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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1244
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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1021.  天使の卵(2006) 《ネタバレ》 
まずは女優二人の姿に心を奪われる映画である。序盤では沢尻エリカが圧倒的に可愛いので、何で主人公が小西真奈美の方に惚れるのかがわからず、その行動が完全に意味不明になっている。しかし、だからといって小西真奈美が劣るかというとそうでもなく、主人公に告白されて目を丸くする表情などは切なくなるほど愛らしい。また終盤で毛糸を選んでいる姿も優しく美しいのだが、ただしこのあたりになると見ている側がストーリーに乗り切れず、冷ややかな気分になってしまっているのが残念である。 一方で、普通に考えれば困難なはずの選択を迷いなくやっている主人公は馬鹿で常軌を逸したように見えており、何でそこまで一途になれるのか気が知れず、それも芸術家気質のせいだと言い訳されているとすれば腹立たしい。また突然大声になるのがやかましく、うるせー怒鳴るなこの馬鹿と何回口に出したことかと思うが、そのうちこの男の発声自体が問題なのではないかと苛立たしく思われて来る。  ところでストーリーは原作(及び続編)と必ずしも同じでないわけだが、ラストが結局どうなったのかは見ていてよくわからない。残った二人がしあわせの道を歩み始める予感を残したようにも見えるものの、妹の方は単に姉の存在を絵の中に押し込めて安心したかっただけのようであり、また主人公としては絵を描くこと自体が最終目的であって、死人の方は既にどうでもよくなっていたのではないかとも見える。最後はどうせもう他人事だから勝手にしてくれという気分だった(絵も美しくない)。 そういうことでとても共感できるお話ではないのだが、それでも映画としての印象がそれほど極端に悪くならないのは結局、小西真奈美と沢尻エリカが極めて魅力的に見えていたこと自体によるものと思われる。主人公の男がいなければさらによかったが。  なおラスト近くで、妹がお下がりを着ると姉を思い出す、というような台詞があったが、この姉妹ではサイズが合わないのではないかと思われる。この映画を見ていても、小西真奈美は細身の上に小顔で、実際より高身長かつ可憐に見えるのが印象的だった。
[DVD(邦画)] 4点(2014-02-17 22:53:10)
1022.  GIRL ガール(2012) 《ネタバレ》 
映画の趣旨としては、要は女性としての特性を維持したまま堂々と生きていけばいい、ということかと思われる。 その具体的な中身が何かということについては、まず序盤で母から娘に受け継がれた認識自体を否定するつもりはなく、それが人生を活性化するのであれば自分の裁量の範囲でいくらでもやればいいだろうと思う。ただその際は、自己表現と同時に外部からの視点で自己検証しようとする気持ちだけは持ってもらいたいと切に願うばかりである。 また感性を売りにするのはわかるとしても、感性的に相手を取り込もうとする態度までが常に通用するとは限らない。広告代理店社員とデパート社員のエピソードでは、最後のトラブルの際に理性的な説得を試みたのがかろうじて成功し、その結果として感性面でも共感できた、というのが原作由来のオチだろうが、それがわかるようにできていたかどうか。 そもそもこの映画では女性向けに閉じられた世界を作っているようなので部外者が突っ込むのも野暮だろうが、実際のところ働く女性を現実的に励ますというよりも、観客をいい気分にさせる方が優先のように見えており、特に劇中の男連中がみなストーリーにとって都合のいい人ばかりなのはかなりファンタジックに感じられる。素直にいい話と思うのは一児の母くらいのもので、新任課長についても言いたいことは少し(かなり)ある。また原作との違いを並べ立てるのも野暮だろうが、新人社員の指導係に関してだけは、いい人そうに見えた山本さんがその後どうなったのか聞きたいところである。原作短編集ではこの話が一番笑って泣けるのだが。  そういうことで自分としては全面的に肯定するような内容では全くないが、しかし見た後の印象はそれほど悪くない。娯楽映画として単純に可笑しい場面も結構あり、また主要人物の4人以外にもいろんな女優が登場して映像的にも華やかさがある。さらにラストのナレーションで「おとぎ話は嘘じゃなくて心のギフト」とまで念を押されてしまうと、まああえて騙されるのも仕方ないかと苦笑する気分になるので、これはこれでうまく作ってあるのかも知れない。
[DVD(邦画)] 4点(2014-02-03 19:50:43)
1023.  ザ・フライ2/二世誕生 《ネタバレ》 
前作までは移動のための機械を開発していたのに対し、今回は生物工学的に使うことになっていたのは新しいアイデアである。前作の ”FUSION” からの発展だろうが、あるいは以前からずっと化物製造機でしかなかったのをやっと開き直って認めたかのようにも見える。  問題のハエ男に関しては、前作もそうだがそれ以上にハエには見えない。制作側が好き勝手なイメージを膨らませて作ったとしか思われず、これなら旧作のハエそのままの頭の方がまだましである。また人間の時に多少の人情味があったとしても、ハエ男になったとたんに主人公自身が残虐行為をするのでは全く共感できず、イヌ(黒い方)の頭をなでて見せるくらいでは説得力が皆無である。特に今回は、主人公がめでたくただの人間に戻って恋人と結ばれるはずなのだろうが、女にとってはPTSDになりそうな場面が連続し、それでも元の関係に戻れるほど人間の愛情など強くないだろう。  ただこの映画で唯一ほめられるのは、第1作の ”The Fly” (1958)からこの映画に至るハエ男シリーズ5作の中で、ヒロイン(妻を含む)の外見が個人的に最も好みだったことである。
[DVD(字幕)] 4点(2014-01-27 20:49:09)
1024.  蝿男の呪い 《ネタバレ》 
ハエ男シリーズの3作目である。1965年にもなってまだ白黒かと思うが、同年の「大怪獣ガメラ」も白黒だったので他人のことは言えない。 場所がケベック州モントリオール(の周辺)というのはこれまでと同じであり、Delambreというフランス風の名字も引き継がれている。今回は基本設定との関係もあって第1、2作の経過が忠実に踏襲されているわけではなく、家族の個人名も違っているが、しかし基本的には第1作を祖父の世代として今回は孫世代までが出ており、1作ごとに世代交代しているのが律儀である。その間次第に研究が進展している印象はあるが、さすがに3世代にわたってもまだ完成せず、依然として化物製造機にとどまっているとなると家系そのものが呪われた雰囲気も出て来る。加えて遺伝的性質が世代を超えて受け継がれていくという設定は、リメイク版の ”FUSION” を先取りしたもののように感じられる。 一方で転送機に関して特に新しいアイデアはないが、機械そのものが不備なこと(それでも人間で実験しないと気が済まない)、及び当初からのネタである物体の融合とか統合の失敗とかが材料として豊富に使われており、映像面はともかく内容の禍々しさはリメイク版にも匹敵している。またドラマ部分についても、新婚の夫婦それぞれに秘密があり、最初は妻の方が変かと見せておいて実はどっちが変だかわかったものでない、という展開は少し工夫が感じられる。 劇中ではハエ男はもちろん(第2作の写真のみ)ハエさえも出ず、新旧各2作の間に挟まって番外編的な印象もあるが、これはこれでハエ男シリーズのまともな一作として数えていい気がする(個人的利害に関係ないのでどうでもいいが)。  なおラストでは続編を匂わせるキャプションが出るが、呪いの家系は断たれてしまったので、これがどうすれば次回に続くのか想像もできず、さすがにこれはもう終わりだろうとしか思えない。
[DVD(字幕)] 4点(2014-01-27 20:49:00)
1025.  蝿男の逆襲 《ネタバレ》 
むかし怪獣図鑑などで慣れ親しんだハエ男の写真(ヴィンセント・プライスと一緒に映っている)は、前作ではなくこの続編の方だということがわかった。より本物に近いようだが頭がでかすぎて、中の人が大変そうな感じに見えている。  内容に関しては、古い映画のためか浮ついたところがなく真面目に見える。当初は陰謀含みのサスペンス調かと思ったが、結果的にはそれほど大した話に発展するわけでもなく、要はモンスターに殺される悪人を準備するための設定だったと思われる。 また物質転送機については前回と同じ構造だろうが、今回は転送の過程を分解と再生の二段階に分けて説明しており、これは原作に出ていたような、時間差をつけての融合をやってみせるためのことだと思われる。しかし基本的には“前回やり残したことをやってみました”というだけの内容であり、それも何の工夫もなしに同じ過程を再度行うのではさすがに考えが足りない。さらに本来は人類史に残るはずの偉大な発明の成果が、今回はただの化物製造機にしかなっていないのは情けない。  ところでハエ男が生成してしまった後の、人間としての意識の所在が前回と異なっているのは新しい趣向である。今回はハエ男が明らかにモンスター扱いになっており、相手が悪人とはいえ劇中で二人も惨殺しているが、頭が完全にハエだったのなら主人公が道義的な負い目を感じなくて済むことになり、これはハッピーエンドのためには都合がいい。この点はリメイク版より配慮が行き届いていると感じられる。 一方で、ハエにならなかった右手だけが人間としての情を示していたりするのは微妙な表現である。今回はヒロイン役が若い独身女性のため美女と野獣的な人員配置になり、美女の寝室にハエ男が忍んでいくなどという場面もあったりするが、これほど衝撃的な事件をものともせずに最後は若い男女がめでたく結ばれるという能天気な結末は、後のリメイク版の先駆けかとも思われる。  なお劇中の悪人(悪徳業者)の本業が葬儀屋だったのを見ると、北米にも「おくりびと」的な偏見があったのではないかと疑われる。
[DVD(字幕)] 4点(2014-01-27 20:48:57)
1026.  ギャルバサラ -戦国時代は圏外です- 《ネタバレ》 
一応説明しておくと、名古屋テレビの開局50周年記念映画とのことでSKE48のメンバーが合計14人も出演しており、またAKB48関係者も2人が出ている。監督は「マジすか学園」の人だそうだが、当然ながら自分はそういう番組を見たことはない。  内容に関しては、要は女子高生が携帯持って戦国時代へ行く話で(男子もいる)、圏外といいながらも結構多用している。歴史上の著名人と女子高生とのやり取りは少し笑えるが、このままもう少し見ていたいと思っているところで着信音が流れを中断するのはケータイ時代のリアリティということか。ほか「三方ヶ原」という地名に対するバカ男子の反応には失笑した。 また一応まともな映画らしくドラマ性も重視されているが、しかし重要な台詞が変に小難しいのは困ったことである。例えば「未来」というのはもともと現在を基準として未だ到来しない時点の集合だろうが、その基準点をずらして相対的な概念として捉えるまではいいとして、個人が実現すべき将来像という意味も持たせてわざとわかりにくくしているようなのが面倒くさい。また「天下を取る」の意味が「日本一」というならまだ自然としても、これが拡張可能なのは「立身出世」という程度までが限界で、それ以上に一般化しようとしても意味不明でしかなく、これで最後に関係者が納得していたことの方が変である。さらに終盤では説明台詞が続く上、全く別のこと(生命の連続性?)を語る人物も混じっていたりするので、もっとすっきりさせてくれと言いたくなる。 そのため、そういう面倒くさいことはいちいち考えずに、とりあえず劇中の誰々は可愛い、とか言っておしまいにするのが正しい鑑賞方法だろうという気がして来る。個人的感覚としては主人公も可愛いとは思ったが、普通に正統派美少女のため見たあと顔を忘れてしまった。かえって態度の悪い親友の方は、ふてくされた顔のようでもにっこり笑うとかわいいのが印象に残った。そのほかSKE48の主要人物2人(木崎・小木曽)はさすがに個性的で存在感があった。  ところで劇中の女性教員は「日本史の教師」とのことだったが、この年でまだ独身だったようで、それがかつての歴女の末路だとすれば寂しいものがある。もっと歴女が愛される世の中になった方がいいと思うが、とりあえず劇中の歴女は可愛いので、自分がもっと若かったら嫁さんにしたい。話も合うと思う。
[DVD(邦画)] 4点(2014-01-13 18:27:57)
1027.  白夜行 《ネタバレ》 
まず主人公の出身地に関して、劇中に出た首都圏の某県某市にそういう感じの場所が存在するとは思われない(あったら謝ります)。本物の地名を出してしまってはちょっと洒落にならないのかも知れないが、2人の境遇が現実にありうるものとして納得するには日本国中どこでもいいとはいえない。 また主に前半で登場人物が変にマンガ的なのは苛立たしい。男子高校生の引き起こす騒ぎはバカバカしく、また川島江利子の顔をわざとらしく汚したりするのでは真面目に見るのがつらくなる。これが映画的表現というものだろうか。 それに加えて被害者になる人物がことごとく不快で、あえて観客の同情を妨げているようなのはどういう意味か。川島江利子や篠塚一成もそうだが、特に栗原典子(原作の西口奈美江に相当)の独白は吐き気を催す。もしかするとこれには主人公2人の心境を観客に体験させる意図があって、“こういうバカは破滅して当然”という感覚を共有しろというなら確かにそのような効果はある。しかし原作では特別扱いだったと思われる篠塚美佳が映画ではただの被害者のように見えたこともあり(この人だけはかわいそう)、結果として主人公2人の非情さばかりが強調されたように感じられる。 ほかストーリーとしては、終盤で元刑事と亮司が唐突に泣かせる場面を演じる一方で、雪穂の方はますます調子づいていく方向性が示されていたようである。これから一人で真っ暗な中をご苦労様ということだろうが、どうせこの女なら何とでもするだろう、という突き放したような感情を催すので、どこに悲哀を感じればいいのかわからない。あるいは悲哀など感じなくてもいいのか。 なお個々の場面を盛り上げる背景音楽は、観客がここでどういう感情を持つべきか丁寧にリードしてくれているのだろうが、少なくとも個人的には全く共感できずやかましいばかりである。特に終盤は「砂の器」並みの感動の押し売りが気に障る。   違和感を覚える点としては以上である。原作と違うのが悪いともいえないが、だからといって映画ならではの効果を挙げているとも感じられないのは困る。ただし全体としては長大な原作をうまくまとめたようでもあり、また映画を見た後に原作を読んでも、雪穂は堀北真希が演じたイメージで全く問題ないと思えたので、キャスティングとしてはよかったかも知れない。
[DVD(邦画)] 4点(2014-01-13 18:27:54)
1028.  君のままで 《ネタバレ》 
一応説明しておくと、主題歌を歌う”DEEN”のライブツアーに合わせて制作されたショートムービーとのことで、メンバーも出演しているようである(顔を知らないが)。また長野県上田市(別所温泉)のご当地映画的な性格もあるようだが、そういったことに関心のない人間にとっては、要は坂井真紀の主演映画として捉えておくのが妥当と思われる。  内容としては、ヒロインが東京で不倫相手に捨てられて帰郷し、昔の彼とよりを戻したいと手前勝手に妄想していたが、その婚約者に東京へ帰れと言われてしまい、どうすればいいかわからなくなって酔っぱらってしまった、という痛い感じのストーリーである。しかしラストは少し意外性があり、人によっては(主に同年輩の女性)著しく都合のいい話とわかっていてもなお泣ける、ということも考えられるので、そういう意味では価値のない映画ともいえない。季節感としては夏が終わって最後の花火といった感じで、短い時間にコンパクトにまとめた見やすいお話になっている。  なお全くどうでもいいことだが、劇中では市役所が著名なイラストレーターに依頼して地元の風景をバックにした少女の絵を描いてもらい、これを市のPR用ポスターにするという話をしていたが、今なら「サマーウォーズ」(2009)のポスターでも間に合うだろうと思われる。
[DVD(邦画)] 4点(2014-01-13 18:27:44)
1029.  宇宙大怪獣ギララ 《ネタバレ》 
上映当時は見ておらず、衛星放送が始まった直後くらいが初見だったが、昔の怪獣映画など期待して見ても落胆させられる場合があることを初めて思い知らされた映画だった。 まず一応褒められる点としては、ミニチュアセットの中で小さい車両を動かすのにこだわっていたことである。また怪獣のデザインも未来的で、外見だけ見れば「宇宙大怪獣」にふさわしい。しかしこの怪獣が変にオーバーアクションで、鳴き声もBGMも単調でやかましいのは評価を落とす。ストーリーに関しても、特に人類の火星到達を阻止しようとした勢力が何だったのかわからないまま終わってしまい、せめて登場人物の台詞で“宇宙にはまだわからないことが多い…”くらい言わせないと最後が締まらないだろう。   一方で登場人物としては、主役のオヤジじみた男、香港映画にでも出そうな通信士、可愛くない外人女性、わがままいっぱいの外人医師など全てが魅力に欠けている。特に主役は和洋で両手に花状態になるのが極めて不自然に思われる容貌だが、まああまりこの人の悪口を書いてしまうと「ミラーマン」<TV>(1971~1972)の村上チーフに対して失礼ということになるので自粛する。 劇中でかろうじて好意的になれるのは日本人ヒロインであり、見た目はわりと地味だが外人女性に比べていかにも若々しく(撮影当時は17歳程度?)、またすらりと背の高い人のようで外人女性に負けておらず、日本人の男連中が低身長に見える。この原田糸子さんという人は女優としての活動期間が短かったようだが、この映画のほかには「レモンのような女」<TV>(1967)の第6-1話(佐々木守脚本、実相寺昭雄監督)で主演しており、昭和特撮ファンにとっては少し重要人物かも知れない。
[DVD(邦画)] 4点(2014-01-06 23:46:23)(笑:1票) (良:1票)
1030.  怪竜大決戦 《ネタバレ》 
忍者物の時代劇という位置付けなのかも知れないが、自分としては幼少時に見た怪獣図鑑に載っていたので特撮怪獣映画の扱いとなる。着ぐるみについてはそれなりだが城のミニチュアにはなかなか力が入っており、建築物の倒壊時にはそれ自体が重量をもった木造建築が倒れる感じがうまく出ていた。また個別の場面としては、何といっても塀の上からカエルが黙って覗いていたのがいい出来である。 それから映画の前半で、関門の通過に当たって主人公の正体を隠すため、同行者が難癖つけて打擲してみせる場面はまことに古典的な趣向で時代劇らしいが、この話はすでに「義経記」に載っているので、下手をするとここの門番にもネタがばれてしまう恐れがあったわけである。  ところで唖然としたのはラストの締め方である。自雷也というキャラクターが一国の主として納まるはずがないのはその通りだろうが、それにしても統治の責任を放棄して愛人とともに去るというのは何といういい加減な筋書きであろうか。主人公を助けて死んだ親爺は、彼が近江国を正しく治めることに賭けたのではなかったのか。支配者がいなくなれば民衆はみな幸せ、という発想はあまりに安直で腰が抜けるような思いだった。 一方で登場人物としてはヒロイン役が非常に愛らしい(当時17歳くらい?)のだが、この女優のその後のイメージからすると素直に賞賛するのも憚られる。代わりに村娘を応援するかと思ったら早々に悪人に拉致されてしまい、早く助けないと手籠めにされてしまうのではと心配だったが結局ずっと放ったらかしのままだった。終盤で再登場はするものの、最後はまた放ったらかしになったのも変である。一時はダブルヒロインの重要人物にも見えていたにもかかわらず、この人はストーリー的にどういう位置付けだったのか結局よくわからない。 いずれにせよ最後に釈然としない印象を残す映画だったが、全体としてはまあ付き合い切れないというほどのものではないので、それなりの点数にはしておかなければならないという気はする。
[DVD(邦画)] 4点(2014-01-06 23:46:19)
1031.  劇場版 忍風戦隊ハリケンジャー シュシュッとTHE MOVIE 《ネタバレ》 
長澤奈央という人が一番若かった頃にどんなことをしていたか見るのが鑑賞目的だったが、この映画では変身後の場面が多いため女優の顔があまり見られない。そういう目的で見るのは間違っていたらしく、本編よりもDVD特典でしゃべるのを見ている方がまだましである。その一方で、外人名前ながら日本人好みの可愛らしい丸顔のお姫さまが出ていたのはよかったかも知れない。この人が拉致されたときはケダモノどもに凌辱されてしまうのではと心配になったが、戦隊モノなのでそういう展開ではないのだった。最後の「見送り大儀!」という台詞はかわいすぎて笑ってしまう。 そのほかの登場人物としては、西田健氏が顔出しで出ているのは劇場版での特別の趣向だったらしく、昔の面影を残しているのが懐かしい。またこの人の娘役で、なぜか関西方面の人も出ていたが、この人も本当に可笑しい役者だと思う。   それで本編は何といっても29:56の長さしかないのが拍子抜けで、TV放送の一本分とほとんど違わず、これで劇場版というのもどうかと思う。併映の仮面ライダーは78分とのことで、その半分以下というのが情けないが、それでも劇中では一応のドラマらしきものを入れようとしているのが笑える。これを見た年少の観客は“逆タマ”の概念を勉強できただろう。ラストは敵味方総出演で歌うテーマ曲が微笑ましく、見た後は少し幸せな気分になれるのだった。
[DVD(邦画)] 4点(2013-12-10 18:54:17)
1032.  車イスで僕は空を飛ぶ<TVM> 《ネタバレ》 
鑑賞の動機は看護師役の女優がどんな顔で出ているか見ることだったが、ちゃんとフルネームで役名が付いているにもかかわらず大した出番がないので騙された気分になり、非常に不満の残るドラマだった。   その他の部分については、まず実践者の著作をもとにしているだけあって全体としては真摯な内容と感じられる。原著作は明らかに自殺予防を目的としているのに対し、このドラマでは24時間TVというものの性質のためか、障害の克服ということと二股かけているようなのが微妙な違いになっている。また本来の中心テーマである“助けを求める(求められる)”と、ドラマのテーマである“とりあえず今日を明日につなぐ”というのが並列になっているように感じられ、視聴者にとっては焦点を絞りにくい気がするが、まああまり詰めて考える必要もなく、見た人それぞれが何かを感じ取れればいいということかも知れない。   ただ細かいことをいえば、この主人公はあくまでその辺にいる普通の兄ちゃんであり、適性はあるにしても特別の才能を持っていたわけではないのだろうから、終盤でいきなりカウンセリングというか荒療治のようなことを始めるのはやり過ぎと感じられる。それから、劇中に出ていた個々の話題が日常生活の維持に関わることか緊急避難的なものなのか、また本人に語りかけているのか一般論なのかがわかりにくい。例えば断崖の場面で出ていたオタクの話は、日常的な問題としてはけっこう当たっているように思えるが、緊急時に本人に言っても無意味なのでギャグ扱いになっているわけだろう。また誰かが自殺すると周囲の人間が苦しむのは一般論としてはその通りだろうが、劇中出ていたようにショック療法的に使うならどうかわからないにしても、死にたがっている人間に向かって日常的にプレッシャーをかけるために言うとすればまずい気がする。まあ本職の人はやり方がわかっているのだろうから別にいいのだが。   なお劇中で、「愛は勝つ」を歌いながら入水しようとする人物が出ていたのは皮肉に感じられるが、しかし例えば中島みゆきの「時代」を歌いながら死のうとする人間はいないわけで、これは「愛は勝つ」が万人を力づける歌のようでも実は底が浅いため、日常の用途には使えても肝心な時には役に立たないということだと思われる。
[DVD(邦画)] 4点(2013-11-11 19:39:42)
1033.  スノープリンス 禁じられた恋のメロディ 《ネタバレ》 
主人公の少年はともかくとして相手役の少女は怒っても泣いても可愛らしく、また犬もストーリーには直接絡まないながら健気な感じに見えており、あえて突っ込まなければそれなりに見られる娯楽映画と感じられる。 ストーリーに関しては、個人的には「フランダースの犬」に「野菊の墓」の縁談話をくっつけたような印象があり、また祖父の存在は「おしん<TV>」(1983)の脱走兵のようでもある。そのような別作品を思わせる各種要素が劇中で効果を上げていたとも思えないが、ほかに当然ながらこの映画独自の趣向も用意されていたようであり、サーカス小屋での少年少女とピエロのやり取りは素直によかったと思える。  ところで終盤の現代の部分について若干の苦情を書かせてもらうと、戦前の少女が本気で泣いていたにもかかわらず、現代の本人は終始うすら笑いしているようなのはどうしても違和感がある。「おしん」のように戦前生まれの人だから、表面は穏やかに見えても実は悲惨な過去を心に秘めている、という感覚なのかも知れないが、その直前に観客が号泣したはずの悲劇も悲劇として認識しておらず、甘く切ない初恋の思い出に浸っているだけのようでは本人の人格が疑われる。 一方で孫娘は容姿が現代的で適役に思われる。この人が最後に述べたことを聞くと意味としては理解可能であり、あるいは別映画で残した悔いをここで挽回しようとしたのかも知れないとも思えるが、しかし言葉があまりに軽いのがまた残念なことである(役者のせいとは思っていない)。
[DVD(邦画)] 4点(2013-10-15 22:52:55)
1034.  おっぱいバレー 《ネタバレ》 
当時ポピュラーだった曲が多用されているのは世代の近い人間として理解できるが、やりすぎのようでうるさく感じられる。ラストに「微笑みがえし」を持って来たのもベタというか卑怯に思われたが、途中で別の曲に変わるのがまたかえって苛立たしく、始めたのならせめて最後までやれと言いたい。  ところで自分としては最初からこの映画を何となく冷たい目で見ていたが、それは主演女優が個人的好みの範囲外だからである。ヒロインが気に入らない映画など見て何の意味があるかと思うが、見てしまったので仕方ない。 一方で序盤から出ていた女子バレー部の生徒(演・小島藤子)が非常にまともな人物だったのは印象に残った。他の生徒が教員に対する不快感を表明しているのを本人の目にあえて触れさせ、かつ自分も同じ見解であることをはっきり示しながらも黒板消しだけは手伝ってやるというのは非常に理性的な態度であり、バカ男子と比べれば人格レベルが二段階くらい違っている。せっかくこういう魅力的な女子が出ているのに、みな綾瀬はるかのおっぱいのことしか頭にないというのは納得できない。だいたいこの子が最後にどうしたのか説明がないではないか。  そういうことで、バカ男子に言及するまでもなく評価が確定したので、これで終わりにする。こんな連中に付き合っていられない。 なお主人公の関係では、いわゆるパラパラマンガの花の絵が妙に泣けた。いい所がないわけでもない。
[DVD(邦画)] 4点(2013-10-15 22:52:41)
1035.  SLAP HAPPY 《ネタバレ》 
こういう奴を応援したいというのが映画の趣旨のようだが、それにしては何とも救いがない。昔であれば、これも一生のうちのこの時期だけの苦悩であり、いずれは“あんな時代もあったね”と振り返る時が来るだろうと思えたかも知れない。しかし今になってみれば、もう30代後半になっているはずの主人公がまだこういう状態を引きずっている恐れもあるように思われて、まことに洒落にならない映画と感じられる。 当然ながら自分としても覚えがないわけではないが、今さらこの主人公に共感しようという気にはならず、見てよかったとも思えない。だからといって無用な映画と切り捨てることもできず、どう扱えばいいか困るというのが実感である。ラストの音楽が変に耳に残るのも困る。
[DVD(邦画)] 4点(2013-09-09 19:57:54)
1036.  信さん 炭坑町のセレナーデ 《ネタバレ》 
劇中で信さんと主人公の母親の間に何が起こっていたのかは、見ればある程度はわかるが個人的に共感はしない。特に成人後の信さんが自分の母親に性愛感情を持っていたことに関して、主人公が何とも思わなかったのかどうかは疑問を感じる。また信さんの妹が不快感を示していたことについても、その背景事情や主人公への思いとの関係が不明瞭に感じられ、どうもこの辺の人間関係が納得できていない。  一方で個別の場面に関していえば、個人的に最大の見所だったのは(米とぎの場面ではなく)主人公と信さんの妹が岸壁にいる場面で、ここは何度見ても息を詰めて少女の表情に見入ってしまう。役者の年齢では4つも違うのに女の子の方がちゃんと大人びて見えるのが可笑しく、また最終的には少女の側から打ち切りをくらってしまったことで、見ている側としてもこのバカな少年に同化して一緒に悶える気分になる。そのほか親友との別れの場面では、まっすぐな気性だが素直になれない主人公に対し、親友の方がしたたか、かつ大らかなのが印象的だった。 こういうちょっといい場面はあるのだが、やはり自分としてはこれをストーリー全体の中でどのように位置づければいいのかがわからないのが残念だった。  なお原作を読むと、信さんの妹はちゃんと高校を卒業して就職したことになっているので安心するのだが、この映画では切ない感じにしようとしてわざと状況を苛酷にしているのが嫌いだ。そうしないと映画にならないということなのか。
[DVD(邦画)] 4点(2013-08-11 18:25:28)
1037.  口裂け女0 ~ビギニング~ 《ネタバレ》 
この映画では①1968年の飛騨川バス転落事故を口裂け女の説話が発生した契機とし、②それから10年程度経過した1970年代後半に劇中人物が実験的に都市伝説として流布、③さらに30年程度経過した今回の映画で本物の口裂け女が世に出た、という設定になっている。いろいろ工夫するものだと感心はするが、都市伝説に関しての「噂とは悪意の子供である」とかいう認識が劇中で生かされたようには思われず、実際はマッドサイエンティストがバケモノを作った話になっており、ノートの殴り書きを含めて「輪廻」の殺人犯を思わせる。また心霊現象がメインになっているのは、意図してやったらしいが話が違うだろうと言いたい。 一方で単純なホラーとしては割と怖い方だとは思うが、しかし変な音響は正直やかましく、暗い場面ではまず電気をつけろと言いたくなる(特に冒頭では、お茶など出す前に部屋を明るくするのが礼儀)。また低予算ホラーにオリジナリティなど求めても仕方ないのだろうが、“眼”だけはやめてもらいたかった。  ただし、これは褒めていいのかわからないが、昼夜(明暗)の場面が頻繁に交代して時間(記憶)が飛んでいるように見えたのは、結果として妙な非現実感を醸し出していたように思える。また終盤の失われた可能性の場面では、妹が姉に甘えたところを見せるのが切ない感じで印象に残った。この場面をずっと見ていたいと思ったのは、自分としても少しは制作側の意図に乗せられていたということかも知れない。 なおメイキングを見ていると、妹役(折山みゆ)は素の状態ではけっこう可愛くて面白いキャラクターらしく、本当にこんな子が妹だったら溺愛するだろうと姉役(遠藤舞)が言っていたのは共感する。映画外のことが本体の評価に影響するのは許されないだろうが、どうせ映画に対する世間の態度などそんなもの、というのを口実に、これで点数を少し嵩上げしておく。結果的に「シリーズ最高傑作」とはいかなくとも2位の評価(当社比)となったのだった。それでも1位の半分以下だが。
[DVD(邦画)] 4点(2013-07-28 18:47:22)
1038.  ひまわり(2000) 《ネタバレ》 
個人的好みの問題でヒロインの大人状態には全く魅力を感じないが、しかし小学校の記憶に出る少女はなるほど初恋の相手っぽい。現実には1980年代初めに伊豆半島で見えた金環食は存在しないようだし、また主人公はどうも妄想癖があるようなので全てが幻だったのではと疑われなくもないが、そうだとしてもファンタジーとしては割と素直に受け取れる。また終盤で同窓会のような雰囲気になってから、現実への回帰に至る過程も好意的に見ることができたので、これだけなら激賞するほどではないが佳作だとは思える。  ただしここのレビューにあるように、実は登場人物のほとんどが冒頭時点で死亡していたことになっていたというのは全く感心できない。そもそも虚実が不分明な展開の上にそういうことをやってしまっては、何を軸にして見ればいいのかわからなくなるだろう。あるいは何度も見返して、全体の意味を転換させる裏ストーリーをじっくり考えろとでもいうことかも知れないが、そんな子どもじみたことにつき合っているヒマはさすがにない。それとも誰も気づかない前提で悪ふざけをしただけ(都市伝説にあるTVの死亡予告のような)というなら、それこそ小学生並みで大人のやることではない。何にせよこれでは真面目に見ること自体が馬鹿らしくなるのであり、そのため好意的に見ているうちは抑えていた苦情までが表面化して、遺族まで巻き込むコメディが不快だとか、靴はともかく傘を持ってないのは自分のせいだろうとか、深夜の草地を照らす光源はどこに設置されていたのかなどといったことを改めて指摘したくなる。  そのようなことで、結果としては独りよがりで付き合ってられない映画、というのが確定評価となった。評点は主に湊弓子役の女優(個人的好み)と、ヒロインの少女役の子に献上しておく。 なお大したことではないが、転覆した船と砂から掘り出した船は船尾の形状が異なっており、別の船と思われる。
[DVD(邦画)] 4点(2013-07-15 18:48:57)
1039.  頭上の脅威 《ネタバレ》 
2013年から見てとうの昔に退役し解体された船について、発売元のコメントに「最新鋭航空母艦」と書いてあるのは苦笑する。ただ、20世紀後半のフランス海軍のいわば花形だった空母クレマンソーと、その搭載機を見るためにはいい映画だと思われる。個人的には最新鋭かどうかと無関係に、艦載機の基本的な発着艦の仕組みをしっかり見せようとしていたのが面白かった。 これをSF映画として見ようとしても別に大したことが起こるわけでもなく、わずかな特撮部分も貧弱で見ていられない。また普通のドラマとしても、最後は尻切れ状態で適当に格好付けたような感じである。しかし純粋に軍事映画として見れば、宇宙人が来たなどという常識外れな状況に、現実のフランス海軍が大真面目に対応する様子を描いた映画と取ることができ、それ自体に茶目っ気が感じられないでもない。メインプレーヤーはあくまで米ソで、フランスは脇役のためストーリーとしては全く盛り上がらないのだが、それもかえってリアルに感じられた。 またそれとは別に、この映画では艦内の人間模様にも重点が置かれているらしく、マイナス要素を負わされた者も含めて、最新鋭(当時)の軍艦も人間が運営していることが示されているように思える。不適格者の事例をクローズアップして見せたり(扱いがちょっと酷)、軍務と信仰の関係にも触れたりしていたのは、何か海軍についての入門編を目指したようにも感じられた。 ほかテーマ曲が昔風に格好いいので、それに乗せられてとりあえず面白がって見るといいと思われる。「トップガン」より飛行機の型が古そうだなどと思わないように。
[DVD(字幕)] 4点(2013-03-20 19:52:22)
1040.  ヘルタースケルター(2012) 《ネタバレ》 
原作の内容をわりと素直に映画化しているように見える。「みんながりりこに夢中」といっても一過性の事象なのはもちろん、そもそも賞賛している一般大衆は女子だけだったようで、しょせん同性内でしか通用しない感覚なのだろうと思われる。男子としてはこんなのに付き合ってられない、と突き放すのが常識的なのだろうが、あるいは逆に男など関係ない、と突き放されているのかも知れない。 それが劇中の男の扱いに反映されているようにも見えて、この映画ではとにかくろくな男が出ない印象がある(キンちゃんは男から除外)。うち検事の扱いが簡略化され、ただの変人のようになっているのは原作とも大きく違っている点かと思うが、主演女優のための映画であるなら主人公と並ぶ存在感のあるカッコイイ男など不要なのかも知れず、これはわからないでもない。 ほか女性キャストでは、マネージャーは彼氏との年齢差があり過ぎて不可解に思えるほどだった。この人物は見ていて不快でしかないが、こういうのに共感する女性はいるのかと疑問に思う。…かといって主人公と同一化できるわけもないだろうし、結局は女性の観客にとっての視点の置き場所は検察の事務官あたりということになるのかも知れない。この人が一番フツーの人で安心する。  ところで映像美(+音響)の面ではさすがの出来と感じられる。特に主人公の錯乱の場面では極彩色で狂気と戦慄の映像が展開される一方、なぜかバックに ”An die Freude” が流れたのはエヴァンゲリオンなみのインパクトで、わけがわからないながら妙に大喜びして一緒に歌ってしまったのは自分でも変だと思う。やはりこういうところが?この映画の真価なのだろう? ビジュアル面だけでも個人的にはまあ満足だった。 なお主演女優は主人公にシンクロしていたとのことだが、本来はこの人こそ「生まれながら」の特権保持者だろうし、モデルの寿命はどうか知らないが役者は一生モノだろうから立場は違うはずだ。また主人公の妹に関しては、映画を見るとこれはスゴイと思うが、この女優は現時点でもうかなり痩せている(元に戻った)とのことである。この人もけっこう自然体で逞しい感じなので、今後とも頑張って役者人生を歩んでほしい。
[DVD(邦画)] 4点(2013-01-28 20:58:17)
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