81. 街をぶっ飛ばせ
《ネタバレ》 頭がおかしい気色悪い声を出す女性が、ただ部屋を散らかす内容かと思いきや、最後はたまげたし妙な納得感もあった。 確かに死ぬところまで追い込まれた女性なら、あんな行為をするのかもなと思わされた。 最後の最後でそれまでのおかしな振る舞いに合点がいく辺り、ただの頭のおかしな映画ではなかった。 [インターネット(字幕)] 5点(2024-08-29 19:52:13) |
82. 家からの手紙
《ネタバレ》 初シャンタル・アケルマン。 これは唯一無二のドキュメンタリー映画だ。 やたらと寂しがり屋の母親が娘に宛てた手紙が朗読される。 背景には寒々としたニューヨークの街並みと殺伐とした地下鉄の映像が垂れ流される。 沢山の手紙が朗読されるが、どの手紙も内容は似たりよったり。 おまけに背景の映像も心が荒むようなニューヨークの風景なので非常にキワモノ的な内容に仕上がっている。 手紙が朗読されている間は街や地下鉄の騒音は消されるのだが、終盤に入ると手紙を朗読している間も騒音が消されなくなった。 つまり終盤での手紙の朗読はほとんど聞こえず、こちらとしては手紙の内容が分からない。 これは母親からの手紙がやがて娘の意識に入らなくなったことを意味しているのだろう。 確かに同じような内容の手紙を頻繁に送られても、途中から読む気も失せそうだ。 [インターネット(字幕)] 4点(2024-08-29 13:15:51) |
83. 父の日
《ネタバレ》 目の前の覆面男が自分の父親かどうか分からないはずはないし、抱かせろとかのメモも気持ちが悪い。 あと覆面男は見た目からして弱そうなので、男二人で何とかなったはず。 といった前提条件からしてダメだし、話も大して面白くもないし、映像も汚い。 [インターネット(邦画)] 2点(2024-08-28 09:03:46) |
84. 敗北者たち
《ネタバレ》 もはやまだ見ぬミケランジェロ・アントニオーニ作品を見られるだけで至福の悦びであり、内容は二の次みたいになっている今日この頃。 本作も内容にそこまでの魅力は感じない。 ただし若者の退廃的な心情とか、その場限りの実りのない男女関係とか、その辺りはミケランジェロ・アントニオーニらしさを少し感じたかな。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-08-27 21:21:14) |
85. 夜明けのすべて
《ネタバレ》 月経前症候群の女性とパニック障害の男性が出会い恋をする映画で、色々問題が起きるのかな?と思いながら見ていたら、何も起こらない内に、ただプラネタリウムのうんちくを聞かせられて終わった感じ。 かなりアットホームの職場が舞台になっているが、人間関係が近過ぎて自分ならすぐに辞めちゃいそうだし、こんな職場は絶対嫌だ。 [インターネット(邦画)] 5点(2024-08-26 22:51:26) |
86. 椿なきシニョーラ
《ネタバレ》 まだ見ぬミケランジェロ・アントニオーニの作品を見る機会に恵まれ、ただそれだけで嬉しい。 後のアントニオーニ色はあまり出ておらず大して面白くはないが、主演のルチア・ボゼーがとにかく美しいので救われた。 若くて美しい無敵な女優に忍び寄る賞味期限切れという現実。 権力や金のある男たちに良いように利用される悔しさ。 それらを容赦なく的確に描く終盤は、アントニオーニの魅力が出ていたように感じた。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-08-25 14:02:52) |
87. レネットとミラベル 四つの冒険
《ネタバレ》 「青い時間」なんてなかなか素敵な話だよね、まるで夕凪みたい。 全体的に少女二人の狡猾さが鼻につく展開だったかな。 エリック・ロメールの映画って、神経質な女性同士の会話モノが多いなぁ。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-08-24 09:32:38) |
88. キャンセル兄ちゃん
《ネタバレ》 まず純粋に会話がつまらない。 主人公の男に好感が持てない。 その妹もなんかムカつく。 南沢奈央は演技が下手くそ。 ほとんど見るべきところのない短編。 [インターネット(邦画)] 1点(2024-08-22 20:40:47) |
89. 不安は魂を食いつくす
《ネタバレ》 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの監督作品って、以前はVHSを新宿TSUTAYAでレンタルするか、映画館で特集上映されるのを待つしか、鑑賞する術がなかった。 でも本作はアマプラで鑑賞、便利な時代になったとほんと実感する。 ストーリー的にはそこそこ面白いものの、出てくる人物たちが外見的に気持ち悪いのばかりで気分が乗らない。 スパイシーな体臭が漂ってきそうなモロッコ人や、加齢臭のキツそうなデブな中年、いや婆さんばかり。 とにかくビジュアル的にキツい。 あとボカシは入れてくれ。 見たくもないモノを見せられてゲンナリよ。 [インターネット(字幕)] 7点(2024-08-22 13:34:01) |
90. 私が棄てた女
《ネタバレ》 中盤まではそこそこ面白いが、後半になってカラーになる辺りから意味が分からなくなる。 まあ要するに遊んで棄てた女が死んでしまい、残された者たちはその女の亡霊と向き合って生きていかなかればならず、決して楽しくて明るい人生にはならないよ、って事なんだろうけども。 しかし河原崎長一郎は主役って柄じゃないなぁ。 それとは別に薄化粧な浅丘ルリ子の美しさには驚いた。 [インターネット(邦画)] 6点(2024-08-20 23:01:02) |
91. ふたつのシルエット
《ネタバレ》 やはり竹馬靖具監督とは相性が良いらしい。 後半のライブを見る場面、流麗で心地よい音楽、どちらからともなくキスをする。 これ、有名監督の作品ならば語り継がれるレベルのシーンじゃなかろうか。 「印象的なキスシーン」 「音楽が印象的な映画」 そんな感じのランキングに入ってくるんじゃないかな。 あとこの作品、見た後の余韻がすごいね。 二人は本当に愛し合っていた。 ただそれとないすれ違いから別々の人生を歩んだに過ぎない。 そんなことまで想起させられる、後味の強い作品。 [インターネット(邦画)] 9点(2024-08-19 20:08:15)《更新》 |
92. 別離(2011)
《ネタバレ》 夫婦喧嘩、夫婦と夫婦の喧嘩、警察とのなじり合いと、結構疲れた。 喧嘩のオンパレードはあまり嬉しくないかな。 誰が嘘をついているのか?といったミステリー的な趣きを持ちながら、同時にヒューマンドラマ的でもある。 結局、お互い嘘をついていた。 これ結局、示談も成立しない上に訴えも取り下げるんだと思われる。 なんだかなぁ、それまでの喧嘩はなんだったんだ。 疲れ損じゃないか! [インターネット(字幕)] 6点(2024-08-18 20:40:24) |
93. Blur
《ネタバレ》 どこかのカメラ会社が広告のために作った短編映画らしいが、出来が良すぎて映画祭に出品するほど評判になった模様。 着想が良い。 眼の悪い父親がとった写真はどれもぼやけている。 それは父親の眼に映る世界は常にぼやけていて、それをそのまま投影した写真だからだ。 父親と息子とのかけがえのない時間。 それがある種の郷愁、哀惜といったものを感じさせる。 いや、それを短編で感じさせるこの作品の出来が素晴らしいのだ。 [インターネット(字幕)] 7点(2024-08-17 22:51:34) |
94. 日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声
《ネタバレ》 18年間レビューされておらず、わたしが投稿する前時点での平均点数が9.5点。 そんな作品にレビューするのは畏れ多いのだが、勇気を出してわたしなりの視点からレビューさせていただく。 終戦から5年しか経っていない1950年に製作された映画だけあって、生々しさが群を抜いている。 置いてきぼりをくらう負傷兵の絶望や、前線の悲惨さ泥臭さがまるで昨日の事のようにリアルに描かれている。 派手で壮大なスケールの戦争映画に比べても決して見劣りしない、嘘偽りのない迫力がある。 大隊長が終始寝そべっていて飯を独り占めしていたが、そんなに日本軍は荒んでいたのかと、驚きと悲しみの入り混じった気持ちになった。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-08-17 18:56:33) |
95. ザ・マスター
《ネタバレ》 ホアキン・フェニックスのシワだらけの顔貌が強烈なキャラクターを成り立たせている。 教祖のジジイにはあまりカリスマ性を感じず、ホアキン・フェニックスの独壇場であった。 第二次世界大戦で心に傷を負った男はアルコールに溺れるが、教祖と出会い一時はその宗教に没頭するも、洗脳されきれず見放される。 とても寂しく孤独な男を演じたホアキン・フェニックスのカメレオン俳優っぷりが凄い。 [インターネット(字幕)] 5点(2024-08-17 11:53:17) |
96. なぜ君は総理大臣になれないのか
《ネタバレ》 これはよく出来たドキュメンタリーだし、見ていて率直に面白い。 恥ずかしながら、小川淳也氏を今まで知らなかった。 これからはしっかり名前を覚えておきたい、それくらい実直な政治家だ。 どこかの2世、3世議員とは違って、この国を良くしたいというピュアな精神をこの方には感じる。 その小川淳也氏を長年追い続け、このような形で一本の映画にした監督も賞賛に値する。 だけどこの監督の頑張りは、小川淳也氏の熱意や人柄があったからこそだろう。 最後に一番印象に残ったシーンを書く。 慶應義塾大・井出教授の応援演説シーンだ。 凄いの一言、圧倒されそして泣かされた。 まさに名演説。 [インターネット(邦画)] 8点(2024-08-15 19:42:24) |
97. スポットライト 世紀のスクープ
《ネタバレ》 これ以上低い点数をつけることは、まるで教会の性的虐待を擁護しているみたいになるので出来ない。 しかし映画としては決して面白くはない。 確かに性的虐待や、それを組織ぐるみで隠蔽したこと、それ自体は許されるべきことではない。 だがそれは映画として楽しめるかどうかとは別の話だ。 まず新聞記者の仕事に対する姿勢がやる気あり過ぎてひく。 あんなに仕事したくないし、それを見てるだけでも疲れてしまう。 話として真面目すぎるし、あそびがない。 つまり見ていて楽しくない。 真面目人間向けの映画。 [インターネット(字幕)] 5点(2024-08-15 00:29:18) |
98. 生活の設計
《ネタバレ》 エルンスト・ルビッチとはとことん合わなかった。 本作でもやはりダメだった。 もう見ることはないだろう。 ミリアム・ホプキンスを巡る三角関係とやら、面白いような面白くないような、、いや、大して面白くもないな。 紳士協定? くだらねぇなぁ。 [インターネット(字幕)] 3点(2024-08-13 22:57:17) |
99. デッド・ドント・ダイ
《ネタバレ》 ゾンビ映画だけど、どこかお気楽なムードが漂う。 日本刀の女が宇宙に去って行ったのは何を意味するのか。 よく分からないし、分かりたいという気持ちさえ湧いてこない。 リアリティのない映画だと最初から割り切って見るしか、楽しむ方法はない気がする。 [インターネット(字幕)] 3点(2024-08-12 23:53:50) |
100. 笛吹川
《ネタバレ》 内容的には3点、妙な染色でマイナス1点、結果2点。 ぼこぼこぼこぼこ、セリフが「ぼこ(=子どもの意)」だらけでウザいし、BGMが大きすぎる上に鳴りっぱなしでチンチンうるさい。 方言が聞き取りづらいのも追い打ち。 高峰秀子の歩き方と体力が全くお婆さんっぽくないのも難点。 [インターネット(邦画)] 2点(2024-08-10 20:44:44) |