681. 俺はまだ本気出してないだけ
《ネタバレ》 漫画をベースにしたコメディ映画というのはたいがいが、悪ノリや監督の自己満足で完結しているケースが多い。そんな中で本作は、漫画的演出はしていても、ちゃんと訴えかけてくる奥深いメッセージを感じ取ることができた。大人の観賞に充分耐えうる仕上がりと言えよう。ただどうしても気になる点があった。サラリーマンに対する解釈である。いわゆるサラリーマン=面白味のない職種、みたいな風潮を、何の捻りもなく取り入れていてガッカリしました。自由奔放に生きる主人公に憧れながらも、幼馴染の宮田氏には最後、サラリーマンとして勝ち組になって欲しかったです。だってそうでしょ、サラリーマンが何一つ報われないんじゃ、あんまりじゃないですか。それに別れた奥さん。あんた勝手すぎ!自分なら信用出来ずにヨリなんて戻さないな。子供は別だけど。そうそう子供で思い出しました。この子供が淡々とパンを食べているシーン。めっちゃシュールですよね。この作品の隠れた名シーンでしょう! [DVD(邦画)] 5点(2013-12-15 01:48:33) |
682. キャビン
《ネタバレ》 今までのホラー映画は儀式だった!?これは一般観客よりも、ホラーマニアへの出血サービス映画ですね。オマージュがてんこ盛り!モンスターのオンパレードです。たださすがに、超有名どころは登場させられなかったみたい。大人の事情ね。でもどうやってあれだけのモンスターたちをあそこに閉じ込めたんだ?で、地上で活躍終わった後はどうすんだ?色々疑問はつきませんが、バカバカしい作品として楽しむのが一番でしょう。あと個人的には、あのヘルレイザーもどきくんの暴れる姿を見たかったです。 [DVD(字幕)] 4点(2013-11-24 20:46:32)(良:1票) |
683. エンド・オブ・ホワイトハウス
《ネタバレ》 プロバガンダと捉えるか。エンターテイメントとして割り切るか。ハッキリ言ってそこだけでしょう。ただし割り切った場合は、リアリティを追求することも捨てなければなりません。まず韓国サイドに、あれだけ大量のテロリストが、要人警護として潜伏しているなんてありえない。ロン毛のヒゲおやじ怪しすぎだろ!そしてテロリスト側も、主人公に対して、人質をタテに武装解除&出頭を要請しないこと。なんのための人質なんだよ!この辺は脚本の練り込みの甘さでしょう。ただその点に目をつぶって、アクション娯楽として楽しむ分には、申し分ない仕上がりにはなっています。とくに前半のホワイトハウス奇襲は、近代戦争かと思うほど迫力満点です。にしても世界を救った主人公に何の賞賛もなく終わりって・・・そりゃないよね。 [DVD(字幕)] 5点(2013-11-24 15:13:35)(良:1票) |
684. 探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点
《ネタバレ》 一作目がヒットして二作目を作ると、どうしても背伸びをしたくなるものだが、この作品に関しては、そういった冒険は見受けられず、ある意味安定した作風でそこは評価したい。ただファンサービスのアクションシーンは、ほどほどにしてほしい。室蘭のカーチェイスはいらないでしょ。今回一番感心したのは、犯人の心理と動機。世の闇を見た気がしました。ものすごくリアリティがあって、説得力がハンパない!ただその反面、警察の捜査描写が有り得ないくらいリアリティがなさすぎ。面倒くさいから省いたとしか思えない。そこんとこだけは手抜きにして欲しくなかったな。オトボケな中にピリリと効いた絶妙なスパイスのこの作風。ルパン三世ぽくって、安定した人気だと思うので、もし次回作あったらどうか先に述べた警察関係の描写。これだけは避けずに向かい合って欲しいものです。 [DVD(邦画)] 4点(2013-11-21 09:38:35)(良:1票) |
685. バレット(2012)
《ネタバレ》 ストーリーはもうめちゃくちゃ。撃って撃って撃ちまくってはい終わり。銃で全てを解決です。刑事という相棒がいるのに、オイシイところは全部スタローンが持っていっちゃうから、相棒の魅力が全くゼロに等しい。悪だくみ真っ最中なのに、ウエルカムなパーティー開くって意味分からん。プロの殺し屋(ジェイソン・モモア)が建物(小屋)に対してただ銃を乱射!あの最初の華麗な殺しのテクニックはどうした!スタローンのいぶし銀さと、ハンマーを使った肉体アクション、そしてクリスチャン・スレイターの捨て駒っぷりに三点を捧げます。そういえばジェイソン・モモアって新作コナンの人なのね。てことは・・・ロッキーVSコナンなのか~。 意味深。 [DVD(字幕)] 3点(2013-11-20 16:48:04) |
686. アフター・アース
《ネタバレ》 ある程度の予備知識があったので、まあこんなもんだろう、という印象。ただだからといって、そんなに叩くほど悪いとも思えなかった。根底であるテーマは一貫して貫かれていたし、ウィル・スミスの息子も単なる親の七光りには見えなかった。この作品はいわば、シンプル・イズ・ベスト。超大作な殻を拭いされば、目くじら立てることもないでしょう。タイトルも「アフター・アース」じゃなく「アフター・フィアー」なんてどうかな。せっかく恐怖を克服してゴーストになれたのに、レンジャーになることをやめるっていうオチに、おおそうきたかってなった。だってさ、怖いものは怖いでしょ。あんな経験二度としたくないもんね。でまとめると、映像的でなく、話の部分での盛り上がりがもう少しあれば・・・そこだけですね。 PS:忘れてました大事なことを。緊急事態なんだからシートベルトして、みんな!都合良すぎ(´Д` ) [DVD(字幕)] 4点(2013-11-20 14:07:58) |
687. ワイルド・スピード/EURO MISSION
《ネタバレ》 いきなりのネタバレですが、この話は時間軸的に、東京を舞台にした3作目の前になっています。それはラストで分かります。なんか上手いこと繋げましたね。3作目は他のシリーズとは別物だと思っていたんですが。それにしても危険を犯して刑務所に潜入してまで掴んだ情報が、ぜ~んぜん何の役にも立たなくて笑っちゃいました。あと滅多に人の前に姿を現さないとかいって、けっこう簡単に現れちゃう敵のボスにも爆笑!てかさ、今回かなり一般人の死人出過ぎてて、アクションを堪能するのにちょっとした抵抗を感じちゃいました。戦車でだいぶ踏み潰されてたじゃん。なんだかな~・・・。次回作では原点回帰を願いたいものです。 [DVD(字幕)] 5点(2013-11-19 14:10:03)(良:1票) |
688. ウルトラマンサーガ
《ネタバレ》 ●ある程度平成のウルトラシリーズ、特に「ウルトラマンダイナ」を見ているかどうかで、楽しみ方に差が出ます。●ウルトラマンの基本テーマである、地球は地球人の手で守る、がちゃんと描かれており好感が持てた。●円谷のCGクオリティのレベルが向上していた。●オープンセットは開放感があってグッジョブ!●タイガのコミカルさはバラエティなどで見かけるDAIGOそのものだが、背伸びした演技を要求するよりもずっとしっくりはくる。ただし、ゼロ役の宮野真守氏の存在あっての話だが。何気にこの二人の漫才が、作品にいいスパイスとしての機能をもたらしていた。●ゴメスにグビラって・・・なんてマニアックなチョイスを(笑)●昭和のウルトラマンに一切頼らずに地球を舞台によくもまあ作り上げたものだと、そこは大いに評価したいと思います。そして「ウルトラマンダイナ」、ちょっと見てみたくなっちゃいましたよ。(^O^) [DVD(邦画)] 6点(2013-11-16 08:12:02) |
689. ラストスタンド
《ネタバレ》 もっと全編を通してシュワちゃんに暴れて欲しかったかな。活躍シーンが少なくてちょっと残念。まぁお年だから仕方ないか。(^^;)他のキャラ達にも、もう少し魅力があると良かった。ただラストの肉弾戦は意外とグッジョブでした。どう見てもシュワちゃんの圧倒的有利にしか見えないのに、下からの三角締めって・・・。憎たらしい悪役なのに正攻法な戦い方なんですもん。しかしやはりパワーで押し返されちゃいましたけどね。裏切り者の女FBI捜査官と女保安官が、まあ似たような顔立ちなんで、もうちょっとキャスティングに気を使ってほしいな。ツッコミをあげると、超トップシークレットの極秘任務(麻薬王の護送)なのに、周辺に全く配慮がないっておかしいよ。あの屋上の巨大磁石を取り付けたクレーンを見過ごすなんてありえんでしょ、普通はね。 [DVD(字幕)] 4点(2013-11-10 14:40:30) |
690. ゴーストライダー2
面白さも、地獄の炎に焼かれてしまった!! [DVD(字幕)] 2点(2013-09-30 00:08:10) |
691. 世界にひとつのプレイブック
《ネタバレ》 ニッキの手紙を代筆したことが主人公の心を動かす結果になったけれど、キレやすい彼が何で、裏切られた!騙された!ってならなかったのは少々都合がいいかな。それと、何で浮気をした奥さんが、あまり周りから責められないのかも腑に落ちなかった。まぁでもその点を除けば、出演者の好演技のおかげでかなり感情移入して楽しめました。楽しめてそれなりに面白かったんだけど、でもこれってさ、ジンクスに全てを賭けてハッピーエンドになってるけどいいのか?道徳的にとか、人生論的にとか、そういったことは?精神を病んでいる人間に、賭け事の運を背負わせるなんて危険すぎでしょ。父親も精神病んでますやん。ただそのハチャメチャさが面白いのもたしかなんだけどね。J・ローレンスは「ハンガー・ゲーム」に比べてずっと艶やかでセクシー。役者としてもめっちゃ輝いていて綺麗でした。 [DVD(字幕)] 5点(2013-09-29 21:02:48) |
692. エリジウム
《ネタバレ》 「第九地区」のヒットで、製作費をガッポリ貰えて作られた映画。本来こういったパターンは、お金をふんだんに使って見栄えばかり派手で、プロデューサーの言いなりってケースが多いのだが、この作品に限ってはそんなことにはならなかった。その要因の一つとして、この監督の映画に対するスタンスが揺るぎなきものとしてあり、決してブレる事がないからなのだろう。たいしたものです。この「ブレない」ということは大いに評価していいと思います。まぁだからといって良作とは限らないんですけどね。以下気になった点を。エリジウムの構造が気になった。密閉型コロニーではないみたいで、簡単にシャトルが上空から侵入とかして、一体どうなってんだ?って気になった。もう一丁エリジウムで。思いのほか小さくないか?ガンダムのコロニーなんかと比べちゃうとかなり小さいですよね。居住者数って何人くらいなんだろう?でそこから最大の問題点を。地球上の全市民にエリジウムへの権利が与えられて映画は幕を閉じた。一見するとハッピーエンドのように見えるが、政府機関が崩壊し、病に苦しむものがいなくなったら、また新たな問題が浮上してくるはず。であんな小さなコロニーに住める人数は限られてくるわけだから、また争いが勃発するんでしょうね。まぁそこが問題点ではあるのだけれども、もしかしたら逆に、監督の狙いなのかな?その後のエリジウムを観客に想像させてあーだこーだ議論してね、みたいな。ははは。とにかく今後この監督の作品は、要チェック!ですね。PS:なんだかんだでマット・ディモン、大したものです&ジョディ・フォスターの無駄遣い(笑)でした。 [映画館(字幕)] 6点(2013-09-23 22:35:53) |
693. 藁の楯
《ネタバレ》 人生はお金で出来た綱を渡るタイトロープ。金は命よりも重い。金で買えないものはない。全くもって最低で常識だから困ったものです。それにしても、清丸を警視庁の前に放り出したままにして別のことに気を取られっぱなしで、隙だらけなんですけどSPさん。ライフルで狙撃されたらどうすんの。すぐ近くの警官が発砲したらどうすんの。松嶋菜々子油断しすぎ。ありえないよ、容疑者に背を向けるなんて。清丸を殺そうとする人たち。なんで正面からいくかな。なんでみんなの前でやるかな。みんなアホすぎ。あとキャッチコピー。 全国民が敵になる!て謳ってるんならもっとマンパワー、集団行動・心理の恐ろしさを描いてほしかったかな。国民の血眼感が足りないな。それとこの監督にしては珍しく大人しい演出で、どうしちゃったの?て感じた。狂気が予定調和で、オイオイそこまでやるのか、て思えなかった。で結局この映画が、最終的に主人公大沢たかおのセリフを借りて伝えたかったことは、自己暗示をかけて理性を保つ、ていう救いようのない人間の性を浮き彫りにしただけ。は~虚しい・・・。 ただエンターテイメントとして退屈せずに最後まで鑑賞できました。○ [DVD(邦画)] 5点(2013-09-23 01:14:05) |
694. ひまわりと子犬の7日間
この作品を絶賛するのは簡単だ。実話。感動した。リアリティがある。親子の絆。称賛に値する要素は充分すぎるほど詰め込まれている。斜に構えて観ない限り、誰もが心打たれることは間違いないだろう。だがしかし、私にはどうしても引っ掛かる事があった。それは、ひまわりと仔犬ばかりを特別扱いしている点だ。あの収容所には他にもたくさんの犬がいた。その犬たちにも同じように命があり物語がある。それなのにその他の犬たちはまるでどうでもいいかのような扱い方。あまりと言えばあまりである。たしかにね、現実は違っていて、たまたまひまわりたちにスポットを当てました、なニュアンスを汲み取っていないわけではないけれども、そういった何気ないことにも神経を使って、観客により正確な情報を伝えることが製作者としてのつとめではないでしょうか。それに、根本的に動物たちから自由を奪ったのは他ならぬ人間のエゴでしかないのだから、この作品のメッセージは人間サイドの勝手な自己満足でしかないということも無きにしも非ず、ですよね。 ファミリー向けでなく違ったアプローチの仕方をしたら、ひょっとしたら大化けしていたかもしれません。ま、どこぞの団体からクレームは来るかもしれませんがw [DVD(邦画)] 5点(2013-09-14 09:00:16) |
695. 脳男
人間の精神など簡単に崩壊してしまうもの。脆くて儚い。そのことを改めて思い知らされました。精神鑑定かも刑事も犯罪者も患者も母親も誰も彼もがおかしくなっていく中、唯一彼だけが冷静沈着なのが非常に興味深く、この作品の重大なメッセージではないかと感じました。感情をコントロールできないから犯罪は起きる。欲望を抑えられないから争いは起きる。ならば全ての人間が彼のようになったら・・・ってそう考えるとやはり人間にとっての悪は、必要悪なのでしょうか?永遠に答えの出ない問ですね。禁断のテーマに真っ向から向き合ったことは評価したいです。ただ残念だったのは爆弾魔の彼女の内情を、もう少し掘り下げて欲しかったです。くどくならない程度に。いい映画ではあるけれど、それと同時に嫌いな映画でもある。以上。 [DVD(邦画)] 7点(2013-09-08 22:37:53) |
696. マン・オブ・スティール
たしかにね、映像は凄いよ凄すぎるよ。文句のつけようもないよ。ただね、それじゃあ映画って何?映像が凄ければそれでいいの?中にはそれで満足の方もいるでしょう。でもね、映像、音楽、脚本、演出、演技、その他諸々のもの全てをひっくるめてこそ、映画でしょ。とにかくこれでもかこれでもかって矢継ぎ早に話を進めていくもんだから、じっくりと物語の世界を堪能している暇がない。どんどん先へ先へって進んでっちゃう。余韻にしたれない。ケビンお父ちゃんの竜巻のシーンだって、本当は主人公のスーパーマンにとって大きなターニングポイントだったはず。それがはいおしまい、では次って感じで流されちゃう。ちょっと最近、そういったハリウッド流・特急演出にそろそろ食傷気味です。ロイス・レーンとのキスシーンだって・・・ねぇ~。それとこれは余談ですが、ゾッド将軍が水道橋博士にしか見えなくて困りました。貫禄ではテレンス・スタンプに軍配、ですね。 [映画館(字幕)] 6点(2013-08-31 17:41:44)(良:3票) |
697. ダイ・ハード/ラスト・デイ
取り扱っているテーマは意外とトンでもないのに、なぜだろう、ものすごく小ぶりな仕上がりになってしまっている。スケールのでかさを感じないんですよね。そこが非常に残念。それからこのシリーズ特有の、機転をきかせて窮地を乗り切る、があまりないのも、味気ない要因の一つ。ただマクレーン親子の設定だけは絶妙で、もう何作か見てみたくはなりました。ま、たぶん作らないとは思いますけど。 [DVD(字幕)] 4点(2013-08-26 04:47:37)(良:1票) |
698. スター・トレック/イントゥ・ダークネス
前作が水準値の高い出来だったので、かなり期待して鑑賞しました。初っぱなからてんこ盛りの大サービス。この監督らしい演出だ。火山での映像は、ほんの数分だというのに力の入れ用が半端ない。さらにテンポ良く続く展開。爆破、奇襲、逃亡、追跡、攻防、捕獲。いい塩梅で話が進み、さぁこの先どうなるんだ?とワクワク度アップ。ところがどっこい。規則を破るカークでも、その後の予定調和を崩すことなく話は進みエンドロール。アクションシーンや特撮シーンは圧巻なのに、ちょっと勿体無いぞ。ただ個人的に、スポックの感情剥き出しのシークエンスは、もう涙が止まらなかったです。どんな奴が敵でも味方でもこの「スター・トレック」は、カークとスポック、この男二人の物語なんですね。次作は過去にタイムスリップかな?www [映画館(字幕)] 6点(2013-08-24 20:53:45)(良:1票) |
699. テッド
《ネタバレ》 「子供」と「童心」は違う。「童心」は人を豊かにしてくれる。あっていいもの。だけど「子供」はいつか卒業しなければいけない。この映画の主人公は、その「子供」と「童心」の狭間でゆらゆらと揺らいでいる。気の利いたジョークで恋人を楽しませかと思うと、職場放棄してDVD鑑賞。正直こういった人って、身の回りにいっぱいいますよね。もちろん自分も含めてwwwだからこそ主人公の行動に親近感もわくし、他人事に思えない。分かっているのについついやってしまう。後悔と反省の繰り返し。それでも、たとえ完全に卒業できなくても、一歩、また一歩と前進はしていきたい。そんなことを今更ながら痛感してしまった。アイデアとテーマはマッチしていて良かったけど、時々アメリカンギャグのセンスにドン引きしてしまった。だってねぇ、ウンチはないわ(^_^;) [DVD(字幕)] 5点(2013-08-17 11:02:43)(良:1票) |
700. パシフィック・リム
洋画と邦画の決定的違い。それはズバリ臨場感。特にアクション映画ではその差がハッキリと分かれる。邦画はいつも全体像を意識的に捉えようとする。代表的な作品、ゴジラシリーズを思い浮かべて欲しい。怪獣や街、戦車に戦闘機、み~んなキッチリとカメラの中に収まっている。スケール感はあっても観客があたかも、そこにいる錯覚、には至らない。つまり作品を、客観的に見せようとする傾向がある。では洋画はどうか。あちらさん、特にハリウッドがいつも意識しているのは、観客こそ主人公、という点でしょう。作品を見ているうちにすっかりヒーローヒロイン気分。な~んてこと、身に覚えありませんか?要するに作品を主観的に、疑似体験させようとする。この映画パシフィック・リムもまさにそれ。自分がいつの間にか操縦席にいて怪獣と戦っている。うわー!こんちくしょー!やめろー!くらえー!って、みなさん叫びませんでしたか、心の中で。それこそがまさにこの映画の狙い。正直私は劇場を出た時、疲れきってフラフラ状態でした。そして思いました。イエガーに乗って怪獣と戦いたいか?もしそう訊かれたら・・・冗談じゃない!と。 [映画館(字幕)] 7点(2013-08-15 18:06:04) |