81. パブリック・エネミーズ
おぉ、良くも悪くもヒートと一緒だ!質感も、脚本の波も、ハードボイルド感も、緊張感も、銃撃戦も。もちろん同じ監督だから当然だが、それを色・個性と捉えるか、ワンパターンと捉えるかが評価の別れるところか。展開が起伏の少ないドキュメンタリチックなのは史実に基づいているため仕方ない、というよりも、アメリカ国民がみんな知っている話に大きな脚色はつけにくかったのか。結局ストーリーや世界観の好みになるんでしょうね。1930年代の重いギャングものというだけで無条件に5点以上ついちゃいます。どこ切り取っても絵画になる芸術性はさすがでございます。 [DVD(字幕)] 6点(2012-02-14 13:58:57) |
82. シャーロック・ホームズ(2009)
《ネタバレ》 違う解釈でホームズを描くのはいいのだが、こんなにスカッとさわやか娯楽アクションだったのね。いかにもハリウッドな善悪が分かれた大味な作り~「あーおもしろかった!」だけで終わる映画はもともと興味が薄い上に、ガイリッチーの世界観も殺されてるのでがっくり度2倍。大筋や所々の演出は良いから、題材をホームズにしないほうが成立したんじゃないの?と。個人差はあるにせよホームズの固定観念があるからこそ、謎解きの面白さの「薄味」に物足りなさを感じる人も多いと思う。最後のネタばれオンパレードは、あれだけベラベラ一気に悪役だけに言っても爽快なるほど感ゼロ。アクションコメディ重視といえども、ホームズ映画ならもっと「う~ん!なるほど」と唸りたかったです。あ、主演2人はよかったです。ダウニーJrはパチーノに似てるなぁ。ブラックウッドの人はアンディガルシアにそっくりだなぁ。 [DVD(字幕)] 5点(2012-02-13 03:06:43) |
83. ドラゴン・タトゥーの女
《ネタバレ》 イカしたタイトル、トレーラー、加えてデヴィッド・フィンチャーということで鑑賞。近年の映画館で観た作品は、結果的に外れ気味なものが多かったのですが、今作はエンドロール終了まで余韻に浸ってしまいました。どこで切っても絵画になる映像美と独特のカット割りは相変わらず冴えている。社会派でありミステリーでありサスペンスでもあり、、、多彩な楽しみ方ができる(が、それゆえに作品全体の個性・印象がぼやけてしまった感もあるのでちょっと減点)。最終的にヴェンネルストレムから金を奪うシーンがなかったら、タイトルが「ヴァンゲル一族の謎」とかになって魅力半減だろうな、と。映画館で鑑賞するとなぜかほぼ必ず途中でもよおす私が「何がなんでも我慢してやる…!」と根性で観きった切れ味鋭い作品です。 [映画館(字幕)] 8点(2012-02-12 21:36:16)(笑:1票) (良:1票) |
84. タクシードライバー(1976)
社会派ダイジェストムービー/トラビスの情熱大陸。ストーリーなんていらないぜ!70年代の超退廃的側面のNY記録ムービーとして最高の映画だ!なーんて割り切ってみれば「傑作」ですかね。最後のハードボイルドに決めるトラビスは興ざめした。あれでベトナム帰りから一般社会に少しだけなじんだ彼の成長を見せているのだろうか。この時代の社会にメスを入れようとして、あちらこちら刻みまくった感じ。久々にみましたが、歴史が2周りくらい繰り返して、映像と音楽のマッチング度と古さが、今見てもスタイリッシュでした。 [DVD(字幕)] 6点(2012-02-04 04:20:49) |
85. シン・シティ
ジェシカに惹きこまれたクチです。キルビル1と似ていて非也、一気に飽きることなく楽しめた。グロさが中和される効果もあるカラーの小出しがスタイリッシュさをも生み出し、アメコミらしさをも演出。そのバランス感覚はさすがです、ろどりげす。 [DVD(吹替)] 8点(2012-01-12 03:58:36) |
86. M:i:III
Ⅱ未見です。大味アクションの連続、派手なオーシャンズシリーズ。個人的にもう少し静かな緊張感がほしかった。スパイらしい駆け引きが少なくⅠと比べるとやはり評価は落ちます。観たばかりですがすでに所々忘れていて、後に残ったのは「あーおもしろかった!」だけ。娯楽大作としては十分すぎるほどですが、メインディッシュばかりのコースみたいです。腹一杯! なんにも考えないで観るスカッとしたい方におすすめ。 [DVD(吹替)] 6点(2012-01-10 00:31:30) |
87. 男たちの挽歌
時間が経つほど演出が古く感じられるのは仕方がない・・・という点を差し引いても、各人の葛藤や熱い思いが伝わります。メッセージ性と世界観が際立っている男の作品。粗々しさがイイ意味で荒々しさに転じています。 [DVD(吹替)] 8点(2012-01-10 00:16:26) |
88. コーヒー&シガレッツ
BGVにもなりきれない、大笑いや大感動もできないアンダーグラウンド上級オムニバス。それが好きです。タイトル自体がなんともはや。下町的雑多感をスタイリッシュにまとめている。さすがジャームッシュ。 [DVD(吹替)] 7点(2011-07-23 17:00:06) |
89. EUREKA ユリイカ
《ネタバレ》 長い映画はキライじゃないが、やはり中身と天秤にかけてしまう。 重厚な社会派・ロードムービー好きなボクも、さすがにリアリティ欠如の多さにしらけてしまった。これほどのトラウマを抱えてしまった人は、傷のなめあいも通常、社会とずれてても仕方ないんだ!俺たちもやりなおそうとがんばってるんだ!というメッセージ性?後半は「がんばれ警察と秋彦」と思いながら見ていました。 でも一番辟易したのは、音のダイナミクスの大きさとSNの悪さ。数十回DVD中断、テレビの音量MAXで何度も耳をスピーカーにあてて聞いてました。21世紀の映画とは思えない。やはり演出・狙いでしょうかね、そうなんでしょうねぇ、観る人によっての捉え方次第なんでしょうねぇ。すみません、隅々まで理解しようとがんばってしまいました。 映像はキレイ。セピアの世界観も納得、ところどころジャームッシュの各作品を思い出す。撮影技法と国生さん以外の俳優陣の演技に得点献上。でも国生さんのシーンは印象的でした。あとケイコさんキレイでした。 [DVD(邦画)] 4点(2011-07-23 16:44:27) |
90. 十二人の怒れる男(1957)
《ネタバレ》 最後まであの1つの狭い部屋だけで完結するとは思ってませんでした。レザボアドッグス以上の「舞台劇」ながら、引き込まれる構成・演出と俳優陣の演技。そして脚本の力をまざまざと魅せつけられました。当時の「陪審員制度万歳キャンペーン」だけではなく、父子の情、差別問題、男らしさ、真摯に議論する姿勢~民主主義全体の啓蒙など、様々なメッセージ性が随所に見られるのもすばらしい。最後に名前だけを聞いて何もなかったようにそれぞれの日常へ戻る彼ら、クールなだけではなく日本の「粋」「侘寂」にも通ずるところがあるといえます。 [DVD(字幕)] 8点(2011-06-26 03:32:49) |
91. さや侍
これまでの3作のなかで、最も時間を返せ~と思ってしまった作品。カメラワークや絵の質感などまさしく「映画的」でしたし、それだけより万人に受け入れ易いよういい意味でステレオタイプな表現を意識しているのに、脚本・俳優陣の演技がもうメタメタです。監督自身の生き様や芸人人生を暗喩しているのは理解できるのですが、コアな松っちゃんファンでない限り微塵も心に残らないのでは。ダウンタウンの松本氏は表現をアウトプットする媒体を映画にするべきではないと、前2作を見た後よりも強く思いました。 今後また映画を創られるのであれば、笑い一切なしのドラマ、またはとことんお笑いに特化したものを期待します。 [映画館(邦画)] 1点(2011-06-19 16:05:51) |
92. シェーン
《ネタバレ》 「なるほどね~アメリカ版水戸黄門かぁ」と思ったら・・・男のハートを震わす凄まじい後半。昨今の世界のあらゆるコンテンツにオマージュされた、ハードボイルドに生きる上でのベーシックになっている。10点満点中、前半4点、後半6点、スターレットとの殴り合いから10点、ラスト5分100点。 [DVD(字幕)] 8点(2011-05-03 02:35:04)(良:1票) |
93. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
痛快です バカです スタイリッシュです。常にハラハラドキドキさせ、常に意外な展開に持っていく。なぜか見終わったあとはニヤッとしながらパブで一杯ひっかけに行きたくなりました。 [DVD(字幕)] 9点(2011-04-30 17:08:01) |
94. ゴッドファーザー
一枚一枚どこをキャプチャしても絵になる美しさ。素晴らしい本、演出、演技、世界、パート2も含めどれをとっても最高峰。登場人物も雑多ながら、一人ひとりの情念がすごく汲み取れる。 公開から45年経つというのに、なかなか超える映画がでないのはなぜなんだろう。TVプログラム含め、あらゆる意味でドラマタイズドコンテンツはこの時代から進化していない気がする。ひとつの頂点。 [DVD(字幕)] 10点(2011-04-30 17:02:56) |
95. ゴッドファーザー PART Ⅱ
より重厚により哀愁を帯びて。男として、父親として、社会人として、惹き込まれ考えさせられ、感情移入せずにはいられない。すべての世界に当て嵌まると言えるメッセージ性。 加えて映画全体の質感が、現在のトレンドや高級感・上質感に結びついている。 [DVD(吹替)] 10点(2011-04-30 16:50:11) |
96. ソーシャル・ネットワーク
デヴィッドフィンチャー大好きっ子のボク、カットバック満載の会話や駆け引きは演出として好きだ。俳優陣の雰囲気にも引き込まれる。ただこのほぼ実話にちょっとだけ色を加えたセミドキュメンタリーを、撮影上の演出と役者の演技力の他に何を評価するというのか。自分には過去のニュースを見てる感じ。 [映画館(字幕)] 5点(2011-02-13 05:51:40)(良:1票) |
97. ソルト
スパイ系映画大好物の私にとって、その世界観・緊張感・グローバル感を1話分、しかも100分という短い尺に収めることは相当難しいのだなと再認識。印象的なシーンは多いのに、ここまで予算をかけたのに、もったいない。もう少し長くして伏線やや静かなメリハリを入れてもよかったのでは。簡素な爽快アクションになってしまった。 [映画館(字幕)] 4点(2011-01-21 11:33:30) |
98. トロン:レガシー
映像もいい音楽もいい。3Dの手法は勉強になる箇所はあった。世界観やコンセプトはやや古く感じますが、リメイクということでよしとしましょう。俳優の演技もなかなかgood!ただいかんせん、、やばい・・!やばいくらいつまらん! [映画館(吹替)] 3点(2011-01-21 11:27:17) |
99. ボディガード(1992)
《ネタバレ》 ホイットニーさんの歌とコスナーさんの飛び込みスローしか記憶にない。 [地上波(吹替)] 3点(2010-11-04 05:01:58) |
100. マイ・ボディガード(2004)
《ネタバレ》 意外や意外の平均点。娘を持つ親としての立場なのかグイグイ引き込まれました。 トニースコットはギミック効果やテロップでの演出を使わないほうが評価されるのではないか。父親の誘拐手引きのくだりはなんだかなあ。 [DVD(字幕)] 7点(2010-11-04 05:00:22) |