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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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881.  復活の日 《ネタバレ》 
日本のSF映画としては「日本沈没(1973)」に並び評されて良い作品だと思いました。80年代の邦画らしく、ところどころにしつこく極端な描写が見られますが、鑑賞しながら、そして鑑賞した後に色々と考えさせられる作品という意味でエメリッヒの終末ものなどより気高い精神性を持っていると思います。「日本沈没」が沈没編と海外脱出編の二部構成なら、こちらは人類皆殺し編と人類再出発編に分かれます。細菌兵器でほとんどの生物を殺し、冷戦の残滓を使いきるように核兵器で社会資本も壊滅させるストーリーは徹底して悲観的。南極で生き延びた人々の男女比の解決の方法なんて、リアリティありました。もう「人種」なんて言ってる状況じゃない。本作の特徴は終末後を考えさせること。種としての人類は辛うじて生き延びたが、文明は崩壊したと言える。ラストシーンのあの人数から、人はどのような歴史を築いて行くのか。それを想像させることに意義がある作品という意見です。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-06-03 09:48:59)
882.  スペースバンパイア 《ネタバレ》 
これを初めて観たのは大学生のとき。ああ、こういうのをB級映画って言うんだろうなと思いました。まぁ、B級の定義は評論家の方々が議論されているでしょうが、私の定義は「決して高尚にならない中味で、観客を楽しませようと真剣に努力している映画」です。なので、私のB級映画はクソ映画ではありません。おそらく、スタッフ全員で何人もの女優の乳をオーディションしたんだと思います。由緒正しいB級の姿勢ですね。だから久しぶりに観ても、相も変わらず乳に感動しました。原題の「LIFEFORCE」は、あのお姉さんに吸い取られる“精気”を指しているのでしょうが、配給会社もまたB級にふさわしい邦題を付けたものです。吸い取った“精気”を巨大な宇宙船へ転送して傘の部分で受けとめ、冬眠中の仲間が死なない程度のエネルギーにする。そして宇宙を漂い次の獲物が近づいてくるのを待つ。B級らしい胡散臭さを残しつつ、良く考えられていると思います。宇宙船の中でじっと獲物が近づいてくるのを待つ習性が「エイリアン」に似ているなと思ったら、脚本家が同じ方でした。
[映画館(字幕)] 8点(2011-06-02 22:13:01)
883.  どん底(1957) 《ネタバレ》 
最低の生活を営む人たち、という意味なのだろう。社会の底辺そのままに、立地的にもゴミを投げ落とされる低地に建つ傾いた長屋。ちょっと雨が続けばすぐに床上まで浸水しそうで不衛生極まりない。そこでろくに仕事もせずにたむろする奴らはお互いを労わり合うのではなく、傷に塩を塗り合いながら生きているような殺伐とした空気。でも、なんかバイタリティは感じるんだよね。そんなにギャーギャーと騒ぐ元気と暇があるなら仕事を捜せよ、って感じでした。これ、現代の視点では悲劇というより喜劇でしょう。ちなみに屋内が間仕切りなしで繋がってる「長屋」を初めて見ましたが、あれが正しい「長屋」なのでしょうか?
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-06-02 15:38:29)
884.  踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! 《ネタバレ》 
方々で酷評されてますが、そんなに悪いとは思わなかった。緊張感のあるサスペンスを期待するタイトルでもないので、こんなものじゃないでしょうか。まぁ、引っ越しの際に拳銃やセキュリティのマニュアルを簡単に盗まれるシナリオが、その後の展開より余程お粗末な気がします。こういう作品に製作意義があるならば、構築してきた人物像が時間の経過でどのように変化するかを見せることだと思う。係長になったとはいえ、所轄と本庁の関係とか、事件は現場で起こっているとか、メニューが変わり映えしないのはどうなのか? 例えば、青島とすみれさんがいきなり結婚していて子供までいる、ってくらいぶっ飛ばした方が絶対に面白く観られると思うんだけどね。いかりや長介さんが演じていた和久さんに関するエピソードだけが前に進んでいた気がします。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2011-06-02 15:37:03)
885.  TRICK トリック 劇場版2 《ネタバレ》 
2時間ドラマの女王様も、映画で見ると貧乏くさい。たぶん狙ってやってますね。私の評価が低いのは貧乏くさいからじゃなく、台詞が狙い過ぎでかえって笑えないから。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2011-06-02 15:30:13)
886.  TRICK トリック 劇場版
個人的には仲間由紀恵と阿部寛の出世作と思っているシリーズの劇場版。あくまでテレビシリーズのエッセンスだけで制作されていて、劇場用に厚化粧している訳ではない。それでも楽しく観れたので、コストパフォーマンスという意味では成功でしょう。劇場で観たら不満が残るかも知れないがレンタルや放送で観るなら十分。ん? それって映画じゃなくってドラマで十分ってことか…。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-06-02 15:28:41)
887.  八日目の蝉 《ネタバレ》 
冒頭とエンディングに答えがあった気がします。■希和子は謝罪せずに感謝した。それは薫と暮らした4年間の煌めきが二度と戻らないことを悟ったうえでの正直な気持ち。証言通り、彼女は夫婦の子供を見て踏ん切りを付けるつもりだったはずだ。でも、赤ん坊の笑顔に、自分が資格を失ったはずの母性を揺り動かされた。あの誘拐は夫婦への悪意が動機ではない。母性の本能が成さしめた犯罪だった。子供を持つことができない女性にとっての母子の日々。それはまさに八日目の蝉が享受できるプラスアルファの1日だったと思う。■成人した恵理菜の頑なな表情や影を宿した眼差しが意味するものは家庭不和だ。希和子との4年間が実母に与えたダメージをそのまま被ることになったのが、彼女の成人までの日々。「堕胎して子供を産めなくなった女は空っぽ」と希和子をなじった実母の言葉はマスコミ報道に見つけたのだろう。自分が育った環境への反感からか、彼女は不倫出産を決意する。やがて小豆島での希和子と自分を見つけた時、実家に戻って以降は感じることが無かった母と子の絆が彼女の中に蘇える。彼女はお腹の子供が好きだと言った。それは母性が生まれた瞬間だった。■20年近くの時を挟んで、ふたつのロードムービーが同じ道程を辿る。同じ道を辿るのだから、行きつく先は決まっていたのかも知れない。不倫であれ、誘拐であれ、母と子の本質は変わらない。母に愛された子が、同じく母になり子を愛する。恵理菜は際どいタイミングで間に合ったのである。男の私に母性は実感できないが、注いでもらった愛情は実感できる。母の愛情は感情的で非論理的で闇雲だけど、深くて強い。それがずっしりと響く作品でした。ナイスな小池栄子とか、実の母の想いとか、元凶の男ども(避妊しろよ!)とか、テーマ以外にも多くの示唆が感じられる作品でもありました。
[映画館(邦画)] 8点(2011-05-31 00:51:06)(良:2票)
888.  沈まぬ太陽 《ネタバレ》 
企業トップの不正や政界との癒着を告発するような正義を描いた作品とは思わなかったです。一人のサラリーマンの生き方、その矜持とはどういうものかがテーマだと思います。恩地の海外勤務が延長された時、彼には辞める選択肢もあったはず。何故、辞めなかったのか? 負けた気がするからです。誰に? 楽な道を歩もうとするもう一人の自分に。人は基本的に弱い生き物で、すぐに楽な道に流れて行こうとします。そんな誘惑と戦う意思の総体が「矜持」です。自負・プライド・意地・自信・信念・虚栄、などで構成される。それは個をかたち作ると同時に縛るものでもある。自らの矜持と心中するような恩地の生き方は、お世辞にも上手とは言えません。一方の行天も彼なりの「矜持」は持ち合わせているが、順風を受けている時には現れず「欲」によって封じられる。この二人を較べたとき、人間の強さという概念が浮かびます。私は一概にどちらの生き方が良いとは言えません。いつか、それぞれが人生を振り返ったとき、その胸に去来するものでしか人生は測れない。私事ですが、過去に不本意な異動を命ぜられたことのある者として、本作は重い作品であると同時に興味深い作品でした。本作に描かれる矜持は、徹底して楽に生きないための戒めです。私は恩地ほど意固地じゃないけれど、職を辞さないのであれば、不本意と自らの矜持に折り合いを付ける必要が生じます。それは葛藤であり、生き方の軌道修正を余儀なくされる。生き方とは環境と矜持の接点から導かれるのだと思います。個人的に「沈まぬ太陽」とは矜持を抱き続ける姿勢と解釈します。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-05-30 23:57:40)
889.  ブラック・スワン 《ネタバレ》 
ストーリーはありがちです。元バレリーナの母親の歪んだ庇護の元に育てられた主人公が、プリマを獲得するため、獲得したプリマの座を維持するため、そしてプリマを演出通りに演ずるために精神的に不安定になるお話でした。個性的な脇役を変数にしているが、略するとプレッシャーから来るノイローゼです。その不安定を美しく演じるナタリー・ポートマンを観ることが本作の鑑賞意義だと思います。妖艶さが必要とされる黒鳥の踊り。ナタリーがその「妖艶」を演じられたかというと、私は疑問符が付きました。まぁ、個人の趣味の話かもしれませんが最後まで色気を感じなかった。ミラ・クニスの方がよほど色っぽかったです。その代わり、ナタリーは妖艶を飛び越えてオカルトの世界まで行ってしまいました。鬼気迫る迫力はあったし、官能的でもあった。それで獲得したオスカーにケチを付けるつもりは毛頭ありません。でも、しつこいけど、あのオカルト・ナタリーにもっと分りやすい色気があったらと残念がっている私は少数派?
[映画館(字幕)] 7点(2011-05-30 22:42:00)
890.  劇場版TRICK トリック 霊能力者バトルロイヤル
4年に1回。忘れたころにやってくるオリンピックみたいな映画化ですな。いや、年度で言ったらワールドカップか。ゲストの力に頼るのは、まぁ正しい姿勢でしょう。おかげで退屈はしませんでしたし、悪ふざけが過ぎた第2作より良かったです。花やしきとか貧乏とか二人の関係とか、確信犯で同じことを繰り返してますね。今回、劇場版3作を一気に観たために主演女優の高齢化はやはり目に留まりましたが、さらに4年後・8年後・12年後にこのワンパターンを続けていたら面白い価値が出てくると思います。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-28 11:48:46)
891.  パーフェクト・ゲッタウェイ 《ネタバレ》 
二人だけしかいない時に新婚カップルになりすました台詞を連発するのは倦怠気味の関係に刺激を入れていると解釈できるが、他のカップルを犯人と疑うシーンはやはり辻褄が合わない。強引に解釈するなら、男がクスリでラリってる時と素面の時では記憶構造まで変化するってところか。男は自分がやったことを忘れている時がある。その時の男は不安定で、刺激するといつ噴火するか分らない。女は付き合い始めてすぐに男の狂気に触れ、矛先が自分に向くことを恐れて、ずっと話を合わせてきた。だから連れション命令にも従ったりする(笑)。そして男と訣別するチャンスを掴んだのがヘリから狙撃手に犯人を告げるシーン。サスペンスのオチとして最近やたら「実は私でした」ってパターンが多いけど、解釈に苦しむ本作の完成度はかなり低い方に分類されます。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2011-05-28 10:10:47)(良:2票)
892.  太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男- 《ネタバレ》 
史実を真面目に描いた作品という印象です。米軍によるサイパン島占領後も、少数で抗戦を続けた大場大尉の部隊が描かれる。視点が日本側・米国側にほぼ均等に割られている構成は新しい。【米軍から見た大場大尉】探索の目を逃れ、時に欺き、米軍を翻弄した策士。度重なる懐柔にも応じず、終戦を迎えても戦う意思を捨てない兵士の鑑。神出鬼没さがフォックスと形容された。【大場隊の実情】玉砕覚悟の総攻撃で生き残る。当初は「一人でも多くの米兵を道連れにする」ことをコンセプトとしたが、民間人の保護に主旨を変える。やがて民間人を米軍に委ねるが機を逸して玉砕も自決も出来ずに抗戦の構えを取る。戦争終結を告げられても去就を決断できず「上官の命令があれば」との要望を出して投降に応じる。 この両者の認識の違い(というか、米軍の勘違い)を検証するような内容でした。米軍からは見えない部分に日本兵の悲劇が潜んでいます。彼らは抗戦したかったのでは無く、その選択肢しか持っていなかった。「玉砕」と「自決」が美徳だと刷り込まれた兵士たちが命を惜しんで葛藤する様は、さながら漂流者のようです。竹野内豊が演じる大場大尉が自分は特別なことをしていないと最後に言ってましたが、私も同感です。彼に感情移入するような作品でも無かった。第二次大戦中、日本軍だけにあった固有の慣習が「玉砕」と「自決」でした。それは軍人だけでなく民間人をも侵食していた。本作にも自決シーンがある。追い込まれた状況の中で命を断つ場面を悲劇的に見せるより、なぜ日本軍にそのような慣習が生まれたのかを見せて欲しいと、いつも思う。あれは責任放棄と命の無駄遣いでしかない。誰が、どんな思想で広めたことなのか? そこを総括しない限り、日本の戦争映画は片手落ちという気がしてならない。
[映画館(邦画)] 5点(2011-05-25 22:27:30)
893.  ゆれる
法事で久しぶりに帰省した弟に、密かに恋慕していた女を軽々と攫われる兄。そのことを感付きつつも、まだ内側に秘めていた兄の憤りが、吊り橋で兄を拒絶した女の態度によって噴出する。そこに殺意があったかどうかは、自分には大きな問題では無かったです。あの状況に至る兄、弟、女の関係性だけでお腹いっぱいでした。真面目によく働くがモテないオーラを出しまくって女性に縁のない実家暮らしの兄。実家を顧みずにカタカナ商売で都会に暮らし、遊び人のオーラを出しまくる女好きな弟。そして、実家を出て一人で暮らしながらも地元を離れず、土地柄と日常への倦怠と抱える女。見かけは幼馴染みとしてバランスを取っていた関係性が、弟と女のセックスによって崩れる。具体的には、弟とセックスしたことで、兄への嫌悪感が表面化した女の態度の変化で崩れる。都会と地方、継いだ仕事と獲得した仕事、個性と能力、優越と劣等など、様々な格差が引き起こした崩壊とも言える。それを映像で暴いたこの監督の構成力に感心しました。その後の裁判は、兄弟の心情の検証でした。タイトルの「ゆれる」は肉親に対して抱く心情の幅を指した言葉です。幼少時は信愛だけで成立していた兄弟の関係が月日とともに薄れて行く現実。昔の映像を観て当時を思い出しても、崩壊した関係が元の鞘に収まるとは自分には思えなかった。しかし、兄がバスに乗るシーンを見せなかったのは「ゆれる」心が希望を掴む解釈もアリとする監督の優しさのような気がします。兄役の香川照之が発する緊迫感から目が離せなかった。過去に観た彼の出演作の中では、これがイチバンです。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2011-05-22 21:46:08)(良:3票)
894.  パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 《ネタバレ》 
ハリウッドの大作らしく中身がスカスカって印象です。「シリーズ最恐」と宣伝されていた黒ひげさんが全くの肩透かしで、レギュラーのバルボッサの引き立て役くらいの扱いです。宣伝担当は映画を観てから切り口を考えているんだろうか? そもそも、ジャック・スパロウは押しの強いキャラクターではない。遡って、第一作はその変な物腰と意表を衝く能力の高さを笑いを交えながら見せたことがとても効果的でした。キャラの素性が知れた後は新たな魅力を付加して行かないと辛いのだけど、本作ではただの優柔不断男で活躍した印象が無い。昔付き合っていた女海賊との関係にもロマンスを感じません。当然だけど、主役に魅力が無ければ良い点数は付けられない。ついでに、新ヒロインも大して魅力的に見えなかった。シリーズ初の3Dも効果的とは言えず、画面を暗くしているだけです。自分はその暗さが苦痛で、途中3Dメガネを外しておりました。それでもあまり不都合が無かったから、これから観る方には2Dで充分とアドバイスさせていただきます。
[映画館(字幕)] 3点(2011-05-22 09:19:32)
895.  GANTZ:PERFECT ANSWER 《ネタバレ》 
ダメな邦画にパターンがあるなら、①理屈に合わないことを平気で放置する。②観せるべきシーンを端折り、どうでも良い台詞を重ねてテンポを悪くする。③情感だけを誇張し、それをオチにして終わらせる。この傾向は大作を装う作品に頻出し、本作にもきれいに当てはまります。山田孝之のように重要に見えて何もしていないキャラがいるオマケ付きでした。知りたかったのは、誰が何を目的にどんな技術を用いてGANTZを作ったかってこと。主人公の自己犠牲が完璧な解答? 制作者のパーフェクト・マスターベーションでしょう。
[映画館(邦画)] 2点(2011-05-21 00:51:03)
896.  東のエデン 劇場版 II Paradise Lost 《ネタバレ》 
この物語の骨格はジュイスの存在。その機能を最後まで使い切ったことで、シリーズを通してまとまりのある作品に落ち着いた印象は持ちました。ジュイスもセレソンの性格を映すように個性があり、AIだと分かった後でも人間より人間らしく感じられて楽しかった。NYの映画バカとジュイスの遣り取りは特に面白い。主人公の滝沢は捉えどころがないけど、とてもいい奴で魅力的。周囲を驚かせる判断や行動に嫌味を感じさせない造形が秀逸でした。キャラクターということでは、ジョニー狩りのお姉さんが大好きで、映画版での出番が少なめで残念でした。全体的には、細部を上手く作りこんだ上質なアニメだったと思います。滝沢が最後に取った手段は、不可ではないが合格というレベルでも無いという意見です。解答を他者の判断に委ねた部分が多く、口当たりは良くても永く続く訓戒にはならない。荒唐無稽な結末を用意する監督ではありませんが、アニメというメディアならもう少し突き抜けても良かったかなと思います。現代はとかくニートの性向だけが取り沙汰される世の中ですが、その対極に「アガリを決め込んだ大人たち」を配置することで、社会問題を違った方向から照らそうとした作品でした。ただ、ニートがニートたる原因を年長世代に転嫁するなら、もう少し年長世代を描写しないと説得力がありません。世代的には私も「アガリを決め込んだ大人たち」に分類されます。自分としては、揺れる景気に翻弄されて我が身のことで精一杯って気分なんだけど、就職先が見つからない若者からはそんな風に映るのでしょうか。決して若者世代、ニート世代を切り捨てている意識は無いんだけど。企業は利潤を追求する組織なのでデキない社員は切り捨てられますが、欲や上昇志向を持った若者はどこも歓迎しているはずです。私は経営者じゃないので大きなことは言えませんが、企業には新陳代謝が必要でそれを担うのは若者だと思っています。エラそうですみません。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-19 01:57:41)
897.  座頭市あばれ火祭り 《ネタバレ》 
ゲストキャラに存在感ありました。大原麗子のハスキーで舌足らずな甘え声を久しぶりに聞けて感激。いい女優さんでした。子供の頃はピーターって気持ち悪かったんだけど、この映画を観てちょっとドキッとしてしまった。不覚。また、撮影の宮川一夫が上手いです。単純なピーカンアングルなんてほとんど無く、画面から凝った絵を作ろうとしている意思を感じる。同時に、被写体より近景にオブジェクトを入れて奥行を出すオーソドックスな工夫をきっちりとやっていることに感心。座頭市が周囲のやくざ者たちから命を狙われる理由が省略されているけど、このシリーズ全体がそんな文法なんでしょう。本作は某CS局の仲代達矢特集で鑑賞しました。日本を代表する役者と誰もが認める方ですが、私が観ている時代劇作品ではほとんどが斬られ役なんですよね。本作もしかり。主役も張れる実力で、こんなに殺される人も珍しい。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-05-19 01:53:33)
898.  東のエデン 劇場版 I The King of Eden 《ネタバレ》 
この劇場版はシリーズ全11話の後に直接つながる話で、そのシリーズを観ていないと追従できません。また、本作は劇場版Ⅱへ繋ぐためだけの作品でもあり、そのお膳立てとしてやたらと台詞が多く複雑。シリーズ&劇場版の一挙放送で観たおかげで自分にストレスは無かったが、これをいきなり劇場で観た人は気の毒な状態だったと思います。バブル崩壊後、中途半端な豊かさが蔓延する状況に生まれたニートたちにフォーカスし、憂いた社会状況を扱った作品です。80年代までの日本経済の隆盛は、大戦で社会資本が壊滅した後の復興の延長上に達成された。ミサイル攻撃で社会資本に打撃を与えることがカンフルになるのは確かだと思うけど、そんな手段を良しとしない主人公はどこへニートたちを導くのか? 完結篇にそれなりの答えがあることを期待します、と 「Ⅰ」のレビューとしては言っておきます。作画のレベルも高いけど、羽海野チカのキャラクターってアニメに向いてるなと思いました。頬のラインに特徴のある咲がとても可愛いです。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2011-05-19 01:12:53)
899.  ブラボー!若大将 《ネタバレ》 
これはかなり新鮮でした。挫折を味わう若大将。シリーズ15作目にして初めてだと思います。まず、付き合っていたお嬢様(銀行頭取の娘)にフラれる。本人は結婚を前提にしていたつもりだったのに、相手にその気は無かった。次に上司とぶつかって会社を辞める。経営方針と噛み合わないことが原因で、主人公の態度はサラリーマンとしては威勢が良過ぎました。そして次の仕事はすぐには見つからない。彼が持っている矜持や鷹揚さが、必ずしも良い方向に転がって行かないシナリオは、これまでの幸運のツケを払っているような風情でした。新たに出会った女性(酒井和歌子)に「(実家の)すき焼屋の出前でも付き合ってくれる?」なんて聞く台詞が情けなくってかわいい。自分の方から女性に向かって素直に気持ちを告げるシーン自体が過去にほとんど無かったので、かなり弱っていることが察せられました。大学時代からの親友で妹の夫となっている江口(江原達怡)と大学の運動部(本作ではテニス)に顔を出して、昔を思い出して元気を取り戻すシーンは、シリーズをずっと見ている者として共感できました。なんとか仕事も女性関係も家族関係も落ちついて日を重ねると、次第に運が向いて来る。悪い時期があっても腐らずに。このシリーズとしては珍しく教訓らしきものを感じる作品でした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-05 21:01:38)
900.  ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島 《ネタバレ》 
批判するところは無いけど特筆するところも無く、そんな映画には眠くなる私。1作目も2作目も観ているが劇場&3Dで観るのは初めてで、何かが変わる期待もあったのだ。甘いと云うよりお人好しである。原作のことは知らないが、物語を転がす動機や必然の映画的説得が弱々しく、断片的には観たことのあるようなシーンばかりで興奮することがない。相変わらずキャラに魅力が感じられない。劇中の大人たちが特長の無い子供に従っているご都合に居心地の悪さを覚える。ルーシーはやっぱり益々悪役が似合う顔になっていて、彼女のキャスティングさえ変わればもう少し救われると思うのは自分だけ? ドラゴンになる前のガキの小憎らしさだけは、なかなかイケてました。…このシリーズのレビューは似たことしか書けなくて困る。
[映画館(吹替)] 4点(2011-05-04 11:52:47)
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