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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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981.  喜劇 男は愛嬌
森崎東監督の第3作。主演は渥美清でストーリー自体も長い間旅に出ていた主人公が久しぶりに実家に帰ってきて騒動を起こすという完全に「男はつらいよ」シリーズのパターンと似通っており、脇の出演者も「男はつらいよ」シリーズの面々が何人か出ている(太宰久雄、佐藤蛾次郎)が、森崎監督らしいパワフルな(「破壊的な」と言う方が正しいかも。)演出やバイタリティーあふれる癖のある登場人物たちのおかげで「男はつらいよ」シリーズの一作のようでありながらそれとは一味違う映画になっている。森崎監督がこのひとつ前に手がけた「男はつらいよ フーテンの寅」も従来のシリーズとは一味違う映画であったが、ダンプが家に突っ込むシーンの過激さや、独特の下品さなど、本作はより森崎監督らしさが出ていて「フーテンの寅」よりも面白かったし、森崎監督のこういう作風はけっこう好きだったりする。出演者の中ではなんといっても主演の渥美清がすごくイキイキとしているのが嬉しい。やはりこの渥美清という俳優は「ああ声なき友」のようなシリアスすぎる役柄よりもこういう威勢のいい元気な役のほうが似合っているし、こういった喜劇でこそ本来の魅力を最大限に発揮できる俳優なのだと思う。そんな喜劇を演じる渥美清が好きだし、さっき書いたようにこの映画は「男はつらいよ」シリーズとは一味違うのだけれど、それでも渥美清が好きなら、寅さんが好きなら一度は見ておいて損はない映画だと言っておきたい。それにしてもこんなにイキイキとした渥美清を見るのは本当に久しぶりな気がする。渥美清というのは本当に魅力的な喜劇俳優だと改めて思った。
[DVD(邦画)] 8点(2013-07-05 17:54:47)(良:1票)
982.  新・刑事コロンボ/初夜に消えた花嫁<TVM> 《ネタバレ》 
シリーズもついにネタがなくなったのか、今回はオリジナル脚本ではなく、既存の原作(エド・マクベイン)をもとに作られている。コロンボが関わる事件が殺人事件ではなく誘拐事件だったり、いつもは登場しないコロンボの親族として刑事の甥が登場するあたりは新鮮で面白かったが、このシリーズは犯人とコロンボの対決が見どころの一つのはずなのにそれがなく、コロンボの推理ショーもないので、「刑事コロンボ」シリーズの一本というよりはどう見ても「刑事コロンボ」ではない別の作品のように見え、このシリーズらしさがまったくない上に、犯人(今回は最初から明かされない。)も妙にサイコじみたキャラクターでこのシリーズの犯人としてはちょっと違和感があるし、最後も逮捕されるのではなく、突入した警官隊に射殺されるという結末も後味が悪かった。もし、「刑事コロンボ」とは別に企画されたドラマであればそこそこ面白かったと思うかもしれないが、見なれたシリーズものの一本として見た場合、あまりにもパターンを逸脱しすぎた作品になってしまっている。それに異色作をやるのは構わないが、かなり度が過ぎている印象が強い。
[CS・衛星(吹替)] 2点(2013-07-04 01:47:15)
983.  網走番外地 北海篇 《ネタバレ》 
今回は冒頭から刑務所が登場し、刑務所内での物語が展開するのかと思いきや、釈放された橘真一(高倉健)が千葉真一扮する刑務所仲間にあることを頼まれ、トラックで北海道の大地をゆくという内容。トラックに乗り合わせる人々の人間ドラマがそこそこ面白く、見ていてあまり退屈はしないし、健さんもいつもどおりカッコイイのだが、やはりアクション映画なのかロードムービーなのかややどっちつかずの印象が残る。今回も悪役は安部徹なのだが、中盤に登場する小沢栄太郎扮する親分に食われてしまっており、このシリーズで安部徹が演じる悪役の中ではいちばんしょぼく感じてしまった。前回登場した時には強烈な悪役だった杉浦直樹がトラックに乗り込むわけありの男を演じていて、前回よりは今回のほうが役柄的に似合っている感じがする。アラカンも前回のような貫ろくのある親分役もいいが、このシリーズでは鬼寅として登場するほうがしっくりする。映画としては物足りない部分もあるのだが、思っていたよりは面白かったので少々甘めかもしれないが6点。そうそう忘れていたが、ヒロイン役が大原麗子で、若くてあどけなさがありながらも既に後年の面影をどことなく漂わせていたのが印象的だった。
[DVD(邦画)] 6点(2013-06-26 13:27:30)
984.  新・刑事コロンボ/影なき殺人者<TVM> 《ネタバレ》 
公判を途中で止めさせて犯人である弁護士に近づくコロンボもどうかと思うが、それよりも犯人のアリバイトリックがあまりにもあり得なさすぎて笑えるし、もし断られたら犯人はどうやってアリバイ作りをするのだろうと考えてしまった。あんな妙なことを頼まれたら普通断るだろうし、たとえ引き受けたところで、スピード違反よりも先に交通事故を起こすだろう。今回の犯人は有能な弁護士なのだが、それをうまく活かした話にしたほうがよかったのではないか。同じように弁護士が犯人のエピソードならはっきり言って「古畑任三郎」の「しゃべりすぎた男」のほうがよっぽど面白い。今回はシリーズの中でもとくに適当に作ってしまったという感じがする回だった。それに邦題の「影なき殺人者」というのが言葉通りの意味すぎるのもちょっとなあ。ただ、ぼくも今回コロンボの捜査に協力する女性警官がけっこう印象に残ったのでそこに1点プラスして4点。
[CS・衛星(吹替)] 4点(2013-06-18 20:49:31)
985.  新・刑事コロンボ/殺人講義<TVM> 《ネタバレ》 
今回の犯人は二人組の大学生で、なんとコロンボがゲスト講師として講義をしている目の前で犯行に及ぶという大胆さだが、その殺人は試験問題を盗んだことがばれて口封じのために教授を殺すという軽いモノで、言ってしまえば若気の至り。犯人ふたりはいかにも浅く、見ていて少しいらつく程度なのでドラマとしても普通以下の印象で可も不可もなくといったところであまり面白くはない。犯人のひとりの父親役で「指輪の爪あと」で犯人を演じていたロバート・カルプが登場するが、むしろこのロバート・カルプを犯人役に別の作品を作ったほうが面白くなるのではと見ながら思ってしまった。講義でコロンボが「完全犯罪の誤算」の事件の話をしていて(ほかに「策謀の結末」の事件の話題も少し出てくる。)シリーズとしてのつながりを感じさせていて思わずニヤリとしたが、証拠のでっち上げについての生徒の質問にはそんなの日常茶飯事だと見ているこちらが思わず答えたくなってしまった。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2013-06-16 16:07:21)
986.  新・刑事コロンボ/マリブビーチ殺人事件<TVM> 《ネタバレ》 
今回は中盤近くになって犯人があっさりと自供を始めてしまい、おかしいなと思っていると、実は被害者は犯人が射殺する前に既に撃たれて死んでいたのではという捻った脚本になっていて、犯行シーンは一応描かれているものの、真犯人が誰か分からず二転三転するという展開が面白く、このシリーズとしては久々に見ごたえのある作品で、ほんとうに珍しい展開だが、それ以外の部分はオーソドックスなつくりになっていて、奇をてらったような演出もなく見ていて安心感があるのもよかった。(これまで見た新シリーズの作品では、犯人がコロンボを誘惑したり、奥さんの葬儀のシーンから始まったりと少し奇をてらった演出の作品も多かったように思う。)最後の解決シーンも実に鮮やかで見事だった。一般的に70年代のシリーズに傑作が多く、新シリーズでは凡作や駄作が多いとされているシリーズ(全部見たわけではないのだが。)だが、そんな新シリーズでも脚本さえよければ面白いものを作ることができるという証明のような作品だと思う。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2013-06-09 14:57:03)(良:1票)
987.  なにはなくとも全員集合!! 《ネタバレ》 
ドリフターズの映画デビュー作。ドリフの映画を見るのはこれが2本目だが、やはりみんな若くてイキイキとしている。草津を舞台に駅とバス会社が温泉を訪れる客を奪い合うという内容なのだが、本作の主人公はドリフの面々ではなく、三木のり平演じる新任の駅長で、ハチャメチャコント映画というよりは普通に人情喜劇の体裁のため、駅前シリーズのスピンオフでも見ているような雰囲気がある。三木のり平の主演映画というのは初めて見た気がするのだが、ここでもライバルのバス会社の宴会を自分の歓迎会と勘違いして出席したりして、社長シリーズなどと同じように笑わせてくれるのが嬉しい。(この人は本当に宴会とかよく似合うよなあ。)一方のドリフはそんな三木のり平の引きたて役に徹しているのかと思えばそうではなく、いかりや長介(先日、「踊る大捜査線」のDVDを見たばかりなのでなにか異様に若く見える。)が目覚まし時計を食べ、腹の中で時計が鳴り出すシーン(これには思わず爆笑してしまった。)など(全員にではないが)ちゃんと見せ場が用意されている。とりわけメンバーの中で目立っていたのはやはり駅員の一人を演じた加藤茶で、駅長の娘(中尾ミエ)に惚れ、なんとか振り向かせようと奮闘する姿がどこまでも滑稽だが、憎めず愛すべきキャラクターなところが好感を持てて良い。見る前は少し不安な面も多かったが、素直に楽しむことができた映画だった。少し甘めの8点を。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-06-09 09:27:55)
988.  ズンドコズンドコ 全員集合!!
ドリフの映画って初めて見た。筋立て自体はまあ可もなく不可もなくというところなんだけど、みんな若くていきいきとしててとても面白かった。世代的に荒井注が正式メンバーだった頃を知らないのだが、志村けんのいない違和感は全く感じることはなかった。この時代のドリフはいかりや長介が憎まれ役なのは前もって知ってたけど、本当に見ていて腹が立つほど憎たらしい役回りで後半いかりやにいじめられていた加藤茶と立場が逆転した時には思わず爽快感を感じた。女性のような髪型(そのせいで最初誰だか分かんなかったけど。)の宍戸錠も最高。
[ビデオ(邦画)] 6点(2013-06-08 08:47:39)
989.  続・網走番外地 《ネタバレ》 
シリーズ第2作。出所した健さん扮する主人公・橘真一が宝石強盗事件に巻き込まれるストーリーで、なんと刑務所すら出てこないのだが、シリーズとして続けるにはさすがに刑務所内だけではストーリーが作りづらいのだろう。続編(シリーズ化)が急遽決まり、脚本執筆開始からクランクアップまで3週間ほどしかなかったということでつまんないかもと思っていたが、つっこみどころ満載なところも含めてけっこう楽しく見れた。健さんは後年の主演作だとストイックで無口という印象が強いのだが、この橘真一という主人公は饒舌で明るく、健さんの従来のイメージとはかけ離れているが、それが新鮮で見ていて楽しい。とくに啖呵売をするシーンではその品物をあの高倉健が口上述べて売っているという画がもうおかしく、つい声を出して笑ってしまった。(まさか健さんでこんなに笑うとはかなり以外。)健さんのピンチに突如現れるアラカン演じる鬼寅の存在感や、宝石強盗団のボスを演じる安部徹の悪役ぶり(いつもこの俳優の演じる悪役は見ていて本当に憎たらしくなる。)も素晴らしい。突貫工事的に製作されている映画だが、前作は白黒で、ほぼ男しか出ていなかったのに対して今回はカラーになり、ヒロインも登場するというものになっており、これだけでも東映がこの続編に期待をかけていたことが分かる。けっして手放しでほめられる映画ではないが、面白かった。
[DVD(邦画)] 6点(2013-06-05 00:33:13)
990.  さらばラバウル 《ネタバレ》 
昭和19年のラバウル戦線を舞台にした東宝の戦争映画で、本多猪四郎監督と円谷英二のコンビが「ゴジラ」の直前に手がけた作品としても知られている。怪獣や宇宙人、変身人間など一切出てこない本多監督の作品は初めて見たが、「ゴジラ」には及ばないと思うものの、この映画も人間ドラマがしっかりとしていてとても良かった。でも、主人公の鬼隊長と言われる若林大尉を演じる池部良はストイックに演じているもののちょっと鬼隊長というには貫禄不足のような気がする。この鬼隊長が捕らえた米軍パイロットの取り調べで米軍と日本軍の違いに愕然とするあたりから変わっていくという展開なのでもっと演じる俳優に貫禄がほしかった。「ゴジラ」で芹沢博士を演じていた平田昭彦が本作でも若林の部下役で出演しており、ここでも現地の女性(根岸明美)と悲恋を演じる役どころというのがちょっと興味深い。男中心に展開する映画にもかかわらず岡田茉莉子(可愛い。)や中北千枝子、根岸明美といった女性の登場人物の描き方がうまく、エンドマーク直前もこの女性たちが船の上で「ラバウル小唄」を合唱するシーンで終わりというのが本多監督らしいところ。実録映像も交えた円谷英二による空中戦の特撮も見事。ほとんど機会がないのが残念だが本多監督の怪獣映画やSF映画以外の映画ももっと見たいと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2013-06-01 16:14:15)(良:1票)
991.  インナースペース 《ネタバレ》 
「ミクロの決死圏」を見た流れで取りあえず本作も見てみたが、こちらは「ミクロの決死圏」とは違い、人体内の冒険よりも、ミクロ化実験に必要なチップが奪われてしまい、それを取り返すほうに主観が置かれているため、「ミクロの決死圏」とはかなり印象の違う映画になっているが、こちらも面白かった。体内に入られる人間が健康体で、体内のミクロ化した側の人間と通信で会話したり、キスがきっかっけでまた違う人の体内に入ったりするのが、「ミクロの決死圏」との最大の差異だ。ストーリー展開としてはシリアスだが、コメディー要素も強く安心して見ていられるのもよかった。見る前は中学生くらいの頃に見ておけばよかったかなと思うかもと不安だったのだがそういうこともなかった。主人公は一応ミクロ化するタック(デニス・クエイド)ということになっているが、設定上彼の存在感は薄く、タックが体内に入り込むことになる内気なスーパーマーケット店員 ジャック(マーチン・ショート)が自然と主人公然としてくるのは仕方のないところ。頼りなさげなジャックがタックに励まされ徐々にやる気を出してくるあたりは単純だが爽快感があっていい。デニス・クエイドの恋人役がのちに彼と結婚することになるメグ・ライアン(懐かしい!)で、共演シーン自体は少ないが、ラストシーンは二人の結婚式のシーンというのもあとから見れば意味深に思える。でも現実ではその後別れてしまったのは残念だった。
[DVD(字幕)] 6点(2013-05-30 22:57:33)(良:1票)
992.  新・刑事コロンボ/かみさんよ、安らかに<TVM> 《ネタバレ》 
冒頭、葬儀のシーンからはじまり、それまでの経緯が回想形式で語られていくのがこのシリーズでは珍しいし、過去に夫がコロンボに逮捕された経験を持つ女が犯人で、復讐のためにコロンボ夫妻を殺そうとするという設定は面白い。しかし、今までこのシリーズを見ていれば早々に葬儀がでっち上げだとは想像がつき、実際その通りで、面白くもなんともないし、逆に犯人を逮捕するためのニセの葬儀にしてはえらく大げさにやりすぎている。犯人の動機はよく理解できるものだったので、普通にいつも通りやっていたほうが良かったのではないかと思う。最初に書いたように設定だけは面白いのだが、今回は邦題が原題の直訳に近く、インパクトのあるタイトルでなにか目新しいことをしようとして見事に失敗しているという感があり、はっきり言って駄作である。今回、犯人は最後にコロンボを思いっきり殴るが、思わず犯人に同情してしまった。コロンボの部下の警官の吹き替えを「狂ったシナリオ」で犯人を吹き替えていた池田秀一が担当しているのがなんか面白い。
[CS・衛星(吹替)] 3点(2013-05-29 01:55:03)
993.  新・刑事コロンボ/恋におちたコロンボ<TVM> 《ネタバレ》 
新シリーズになってから主演だけでなく製作総指揮もつとめるようになったピーター・フォークが自ら脚本を担当し、犯人役にフェイ・ダナウェイを迎えるというやたら気合いの入った一本。邦題の「恋におちたコロンボ」の通り、今回のコロンボは犯人にしつこくまとわりつくというよりは、まるで犯人とデートをしているような雰囲気になっているが、どちらかといえば犯人のほうが最初にコロンボに魅かれていったという印象。いつもコロンボが去り際にいう「あともう一つだけ。」を先に犯人に言わせるあたりなどは面白いし、犯人と共犯者の関係が最後になって明かされるという展開も意外性があってよかった。フェイ・ダナウェイは「俺たちに明日はない」の印象がなんといっても強く、クールビューティーなイメージがあるが、この作品では齢を重ねているせいか、だいぶ印象が違う。それでもなかなかのオーラを放っていてスターの貫ろくが感じられるのはさすがといったところか。ただ、吹き替えが高畑淳子なためか、しゃべり出すとフェイ・ダナウェイが高畑淳子に見えてきてしまうのがちょっと違和感を感じた。とはいえ、あまり期待してなかったせいか、作品としてはけっこう楽しめるものになっていたと思う。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2013-05-28 02:41:57)
994.  ミクロの決死圏 《ネタバレ》 
なによりもまずミクロ化した人間が人体に入っていくというアイデアをこの時代に見事に映像化していることが素晴らしく、人体内部の表現がいかにも手作り感のある「特撮」という感じがいい。脚本もよく出来ており、心臓を通り抜けるシーンや、肺から空気を集めるシーン、中でも内耳でのシーンでの緊張感はすごく、ハサミ1本落ちた音の影響で衝撃が耳に伝わる展開がハラハラものだし、抗体や白血球の攻撃をうけるシーンもスリリングで見ごたえじゅうぶん。一応政治的背景がありながらも、そこを全く掘り下げることなく、あくまでミクロ化して人体の中を冒険する娯楽映画であることに徹しているのが潔い。1時間のリミットが設定されているが、ミクロ化してから映画が終わるまでがちょうど1時間ほどなのもリアル。ミクロ化して人体の中へというと個人的に「ウルトラセブン」の「悪魔の住む花」(10代の松坂慶子がゲスト出演。)を思い出してしまうが、あの話はモロにこの映画の影響をうけているのだろう。人体内のセットが似ている気がする。
[DVD(字幕)] 7点(2013-05-26 13:09:01)(良:1票)
995.  新・刑事コロンボ/迷子の兵隊<TVM> 《ネタバレ》 
今回の犯人のアリバイ工作はつっこみどころ満載の穴だらけでコロンボとの対決に見ごたえがなく、本棚から出てきた兵隊の人形が証拠になるんだろうなあと思っていたらまさにその通りで、加えて犯人も魅力がないので、作品自体に面白みを見出すことができない。今回の犯人の殺害方法は闇討ちでナイフによる刺殺というシンプルなもので、アメリカらしく射殺が多いこのシリーズでは逆に新鮮に感じる。(これが「汚れた超能力」のような殺し方になるとやりすぎになってしまう。)冒頭とラストに犯人が使っている南北戦争の戦場を模した模型がやけに印象に残るように映し出されているのが、どこかのおもちゃ会社とのタイアップのように見えてしまった。吹き替え版で将軍の声を担当しているのは「権力の墓穴」で次長の吹き替えを担当していた北村和夫であるが、前回に比べると今回の方が役柄に合っており、違和感はあまりなかった。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2013-05-24 23:37:40)
996.  新・刑事コロンボ/完全犯罪の誤算<TVM> 《ネタバレ》 
犯人役のパトリック・マクグーハンが監督を兼任したエピソード。「祝砲の挽歌」でもマクグーハン演じる犯人は冒頭から犯行の準備を入念に行っていたが、今回も犯行に使う拳銃の薬莢を分解するシーンがあり、「完全犯罪の誤算」という邦題のとおり、緊張感のある丁寧な細かい描写には感心した。(見る前はなにをいまさらなタイトルと思っていたのだが。)コロンボがなかなか犯人の手掛かりをつかめないという展開も見ごたえがあって面白かったし、コロンボをなんとも思っていないような態度など今回の犯人は余裕しゃくしゃくで、そのうえやたら紳士的に見え、キャラクターとしてはかなり印象に残る。(今回、犯人役マクグーハンの吹き替えを担当しているのは久米明。紳士的に見えるのは彼の落ち着いた穏やかな声のせいもあるのかもしれない。)でも、やはり犯人が犯行時に噛んでいたチーズとガムの噛み跡が決め手というのはいささか強引な気もする。途中出てくるユダヤ人のギャグがなにが面白いのか分からないが、それよりもつい、もう一つのアイリッシュのギャグが何なのか気になってしまった。劇中にfaxやリダイヤル機能のついた電話が登場していて、いかにも90年代初期ごろの作品ということを感じさせている。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2013-05-21 22:18:06)
997.  新・刑事コロンボ/華麗なる罠<TVM> 《ネタバレ》 
被害者が犯人の義父や妻だと思わせておいてそうではなかったり、犯行シーンで歯科医である犯人の用いるトリックは凝っていてそこまでは面白かったが、想定外の被害者や殺しの方法に凝るあまりそのあとの展開がおざなりになってしまった印象が強く、全体としてはあまりパッとしないイマイチな出来になっているのが残念。コロンボが愛車であるブジョーにパトランプをつけようとする登場シーンはコミカルで、思わず微笑ましくつっこませてもらった。しかし、下の方も書かれているが、その後の現場検証のシーンで葉巻につける火を探しているコロンボに対して物証であるマッチを差し出す警官はいくらドラマとはいえ、リアリティーがなさ過ぎておいおいと呆れてさっきとは違う意味でまたつっこみを入れてしまった。検死官の吹き替えをしている宮内幸平が懐かしい。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2013-05-19 17:29:49)
998.  踊る大捜査線番外編 湾岸署婦警物語 初夏の交通安全スペシャル<TVM> 《ネタバレ》 
「歳末特別警戒スペシャル」と「秋の犯罪撲滅スペシャル」の間に放送された番外編で、本作で初登場する篠原夏美(内田有紀)を主役に据えている。警察学校を卒業し、湾岸署交通課に配属された夏美と、彼女の指導担当で、ほかの暑から応援に来ている鬼婦警・桑野(渡辺えり子)のコンビを描いていて、その関係は青島(織田裕二)と室井(柳葉敏郎)や和久(いかりや長介)との関係を彷彿とさせていて、やや焼き直し感もあるのだが、夏美はもともと「女青島」を目指して考え出されたキャラクターらしいのでこれでいいのだろう。いつものメンバーは脇に回り、脚本家も君塚良一ではないが、最近のモノと比べるとやはり面白く、夏美と桑野の関係も手抜きがなくしっかりと描かれており、何より夏美の成長ドラマとして見ごたえのあるものになっている。夏美を演じる内田有紀はそれほど好きな女優というわけでもないのだが、なにか本作では非常に魅力を感じるのは不思議。夏美はこの12年後に作られた劇場版第3作「ヤツらを解放せよ!」から刑事課の刑事として再登場するわけなのだが、本作はこの直後に作られた「秋の犯罪撲滅スペシャル」や劇場版第1作に引き続き夏美が登場していても別におかしくはないような終わり方をしているので、逆にこの後の続編には一切登場せず、本作の放送から12年も経って作られた「ヤツらを解放せよ!」でなぜ唐突に再登場したのかはちょっと疑問に感じる。(ところで交通課で夏美といえばアニメ「逮捕しちゃうぞ」を思い出してしまうが、本広克行監督のことなので、おそらく「篠原夏美」という名前は辻本夏美と「機動警察パトレイバー」の篠原遊馬あたりから採られているのだろう。)シリーズ作品として見た場合、青島と室井の出番は極端に少ないし、いつもとは少し違う路線の作品に仕上がっているが、それでもこのシリーズらしい雰囲気はよく出ており、全体としてはまぎれもない「踊る大捜査線」の1本としてじゅうぶんに楽しめた。
[DVD(邦画)] 6点(2013-05-16 14:34:19)
999.  新・刑事コロンボ/だまされたコロンボ<TVM> 《ネタバレ》 
雑誌の売り上げを伸ばしたい出版社の経営者である犯人がそのために共同経営者の女性と共謀して失踪事件をでっち上げ、コロンボを出し抜くという展開だが、いつも犯人を出し抜いているコロンボが逆に犯人に出し抜かれるというのが面白かった。その画策は本当に見事で、出し抜かれる側にまわるコロンボが主人公のシリーズなのに、なぜかこの展開は見ていて気持ちがよかった。終盤は狂言による失踪事件は実は犯人がこの共同経営者を殺すために仕組んだことだったというふうになっていて、終盤になってようやく殺人事件が発生する。なのでこの殺人がとってつけたような感じになってしまっており、そこからはいつも通りの展開でなんだかなあ。その殺人も犯人の大きなミスが原因であっという間に解決してしまうので、終盤はけっこう物足りなかった。狂言失踪だけで終わって殺人が起こらないという展開もアリだったとは思うが、さすがにシリーズものとしてそれはできなかったのだろう。最初のほうは面白かったのに終盤で損をしている、そんな作品になってしまっている。あと、「だまされたコロンボ」という邦題だが、あまりに直接的すぎてちょっとどうかと思う。でも、なんだかんだ言ってラストはけっこう印象的だった。今回の犯人の男はニヤケ顔が特徴的で、吹き替えを担当している中尾隆聖は実にハマリ役。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2013-05-09 12:07:41)
1000.  いいかげん馬鹿 《ネタバレ》 
山田洋次監督、ハナ肇主演による「馬鹿シリーズ」第2作。「馬鹿まるだし」や「馬鹿が戦車でやって来る」に比べるとハナ肇演じる主人公 安吉の暴れっぷりはなんか物足りないが、後の山田作品に通じるような人情喜劇になっていて、「馬鹿シリーズ」3作中いちばん山田監督らしさを感じられる作品だと思う。劇中出てくる女性歌手の名前や島を出て行ってしばらくすると帰ってくる安吉などは「男はつらいよ」シリーズを思わせていて、とくにラストシーンの啖呵売をする安吉の姿はまるで寅さんそのものに見えてまさしく「男はつらいよ」シリーズのパイロット版という感じがする。この後、「馬鹿が戦車でやって来る」でもヒロインを演じる岩下志麻であるが、この頃の岩下志麻は後年の怖いイメージはなく、清楚な美人という感じがある。(でもラスト近くで子供を叱るシーンは思わず「鬼畜」を思い出してしまいちょっと怖かった。)この映画を見て「男はつらいよ」シリーズでマドンナを演じる岩下志麻もぜひ見てみたかったなあとつい思った。
[DVD(邦画)] 8点(2013-05-06 22:14:22)(良:3票)
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