101. 100%の女の子
《ネタバレ》 室井滋が100%かどうかはさておき、村上春樹の世界はそこそこは体現できているかもしれないが、セリフを読み上げている時間帯がほとんどなので、小説をただ読み聞かされているだけだと言えなくもない。 小説の「100%の女の子」という言葉の響きが素晴らしいのであって、この映画は別に何でもないのかもしれない。 [インターネット(邦画)] 6点(2025-01-06 08:41:51) |
102. 紅葉狩
《ネタバレ》 日本人が撮影したものとしては現存する最古の映像とのこと。 「江戸時代生まれの人たち」が動きまわる映像を目の当たりにして、なんとも言えぬ不思議な感動に見舞われた。 歌舞伎の様子をおさめた記録映画なのだが、歌舞伎というものが実に歴史のあるものであり、脈々と受け継がれてきた伝統文化であることを改めて感じた次第。 [インターネット(邦画)] 7点(2025-01-06 08:40:38) |
103. 天狗退治
《ネタバレ》 かなりグロテスクで怖すぎるアニメーションだ。 首は取れるわ、体は真っ二つやらでとにかくはちゃめちゃ。 期待せずに見たけど、意外と楽しめた。 あとポイントは「お口にチャック」かな。 [インターネット(邦画)] 6点(2025-01-06 08:39:10) |
104. 蟹満寺縁起
《ネタバレ》 影絵芝居のような趣きのアニメーション。 恩返しの話。 ことの発端は爺さんが蛇に対して言った「娘をやる」という無責任な発言であるからして、爺さんが悪いと思うのだが、それより以前にガキからいじめを受けていた蟹を爺さんが助けた御恩が効いて、蟹に助けてもらえた。 つまり、爺さんはやらかしはしたものの、従前の善い行いが効いて難を逃れたという訳だ。 蟹もガキに一度は殺されたであろう命だから、爺さんの娘の為に命を捧げた。 なかなかに凝縮されたご恩返しの話だった。 ちなみに「蟹満寺」は、自らの命を張って爺さんの娘を助けた蟹を祀って建立されたものらしい。 [インターネット(邦画)] 6点(2025-01-06 08:37:40) |
105. 豪傑児雷也
《ネタバレ》 豪傑な児童である「雷也」くん主演の映画と思っていたら、どうやら違ったようで、「児雷也」というのが名前らしい。ややこしや〜。 ところでたまに挿入される日本語さえも怪しく読めない。 日本語なのに読めないのがもどかしい。 大正時代の日本語は難しいらしい。 児雷也っぽいお侍さんが煙と共に蛙や蛇に化けるのだが、あまりに貧相で泣けてくる。 同時代の他国のサイレント映画と比べると、だいぶ劣っているように思う。 [インターネット(邦画)] 1点(2025-01-06 08:36:37) |
106. カメラマンの復讐
《ネタバレ》 100年以上前のロシア短編アニメ映画なのに普通に面白かった。 キャラの動きが細かくて味わいがある。 そして短い尺なのに、ストーリーも実によく出来ている。 ところで夫は妻の浮気を許したのに、妻は夫の浮気を許さなかったのはとても理不尽だ! 最後にこの映画を見る上での注意点を一つ。 虫が苦手な方は見るのはやめた方が吉。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-01-06 08:35:15) |
107. 世紀末の外科医
《ネタバレ》 これはアリス・ギイのユーモアの出たブラックコメディ。 世紀末と言っても20世紀末ではなく、19世紀末なところがポイント。 人形だと思っていたオペ患者が、いつの間にか生身の人間に入れ替わっているところなんぞ巧い。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-01-06 08:33:58) |
108. 催眠術師の家で
《ネタバレ》 これは催眠術ではなく奇術か魔術だね。 ある家を訪れた女性の服が次から次へと入れ替わる。 一瞬、裸にされるのかとエロティックな側面を心配(?)してしまったが、さすがにこの時代にそれはなく、安堵した。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-01-06 08:32:51) |
109. ソーセージ競争
《ネタバレ》 典型的なドタバタ喜劇なのだが、そのドタバタに必然性が感じられない。 つまり、ドタバタがワザとらしい。 ドタバタさせたいがために、ドタバタさせるために、わざわざ登場人物たちが衝突し事故を起こす。 この展開にもう少し自然さが欲しいところ。 「あーなってこーなったからドタバタしちゃったのね!」みたいな納得感が欲しい。 [インターネット(字幕)] 3点(2025-01-06 08:31:53) |
110. The Lonely Villa(原題)
《ネタバレ》 女性だけになった邸宅に強盗が押し入り、女性たちは夫に助けを求め、夫が慌てて駆けつけるというお話。 特に楽しめる要素は無いが、無難なストーリーなので最後まで普通に見ることはできる。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-01-06 08:30:57) |
111. Fire!(原題)
《ネタバレ》 見ていて何の苦痛も無いのだが、逆に何の収穫もないサイレント短編映画。 やはりこの時代は、はしご車ならぬはしご馬車なのね、さぞかし馬も火は怖かったことだろう。 [インターネット(字幕)] 1点(2025-01-06 08:30:05) |
112. 未来世紀ニシナリ
《ネタバレ》 捨てる神あれば拾う神あり。 ここ西成は世から捨てられた人々が集い、このドキュメンタリーに出てくる主要な方々はそれを拾う神みたいなものだ。 金儲け至上主義の悪い人から搾取された社会的弱者を、一人一人心を込めて面倒をみる方々には頭が下がるし尊敬する。 一方でドキュメンタリー作品としてみるとイマイチな部分がある。 登場する人たちの話に耳を傾けているのに、そこに被せるようにナレーションが入り、どちらの音声に集中していいか戸惑う事しばしば。 ナレーション自体はとっても聴き取りやすいのに、この作り方がよろしくない。 リサイクル業を西成で創り上げれば、雇用を創出できるし物もリサイクルされて環境にも良い。 とても理にかなった良い仕組みだと思う。 この仕組みを現在どれだけ発展させているのか興味のあるところで、続編を見てみたい。 [インターネット(邦画)] 7点(2025-01-05 16:23:52) |
113. Lelaina
《ネタバレ》 男の方がほんと冴えない、まるで過去の自分を見ているようだ。 それに対する女の方、これがわたしが若い頃に翻弄されてたような小悪魔的おねーちゃん。 こんなのに振り回され、意味があるのかないのか分からない時間を過ごしたあの頃。 そう、あの頃を思い出す映画。 正直、シンドイ。 こんなの何も実を結ばない。 だけど、こんな時を経過してきたからこそ、今の自分がある。 そうも思える。 そんな映画。 [インターネット(邦画)] 6点(2025-01-05 12:13:55) |
114. マッチ売りの少女(1928)
《ネタバレ》 雪景色の美しい前半部分は良いとしても、飢えと寒さにやられて大いなる幻影を見る後半部分は、まるでホラーのごとく薄気味悪くそして退屈。 そもそも儚くも美しい文字通りの少女ならまだしも、お世辞にも少女には見え難いこの主人公だと色々厳しいものがある。 [インターネット(字幕)] 4点(2025-01-04 23:50:26) |
115. 僕たちは変わらない朝を迎える
《ネタバレ》 音楽×映画の祭典「MOOSIC LAB」というイベントにて、観客賞・男優賞・ミュージシャン賞を獲得した本作。 このイベント、最近個人的に注目しているだけに期待して鑑賞を始めた。 途中まで、 「なんでこの男は過去の女のことをダラダラとひきづっているんだ?もっとシャッキリすればいいのに!」 って思いながら見ていた。 けど、最終盤になってようやくこの映画の真髄が見えてきた。 これは、 「美しく彩られた彼女との日々を懐かしみ、そうした過去と人生を噛みしめる作品」 なのだと。 エンドロールに入り、そこに雨のパレードの「morning」が流れて、完全にノックアウトされた。 「MOOSIC LAB」でミュージシャン賞獲得も納得。 映画と音楽が素晴らしくマッチしていて、映画と音楽それぞれの魅力が何倍にも増幅されたようなエンドロールだった。 この終盤の破壊力、前半のどこか遠慮しがちな展開を見事転覆させるほど凄かった。 やはり素晴らしき音楽あってこその映画だし、その映画世界にハマる・呼応する音楽あってこその映画だと感じた次第。 [インターネット(邦画)] 8点(2025-01-04 18:27:25) |
116. あるアメリカ消防夫の生活
《ネタバレ》 消防署でスタンバイする消防士たち、そこに火災発生の知らせ、馬車を走らせ現場に急行。 二人を無事助け出す様子を、建物の内からと外からとで二面的に描いている。 無事助け出す完結なのでハッピーエンドなのだが、あまりにアッサリし過ぎていて安堵感はあまりない。 [インターネット(字幕)] 1点(2025-01-03 17:41:19) |
117. なまくら刀
《ネタバレ》 これは厳しいなぁ… なんと言ってもつまらない! 最後は刀がガタガタに曲がるし、まあ平和な話ではあるからいいんだけどね… こちらで知った事実。 なんと、日本最古のアニメーション! 凄いもの見ちまっただ。 [インターネット(邦画)] 2点(2025-01-03 16:57:23) |
118. 海底王キートン
《ネタバレ》 今回は海水を相手に身体を張った演技をみせたバスター・キートン。 相変わらず死と隣り合わせの危険なスタント。 大昔の潜水服って人力で海底に空気を送っていたのね、妙に感心してしまった。 海水で作ったコーヒーとか想像するだけで吐き出しそうだ。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-01-03 13:19:31) |
119. 逆流
《ネタバレ》 サイレントが苦手で、しかも時代劇が苦手なわたしでも楽しめた(活弁が良かったと思われる)。 なんと言っても阪妻の存在感とかっこよさ。 田村正和のかっこよさは父親譲りなのがよく分かる。 姉の仇はともかく、恋人でもない女性を取られたからって殺すのはさすがにやりすぎだろよ。 だけどそこに至るまでの展開が面白かった。 仇を討ち恨みを晴らしたけど虚しさが残ったとの結びは、復讐することの無意味さを物語っていて興味深い。 [インターネット(邦画)] 8点(2025-01-02 22:47:42) |
120. 明治天皇と日露大戦争
《ネタバレ》 戦争賛美の気風漂う、なかなか気色の悪い戦争映画。 男ばかりゾロゾロ出てくるし、天皇陛下万歳ばかりだし、祖国のために死ねだし、とにかくよろしくない内容。 日露戦争についての勉強にはなった。 [DVD(邦画)] 4点(2025-01-02 21:51:40) |