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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2514
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 宝塚とディズニープリンセスとプリキュアが好きな還暦+2おかま。
宙組は当分観ないわ。

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821.  アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事! 《ネタバレ》 
ウィル・フェレルものは地雷、っていう私のジンクスを払拭する事はできなかった、って感じでした。困ったなぁ。なんか本当にフツーで平凡で、積極的にホメるもケナすもできない凡庸な映画って状態で、見た傍からさっさと忘れてゆきそうな感じ。えーと、主人公が冴えないヤツなのに、何故かホットな女性にモテる、って設定は面白かったです。んでも、だったらそれをネタにもっと細かく笑いを挟んでいいようなものですが、これが微々たるもので。相棒のクジャクネタだって、もっと何か盛り込む事はできそうなものですが、これもちっとも引っ張らず。何か、コメディとしてのネタを仕込む事はあまりせずに、とりあえずバディムービーとして、そして刑事モノとして、一本マトモに成立させようって意識が大前提になっているような感じで、だけど、そこ自体はちっとも面白くないんですよね。コメディだったら、ありきたりな陰謀の真実なんて、本来はどうでもいいんじゃない?って気が。むしろ、最初に活躍するサミュエル・L・ジャクソンとザ・ロック様のバディムービーをずっと見続けていたかったってのが正直なところで。そこがバカバカしく終わっちゃうからこそのコメディではあるんですけどもさ、それを継ぐカタチの二人が、あんまり魅力的にならないままに過ぎてしまうという。アメリカの笑いって、結局この程度なのよねー、っていう諦め感を抱きながらの鑑賞に終始してしまいました。「FBIのマグカップの面白さを説明する不粋さ」を笑うシーンのクドい不粋さっぷりが、ミイラ取りがミイラになってる状態だったりして、そういうセンスは、別に要らないわ、って。ここら辺が、アッチでは大ヒットでもコチラでは微妙な扱いしか受けないコメディってモノの難しさだったりするのでしょうねぇ。
[映画館(字幕)] 5点(2011-09-09 21:22:13)
822.  うさぎドロップ 《ネタバレ》 
SABU監督だからって、無理して走るシーンいっぱい入れるってどういう事なんでしょうねぇ? こんな事をするくらいならば、この監督ではない方が良かったかも。元々は、このあまりにスクリーンやテレビでお馴染み過ぎなキャストの面々に不安いっぱいだったのですが、終わってみればキャストはみんな良くて、むしろ演出や脚本に難アリな映画でした。特に脚本のだらしなさは何とした事やら。原作の要素をかいつまんで羅列しているだけという感じなので、大吉の感情の動きがメチャクチャ。いきなり怒ったり泣いたりしている印象。そこに至るまでのエピソードの積み重ね、心の流れの変遷はまるっきり欠落しちゃってるものだからブツ切れ状態。時間経過も、家と職場と保育園とお墓の位置関係もグチャグチャだし、原作のエピソードを微妙に位置替えするものだから矛盾も生じちゃってるし(大吉が正子に会いにゆくシーンでりんを「初めて」実家に預けてますが、原作ではその前の、じいちゃんの家にゆく時に預けている訳で、映画は実家に預ける以前に大吉とりんが離れた状況を作り出しちゃってます。一体りんはどこに居たの? 二人が離れるって部分を大事に描かないといけないのに、何やってんのやら)。設定変えや原作にないエピソードは無駄ばかりで、特にクライマックスの凡庸っぷりは目も当てられない状態。居なくなった、みんなで探そう、って、なんて陳腐なネタやっているのやら。これも「走らせる」ための無理な設定って感じですし。で、そういうかなりダメな状態なのですが、キャストの存在感がドーン!ってあってそれでもイイ感じで見られちゃう、っていう。またこの人達ぃ?って思いつつもやっぱり松ケンも愛菜ちゃんも上手いのだわ。いいキャストに救われて命拾い、みたいな映画でした。
[映画館(邦画)] 6点(2011-09-06 21:18:46)(良:2票)
823.  お熱いのがお好き 《ネタバレ》 
昔、テレビで見た時の印象に比べると、もう少しバイオレンス色が強くて(こんなに人が殺される映画だったのかぁ)、トニー・カーティスが身勝手な男に見えて(ジャック・レモンをダシに使いまくるのね)、物語がそんなには整理されてなくて(バンド話を放り出し、マフィア話も中途半端なまま終了)、そしてマリリン・モンローがとってもステキ。欠点は些細なモノで、本当に魅力に溢れた映画、スクリーンに向かう事に幸せを感じ続けておりました。トニー・カーティスとジャック・レモンのかけあいそのものは女装後よりも男同士の時の方が面白いと思いましたが、様々な人が絡んでくる中盤以降はおかしな群像劇として楽しませて貰って。ジャック・レモンが段々と本当に女っぽくなってゆく過程も楽しく。モンローの歌に心ときめかせ(有名なあの曲はこの映画の中で歌われたんだ)、トニー・カーティスって、そう言えば高校生の頃にホンモノを見たなぁ、なんて事も思い出し(『がんばれ!ベアーズ大旋風』の川崎球場ロケを見に行って。トニー、監督とケンカしてましたが)、映画をたっぷり堪能した2時間でした。それにしてもモンローがスクリーンに映るたびに「うはぁ」ってタメイキ出ちゃったワケですが、考えてみれば、そういう、女優がただ映ってるだけで魅了しちゃうようなのって80年代以降ないなぁ。あ、戦うヒロインに「ウハー!」ってのとは別で。最近はCGキャラに「うはぁ」ってなってたりしますが、これも時代、ってコトですかねい?
[映画館(字幕)] 9点(2011-09-04 16:24:35)
824.  神様のカルテ 《ネタバレ》 
櫻井クンのおばさんパーマがヘン!っていうのが予告編での印象でしたが、本編見たらキャラごとヘンでした。文学志向の強い浮世離れした医師って設定で通すのが、いくらなんでも無理過ぎ。そのヘンさに付き合う形で妻もヘン、住まいの人々もヘン、って。時代錯誤も甚だしく、幾らなんでも今時あり得ないって!って状態で。よくもまあ、あんな虫酸が走るようなセリフを平然と吐けるモンだって、ツッコミ入れるよりちょっと気持ち悪く感じるレベル。それに呼応するように物語もまた今時こんな古臭い題材のみでよくもまあ物語1つ作れるなぁ、って状態で。医術と情の間で揺れ動く医師、患者への思い入れ、患者死んじゃって悲しい、って、いやいや、それは今の時代に普遍性とかいう言葉でまかり通るようなモノではありませんよ?みたいな。とにかく、キャラにちゃんと魂が入ってない気がするんですよ。映画見ていて、いつまで経ってもキャラに愛着も共感も湧かないの。みんなの生い立ちや生活環境が説明不足過ぎって点も問題があるんですが、そういうつまんないキャラとして設定した上で、でも実は、ってところをちゃんと組み立てる事ができてない感じで。この映画である程度、活き活きと生きたキャラになってるのって看護師ばっかり。池脇千鶴の、ちょっと生々しい存在感なんか良かったです。んで、あとは風景を捉える映像が良かった、って、それだけ。こういうダラダラした映画を作るんでなくてさ、もう少し今の時代に見えてるリアルな医療の現場の問題ってのをしっかり反映させて欲しかったと思います。自分も医療とか病院とか医師とかに悩まされた経験があるワケで、なんかこの映画、とってもヌルく映るのよ。
[映画館(邦画)] 4点(2011-09-01 21:18:33)(良:1票)
825.  ピラニア 3D 《ネタバレ》 
『ジョーズ』の亜流のダサダサなB級っていうセンをあくまでワザと崩さない姿勢で今の時代まで引っ張る意味があるのかなぁ? いや、需要があるからこそ、こういうカタチなんでしょうねぇ。わざわざこんな映画を見に行くような人は、そここそを期待しているのでしょうし、わざわざこんな映画を見に行って文句言ってるようなヤツこそが、逆に空気読めない、無粋な人間なのでしょうし。でもまあ、無粋覚悟で書きますと、全然怖くなくって、ただグロな状態で「どうだ!」っていう志の低い映画。喰われて血塗れであちこちパーツちぎれてデローンってなって、ってとこは執拗に見せますが、ピラニアが襲うシーンそのものは『テンタクルズ』なみによく見えない状態で。オッパイを始めとしてエロのシチュエーションは丹念に追うけれども、ピラニアが襲うシーンそのものは唐突だったり何の工夫も進歩もないありきたりな映像で。チ○コとか、もう小学生レベルのネタで喜ばそうとかどんだけレベル低く設定してる映画よ?って感じで。「最初の犠牲者がよりにもよってあの人だなんて、笑えるでしょ?」とか、主人公が『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のジェニファーで、ドクも出てきて、もうあちこちオマージュだらけで、なんてのも、ここまでB級な映画じゃ嬉しいっていうより悲しくなりますわ。クライマックスは『世界崩壊の序曲』『ヴァイラス』『リバイアサン』あたりのオマージュか?みたいな状態だし(B級オンパレードかい)、3D技術までB級で、なんか歪んだガラス越しに見てるようなグニョグニョした映像だし。でもまあ、そういう70~80年代B級グロ映画にトキメく人にとってはブレの無いステキなキワモノっぷりで、そういう純度そのものは評価できるんでないの?とは思いますです。自分はもうお腹いっぱいですけど。つーか、チ○コのCGを延々と組み立ててゆかなくちゃならなかったCGアーティストが不憫で仕方ないや・・・
[映画館(吹替)] 5点(2011-08-30 21:14:46)(笑:1票)
826.  イースターラビットのキャンディ工場 《ネタバレ》 
デヴィッド・ハッセルホフがささきいさおの声で『ナイトライダー』ネタなんか披露しちゃうので、日本語吹き替え版もそれはそれでアリですねぇ。さて、それはともかく内容の方なのですが、実写との合成モノだっていうのを知ったのがワリと最近。フルCGアニメだと思ってました。なんか売り方がそういう感じだったので。そして、実写が混じる分だけフットワークが重くなるなぁ、って感じで。CGで描かれたキャラは愛らしいですし、お菓子工場の世界はカラフルで素晴らしいです。でも、実写の役者が前面に出てくると凡庸になってしまうんですね。実写の人間とCGのウサギと、それぞれが似た境遇でそれぞれの問題があって、って対比されてゆく訳ですが、人間側にそれなりに重きを置いてしまっているので、ウサギ側が意外と弾まないし、広がらないし。人間側主役は口ばかりのウザい性格でそんなに魅力的なキャラではありませんしね。ウサギ達とヒヨコ達の関係性が明確ではありませんし、そもそもイースターに馴染みがなく、この映画ではイースターエッグとお菓子の関係性もよく判りません。ヒロイン不在な映画の中にあってピンクベレーのハンパな扱いなんてガッカリって感じですし。ただ、実写にCGを溶け込ませるのではなくて、実写とCGアニメとが対等に共存するファンタジックな映像世界そのものは、なかなか魅せてくれました。『メリー・ポピンズ』や『ロジャー・ラビット』の系譜に属する(意外に少ない)このスタイルの映画の未来に期待を抱かせてくれる作品でした。
[映画館(吹替)] 6点(2011-08-28 15:24:50)
827.  カンフー・パンダ2 《ネタバレ》 
前作は擬人化された動物達が、なんだか妙にマジメにカンフー映画してみましたって感じがどうもしっくり来なかったのですが、今回はアクションシーンに高低差やスピード感を駆使した様々なパターンを盛り込んで全く飽きさせません。前作が『酔拳』のアニメ版ならば、今回は『プロジェクトA』のアニメ版みたいな感じで、スケールも大きくなって。ただ、主人公を苛ませる過去の暗い記憶は、映画全体のトーンを重くしてしまっている感じがしますし、そういうドラマを堪能するほどにはキャラクターに魅力があるとは思えないのですよね。それは前作でも感じた事なのですが、今回、前作で既に作られたイメージがあるためか、パンダ以外にキャラクターをもう少し掘り下げてくれるという事は殆どしてくれてなくて。タイガーの過去が思わせぶりに暗示されはしても、それはまた続編で?みたいな状態ですし。元々ジャック・ブラックって人があまり好きではないがゆえに、その人に寄ったキャラクター造形であるって時点で上手く馴染めないのかもしれませんが。一方で映像表現に関してはもはや言う事のないレベルではあります。影絵タッチのオープニングとエンドクレジットの雰囲気もいいですし、本編の描き込まれたCG世界を3Dで駆け抜ける感じも見事。ドリームワークスアニメーションの3Dは効果的な見せ方を判っている感じで常に他より一歩先んじているように思えます。競いあって成長してゆくアメリカのCG業界は凄いなぁ。
[映画館(吹替)] 7点(2011-08-21 14:35:18)(良:1票)
828.  モールス 《ネタバレ》 
オリジナル未見という、ちょっと不勉強な状態で触れる事になりましたが、良い作品だったと思います。ホラー映画としての恐怖と、切ない淡い恋の物語とが、抑制されたタッチの中で程よくマッチしていて。決して悪趣味に走り過ぎず、少年が出会う事になる正義と悪、美と醜、愛と憎悪の価値観の相対的な揺らぎをじんわりと描いています。パナビジョンレンズが生み出す青い横線なレンズフレアを強調する70年代風な画面(舞台設定は80年代ですが)と、クラシカルなホラー音楽(美しくも物悲しいメロディとダンダン!と打ち付けるショッキングなサウンド)がマイケル・ジアッキノの作という事で『スーパーエイト』とイメージがかなり被っていて、エイブラムスファミリー、懐古主義に走りまくりという印象が無きにしもあらずですが、同時代に思い入れのある身としては素直に受け入れてしまう訳で。ただ、突如として発動するCG丸出しのメタモルフォーゼポイント、アレが「笑わせたいのか?」というくらいに雑にシャカシャカ動くシロモノで、あそこでいちいち興を削がれてしまったのが残念です。アレは現代に作られた映画としての烙印として存在しているとでも言うのでしょうか? あれらは別にカメラの視点を逸らしても良いくらいの映像だったと思うのですが。全編を貫く、中性的な二人の醸し出す退廃的な儚い美しさの中にあって、アレだけは特異過ぎてしまって。時代を意識してまで作品に求められた純化に濁りを与えてしまったのが時代性だったというのは皮肉な話ではあります。
[映画館(字幕)] 7点(2011-08-16 20:32:37)(良:1票)
829.  ツリー・オブ・ライフ 《ネタバレ》 
世間での評判を見て色々と覚悟して臨みましたが、思ったよりもずっとシンプルな映画で、とても良かったです。別に読み解こうとする必要もなければ、独自の宗教観や信仰がなくたってどうでもいい、これって、ただ受け手が映画を見ている間、自分って存在と向かい合い、自分の生を顧みる時間を提供するだけの作品なのだと思います。そこにあるのはミクロとマクロの世界。自分という個(人間という、ではなくって、あくまでごくごくパーソナルな自分)と、流転する万物の関係性について、ちょっと考えてみましょう、っていう。自らの行為、自らが体験する事柄、それらがこの世界に内包される以上、それは世界の一部である、ゆえに自らの考えや行動は、小さな、独立したものに思えるけれど、万物の進むべき道、意志というものが存在するならば、ただ勝手に存在しているのではなくて、その万物の一員としての心構えがあって然るべきなのですよ、って。もうちょっと簡単に言うと、自分がした事、思った事で、正しい事と間違っている事についてきちんと見つめてみましょうって、そんな映画かなって。回想される子供の姿は、何も過去を示している訳ではなくって受け手の過去から現在までを映すための誘因要素。映画を見ている間、私は自分の中の様々な事柄を思い、考えました。自分を見つめるなんて事、なかなか出来ない訳で、1つの家族のエピソードと壮大な映像に誘われ、貴重な時間を提供してくれる素晴らしい映画でした。
[映画館(字幕)] 9点(2011-08-14 13:36:00)(良:1票)
830.  大鹿村騒動記 《ネタバレ》 
騒動記って言ったって、大した事が起こる訳ではありません。邦画の青春映画によくある、紆余曲折ありつつも、みんなで頑張って一つのカタチにしました、ってアレの思いっきり歳とってますバージョンみたいなモノで。そして、その「歳とってます」というところがこの映画のカナメ。時代が移ろいゆき、人も移ろいゆき、その一方で変わらぬ自然の風景と、継承されてゆく伝統とがあって。背景にリニア新幹線誘致や地デジ化など、とても今日的な変わりゆく時代を配し、駆け落ちで出て行った女房が認知症を患って帰ってきた、というエピソードを主軸に時を重ねる事で変わってゆく人の姿を描き、そして、時の重さの中で変化を繰り返す人々が、それでも長年継承されてきた伝統を守ろうとする姿が描かれ。変化するものであれ、守られるものであれ、そこに人々の様々な思いが存在しているのですよ、という事を判り易く描いている感じです。次世代へと受け継がれてゆく予感まで描いたこの映画、原田芳雄の遺作という形になってしまったのは残念ですが、「遺す」というのに相応しい内容を持った作品だったと思います。ちょっとひっかかってしまったのは、歌舞伎のシーンに話を盛り上げるためのやかましい音楽を付けてしまった事。かえって興を削いでしまってます。あそこはそんな事をせずに役者の力を信じないとねぇ・・・
[映画館(邦画)] 7点(2011-08-13 15:23:58)(良:1票)
831.  ヒックとドラゴン 《ネタバレ》 
卑怯だわぁ。あのドラゴン、まるでネコじゃん。ネコ好きのハートをがっちりキャッチ!みたいな。ヒロインはツンデレだし、クライマックスは怪獣映画だし、ビジュアルは良いし、3Dの効果とあいまって鳥肌が立つような飛翔感だし。色々と卑怯過ぎて降参。お話はオーソドックスな少年とモンスターとの出会いパターンですが、盛り上げ方が大変に上手いです。ドラゴンと共に大空に舞い上がる瞬間、ヒロインの心が転じる瞬間、そして絶体絶命の危機から反撃に転じる瞬間。待ってました!とばかりにバーッと盛り上がるキモチ良さ。その、魅せるCGっぷりは、ピクサー作品をも凌駕する至福の美しさに満ちております。一方で、主人公が最初にドラゴンを傷付けた、その報いのように同じ状態になって物語が閉じるのは、戦う事の痛みを描いていて、ちょっとビターな切ない余韻も残します。情感を持たせながら無駄なく組み上げられた見せ場の数々、一級のエンターテイメントを送り出してきたハリウッド産だからこそ到達できた、至高の娯楽アニメーションでした。【追記】この映画の虜になって回を重ねて結局57回。公開日にこのレビューを書いた時には、自分の中でここまで大きな存在になるとは思ってもいませんでした。映画オタク歴35年半にしてベストワン更新しました。
[映画館(吹替)] 10点(2011-08-12 21:49:20)(笑:1票) (良:3票)
832.  こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ! 《ネタバレ》 
慎吾の喋り方があまりにわざとらしくて不自然で、それはドラマでそうしちゃったのだから映画化でもそのままで通すしかないという事なのでしょうけれど、その不自然さも含めて、なんだか色々とバラバラな印象の映画。欲張って『男はつらいよ』的下町人情ドラマと、『踊る大捜査線』的警察ドラマとの両方を目指した感があって、でも肝心の『こち亀』らしさが映画が進むと共にどんどん薄まってしまうという。わざとらしい慎吾と他の登場人物(香里奈ともこみちを除く)との演技が全く噛み合っていない状態は、どこまでマジメでどこまでふざけているのか判らない、本気で描いててコレなワケ?って感じで。特にかなりシリアスな誘拐事件がメインになってからの本来の『こち亀』的要素が映画全体に与える不協和音はどうなっているの?って。慎吾以上に香里奈ともこみちの存在がまるっきり浮きまくっていて、ゆえにほぼ放置という扱いで、どんどん『こち亀』そのものがジャマになってないか?みたいな。クライマックスからラストにかけては警察ドラマと人情ドラマと『こち亀』のそれぞれの幕を描かなければならないゆえにやたらクドい展開になってしまっています。ツッコミどころも満載(服部時計店と森永ミルクキャラメルのネオンだけが目立つ銀座じゃ昭和20~30年代だわ・・・)、ラストの肝心な映像がCG丸出しで興ざめと、かなり問題の多い映画。ただ、深田恭子との過去のエピソードや、その娘のエピソードなどはそれなりに見られたので、全くダメ!という訳でもありませんでした。もう少しスラップスティックな笑いを入れても良かったとは思いますが。
[映画館(邦画)] 5点(2011-08-09 23:44:42)
833.  汚れなき悪戯 《ネタバレ》 
昔、テレビで何度か見ていて(『水曜ロードショー』がよく放映してたんじゃないかな)、大筋は知っていたつもりでしたが、改めて劇場で腰を据えて見て、あまりに記憶に欠落箇所が沢山あった事にびっくり。回想形式の映画だという事をまるで覚えておりませんでした。その回想のきっかけとなる冒頭の少女のエピソードを見て、これは幼い子供を亡くした人々に対する救済の映画なんじゃないかと思いました。パンとワインのマルセリーノ(という字幕よりもテレビ版の「マルセリーノ・パンとブドウ酒」の方がピンと来ますが)は、信仰心の厚い良い子という訳ではありません。いたずらっ子で言う事を聞かなくて。もしかすると、暴力を爆発させようとしてサソリに刺されたあの瞬間に、彼の命は失われる事が予め約束されていたのかもしれません。でも、そんな子供であっても、その心は神によって救済されるものなんですよ、っていう。幼くして散った命に対して、私達はどうしようもない無常感を抱きますが、信仰がどうであれ、その子供達の魂が救われたと信じる事ができるならば、それは残された者への救済へと繋がる、そんな映画なのかなと。広い広い空の下に立つ人の姿を捉える映像は自然という大きな時を刻む世界の中に生きる、束の間の時を刻む人間を表すようで、白黒・スタンダードながら印象的に映えていました。
[映画館(字幕)] 8点(2011-08-07 15:30:39)(良:2票)
834.  コクリコ坂から 《ネタバレ》 
キャラの視点が気になってしまうんですよね。この映画、みんな大抵、瞳孔がセンターに存在していて顔ごと体ごと動かす事が視点移動になる状態。そして、その視点が見るべきところから微妙に、あるいは大きくズレてたりして。アニメにしろ映画にしろ、その目がどこを見ているのか、というのはとても大事なワケで、『ゲド戦記』に比べるとかなり改善してはいるものの、まだ気になりました。それはこのアニメのやや平面的な空間認識に起因しているようでもあって。人物が重なりあうシーンでは平べったい二人がぺったりとくっついているような感じを受けてしまう箇所があって、平面で見つめ合う二人の表情を一度に見せるためには不自然な視線も仕方ないというマンガ的表現法が根底にありはしないかな?って。的確に空間認識をしてそれをどう映像化できるかが課題ですかねぇ。映画は舞台となった時代に実写で撮られていたらさぞかし魅力的だったんじゃないかなぁ、って感じがしてしまいまして。アニメで魅力を出すには、もっともっと描き込んでゆかないとキャラが薄く感じられてしまうなぁ、と。また記号化されたジブリアニメの法則で描かれてますしね。毎度の安心な、しかし平板なタッチ、ジブリの良心と言うよりも、ジブリの限界が透けて見えてきてるんでしょうか? 見てからしばし時間が経って、印象に残っているのは最早絵描きのメガネのおねえさんだけ。他は表情もあまり思い出せません。まあ、それでも、今回はイラついたりせず退屈もせずに見られたので、まあまあ、良かったんじゃないでしょうか。昭和30年代の終わり頃の神奈川の雰囲気、ステキに表現されてましたしね。
[映画館(邦画)] 6点(2011-08-06 16:31:14)(良:1票)
835.  カーズ2 《ネタバレ》 
メーターが大変にウザいキャラなんで、そんなのが主役になっちゃってる状態が見ていてツラく。マックイーン主役でいいじゃん。前作では擬人化されたクルマに人間的なドラマを語らせるほどキャラにちゃんとした魅力が生まれてないって感じがしましたが、今回もまた同じ。擬人化されたクルマが演じるスパイアクションって、別にクルマである必然性がない気がします。キャラが単にクルマなだけで、この作品ならではの独自性のある、魅力ある物語が展開する、って訳ではないので、ワリとダレ気味。会話が空回りする、展開が空回りする、そんな要素ばかりで構成されていたら、そりゃイライラもします。黒幕は誰だ?みたいなミステリー要素はまるで謎として機能しちゃいない、無駄とも言える状態でしたし。上映時間をもっと切りつめてタイトにまとめたらまだ良かったと思うのですが。3Dの立体感は、ピクサーもやっとこさこのレベルまでは来たか、って感じなものの(『カールじいさん』『トイストーリー3』と、3Dの必然が薄かったですからねぇ)、もう少しレースシーンにちゃんと活かして欲しかったです。マックイーンと共に、レースの存在があまりに傍流過ぎちゃってて。日本語吹き替え版で見たので、エンドクレジットで大音響でフルに流れた『ポリリズム』が唯一の感動ポイントでした。
[映画館(吹替)] 5点(2011-08-02 21:07:16)
836.  スーパー! 《ネタバレ》 
『キック・アス』によく似た設定ですが、予告編を見た限りではアレよりは面白そう、って思いました。でも、結局はアレと同じ。『ウォッチメン』や『ダークナイト』とも同じ。いやいや、全然違うダロ!ってツッコミ入れられるかもしれませんが、ヒーローものに姿を借りて正義と悪と暴力についてグダグダこねくりまわす映画って点ではどれも一緒ですわ。エレン・ペイジ扮する無自覚な残虐ヒロイン、ボルティに訪れる結末は『キック・アス』のヒット・ガールに対する皮肉のようにも映ります。だけど「やってる事、一緒だって!」ってツッコミ入れたくなるような感じで。自分達の嗜虐趣味を正当化するように理屈付けて言い訳してるような映画、もうウンザリ。いや、言い訳してるだけならまだしも、露悪的に観客側にぐいぐいと押し付けてる状態ですから始末に負えません。全くイケてない状態のエレン・ペイジだからこその魅力を見せておいた上で、思いっきり落としてみせて「どうだ」って、そういう悪趣味につきあう気はないんですってば。まあ、どういう劇場で上映されるかを知った時点で色々と感づくべきではありました。
[映画館(字幕)] 0点(2011-07-31 14:44:04)(良:1票)
837.  トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン 《ネタバレ》 
最初の方に出てくるチェルノブイリの映像イメージがほぼ『コール・オブ・デューティ4』のチェルノブイリそのまんまで、あー・・・ってカンジで、だけど映画は今までのシリーズ、今までのマイケル・ベイ作品の中じゃいちばんマシじゃない?って感じがしました。何しろ、これまでは必ず映画が始まって30分から1時間くらいで、もう飽き飽き、さっさと終わらせてくんないかなぁ?って思っていたのが、今回は2時間くらいはもちましたもん。相変わらず、この人の作品、映像が繋がってなくて、必要な映像が足らなくて、不要な映像がいっぱいあって、不要な枝葉のエピソードが多くて、ゴチャゴチャとっ散らかりまくっておりますが、とりあえずド派手な映像で楽しませるって点においては、今回ワリとイケておりました。あの『トランスフォーマーだよ全員集合!』なビルでのドタバタは、そもそも全く無駄な展開って点でどうかと思うんですが、高さと重力をモチーフにした映像は面白かったですし。例によってクライマックスが長過ぎクド過ぎで台無しでしたけどね。それに、登場人物全員、躁病状態でテンション高過ぎで、セリフの殆どが叫んでるっていうのも、毎度の事ながらウンザリでしたけど。でも、それより最大の致命的な問題は、ヒロインかなぁ。そもそも主人公の行動の核が、彼女を守るってところにあったワケですが、その映画のテンションを引っ張るだけの魅力ある存在では「ちっとも!全く!これっぽちも!!」なかったわなぁ、って感じで。マイケル・ベイって色々な欠点がある監督ですけど、もしかしたら、最悪な欠点は「プレイボーイ誌のピンナップにウッヒョー!ってなってる中学生」みたいな感じのオンナのシュミかもしれません。
[映画館(字幕)] 5点(2011-07-28 21:42:54)(笑:1票)
838.  7級公務員 《ネタバレ》 
ご贔屓キム・ハヌル姐さん主演ってコトで。お互いが国家のエージェントだという事を隠してすれ違ってゆくドタバタラブコメディな前半は大変楽しませて頂きました。花嫁姿で水上バイクを飛ばす冒頭から魅せてくれるハヌル姐さんは、やっぱりコメディやってこそだわぁ、って感じ。だけど、後半になってアクションとサスペンスが主体の物語に変化するとグダグダになってしまって。設定や描き方があまりにヌルいために、シリアスにもコメディにもなりきれずに緊張感のない映像がダラダラと流れてゆく状態になって。その上、何故か男側をデスクワーク出身で、現場ではちっともマトモな仕事がこなせませんという設定にしたために、ギャップの面白さやキレの良さを見せられず、上司との確執から生まれる人情ドラマにハンパに重きを置いているので映画全体がボヤけてしまった感があります。こういうのは『Mr&Mrs.スミス』みたいにお互いがデキてこその面白さなんじゃないかなぁ。さもなければ片方はシロートさんな『ナイト&デイ』や『キス&キル』みたいなパターンか。シンプルな対立構造の面白さだけでなく、そこに更に欲張って色々と盛り込んでしまう事でカサは増したけれど内容は薄まったという印象。コメディって単純であればあるほど楽しめるものなのかもしれませんね。
[映画館(字幕)] 5点(2011-07-21 22:03:41)
839.  しあわせの雨傘 《ネタバレ》 
ドパルデュー、デカ過ぎ! キスシーンでお腹つっかえちゃってドヌーブ大変でしょ。さて、映画は予告編のイメージと大違いで、なんか頭ヒネり続けな感じでした。「強欲な社長に代わって世間知らずの奥様が会社経営に乗り出したら大きな変化が訪れて会社は幸せに包まれてゆくのでした」ってハナシに思えたんですよ、予告編じゃ。ところが実際は会社経営の部分っていうのはちょっとだけで、中身の殆どは家族間の諍いの物語。籠の鳥のような(のように見える、かな)生活を送ってきた主人公が、外へ出てゆく話なのですが、それがもう非常に直接的なモノによって象徴されてゆくという。社長代理の次が議員選に立候補って。社長部分だけでは満足できなかったのかなぁ? 徐々に彼女の過去が露わになり、その意外にも奔放な生き様が浮かび上がってゆくので、フェミニズムを声高に叫ぶ映画という訳ではありませんけど(むしろ「子供がいるから」「夫の仕事が」と縛られている娘の方にそのニオイを感じさせております)、なんか視点が色々とブレてる感じがします。ドヌーブの魅力を色々と引き出そうとしてアレコレとやり過ぎちゃったのかな。そんなに色々な事をさせなくたって今でも十分に魅力的なのにね。
[映画館(字幕)] 5点(2011-07-18 16:10:43)
840.  人生万歳! 《ネタバレ》 
毎度、神経質なニューヨーカーである自分を自嘲的に(でもその自嘲すらも気取って)披露してみせるアレン節にはウンザリ、なのですが、今回は本人が演じてない分だけ楽しめました。これ、アレンがやってたらウザくてウザくて仕方なかったでしょうねぇ。彼は偏屈と言うよりは卑屈に見えるだけだもの。バカみたいに生きていても、その輪の外からシニカルに俯瞰してるよりは楽しいよね、っていうワリとシンプルな話というところが良かったです。主人公は達観しているように思えながら、そして、周囲に影響を与えていったように見えながら、実のところ、主人公の方が影響を受け、生き方に変化をもたらした、男と女の常識に囚われていたのは主人公だった、っていう。南部の保守的な一家を襲う激しい変化、その跳躍っぷりこそが主人公が老いてもなお獲得できていなかったものなのかもしれません。だからオチは喪失から跳躍する事で得られたモノを描いてたりするワケですが、そして、それはインチキくさい話ではあるのですが、まあ、そういう運もまた人生、という。タイトにまとめた軽妙なコメディゆえ、いつものクサ味に辟易する事なくスッキリと見られた一編でした。
[映画館(字幕)] 7点(2011-07-18 15:45:24)(良:1票)
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