61. ルワンダの涙
《ネタバレ》 映画の作りとしてはしっかりしてるのですが、ストーリーは、単なる紛争モノの域を出てないように思いました。焦点を絞れてないからでしょうか。結局逃げることになる教師の葛藤も、国連軍の事情も、少女と教師との関係についても、何だかとても薄いドラマでした。紛争そのものも、何の背景の説明もないので、一方的な加害者集団と、一方的な被害者集団としか描かれていないので、社会派ドラマとしても、薄味でした。 [DVD(字幕)] 4点(2008-01-27 01:56:32) |
62. スーパーマン リターンズ
前シリーズを若い頃に観てたので、とにかく懐かしくて、お約束のシーンも、妙に感傷的になりながら観てしまいました。オープニングの、役者やスタッフの名前が、画面手前にブワーッって流れてくるのが、前作そのままで、それだけでうれしくって、ちょっと涙が…。ロイスが、お約束の飛行シーンのときに、慣れた感じで、靴を脱いで、スーパーマンの足に乗るところも、二人だけの歴史が語らずにも伝わってくるようで、うれしかったです。ただ、ルーサーのキャラクタは、多くの方のご意見同様、単なる悪役になってしまっていて、減点。 [映画館(字幕)] 7点(2008-01-27 01:36:38) |
63. 天国と地獄
黒澤作品では、これだけ何故か未見だったので、今更ですが、観てみました。プロットのおもしろさは完璧ですね。特に、捜査会議のシーン、省略なしで描かれていて、すごい緊張感でした。一方で、ほとんどのセリフが物語を進行させるための人工的なものに感じられて、無駄がなさすぎて、特に前半の、人物の感情の動きが中心の場面で、不自然さが目立ってしまいました。部屋の中で、セリフのない人がそれぞれの方向を向いて、顔を下に向けているのも、下手な演劇の舞台を観てるみたいで、作り物っぽすぎたように思います。 [DVD(邦画)] 8点(2008-01-02 13:29:38) |
64. 武士の一分
悪くないと思いました。見慣れた時代劇のイメージからすると、多々違和感がありましたが、余計なエピソードもほとんどないし、わざとらしいセリフ回しや力の入りすぎた画面の作りも無くて、素直に物語に入り込むことができました。決闘シーンも、手抜きなのかもしれないけど、淡々と描かれていて、映画全体のバランスを崩してないので、良かったと思います。 [地上波(邦画)] 6点(2007-12-31 22:10:48) |
65. 幸せのちから
《ネタバレ》 全然感動できません!!奥さんに迷惑をかけ、大家にも迷惑をかけ、モーテルにも迷惑をかけ、タクシーに迷惑をかけ、道に飛び出してドライバーに迷惑をかけ…。貧乏なら、何してもいいのか?しかも、本人がどこまで努力してるのか、全然伝わってきません。最後に涙見せれば共感できるとでも? [DVD(字幕)] 2点(2007-12-29 19:18:36) |
66. アンフィニッシュ・ライフ
これ、いいですね。テーマも一貫してて、無駄がないし、登場人物それぞれの問題の解決のしかたも、都合が良すぎるものではないので、観終わったあと、たっぷり余韻を楽しむことができました。欠点があるとすれば、ジェニファー・ロペスの、元彼に対する態度は、もう少しリアルに冷たくしてても良かったかな? [DVD(字幕)] 7点(2007-12-29 19:05:28) |
67. 善き人のためのソナタ
評価しにくい映画でした。皆さんがおっしゃってるように、確かに、ヴィースラー大尉がなぜ心変わりするのか、説明不足だと感じられ、その点でどうしても気になって、感動「し損なった」感じです。背景のストーリー自体は、社会主義国をテーマにした映画やドラマで繰り返し描かれてきたものなので、それはいいとして、大尉の心理をもう少し分かりやすく描いてほしかった。「レッドオクトーバーを追え」のマンガみたいな動機の裏切りと違って、東側の人間の深い部分にある「何か」がそこにあったように思ったので、つくづく残念。 [DVD(字幕)] 6点(2007-12-29 18:54:10) |
68. ホリデイ
《ネタバレ》 「家の入れ替わり」が元でドタバタする話なのかなーと思ってたら、家が入れ替わったことは全然ストーリーに絡んでませんでしたね。旅先でわざとらしい出会いが起こる、よくあるパターンを2つ並べただけの、退屈な映画でした。それに、そもそもこの主人公にどうしてこんなに時間と金の余裕があるのか、全く納得できないので、ストーリーの薄っぺらさが際立ってしまってました。 [DVD(字幕)] 4点(2007-12-29 18:38:04) |
69. スパイダーマン3
さすがに前2作と同じパターンを使えなかったせいか、とりあえず寄せ集めてみましたとでもいうような、薄っぺらいエピソードをくっつけただけの映画になってしまったと思います。頭からっぽにして観られれば、派手なアクションだけでも楽しめたのでしょうが、それは無理な注文。どうでもいい「障害」をカップルの間に強引に発生させて、別れる別れないで引っ張るのも、ほんと、飽き飽きします。 [DVD(字幕)] 3点(2007-12-29 18:29:59)(良:1票) |
70. ミュージックボックス
《ネタバレ》 よくある裁判ものと違って、事件そのものが、登場人物の「語り」だけで描かれるので、異様な緊張感を生んでると思います。ガブラス監督の得意の語り口ですね。人々はみんな表情を抑えた演技に徹してるのに、薄暗い画面を通して、強烈に感情の変化を伝えてきます。そして、なんといっても、あのクライマックスでしょう!!怖いとか、驚いたとか、単純な言葉ではとても表せないような衝撃が襲ってきて、泣いてしまいました。政治的な問題でメディアで取り上げにくいのでしょうが、傑作です。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2007-11-30 21:37:30) |
71. スプラッシュ
《ネタバレ》 初めて観たとき、「人魚姫」同様、2人は別れてしまうのかと思いきや、トム・ハンクスが海に飛び込んだときは、ほんと、うれしかったですね。最近のラブコメと違って、ヒロインだけはあくまでもシリアス路線で描いているので、全体にバランスが取れていて、良いと思います。そして、なんといっても、ジョン・キャンディのお兄さんですね。研究所に忍び込んで、仲直りする二人を見守るときの優しい笑顔には泣けたなあ。 [地上波(吹替)] 8点(2007-11-20 23:32:41) |
72. 猿の惑星
エンディングが有名なんですけど、どちらかというと、不時着後の徒歩シーンの無力感とか、声が出ないときのイライラ感の演出にたっぷり時間を使ってるところが、好きですね。最近の、ストーリーを追うためのシーンばかりになりがちなアクション映画では、中々味わえない感覚なので、傑作とは思いませんが、自分にとっては貴重な作品です。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-11-18 17:19:39) |
73. ロミオとジュリエット(1968)
これはストーリーや登場人物中心に観る映画ではないと思います。舞台演出の雰囲気を保ちつつ、かつ、舞台では表現できない映画ならではの奥行きのある動きを使って、今やベタとしか言いようのない単純な物語を、まさに映画的に表現することに成功していると思います。バルコニーのシーンの上下の移動や、毒を飲むシーンのアップの使い方なんかに監督の工夫が強く出ていて、それだけでも楽しめます。出会いの舞踏会のシーンで、カメラ中心にぐるぐる回るカットもおもしろいし、ずっと後になって、「タイタニック」のダンスシーンに使われていて、ちょっとうれしかったです。 [地上波(字幕)] 9点(2007-11-11 09:10:36) |
74. リトル・ミス・サンシャイン
いいお話ではあるんですが、どうも今ひとつ感動できるポイントがなくて…。家族一人ひとりのキャラクタの描き方がちょっと弱くて、かつ、この旅に至るまでの家庭内の人間関係もよく分からなかったので、エンディングの一体感をあおる演出が、どうしても取って付けたように感じられてしまいました。例えば、祖父とオリーブがそれまでどんな間柄だったのか、あとほんの少しでもエピソードがあれば、モーテルのシーンなども生きてきたと思うのですが。 [DVD(字幕)] 6点(2007-11-11 08:42:20)(良:1票) |
75. サウンド・オブ・サンダー
「どこかで観たようなお話」ではないというだけで、最後まで観てしまいましたが、観るべきところはどこにもないです。 [DVD(字幕)] 3点(2007-10-19 22:00:36) |
76. ディパーテッド
舞台設定はおもしろいのに、この最後の手抜きエンディングは何なのでしょう?殺せばいいっちゅうもんじゃないでしょうに。スコセッシは、こういう、まとめきらない雑な作品が多いので、どうしても好きになれません。作る前にやりたかったことが撮れたら、残りは適当につないで終わりなのでしょうか。 [DVD(字幕)] 5点(2007-10-19 21:56:43) |
77. ドク・ハリウッド
《ネタバレ》 ストーリーがあまりにもありがちなので、公開時にも見逃していましたが、細かい演出&シナリオが上手いので、類似作品とは一線を画していると思いました。くどいセリフ回しや、余計なサブキャラのエピソードを出さないように、ぐっとこらえた作り方をしているのが良く分かりました。西海岸に出てから、ベランダで田舎町の天気予報を聞くシーンが印象的です。ブリジット・フォンダの役が意味不明だったのが、マイナスですが。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-09-07 11:40:13) |
78. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
《ネタバレ》 ヒット作の続編としてはうまいまとめ方をしましたね。ドクの恋愛話はやはり無理があったと思いますが、荒唐無稽なストーリーの中に、ほんの少しシリアスな味を混ぜているところが、このシリーズの魅力でしょう。ラストのタイムトラベル直前のスピード感が復活したのも、うれしかったです。最後にドクが「アインシュタインを迎えに来た」と言うところと、二人がちゃんと一緒に写ってる写真を持ってきてくれるところが、さりげないですが、長い冒険物語の最後のページを閉じるような、優しい演出で、ちょっと感動しました。 [映画館(字幕)] 7点(2007-09-07 11:25:30) |
79. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
意図的なのでしょうが、少々ドタバタに走りすぎていて、普通のコメディになってしまってるなあと思いました。パート1の映像を使う場面も、懐かしいと思う以上のおもしろさはありませんでした。個々のエピソードも、とってつけたようなものがほとんどで、ストーリーがまとまってなくて、パート1のようなスピード感が失われているのが残念です。パート3は出来がいいので、パート2のメイン部分だけ、パート3の冒頭にくっつけてしまえば良かったのでは? [映画館(字幕)] 5点(2007-09-05 16:42:15) |
80. バック・トゥ・ザ・フューチャー
《ネタバレ》 公開2年後ぐらいにビデオで観ましたが、そのころはまだ、そのスピード感の新鮮さは失われていませんでした。今改めて観ると、その後いかに多くの「類似品」が作られてきたのかが良く分かります。個々のエピソードは、いかにもタイムパラドックスものらしい、ありきたりのものなのに、余計な伏線で時間稼ぎすることもなく、見事なシナリオで一息で走り抜ける感じが、爽快そのものです。個人的には、1955年のドクが、タイムトラベルに成功して、しばらく呆然とした後、人気のない道路で一人、腕を振り上げてうれしそうに雄たけびをあげるシーンが大好きで、何度観てもなぜかウルウルしてしまいます。 [ビデオ(字幕)] 8点(2007-09-04 10:13:22) |