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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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641.  男はつらいよ ぼくの伯父さん 《ネタバレ》 
この回から後藤久美子演じる泉が登場し、満男の恋がメインとなる。この後の作品では満男の恋と寅さんの恋が同時に描かれる形式となるが、この作品では完全に満男と泉のエピソードに焦点があてられ、寅さんは自分の恋もせず、(一応、「寅次郎純情詩集」に出演した檀ふみが違う役柄で登場しているが、あくまで登場人物の一人に過ぎない。)甥の恋の行方を見守る脇役に徹している。というわけでこれを「男はつらいよ」の一作として見ると、なんだか物足りないが、満男が主人公の青春映画としてみるとなかなかよく出来た映画だと思う。
[地上波(邦画)] 7点(2019-04-04 19:10:07)
642.  男はつらいよ 寅次郎紙風船 《ネタバレ》 
今回は寅さんが死んだ友達(小沢昭一)から「俺が死んだら女房(音無美紀子)と結婚してくれ。」と遺言されるというちょっと湿っぽい設定。冒頭の同窓会で邪険にされる寅さんが気の毒すぎる。ところで寅さんの同級生三人の中に以前「私の寅さん」で今回と同じ役を演じた前田武彦がいたが、そのときは寅さんに竹馬の友のように接していたのに今回はほかの二人(犬塚弘、東八郎)と一緒になって寅さんにつらくあったっているのはどういうことなのだろう。
[地上波(邦画)] 5点(2019-04-04 18:55:50)
643.  海がきこえる<TVM> 《ネタバレ》 
映画専門な感のあるスタジオジブリには珍しいテレビ用単発アニメ。ヒロインがこれまで見てきたジブリアニメのヒロインと比べてかなりイライラする性格(ひょっとしたらジブリアニメのヒロイン史上最悪かも。)だったり、未成年の飲酒シーンがあったりして、(冒頭のお断りテロップにビックリ。)これ、本当にジブリなのかと一瞬思ってしまったが、同時にそこがちょっと新鮮に感じられたりもした。高校生の青春を描いたアニメとしてはむしろよく出来ていて、友情や恋など「耳をすませば」のような青臭さを感じてもおかしくないのにそれをあまり気にせずに見られたのが不思議。同窓会前夜に昔殴ってしまったことを謝る松野には自分にもそういうところがあるかも知れないと思い、つい感情移入してしまった。同窓会のシーンも印象的で、とくに「私たち、狭い世界に生きてたんだね。」というセリフに昔の自分を思い出してしまい、当時の自分の価値観というものがいかにどうでもいいものであったかを思い知らされるときがあるのでなんだか共感できたし、すごくリアリティーを感じ、ちょっぴり切なくなった。いつも欠席している同窓会だけど、今年はちょっと行ってみようかという気にも少しなったかな。全体的に見てジブリっぽさはあまり感じられない作品で、実質若手スタッフ育成のための企画だったようだが、最近のジブリアニメにはないよさ(本職の声優使ってる以外で。)は確かにある作品に仕上がっている。
[地上波(邦画)] 7点(2019-04-02 23:09:46)
644.  トラック野郎 故郷特急便 《ネタバレ》 
シリーズ第10作。冒頭にシリーズ10本記念と表示される力の入れようで、いつもと違い、今までなかったマドンナに石川さゆりと森下愛子という二人を迎えている。(桃さんがマドンナに惚れた時に星が出るのもちゃんと二回ある。)病気になったジョナサン(愛川欽也)に代わって、母ちゃん(春川ますみ)が一時的に桃さん(菅原文太)とコンビを組んでジョナサン号を運転しているのはシリーズでも珍しい気がする。桃さんがライバル(原田大二郎)との喧嘩で「南国土佐を後にして」のレコードを割ってしまい、そのレコードを聴きたがっている風美子(森下愛子)の寝たきりの母親のために、その歌い手である結花(石川さゆり)を連れてきて歌わせるシーンは、桃さんらしい優しさがとてもよく出ていてよかった。今回のライバルは過去に闘犬で負けた過去があり、その相手を打ち負かしたいという一心で帰ってくるが、その相手を演じているのが安部徹というのは見ていてなんだか「網走番外地」シリーズを思い出してしまうが、さすがにそこまでワルではないのもなんか良い。(これが任侠映画だったら原田大二郎は間違いなく殺されている。)そして、やっぱり今回、いちばん良かったのはクライマックス、桃さんに惚れ、「あなたの奥さんになるの。」という結花に対して、彼女の夢であった歌手としての成功を後押しするためにあえて自分から身を引く桃さんの姿はこれまで以上にカッコよく、自分を犠牲にしても、惚れた相手の幸福を願う桃さんはそれでこそ男だ!と思わずにはいられないし、本当に熱くて素直に感動した。撮影中は次回作もやるつもりだったのが、いろいろあって結果的に今回が最終作となってしまったわけだが、このクライマックスの別れのシーンは本当に最終作のラストに相応しいもので、最後がこのラストで本当に良かったと心から思う。これでこのシリーズはすべて見終わったことになるのだが、やっぱり、桃さんの男としての生きざまにすごく憧れるし、シリーズ自体も「男はつらいよ」シリーズとは違った良さがあり、まさしく名シリーズだったと思う。これで終わってしまうのは惜しい気もするが、最後に、桃さん、ジョナサン、そして鈴木則文監督、素晴らしいシリーズを今までありがとうと心から感謝を言いたい。
[DVD(邦画)] 9点(2019-03-30 21:03:59)(良:1票)
645.  木更津キャッツアイ ワールドシリーズ 《ネタバレ》 
劇場版第2作にして完結編となる本作。前作「日本シリーズ」が、テレビドラマの劇場版にありがちなお祭り的な内容だったのに対して、今回はそういった部分はあまりなく、ストーリー的にはこのころの邦画でよく作られていた「黄泉がえり」系で、ついに死んでしまったぶっさん(岡田准一)が現世に帰ってきて、という筋立てだが、やはりぶっさんがただ死んで物語が完結するよりはこういうほうがこのシリーズらしいし、バンビ(櫻井翔)がぶっさんの「それを作れば彼が来る」という声を聞いたところから始まる「フィールド・オブ・ドリームス」そのまんまのような展開もこのシリーズらしく、(元ネタもちゃんと明かしている。)見ていて思わず笑ってしまう。本作は連ドラシリーズや「日本シリーズ」に比べればゆっくりとした普通のペースで進行し、むしろぶっさんが本格的に登場するまでが長いとさえ感じるのだが、見終わって考えてみれば、クライマックスのキャッツとぶっさんの別れをより印象的に見せるためだったのかもと思えてくる。回想で描かれるいまわの際のぶっさんと周囲の人々の中でただ一人彼を看取った父親(小日向文世)のやりとり、連ドラシリーズからずっとこの二人の微妙な関係を見てきたからこそここのシーンは来るものがあり、感動的だ。そしてそれはよみがえったぶっさんが父親にだけ見えない理由にもなっているというのが切ない。ぶっさん死んで三年がたち、バンビらほかのキャッツのメンバーも少し大人になっている。でも、死んでしまったぶっさんはあの時の仲間とワイワイやっていたころのままというズレが結果的に別れにつながるというのがリアルで、大切な人が死んでしまっても生きてる者はそれを乗り越えて今を一生懸命に生きなければならない、前に進んでいかなければならない、若い頃の仲間とのどんな楽しい日々でもいつかは必ず終わるという、ありきたりだが重要で道徳的なメッセージが心に残る。そして、これこそがクドカンがシリーズの最後に言いたかったことではないだろうかと感じるし、これを以って本当に「木更津キャッツアイ」の物語はキレイに完結したと思う。最初に連ドラ第1話を見た時にはとっつきにくい印象が強かったのだが、最後まで見て本当に良い作品に出会えたと思えたことが素直に嬉しい。それともう一つ、今まではメインの登場人物たちが草野球チームに所属している設定ながら、野球自体にはそれほどスポットが当たってなかった気がするのだが、本作では野球にもしっかりスポットがあてられていて、そのあたりにも最後であることを感じさせている。
[DVD(邦画)] 7点(2019-03-28 17:34:57)
646.  トラック野郎 熱風5000キロ 《ネタバレ》 
シリーズも終盤となる第9作で、鈴木則文監督が脚本にも参加している作品としてはこれが最後となる。今回はこれが映画デビュー作の小野みゆきをマドンナに迎えていて、演じる役柄は桃さん(菅原文太)と酒飲み対決をするような男勝りのキャラクターなのだが、男勝りの女性はシリーズ過去作にも登場していたが、それがマドンナとして登場するのは珍しい。前作ではなかったオープニングの「一番星ブルース」と桃さんがマドンナに惚れた時に星が見える演出が今回復活しているが、星の演出がマドンナとの初対面時ではないのも異色な感じ。そんな今回はいつもよりも桃さんの恋は全面には出ず、笑いも少なめというのが物足りないのだが、むしろ中盤から始まる社会派ドラマのようなゲスト陣(地井武男、金田龍之介)による確執を描いたシリアスな部分にけっこう力が入っていて、見ごたえもあった。しかし、こういう単なる喜劇に収まらない重いテーマも臆することなく取り上げている回もあるのがこのシリーズらしさでもあるのだが、今回はこの部分に桃さんらレギュラー陣がほとんど絡んでいないため、少し違和感もあったのも事実。今回、桃さんが一番星号を修理に出していて、必然的に桃さんがトラックを運転しているシーンが少ないのだが、これはこれでたまにはいいかと思えるし、以前、川谷拓三がトラック野郎ではないライバル役で出演していたが、今回の地井武男演じるライバルであるノサップは運転はするものの、彼自前のデコトラは出てこないというのが意表をついている。ほかにドラマとしては作業中の事故で死んでしまった仲間のトラック野郎の幼い娘と母親(二宮さよ子)の再会劇が描かれているが、ここにもう少し深みが欲しかった気もするし、この少女を母親の元へ送り届けるために修理を終えたばかりの一番星号で激走するクライマックスもいつもに比べてあっさりとした印象だったのはやっぱり何か物足りない。全体としてはシリーズの中ではイマイチな回かと思うものの、マドンナとノサップが牛の乳しぼりをしているときの会話を聞いた桃さんの勘違いからノサップと殴り合いを始める展開や、ドライブインでインベーダーゲームを押し付けられていた三番星(せんだみつお)がほかの客たちから袋叩きにされるシーンは、それにインベーダーゲームの画面を重ねたりしていて、いかにもこのシリーズらしいギャグシーンで、これらの部分はしっかりと笑うことができた。シリーズはあと一本で終わりなのだが、やっぱりそれが少しさびしく思う。ちなみに本作の公開時の同時上映は「酔拳」だったそうで、ジャッキー映画の日本初公開は日本映画とのカップリング上映だったんだなぁとしみじみ。
[DVD(邦画)] 6点(2019-03-27 17:23:24)
647.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 
話題の本作が我が地元で上映が始まり1ヶ月近く。ずっと見たいと思っていたがようやく映画館で見ることができた。(久しぶりの映画館)前半のワンカット長回しによるホラー部分は手振れがひどいというのを聞いていたので「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」を思い出すような感じかと思っていたが、そこまで酔うようなことはなく見れたのは良かったし、本物のゾンビに襲われている出演者を尻目に撮影を続ける監督の狂ったようなキャラクターも最高で楽しく見た。一転して後半はこう来たかという感じでその構成の巧みさに驚かされる。この後半部分も「ラヂオの時間」を彷彿させる内幕ものコメディーになっていてゲラゲラ笑えて面白い。とくに監督が前半から一転して俳優たちに気を使いまくるまったく別のキャラクターに描かれているのはその落差がなんとも滑稽で笑えるのだが、そんな監督がこだわってどうしても撮りたかったラストシーンを撮影するためにみんなで協力する展開は笑えながらも映画作りに携わる人たちの情熱が感じられて印象深い。低予算、キャストや監督も無名という映画(この部分にいちばん興味を魅かれた。)だが、とにかくこの脚本の構成力の巧みさで勝利した傑作の一本だと素直に思える映画で、口コミによるヒットも納得。こういう映画を見るとやっぱり映画って脚本や演出が命なんだと実感できる。本当に映画館で見て良かったと思えた映画だったし、見終わってすごく清々しい気持ちで劇場をあとにすることができた。こんなことは本当に久しぶりだ。そして見終わってすぐにでももう一度最初から見返したくなるような映画でもある。
[映画館(邦画)] 8点(2019-03-23 12:34:09)
648.  妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ 《ネタバレ》 
シリーズ第3作。前作は山田洋次監督の「男はつらいよ」シリーズ以前の作風のようなブラックさがあり、面白かったんだけど今更そこまで戻るのかという疑問も残った。3作目となる今回は1作目のような雰囲気に戻り、安心して見ていられる映画になっている。初期の山田監督のブラックな喜劇も個人的には好きなのだが、やはり、山田監督はブラックな作風よりもこういう安心して見れる作風の喜劇のほうが良い。それに、今回も「男はつらいよ」を思わせるシーンが多く、うたた寝をしている間に泥棒(笹野高史)に入られ、へそくりの大金を盗まれてしまった妻(夏川結衣)を夫である長男(西村雅彦)が責めるシーンなどはいかにも寅さん的(「そういう言い方はない」というセリフも「男はつらいよ」シリーズで何度も出てくる。)だし、1作目のレビューでも書いているが、家族が些細なことからすぐけんかになるのも「男はつらいよ」シリーズを思わせている。家に泥棒が入るというシチュエーションも山田監督が監督を手掛けた回ではなかったが「新 男はつらいよ」の財津一郎をつい思い出して笑ってしまった。そして次男(妻夫木聡)が妻(蒼井優)といっしょにおばあちゃんを捜しに行く場所がまさかの柴又というのがニクイ。これはもう、山田監督の「男はつらいよ」シリーズへの思い、ファンへの思いというものが感じずにはいられない。(このシーンではとらやの面々や御前様、源ちゃんらがどこからか出てくるのではとつい思ってしまった。)サブタイトルが戦前の成瀬巳喜男監督の映画のタイトルからの引用であることからも分かるように、長男が妻を迎えにいくクライマックスの大雨や稲妻、創作教室の先生(木場勝己)が朗読する林芙美子の小説など、成瀬監督を意識しているのが分かるし、山田監督が成瀬監督のファンで、受けた影響も大きい監督なんだというのがよく分かる。(成瀬作品、あまり見ていないのだが、本作を見終わって久しぶりに見たくなった。)それにしても、この映画に登場する平田家は家族になにか問題が起こるとすぐに家族会議を開くなどいつもながらにすごく団結していて、見ていていつもこういう家族っていいなと思うし、自分もこの家族の一員でいたい、そういう気持ちになってしまって、シリーズをずっと見ているからか、この家族がすごく身近な存在に感じる。このシリーズは母親も好きで一緒に見ることが多いのだが、長男の妻が家出するところから話が始まっている今回はこの長男の妻にとても共感したようで、見終わってすごく面白かったと言っていたし、ぼくも母親に対する感謝の気持ちでいっぱいになることができた。シリーズの次回作があるかはどうかは分からないが、もう2、3本はこのシリーズの新作を見たいなぁ。最後にこれも1作目のレビューでも書いたことなのだが、山田監督はシリアスな映画もいいのだが、いつまでも喜劇映画を撮り続ける監督であってほしい。心からそう思う。
[DVD(邦画)] 8点(2019-03-17 18:56:49)(良:3票)
649.  男はつらいよ 知床慕情
三船敏郎演じる無骨な獣医と寅さんの対比が面白い。ただ、三船と淡路恵子のロマンスに重点が置かれていて、寅さんの恋が霞んでしまってるように思えるのが少々残念だ。 しかし、主演ではない三船を初めて見たのがこの作品だっただけにとても印象に残り、また、黒澤明監督の「野良犬」で共演していた淡路恵子が共演しているというのも黒澤映画ファンにとっては嬉しかったりもするし、「野良犬」ではまだ女の子だった彼女が、堂々と三船の相手役を演じていてなにか感慨深いものがある。ちなみに淡路恵子はこの作品が一時引退して復帰した後の最初の映画とのことで、両方の作品で三船と共演しているのも偶然ではなくもうこれは山田洋次監督が「野良犬」を意識した上でのキャスティングとしか思えない。冒頭が夢ではなく、1作目を意識したかのような寅さんの語りと桜の映像で始まるオープニングも意表をついた感じで印象に残った。竹下景子がマドンナを演じる回では「口笛を吹く寅次郎」のほうが好きだが、この「知床慕情」もやはり後期シリーズの名作であり、三船の助演としての、そして晩年の代表作であることは間違いないと思う。最初は7点にしていたが、8点に変更だ。
[地上波(邦画)] 8点(2019-03-11 22:39:06)(良:2票)
650.  木更津キャッツアイ 日本シリーズ 《ネタバレ》 
クドカン脚本の大河ドラマ「いだてん」に合わせるようにしてこの連ドラシリーズを初めて見たのだが、最終回まで見終わった流れで劇場版である本作を鑑賞。連ドラシリーズは最初はちょっとどうなんと思っていたが、慣れるとハマるまではいかないものの、登場人物たちに愛着がわいてきてそこからは楽しく見た。(クドカン脚本の連ドラ、ほかには「あまちゃん」しか見てないけど、ひょっとしていつも最初のほうはこんな感じなのかな?)この劇場版もドラマとまったく同じノリで映画的な何かがあるわけではないが、連ドラを見慣れていると安心して見ていられる。でも、仕方がないとはいえ、一見さんお断りな感じはあって、完全にファンムービーの域を出ていないのは少々気にならないでもないし、連ドラでやっていた全体を野球の試合になぞらえ、全9話分を表と裏に分けるというのは連ドラだからこそなしえることで、それを本作でもやっているのは単発の映画作品では苦しい気がする。ぐっさん演じる山口先輩が韓国パブの経営を始めるというのは15年以上経った今見ると少し時代を感じてしまうものの、ぶっさん(岡田准一)がその韓国パブの従業員であるユッケ(ユン・ソナ)と恋に落ちるという展開は良かった。今回のゲストであるジョージ役の内村もはまり役。彼が整形しているという設定でオジー(古田新太)が再登場するのは多少の無理やり感もあるものの、このシリーズならまあいいかと思えてしまう。(自分がオジーけっこう好きというのもあるが。)しかし、やはりストーリー的には中盤あたりでクライマックスを迎えてしまったように感じてしまい、その後の「キャスト・アウェイ」を意識したような5人の漂着した島での生活シーンはやや間延びしているように感じるし、冒頭からうっちーの父(渡辺いっけい)が語っていた怪獣の登場するクライマックスもなにか浮いてしまっているように感じたのはちょっと残念だった。本作のラストシーンはドラマで描かれなかったぶっさんの死ではなく、ぶっさんとユッケの結婚写真撮影というのが微笑ましい。それに、なんだかんだ言ってこのシリーズのノリとバカさは嫌いにはなれない。次回の劇場版で最後らしいのだが、最後まできちんと見届けたいと思う。
[DVD(邦画)] 5点(2019-03-02 15:29:45)
651.  ゴジラ対メガロ
小学生の頃にビデオで見たが、あまりの幼稚さにちょっとうんざり。メガロがテレビ特撮番組に登場する怪獣ようなチープなデザインなうえ、ジェットジャガーがウルトラマンのようなデザインなので間違えて円谷プロのヒーロー番組のビデオを借りてきたのかと当時思った。これはいくら子供向け映画でも酷すぎる。
[ビデオ(邦画)] 3点(2019-02-23 17:06:55)
652.  僕たちの戦争<TVM> 《ネタバレ》 
戦争を扱っているので暗いのかなあと思っていたが、笑えるシーンも意外に多く、あまり暗い雰囲気になることなく見れた。それに、そんなに期待してなかったけど全体的になかなか良い作品に仕上がっている。現代の主人公と入れ替わりに現代にタイムスリップした戦時中の主人公に現代人としての意識が芽生え始める過程がなかなか面白かった。ラストも最近の作品には珍しく見る側に解釈を委ねてるのも良い。出演者の中では森山未来が全く違う時代に生きる二人の主人公をうまく演じ分けていて好感が持てるし、これで初めて見た上野樹里も良かった。ただ軍人役の石井正則にかなりの違和感を感じたのがちょっと残念。
[地上波(邦画)] 7点(2019-02-20 19:22:16)
653.  可愛い悪魔(1982)<TVM> 《ネタバレ》 
大林宣彦監督が手掛けた「火曜サスペンス劇場」の一篇で、大林監督にとっては初のテレビドラマ作品となるホラーサスペンス。大林監督のホラーというと監督デビュー作である「HOUSE ハウス」があるのだが、あちらが怖いというよりはどこかお化け屋敷的な楽しさと遊び心もある作品だったのに対し、こちらはあどけない8歳の少女・ありす(川村ティナ)が連続殺人事件を起こすというもので、かなりの本格的なホラーになっていて、冒頭から緊迫感にあふれていて、それが最後まで続くので一切気の抜けない作品になっている。とにかくありすが怖く、殺す相手に対して「しんじゃえ。」とつぶやく時の表情も怖いが、殺人に走る動機が花嫁のベールが欲しい、オルゴール人形が欲しいという実に女の子らしい動機なのがまた怖い。大人から見た子供の恐ろしさをテーマにしているらしいのだが、人が死ぬ描写はもうやりすぎなくらいにグロテスクで、そのテーマをちょっと超えてしまっている気さえする。主人公はそんなありすにの異常性に気づき、自らも翻弄され、命を狙われることになった親戚の女性・涼子(秋吉久美子)なのだが、彼女もまた恋人の死によって精神を病んでいるという設定がなされていて、それがラストに活かされているのもうまく、またこのラストが非常に後味の悪いものになっているのも、普段持っているサスペンスもの二時間ドラマのイメージを覆すにじゅうぶんだった。大林監督はテレビドラマと言えど、やはり映画を意識しているようで、この監督らしく映像も凝っていてクオリティが高く、当時のドラマでは当たり前だったフィルム撮影も相まって本当に映画を見ているようだったし、脚本が那須真知子ということで、もしかしたら地雷かもと見る前は思っていたのだが、見始めるとそこをまったく気にすることなく、最後までとても面白く見れたのは良かった。出演者に関して言えば、ありすを演じた川村ティナのインパクトのある存在感はもちろんのこと、「可愛い悪魔」というタイトルで小悪魔的なイメージのある秋吉久美子を主演に起用しながら、犯人ではなく、逆に命を狙われる役柄というのも視聴者に対するミスリードが利いていてうまいキャスティングだ。ありすの犯行について知っているというボートハウスに住む怪しげな青年をみなみらんぼうが演じているが、本当に怪しさ抜群の演技でハマり役。ほんのチョイ役でこの年の年末に亡くなった岸田森も出ている。彼の出演は本作を製作した円谷プロのプロデューサーからのオファーだったとか。円谷プロといえば「怪奇大作戦」とかあるものの、やはりどうしても「ウルトラマン」をはじめとする巨大特撮ヒーロー番組のイメージが強いので、こういう二時間ドラマにかかわっていたことがすごく意外で新鮮に感じられた。
[DVD(邦画)] 8点(2019-02-07 20:24:55)(良:2票)
654.  ゴジラ対ヘドラ
主題歌が一度聴いたら絶対に忘れられないほどインパクトがあり、内容もゴジラ映画にしては過激で面白かった。でもあの子役(確か「どですかでん」で乞食の少年をやってた子だよね。)の演技が鼻について困ったので点数は半分にしておく。
[ビデオ(邦画)] 5点(2019-02-02 00:33:18)
655.  GO(2001・行定勲監督作品) 《ネタバレ》 
昔話題になっていた当時に見た時はイマイチに感じた映画だが、今見るとそこまで面白くない映画という感じはしなかった。「これは僕の恋愛に関する物語だ。」と主人公・杉原(窪塚洋介)のモノローグが三回ほど入るが、実際は在日の主人公青年のアイデンティティーに関する物語で、そのテーマをシリアスになりすぎず、癖のある笑いの中にオブラートに包みながら、しかし社会派映画としての真面目さも忘れないというクドカンの脚本はうまく、行定勲監督の演出もそれにうまくハマっていて重くなりがちなテーマを軽快な娯楽映画として描くことに成功している。クドカンらしさが出たのは民族学校のシーンで、校内で日本語を使ったことを責める教師(塩見三省)と元秀(新井浩文)の激しい応酬は本来ならこちらもちょっと萎縮をしてしまうようなシーンなのに、元秀が使った日本語の内容に思わず笑いをこらえることができなかった。それに本筋と無関係な平田満を使った小ネタもいかにもクドカンといったところ。杉原が自分のことを桜井(柴咲コウ)に告白し、拒絶されて別れた後の巡査(萩原聖人)との会話も救いがあってなんか良い。しかし、今見ると在日に対する差別意識の描き方に古さを感じてしまい、今ならこういう描き方はしないだろうなと思った。杉原の昔からの友人(細山田隆人)が殺されてしまう展開は、描写は軽めなのだが、切なさがちゃんと描かれているのがいい。桜井が杉原を受け入れるラストはこの手のテーマを描いた映画としては後味が良く、ちょっと感動的でもあるのだが、桜井がなぜに杉原を受け入れるに至ったかをちゃんと描いてほしかった気がする。出演者ではやはり杉原の両親を演じる大竹しのぶと山崎努(かなり歳の離れた夫婦だなぁ。)の強烈なコンビぶりがすごく印象に残る。(2017年9月28日更新)
[DVD(邦画)] 6点(2019-01-07 23:21:02)
656.  日本侠客伝 雷門の血斗 《ネタバレ》 
シリーズ第5作。今回は足を洗って演劇一座になった元ヤクザとかつて対立していたヤクザとのいざこざを描いていて、芸能とヤクザという観点からすれば興味をひくし、シリーズを順番どおりに見てきて、今までは錦之助や鶴田浩二といった大物スターが脇で助演していたのが、今回はそういった助演がないのも高倉健がいよいよ本格的に売れはじめたというのが分かるのだが、マキノ雅弘監督の演出はこの監督らしいにぎやかさはあるものの、どこかおとなしい気がしたし、全体的にも面白いことは面白いのだが、なにかパッとしない部分も多かったか。藤純子も久しぶりに見るのだが、これも役柄的にちょっとイマイチ。それでも脇役陣が良いのがマキノ監督らしいところで、藤山寛美がクライマックスで健さんと一緒に殴り込むという役なのは珍しいし、またマキノ監督のこのシリーズではおなじみの長門裕之の登場が後半からというのも珍しい感じがする。(その分、今回はあまり目立っていない気がするが。)元ヤクザとしてのさすがの貫ろくとすごみを見せる島田正吾も良い。若干の物足りなさもあるのだが、それでもなんだかんだ言って楽しめる映画にはなっており、娯楽映画としての水準はじゅうぶんにクリアしていると思う。でも、マキノ監督の良さが出た任侠映画はもっとほかにあるとも感じる。
[DVD(邦画)] 6点(2019-01-04 14:14:16)
657.  今度は愛妻家 《ネタバレ》 
「世界の中心で、愛をさけぶ」など若者が主役の恋愛映画を手掛けることの多い行定勲監督が一転して結婚10年を迎えた中年夫婦(豊川悦司、薬師丸ひろ子)を描いた作品。行定監督は成瀬巳喜男監督のファンということで、トヨエツ演じる夫のダメ男ぶりはどことなく森雅之あたりが演じていそうな感じはあるし、妻が旅行に出かけると言い出して真っ先に自分の食事の心配をするあたりもなんとなく「めし」を思い出してしまった。ほかにも成瀬作品から影響を受けた部分があるのかもしれない。序盤はコメディタッチで描かれていて、この夫婦の会話も見ていて笑えるのだが、登場人物たちのそんな会話の中にのちの伏線を張っているのもうまいし、最初からよく見ていればこれはたぶんこういうオチなんだろうなと分かるような構成で、妻の死に関する説明も早い段階で成されるのだが、だからこそ切なく、妻に先立たれた夫にがんばれと声をかけたくなってしまう。だから映画としては倦怠期の夫婦の話というよりも、妻に先立たれた男の再生までの話なんだが、それをしっかりドラマとして魅せる脚本、そしてなにより主演のトヨエツと薬師丸ひろ子の演技のおかげですっかり引き込まれ、最後まで見入ってしまい、思わずジーンときてしまった。中でも写真家である夫が庭先で妻の写真を撮るシーンがとくに切なく、そこでのやりとりが一年前の沖縄旅行の時の夫婦の最期のやりとりとまったく同じというのも泣ける。行定監督の映画は何本か見ているが、自分的にはとくにこれという映画はなかったように思うけど、この映画は今まで見た行定監督の映画とは違うものが感じられるものになっているような気がした。劇中で二人が口ずさむ「夢の中へ」の使い方もすごく良かった。さっきも書いたように主演の二人ははまり役なのだが、妻を演じている薬師丸ひろ子はとても可愛らしく、魅力的に撮られていて、アイドル時代の彼女のファンだったという行定監督だが、そんな自分も薬師丸ひろ子の代表作になるような映画を撮ってみたいというのがよく分かり、そしてそれはじゅうぶん果たせていると思う。
[DVD(邦画)] 7点(2018-12-29 21:42:42)(良:1票)
658.  メアリと魔女の花 《ネタバレ》 
スタジオジブリがアニメ製作を休止したあと、米林宏昌監督をはじめとしたジブリ出身のメンバーが新たに立ち上げたスタジオポノックの第1作。「魔女、ふたたび」というキャッチコピーもそうだが、魔女になった主人公の少女、箒、黒猫という組み合わせはもろに「魔女の宅急便」のイメージで、それだけならまだジブリがあえてやらなかった二番煎じものをやってみようということで理解できるのだが、ほかにもジブリっぽいイメージのシーンの連続で既視感や既成感がありまくりで、ここまでくればパロディにしか見えず、米林監督をはじめ、スタッフの「ジブリファンはこういうものを求めている。」、「ジブリっぽいものを作っておけば客は来る。」という志の低さが透けて見え、映画で何をどう描きたいかよりも、目先の儲けのことしか頭にないような感じの強い映画になっているのが痛い。登場人物たちにしても魅力に乏しく、主人公メアリの初めて会ったばかりでしかも第一印象が最悪だったピーターを助けたいという行動心理もよく分からない。一応、自分のせいでピーターが捕まったので責任を感じてということらしいのだが、それだけでは行動心理としては弱すぎるように思えてしまう。せめてもう少しピーターのキャラクターを掘り下げていないといけなかったのではないか。それともいっそメアリとピーターの関係を久しぶりに再会した幼馴染とかにすればよかったのではないか。悪役であるマンプルチュークとデイも善良な教師だったのが夜間飛行を見たとたんに悪の道へ走ったと劇中で語られているがちゃんとそこにドラマが欲しかったところで非常に物足りない。それに全体的にストーリーに絡んでいるキャラは少なく、とくにメアリがエンドア大学に迷い込んで最初に出会うフラナガンやほかの生徒たちが事件にからんでこないのは不自然だし、生徒たちに至っては全員が完全にモブキャラ化していて、普通はここに2、3人ストーリーにからむキャラがいるものなのだが、ここにも勿体なさを感じる。よってこの映画はただ筋を追っているだけの薄っぺらさしか感じることができず、最初に書いたような感想になってしまい、同じ題材でも監督や製作会社が違えばとか、元ジブリという看板がなければとか思ってしまう。米林監督が西村Pとポノックを立ち上げたのは、ジブリでの監督経験がある生え抜きということで、ジブリを自分が継承していこうという意図があるのかもしれないが、そのこととこういうジブリもどきは違うと思うし、いきなりプロデューサーと新会社を興すよりはまず、もっと他社でのアニメ製作を経験したほうが良かったような気もする。
[DVD(邦画)] 3点(2018-12-20 17:33:03)
659.  白昼の死角 《ネタバレ》 
角川春樹が「悪魔が来りて笛を吹く」に続いて自社作品以外でプロデュースを手掛けた犯罪映画。戦後を舞台に手形詐欺を繰り返す男の生きざまを描いた大作であるが、多少の雑さはあるものの、詐欺の手口の爽快感に加え、出演している俳優陣も豪華で、中でもやはり主人公・鶴岡七郎を演じる夏八木勲の存在感、あまり主演作を見たことなく、どちらかといえば脇役の印象のほうが強いのだが、鶴岡の冷徹な悪人という部分をうまく出していて主役として見事なはまり役。事件を追う検事役の天知茂もそれ以上の存在感があり、緊張感のあるこの二人の対決もみどころの一つとなっていて、2時間40分近い長尺(村川透監督の映画でここまで長いのは珍しい。)ながら最後まで飽きずに見ることができた。最初のニセ会社を使った詐欺の部分における藤岡琢也演じるニセ社長が鶴岡に演技指導を受けるシーン(この藤岡琢也や西田敏行の使い方がさりげなく良い。)や、原作者の高木彬光がカメオ出演したそのニセ会社の社員を募るオーディションのシーンは思わず笑ってしまう。カメオ出演といえば初期の角川映画では角川春樹がほぼ必ずカメオ出演しているのが常だが、本作では鶴岡に金をだまし取られた専務(佐藤慶)の会社の社長役で、出番やセリフもいつもよりも多い気がする。冒頭は隅田(岸田森)の焼身自殺というショッキングなシーンだが、それに対してラストは鶴岡が替え玉を使って焼身自殺を装って国外逃亡というのが見事にリンクしていてそういうところも良かった。(ちゃんと伏線となるセリフも劇中にあり。)ただ、鶴岡の詐欺をひとつひとつもう少しじっくりと見たかったという思いもあって、そういう意味では映画よりも連ドラ向けの物語なのかなと思った。渡瀬恒彦の連ドラ版も機会があればいつか見てみたい。とはいえ、今まで見た村川監督の映画の中ではいちばん面白かったことは確か。ダウンタウンブギウギバンドの主題歌も映画によく合っていたと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2018-12-17 23:30:42)
660.  オリエント急行殺人事件(1974)
アガサ・クリスティのポワロシリーズの中でもとくに有名な一篇を映画化したシドニー・ルメット監督によるオールスター大作。最近も日本で三谷幸喜脚本によるスペシャルドラマが放送されていたが、それをきっかけに再見。雪で立ち往生した列車が舞台ということもあってか、何やら舞台劇を見ているような進行で、あまり派手さはない映画だが、あまり退屈せずにそこそこ楽しめた。しかし、アルバート・フィニー演じるポワロにあまり魅力がなく、なんかただの胡散臭いおっさんにしか見えないし、脚本的にもせっかくドラマとして盛り上がりそうな話なのに、筋を追うのに精いっぱいでドラマ性が薄く、登場人物たちにもさして感情移入できなかったのが残念だった。ただ、容疑者たちがみんな怪しく、誰が犯人かと思わせておいてのあの真相は意外性があり、うまいと思う。(でも、脚本というより原作の力が大きいような気もする。)日本語吹き替え版で見たのだが、吹き替えで出演している納谷六朗や大塚周夫が最近亡くなってしまったのが惜しい。ルメット監督と言えば「十二人の怒れる男」が思い浮かぶが、本作も「12」という数字がキーワードになっているのはたぶん偶然だろうけど、「十二人の怒れる男」を見た後になって本作を見ると、それだけではないのではとつい勘ぐってしまう。(2015年2月11日更新)
[DVD(吹替)] 6点(2018-11-29 22:32:04)(良:1票)
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