801. 浅田家!
《ネタバレ》 笑いの絶えない、愛すべき底抜け親バカファミリーの ボンボンは、あの東日本でも愛を届ける、という話。 前半は、つらかった。恵まれてる家の子が簡単に 認められて、二宮君の顔が恨めしくも思えた。 ところが後半、あの東日本大震災。 二宮君のニヒルさは、いつしか飾り気のないアンちゃんのそれになっていた。 あの震災で傷ついた少女に愛を届けられるかが焦点になる。 そして、恐るべし浅田家ファミリー。 そこでの愛が愛を呼ぶからスゴイ。 実話と聞いて、素直に楽しめた。 [DVD(邦画)] 7点(2021-06-27 20:46:44) |
802. 海辺の映画館 キネマの玉手箱
《ネタバレ》 玉手箱というタイトルどおり、冒頭2時間くらい 映画のクライマックスのようなイメージの洪水が続く。 うわぁこりゃしんどいなぁと思ってたら、 ラスト1時間くらいになって、さくら隊の話で一気に話がしまってくる。 それからは、あの広島での出来事である。 あぁそういえば、監督の尾道って広島だっけ・・ 大林監督の、戦争を体験した映画監督、やり残したことないような とても重い3時間でした。 [DVD(邦画)] 7点(2021-06-26 22:16:55) |
803. スパイの妻《劇場版》
《ネタバレ》 映画としては面白かったが、人間不信に陥りそうな話。 浮気を隠し通して、ついには国まで売った男の話にしか見えんのは、 俺の甲斐性なしゆえか(笑) いや~、サスペンスの神様ヒッチコック先生でも ヒロイン泣かすことはしないっスよ、黒沢監督~ それにしても蒼井優。 今の映画界で、一番体張ってる女優! スゴイです♡ [DVD(邦画)] 7点(2021-06-13 18:13:09) |
804. 嵐電
《ネタバレ》 よくできた自主制作の映画と思えば、聞き取りづらい声も気にならない。 京都という土地柄も、嵐電も、幻想的な内容にはピッタシのシチュエーション。 幻想的な雰囲気に、男女の関係をもってくれば、もう完璧。 撮影隊の男優と、土地の女性のラブシーンは、ちょっとドキッとするくらい エロい。 [DVD(邦画)] 7点(2021-05-24 13:09:10) |
805. 音楽(2019)
《ネタバレ》 「フラッシュバックメモリーズ」の翻訳版みたいなアニメ。 岩井澤さんの執念を感じた。 [DVD(邦画)] 7点(2021-05-24 12:51:29) |
806. 異端の鳥
《ネタバレ》 悪魔の子の行く先々で、悪魔的なことが起きる。 しかし、この世が悪魔のような世であり、この子は旅人だった・・ というような寓話かと思ってたら、ナチスの手から逃すために、 おばさんの家に預けてもらってたところから話の始まる、現実の話だったことがわかる。 それがラスト分かると、劇中の、あのコトもあのコトも、 ほんの7~80年くらい前の、この世界で起こってたことなのだと気づかされる。 鑑賞後の、気分の落ち込みは、かなりハードだった。 (この落ち込みが、感性がマヒしたものだったと、レビュー読んで、気づかされた・・) [DVD(字幕)] 7点(2021-05-16 18:42:57) |
807. ペイン・アンド・グローリー
《ネタバレ》 アルモドバルの自伝的な映画。 延々とヘロインにたわむれる、監督のモヤモヤが続くが、 これはラストの方の同性愛的な欲望の萌芽の場面を際立たせるためだとわかる。 「はじめての欲望」と題した、その内容にアルモドバルの真摯に己とも映画とも向き合う姿勢が見られて、 好感が持てる。 [DVD(字幕)] 7点(2021-05-09 23:34:25) |
808. けんかえれじい
《ネタバレ》 痛快! 岡山のバンカラが、会津若松に転校。 白虎隊の土地で、お互いの魂のぶつかりあいで大暴れ! 愛しのマドンナは、修道院へ。 射貫いたような目つきで彼を見ていた男が、東京の作家とわかると、 さっと上京して、さぁこれからどうなる!というとこで映画は終わる。 多分、東京でも喧嘩三昧で、大変だろうけど、 結婚はしたのかなぁ・・? なんともほろ苦くも逞しい男たちの唄だった。 [ビデオ(邦画)] 7点(2021-05-02 20:29:20) |
809. カスパー・ハウザーの謎
《ネタバレ》 文明批判の名手、ヘルツォークが冴える。 今話は、ずっと牢にいた男が、言葉を覚え、本当のことをドンドン言って、周囲を驚かせ、 最後、殺されて、解剖され、やっぱり人と違うよ、この人は、と皆が安堵するという話である。 痛烈な風刺である。 論理学の先生とのやり取りが痛快である。 二重否定の論理より、カスパーの方が、ずっと明解なのだ。 あと二つの夢。 みんなが山を登ると、頂上には死神がいたという話。 もう一つは、砂漠での隊商の先頭は盲目の老人。幻影に惑わされず、町にたどり着くのだが、 その町は・・・というとこで彼の話は終わる。 どれも、文明の先にある不安を言い表しているようだ。 しかし、文明批判の展開が進む中、流れる曲はカノンというのは、変な気持ちもした。 [ビデオ(字幕)] 7点(2021-04-29 16:33:07) |
810. 夜の女たち
《ネタバレ》 田中絹代、汚れ役である。 メガホンをとるは、溝口健二。 先に小津さんの「風の中の牝鶏」や溝口の「歌麿をめぐる5人の女」を見てたので、デジャブがある。 ここでの田中は、メソメソしない。 居直って、他の猛者たちとも渡り合うし、収容所からの脱走までやってのける。 田中絹代の集大成のひとつ「西鶴一代女」にわたる流れである。 それにしても、この映画の田中の髪型。 まさしくサザエさんである。 小生、サザエさんのモデルも田中絹代ではないか、と睨んでる。 [DVD(邦画)] 7点(2021-04-25 23:36:58) |
811. 夢みるように眠りたい
《ネタバレ》 謎の依頼からはじまる。 これは未完の映画を終わらせるというタイトルにつながるとこがいい。 謎・・といえば、昔、学研やらなにやらで 謎の正体をあばいたような、おもしろ博物大百科みたいな 子供向けの本があったが、この映画もそのイメージだった。 ディテールとか、小物とか、 (日本的な)謎めいたものが多く、楽しかった。 観終わった後、古本屋に行きたくなった。 [DVD(邦画)] 7点(2021-04-25 12:51:57) |
812. 42丁目のワーニャ
《ネタバレ》 これは原作を読まないと、劇中劇なのかどうなのか、分からない。 自分も鑑賞後のモヤモヤをなくすために、原作の「ワーニャ伯父さん」を読んだ。 なんと!原作と同じなのである。 つまり、劇の芝居稽古をしているように見せていて、 まったく原作の劇そのものだったのである。 ルイマルの意図は、奇をてらったように見せて、 実は正攻法だったという彼の作劇そのものだった、ということではないか? ※「ダメージ」という”?”な映画もあるが・・ まさしく!の1本。 [ビデオ(字幕)] 7点(2021-04-18 20:09:13) |
813. スウィング・キッズ
《ネタバレ》 スウィングを愛する3人の仲間。 プレーヤーでもあるアーヴィッド。 女を買ったりする、どこか単純な、やがてナチに傾倒するトーマス。 そして父をナチにやられた、悩める主人公ピーター。 ポイントは、トーマスである。 仲間の中の問題児でもあり、仲間一の腕っぷしであるが、 ナチの優生思想にどっぷりつかり、とうとう父親も売ってしまう。 ピーターとアーヴィッドは、真摯にナチズムの広がる世の中で悩んでいた。 自分の好きなもの、自分を失ってまで、ナチにひれ伏していいものか・・ つらい映画であるが、英語でしゃべるドイツの映画だったので、どこかシラケた。 [ビデオ(字幕)] 7点(2021-04-12 07:53:36) |
814. ジョニー・ハンサム
《ネタバレ》 いいよね、ウォルターヒルの味だね。 彼の映画には、ジーパンの似合う聖女が出てくるんだけど、 結局、男同士の戦いのそばで何も出来ずに見てるだけなんだよね。 しかも本物の悪には、鏡みたいに本物の悪女がついてる。 そこに、ヒルの映画に、独特の女性観が生まれる。 それが、晩年のこの映画のような整形モノの「レディガイ」なんだよね。 だから女性には彼の味が楽しめないかもしれない。 でも、俺はぁ、ヒルの映画が最高に好きなんだなぁ・・ [ビデオ(字幕)] 7点(2021-04-06 02:43:20) |
815. アルプススタンドのはしの方
《ネタバレ》 大まかなストーリーは、野球観戦で熱くなった観客が 自分らの本音もさらけだし、友情を獲得するという話である。 最初は明るかった「仕方ない」女子は、展開がひっ迫していくにつれ、 無理だよ、とかマイナス的なことをつぶやくのが印象的である。 この子が最後、試合の熱戦の中で、仕方ないことはない、もう一度、 演劇部の大会に挑戦する、という成長話がベースである。 傑作! [DVD(邦画)] 7点(2021-04-03 22:47:56) |
816. ANNA/アナ(2019)
《ネタバレ》 3人の女性と結婚した彼ならではの、満足のいくエンタメ映画。 「レオン」のようなベッソンでもなく、練りに練られたラストは、 女性映画としても、面白い。 いや~、この女性上官は、ベッソンが話の落としどころに悩んで、生まれたような キャラだと思うよ。珍しいもんね、ベッソンにこのようなキャラは・・ 一度は引退したベッソン。実は結婚を何度もして、話がまとまらなくなってたことも あったのかなぁと思っちゃう。 でも、やはり私生活でも女性が上手だったか、このようなキャラが生まれたのでしょう。 面白い着眼点は、スパイはスパイとして、お互い認め合っていた時代が あったという点。ホント~!?? [DVD(字幕)] 7点(2021-04-03 22:45:07) |
817. 歌麿をめぐる五人の女(1946)
《ネタバレ》 狩野絵師が浮世絵師に惚れこむという着想がいい。 その後、田中絹代などの女たちの男をめぐるバトルがあるのだが、 ラストは、壮絶な"おきた"の女の生きざまを 歌麿が絵にするところで終われば、良かったのだが・・ それを画面に映し出してくれれば、もっと良かったなぁ・・ 「美しき諍い女」もそうだが、絵を題材にした作品で、完成した作品を 画面に出す作品はない。 音楽なら「蜜蜂と遠雷」があるのだが・・ [ビデオ(邦画)] 7点(2021-04-03 02:52:18) |
818. ザ・マスター
《ネタバレ》 孤独なフレディを見守る、ちょっといかがわしそうな(?)集団。 独特の心の癒し法で、多くの共感を生んでいく。 教祖の化けの皮がはがれる映画かなと思って観てたら、 フレディが新たな幸せをつかむとこで、映画は幕。 支えだった女友達が、実は既に結婚していた。 でも喪失感におぼれるフレディを、怪優シーモア演じる教祖は、 見捨てなかった。 ラストのエンドロールで流れる、運命の出会いを祝福するかのような やさしいメロディに泣けてしまう。 [DVD(字幕)] 7点(2021-03-28 21:54:34) |
819. 栄光のル・マン
《ネタバレ》 マックウィーンが主役だと、こういう役どころになっちゃうんだろうなぁ・・ トップではなく、陰ながら、敵を抑える渋い役どころ・・ レースシーンも、今観ても、カッコいい。 CGには出せぬ味ですなぁ。 ポルシェとフェラーリ―のライバル争いといえば、 漫画「サーキットの狼」。 この映画のあとの作品だから、影響受けたんだろうなぁ。 日本のスーパーカーブームは、実はこの映画が火付け役だったんだろうなぁ・・(しみじみ) [DVD(字幕)] 7点(2021-03-22 01:15:52) |
820. ランボー/ラスト・ブラッド
《ネタバレ》 うおおおおお。 やられても、やられても、立ち上がってくるロッキーのようなスタローン。 もう、ゆっくりお休みください・・ しかし、殺して殺して殺しまくってるランボー。 96時間のようにハッピーエンドにはならない。 最後は、前作のランボーで目覚めた、このシリーズのグロさが 思いっきり、味わえます。 うわ~~~、もういいです、スタローンさん・・ [DVD(字幕)] 7点(2021-03-05 22:46:35) |