館(字幕)] 7点(2014-07-12 14:52:55)(良:1票)
593.  渇き。(2014) 《ネタバレ》 
 今回もまた中島監督らしい映像の洪水っぷりなんですけど、でもこれまでと違ってちっとも面白くありません。   暴力とか悪とか、そこに魅力を感じないの。「そういうのが嫌いです!」とかっていうんでなくて、この映画のソレが類型的で表面的な感じ。暴力団絡みとか警察も含めた陰謀とか大物とかいう話になると、ああ、そっちね、って。そのウンザリする感じを決して越えてはゆきません。   加奈子って魅力的じゃなきゃダメなワケですよね。それで初めて成立する話で。ところが、そんなに魅力的なキャラに見えないんです。周囲がみんな魅了されちゃう、振り回されちゃう、そして破滅してゆく、その流れに説得力を与えるのは、少なくともあの異様にダサいダンスシーンではないハズで。  「彼女は幻影のような存在でもある」という事か、揺れ動くフレームの中、光の中、逆光の中に存在してたりする画が多いのですが、その曖昧さは決して魅力を醸すのに効果を生んではいないと思います。   シネスコ画面いっぱいに顔のアップの連続だったり情報で埋め尽くしたり、だけどなんかそれが空疎。中身が無いのにゴテゴテ飾ってるようで、それはこの映画のテーマにも繋がっているようにも思えますが、でも、その平板化した状態はシネスコの使い方が下手なんじゃない?って。   原作からしてつまんないのかもしれませんが(少なくともこの物語ではねぇ)、にしても独自の魅力でガーン!ってクるもののない、既成のイメージの寄せ集めコラージュに終始した感じで、これまでの中島作品が好きだった私としては今回、失望が大きかったです。
[映画館(邦画)] 4点(2014-06-29 00:28:56)(良:3票)
594.  X-MEN:フューチャー&パスト 《ネタバレ》 
 シリーズをちゃんと真面目に見てるとは言い難い状態ですが、面白かったです。   お馴染みパターンの歴史改変モノなので最後はどうなるのか、っていうのは最初から見えてるような状態なのですが、何しろあのメンバーじゃそこに至るまで絶対に一筋縄ではいかない、波乱に富んだ展開になっちゃうのが予測できるのでハラハラドキドキ。  結果的にウルヴァリンは終わり良ければとは言うものの、散々なメに遭ってましたが。   ただちょっと、じゃないや、大いに気になったのがセンチネルによる虐殺描写。見ててドン引き。  そして、それは『X-MEN』のテーマと矛盾するんじゃないかと。ミュータントが惨殺される映像は、あれ、ミュータントだからOKなわけで、もしあれが生身の人間だったら確実にR-15+です。もげた首を更に踏みつぶすとか、胴体真っ二つとか。ミュータントで半分モノと化している状態なので惨殺されても画的には大丈夫でーす、って。  元々ミュータントへの差別や迫害から生じた闘争を描いたシリーズなわけですが、映像表現でミュータントと人間とを差別しちゃってますね、この映画。それでいいのかいな???
[映画館(字幕)] 6点(2014-06-25 21:09:23)(良:1票)
595.  春を背負って 《ネタバレ》 
 居心地の悪い映画。大自然がモチーフになっているのに中身は不自然のオンパレードっていう。その不自然な「感動作ですよ」って作りに、なんかいたたまれなくなってしまう感じ。   全編に漂う古臭いセンスは、それはそれでいいというか、この作品のあり方なのでしょう。問題は風景以外の何もかもが作り物めいていてどうにも冷めてしまう点。  映像とセリフと音楽とでこれでもかと説明しまくってきます。登場人物全員が説明のためのセリフと演技を繰り出してくる状態で、特に本来セリフにすべきでない、それこそ映像で語るべき心情、心象がクサいセリフとなってどんどんこぼれ出してくるのが本当にいたたまれないです。   更に、映像に明らかに不要なものと足りていないものがあって、それがおかしな印象を与えています。  安藤サクラが意味ありげに旦那の仕事姿を見つめるシーンは必要ありませんし(旦那が真剣に仕事に打ち込んでいます、という表現であるならば、彼女の曖昧な表情は物語に不要な不安を与えてしまいます)、逆に蒼井優の作る「おいしいご飯」や「母が大事にしていた写真」、更に「小屋の近くで見つけた絶景」はその画が必要なんじゃないかと思います。映画なのだからセリフだけでなく映像でおいしさを見せて欲しいですし、写真や絶景は流れからして当然見えるモノだと思っているとスカされちゃうんですよね。松ケンやトヨエツが眺めてる姿でなくて、カメラが更にその二人の前に出て実際に二人が見ている風景が欲しいんですけど。   映像には見るべきところもあります。雄大な景色はもちろん、通夜のシーンで部屋を埋め尽くしていた人々がさーっとはけて主要人物のみが残るカットなど、さっと静へ転じる巧さが際立ちます。  でも、表情を強調するための寄りや、アクセントとなるスローの多用はそれってどうなんだろう?果たして必要だろうか?って感じてしまって。   善き人々ばかりの物語ならば感動は容易に紡げるハズ、という感じで作られているように思えるのですが、なにか全てが現実からちょっと浮いているように見えて、印象としては「面映ゆい」とか「気恥ずかしい」とか「きまりの悪い」とかいう表現が浮かんできてしまうような映画なのでした。
[映画館(邦画)] 4点(2014-06-15 00:50:38)(良:1票)
596.  女子ーズ 《ネタバレ》 
 同時期に上映している同じ福田監督の『薔薇色のブー子』よりも、もう少しだけ面白かった、かな?みたいな。   「怪人を前にガールズトークしちゃう女の子だけの戦隊の話」  そこだけだったらとても面白くできた映画なのですが、それ以外の部分はそんなに褒められるものでもなくて。   まず背景となるストーリーはありきたりです。成果を優先するあまり、仲間と仕事との間で摩擦が生じて、って。恋愛部分はケリをつけていない、というかどっか行っちゃうのでエッセンス程度にしかなっていませんし。   それから幾らなんでもそれはバランスが悪過ぎるだろう、っていうのが佐藤二朗の喋りの長さと歩道橋のシーンでの長回し。『HK/変態仮面』での偽変態仮面の独演のクドさ、アレと一緒で福田監督作品としてのマーキングみたいなモンでワザとやってるんでしょうけれど、そういうクドさは要らないなぁ、みたいな。その時間をもっと女子ーズに割いてよ、っていうのが正直なところ。   女子ーズの面々はとても魅力的だったので、個人的にはそこだけで描いて欲しかったです。はい。
[映画館(邦画)] 6点(2014-06-12 22:51:18)(良:1票)
597.  青天の霹靂 《ネタバレ》 
 手品をする手元から役者の顔までをワンカットで捉えるとか、長台詞長回しの間に天候が変わって雨降りから陽の光に包まれてゆくとか、そういう技巧的な表現はともかくとして、それ以前の基本のところで「なんだかなぁ・・・」って思ってしまって。そもそもその画はどういう理由でその画なの?というのがとても多くて。  なんでそのカメラは動くの? なんでイマジナリーライン越えてるの? なんで頭が切れた極端なアップと引きの画の反復状態なの? なんでいきなり部屋の外からのショットなの? それは一体誰の目線なの? って。基礎無しでいきなり技巧に走ったみたいな映像がいっぱい。手持ちショットが多くて全編ガタガタと動いてますが、もう少し全体の表現自体に縛りを入れた方が良かったんじゃないかなぁ。   話自体は大して面白くないです。よくある話。特にヒネリは無し(あ、ラストは卑怯なヒネリ方してるかな)。  タイムスリップものとしてひっかかる点が幾つか。未来ならともかく過去に戻ったのならば実際に行動し始める以前に新聞の日付だけでいきなり飛んだ事を認識しちゃうのは短絡的過ぎますし、昭和48年時点で十分物心ついてた身としては、あの風景はせいぜい昭和40年代初頭くらいだろ、と。  歴史改変ものではないので時系列を利用した凝ったトリックなんかは無いのですが、せめて時代や人のギャップで笑わせる程度の事はしても良かったと思うんですけどねぇ。   で、柴咲コウが倒れるところとクライマックスとで「ここが見せ場!」とばかりにクロスカッティングで盛り上げっていうのをやっていてクドいです。この2回のクロスカッティングのせいで映画のテンポが悪く、短い上映時間のクセにダラけた映画になっています。なんつーか、野暮。   大泉洋が全編ぶすーっとした状態でキャラとして面白味がないんですよね。劇団ひとりとセットになる舞台のシーンだけ面白いって感じで。肝心のクライマックスの舞台にしても華がないですし。   古臭くて野暮ったい感動的なお話が見たいなぁ、って思うならば(思うか?)ピッタリ来る、そんな映画。カメラと画の繋ぎに落ち着きが無いのが難点ですけど。
[映画館(邦画)] 4点(2014-06-12 22:35:38)
598.  ウォールフラワー 《ネタバレ》 
 昔、サーティーワンアイスクリームのバイトの女の子2人に「気持ち悪い」って客としてまともに扱って貰えなかった事があって以来、いかに目立たずこっそり生きてゆくかが私の人生のテーマみたいになっていました。何かを期待したり望んだり、そういう資格がそもそも無いんじゃない?って思う日々。  そんな私をIBMで出会った仕事仲間達は週末ごとに誘ってくれました。毎回、私を中心に据えてみんなで映画を見て食事をして。彼等、彼女達に一体どれだけ救われた事か、あの時間がどれだけ大切だったか。今も深く感謝しています。   なのでこれは私の心を映すような映画で、とても冷静に語る事はできません。その人々、その時間の大切さ、そのかけがえの無さ。   ハーマイオニーからあんまり変わらない演技のエマ・ワトソンが適役か否か、微妙な感じがしますし(昔ならウィノナ・ライダーや少し前ならキーラ・ナイトレイが似合いそうな役)、主人公の過去のトラウマ話が最後に至るまでなんだか上手く作品世界に噛み合ってゆかないままになってしまった感じもします。   でもエズラ・ミラーのシャープで繊細な感じが作品のカラーを決定付けていて、それはこの「心の映画」にとても相応しい色で。   トラウマなんてそう簡単に克服できるわけもなくて、冒頭の件もこの映画を機会に今回初めて向き合ったりしてる訳ですが(友人達にもその件を明かした事はありません)、それでも生きてゆかなくちゃならないし、そして生かしてくれる人が存在するならば、それはとても幸せな事で。   どうかみなさま、現実の人と時間を大切にしてください。
[映画館(字幕)] 8点(2014-06-10 22:22:28)(良:3票)
599.  WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~ 《ネタバレ》 
 見る前は、どうせこの監督の「極端にデフォルメされたダメなヤツが笑わせつつ頑張って最後には感動的な展開」っていつものパターンなんでしょ?って印象だったんですが、実際も全くその通りで、それでもまだ今回はおふざけっぷりは控えめ、林業ってモノに対しては真面目に向き合ってる感じがします。でも、この題材に矢口監督がふさわしかったのかどうかは疑問で。   主人公がいかにも矢口監督のキャラらしいウザいレベルのダメさで、そこから感動まで持って行こうとするあざとさっていうか、無理矢理さがシンドいなぁ、って。あそこまでダメなヤツって普通じゃないですし、そこに共感が無いまま、努力の積み重ねみたいな描写も欠如して流れて、タナボタ的展開によって良き方向に転じてゆく感じなのがどうもノレなくて。  森に消えた子供を見つけて周囲の信頼を得るよりは、林業の部分で実績を示してこそなんじゃないでしょうかねぇ。  大体、主人公の1年間を追った物語なのに、最後の半月の時点で主人公、体ダルダルで色白のまま、冒頭から全く見た目変わらないっていう。   あと、ちゃんと画として撮りきれてない、繋がりきってない部分が多い気がしました。背中の中村林業の社名から中村林業に行くまでの流れは途中が飛んでる感じですし、水辺のお地蔵さんはそれがお地蔵さんであるとハッキリ認識できるだけのディティールが出てなかったり。高い杉の上の二人を捉えた画も、なかなか安定せずにいい画に収まりきるまでが大変、って状態でしたしねぇ。   最も気になったのは林業の大切さや良さは描けているのですが、じゃあ、それが都会生活とどう繋がって、どう未来への可能性を拓く事ができるのか?って点についてはちっともなところ。  結局、都会生活と山暮らしとで断絶しちゃってるんですよ。類型的な、排除すべき悪役として都会の若者を登場させる事によって「山暮らし最高!」ってところに閉じちゃってます。排他的、閉鎖的な状態こそを是としちゃってたら、そもそもこの映画を作る意味があるんでしょうか?   しかし伊藤英明は良いですなぁ。あの性格、あの体格。この映画の中で最も生きたキャラになってて素晴らしいです。   クライマックスの騎乗状態もアレな感じで、もっと真面目な作りで良かったんじゃないかなと思いますが、矢口監督だとこんなところなんでしょうね。
[映画館(邦画)] 6点(2014-05-15 21:41:53)
600.  サカサマのパテマ 《ネタバレ》 
 思いきりの『アップサイド・ダウン』とのネタカブリで(いや、ここまで発想が似ちゃうっていうのはなかなか無いっすよ?)、でも私としてはアチラの方がずっと面白かった、って感じで。   最先端なVFXを使った圧倒的ビジュアルで魅せるアチラに対してこちらは手描きアニメゆえに視覚的にはどうしても制限がある訳ですが、この作品はこの作品なりの魅力がもっと出せたと思うんですよ。  手を放すと落ちていってしまうっていう恐怖感、この映画はそこばっかり。二人が繋がってる状態(暗喩的にはモロなんですが)、その気持ち良さっていうか、繋がっているがゆえのステキな時間の共有、それが全くちっとも表現できてないの。そここそが大切なんじゃないの?  その二人の大切な時間の描写はあまりに淡白で、話の大半は二人で逃げた、彼女が連れ去られた、囚われた、彼女を助けに行かなくちゃ、っていうありふれたソレ。あとはこのテの作品にありがちな世界の設定のクドクドとした説明と。   で、後半になると「上下のイマジナリーライン」がメタクタになってしまって、もうどっちがどっちで結局その世界の土台はどういう状態なのよ?とワケ判らなくなってしまって。  一応、イマジナリーライン越えのために世界をぐるりと180度回転させる描写が出てくるわけですが、それが更にややこしい状態を生み出しているばかりで。  設定上、当然2つの重力世界をハッキリ描き分ける事が必要なのですが、それがもう全く無自覚なレベルで欠落しちゃってて、大変に残念な事になっちゃってると思いました。   『ラピュタ』からの引用もワリと露骨で、意欲だけはあるのだけれども未熟で安直で空回りし続ける作品としての印象が残りました。  っていうかこの映画はキャラクターが設定や物語に縛られまくっている感じですが、アニメって、もっと気持ちのイイものなんじゃないかなぁ・・・
[映画館(邦画)] 4点(2014-05-08 19:50:56)(良:1票)
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