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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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821.  アニー(1982)
学生時代に劇場で観ましたが、展開が読めまくりのストーリーなのに随分と感激して元気をもらった記憶があります。アニーの健康的で真っ直ぐな心が、大富豪の偏屈をものともしないところが爽快だったから、と最近まで思っていましたが、よくよく考えたら自分が初めて劇場で観たミュージカルがこれだったことに最近になって気がついた。たぶんそれは大きな要因だったはず。当時、レンタルレコード屋さんでサントラを借りて繰り返し聞いたものね。「トゥモロー」は良い曲だと思います。先日、見直したら何かと粗が気になる部分もありましたが、やっぱり元気を貰いましたよ。そばかすいっぱいで孤児院出身でケンカが強い元気な女の子って、マンガ&アニメの「キャンディ・キャンディ」みたいな設定ですが、本当にそのまんまの印象です。大富豪が絡むところも似ていると思って少し調べたところ、ブロードウェイの初演が1977年なので日本のマンガの方が先でした。じゃあ、アニーってタイトルはあのマンガの幼なじみから貰ったのかもね…。点数は劇場観賞当時の印象から。
[映画館(字幕)] 7点(2011-08-09 04:22:28)
822.  青い山脈(1949) 《ネタバレ》 
1963年のリメイク版を先に観ていましたが、印象が全く違うことに驚きました。話の発端は同じです。地方都市の女学生が他校の男子学生と「一緒に歩いていた」ことを女学生のクラスメートたちがやっかみ、その揶揄を担任の女性教師が諌めたことから話が肥大して行く。リメイクはくだらないことを大袈裟に取り上げて盛り上がっているような作風で、私はコメディと位置づけていました。でも、本作は真摯に「封建的」な因習の弊害や「民主化」を目指すことの軋轢を取り上げています。戦争が終わり、新憲法が公布されて数年。旧来の価値観が大きく転換されている最中の世相が窺えます。1949年に深刻だった問題が1963年にはコメディになっている。当時の日本の民主化の進捗には不案内ですが、この同名の2作品を隔てる15年間に日本の社会が随分と変化したことが分かります。さらに言うなら、現代の視点では演技を堪能するというよりも、記録映画としての意義が増して行くように感じます。戦後生まれが還暦を迎える時代です。最近は封建的とか非民主的という言葉も聞かなくなりました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-08-08 16:21:13)(良:2票)
823.  遊星からの物体X 《ネタバレ》 
久しぶりに観たけど、すでに30年近く経っていると思えないほど新鮮だった。これ、公開時に観て興奮しました。割れた腹が口になって腕を噛みちぎる! 首がもげてカニのように歩き出す! 次はどんな形態になるのだろうと、その興味が先行して実はあまり恐くは無かったんだけど、アレの変態のアイデアと<特撮>でそれを実現したクリエイティビティを賞賛します。ジョン・カーペンターも特殊メイクのロブ・ボーティンも、この頃が最も脂がのっていた。本作以降、映像に驚き興奮したのは約10年後の「ジュラシック・パーク」だったと思う。そういう意味では10年にひとつ、という傑作です。
[映画館(字幕)] 8点(2011-08-08 12:17:15)(良:1票)
824.  ふくろう 《ネタバレ》 
夜になると獲物を漁る猛禽類、という意味のタイトルでしょうか。でも猛禽類どころか、まるで怪物のような大竹しのぶ。伊藤歩と母子設定で、その人生キャリアさながらに演技にも差がありましたが、あの新鮮なヌードは大竹しのぶには無理な相談。役者の見せ場のバランスを取り方が粋ですねぇ。伊藤歩が脱ぐと思っていなかったのであのおっぱいは儲けものでした、じゃなくって驚きました。国策として海外へ出て、引き揚げてきて開墾村へ入植。そして仕事が立ち行かず餓死寸前。そんな人たちには、生き残るために人を殺すことなんてたいしたハードルでもない。とても強引な描き方でしたが、その苦難と窮状を涙で語る大竹しのぶには説得力があって頷いてしまう。自分には歴史的事実を追認するより、役者の演技に見入る作品でした。死に行く男どもの断末魔が動物の擬声になっていて面白いんだけど、ふくろうは豚や牛を襲ったりしないよね。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-08-06 07:41:14)(良:1票)
825.  ワイルド・スピード/MAX
ミシェル・ロドリゲスが冒頭で死んじゃうのがとても残念でした。主演の二人は犯罪者とFBI捜査官なので完全には相容れないが、お互いの車好きとドラテクへのリスペクトがあって、それが本作のオリジナリティでもある。だから、何事も車を走らせて解決する。格闘技者が「拳で語り合う」ようなモンです。だから、明快だけどストーリーに深みは無い。「サーキットの狼」みないなモンです。余談ですが、私は外国車に魅力を覚えない人で、このシリーズは日本車をチューンして走らせるところに見どころを感じています。DVD特典によると、ポール・ウォーカーは本当に日本車贔屓らしい。本作でもGT-Rとインプレッサのステアリングを握ります。でも、同じくDVD特典によると、日本車を使っているリアルな理由は壊しても財布が痛まないからのようです。つまり日本車は安くて速いのです。
[DVD(字幕)] 5点(2011-08-05 21:19:39)(良:1票)
826.  ヤギと男と男と壁と 《ネタバレ》 
オビワンが出てきてジェダイとかダークサイドという単語が飛び交います。なんだか新興宗教の顛末記のような体裁ですが、胡散くさいというより飄々とした涼やかな味わいがありました。ヤギの倒れ方とか、好きですね。クスクスと笑う作品です。反戦や反兵器なんてお題目を意識するとすべって映りますが、肩の力を抜けばちょっといいことも言ってます。ユニークな映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-08-02 09:06:40)
827.  ローラーガールズ・ダイアリー 《ネタバレ》 
これは面白かったし、とても良い映画だと思います。まずテンポが良い。微妙なウィットも上手く効かせている。動的な爽快感もある。主人公も良い。どこに魅力があるかはっきり言えないところが魅力。男目線の意見だが、放っておけない頼りなさがイイ感じ。主人公と父と母の価値観を強引にでも一つにまとめ上げる締め方が良い。親友やチームメイトの事情と主人公との関係の描写も良い。絶妙なバランス感覚です。ということで、ほとんど欠点が見あたらない作品で、総体として魅力あふれる映画になっちゃってます。オーソドックスなガールズムービーをきっちり演出して、かなり高いランクへ到達させた印象です。初監督らしいドリュー・バリモア、やるなぁ。感心しました。そして、忘れちゃいけないローラーゲーム。東京ボンバーズとか佐々木ヨーコを知っている世代には懐かしさがこみ上げるんじゃなかろうか。私は完全に忘れていた記憶が何十年かぶりでフラッシュバックしましたわ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-08-01 21:44:47)(良:2票)
828.  てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~ 《ネタバレ》 
自分は映画と同じくらい沖縄が好きなので、背景の風景や街並みを見ているだけでも意味があるんですが、実話ベースに触発されて少し勉強させてもらいました。サンゴの育成が地球温暖化に対して効果を持つかどうかは未だに明確な結論が出ていないようです。ただ、海洋生態系の保全という意味で重要ということは揺るぎない事実らしい。だから、学者どもの理屈に頓着せず、沖縄の海をサンゴ礁で美しくしたいという主人公の姿勢は絶対的に正しいのだと思います。本編は中盤から借金との格闘という色彩が強くなりすぎて、サンゴと向き合う部分が少なくなったことが残念でした。家族の絆を見せるために不可欠な要素だと思いますがバランスに偏りを感じました。沖縄が舞台の小説を読んでいると(って池上永一だけですが…)、常に沖縄の女性は逞しく描かれています。本作も然り。怒ったら男をグーで殴る。とても分りやすい(笑)。あのイントネーションが正しいのかどうかは分りませんが、沖縄好きとしては方言を多用して欲しかったですね。字幕付きで。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-07-30 21:02:37)
829.  若大将対青大将 《ネタバレ》 
1962年に始まったシリーズも、1971年製作の本作で中締め(草刈正雄が主演した2作は除く)。10年後にもう一作「帰ってきた若大将」が制作されたようだけど、実質的なシリーズ最終作にしてはなんとも適当な作り方。はっきり言うけど、ここまでのシリーズ17作で最低でした。主人公が誰か分らないくらいにストーリーが散漫。いつもの若大将の家族に代わり、青大将の親父や乳母が何度も出てきて、青大将が主人公のスピンオフでも観ている錯覚さえ覚える。青大将が酒井和歌子や吉沢京子にアタックを続け、それがテーマと思えるほどしつこい。でも内容はセクハラのオンパレードでコメディだとしても不快が残る。当の若大将にはこれといった見せ場もなく、逆に若大将のニックネームを後輩に譲ったりする。主演をその後輩に変えてシリーズを続けようとでも思ったのだろうか。常連の若大将の家族が一人も出演しないところを見ると、急遽シリーズを締める事情があったのかも知れないが(あるいは前作で打ち止めだったとか)、こんなもので終わって欲しくなかった。とても残念。■軽くシリーズを総括すると、「若大将」というキャラクターがその後の加山雄三のイメージを不動のものにしたのは良く分る。というか、たぶん彼はあまり演じていない。あの屈託の無さや鷹揚な態度は素のキャラクターだろう。それはいわゆる「天然」のスター性で、長嶋茂雄さんと同類ですね。「若大将」シリーズも青春映画の部類に入ると思うけど、若さゆえの苦悩を問いかけるよう深刻な色彩は無く、憧れを覚えるスタイルをベルトコンベアで流し続けた印象です。スポーツ万能で歌と楽器に精通して女性にモテる。同時期の日活の青春映画などとは好対照です。予定調和な娯楽作品として気楽な時間が過ごせる楽しいシリーズだったと思います。もうひとつ、主人公の祖母役の飯田蝶子さんが好きでした。何があっても孫の味方という態度を崩さない役作りがとても温かで微笑ましかったです。
[CS・衛星(邦画)] 1点(2011-07-30 20:19:53)(良:1票)
830.  トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン 《ネタバレ》 
IMAX3Dで観ました。お腹いっぱいですね。この満腹感を例えるなら、寿司屋に入ってイクラだけを食べ続けて満腹になった感じ。やったことは無いけど。各カットの作り込みは素晴らしく、3Dも質の高い部類だったと思うけど、それをずーっと続けて見せられると感覚が麻痺する。初作で戦闘機がロボットにトランスフォームした時の感激が懐かしい。これでストーリーに内容が伴えばもう少し評価できるが、すでに指摘されている通りで前作となんら変わりない。ガールフレンドがやや性格の良さそうな人に変わったくらいです。予告編を見る限りはスケール感のある戦争になると思っていたんだけど、結局はシカゴを舞台にした局地戦でした。主人公がディセプティコンの一体にワイヤーで繋がったまま振り回されるシーンがありますが、俺だったら30ヶ所くらい骨折してます。
[映画館(字幕)] 6点(2011-07-30 11:33:48)
831.  死の接吻(1991) 《ネタバレ》 
何がしたいのか分らないサスペンス。そもそも主人公の動機が良く分らない。あの資産家に取り入って財産を手にするだけなら、妊娠した一人目のショーン・ヤングと結婚した方が好都合だったように思える。素性が発覚する可能性を考えると、双子の片割れのショーン・ヤングに接近することも不自然。あの家族に何か恨みでもあったのか? 貨物列車に描かれた企業ロゴを見て育つと、その企業が憎らしくなるものなのか?
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-07-29 09:52:50)
832.  悪名(1961) 《ネタバレ》 
やくざ者が嫌いと言いながら、やっていることがすべてやくざな勝新太郎。女傑の女親分からいずれは名を成すだろうと認められるが、そんなものは「悪名」だと嘆くラストシーンがタイトルに繋がってスッキリと観終わりました。本人は意図せずとも義に篤いやくざ者の鑑のような人格ってところで、立派なアンチヒーローです。田宮二郎も勝新とは違った存在感を発揮していてカッコ良く、このコンビでシリーズ化された理由が分ります。当時、二十歳そこそこの玉緒さんは可愛かったです。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-07-27 22:29:31)
833.  アデル/ファラオと復活の秘薬 《ネタバレ》 
アデルのおっぱいをチラ見せしたのは、アデルに協力するミイラの行動に必然を持たせるためです。でも、あのシーンのおかげで随分と潤いが増しました。変なところは良く心得ているリュック・ベッソン。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-07-27 21:55:21)
834.  パンドラの匣 《ネタバレ》 
「パビリオン山椒魚」という、私的には途轍もない駄作がありました。その駄作ぶりは全部監督の責任と言えるような内容でした。本作はその冨永氏が撮った作品なのだけど、これが同じ監督の作品かと驚きを禁じ得ない。演出の個性やアイデアが、映像作品の個性として見事に昇華されている。時折り挟まれる主人公の独白が面白い。その独白は映像の説明不足を補うナレーションではなく、連なる映像にさらに1カット分の意味作用をモンタージュしたような効果をと味わいを生み出している。文学とは元来、状況や感慨を文字に置き換えて概念世界に広がりを持たせる作業だが、こちらは映像と独白によって映画世界に見た目以上の広がりを持たせている。文学作品の映像化として良く練られた演出が成功していると思います。主人公の達観した視線に太宰らしい自己中な個性を覚えるが、自らを「新しい男」などと規定することが実はギャグで、そのズレ加減が可笑しい。若造がカッコ付けて素直になれず、結局は気になる女(竹さん)を取り逃がすという、実に他愛ない話なのだが、純文学的な風格を感じるほど真面目な体裁に仕上げたところが本作の味わい。「やっとるかぁ?」~「よ~しきた!」の定形コミュニケーションとその変奏も本作の個性を際立たせる。これ、レビュー数は少ないですが、テレビドラマの延長戦のような邦画に「ドラマで充分」というレビューをしている方々におススメしたい。映画らしい映画です。収穫でした。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-07-21 22:23:16)
835.  ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 《ネタバレ》 
「パート1」から一転して息付く暇もないくらいの忙しい展開。ホグワーツが戦場となるスペクタクル感や過去作の名所旧跡巡り的な趣きはありましたが、ストーリーは分霊箱を探し出して壊す単調の繰り返しで、謎解きや心情の掘り下げなどの描写が一様に浅い。ニワトコの杖の持ち主が実はハリーだったというあたりは、最終作らしい盛り上げを演出できる要素だっただけに勿体無かった。シリーズ全体の話になるけど、原作を読んでいる者としては一作として満足に映画化できた作品は無かったというのが実感です。どの作品も駆け足でエピソードをなぞって行くばかりで、誰にも共感できない。本作のスネイプの記憶が最も感情移入できるシーンだったかもしれない。しかし、10年もかけて出演者の成長を物語世界とシンクロさせて見せたシリーズは記憶にありません。ハーマイオニーに初めて女性の色気を感じたのは「アズカバンの囚人」でした。劣等生の代表だったネビルの最終作での活躍は、背丈の伸び自体が演出でした。あるいは、マクゴナガル先生は最終作まで出られて良かったなぁ、とか。私はそんな楽しみ方をしていましたし、シリーズとして意義があることだと思います。初作で小学生だった人も本作では成人している訳で、もし主人公たちと同年代でこのシリーズを追えたら格段に興味が増しただろうと想像します。新作を観るたびに不満が先行するシリーズでしたが、再見したらディティールを楽しめそうな予感もあります。5年後くらいにまた、まとめて観ようと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2011-07-19 00:16:17)(良:2票)
836.  フェーズ6 《ネタバレ》 
状況の説明なしに、いきなり疫病が蔓延した世界に放り出される。こういう割り切りは好きです。「感染者は死人も同然、助けようと思うな」がルール。傲慢で自分勝手だけど強力に仲間を牽引する兄と従う弟。ストーリーは知り合った人や身近な人が感染し、それを切り捨てて行くことの繰り返し。感染を隠そうとする者、潔く諦める者、助けを求める者など、タイプは様々。先述の兄もやがては感染し、見捨てないでほしいと弟に懇願するが撃ち殺される。そこからメッセージを読み取るのは難しく、ただの救いの無い話です。結局、感染者を切り捨てる選択しかしておらず、個々人の葛藤の掘り下げが淡泊でテーマが不明瞭。まぁ、こんな人もいるのだろう、って程度で何が言いたかったんだか…。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-07-16 18:06:40)
837.  127時間 《ネタバレ》 
主人公があの場を去る際に、一瞬振り返って「thank you」という言葉を口にする。そこに残した身体の一部に対して言ったようにも聞こえるが、私はその数日間に起こった出来事すべてに対しての感慨だと感じました。卒業式を終えて校門を出る際に、校舎を振り返って覚える感慨に似ている。実話がベースになっているようですが、自分の腕を切り離した直後に本当に「thank you」と言えたのかどうかは分かりません。でも、その気持ちは分かる。彼が過ごした葛藤の時間があまりに濃密だから。死の恐怖に直面しながら自己との対話を続けることで明らかになる自分自身。彼の人生の中で、最も切迫して、最も正直に、最も真摯に自身と向き合った時間だったと思います。だから、あの脱出は単純な生還とは違った意味を持つ。ひとつの出来事が価値観や人生観を変える。その究極版が本作だと思います。身動きできない状況の描写の中で、手を変え品を変えて演出される主人公の心象描写が素晴らしい。ダニー・ボイルさん、見直しましたね。私の中では彼の最高作です。でも、本作が私の人生の益になったかと訊かれるとちょっと違う。徹底した一人称視点のストーリーには痛みや渇きを感じるほどに共感するが、仮に自分があの状況に陥ったら違う感慨を持つと思うから。また、あの事故が結果的に彼を良い方向へ導いたとしても、自分で経験したいとはこれっぽっちも思わないから。私だったらどのように決断するかも考えたくない。考えるだけで痛い。そういう意味で、実はSF映画ほど距離のある映画。その距離感と感情移入のギャップが異彩を放つ作品でした。
[映画館(字幕)] 9点(2011-07-16 11:52:22)(良:2票)
838.  悪い奴ほどよく眠る 《ネタバレ》 
現代の視点からは特にひねりのない汚職事件ものだし、人物の掘り下げが深いとも思わないんだけど、救いがないストーリーは良かったです。復讐が成就しなかった悔しさが汚職に対する怒りとして残る。スッキリ観終われないことをがテーマです。まぁ、嫌な映画ですな。エンディングでタイトルをしばらく出しっ放しにする演出も効果的でした。すでに半世紀前の作品ですが、汚職に関与した下っ端役人や政治家の秘書が自殺するような事件はその後に現実に起こりました。「記憶にございません」などは本作から十数年は未来の出来事だけど、それを予感していたような脚本は見事だと思います。「役人は上役を裏切れない」って台詞は現代でも相変わらず色褪せない。さらに半世紀を経ても色褪せないのでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-07-14 10:29:16)
839.  ダレン・シャン 《ネタバレ》 
規格外の身体に対する差別が当然の慣習だった時代の名残りのような見世物小屋。それを興味深く面白がる私は不道徳な人なのか、なんて思いました。おつむが歪んだ渡辺謙さん。その変形ヘッドのまま渋い役を演じてるんだけど、存在感ありました。ストーリーは散漫で面白くないです。実はすでにほとんど忘れました。ヴァンパイアの共食いの話だったっけ?
[CS・衛星(字幕)] 4点(2011-07-14 10:27:17)
840.  バーティカル・リミット 《ネタバレ》 
この映画を一言で評すなら「悪趣味」です。全編、必然の無い不快に満ちている。まず、冒頭で息子にザイルを切らせて父親の死の直接の原因を作ること。確かにそれしか選択肢が無かったが、その設定自体が「悪趣味」だと言いたい。そんなことを言ったら映画にならないが、許せない気分になるから仕方がない。遭難した3人の救援に6人が向かい、生還するのは遭難者1人を含む3人だけ。結果だけを見ると、まるで二次災害を扱った映画。美しい自然の猛威の中で命を落とす分にはまだ観られるが、ニトログリセリンで爆死ってどうなんだ? 徐々に登場人物が減って行く様は、モンスターホラーと同じ体裁ではないか。さしたる必然も無く人を殺してサスペンスを盛り上げようとする「悪趣味」。最後に、遭難したボーンへ復讐の機会を窺っていたウィックは、土壇場で復讐を断念してボーンに自分のザイルを繋ぐ。それは山に生きる男として当然の選択に見えたのだけど、その直後にあっさりと自分のザイルを切ってボーンもろともクレバスに消える。人命を尊重した瞬間にボーンは一人の遭難者であり、彼に恨みがあろうが無かろうがザイルで繋がっている人物の命を一顧だにしない決断は英断なのか? オープニングの伏線を回収したように演出されている分、これが最も悪質な「悪趣味」だ。本作は自分の尺度では、かなりのクソ映画です。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2011-07-13 11:07:54)(良:2票)
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