701. 華麗なる相続人
嗚呼、オードリーが老醜を曝しひたすら哀れを誘う駄作サスペンス。シドニー・シェルダンの「血族」なんて内容バレバレの作品を映画化するんなら、もっと創意工夫ってモンが無いとナァ…。テレンス・ヤングとのタッグで「暗くなるまで待って」の興奮よ再び!とか間違っても期待してはイカン!!イカンと言ったらイカーーーーン!!ただ、キャストは無闇に豪華幕の内弁当。オールド・スターばっかりだけどね。いくらオードリーのファンと言えどもコイツだけは観ぬが吉~!!5点こそが本作には相応しい。 5点(2003-03-20 03:50:18) |
702. 時代屋の女房
直木賞を受賞した村松友?の原作は未読だが、森崎東監督が描くお得意の下町人情モノの中では、淡々とした中にも奇妙な味わいがあり出色の一編。山田洋次の盟友的存在として「男はつらいよ」シリーズへの貢献度も高い(共同脚本&第3作監督)森崎監督だが、ハッキリ言って山田洋次ほどの力量は無いので本作でも中途まで醸し出していた不思議なムードを最後までキープできていない。しかし、夏目雅子の好演は特筆すべきだろう。本作のMVPは間違いなく彼女であり、彼女なくして本作は成り立たなかったと言っても過言ではナイ。それほどの存在感。85年の第2作で名取裕子が演じてガクッと格落ちしていたのが何よりの証拠。僅か28歳の若さで逝った彼女の才能を惜しみ…7点。 7点(2003-03-20 02:05:48)(良:1票) |
703. 男はつらいよ
元はと言えば、TV作品だったのは今や周知の事実ですが、48作にまで及びギネスブックに載る程の長寿シリーズになるとは監督の山田洋次も主演の渥美清も当時は想像だにしなかったコトでしょう。記念すべき第1作である本作に於ける初代マドンナの栄誉に輝いた女優とは…ジャーン、光本幸子!!って誰よソレ??と仰るようでは「寅さん」フリークの死角じゃなくって資格はありませんぞ。笠智衆扮する御前様の娘役を演じてセミ・レギュラーだった彼女です。ま、最初は軽く牽制のジャブって感じですかね。マドンナとの本格的絡みよりも「とらや」の紹介や妹さくらの結婚がメインなのはフォーマット篇とも言うべき本作の性質上止むを得ない所でしょう。あくまでオマケ的扱いになっとりますな。初代おいちゃん森川信が実にイイ味出してマス!!後はそのまんまレギュラー陣ですがイヤ皆さん流石にお若いデス。あ、それから別に私ゃ「寅さん」フリークでも何でもないんで勘違いなさらずに。偉大なる最長寿シリーズの口火を切った本作に敬意を表して…8点。 8点(2003-03-20 01:10:47) |
704. スピーシーズ/種の起源
出だしは結構「オオッ?宇宙から謎のメッセージ??」と期待してたんだが、スーパ-モデル風美女に急成長したエイリアンもどきをヘタレで木偶の坊な一行がえっちらおっちら追跡する全然面白くないハナシにシフトしてから急速にクールダウン!!ドラッグ中毒みたいに子孫を作る為のパートナーとして不適格な男(糖尿の気がある俺も…ダメか?)は容赦なく殺害するシルをモデル上がりのナターシャ・ヘンストリッジが演じているが、いやぁよくこんなアホな役を引き受けたよな~。アンタは偉い!!ブリジット・ニールセンやシンディ・クロフォードにも見習わせたいモンだ。彼女のナイスバディなかりせば、「寒いエロSFホラーの怪作!」としての認知すら危ぶまれたに違いない。ギーガーもコイツといい「帝都物語」といい、もう少し仕事を考えて選べよな。しかも御本人曰く、「エイリアン」デザインよりも納得の出来映えらしいから、全くゲージュツ家ってヤツはは何を考えてるんだか…。SFX場面も淋しくカタルシスも皆無の本作には4点くらいが関の山だが、変身前のシルのナイスバディにプラス2点で…6点だ~~!! 6点(2003-03-20 00:36:52) |
705. ベルサイユのばら(1979)
池田理代子の原作とも食い違うストーリー、全然男装の麗人に見えないモロ女性なオスカル。そこらの小娘を呼んできて演じさせたかの如きノーブルさ皆無のアントワネット…。コレで一体何を楽しめと??監督も折角ジャック・ドゥミなんだから「シェルブールの雨傘」みたいにミュージカル仕立てにすりゃあイイのに~!!こりゃツマラン、宝塚歌劇でも観た方がマシ。 3点(2003-03-19 11:36:05) |
706. フェノミナ
当時14歳だったジェニファー・コネリーの知的で清楚な美しさときたら…!!アルジェント作品とは知りつつも劇場で観てしまったよ~(^^)。まぁ、案の定ストーリー無茶苦茶だし、ハッタリかました殺害シーンやウジ虫風呂にドボーン!!とかの連続で閉口しまくり。フィオーレ・アルジェントという小娘は何とアルジェントの実子ではないか!!親バカ??それにしても…チンパンジー最強!ていうか最高!!関係ないけど、ジェニファーって名門エール大学卒なんだってね。ジョディ・フォスターといい、こういうのを「才色兼備」と言うんだろーな。ウジ風呂シーンの気色悪さも「ビューティフル・マインド」のオスカー演技の肥やし位にはになった?と思いたい。そんな肥やしホラーに5点。ジェニファーの可憐さが得点の全てと知れ!! 5点(2003-03-19 11:15:33) |
707. ラストエンペラー
1987年のオスカー賞レースを総ナメにしたという話題作。ベルナルド・ベルトルッチが何故に「愛神覚羅溥儀」という人物をテーマとして選んだのかは寡聞にして知らないが、恐らく東洋を舞台に歴史に翻弄されるド派手な人間ドラマを描くのにコイツが最適だとでも思ったのだろう。流石にイタリア人なだけにオスカー狙いに拘った訳ではなさそうだが、欧米人に受けを狙った”あざとさ”は隠しようもナイ。欧米人にはアジアへの歴史認識など一部知識人を除いて皆無であろうから、ピーター・オトゥール演じる英人家庭教師レジナルド・ジョンストンが登場する場面など、さぞ優越感を擽られ満足だったに違いない。勿論ベルトルッチ自身も。とは言え、ヴィットリオ・ストラーロのカメラワークが冴えまくった映像美は確かに見事!!幼い溥儀がトコトコ歩いていくと中庭を埋め尽くす廷臣たちが一斉に三跪九叩頭を繰り返している場面は正に圧巻。が、しかーし!満州国皇帝となってからガクッと落ちる。言うまでもなく甘粕正彦を演じた坂本龍一が主たる元凶である。欧米人には通用しても我々日本人には生憎こんな薄っぺらな満州国の描写は通用しない。そうなるとアノ素晴らしかった紫禁城篇までもが色褪せて行く感じに思えてくる。ベルトルッチのハッタリだったのか?と…。甘粕役をあんな大根に演じさせたセンスの無さと、全編を通じて垣間見える西洋的ゲスな優越感にやや不快感を覚えるので個人的に3点マイナス。 7点(2003-03-19 10:35:02)(良:1票) |
708. 未来惑星ザルドス
コレも何か今じゃカルトっぽいね。コネリーがセクシーな男くささを売りにした最後の映画じゃないかな?まぁ、あの赤フンみたいな衣装をセクシーと思う女性がどれほどいるのかは甚だ疑問だが…。ジョン・ブアマンの監督作なら「脱出」や「殺しの分け前/ポイント・ブランク」や「太平洋の地獄」を観るコトを強くオススメする。兎に角こんな訳分からないエセSF観るくらいなら、ソノ方が絶対マシだって!!要するにブアマンが他人の原作やシナリオを映画化した作品が”当たり”で、自分で脚本も書いてる作品は限りなく”ハズレ”に近いってコト!! 5点(2003-03-18 12:22:51) |
709. ヒッチャー(1985)
どう観てもスピルバーグの処女作「激突!」からの影響がアリアリ。ていうか、ぶっちゃけパクリ。犯人の顔が出てくる派手派手な「激突!」ってトコかな。ルドガー・ハウアー演じるサイコなストーカー殺人鬼は怖いと言えば怖いが、なぜ主人公に執拗に絡むのかよく分からない。だからこそ不条理なサイコ野郎なのかもしれないが…。単にハウエル君が気に入ったのかな?あの殺戮劇も彼からの熱烈なラブコールだとすれば、気色悪さにも一層拍車が掛かるというモノだ。しかし、ガソリンスタンドを爆破したり、ヘリを撃ち落とす辺りやパトカーを次々にクラッシュさせるトコロなんかはいくら何でもやり過ぎで、派手にしようとして逆に安っぽくなってしまった感が深い。其処が「激突!」に及ばない最大の理由である様な気がする。あくまで無機質なタンクローリーをあたかも怪物の如く実に不気味に描写し、ドライバーの姿を(手や脚を部分的に映した以外は)最後まで見せなかったスピルバーグの判断が正しかったコトを本作が逆説的に証明した形になったのは何とも皮肉。でも、まぁ他にも色々なスプラッタ・ホラーのアイディアとかも拝借しつつ、結構頑張ってはいると思うので…オマケして7点。 7点(2003-03-18 11:27:48)(良:1票) |
710. ラスト・ボーイスカウト
ハル・ベリー…この頃から出てたんだナァ。って思ってたらアラ殺されちゃったよ、オイ(T T)。 6点(2003-03-18 04:13:44) |
711. ロッキー4/炎の友情
ペレストロイカの真っ只中に又しても…こんな挑発的な作品を作るなんて!!「ランボー2&3」と並んでスタローンが放つ「アメリカ万歳」映画の迷作がコイツ。1986年ラジー作品賞はコスマトスと組んだ「ランボー/怒りの脱出」に浚われたが、最低監督賞はガッチリとGet!!ま、当然の報いだな。音楽もビル・コンティじゃなくって、MTVビデオクリップ垂れ流し状態だし…。前3作の回想シーンが多過ぎるわっ!!新撮シーンって…アポロがボコられる場面とラストの試合だけジャン!!ドラゴ役のドルフ・ラングレンに完全に喰われてどうするよ?スタローンの旦那。おお…ブリジット・ニールセン、この時にスタローンを次なる生け贄に選んだのか??まぁ、シリーズ4作目を記念して4点をどうぞ。 4点(2003-03-18 04:00:39) |
712. 予告された殺人の記録
原作はガブリエル・ガルシア=マルケスの同名小説。70年代にメチャ後味悪~い社会派映画を連発していたフランチェスコ・ロージが脚本・監督したのが本作。でも、原作に完全に負けてます。ロージ監督ってジャン・マリア・ヴォロンテがお気に入りなのは分かるが、いくら何でもマンネリ過ぎる。アントニー・ドロンはお父っつぁんの水も滴る美男ぶりには遠く及ばず。眉毛ゴツ過ぎ。それにしてもロージ監督はヤな後味の作品ばっかり作るよナァ…!! 5点(2003-03-18 03:21:10) |
713. メガゾーン23
「マクロス」スタッフが調子ブッこいて勢いだけで作った、てな感じのビデオアニメ。購入かレンタルのみの客層で縛りが緩いと思ったのか、当時としては際どい濡れ場(^^)アリ。スタッフにはコイツは必ずヒットするぜという自信でもあったのか、「この続きは第2作でねっ!」と何とも人を喰った幕切れに「はぁ??」。主人公メチャ弱過ぎやっちゅーねん。あ、けどヴァーチャル・アイドル時祭イヴてのは結構斬新かも。オマケして5点あげちゃう♪ 5点(2003-03-18 02:59:29) |
714. キャプテン・スーパーマーケット
いやぁ、コレって「死霊のはらわた」シリーズ第3弾だったんだね。何も知らずに観てしまったよ~(T T)!!続編には興味ナシって言った手前、知っていたら絶対観なかったのに…。でも、落ち着いて観るとお馬鹿なホラー・コメディ?みたいな作りだったんで、チョット安心。何故アッシュだけが異様な迄にシブトいのか、理由は全く語られないが無理矢理納得せざるを得ない強引な展開には或る意味笑えなくもナイ。「ZOMBIO」とか「ブレインデッド」に通ずる下らなさは個人的には第1作より評価できる。邦題が何とも意味不明かつ無責任な本作に…6点! 6点(2003-03-18 02:20:06) |
715. ニューヨーク1997
ヒロイン?のエイドリアン・バーボーがナーイスバディで超セクシー!!確かカーペンターの元妻だよね。B級に徹したプロットの潔さには或る意味清々しい迄の拘りも感じ取れ、ウットリさせられる。イヤ流石カーペンター!!アーネスト・ボーグナインもイイ味出しててグー。96年に作られた続編もあるが、個人的には制作費だけ上回った蛇足に感じたな…。変にシリーズ化して欲しくなかったぞ、カーペンター!!コレや「物体X」の栄光を思い出せっつの。それにしても、本当に1997年にマンハッタン島が監獄になってりゃ、ブ○シュがブイブイ言っててメチャうざい現在のアメリカもちったあマシだったろうに…。ま、いくら何でもそりゃ無理か…。ん~取り敢えず7点。カーペンターにはつい甘くなってしまうナァ(^^)。「贔屓の引き倒し」って感じもしないではナイ。 7点(2003-03-17 12:19:13) |
716. ハウスシッター/結婚願望
フランク・オズ…。ジム・ヘンソンと(クッキー・モンスターだかエルモだかミス・ピギーだかビッグバードだかの)マペットでも作ってなよ、悪いこと言わないからサ。コメディ・センスが無さ過ぎだわ、こりゃ。折角ゴールディ・ホーンをヒロインに仕立てておきながら、クサイ偽装結婚ドタバタ程度では…。嗚呼、勿体無い!!ストーリーも色んな映画(「一日だけの淑女」?「我が道を往く」?)からオイシイとこ取りしようとして収拾つかなくなっててチト苦しい。まぁでもグロい残酷スプラッタとか、何かヤな後味のヤツよりは幾分マシなんで…オマケして6点。 6点(2003-03-17 11:23:15) |
717. ダイ・ハード3
いくら人気シリーズと言えど、第3弾ともなれば新鮮味も有り難みも著しく薄れるのは止む無しか。ジョン・マクレーン一人しか出てないんじゃ「ダイ・ハード」である必要は…あったのか??マクティアナンの演出は部分的には結構パワフルで悪くはないと思うけど、脚本(ジョナサン・ヘンスレー?)が第1作の緻密な練り込みと比べて甚だしく見劣りするのが敗因かと。お得意のボヤきをサミュエルに譲ってどうするよ、ブルース・ウィリス!!ジェレミー・アイアンズには悪いけど、ハンスと兄弟にはちーーーっとも見えんなぁ。何よりラストに「Let it snow」が聞けない「ダイ・ハード」なんて…6点がイイとこ。 6点(2003-03-16 23:48:02)(良:1票) |
718. 愛と青春の旅だち
「愛と~の~」系お馬鹿邦題の元凶となったのがコイツ(…かと思いきや1977年の「愛と喝采の日々」だったのねん。スマソ!訂正)まぁ、原題は全然違うけどね。リチャード・ギアもデブラ・ウィンガーもハッキリ言って嫌いなんで、ち~~っともハマれなかった。ルイス・ゴセット・Jr扮する鬼軍曹は確かに唯一見応えある演技だとは思ったが、オスカー(助演男優賞)に値するのかは…個人的には疑問。「フルメタル・ジャケット」のリー・アーメイ演じるハートマンの方が遙かに凄味があったと思うぞ。なもんで6点。悪しからず…! 6点(2003-03-16 22:36:42) |
719. マーニー
一般的に扱き下ろされる程の駄作とは思わないが、ヒッチコックのターニング・ポイントであるコトは事実。ウィンストン・グレアムの原作を映画化したのが本作だが、余程グレース・ケリーへの未練が断ち難かったのか、ティッピー・ヘドレンには其処迄ノッて演出してない印象。ヘドレンも決して下手はないが、流石にケリーと比較されては分が悪い。コネリーもボンド役者で終わるのはゴメンだ、と意欲的に出演した心意気は買うが、どうしてナカナカ以前のイメージを払拭するのは至難の業だと思い知る結果となった。ギラギラし過ぎて後に見せる”男の渋さ”には到底至っていない。しかーーーーーーし!それでも見せるってか魅せるのがヒッチコック。コネリーの出版社で盗みを犯す場面はカメラワークの流麗さも併せてハラハラドキドキの連続!!後にカノジョのトラウマとなった原因を追及する場面も出色。並みのヘボ監督と一緒にしてもらっては困りますナ。彼のショック映像だからこそ本作は映画史に(一応)名を残した…とも言える。 7点(2003-03-16 03:27:23)(良:1票) |
720. マンハッタン無宿
まぁ、同じユニヴァーサルの制作だからパクリではないが、後の人気TVシリーズ「警部マクロード」は本作にインスパイアされて作られたのがアリアリ。イーストウッド扮するアリゾナの保安官が東部ていうか全米最大都市ニューヨークで大活躍するアクション映画が本作。イーストウッドがテンガロンハットを被ってて、格好がどう見ても西部劇のカウボーイ姿にしか見えない上に、性格まで西部のガンマンなもんだから周囲との激しいギャップが結構笑える。が、しかーーーーし!監督は後に傑作「ダーティハリー」を撮るコトになるドン・シーゲルだから痛快な男性アクションが楽しめるのは保証付き。特にセントラルパークでの猛烈なアクションは必見!!「警部マクロード」の原型と見るよりは寧ろ「ダーティハリー」の前哨戦という感じ。未見の方にはオススメ。7点。 7点(2003-03-16 02:21:53)(良:1票) |