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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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621.  ラッシュ/プライドと友情 《ネタバレ》 
 毎度毎度そこそこな映画を撮るって印象のロン・ハワードですが、今回は熱く燃える映画を送り出してきました。   正反対の性格であるように見えながら、実は似た者同士であるラウダとハントが、ガキの意地の張り合いみたいな次元からお互いを高めあって成長してゆく様を、テンポよく心地よく感動的に描き出してゆきます。   ただ、あくまで主役になるのは人間であってF1についての映画ではないので、その部分に対する拘りは薄いかなぁ、って。   排ガスや摩擦熱でタイヤが焦げる匂いが漂ってきそうな映像がいっぱい散りばめてあって、それは十分に拘ってそうにも思えるのですが、モナコやニュルのコースなんて、今時のオタクならば忠実に再現されたテレビゲームによって細部まで頭の中に記録されているようなモノなんですよね。で、この映画の映像がその記録領域をキッチリ刺激してくれるかっていうと、そこまでの拘りはないっていう(ハントがコースをイメージするシーンに辛うじて表れてましたか)。   実況音声や文字によってレースの展開や結果が解説されますが、具体的なレース内容はそんなには映像でちゃんと表現してない、抜いた抜かれたの展開を似たようなディティール映像で繰り返している感じで。  一人称と三人称の間を行ったり来たりで、見ているこちらの視点が今一つ、ココ!ってところに固定できないもどかしさ。いっその事、3Dで思いっきり主観映像主体にしちゃってくれても良かったんじゃない?なんて。  そのあたりの拘りの薄さが、やっぱりロン・ハワードなのかな、って。   あと、毎度のロン・ハワード印として嘔吐シーンが頻発するのがどうにもこうにも。まあ、実は小心者な彼を表すという点で仕方ないのかもしれませんが。   F1に対するフェティッシュなくらいのマニアックな拘りの表現がもっともっと欲しいと思うものの、娯楽映画としてのバランスはこのくらいがちょうどいいのでしょうね。そこに拘ると、それこそ「とてもじゃないけれど理解できない」領域を描いちゃう事になるわけですから。
[映画館(字幕)] 7点(2014-02-28 06:49:29)(良:2票)
622.  ハル(2013) 《ネタバレ》 
 キレイキレイな絵のアニメって地雷だったりする場合が多いので、これもちょっと怪しい感じがしたのですが、ワリとハマった感じで。   同じ年に公開された某邦画と物語の構造がモロにカブってたりしますが、その構造はこちらの方が内容を深いものにするために有用な効果を持っているように思います。   物語に隠された秘密が明らかになる事で、遺された者を見つめる視点が逆に見つめられる視点へと転じ、遡って逝った者の心に触れ、その関係性を多面的に見つめる事ができる、そんな風に思えます。   この奇妙な雰囲気の映画を象徴するかのような疑問点もキレイな世界の中のシミのように散りばめてあって(料理や片付けがやたらに下手なヘルパーロボットだったり、どう見ても空港で旅立つように思えるのはヒロイン側だったり)、切なく哀しい物語を織り成す要素になっています。   ロボットだと思い込むとはいえ、自分の中に生じているであろう数々の生理的反応を頭の中でどう理解、処理していたのだろう?という大きな疑問点はあるものの、近未来という設定でありつつ趣きのある和の雰囲気をそのまま残している京都を舞台に、美しくしっとりと描かれたアニメを堪能しました。
[映画館(邦画)] 7点(2014-02-27 22:19:59)
623.  プレーンズ 《ネタバレ》 
 お話し的にはダイジェスト過ぎるというか、エピソードが断片化されちゃってて、世界を横断する大レースが随分と短距離だな!って感じでしたが、『カーズ』よりもキャラクターに愛着が抱けて。   で、その理由を考えてみました。   『カーズ』のキャラはメインがトップから転落したレースカーの主人公と高価なポルシェ911カレラなヒロインですよ。もうお高いキャラなの。  一方こちらは全部レシプロ機。ジェットは艦隊の搭載機くらいで、主人公は農薬散布用のセスナ、偉そうなヤツまで含めてレシプロ機。そうお高くないです。  キャラの地位をあまり高めに置いてないところに好感が抱けるわけです。   それから『カーズ』はクルマのウィンドウ&フロントグリル、つまり前面全部が顔。なのでバランス的にボディほぼ頭。一頭身ですよ。一頭身キャラがドラマ演じちゃう違和感。  一方こちらはやっぱりフロントが顔になっていますが、飛行機なので胴体があって主翼と尾翼が手足のように見えます。セスナで3頭身から小型旅客機で6頭身くらい。ドラマを演じてもさほど難なく受け入れられる頭身です。   とまあこじつけてみたりもしましたが、なんだろ、実際デザイン的には『プレーンズ』の方がいい感じがしました。  サクラなんてカラーリングも含めてステキなんですが(初の飛行機萌えキャラ)、あれは日本限定デザインで公開国によって国籍とデザインと名前が変わるという凝った事をしていて、ワールドワイドではないのがちょっと残念。   あと『カーズ2』はレースシーンに3Dを活かせておりませんでしたが、こちらは飛行シーンで抜群の効果を見せておりました。3Dでの公開が極端に少なかったのがこれまた残念。   力の弱い者が上を目指して勝利するシンプルなお話、作品のクオリティは『カーズ』に及んでいませんが、個人的な好みとしてはこちらに軍配を上げます。
[映画館(吹替)] 7点(2014-02-26 21:59:00)(良:2票)
624.  鑑定士と顔のない依頼人 《ネタバレ》 
 「愛すらも偽れるのか?」とクドく語られておりましたし、家具を動かした云々だの、あのパーツがポツリポツリと出てくるあたりの不自然さからして、主人公が騙されているのは明白で、だけど、ああいう本当に愛の無い騙し方でしかなかった、っていうのは意外でした。もっと逆の、温かい方向で騙されてるのかな、とばかり思ってました。   となると「二次元コンプレックスのおたくがリアルに興味持ったらリアルは容赦なくおたくから何もかも奪っちゃったのでした、リアルは甘くないのです」みたいな教訓めいた切ない話しか残らないわけで。   美しい肖像画一点一点の視点、決して鑑賞者に偽る事なくこちらに向けられた視線、それに魅せられてゆく男の姿、それを捉えるウットリするような映像の美しさ、二次元を愛し(絵画やアニメやマンガだけでなくて、もちろん映画ってメディアも含む)、主人公に気持ちをシンクロさせてゆく観客に対して冷水を浴びせる意地悪さ。   意味ありげなカフェの窓辺の女性もポイントになるのは単に記憶力のみという激しい肩透かしっぷり。   上手くノせられたと舌を巻くべきなのかもしれないけれど、ここはやっぱり性格の悪い映画だなぁ、と思いたいです。   ラストで回想の中の回想という創作上のタブーを犯してまで描いたのは「それでも愛の思い出を抱きしめて余韻を生きる主人公の姿」ではなかったような気がするんですよね。  警察署の前で逡巡した上で被害届を出さず、その人が現れるのを待ち続けた主人公ではありますが、時系列の最後は施設で廃人のようになって無表情でリハビリに励む姿なわけですから。いっその事、死なせてあげた方がまだ幸せなんじゃない?って。  私にはあのラストもひたすら残酷に思えたのでした。こんなんじゃ、ますます二次元に逃げたくなっちゃいますよ。
[映画館(字幕)] 6点(2014-02-26 21:21:01)(良:1票)
625.  ロラックスおじさんの秘密の種 《ネタバレ》 
 ユートピアの皮を被ったディストピアもの。   にしても、ファミリー向けCGアニメ映画で、なんでここまで鬱々とした作品になっちゃったんでしょうねぇ。原作ゆえ?   映画は半分以上が回想シーンで占められ、主人公は現代パートの少年と回想パートの青年とで別に存在している状態。ロラックスおじさんは、ほぼ回想パートにしか登場しないのですが、ロラックスおじさんは特に何か大活躍をするという訳ではなく、大自然の中で迫害されてゆくものの象徴的存在。   回想パートの主人公の私利私欲に走った身勝手さゆえに自然が蹂躙され主人公が破滅してゆく姿が描かれてゆき、時を経て現代パートの主人公によって世界に救済がもたらされるのですが、回想パートの主人公が失った時間を取り戻せる訳ではなく、回想パートが映画全体に占める割合の大きさゆえに重さ、暗さがのしかかります。   それに回想パートと現在パートとで話がほぼ連動していない、別の物語として切り離せてしまうという点に問題があります。回想時点から現在時点までの失われた時間が、映画自体からも失われてしまっているのですよね。  この遊離っぷりは映画の統一性を失わせ(現在パートが大きく割り込む回想パートによって停滞し続けるという結果を生みます)、人間のエゴによって自然が失われてゆく物語が大勢を占め、自然を取り戻すための物語としてはとても薄いという、見終わってみると暗く重い部分から受けるストレスばかりが印象に残る映画です。   似非ユートピア部分のデザインに面白さが集中している感じもあって、それはテーマに反してしまう危険性も孕んでいる訳で、テーマやメッセージはいいのだけれども、それを伝える方法(構成にしろ美術にしろ)はあまり上手くいっていないような感じがしました。
[映画館(吹替)] 6点(2014-02-23 22:25:07)(良:1票)
626.  キック・アス ジャスティス・フォーエバー 《ネタバレ》 
 前作に比べるとヌルくてフツー。   だけど神格化された存在である前作の、流行りの血みどろバイオレンス描写とメタヒーローもの状態(メタだらけになったらそっちが主流になってしまうという矛盾を生むのよね・・・)がちっとも好きでない私にとってはむしろ今回の方がまだマシ、って感じで。   キックアスよりもヒットガールの方が扱いが大きいんじゃない?って感じは、前作で評判だった部分を拡大しちゃう続編モノ、っていう安易な流れを踏襲してたりしますが、ヒットガール好き的にはそれはそれでいいんじゃない?って。バンでの逆襲シーンは単純に燃えますしね。  今回はヒットガールと普通の女子高生との間の揺らぎが存在していて、前作の「まるで嗜虐的に悪人をどんどん殺しているように見えてドン引き」って部分が抑え気味になってますし。   一方のキックアスに関しては凡人と言うより常識人化していて、言動も、与えられたドラマもフツーで(『バットマン』か?『スパイダーマン』か?)つまんないキャラに磨きをかけているようで、キックアスという看板はそろそろ終了かなぁ、って感じがしないでもなく。   だけど「個人的には前作よりはマシ」なだけで、今回は傑作!とかいう訳ではなく(ゲロゲリ棒なんて小学生並みのネタを見て喜べる訳もなく)、クライマックスの乱闘の凡庸な感じも含めて(あれ、もっと犠牲者が出ないと全体の流れから言って不自然)、決して好きではないです。   まあ、「美しい映画」が見たいと思ったらそもそもこれは選ばないでしょうけど。美しい『キック・アス』が見たい、なんて言うのは絶対にあり得ないわがままなのかな。世の中には美しい血みどろ映画もあったりするんですが。
[映画館(字幕)] 6点(2014-02-23 21:25:10)
627.  ロボコップ(2014) 《ネタバレ》 
 タイトルは『ボクがロボコップになった理由』とでもした方がいいんじゃないかな。   男子中学生がウハウハ喜ぶようなアクション!バイオレンス!グロ!なんてオリジナル作品のノリとは一線を画したいと思ったんでしょうかねぇ。ちょっとお利口さんな、ハイブロウな映画を目指したのかもしれません。  ドラマ中心でアクション控えめ。はい、“ロボコップ”なのに。   お話しは「悪がはびこるデトロイト」なんて部分はごくごく小さくして、オムニ社がいかにロボットによる防衛産業をアメリカ国内で普及させるか、そのためにいかに法や世論に斬り込むかが描かれ、そしてその犠牲となって心を奪われ家庭を省みない企業戦士となってゆくマーフィの悲哀が描かれる訳です。当然、大して面白くありません。   オリジナル作品に比べるとマーフィがロボコップ化してゆく部分に長々と時間を取っております。最初はマーフィの人格が存在していて、そこから徐々に人間性を奪われてゆくという、オリジナルとは逆の流れに多くの時間をかけているのですね。当然、大して面白くありません。   で、塩分控えめ風なアクションシーンは画面がまるでゲームのようで、それも最近のアクション映画に見られるようなFPS、TPS風ではなく、『バーチャコップ』のようなレールガンシューティング風。当然、大して面白くありません。   お馴染みの曲は今回も使われていて、ところがなんだかとてもハンパな使い方で、いや、もうちょっと鳴らしてくれてもいいんじゃない?という感じで。   オリジナル作品はバイオレンス色強すぎであんまり好きじゃなかったりするのですが、リメイクなこちらは“ロボ”な“コップ”の映画に一体何を求めちゃったんだろう?みたいな感じで、なんだか湿った花火みたいな映画でした。   サミュエルだけ、ちょっと面白いキャラでしたけど。
[試写会(字幕)] 4点(2014-02-21 22:51:04)(良:2票)
628.  クルードさんちのはじめての冒険 《ネタバレ》 
 VODで2度見た後、更に3Dブルーレイを購入して見ました。   クリス・サンダースの作品は『リロ&スティッチ』『ヒックとドラゴン』そしてこれと、異質な存在を受け入れる事によって変革がもたらされ家族が新しい形に再生される事が描かれるという点で一貫しています。  古き形式や思想に拘る事なく、他者の存在を、資質を認める。それが子供の未来を拓く、と。   今回の作品は前2作のような2人だけの家族ではなく6人家族なので、一層強く家族という集合体の在り様を示しているように思います。   光と闇、前進と停滞、恐れと勇気、知力と体力、幾つもの対立構造を象徴的に散りばめ、原始人の進化を人の意識の進歩に重ねて描く、今回も奥行きを持った作品でした。   物語は『ダイナソー』『アイス・エイジ2』とよく似ていて新味がないのが残念ではあるのですが、その独特な作品世界は本当に魅力的。モノトーンの洞穴生活を追われる事で広がる密林の色彩や不思議な動物達の生態に心躍ります。   そして何よりキャラクターに吹き込まれた生命感。どう見てもヘンな顔(原始人なので)、汚れと傷と荒れのテクスチャーに彩られた肌、だけれどもそのCGの塊に流れる確かな血を感じられるのです。「皮膚感覚」という言葉を地でいくような感じ。  カワイイとは言い難いデザインのヒロインの肌の質感から確実に「オンナ」を感じられるという。  相手の匂いを嗅いで認識するという表現共々、妙なエロティシズムが感じられるのですが、そういう「ナマな生」をファミリー向けCGアニメが漂わせているっていうのが深いなぁ、と。   アニメのキャラクターに命を吹き込む力、それはどうも近年、日本よりも海外の方が優れている気がします。   3Dの効果も毎度のように見事なドリームワークス、日本の興行ではジブリとピクサーとが安心ブランドとして定着していますが、ドリームワークスアニメーションの実力はそれらを大きく上回ってきていると思います。
[ブルーレイ(吹替)] 9点(2014-02-19 22:25:47)
629.  スーサイド・ショップ 《ネタバレ》 
 自殺グッズ専門店を営む一家の物語。冒頭から幾つもの死にっぷりを見せてくれるブラックなアニメ。  陰鬱な世界の中でも際立って陰鬱な一家の中に生まれた次男が変革をもたらしてゆく、というのが主軸になっています。   その中で長女が全裸で踊るシーンがありまして。陰鬱な家庭に生まれて当然の如く陰鬱な少女に育った彼女が、弟の贈り物に胸を躍らせ裸で踊り、その光景を覗き見た少年と友人達もまた性(生)の目覚めに心ときめかせてゆくという。   こう書くと随分と即物的な表現のようにも思えますが、ポイントは長女の姿がかなり醜く描かれているという事。目つきが悪く目の下はくすみ、紫色の唇は突き出していて、体型は樽型。  そんな彼女が生気を取り戻してゆく映像は醜から美へと至るエロティシズムに溢れていて、死の匂いが立ち込める世界から生へと目覚めてゆく流れを見事に表現していると思います。  モノトーンの世界からカラフルでオプティミスティックなラストシーンへと至る映画の中にあって、その長女のダンスシーンはインパクトのあるアクセントとなって大きな存在感を与えています。   表現の多様性において、アニメという分野はまだまだ伸び代があると思うのですが、その可能性は現在、海外のアニメ作品から強く感じられるように思います。こういう様々なカタチがあるからこそ、アニメって楽しいと思うんですよね。
[映画館(字幕)] 8点(2014-02-19 22:20:29)(良:1票)
630.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
 このところ、仕事中にぼーっと考えていた(仕事自体はルーチンワークなもので)事を幾つかの作品に分けて文章化しようかと。なのでこの作品については全面改稿します。   『風立ちぬ』にはジブリ作品としては初?、暗喩でなく明確にセックスを描いた初夜のシーンがありますが、思わず苦笑してしまったアレは絵として『風の谷のナウシカ』でテトを守るためにナウシカが胸を開いて中に導くシーンと全く同じなわけで。   つまりあそこはエロティシズムとは無縁の子を守る母の視点、「ここに来てお母ちゃんのおっぱいを吸いなさい」って事で。   宮崎アニメの女性像は明確に2つに分類されます。少女と母。男が守るのは常に少女の方で、その男を内包するのが母の役割。  そして、母ポジションのキャラはいつもおっぱいが大きく描かれてます(モンスリーとかクラリスとかナウシカとかドーラとかオソノさんとかエボシ御前とか。ちなみに悠子とかリサとかの母親失格な母親キャラのおっぱいは小さく描かれてるんです)。もちろん、少女から母へと役割を転じてゆく『ハウルの動く城』のソフィーのように両者の間に存在するキャラもおりますが。  毎度ロリコンとマザコンを明確に打ち出す宮崎アニメの潔さ(笑)   男は外では常に夢を追い、だけど家に帰ったらママの大きな胸に抱かれて眠りたい、今回の映画はそういう願望の集大成ってところでしょうかねぇ。なので、ゼロ戦がどうの、戦争がどうのではなくて、もっとそれ以前の話。普遍的なようでミニマムかな。  それが宮崎アニメの魅力なのかもしれないですし、そしてそれを頂点とする今の日本のアニメの限界。   よくアニメファンは海外アニメを見て「外国人は萌えが判ってない」とか言いますけど、盲目的にソコに停滞しちゃってる童貞臭漂わせた状態が正しいとでもいうのでしょうかねぇ?
[映画館(邦画)] 6点(2014-02-19 21:33:59)
631.  ねらわれた学園(2012) 《ネタバレ》 
 ここまで志の低いアニメを見るのも珍し・・・くもないですか、最近は。   絵がキレイキレイ。透過光処理を使いまくって画面が全編キラキラ。江ノ電沿線を舞台にした青春SFストーリー、なのですが、とにかくアニメファンに媚び媚びな作りで真面目な映画作りをしようって気は無いのか?って感じで。   話はヒック似とカヲルくん似の男子二人がイチャイチャするのを幼なじみタイプといいんちょタイプの女子二人が眺めてハアハアしてるってシロモノで、そういう萌え属性のある人なら楽しめるよ~、って。バカぁ?  特にいいんちょったら延々ハァハァ欲情しまくってて、なんかどっかおかしな人にしか見えないわけですが、最近のアニメファンってのはああいう表現がいいのかね?   で、肝心のメインストーリーはどこが『ねらわれた学園』なんだってくらいに学園がねらわれてません(笑) つーか物語は途中で学園なんてどうでもよくなっちゃったりします。  そもそも過去を変えるだの使い魔だの記憶が消えるだののゴチャゴチャしたSF的設定はひたすらドラマを作るためのご都合主義的な存在で、つまりは四人の登場人物の恋愛話のみがこの映画の本体であって、その他の部分は便宜的に置いてあるだけでその実あっても無くてもどうでもいいレベルでしかありません。   あと、細かいツッコミどころ。キレイキレイな美術ですが海岸線が一点透視法で描かれたカットで1つの波が遠景から近景まで画面上を平行移動していて。あれだと遠方側の波はとてつもないスピードで押し寄せてますな・・・(最近のデジタル作画が当たり前になっているアニメの場合、そういうミスはソフトがリリースされる時に修正されたりするのでどうなってるか判りませんが)。   褒められるところがあるとすれば、キャラがよく動くってところくらいですか。   やり様によっては爽やかな青春物語に昇華できたと思うんですが、表現がアニメファン向けに閉じまくったシロモノで、でも、そういう事をされて果たしてアニメファンは喜べるのだろうか?と甚だ疑問に感じました。  最初からアニメファンだけを目当てに作ってコケた場合の惨状ってのは目も当てられませんからねぇ。  アニメ製作者はもう少し志を高く持って映画というものに臨んで頂きたいものです。
[映画館(邦画)] 2点(2014-02-18 23:05:13)(良:1票)
632.  最強のふたり 《ネタバレ》 
冒頭のアレは警官に対してと同様、映画を見ている客側も騙しておいた方が良かったんじゃないかなぁ。サスペンス的な要素を最初に置いておいて、本編は果たしてどうそこへ繋がるのか、みたいな感じにして。さて、決して感動を押しつけてこないこの映画、何が特徴的かって、二人の出会いからお互いが影響されてゆく過程が、もうちっとも能動的でないの。単にその相手が近くに存在する事で必然的に影響されあってしまうって状態で、それぞれはちっとも前を向いた指向性を持っていないという。そのクセ相手に対しては前を向け!って。それで未来が開けてゆきました、っていうのは面白いなと。それぞれがエゴイスティックな面を出しやすい性格なので、あまり気持ち良くはないのですけれど。だけど実話を元にしているとは言え、これは『最高の人生の見つけ方』同様、しょせんお金持ちのファンタジーなんですよね。半身不随の父の介護をしてきた身から見れば、なんていうか、とってもぬるいゆるい甘いステキなオハナシに映るワケで、生に対する凄絶な渇望と闘争、なんてのは望むべくもないよね、そして世の中結局お金だわよね、みたいな感じで。これは娯楽映画で障害者映画ではありません、というのが大前提として存在している訳で、そんなところを徹底的にリアルにしたところで映画が目指すところからは外れてゆくだけでしょうから、これはもう仕方ないのですけども、自分の経験からこのファンタジーを幸せに眺める事はちょっと無理でした。
[映画館(字幕)] 6点(2014-02-17 22:03:30)(良:1票)
633.  エージェント:ライアン 《ネタバレ》 
 テンポ良くラストまで全く飽きさせず引っ張ってゆく感じは良かったと思います。ですが、この映画独特の個性、魅力があったか、っていうと、そんなには・・・  世にエージェントモノが色々と出ている中で、他に無い「コレ!」と言った決定的な個性がエピソードからも役者からもあまり感じられないのですよね。   ライアンは大学で論文を書きつつ海兵隊で英雄的な活動をしたって事で、頭もキレるし体も動くし、でも、それが映画をフツーにしちゃってます。  予告編で描かれていた「なんで分析官がスパイの真似をしなくちゃならなくなっちゃったんだ?」って危うさ、それが実際の映画には殆ど無くて、いきなり襲われても勝っちゃうし、潜入しても上手くやっちゃうし。もっと「助けられつつ」ってところを強調した描き方にして欲しかった感じ。前半はドジ踏みっぱなしくらいでね。結局ずっと上手くいきまくりなわけで。   後半、婚約者にさっさと正体がバレたり、その婚約者が危険な任務に協力したりするあたりの甘い設定はともかく、ロシアからアメリカに戻る過程でテロの実行犯に迫ってゆく展開は、いくら頭がキレるって言ったって、あれじゃ魔法みたいで。メチャクチャハイテンポな展開は「いやいや、ちょっとその推理は待って」っていうツッコミを入れさせないため?   国家対国家が背景にある事件の、そのテロ実行犯の意外なまでの計画性の無さ、杜撰さもツッコミどころ。いよいよその時が来た、とか言うわりに危機に陥ったところで誰からもフォローされない孤立無援状態じゃ、そりゃ失敗もしますわ。   ケネス・ブラナーの演出は人物シーンの表情の捉え方、空間の中の人物の置き方がイイ感じですが、アクションシーンになるとゴチャゴチャして見辛くなっちゃってます。   最後に国家にとっての英雄として持ち上げられるライアン、アメリカの危機は世界の危機、アメリカの正義は世界の正義とオチを付けられた映画の監督がイギリス人なのは、そこに何らかの皮肉が混じっているのかしら? いや、どうか混じっていて欲しいものですが。
[映画館(字幕)] 6点(2014-02-16 15:24:48)
634.  THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ! 《ネタバレ》 
 ゲームは『1』『L4U』『2』と持ってますが、何しろ360信者なので『アイマス』はとうの昔にオワコン化してるわけです。バンナムがそれまで支えたユーザーを裏切った後の『アイマス』なんてどうなろうが知ったこっちゃありません。  なのでこの映画にもお金を払う気は一切ありませんでしたが、特典フィルムに釣られてつい。   で、感想ですが360信者にとってだけでなく『アイマス』自体マジでオワコン化してるんだなぁ、と思わせるような作品で。amazonでフィギュアが特価ばっかになってきてるとかいう現実もありますけどね、そもそも作品を送る側がもう終わらせちゃってる状態。   何しろレギュラーメンバーが春香以外、全員枯れちゃってるんですよ。茶飲み友達かってくらいになーんの葛藤もドラマも無く悟りきって仲良くまったり過ごしてるだけ。成長っていうか、もう全員黄昏迎えてるやん。   で、その代わりに馴染みの無い新規キャラのダンスチームにドラマを置いてるのですが、これがもうありきたりのドラマを延々と引っ張り続ける訳ですね。  「春香、さっさと会いに行け」と心の中でツッコミ入れてから45分、春香ウダウダ。ドラマ的にさっさと解決できるレベルのものを物語の核にしちゃってるんでとっても退屈な話。あくまで『アイマス』なので春香視点で描かなくちゃならないからダンスチーム側のドラマを大きくしきれませんし。   で、これが凡庸な解決を経て「よく動く」と評判のラストのライブシーンへと繋がるわけですが、よく動くのはカメラワークで、キャラのアニメートなんて結構雑。動かし過ぎでちゃんと表情が認識できませんし。  このライブシーンでキッチリ全員の表情見せないでどうすんだか。しかも一曲で終了。何やってんだか。   『アイマス』ってお気に入りのキャラを選んで育成するゲームじゃないですか。ファンの贔屓キャラを画面上で生かしてあげてこそでしょ。それがちゃんとできないような作品じゃ失格かな。これまでのキャラ全員をキチンと立たせてあげられる事ができなかったって点で、映画化は成功したとは思えません。   つーか『Wake Up,Girls!』の方がデキはダメダメだけどよっぽど面白くない?
[映画館(邦画)] 4点(2014-02-15 21:18:34)
635.  華麗なるギャツビー(2013) 《ネタバレ》 
 この映画のオリジナルな良さ、という点においてなんか微妙な感じがして。   秀逸なのは街の人々の生と死を見おろす眼科医の看板の目なのですが、あれは原作から存在しているものなので(ちゃんと宝塚版にも存在してますし)、忠実な映像化以上のモノではない気がしますし。   バズ・ラーマンのチカチカするような賑やかな画、あの紛い物みたいなインチキくさい作りが好きではあるんですが、それが今回は必ずしもいい方向に転んでいるとは思えないんですよね。  今回はむしろちゃんとした時代設定の元で、忠実にアール・ヌーヴォーからアール・デコへ至る美術で飾られた世界が見たかったです。   ガチャガチャと賑やかなせいで、妙に全体がペラペラな印象で、ギャツビーがやたら幼稚な人間に思えてしまいました。  金や地位に群がる連中の空疎なから騒ぎは(過剰なくらいに)描けていても、その間に吹く虚しいすきま風や本心から求めていたものに関する描写は通り一遍な感じが無きにしもあらず。  ギャツビーが手を伸ばし掴もうとしていた緑色の光、あれがもうちょっとだけギャツビーと観客を誘う役割を担っていたら良かったように思います。   それにしても最近のディカプリオはどうもジャック・ニコルソン化してきているような気がして仕方ないです。
[映画館(字幕)] 6点(2014-02-14 21:15:06)
636.  劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising- 《ネタバレ》 
 最大の難点は前作の映画から直接繋がっている訳ではない、間にテレビシリーズのエピソードを挟んで初めて成立する話だという事。なので冒頭にダイジェストでテレビシリーズのまとめが入りますが、それで不細工な成立の仕方を隠せる訳ではありません。   さて、今回はテレビシリーズの続きとなる完全新エピソード、それだけに制約は少なくなっている筈なのですが・・・。  やはり『タイバニ』は『タイバニ』なんですよね。二軍落ちした二人が何か面白いエピソードを見せてくれるのか、というとテレビシリーズから延長線を引っ張ってるような話で。虎徹は相変わらずヒーローとしての限界にウダウダと苦悩している状態で、またお人好しエピソード重ねてます、って。バーナビーも相変わらずのツンデレ兄さん。  むしろ二軍メンバーでもっと色々と見せてくれたら環境の違いの面白味が出て良かったんじゃないかと思うのですが。   他ヒーローもテレビシリーズからまんま延長されただけって感じなんですよね。このキャラの描写はここまで、っていう境界線が明確に引っ張ってあるかのような新鮮さの無さ。唯一、トラウマに呑まれる事になるネイサンのみ、新たな面白味が出ていたと思います。   クライマックスはハリウッド製アメコミ映画なみの一大アクションで、多元的かつ立体的な運動っぷりが心地良いです。あれでもう少し刈りこんで流れをスッキリさせていたら更に気持ち良かったと思うのですが。当然こうなるだろうって流れに到達するまでをちょっとタメ過ぎててストレス感じちゃいました。  最後に犯人側にいきなりドラマを作っても、それまでの描写が皆無なために、単にモヤモヤを残してしまったような状態。   終わってみればまたまた意外なスケールの無さ(それでも前作よりは遙かに大きいですが)に「おや?」って感じ、まだまだ続けるのかいな、って雰囲気がバリバリで、1本の完成された映画を見たという満足感には大きく欠けてしまいます。   この微妙に外されてゆく、満たされないもどかしい感じこそが『タイバニ』の魅力なんでしょうかねぇ。私にはやっぱり理解できなかったりするのですが。
[映画館(邦画)] 6点(2014-02-13 21:00:41)
637.  スノーピアサー 《ネタバレ》 
 前半、ありがちなB級SFアクション映画で、ポン・ジュノ監督ともあろうものがハリウッドに呑み込まれまくったモノを作っちゃったかぁ、って失望気味だったのですが、中盤からどんどんと一筋縄ではいかないヘンな映画になっていって、ああ、監督、ちゃんとブレなかったんだ(笑)ってひと安心。   『ほえる犬は噛まない』『殺人の追憶』『グエムル 漢江の怪物』『母なる証明』と、ポン・ジュノ監督の作品は一貫して「英雄になりそこなう底辺の人々」を描いています。正義の名の元に体制に逆らい、真実を暴いてゆこうとする、だけど待ち構えるのはいつも皮肉な展開。   今回の作品はそのポン・ジュノ路線をいっそう純化させたような内容で。  一本の列車に凝縮された社会の縮図があって(この部分、エド・ハリスのセリフを始めとして説明し過ぎた感はありますが)、その中で底辺の人々の闘争があって。   一両一両の小さな空間にまとめられ象徴された世界(扉が開かれるごとに全く趣向が変わってゆく、その魅力的な仕掛けが楽しく)、そしてその社会の縮図を守ろうとする意志と破壊しようとする意志のバランス。それぞれが脆弱なものの上に成立している現実、それぞれの役割を全うする事こそが、社会のシステムのバランスを保つ秘訣・・・でも?   最後の投げっぱなしには決して明るい未来が開けてはいません。だけど、じゃあ今のシステムの上に安住する事こそが幸せなのか、上を向かずただそこにある現実を甘受していればいいのか、と言えば・・・。いずれにしろ今の行動が未来に責任を残す事に変わりはない、その「今」を描く事にポン・ジュノ監督はいつも腐心しているように思います。   予告から受ける印象よりもずっとヘンな映画で、それゆえポン・ジュノらしい快作でした。
[映画館(字幕)] 8点(2014-02-13 20:50:35)
638.  劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning- 《ネタバレ》 
 『タイバニ』の面白さっていうのがどうも判りません。ずっと触れてきていながら(まるで片目で見るかのように、ですが)何が面白いのか掴み兼ねてる状態なんですよね。   アメコミもののパロディみたいな作品なのですが、同じくパロディとして先に登場した『ミステリーメン』(スポンサーロゴ背負ってるってのはコレが元ネタ?)や『Mr.インクレディブル』に似つつ、それらを越えてゆくモノが感じられません。  そこに盛り込まれた雑多なイメージはひたすらとっ散らかった印象で統一感に欠け、そられの中からとっかかりを見つけようにもどうも掴みどころが無い、美味しそうに思えながら延々とハズし続けているような、そんな感じ。  アメコミとアニメ、大人向けと子供向け、シリアスとコメディ、一般向けとマニア向け、それらの間にあってそれぞれを両立させようとしているような感じがなんとも歯痒いハンパさを生んでいる作品、というイメージ。   さて、この映画版はテレビシリーズの出だしの部分+それ以降の物語との間に入る追加エピソードという構成なのですが、この作品を見る事で『タイバニ』の世界観を理解する事はできても、映画という舞台で何らかの新しいモノに触れられるのかというと、これがあんまり。  追加エピソードは一人の犯罪者との戦いを描く「この程度で映画を作っちゃったのか」ってレベルの話。以降に続く部分との齟齬をきたしてはいけない訳ですから、どうしても決められた狭い枠の中に納められてしまうのは当然ではあるのでしょうが。  虎徹とバーナビーのキャラの個性やスタンスの違いとコンビ成立の足掛かりという意味で組まれたエピソードであるものの、その敵の小物っぷりや展開する舞台の狭さ、テレビシリーズを見てきた人間にも、映画を期待した人間にも微妙な感じが否めません。   どこかで見たような事があるエピソードやキャラクター、そこから先のオリジナルな魅力が感じられないのがどうにもこうにも。ペラく見える表面の、本当は存在して当然な筈の奥行きのある裏側、それがちっとも見えてこないのが『タイバニ』なんですよね。
[映画館(邦画)] 4点(2014-02-11 21:53:00)
639.  大脱出(2013) 《ネタバレ》 
 愚かな配給会社や映画ライターのせいで映画前半の、どこに刑務所があるのかという秘密が明らかになってゆく流れが一切無効になってしまい、無駄に勿体つけただけの展開に。この人達には自分の行為が映画の脚本や演出を意味のないものにしてしまったっていう自覚があるんでしょうか? 業界はこういう馬鹿な連中を平気でのさばらせておいていいんでしょうかねぇ?   さて、じゃあそれがなければ傑作だったかというと、うーん。退屈はせずにそれなり、そこそこ楽しめはしますが・・・。   脱獄の計画を組み上げてゆくシチュエーションはあちこちに疑問符が浮かびますし(あれだけ監視されているのに普通に丸見えの場所で脱獄の会話していたり、ドクターに取り入ってゆく流れなんか、相手のメンタル面に訴えるにしても描写が曖昧で説得力が感じられなくて)、結局最後は力技で解決に持ってゆくので雑だなぁ、と。   それにスタローンの得意技な寡黙な役というのが相変わらず愚鈍な感じで大根にしか見えなくて困ったもので。   シュワルツェネッガーがヘリからマシンガンを取り外してバリバリ!ってところでコレコレ!って感じで気分が盛り上がりはしましたが、じゃあ、スタローンとシュワルツェネッガーで、おお、さすがにこの二人の共演作だけの事はある!ってところまで行ってたかっていうと微妙。  脱獄って言いつつ大虐殺になっちゃうクライマックスの不自然っぷりをもう無理矢理ねじ伏せちゃうようなパワーは既に二人から失われているわけで、それをなんとか演出側で上手く見せる事はできなかったのかなぁ。  この話ならばもう少しキビキビ動けるコンビに演じさせた方が良かったんじゃない?みたいな状態では困ってしまいますね。
[映画館(字幕)] 6点(2014-01-14 23:22:43)(良:1票)
640.  くもりときどきミートボール2 フード・アニマル誕生の秘密 《ネタバレ》 
 前作の独自センスに遙かに及びません。   前作のラストシーンからそのまま始まるという展開にはワクワクさせられましたが、明らかな『ジュラシック・パーク』と『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク』からの引用が生む既視感が映画をとても凡庸なものにしてしまっています。  オリジナリティは失われ、定型フォーマット状態の物語が進んでゆくばかり。   更に大きな問題は作品内でのフードアニマルという存在の成立の仕方。  フードアニマルそのものは一部が前作のクライマックスシーンに登場しているので、そこから話が広がったのはいいのですが、フードアニマルの扱いが動物愛護方向に向いてしまっているので、前作後半の飽食批判が歪んだ形となってここに至ってしまったように見えてしまい。  歪んだテクノロジーによって生み出され続ける生命という問題からは目を逸らし、そのテクノロジーを独占しようとする悪役の駆逐と歪んだ生命との安易な共存オチで、果たしてそれでいいのか?という疑問だらけのままの幕で。  そこから更なる続編に繋げようとでもいうのでしょうか?(だとして「守られなければならないステキなフードアニマル」を持て余すのは目に見えていますが)   別の角度から見ると、これは大企業から搾取される才能、その才能が生み出したものを大企業から守ろうとする話であったりするわけで、つまりフードアニマルというのはクリエイティビティの象徴であったりするのかもしれません。悪の親玉がスティーブ・ジョブズ似なソニー作品、と考えると、なんだかイヤな臭いを感じてしまったりもして、手前味噌的な何かを表現したかったり?なんて思ってしまうのは下衆の勘繰りってヤツでしょうかねぇ?
[映画館(吹替)] 6点(2014-01-14 22:24:14)
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