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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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721.  ぼくの伯父さん 《ネタバレ》 
デザインばっかりで使いづらかったり、人間性を無視したりして、エスプリを大切にしない文化をシニカルに笑う映画。近代化によってフランスから失われてゆくものに対する愛とそれを惜しむ気持ちが、伯父さんの周囲とお父さんの周囲との対比によって描かれてゆきます。だけどその批判精神は判っちゃいるんですが、どうしたってこの映画を支配してるモダンアートのオシャレさ加減はたまりません。シュミの悪さの象徴として描かれてるハズの、あのグリーンとパープルとピンクのクルマのなんとオシャレなコトか!(笑) 50年という時の経過が、モダンアートにどっぷり漬かった生活をワクワクする世界に見せてしまっているのは、ちょっと皮肉な気もしますね。もちろん、一方で、大人に同調できず子供が大好きな伯父さんの、独自のパルスの中で生きてる状態はとても魅力的で(バリバリな共感もあり・・・)、最後は淋しい気分にさせられますが。フランスの個性が色濃く出た楽しい映画でした。
[DVD(字幕)] 7点(2009-04-20 23:43:21)
722.  自転車泥棒 《ネタバレ》 
DVDを見始めてすぐに「あー、これ昔NHKで見たわぁ」と思い出しました。おいちゃん、もう何を見てるんだか見てないんだか判らなくなってきてます。さて、この映画「貧すれば鈍する」というワケで。今回じっくり見て、父ちゃんの問題は信仰心だ!って映画なのかなと思いました。預言おばさんに対する感謝を否定し、教会では謙虚になる事なく周囲に迷惑をかけ、子を大切にできず、神の教えに背くような生き方してる父ちゃん、貧乏はつらいけれど、貧乏であるがゆえにお金や物に執着して人間性を捨てちゃダメですよ、と。父ちゃんは協調性に欠ける人のように思え、それは仕事を求めて集まっている人々の一団から一人離れて座り込んでいて仲間に手間をかけさせるという物語の始まりで既に人間性が描かれているようで。映画中、二度の割り込みをしてみせる利己的な父ちゃん、最後に罪を犯しながら赦され、人の流れの中に溶け込んだ事で変化が彼に訪れたと願いたいところですね。そうでないと全く救いのない映画ですから。
[DVD(字幕)] 7点(2009-04-14 00:20:25)
723.  キートンの蒸気船 《ネタバレ》 
ドタバタコントの有名な元ネタ映画ですね。映画的な物語の繋がりが弱いとか、転ぶ引っかかる落ちるっていうのを延々と繰り返すコテコテした笑いはキートンにしろチャップリンにしろ、あんまり好きじゃないとかあるんですけど、嵐が来てからの怒涛の展開は、見世物としての原初的な映画の運動が連続していて無駄な理屈など不要な凄さを見せています。純粋に観客を楽しませるために体張って命かけて動いて大がかりなセットを組み上げて壊して沈めて。彼らの努力が世界中の多くの人を惹き付けたからこそ、今の映画がある、そう考えると敬意を表さない訳にはいきません。もっともいちばん可笑しかったのは、ハデなアクションもスペクタクルもない、主人公の「晴れ姿」を見た船員が父親に黙って銃を渡すシーンですが。
[DVD(字幕)] 7点(2009-04-13 01:38:10)(良:1票)
724.  ナイアガラ 《ネタバレ》 
モンローの映画として見ると、あら?あらら・・・ってカンジではあるんですけど(最初の方はいいんですけどねぇ)、ナイアガラを舞台にしたサスペンス映画として結構楽しませて貰いました。滝の雄大な風景を捉えつつサスペンスの要素としてちゃんと生かしていますし(滝の立てる轟音が緊迫した音楽の代わりですね)、一方で靴や歌も重要なアイテムとして機能していて。鐘楼の鐘を執拗に映すシーンは、その時起きていた悲劇をあのメロディが決して鳴らない事で象徴すると共に、「もしかしてここでメロディが奏でられる事によって事態が好転するのでは?」と見ている側が抱く期待を裏切ってみせる感じもして、上手いなぁ。印象的なセリフも多く、色彩も鮮やか。二転三転する物語も含めて今見ても色褪せていない面白さでした。
[DVD(字幕)] 7点(2009-04-05 00:43:44)
725.  冒険者たち(1967) 《ネタバレ》 
今はもうこの世の人ではない叔母が飼っていたマルチーズの名前がシムカで、その娘の名前がレティーシア。天国の叔母さん、DVDを見ていて何十年かかけて1つの真実に到達しましたよ。さて、『冒険者たち』ですが、冒険者じゃなくなっちゃってからが長い映画。自由と冒険を求めていた3人が、それを求めなくなった時、彼らは生きる意味を失ってしまったのでした、お金に縛られる事で自由が失われてしまったのでした・・・なんて捉えるのは簡単です。ですがそんな教訓じみた考え方よりも、ここは冒険と自由とに生き、散ってゆくカッコ良さこそがキモと捉えたいですね。おフランス映画的オシャレ&カッコ良さを堪能する、もうそれで十分でしょう、って。現実にゃ、こんな生き方できないもん。現実でこれやろうとしたらただのアホだもん。もうね、アラン・ドロンがひたすら男前でカッコ良くてね、ジョアンナがオシャレでね(あのメタルなワンピースは痛そうだけど)、もういいじゃん、十分じゃんって。悲劇なんだけど、意外なまでに清々しい、気分のいい映画でした。
[DVD(字幕)] 7点(2009-03-29 16:52:30)
726.  ヤッターマン(2008) 《ネタバレ》 
ベタなくらいに『ヤッターマン』の映画化そのもので、良く出来てます。お約束関係をほぼ網羅しておりますし、実写でよくもまあコレをやったもんです。ドロンボー側の役者は予想を遥かに上回るハマり具合ですし。でも、最良の映画化とは言えないですわぁ。美術関係は配色が重々しすぎますし、背景も全編もっと明色がいいでしょう。暗すぎ。タツノコ作品に対するオマージュはそこかしこに見られますが(あのいい加減な国名もタツノコお馴染み)、ならばシルエットを効果的に見せるカットがあって欲しかったです。タツノコ作品におけるシルエットの重要性に到達できなかったんじゃ、まだまだ。でも、なんと言っても三池作品的空気読めなさ加減がツラく。汚い映像やバランスを欠いたダレる展開、下品で観客をヒかせるネタは、ワザと入れてるでしょ?みたいな。それにドロンジョがガンちゃんに恋しちゃうネタなんかはオリジナルにもありましたが、あそこまで引っ張って映画を重たくしちゃうこたぁないんじゃないかなぁ。クライマックスの阿部サダヲの暴走芸も楽しみつつ『ヤッターマン』でやる事か?と思ったりして。全体的には『ヤッターマン』の作り出したイメージに頼り過ぎちゃってるんですけどね(最終回をそのまま引用してたり)。あと、ガンちゃん役の櫻井くんの口がポアーッと開いてるカットが多いのが気になりました。鼻が悪いのかな? そういうところを締めるのも監督の役目だと思うんですけどねぇ。ともあれ『ヤッターマン』を知っていれば楽しめる、でも下品さのバランス読めてなくて、ちっちゃい子には不向きという感じ。何より深キョンの頑張りがこの映画のカナメでした。
[映画館(邦画)] 7点(2009-03-10 22:46:04)
727.  チェンジリング(2008) 《ネタバレ》 
大変よく出来た映画なんですけれど、構図、カット割り、カメラの移動方法、音楽の使い方、ライティング、全てがキッチリとしていて映画の教科書のようで、『名作の作り方』みたいな、映画学校用の教材みたいな映画で、その分、個人的にはちょっとつまんないなぁ、と。イーストウッドの映画はいっつも真面目に撮られていて、私にとっては大きくハズす事がない代わりに「アンタの映画、好っきやわぁ!」ってときめかせてくれるクセやアクも感じないんですよね。キチッとテーマにもキャラクターにも距離を保ってたりするものですから、心地良く最後まで運んでくれるものの、終わってみると心をギュッと掴まれたモノって案外なくない?って思ってしまったりして。白骨死体ばかりしかなかったの?発見までの期間が短い場合もあったハズなんじゃ?なんて疑問も、この監督のセオリーから言えばそれで正解なのでしょう。腐乱死体を映したり、それを感じさせたりすらNGで。アンジーの演技も「批判は許さないわよ!」ってバリバリの名演技オーラを発してるみたい。ハリウッドの優等生監督がカッチリ作った優秀な映画、でも、映画としての可愛げには欠けちゃうと天邪鬼な私は思うのでした。
[映画館(字幕)] 7点(2009-03-01 18:13:24)(良:1票)
728.  マンマ・ミーア!
なんだか酷く雑な映画だなぁ、って。半分観光気分のロケでだらーって撮りました、って感じでメイクとかヘアメイクとか衣装とかカメラワークとかめちゃくちゃテキトーだし、振り付けって言えるだけのレベルのモノも映ってないし、みんなテキトーな演技しかしてないし(ブロスナンなんか、それでいいんかい?ってレベルだ)、そもそも中身なんてなーんにもない、ミュージカルって言っちゃいけない、ミュージカルごっこしてるだけってレベルの映画で。全ての歌がABBAのオリジナル楽曲に比べたらシロートのカラオケ大会レベルでしかなくって。でも、途中で気付きました。ほぼ自分がソラで歌える「ダンシングクイーン」のところで。これって映画と観客とがABBAを共有するモノなんだって。だから、本当は観客も歌ってナンボなんでないの?みたいな(歌詞字幕付き上映っていうのが存在するのも、多分そのためでしょう)。だから、他愛もない映画だけれども、ABBA心があれば楽しめるし、それがなければキツい、って。世代的にど真ん中な私は、以降は画面の登場人物達と共に歌う事を楽しみました。もちろん、500人以上は入ってるシネコン、周り誰も歌ってやしませんから、心の中で、ですが。一体化して楽しむって点じゃ舞台にゃ敵わないでしょう。とても受動的なメディアの映画じゃ客席の温度だって一定にゃならないでしょう。そういう点で、これを映画化した事はどうなんだろ?とは思うのですが、参加型映画なんてものが今の時代に成立しそうにない気がしないではないのですが、でもそういう「歌声映画」があってもいいんでないの?
[映画館(字幕)] 7点(2009-02-07 19:31:09)(良:1票)
729.  チェ 28歳の革命 《ネタバレ》 
チェ・ゲバラって写真で見るとデル・トロと言うよりもグレゴリー・ペックみたいな顔ですよね。さて、この映画、いくら続きがあるとは言え、ちょっと半端なシロモノです。そこにはドラマがなくて、ただ事象が羅列されるだけ。ヒゲ面な上に引きの画が多くて表情すらマトモに見えない状態ですから、ゲバラの内面は映像からは見えてきません。その代わりにカメラがずっとゲバラに寄り添う事でゲバラの人となりを外側から見せようと。結局、そこで積極的に映画に付き合ってゆこうとする意志がないと何も入ってきませんし、かなり観客を突き放している状態。ならば徹底的にそうすればいいのに、状況説明のためにたまに唐突にカメラがゲバラから離れちゃうんですよ。そこがハンパです。しかし、アメリカ産でありながら、アメリカの俺様主義に対してはあくまで批判的。ゲバラが正義であったのかどうか、それはまだ歴史が結論を出せてはいませんが、戦後、アメリカフィルターを通してしか物事を見せられていないような日本人が、本当に正しいこと、平和であることを考えるのにはゲバラはちょうどいい存在なのかもしれません。とりあえず現実の方は、まだまだですよ、ゲバラさん。個人的にはアメリカのトップにあんなのが立っている状態が、あとたった10日でもガマンならんですよ。
[映画館(字幕)] 7点(2009-01-10 19:52:27)
730.  デス・レース(2008) 《ネタバレ》 
今日、いちばん安く見られる映画はドレだ?って探して行き当たったのがコレ(サービスデー1000円+往復交通費300円)。コーマン&アンダーソンくん・・・、どうせバカみたいな中学生臭のする映画なんだろうねぇ、となーんも期待せずに見に行きましたが、面白かったです。もちろんバカで。『バトルランナー』(もちろんキングの原作でなくてバカ映画化の方)クルマ版って感じでヒネリなし、ツッコミどころは満載だけれども(所長、そんな大事なトレーラーならあの罠はオフっておきなよ・・・)、オリジナルに比べるとブラックな笑いもシニカルさもなく、あー、日曜洋画劇場あたりでよくやってるマンネリなプリズンアクションものを見せられるのかいなぁ、ってカンジではありましたが、さくさく進んでダレ場ナシ、ずーっとハイテンションなまま映画が進んでゆくので、いいんじゃない?みたいな。少しでも高尚なモノを望んでしまうと大失敗、ってシロモノではありますが。爆走!衝突!爆発!ちょっとしたお色気程度の映像もおっぱい!おしり!って全て中学生レベルの視点で微笑ましさすら感じます。惜しむべきはカット割りが細かすぎてスピード感が逆にスポイルされていた点ですね。こういうのは爆走状態を主観映像で見せてこそだと思うのですが。それにしても、オープニングの背景説明が現時点でかなり現実化しつつあるのが恐ろしかぁ。
[映画館(字幕)] 7点(2008-12-14 21:48:32)(良:3票)
731.  GSワンダーランド 《ネタバレ》 
サイケなファッションの栗山千明がデカいサングラス越しに日劇を見上げる冒頭から、シネスコ画面いっぱいに展開するGSワールドは夢のような世界でした。色調、画調まで含めて当時のGS映画風だったり(なのでシネスコなのは当然)、『ヤァ!ヤァ!ヤァ!』だったり、芸能ニュース映画だったりして、めくるめく60年代の夢の世界に、「ここは天国ですか?」みたいな。自分の中で神映画降臨!?といった風情でした。ところが残念ながら、映画は後半、青春映画として、そして時代を描く映画としてマジメであろうとしてしまい失速。こちらがせっかくヒートアップしているというのに、作る側がどんどん水をかけて冷ましてるような状態になってしまって、なんか登場人物同様、作る側も色々と諦めてしまったのかいな・・・って印象が。GSは確かに浪費されて消えていった時代の徒花。だけど、今、それを冷めて描いてしまうような時代でも、世代でもないでしょ? 団塊世代の自嘲的な自己完結映画じゃあるまいし。むしろ、こんなケリを付けられたくはないですわなぁ。もっと熱くバカでいいのになぁ。とっても残念。あ、ラストシーン、私は辛うじて日劇の生のステージを知ってる世代なので、アレはないわなぁ、と思いました。つるーんとしたただの舞台じゃなくて、カマボコ型のステージの左右にオーケストラボックスが開いてる(縁に小さな電飾が点いてるの)状態をちゃんと見せてくれないとねぇ。
[映画館(邦画)] 7点(2008-11-25 20:06:16)(良:1票)
732.  容疑者Xの献身 《ネタバレ》 
最初のクルーザー爆破事件、あれ一体なんだったんでしょうねぇ? どう本編に絡んでくるのか、ずっと待ち構えてたらエンドクレジット出てきちゃって、じゃあ最後の最後に、と思ったら終わっちゃいました。福山の論理も本編の推理に符号してないですしねぇ。でも、本編自体はテレビシリーズを全く見ていない私でも楽しめました。主役が堤真一と松雪泰子の方で、福山雅治と柴咲コウは脇役だったりするために、お約束みたいなので固められていないのが良かったのかもしれません(テレビ版が好きだって人には逆に物足らなく感じられるかもしれませんが)。ビスタサイズで始まって、自然にシネスコになる導入部(テレビ画面から始まるので、テレビから映画に来た、っていうのを見せたかったのかもしれませんが)から、ドラマを見せるための映像表現がなかなか上手くて、表面的なスタイルではなく、必要な画をどう見せようか?って苦心している感じがして好感持てました。1つの殺人事件をめぐる悲劇のドラマは、下手をすればテレビのサスペンス劇場レベルのスケールのハナシなのですが、魅せるカメラと、そして堤&松雪の堂々の演技とで劇場のスクリーンでもしっかりと堪能できるものになっていました。堤が過去、死にたいと思うに至った背景、松雪が地獄の生活からなんとか逃げ出して掴んだ小さな幸せ、そこが類型的でうっすらとしか見えてこなかったので、やや薄めな印象は否めませんでしたが。あと、両者「天才!」というほどのレベルではない工作と推理に思えたりもしましたけど。トリックはワリと早期に見えてきますよねぇ? 山登りも唐突だし。でも、ともあれ、ドラマの安直な映画化って作りではなかったので安心して見られる映画でした。
[映画館(邦画)] 7点(2008-10-04 20:48:19)
733.  ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝 《ネタバレ》 
元々このシリーズって私にとっては微妙なシロモノでしたし、今回はレイチェル・ワイズも降板ということで、まるで期待薄でした。見ていて、前半のウダウダして見せ場が全然ない展開とか(カーチェイスシーンでやっとこさ映画が弾みだすカンジ)、イエティ登場でいよいよファンタジー化しちゃった状態に「やっぱり二流シリーズだよね」って。それでもリー・リンチェイとミシェール・キングの対決シーン!なんてのを見せられればそれなりにトキメいちゃったりもして。前作のザ・ロック様同様、リーはあんまり生身が出てこなくて、ガチャガチャCGキャラになっちゃったり、アップでカメラ振り回しまくりで見づらいことこの上もなく、せっかくのアクション台無しだったりしますけど、それでも全編に溢れるオリエンタル趣味が、聖林映画・ミーツ・中国映画みたいで楽しく。合戦シーンのスケール感やケレン味もなかなか。これで、もう少し呪われた皇帝と愛する者を奪われた妖術師の対決のドラマをこってりと見せてくれたら良かったのですが。ここが淡白過ぎてしまったので(オコネル一家のドラマとバランスを取って薄くしたのでしょうが)、食い足らない感じが残ってしまいました。まあ、中国映画じゃないのだから、これが限界ってところですか。
[映画館(字幕)] 7点(2008-08-16 17:28:35)
734.  スカイ・クロラ The Sky Crawlers 《ネタバレ》 
最近禁煙したんですけど、タバコって時間を区切ってゆくアイテムみたいな感じなんです。朝起きて、1つ何かを始める前に、1つ何かが終わった後に、寝る前、って。で、タバコをやめてどんな感じがしたか? 時間がずーっと区切りなく続いてゆくカンジがするの。寝てる時も起きてる時もずーっと同じ時間がだらーっと、って。さて、押井守って人の、独自のタッチだと思ってたモノが、実は単にヘタだったんじゃないかなぁ、なんて思い始めたり。映像音痴みたいな。だって、この人の作品って、伝えようとする力がどうも空回りしてるような、クドいくらいに伝えちゃってる部分と、説明不足な部分とに分かれてて、受け手側が懸命に組み立てたり、深読みし過ぎたり、勘違いしたりしてるような感じがしますもん。アタマの中に浮かんだモノをポポイっとカタチにする、でも、そこに整合性が欠落してるようで、なのでCGのシーンなんぞもバラバラ。実写風とアニメ背景風と、ってテクスチャーがカットによってまちまちだったり、セル画風ペイントとの融合はあえて無視状態だったり。立体感たっぷりなフルカラーの3Dの中に看板みたいなベタ塗り2Dが存在するのもアリなのでしょうけれど、それは勝手に作られたお約束であって決して親切ではないかと。で、物語としても観客に考察して貰えばいい部分と、ちゃんと説明しなくちゃいけない部分とがあんまりちゃんと区別されていなくて、これ、なんの知識もなく映画を見ただけでは物語の世界、背景、何が起きているのかが判らない状態。少なくともそこに関しては「判らなくてもいいモノ」ではないハズ。さて、そんなですが、イイんですよね。生と死とが酷く曖昧な世界で、未来なんかなくって、延々とすぐに忘却の彼方へと過ぎ去ってゆく刹那の現在があるだけで、そしてそんな世界で生きる者が、少しだけ未来というモノを目指してみようとしているような。そこには全く明るい未来が見えてはいないけれども。あえて悲劇をがーっと盛り上げずに終わる点においては、全く正しいと思います。で、冒頭に戻って、アニメ史上最も喫煙シーンが多いであろうアニメ、時の実感=生の感覚がタバコくらいにしか存在しないとか?みたいに思ったのでした。
[映画館(邦画)] 7点(2008-08-03 22:13:31)(良:1票)
735.  西の魔女が死んだ 《ネタバレ》 
空の青。森の緑。野いちごの赤。いろんな花のいろんな色。この映画に必要な色がキチンと余す事なく撮られていて、そしてそれは今の日本映画にあってはとても贅沢で見事。更にいちばん褒めたいのは衣装担当の人。ここまで映画の色をきちんと把握して、それに合った色をハメ込んでるって、なかなかないです。ゴージャスな衣装ならともかく、日常の生活の中にある服に、こんなにも注目できる映画は大変珍しく。あえて緑と土の色を着せて背景に溶け込ませ、上着のオレンジだけが鮮烈な彩りを放つとか、魔女をブルーや淡いパープルで彩るとか。さて、映画は予想されるままの映画で、そこから針がプラスにもマイナスにも振れないままに最初から最後まで流れてゆくので、そういう意味では少々物足りない感じもするのですが、リアリティぎりぎりなこの世界で語られるメッセージは、嫌味なく素直に受け止められるものでした。ベタベタと甘いだけで語るテもあったのでしょうけれど、あえて苦さを残した物語にした事で、主人公が踏み出した人生を真面目に見つめる映画になっているのでした。
[映画館(邦画)] 7点(2008-07-13 22:05:30)(良:2票)
736.  最高の人生の見つけ方(2007) 《ネタバレ》 
なんだか、すっげー食い足らない!みたいな。主役二人の存在感、演技は最高なんですけど、それを映画が全然受け止めきれてない感じ。ハリウッドメイドの軽食なんですよ、脚本とか演出とか。これまでいかに生き、そしてこれからいかに死んでゆくか、そんな深い深い素材が、全て予測された味付けだけで終わっちゃう。スパイス不足で良くも悪くも口当たりのよいばかりの映画。まず起点に超お金持ちの財産があって、その財産を頼りに物語が進んだ上で、お金が人の価値の全てじゃない、なんて至極真っ当な事を語られても、それはファンタジーの次元ですからねぇ。さて、ですがここで1つの大きなポイント。性格も、育った環境も全く違った二人が病院で同室になり、意気投合して病院を抜け出し、二人で同じ時間を過ごし、人生を見つめてゆく事になるという、基本設定同じな『タイムズ・スクエア』(’80)という映画がありまして、でも中身は貧乏しながら自分を見つけようと足掻く少女達の青春物語。なので、この映画と真逆の、対を成すような感じですが、それを見ていたお陰で非常に感慨深く映画を見る事ができ、実際の映画の実力を大きく上回る価値を見出せたような気がします。人生の始まりと終わり。何かを創り上げてゆこうとするキモチと何かを遺そうとするキモチ。全然時代もセンスも別の映画なのに、まるで2本で1セットみたいな。なので、点数は『タイムズ・スクエア』という映画があったお陰な点数。正しい映画の評価の仕方じゃないですが、私にとっての価値、って感じですね。
[映画館(字幕)] 7点(2008-05-12 23:07:56)
737.  相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン 《ネタバレ》 
テレビを殆ど見なくなって久しく、この基となるドラマも、この間スペシャルをチラリと見ただけだったりするのですが、ドラマの知識がなくても問題なく楽しめました。テレビドラマの劇場版となると、前例からどうしても、どうせこの程度、ってモノサシができてたりしますが、途中までは、そのモノサシを大きく越えて、日本映画でもここまで出来るんだねぇ、ってレベルまで高まった、硬派な社会派娯楽サスペンスになっていました。脚本に難アリで、途中で醒めてしまったのが残念です。事件の核心に迫ってゆくサスペンスの糸が、やたら都合のいい電話によって唐突に解決に向かうという展開によってプッツリ切れてしまうんですよね。それまでの積み重ねがほぼ無意味、「なんじゃそりゃ!」みたいな。犯人の掌で踊っていたにしても、せっかくの時限サスペンスの緊迫感が台無し。後から思い返すと、おかしな部分も多々ありますし。犯人の動機と、実際の犯行内容の嗜虐状態とが結びつかないとか。犯人に寄り過ぎて被害者が殺されたのが当然みたいな状態になっていたりとか。でも、映画が描いていた、マスコミやネットが政治に対する抑止力として機能せず、無自覚なままにいいように利用されコントロールされ、世論形成の増幅装置となっているという面は、現実にあると思いますし、それをハッキリ打ち出してみせる点、評価します。基となった事件の真実と違う!ってヘンなツッコミする人もいるようですが。何はともあれ、魅力的な登場人物と、がっしりとした演出で見終わって結構面白かったなぁ、と。ちょっとテレビシリーズの方も見てみたいと思ったり。
[映画館(邦画)] 7点(2008-05-02 23:24:36)
738.  黒い十人の女 《ネタバレ》 
うわぁ、こんなシネスコの使い方はいいなぁ。あえて被写体を一点に集めて画面の3分の2くらいが不要だったり、1つの画面で背景を白と黒とに分けて、その手前で被写体が白くなったり黒くなったり(光になったり影になったり)、延々と役者が中途半端にフレームからハミ出してたり。それに移動する役者に生まれる光と影の変化や、ドアを明けたり灯りを付けたりする事で陰から陽へとパッと切り替わるなど、ライティングがとっても凄いコトになっちゃってて、今の時代にこの映画のライト作れる人って果たしているのかなぁ?ってくらいな状態。もうさんざん言い尽くされちゃってるワケですが、やっぱり、モダン。さて、物語の方はブラックなお話で、コメディとして見られる人もいれば、残酷な、ホラーな物語に映る人もいる事でしょう。男の目から見たら、仮に自分が諸星あたるだとして、十人のラムが現れたらそりゃ恐いわなぁ、とそんな映画。ところで、最後の炎上する車は、その前のシーンで岸恵子が車に乗っていて、一瞬、彼女の車が事故った?と思わせるので、そこから続くであろうエピソードは、またどうなるか判りませんよ、と波乱を予感させてるのかな、と思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2008-02-22 01:20:10)
739.  大日本人 《ネタバレ》 
映画としては未熟で壊れてますけど、日本人を描くという姿勢では高く評価したいと思います。邦画が社会の細かな一部分にしか目を向けられなくなっている今、実は真面目に日本人に向き合っている映画だったりして、それは少なくとも某作品や某作家の映画化群みたいに、上っ面だけ日本の危機!みたいなアドバルーン上げて煽ってるような空疎なシロモノよりもよっぽど志が高かったりして。庶民生活から始まり、伝統・風習から、事件のエンターテイメント化、高齢化社会、アメリカ依存状態までも網羅した、批判精神に富んだ作品。松ちゃんの、人間の暗部を笑うパターンって、あんまり好きじゃないんですけど、これはアリだなぁ。まあ、シニカルなだけで収まってしまっていて、もう少し突っ込んで欲しい気もしますが、松ちゃんって元々そういうキャラですしね。
[DVD(邦画)] 7点(2008-01-26 22:25:24)
740.  アース
一部の映像を物語風にしてしまっているため、オチはどうなった~!みたいな部分はあります。あと、大自然を描いているのに加工して作り出したニセモノ映像を入れるのはどうかと(紅葉部分は単に画像に着色してますね、あれ)。微速度撮影が頻出しますが、そういう「ドキュメンタリーのお約束事」に頼ってしまっている感あり。本来は不自然な状態な訳で。更に音楽とナレーションが過剰。そんなの一切なくたっていいくらいの映像の力。そう、大自然の持つ力、美しさ、実はそれだけで充分な映画。実は小さなこの星に内包された世界の、その素晴らしさを堪能し、そして他のどこにもない、ただこの星だけにあるものを実感し、そこから何かを学び取る、そんな大切な1時間半。難しい事を考えなくても、何十人という人々が記録した映像の集大成を見られる事だけでも、とっても貴重な体験だと思います。それにしても自然は美しく、力強く、厳しく、つまり私は自然から最も遠い存在だわ・・・。
[映画館(字幕)] 7点(2008-01-14 15:28:19)
080.32%
1220.87%
2421.67%
31234.89%
431912.67%
548419.23%
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745518.08%
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