881. ドメスティック・フィアー
皆さん、なんで評価が低いのかわかりません(期待しすぎた反動かな?)。私は面白かったですよ。オオカミ少年が父親と唯一絆がつながっているというのもいいし、そのトラボルタが、金にならない商売で夢を追っているというのもいい設定だと思いました。ただ、皆さんおっしゃるとおり、警察の初動捜査は怠慢だし、母親は息子を信じていないし、その辺が難点といえばそうなのかなあ。でも、最後まで退屈せずに楽しめました。 7点(2003-05-01 18:35:08)(良:1票) |
882. 飛べ!フェニックス
《ネタバレ》 遭難した男達が自力で脱出する過程を描いた傑作ですね。飛行機の設計技師だと思われていた男(<2004年3月20日追記>実はこれハーディー・クリューガーだったんだね!後の男臭い演技と比べて、なんとなく線が細い印象だったので忘れてましたよ。でも「シベールの日曜日」なんかを考えると不自然じゃないね)が実は模型しか作ったことがなかったりと、それぞれの人間の人生模様が個性的に描かれていて、ストーリーもたくみに計算されていますね。<2004年3月20日追記2。ここから→>ジェームズ・スチュワートのベテラン機長が、プライドだけで設計技師の指摘に反発する頑固オヤジだったり、アッテンボローの役割が「大脱走」のビッグXとは反対だったりといった楽しみもあります。エンジンの始動のシーンは、カートリッジを無駄に空撃ちするように思わせて、しっかりと機長の計算が働いていたりしますが、正常に回転するまではハラハラドキドキですね。そしてなによりも、<←ここまで>やっぱりラストシーンでの離陸には、思わず拍手しないではいられません。 8点(2003-05-01 18:30:16) |
883. がんばれ!がんばれ!ベンジー
もう、動物たちの演技を見るだけで充分な映画ですね。ベンジーの目の演技、素晴らしいです。背中でものを言っているのも拍手ものです。ラストシーンでクーガー(ピューマ、アメリカライオン)の赤ちゃんを別の母親に託して去る後ろ姿、見事としか言いようがありません。人間でもなかなかあそこまで演技はできませんよ。それに、あの赤ちゃん達、可愛すぎです。さりげなく野生の掟が描かれていたりして、やっぱりディズニーの実写動物ものは水準高いです。ファンの方には申し訳ないけど、最近のアニメはろくなものがないという実感ですからよけいにそう感じます(汗)。ただ、自然の法則や動物の生態を考えると、ベンジーからあの赤ちゃんを託された母親は、1匹しか子供がいなかったわけですよね。普通あの手の動物は複数の子供を育てるわけだから、残りの子供は死なせてしまったと考えるのが自然ですよね。そうなると託された三匹の行方に関しても一抹の不安が残るわけですが、とりあえず(←口癖(笑))、ベンジーもお迎えが来たようだし、きっとあの母親はちゃんと育ててくれると願いましょう。 8点(2003-05-01 18:26:56) |
884. JSA
韓国版「羅生門」というか「藪の中」という感じですか。1回目によく関係がつかめなかったので、2回目に観直してようやく整合性がつかめました。大学時代の知り合いに韓国からの留学生の人がいて、その人が兵役で38度線にいたそうです。彼の話からすると、当時はまだオヤジ将軍の時代だったのですが、南北の兵士がこの映画のように交流することなど、とても考えられないという話しぶりでした。徴兵義務期間中はいつも銃を構えて緊張状態にあったということでした。元は同じ民族同士であるから、映画のようにうち解けることも可能だとは思うのですが、これが異民族同士なら、「対決」(1989)のようなことも起こるのでしょうか。地球上に残った数少ない共産主義国家・独裁国家が、今後どうなるかわかりませんが、一刻も早く平和的に統一がされるように祈りたいと思います。映画の感想としては、「死ぬことはなかったのになぁ」でしょうか。 7点(2003-05-01 18:17:43) |
885. ロード・トゥ・パーディション
期待したほどではなかったなあという印象です。トム・ハンクスと息子が逃避行する途中で立ち寄る家に入るシーンで、青空が印象に残りました。おそらくそういう心象風景のような描写をあちこちにちりばめているのが、「映像が云々」という評価になるのでしょう。仕事熱心なあまり息子と距離ができた父親と、ちょっとひねくれた息子の信頼回復の6週間。まあ、言ってみればそれを描く一種のロードムービーなんだと思います。ただ、アル・カポネの対応が手ぬるいなと疑問はありますが、最期まで偏執的に仕事に徹するジュード・ロウとか、全編に流れるピアノ曲が印象深いですね。 7点(2003-04-24 23:48:55) |
886. ハンバーガー・ヒル
"私はスキャンティーズなんかよりピンクレディーの方が好きだ"とか"何言ってるんだ!あんなパンティーズなんかよりキャンディーズの方が上に決まってるだろ!"というような論争が起こるのと同様に、この映画と「プラトーン」はよく比較され、"プラトーン派"と"ハンバーガー派"に別れることがありました(笑)。どちらもそれぞれ評価すべきところはあり、批判すべきところもあると思います。15年くらい前の私は"ハンバーガー派"でした。あのヘルメットが丘の上からコロコロと転がってくるシーンにやられてしまったクチです。今(2003年4月現在)は、どちらもそれなりの存在意義があると思っています。人間関係を全面に押し出したのが「プラトーン」であり、戦争の虚しさを前面に押し出したのが本作であると思います。やりきれなさの残る点では、本作は「プライベートライアン」、「グローリー」、「Uボート」、「太陽の帝国」、「乱」、「橋」などの諸作と並ぶと思います。余談ですが私はキャンディーズ派でした(笑)。 7点(2003-04-22 14:02:03) |
887. エネミー・オブ・アメリカ
いやあ、面白かったですねえ。こういうサスペンスは大好きです。日本が情報偵察衛星を打ち上げ、国民総背番号制度の導入が急がれ、新宿や渋谷などの繁華街での街頭監視カメラが稼働中の現在、日本でも同じようなことが現実に起こっても不思議はないのですから、とっても考えさせられる映画ですね。主人公が、悪い奴らなら盗聴や盗撮してもかまわないと思っていた弁護士というのも、あまりにも人権意識の希薄すぎる設定ですが、それによって奥さんの人権意識がクローズアップされる効果になっています。ラストで「敵を監視する者を監視するのは誰が決めるの?」という台詞に重みがありますね。あの猫が爪研ぎしてるシーンが可愛かったです(微笑)。 8点(2003-04-19 17:34:57)(良:1票) |
888. ギフト(2000)
まあまあ面白かったです。「インソムニア」ではあんなに輝いて見えた彼女があんなに生活にくたびれた女房になっちゃうんですね。役者の演技って凄いと思います。最後にバディが出てくるシーンで、物理的に攻撃を加えることに疑問を持つんですよね。それにハンカチを洗って返すというのも。"物理的"に不可能でしょ?(笑) でもそういうことを差し置いて、そこそこ楽しめる作品でした。ところであのチンピラ夫がキアヌ・リーブスである必然性はまったくないですよね? 7点(2003-04-19 10:14:41) |
889. ワンス・アンド・フォーエバー
実戦指揮官の手記を元にした作品って多いですね。その手のもののなりがちな落とし穴というのは、自分たちのやっていることを正当化しようとするあまり反感を買ったりするものが多いのですが、この作品の場合はさほど感じないですみました。ただ、反戦映画としての趣旨はわかるのですが、北ベトナム軍を対等な敵として描こうとしたり、アメリカでの家族の様子を描こうとしたり、戦場で起きたできごとをできるだけ客観的に描こうとするあまり、何もかもが希薄で中途半端に終わってしまった気がします。最近の作品でのメル・ギブソンは、いつの時代の作品でも家族のために戦う父親を演じている気がしますが、「パトリオット」や「ブレイブハート」の場合は、自らの独立を勝ち取るために侵略者である敵と戦うという必然性もありましたが、ベトナム戦争の場合そういう理由も明白ではなく、「共産主義の脅威」という抽象的命題のために戦うということで、その辺のとまどいが演技にも出ていたように感じます。だからこそ小さな娘の問いかけにも歯切れが悪い回答しかできないし、出撃前の演説にしても戦う目的はさらりと流すしかなかったわけですね。UPIの記者として従軍するバリー・ペッパーが「この戦争は何かが違う」と言って、「だから銃でなくカメラを持ったんだ」という台詞には共感するものがありました。それでもベトナム兵が押し寄せてくると、結局銃を持って「プライベート・ライアン」でのジャクソン二等兵のように戦ってしまうのが虚しいですね。でもその後すぐに銃を捨てカメラを手にするあたり、初志を感じてグッと来るものがありました。ただ最初に書いた、中途半端に感じられた原因はベトナム側の扱いですね。映画の冒頭でアメリカとベトナムを対等に扱うような献辞が出ていたにもかかわらず、ベトナム兵の背景にある家族が、黒髪の美人一人だけというのはバランスを欠いているなと思ったし、映画のエンディングで出てくる犠牲者の名前もアメリカ軍に限られていて、ベトナム側の戦死者の名前がまるで出て来なかったのは大きく幻滅しました。どうせ出すんだったら、延々と10分以上かけてでも両軍の戦死者を出すべきだったでしょう。また、ベトナム側の民間人での犠牲者がほとんど描かれていなかったのは、意図的に描かれなかったのではないかというものを感じました。この映画全体を通して、このような「本来あったはずのものが素通りされている」という感覚が、この映画の焦点を希薄にさせ、中途半端に終わっているという印象を与えるものだと思います。戦闘シーンをリアルに描くのは最近の戦争映画の流行ですが、最初から最後まで違和感があったのは、あの戦場になった場所というのが、どう見ても亜熱帯のジャングルではなくて、もっと乾燥した地域の自然に見えてしまったことですか。実際の「死の谷」を見たわけではないので詳しいことはわからないけれど、もっと湿潤気候であることを観客に伝えるような描写をした方が"ベトナム戦争"ものとしてはよかったような気がします。たとえば「地獄の黙示録」がフィリピンでロケをしたように。思うにこの映画は、4時間でも5時間でも時間をかけて、もっと細部を描いた方が成功したのではないかと思います。とにかく中途半端になってしまったのが惜しい! 7点(2003-04-15 12:38:22) |
890. ナインスゲート
西洋人って悪魔崇拝ものが好きですね。アメリカナイズされたテンポの速い展開に慣らされてしまった人間には、かなりかったるい進行に感じられたでしょうね。私もその例に漏れず、ビデオを途中で早送りしてしまいました(苦笑)。3冊の本からのなぞ解き、正体不明の登場人物が続出し、素材設定としては興味深いものでしたが、なぜ悪魔がジョニー・デップを選んだのかが納得できないまま終わってしまいました。それとも理由など無いのでしょうか? 本を通してのなぞ解きをもっとクローズアップして描いて欲しかったなというのが印象です。 7点(2003-04-11 16:32:03) |
891. アンドリューNDR114
ダメです。ロビン・ウィリアムズが人間に近づくに連れてやたらにイヤな奴になっていくし、妙にセックスを強調する辺りも好きになれませんでした。設定そのものは面白いし、訴えるテーマも興味深いのですが、ストーリーに一貫性を感じられません。たとえば根本に当たる「ロボット三原則」を最初に掲げておきながら、どうもその後のアンドリューにそれを裏切る行動が多くなるのが気になりました。もちろん窓から落ちた影響でおかしくなったということも考えられるでしょうが、あれだけ目立つ形で最初に出したものをすぐ直後に簡単に裏切っていく演出は納得できませんでした。また、ああいう形で略奪愛を正当化することは個人的にイヤですし、嫌悪感すら感じるものです。それを美化しすぎる演出も腹立たしく感じました。特撮技術は見事なものだと思いますが、それだけの印象です。犬が迷い込んでくるという象徴的事件も、その後活かされないままですし、アンドリューを改造する技術者も個性が生かされないまま消えてしまうし、そもそもサム・ニールこそもっといろいろとやって欲しかったです。そういう意味で、あらゆる事件・役者が消化不足のまま終わった映画という印象です。 5点(2003-04-10 23:35:39)(良:2票) |
892. インソムニア
一種の勧善懲悪ものですか。因果応報ということばが象徴すると思います。悪を摘発することは好いとしても、証拠のねつ造は許されるものではないということをテーマのひとつにしているのでしょうか。老刑事がその人生のすべてを賭けるにしては、犯罪者としてのロビン・ウィリアムズが物足りなさを感じさせます。あれでは単なる性犯罪者であり、最後には意味もなく凶暴になってしまいます。その変貌する過程が不鮮明のため、最後まで彼の犯罪者としての凶悪化を納得することができませんでした。アル・パチーノ演ずる刑事にしても、彼の意図する目的・方向性というものがハッキリとはつかめず、最後まで何をしようとしているのかが曖昧でした。ラストで女性警官に「道を見失うな」と告げる辺り、急に説教臭くなってしまったなという唐突感を受けました。どうせだったら、ロビン・ウィリアムズの犯人にもっと不気味さや凶暴さを出したら面白かったかもしれません。 6点(2003-04-10 23:25:53)(良:1票) |
893. アザーズ
なるほどねとは思うけれど、ニヤリの度合いは、やはり「シックス・センス」の方が上でした。前半の話が間延びしてしまったのが原因だと感じました。3人組が家を出る辺りから話は急展開するけれど、それまでの眠さを如何にクリアーするかが課題ですねえ。インテリアやセットの素晴らしさはあるし、映像的な綺麗さはわかりますが、「う~ん」という感じです。ニコール・キッドマンの背の高さがよくわかりましたね。彼女の観客をイライラさせる演技はよかったと思いますが、結局それがすべての伏線として引っ張るのは無理があった気もします。 6点(2003-03-29 23:02:01) |
894. アトランティスのこころ
綺麗にまとまった小品ですね。2回観直して細部の把握ができました。ちょっと色っぽい訳有りのお母さん。言葉遣いをきちっと躾られたやや引っ込み思案の息子。そこにやってくる正体不明の老紳士。近所に住む幼なじみの可愛い女の子。一夏のできごとを経て、少年は大人になっていく。そういったストーリーでしょうか。超能力者を軍事的政治的に利用したことは、冷戦時代の米ソ両国で行われていたことで、それがこういう形でモチーフにされるとは思いませんでした。また、ウチも裕福ではありませんでしたから、主人公の少年が自転車を欲しがる気持ち、よくわかります。感涙の嵐というのではなく、観終わった後にじわじわと「しみじみとした気持ち」になる作品だと思います。別れ際に少女が「サラダを作る」と言って引っ込むシーン、つらそうな表情をするのが印象的でした。あの時の少年の心中を想像すると、とても切ない気持ちになります。 7点(2003-03-10 10:53:20) |
895. パワープレイ
ヨーロッパの架空の国を舞台にしたクーデターの映画です。権力者というのがいかにして作られていくのかが興味深く描かれています。秘密警察のドナルド・プレザンスがいい味を出しています。余談ですが、この人を知ったのが「大脱走」のコリン役だったので、どうしても"いい人"のイメージが付きまとうんですが、その後はどの作品を見ても悪役しかしていないですね(笑)。デヴィッド・ヘミングス演じる主人公が、大統領と交わす会話がとても皮肉たっぷりでいいです(ここで書いちゃうとネタバレになるので見てのお楽しみということで)。ピーター・オトゥールって役者は、それにしても(←口癖(笑))いろいろな演技のできる人ですね。静かな狂気が上手い人だと思います。 9点(2003-03-08 17:00:41) |
896. ハイランダー/悪魔の戦士
オープニングの戦いのシーンで、グッとその世界に引き込まれます。宗教は絶対的な救いをもたらすものではなく、一族の生き残りのためだけに存在しているということを、祝福の場面で象徴的にあらわしています。クリストファー・ランバートは主役という感じではない顔なんですが(だって、ターザンですからね(笑))、とにかく凝った作りの映画ですね。まずスペイン人のショーン・コネリーがいい! 剣術の練習の時に剣がかち合う音がとても耳に心地いいです。ただ、いかに洋剣を使っているとはいえ、また、演出的に見せるためだとはいえ、回転して敵に一瞬でも背を向けるのはイカんだろうと突っ込みを入れたくなります(笑)。時間の経過を引き立てる演出として、最初の妻が年老いていくときに流れるQUEENの曲(Who wants to live forever)が心にしみますね。でも一番好きなのは"Princes of the Universe"ですけどね(笑)。それから、クリストファー・ランバートが、現代の場面で昔を回顧してワインの蘊蓄を語るシーンが好きです。たしか無造作に紙袋から取り出したんだけど、超年代ものの高級ワインになるはずですよね。最後に余談ですが、ジェット・リーの「ザ・ワン」を観ていて、これって「ハイランダー」のパクリじゃないかと思いました(笑)。 8点(2003-03-06 09:00:12) |
897. スパイダー
モーガン・フリーマンがそこに居るだけで存在感充分なのですが、逆にそのことによって「何かが起こるのではないか」と期待をしてしまうだけに、「何も起こらないで終わってしまった」という印象しか残りませんでした。私もネット上でいろいろWEBカメラをのぞいていますが、もしかしたら何か重要なものを見ているのだろうか?(笑) 中盤、街中を犯人の電話によって走り回されるシーンは、「ダーティーハリー」を想い出してしまいました。 面白い題材を取り上げていながら、全体に希薄な印象が残ったのは残念です。ま、ポッターねえちゃんの可愛い顔を見ただけで好かったかな。 6点(2003-03-04 22:26:15) |
898. 少林サッカー
ひとことで、おバカ映画ですね。基本線は好きですが、前半のビン割り多発やタコ殴り場面は、中国っぽいと言えばそうなんだけれど、私にはなじめませんでした。それから、最初の試合をするまで、「サッカーは6人じゃできねえぞ!」とずっと思い続けていたのでその辺はイライラしました(笑)。肝心の試合でも無意味シーンの連続で、半ば呆れながら観ていたのですが、評価できるのは次の2点ですね。 (1) まず、ブルース・リーで育った世代としては、キーパーの一挙手一投足にニヤついてしまいました(笑)。"あのユニフォーム"をキーパーに着せるために、小林拳という設定を持ち出したのではないかと思えるほどハマっていました。 (2) ヴィッキー・チャオの坊主頭! あれは可愛すぎです(笑)。夏目雅子の三蔵法師以来のヒットでした。あまりに可愛いので、インターネットで彼女のサイトを探しまくってしまいました(笑)。 7点(2003-03-02 01:18:43)(笑:1票) |
899. ミシシッピー・バーニング
ジーン・ハックマン! 「フレンチ・コネクション」シリーズの"ポパイ"刑事を彷彿とさせる荒々しさがあります。この人の役者としての信念は、とにかく一途な役をやることだそうですね。それが思う存分発揮された作品だと思います。ウィレム・デフォーのエリートっぽい雰囲気もよかったです。南北戦争当時の奴隷解放宣言から100年近く経った1960年代になってさえ、公民権運動という戦いの中で、アフリカ系アメリカ人の人権は差別されていたという事実は重いですね。ところで余談ですが、ジーン・ハックマンの吹き替えの声は石田太郎さんがしっくりします(笑)。 7点(2003-02-27 21:28:55) |
900. サイン
《ネタバレ》 予告の作り方は好かったですね。ものすごく期待感をあおる構成になっていました。でも、本編はかなり肩すかしを食らった感じです。元ローマ帝国の皇帝(笑)が、ブラジルからのニュース映像に口を押さえて悲鳴を上げて飛び上がったり、アルミ箔を頭にかぶってみたりして笑わせてくれましたが、そのシーンとメル・ギブソンの出るシーンとがちぐはぐな感じで、最後まで違和感を受けました。また、脚本的には、子役は二人は要らなかった気がします。奥さんの事故の回想がもっと効果的に使われていたらよかったのに、小出しに登場させる割りには比重が軽かった気がします。ラスト近くの第三種接近遭遇(笑)するシーンで子供を人質にした宇宙人が、最初は喘息を治療しようとしているのかと思ってしまいました(苦笑)。メル・ギブソンが牧師をやめた理由の根拠も希薄に感じたし、だからこそなおさら、復職するシーンもいまひとつに感じられました。それからホアキン・フェニックスのエピソードも出てくるのですが、それによって余計に焦点がぼけた印象に感じられました。30分カットしたバージョンを作ればもっとスッキリした作品になったかも。そういう意味で予告編は傑作です(笑)。 ところで、余談なんですが、ブラジルからの映像で出てくる宇宙人の身体の色なんですが、私は「みどり」だと思ったのですが彼女は「グレー」だというんです。皆さんはどう見えました? <2003年12月24日追記>「みどり」という御意見をいただきました。ありがとうございます。 <2006年8月19日追記>今テレビでやっているのをチェックしたところ、どうも#5A6F5Aに近い色じゃないかと感じました。でもやっぱり奴は「グレー」と言い張る(苦笑)。私は「くすんだ緑」という印象です。 [ビデオ(字幕)] 5点(2003-02-24 00:37:56) |