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81.  時をかける少女(2006) 《ネタバレ》 
学校生活の何気ない空気が、あまりアニメアニメしてないアニメーションで描かれていて、いかにも"青春時代"という雰囲気は最高だと思います。アニメーションのクオリティ自体も高いですし、貞本義行氏のシンプルなキャラデザインが活かされているところもいいですね。奥華子さんの歌も作品に合っていると思いました。しかし自分の場合、タイムリープのシステムについて、頭の中に「?」が浮かんでしまったので、後半はややのめり込めなくなってしまいました。他人が時間を巻き戻したら、タイムリープの回数も元に戻る…というのは、ちょっと都合がよい気がします。なので、物語は筒井康隆版のほうが好きですね。主人公が最終的に思いを寄せることになる千昭のキャラに、あまり好感を持てなかったのもマイナスです。「俺って顔は悪くないだろう?」とか自分で言うやつに、男が好感持てるわけないでしょう(笑)でも、真琴の気を引くためにそういうことまで言っちゃうのはある意味かわいいので、女性にとっては萌えキャラなのかもしれないなぁ、とも思いました。
[DVD(邦画)] 6点(2008-07-22 12:34:20)
82.  ショーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
くだらなくて笑える、ゾンビ愛にあふれた作品。レコードを投げてゾンビを退治したり、ゾンビの真似をしてゾンビの襲撃を避けたりするなど、阿呆らしさ加減が最高です。もちろんゾンビ映画らしく、エグくてグロいシーンも登場しますが、それほど気にはなりませんでした。主人公はショーンですが、本当の主人公は、ニック・フロスト演じるエドでしょう。それくらい印象に残りました。最初は憎たらしくてしょうがなかったのですが、後半は愛おしさすら覚えるほど。極めつけにあのラストです。ゾンビ化してしまって悲しい結末のはずなのに、なぜか微笑ましくなるような不思議なラストでした。肩の力を抜いて見たい、ゾンビコメディの傑作です。
[DVD(吹替)] 9点(2008-07-21 12:53:52)(良:1票)
83.  デスペラード 《ネタバレ》 
突っ込みどころ満載の愛すべきお馬鹿映画。なかでも注目なのは、やはり助っ人登場のシーンでしょう。ロケットランチャー発射のあのポーズは、間違いなくこの映画のハイライトです。「あいつらが来たら、この町が吹き飛ぶぜ」などとバンデラスが言ってたにも関わらず、わずか五分くらいでやられるのもご愛嬌。登場から死に様まで、本当に笑わせてくれました。真面目ないい映画を期待してこの映画を見たならば、きっと不快感を覚えるでしょう。しかし、ロケットランチャーのポーズでも分かるように、制作側はわざとふざけてこの映画を撮っています。ツッコミがないから分かりづらいだけなのです。そういったふざけた部分を受け入れる事ができれば、この映画はきっと忘れられなくなるはず。胸を打つような感動が心に残る…、そういった名作ではまったくありませんが、この映画を見たもの同士なら馬鹿話で盛り上がれる、そんな風に心に残る迷作です。
[DVD(吹替)] 7点(2008-07-21 12:39:28)(良:2票)
84.  マルホランド・ドライブ 《ネタバレ》 
正直、初見ではまったくわけがわかりませんでした。なんだかわけがわからないうちに、終わってしまったという印象です。かといって、何かが心に引っかかり、二度目が見たくなるということもありませんでした。ですので、すぐにネタバレサイトを見たのですが、結局「ふ~ん」という感じでした。夢オチというわかりやすい話を、わざとわかりにくくしている印象です。カウボーイが忠告にくる場面や、ピンクの絵の具を貴金属にかけるシーン等、細かいところでは面白いなと感じた部分もありましたが、大筋では本当に「は?」という感じでした。決して分かりやすい感動や、派手なアクションを求めているわけではありません。ただ、分かる人には分かるのかもしれませんが、こちらも二時間超という時間を代償にして作品を見ているので、ああいう終わり方をされたのでは、本当に突き放された気分になってしまいます。だいたい、作品にネタバレサイトというものが多数存在する事自体がちょっと違うんじゃないかな、と個人的には思いました。つまり、ネタバレされないと理解できる人間が少なかった、しいては、その作品そのものでは、観客を納得させる事ができなかったということの証ですから。
[DVD(字幕)] 3点(2008-07-21 12:21:10)(良:1票)
85.  スティング 《ネタバレ》 
エンタメの手本のような作品だと思います。導入に仇討ちをもってきて観客を惹き付け、中盤のイカサマポーカーのシーンで観客に手に汗握らせる。そしてラストのどんでん返しでびっくり仰天、ハッピーエンドなので後味もよい素晴らしい作品です。難点は、主人公のキャラが薄いことくらいでしょうか。結果から見れば主人公は、作戦を成功させるためにじつに上手く立ち回っているのですが、あまり活躍したという印象はなかったです。それにしてもラストの何と鮮やかなことか。どうやって相手から大金を騙しとるのだろう、と鑑賞中ずっと疑問に思っていたのですが、ラストのどんでん返しでその疑問が氷解された瞬間は、思わずモニターに向かって拍手を送ってしまったほどです。これが30年前以上の作品ですからね…、すごいの一言です。場面場面で流れる"The Entertainer"もいい味出してますね。前知識がないほど純粋に楽しめる、エンタメの名作です。
[DVD(字幕)] 8点(2008-07-20 16:37:13)(良:1票)
86.  ラブ・アクチュアリー 《ネタバレ》 
色々な立場の人間の、それぞれの恋模様を詰め込んだ作品。基本的には幸せな恋愛を描いているので、後味も良く、明るい気持ちになれました。ただ注文を付けるならば、アンハッピーエンドの恋愛は、この映画に関してはいらなかったと思います。ハッピーエンドのものに関しても、人間の機微を描ききっているとは言えないので、それならすべての恋愛がご都合主義的にハッピーエンドとして描れていた方が、幸せな気分になれたかなと思いました。数が少ないだけに、余計にアンハッピーエンドの悲しみが浮き彫りになってしまった印象です。ただ、全体的な仕上がりは良いので、あまり深い事を考えず、幸せな気分になれる映画を見たい、という方には非常にオススメです。
[DVD(吹替)] 7点(2008-07-20 16:23:37)
87.  運命じゃない人 《ネタバレ》 
とある一夜の出来事を、三人の異なる視点から見た物語。びっくり仰天の謎が暴かれる、ということはありませんが、物語が進むに連れてひとつひとつのピースが埋まっていくのは、見ていて気持ちがいいですね。正直、冒頭のゆるいラブストーリー風味の物語からああいう風に展開していくとは思いませんでした。それぞれのキャラも一癖あっていいですね。とくに一人目の宮田の憎めないキャラは、一話目の退屈になりがちなストレートなラブストーリー(?)を観客に飽きさせず見せると言う点で、重要な役割を担っていると思います。ラストもほんのり救いのある、いい終わり方だと思いました。ただ、冒頭で宮田に部屋を使わせてくれと言っていた上司の存在をすっかり忘れていたので、ラストに出てきた時は「誰だこいつ」と思ってしまいましたが…。まぁ、そういう点も含めて、二度目三度目も楽しめる、スルメのような映画です。
[DVD(邦画)] 9点(2008-07-20 16:07:05)
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