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池田屋DIYさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 395
性別 男性
年齢 39歳
自己紹介

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81.  ミッドナイト・ラン 《ネタバレ》 
 同じセリフが少しずつ意味を変えながら何度も登場したり、絶体絶命の窮地を救った策が雑談中に出た話題だったりと、脚本のうまさを感じました。が、それよりも何よりもこの映画のいいところは「空気」なんじゃないかなと思います。登場人物みんながどこか抜けていて、カッコよかったり抜け目なかったり目つきだけで人殺せそうだったりする人が出てこない。人死にも出なかったし(ヘリの墜落なんて知らん)。終始肩の力を抜いて楽な気分で観られました。金に困ってるのに娘の貯金は受け取ろうとしなかったジャックとか、飛行機に乗れないとか嘘ついて出し抜こうとするジョナサンなど、主役二人のキャラクターも人間味があってよかった。  そしてあの終盤のやり取り。念願叶って大金を手に入れたジャックが振り返るとそこには…ってシーン、思わずニヤリと笑ってしまうような、なのに少しさびしいような。あのシーンのおかげで観終わった後凄くさわやかな気分になりました。終わり方のいい映画は観てよかったって思います。 <<追記>>  この映画をサスペンスのコーナーに置いて「フラバー」を動物ドラマのコーナーに置く近所のレンタル屋は頭おかしい。
[DVD(字幕)] 8点(2011-09-13 19:13:07)(良:1票)
82.  クィーン 《ネタバレ》 
 野生の鹿はなんかの比喩だったんだろうか。女王の信じる英国民の良識とか、女王へ向ける国民の信頼?逆に鹿狩りに熱心な旦那はダイアナ元妃を追い回したパパラッチとダブって見える。  王室側の代表格みたいなあの旦那がマスコミと同じに見える、なんて凄い皮肉だ。国民の規範となるべく伝統やしきたりを重んじた振る舞いの結果が、国民からの信頼の喪失とあの誹謗中傷。国民に全人生を捧げる、という誓いを即位直後から現在まで忘れていないっていうんだから尚更だろう。  女王への支持は回復した、なんて言いながら淡々とエンディングを迎えるから勘違いしそうだけど、これって相当悲劇的な物語なんじゃないのか。国民たちは自分を信じずマスコミの意見に同調し、女王は間違いと知りながらも自分の意見を曲げざるを得なかった。こんな事件を経験した後でも以前と変わらずに国民を信じることができるんだろうか?なんだか寒々しい気分になった映画だった。嘘。凄くあったかい気分になった。コーギーかわいい。
[DVD(字幕)] 6点(2011-09-13 18:26:03)
83.  魔法にかけられて 《ネタバレ》 
 アニメの世界を飛び出したお姫様は曲がり角なお肌してて、王子様は微妙なイケメンっぷり且つ「過程なんかいいから早く結婚しようぜ」なんてチャラ男も真っ青な発言をする。感情が高ぶると歌いだしたり、都市バスに戦いを挑んだりする二人は現代ニューヨーク社会では浮いた…というかイカれた人にしか見えず、一番順応できてたのは小悪党の従者…。ディズニーといえば情操教育の優良教材として世界中の人々に知られているけど、そのディズニー流を現実でやっちゃうとちょっとアレだ、っていう序盤のシーンの数々は、ディズニーの中の人に「夢見てんじゃねえよ!」と説教されているような妙な気分になって笑えました。鳩にゴキブリ、ネズミに蝿と、衛生的に不穏な連中を従えてお姫様が部屋の掃除をするシーンも毒があって素晴らしい。  ストーリーはそんな感じですが、ミュージカルシーンはいつもどおりの全力っぷり。ディズニーのミュージカルの何がいいって歌ってる最中にもキャラクターが動いて、その動きが歌詞の内容とは別にひとつのストーリーを作ってるところなんですが、公園のシーンはそれを実写で完璧に再現できてて観ていて楽しかった。そして何より社交ダンスのシーン。気持ちは通じ合っているのに結ばれることのないお姫様と弁護士の心情を歌ったこのシーンは、特別派手な動きはないけど凄くきれいで、ここだけ切り取って何度も観たいと思わされました。この辺はさすがに「美女と野獣」や「アラジン」をつくった人たちだなと思いました。  ラストの展開は確かにベタですが、ディズニーが自分たちのこれまでの仕事をあれだけ皮肉っておいて、それでも主張する内容はやっぱり変わらないってところになんだか感動してしまいました。感想が長くなりましたが結局何が言いたいかというと、みんなに好かれる優等生が突然暴言を吐いて暴れたら空気が凍るし、その子が普段どおりのいい子に戻ってくれたら周りのみんなはホッとして今まで以上に大事にしてくれる、ってことでした。
[DVD(字幕)] 8点(2011-08-31 19:09:14)(良:1票)
84.  ゴッドファーザー 《ネタバレ》 
 マフィアものを真面目に観たのが初めてだったものでマフィアのルールというのがよく分かりませんでした。なので登場人物が挑発的な言動を取ったり、言い争いをしたり、護衛もつけずに一人で出歩いてるのを見る度に撃ち合いが始まるんじゃないかと思ってハラハラしました(心配せずとももれなくハチの巣にされてたけど)。緊張感がハンパない。終始ピリピリした空気が漂っている上になんか妙にテンポがいいので、3時間という長さがウソに思えるほど集中を切らさず観ることができました。飽きさせない、っていう点では凄いものを持ってる映画だと思います。  難点は淡々としすぎていること。人によって感じ方は違うと思うけど、私は山らしい山のないストーリーだったと感じました。スタッフロール流れたときにまず思ったのが「あれ?終わり?」だったし。思うにこの映画は続編をすべて観ることで完成するタイプの映画なんじゃなかろうか。Ⅱ、Ⅲを観る予定はない、あってもずっと先のことになると思うのでなんともいえませんが、単体としては評判ほどいい映画だとは思いませんでした。
[DVD(字幕)] 6点(2011-08-30 20:49:23)
85.  ブラックホーク・ダウン 《ネタバレ》 
 表情も定かではないソマリアの民兵&暴徒と化した民衆が、圧倒的物量で身動き取れない米兵たちに襲い掛かる!ヘタなホラー映画よりよっぽど恐怖を感じました。失礼な見方かもしれないけど、これは戦争映画というよりもパニック映画に分類されるべき映画なんじゃないかと思います。ソマリア出兵の是非が云々~ってところに焦点が当てられてるとは思えなかったし、延々民兵と米兵がドンパチやってる…で説明できてしまうストーリーだったし。アイドル映画だ、という感想を書かれてる方がいますが、もしかしたらその捉え方が一番正しいのかもしれません。映像は美しいし、戦闘シーンは迫力あるしで面白い映画でした。  唯一気に入らなかったのは民兵と米兵の間で「死」の描かれ方が違いすぎたことでした。米兵が撃たれると体がバラバラに吹き飛んだり、血飛沫で仲間が血まみれになったり、死ににくい場所に弾をもらって一晩苦しみ抜いた末に死んだり、死んだ後も踏みつけられ、石を投げられ、身包みをはがれ、挙句民衆の上を遺体がモッシュダイブ…と思いつく限りの惨状が映されるのに対して、民兵が撃たれればほぼ即死で苦しむ姿は全く描かれません。四方からじわじわと追い詰められて嬲り殺しにするよりは、ヘリからの機銃掃射で一網打尽の方が慈悲のある殺し方だなぁ…などと勘違いしそうになって危険だと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2010-12-11 21:53:35)(良:1票)
86.  エコール 《ネタバレ》 
 ガチロリコンの俺が眠気との格闘を強いられたくらい淡々としたストーリー。唯一評価できる点はビアンカ役の子かなぁ。ものすごく大人びて見える瞬間があるかと思ったら噴水のシーンでは子供に見えたりと、イメージが一定しないところがこの映画のテーマを体現してると思った。
[DVD(字幕)] 3点(2010-12-02 22:24:09)
87.  ユージュアル・サスペクツ 《ネタバレ》 
最初はでっち上げ逮捕の真犯人を探す話なのかなと思ったら「ロック・ストック…」ばりのチーム犯罪を描いた話なのかなと思ったらやっぱり真犯人を探す話だった。<<追記>>【osamurai】さん 、私は「カイザー・ソゥゼィィィーッ」って呼びたくなりました。
[DVD(字幕)] 7点(2010-11-25 22:03:04)
88.  世界最速のインディアン
 こんな都合よく話が進むわけないべ、と思いつつも不愉快さはなかった。それはやっぱり主人公のバート・マンローさんの人柄によるところが大きいと思う。  とにかくキャラクターが魅力的。こういう自分のやりたいことが明確で、その実現のために周囲を振り回す人物はとんでもない中華思想の持ち主だったりするのが普通だけど、この爺さんは親切にされればきちんとお礼が言える。そして他人の好意は素直に受け取る。全く初対面の相手に心を開かせるだけのユーモアと包容力も持っている。  何より優しい。モーテルの受付嬢が「私、ヤローなの」とカミングアウトしても「これだけいい子ならどっちだっていいさ」。別れ際には「女の子にしか見えないのになぁ」なんてセリフを嫌味なく言ってのける。俺だってリアルで遭遇したら、この人のために何かしてやりたいって気になると思う。実話ということで関係者には申し訳ないけど、ストーリーは割とありふれたものだった。それでも最後まで嫌になることなく観れて、素直に観てよかったなぁと思えたのは、主人公がバート・マンローだったから…だと思う。  アンソニー・ホプキンスの凄さを再確認させられた。レクター博士のインパクトが強すぎたので心配していたけど、開始10分で不吉なイメージは吹っ飛んでしまった。レクターにしろバートにしろ、若者が恐れ入ってしまうような老人特有の「気品」みたいなものは共通していると思うし、それを演じることに関してこの人は超一級だと思う。いい映画だった。
[DVD(字幕)] 7点(2010-11-24 21:24:50)(良:1票)
89.  ゾンビ/ディレクターズカット完全版 《ネタバレ》 
 ゾンビものの元祖ってわりに特殊なストーリーだと感じました。なぜゾンビが発生したのかという説明がなかったし、主人公たちも必死で逃げてるわけではなく、便利そうだからっていう理由で自分からショッピングセンターに立てこもるし。暴走族に遊ばれる弱いゾンビってところも新鮮。映画自体は長くて退屈でBGMが場面に合ってないと思いました。
[DVD(字幕)] 5点(2010-11-24 21:06:18)
90.  ライジング・サン(1993)
 あのシーンって「フジャケルナ」って言ってたんですね…。4、5年前に観たのですが、ずっと「フザクル  ナッ」だと思ってました。  それにしても強面の外人が突如「フジャケルニャ!」って叫びだしたら、「ああウケを狙ってるんだなHAHAHA」って対応が正解のはず。なのに我らが日本代表ときたら叱られた子犬のごとく従順になりやがって。あのシーンは笑わせてもらいました。というより他に記憶に残るものが全くない。女体盛りの存在すらここのレビュー見るまで忘れてました。  それだけショーン・コネリーの演技が凄まじかったということなのでしょうか。セリフひとつですべてを持っていく存在感は敵ながら天晴れです。彼の出演作はこれとか「ザ・ロック」ぐらいしか観ていないので、正直セガールとの違いが顔以外よくわかりません。
[DVD(字幕)] 6点(2010-09-04 20:52:01)
91.  ソウ 《ネタバレ》 
 物語のラスト、ついに姿を現した事件の黒幕が、息も絶え絶えのアダムに対し、衝撃の事実を口にする!「あっ、鍵はバスタブの中です。」なぜかホットペッパーの嘘吹き替えシリーズのCMを思い出して笑ってしまい、お前が犯人だったのか、という驚きが10秒で消し飛びました。しかもそんな大事なことを教えておいて何が「ゲームオーバー!(ガシャーン!)」なのか。鍵が排水溝から流れていなかったら、扉開けて逃げておしまいなんじゃないのか。思うにこの人、病気にかかる前はお茶目な性格で近所の人気者だったんじゃなかろうか。逆に言えば、病気が彼の人格をここまで捻じ曲げてしまったわけで。やっぱり病気って怖い!その人の体と心を蝕んでいく!だから画面の前の君たちも健康に気をつけて、楽しい人生を送ろうZE!っていうのが製作者の伝えたかったメッセージなのではないかと思いました。
[DVD(字幕)] 8点(2010-08-22 16:05:05)(笑:1票)
92.  エイリアン2/完全版
 終盤、追い詰められたリプリーがロボットに乗って出てくるシーン、「うおおおお」ってテンション上がるシーンのはずなのに、なぜか笑ってしまいました。カニっぽかったからかな?アンドロイド役と隊長役の人の両方がトミー・リー・ジョーンズに見えたので、彼らが出るたびにあのCMが頭に浮かんでしまって、そこでも笑ってしまいました。  ストーリーの方は笑うところなどなく、終始ドキドキしながら観れました。特に序盤の緊張感がよかった。海兵隊が廃墟となったコロニーを探索するところはホラー、チェストバスター登場と成体集団の襲撃からはアクション、パニック映画と、エイリアンが姿を現す前と後で映画の性格がガラっと変わるので、「1」が好きで「2」はそうでもない、って人はその辺に原因があるのかも。私は両方気に入りました。2時間半もあったっけ?と思うほどダレるところが全くありませんでした。1986年公開と、私と同い年なのもポイント高い。
[DVD(字幕)] 8点(2010-08-19 15:05:34)
93.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
 旧版の絵を新しくしただけなのかな、と思っていたら最後の最後でちょっと違っていました。何度観てもヤシマ作戦は熱いですね。無茶な作戦立案と突貫工事、作戦開始までのそれぞれのキャラクターの過ごし方…と、わくわくする要素がたくさん詰まってました。田口トモロヲのナレーションが欲しいところです。でも話の本筋は何度も観てるのであまり重要ではなく、キャラバンを組んで進む資材搬入用の車の列や、要塞都市に突如出現する陸上競技用のトラック(“破”のシーンでしたっけ?)の方が辛抱たまらんかったです。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2010-08-15 17:44:08)
94.  電車男 《ネタバレ》 
 ドラマ版を先に観てから映画に入ったんですけど、映画版はドラマに比べて、なんていうか、無難?「主演:山田孝之」って時点でたとえ性犯罪者のお話だったとしてもある程度の集客は見込めるし、オタクであることを示す記号も長髪、眼鏡、シャツインなど着脱可能なものばかり。電車男がエルメスに夢中になって聞かせる話も、マトリックスの凄さ、という一般人でも比較的受け入れやすいレベル。「萌え」とか言わないし、主題歌はオレンジレンジ。子供の機嫌を損ねずに何とか叱ろうと苦労している親、みたいな印象を受けた映画でした。  よかったところは、終盤に電車男がエルメスに気持ちを伝えるために街を走るシーン。百式Tシャツに眼鏡、体の側面でだらりと下げた両手を小刻みに振るという変なフォームで走る彼の姿は、着飾って何とか隠してきた本性が丸出しの無様な姿でした。でもそれにひるむことなく、逃げずに告白しようとする電車男と、そんな彼に嫌な顔ひとつせずに向き合い、「頑張って」と声をかけて最後まで言わせようと励ますエルメス。好きな人に自分の知られたくない部分をさらして、それでも「好きだ」と自分には言えるだろうか?そして好きな相手の別の側面をみて、それが人に言えないものであっても自分は受け入れられるのだろうか?と、不覚にも感動してしまいました。リアルタイムで住人たちが二人の様子を見ているかのような、ビルの照明を使った演出もよかった。なので気になるところはあったけど点数は高め。  それにしてもCMで「初めてだったんです。人を好きになったの…。」っていうセリフが流れたときに、いくらオタクでもそれはないだろと思ったんですが、相手に気持ちを伝えなかった場合は好きになった回数にカウントされないんでしょうか?だとしたら私も人を好きになったことはないってことになってしまう…。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2010-08-15 17:22:03)(良:1票)
95.  紀元前1万年 《ネタバレ》 
 劇場公開時に映画館で観賞。今になって思い出そうとしてみても、マツケンをシャープにしたような敵役と唐突にヒロインの身代わりになったバアさんぐらいしか印象に残ってない。映像は確かにすごかった(ピラミッド建造のシーンとか)けど、技術的に劣るはずの「グラディエーター」に出てきたコロッセオの方がよっぽど迫力と息を呑む美しさがあった。テレビでやっててももう一回観ようとは思わないだろうなぁ。
[映画館(字幕)] 3点(2010-08-15 15:49:05)
96.  レッドブル
 舞台はソ連某所のサウナ。屈強な体つきをした男たちが集団でいい汗を流していると、そんな男たちが背景にしか見えなくなるほどのいい男が入ってきます。知事です。モブどもの絡みつくような視線を射殺すような眼光で迎え撃ちつつ、知事は室内を闊歩します。全裸で。突如彼に近づくぽっちゃり気味の愛らしい東洋系の男。彼は人懐こい笑顔を見せたかと思うと、知事に焼きゴテを押し付けます。なんということを…。視聴者がその後の薔薇園的展開を推測してドキドキする猶予を一切与えず、やっぱり男はガラス窓ごと吹っ飛ばされます…。  もうこの冒頭のシーンの面白いこと面白いこと。割れた腹筋が5分で手に入りました。なにしろわけがわからない。なぜサウナなのか?なぜ全裸なのか?なぜモンゴル力士なのか?なぜ焼きゴテおしつけるのか?なんていい笑顔なのか。酒場でモヒカンぶっ飛ばすのと同じような意味を持つこのシーンは、しかしそれを構成する諸要素が少しずつ狂っていて、その結果とんでもなくシュールな光景となっている。なにより私の笑いのツボに直撃してしまった。こんなに心から笑ったことは久しくなかったように思います。本当にいい物を見せてもらいました。  その後知事はアメリカに渡って現地の軽薄そうな刑事とよろしくやるのですが、テンプレ的展開だったので言及しません。冒頭数分のシーンが持つ内容の濃さに比べたら、その後のお話は私にとっては搾りカスのようなものでした。でも普通の人が観ても面白くもなんともなくて、本筋に入ったらすぐ忘れてしまうオープニングだと思います。私がちょっと変なのがいけなかった。  繰り返しになりますが、本当に、本当にいいものを見せてもらいました。あの冒頭シーンがあれば、本編がコマンドーだろうと沈黙の要塞だろうと笑って許せます。素晴らしい映画との出会いを神様に感謝しつつ、ハッテン。
[地上波(吹替)] 8点(2010-08-14 19:18:05)
97.  ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 《ネタバレ》 
 「みんな大人になった!」「観てて和む!」「こんな職場なら働きたい!」との前評判を頭に入れつつ観賞しましたが、まさにそのとおり。登場人物の性格がだいぶ変わっていました。  特にレイが周囲の人間に興味を持ったことが大きく、彼女が食事会開催を提案し、努力したことで人物間にいい空気が生まれていると感じました。アスカの態度の軟化や、終盤のシンジの頑張りは、彼女の変化に引きずられる形で起きたもの、と言っていいんじゃないでしょうか。  旧版と比べたら大歓迎な新劇の展開ですが、ひとつだけ、人物の掘り下げがほとんどされていないという点が気になりました(尺が足らないから、と言われればそれまでなんですが)。トウジは妹の治療費のためにパイロットになることはなく、アスカのトラウマも詳しく語られていません。加持さんに依存しまくりなミサトの姿も…と、旧版で人間関係をめちゃくちゃにした「地雷」のほとんどがスルーされ、そのせいか、うわべだけうまくいっているように見えてるだけなんじゃないか…という穿った見方もできてしまいます。奇しくも加持さんに「お互いが傷つかないで済む距離を見つけるのが大人(だっけ?)」という新しいセリフが与えられていました。人はお互いに分かり合えない、という「エヴァ」が抱える大命題に、今回のお話はケリをつけていない、と私は感じました。  レイの正体は、実はユイの…って設定が継承されているのかどうかはわかりませんが、それでもほのめかされてはいるので、今回のラストからそのまま綾波エンドへ直行…っていうのも考えにくいと思います。その辺も、熱い展開を見せたにもかかわらず次回作を安心して待っていられると言い切れない理由なんじゃないか、と思います。
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2010-08-12 21:27:51)(良:1票)
98.  タクシードライバー(1976) 《ネタバレ》 
 この映画の主人公に共感できてしまうと危険、という評価が散見されたので気をつけましたが、残念ながら「俺が映画に出てる!」というのが私の感想でした。  口を開けば周りと感覚が絶望的にズレていて「お前は何を言ってるんだ」という顔をされたり、女の子に気に入られようと思ってやった超イカす行為でドン引きされたり、人が寄り付かないのは自分のせいという分かりきった事実を全力で無視しつつ、自分とまったく関係のない幸せそうな人たちを悪し様に罵ったり…と、ビデオ録画した自分を見ているような不快さと恥ずかしさを感じました。  極めつけは例の有名な鏡のシーン。私も鏡の中の自分と目が合うとイケメンに見える角度を探して(そんなものない)小一時間格闘した挙句、落ち込んでもう今日は外出するのやめよう…ってなることがしょっちゅうあります。だからトラビスが鏡の前でポーズとって悦に入る姿が痛々しいやら滑稽やらで胸が苦しかった。自分大嫌いなくせに唯一の友達が鏡、なんて皮肉を通り越して悪意すら感じます。終始トラビスの中に没入しての鑑賞だったので、彼があれだけの大事件を起こして自分を変えようとしたにもかかわらず、最後は元通り…ってオチも、トラビス以上に私自身が打ちのめされたような気分になりました。こんなに感情移入しながら観た映画は初めてで、しばらく忘れられそうにありません。  そんな映画でしたが、これは私みたいな人たちよりも、「何考えてるか分からない、気味が悪くて扱いにくい人間が身近にいる」っていう普通の人たちにこそ観てもらいたいと思いました。これ観て普通の人たちが私たちの考えてることを知り、うまいこと操ってくれたら、私たちも犯罪に走らずにうまいこと社会と折り合いをつけてやっていけるんじゃないかなぁ…と思いました。他力本願ですみません。 
[DVD(字幕)] 8点(2010-07-08 21:53:22)(笑:1票) (良:3票)
99.  ストレイト・ストーリー
主役の魅力だけで2時間引っ張るってところが凄い。
[DVD(字幕)] 5点(2006-12-21 11:39:46)
100.  女優霊(1996) 《ネタバレ》 
主演男性の甲高い悲鳴が屠殺前の豚を思い出させて超不快。ダミーの女優を使っておびき寄せる霊も姑息。
[DVD(字幕)] 5点(2006-06-09 12:59:06)
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