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アラジン2014さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 678
性別 男性
自己紹介 ソフト化されたタイミングでのレビューが中心です。2008年、子供の頃から夢だった自宅シアタールームがついに実現しました。(100~110インチ程度、音響2.1ch)できるだけネタバレせずに書いていますので文章がおかしい場合もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください。(2014初登録)

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101.  ドリームハウス
パッケージの雰囲気から子供向け映画かな?と勝手に想像していて鑑賞が遅くなりました。改めてパッケージ裏をよく確認してみると出演陣がやたら大物揃いなのに驚きます。本作は家族ドラマの仮面をかぶったサスペンスで、予想していたよりずっと素晴らしい映画でした。(後に夫婦役の二人が実際に結婚したことを考えると、コテコテのラブストーリーともいえます)  今や当前の凝った脚本で、オチが二段落としになっています。ネタバレするので色々書けませんが、やはり小さい子供の親御さんでしたらかなり感情移入できると思います。(独身の方でも綺麗な奥さん(レイチェル・ワイズ)とかわいい子供たち(本当の姉妹)のおかげで十分に感情移入できます)  幽霊モノかと思えば犯罪の匂いがするし、犯罪モノかと思えば違うかもしれないというストーリーの曖昧さが秀逸で、ご近所の主婦アン・パターソン(ナオミ・ワッツ)が出てきてますます話がミスリードさせられます。結果的には二段目のネタがちと陳腐でしたが、全体的には怖さの中にラブリーな雰囲気がプンプンしていてなかなか素敵な香りがする良作でした。 考えようによっては誰の身にも起こりうる非常に恐ろしい事件ともいえます。男としてウィル・エイテンテン(ダニエル・クレイグ)のように行動できるのか?と妙に考え込んでしまいました。とにかく絶対にネタバレせずに見ていただきたい映画です。久々のヒット!
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-02-01 15:49:54)(良:2票)
102.  ルパン三世 カリオストロの城
純粋に良い。やはりイイものは古くなってもノスタルジーが感じられて全く色あせません。宮崎監督は観客の心がよく判っていて、可愛い姫にクズ悪党、そして男らしい主人公と心優しい脇役たちを見事に描いています。 さらに、上記セオリーに合わせてルパンの世界観特有の、ディテールの細かさがシブさを高めています。車、時計、銃、その他小道具のリアルな存在感がよりリアリティを高めていると思います。アニメの枠を超えた素晴らしい映画です!
[地上波(邦画)] 8点(2015-01-21 17:51:08)
103.  ソウ
「ゲームオーバー」なにこのエンディング!超ビックリ!全体的に痛さを連想させる演出も多く何から何まで素晴らしいと感じました。とにかく第一印象としては完成度が高くてすごく入れ込んでしまった映画です。 でも不思議なことに、後から疑問点も結構沸いてきて、あれ?あそこおかしくない?あれ?あそこも変じゃない?冷静に考えると全体的に結構無理が多いような気もしました。  結局ソフト購入には至りませんでしたが、7作目まで続編が作られたことを考えると大成功の映画でしたね。個人的には1作目で終わって欲しかったような気はします。「完全読本」のようなサイトを読んで理解が深まりましたので、他の方のように7作目まで一気にマラソン鑑賞してみようと企画中です(心が病まないか心配ですが・・)
[ビデオ(字幕)] 8点(2015-01-08 17:51:30)(笑:1票)
104.  月に囚われた男
プロット・展開・表現(見せ方)・監督の価値観、どれも素晴らしいものでしたが、、なんだか地味。派手なだけのバカ映画が氾濫する昨今、本作のような大人向け映画は非常に貴重で、確かにホンモノの香りがする作品なのは事実ですがやはり多少の派手さも必要なんだなと改めて感じました。馬鹿っぽさとは違う、何かこう、ワクワクさせる派手なシーンが一つでも差し込まれていたらもっと高得点だったかもしれません。 ストーリー自体はかなりよく練られていて、目立った破綻はありません。”設定がザル”という意見も見られますが、確かにルナ産業的には完全犯罪を行うならもっと月を完全隔離するくらいの勢いで周到に周りを固めるべきでしたが、まあ周到に固めたとしてもほころびは出るもんです。  ガーディ役のケヴィン・スペイシーが作品の出来を見てから後半合流だったそうですが、声がアフレコで単独録りだったのかが気になりました。アフレコ&単独録りでこの雰囲気を醸し出していたとすれば、作品をかなり深く理解している証拠です。地味に凄い。また、特典映像で確認できますが、サム・ベル役のサム・ロックウェルの演技も何気に凄い。仕組みとしては一人二役を別撮りで合成している訳ですが、演技から合成した感じが全く感じ取れない。監督が凄いのか、撮影技術者が凄いのか、サムが凄いのかよく判らないくらいに凄いですが、おそらくサムがかなりシビアにタイミングを合わせながら演技したものと思われます。とにかく違和感が全くなくて自然なのは賞賛に値します。  救いのないストーリー展開と結末が許容できれば名作認定できると思いますが、、なかなか人には勧めにくい映画でもあります。二度目の鑑賞でより深く理解できましたので少し点数をアップすることにしました。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-01-02 13:45:52)(良:1票)
105.  ターミネーター2/特別編
前作から正当進化し更に面白くなった映画は非常に少ないですが、T2は成功した数少ない続編の一つだと思います。パート1のダークさを払拭し派手なエンタメに昇華した続編では、観客が想像した通りジョン(エドワード・ファーロング)が生まれていて、観客が想像した通りに変人親子としてたくましく生きぬいている二人が見られます。裏を返せばパート1のほうがダークで深かったともいえますが、T2のぶっ飛んだ感じのほうが映画としてはテンションが高く楽しいです。(予算増加バンザイ)  観客からするとサラ同様に、T-800の恐ろしさは既に十二分に理解していますので、それをよく判っているキャメロン監督ならではの脚本が最高に素晴らしかったです。狭い通路でジョンがT-800とT-1000(ロバート・パトリック)に挟まれる流れは胸アツ過ぎておしっこがちびりそうな流れでした。また、ラストまで抜け目がない脚本はアクション映画のお手本のようで、まさかのT-800が仲間になる流れ、パート1のパーツを破壊しに行く流れ、そして液体金属がどうなったらラストに狂喜乱舞できるのかもよく判っている練りに練ったストーリー展開が素晴らし過ぎました。  普通は目新しいものを追加するとコケるパターンですが、新型のT-1000型が非常に素晴らしい。パート1でのエンドスケルトンの映像にも心底ビックリしたものですが、パート2でもT-1000の映像に心底驚きました。やっぱりキャメロン監督は凄い。(個人的にはこの続きはサラ・コナー・クロニクルズで綺麗に完結していて、私的にはこのドラマは終わりとしたい)
[ビデオ(字幕)] 8点(2014-10-20 12:01:21)
106.  ターミネーター
当時、中学生だったと思いますがTVで観た時のインパクトは凄かったです。話が堂々巡りで難解ではありましたが、シュワちゃん(T-800)のパワーで一気に持っていった映画でした。最近見直す機会がありましたが今見ても破綻の無い脚本が素晴らしい。 子供心ながら、裸でやってきた化け物級の大男に凄いインパクトを感じたし、最終的に未来からきた男性と結ばれて、未来の指導者を身ごもるという意味が判らないラストにゾクゾクしました。カイル・リース(マイケル・ビーン)が全く印象に残っていませんが、未来から死ぬ気で助けに来てくれた彼を好きになる気持ちは大いに理解できたし、その彼が死んでしまうのも悲しい余韻があって印象的でした。  序盤からダーク&スタイリッシュですが、80年代特有のドギツイ感覚もチラホラ見られます。さすがに映像的には全体的に古さが目立ちますが、T-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)の若くギラギラした雰囲気で一気に持って行きます。反面、サラ・コナー(リンダ・ハミルトン)がどう頑張っても19歳の女子大生に見えないのがイタイです。当時リアルで25歳前後でアクションもこなせる女優が居なかったので仕方ないとは思いますが、まあ、その後40年もこの設定を引っ張ることを考えたら結果的にはこれで正解だったと思います。(まだデビュー前ですが、同年代でいうとティルダ・スウィントンTilda Swintonあたりが似合っていたと思いますねー)  スキンが剥がれる終盤のT-800のグロさったら凄まじい。どこまでいっても止まらないこの殺人マシーン、当時はマジで夢に出てきそうな勢いでした。どうやって撮ったのかもすごく不思議で、映画のロマンが全て詰まった素敵な作品でした。今考えると本作はなかなかの低予算映画で、やはり映画は脚本だよなということをまざまざと見せつけられた作品でした。重要な作品としてアメリカでは保存されているという話も納得の名作。
[地上波(吹替)] 8点(2014-10-20 11:43:08)
107.  エイリアン4
あのエイリアンの最終章!流れ的にもかなり冒険に走ったパート4ですが決して嫌いじゃないです、いや好きですこの流れ!今作は完全にあちら様側(会社側)の視点ですが、これがまたグロくてバカバカしくて素晴らしいです。エイリアンの飼育・研究、エイリアンと人間の融合、リプリーがクローン化して出てきた点も高評価です。今までの疑問やうさん臭さがきちんと映像化されていて、ストーリー的にもエピローグとしてきちんと機能しています。  ウィノナ・ライダーは超絶に可愛くて素晴らしい女性ですがクローンリプリーが出ていなかったら全く締まらない映画に成り下がっていたと思います。賛否ありますが本当に出てくれてありがとうというくらい重要な役柄でラストも綺麗にまとまっています。(まあ、ニューボーンとのくだりは本当に悪ふざけが過ぎるが・・)  ジャン=ピエール・ジュネ監督の手腕は認めるべきです。アメリもエイリアンも撮影できる監督はそうそういません(笑) 超ビッグヒット作の最終章としてはかなり納得できる形で終わってくれたと思います。エイリアンといえば4作品で一つの作品として考えたい映画ですね。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-09-06 18:24:30)
108.  エイリアン3/完全版 《ネタバレ》 
エイリアンシリーズは4作で一つの作品として考えたいです。バックトゥザフューチャーやゴッドファーザーと同レベルの映画なのは間違いない!でしょ?(笑) また他の方からも指摘があるように続きモノ作品は連続で見たほうが正しく評価できると思います。結果論ですがエイリアン2の続編として考えた場合、劇場版は最低でした。あれはあまりよくない。1-4まで完全版で通して鑑賞した場合はパート3もかなりの完成度です。  パート3はパート2のようなエンタメに走らず、またパート1ともタッチが違う哲学的(宗教的?)&重厚感あるSFに仕上がっています。観客はもう十分にエイリアンの怖さを知っていますので、なかなか姿を表さない演出も正解だと思いました。そのおかげで荒涼とした無名の星での置いてけぼり感&たった一匹の最強生物と対峙することになるであろう終盤に向けての絶望感が素晴らしいです。今作は囚人の人数が多いのでワケワカメですが、パート1とは違う鬼ごっこになっているのも素晴らしいです。ラストのメッセージ性も含めて、なかなか奥深い仕上りになっています。フィンチャー監督は嫌いですが、意外とイイ映画に仕上がっていますよ完全版は。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-09-06 18:08:49)
109.  エイリアン
パート1の計器類、装置類、装備類など今見るとかなり古臭さを感じます。また現代映画と比較すると脚本も映像も随分と粗い感じです。タバコぶかぶか吸って危機管理もグダグダ、おまけに洋服の着こなしも古臭くてどう考えても未来には見えません。そもそもプロメテウスなんて作らず、、素直に一作目をリメイクしたほうがずっと良かったのかもしれません。  昔はよくTV放送していましたが当時感じた怖さや緊迫感はちっとも色褪せていなのは幸いです。今や伝説であるエイリアン初登場シーン(胸から出るアレ)も本当に素晴らしくて、まさにフィルム時代の名シーンの一つでしょう。また、逃げ回る怖さがあった前半と攻めに出る後半との対比も素晴らしく、おかげで映画の進行が全くダレておらず、終盤のフラッシュライトの対決へとスムーズにつながっています。まさに手に汗握る映画体験といえばコレでしょう。  この映画のヒットで歴史的ヒロインとなったリプリーさんですが、彼女がパート1からパート4まで全てに出演してくれているのも素晴らしいです。このシリーズは珍しいことに各話ごと監督が異なりますが、シリーズ全体の流れもスムーズで話のトーンも破綻しておらず、完成度が高いシリーズへと昇華しています。これは明らかにリプリーという女性のけん引力で、結果論ですがこの歴史的シリーズが成功した要因の一つになっています。そういった意味でもリドリースコットの一作目は、まさに歴史的一作目、リプリーとエイリアン、リドリーに感謝したい、本当に素晴らしい作品です!
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-09-06 17:42:29)
110.  キック・アス
パッケージから興味無しとスルーしていましたので大分遅れて鑑賞しました。子供にここまでやらせていいのかという議論はごもっともですが、、だからこそ面白かったとも感じます。ラリった不良は画面に登場させてもOKで、正義の味方として若いヒットガール(クロエ・グレース・モレッツ)が銃を撃つのはNGというのはやはりちょっと理不尽でしょうか。  キックアス(アーロン・テイラー=ジョンソン)の思想はなかなかの失笑もんですが、ボッコボコにやられるので思ったよりリアル路線で描かれています。身体に金属が入ってDCコミックみたいだと喜ぶ彼はなかなか痛い人物なのが見てとれます。また、ヒットガール親子(クロエ / ニコラス・ケイジ)の口の悪さもなかなかアレですが、、普段の彼らがインテリで結構まともそうなのも笑いどころです。フランク・ダミーコ(マーク・ストロング)とレッド・ミスト(クリストファー・ミンツ=プラッセ)親子の物語も結構面白く、シニカルでドギツイ感じがなかなかの恐怖感を醸し出しています。徹底的にリアル路線で描かれたキックアス側と比較してヒットガール側とマフィア側はマンガチックに描かれていて軽めの演出だったのは意味があるのかないのか。  キックアス陣営、ヒットガール陣営、マフィア陣営、それぞれの温度差も一つの見せ場になっていて、映画としては思ったよりもずっと深い作りになっています。ボコられるシーンがYouTubeで人気になったり、TVゲームを意識した見せ方、ロリ的な可愛さを強調したり過激な殺陣のシーンなど色々とツボを心得た作りになっています。また、死体処理のシーンなどもリアルにしっかり描かれていて、この監督さん、意図的に色々やってる感じがあってなかなかの曲者です。助手席にキックアスで運転席にヒットガールというのも、この映画の立場関係を物語っているようで意味深です。またリアル路線のキックアスにラストの善悪を考えさせるのにも何か意味があるのかないのか・・  単純に面白いのはもちろんですが、色んな部分で問題提起された映画だったと思います。興味本位でも構いませんので是非一度お試しください。音楽の使い方もオシャレでポップです♪
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-09-05 13:44:09)(良:1票)
111.  パーフェクト・ワールド
イーストウッドの映画はあまり好きではないのですが、この映画はかなり好きです。まず子供の演技が素晴らしい。そしてもちろんブッチ(ケビン・コスナー)も凄みや優しさを巧みに表現していて、なかなか難しい役どころをきちんと演じています。  大きな視点で見るとこの映画は単調でのんびりしすぎているところがありますし、イーストウッド&ローラ・ダーン組のパートは退屈でスピード感をそぐ最大の要因にもなってしまっています。でもそれらを含め、一つ一つの小エピソードが非常に素晴らしい。誘拐、電話ボックス破壊、タバコ屋、コーン畑、ビュイック強奪、衣料品店、ハロウィン、レコードでのダンス等々、いちいち印象的で素敵、心に残るんですよね。  宗教的戒律に関しては日本人ではあまりピンときませんが、その点はコスナーが代弁してくれるのであまり気にしなくて大丈夫です。子供が宗教によって押さえつけられると本当に可愛そうで、リストを一つずつ叶えてやるシーンには涙がでました。なお、宗教的なルールを破らせることと自由をはき違えている的な意見も見られますが、私はそうではないと考えます。あくまで「子供本人がどうしたいのか?」が重要であって、それを尊重してあげようと考えたブッチに子供が懐いたものだと思います。  オープニングである程度は判っていましたがあのラストは悲しい。予定調和的でベタベタな展開でしたが嫌味が無いのはイーストウッドの手腕か。子供だけが知っている悪人ブッチの真の姿。本当に良い映画だったと思います!
[ビデオ(字幕)] 8点(2014-09-05 13:33:01)
112.  光の旅人 K-PAX
ケビンスペイシー&ジェフ・ブリッジスのダブル主演なのにこの安っぽさには驚かされます。(悪い意味で安っぽいB級映画風に見えてしまっていて非常に勿体ない) 中盤、若干の間延び感があるので余計にかったるいのかもしれませんが、まあ、哲学的な雰囲気の作品なので致し方ない部分なのかもしれません。 個人的にはこの映画にかなりハマってしまったので原作本まで取り寄せましたが、原作本と映画版は結構雰囲気が違っていて驚きます。原作と比較すると映画はより宇宙人に寄せて描かれています。映画ではどちらかというとプロート目線で、地球人(+パウエル医師=ジェフ・ブリッジス)の救済といったファンタジックな流れの優しい雰囲気に仕上がっていますが、小説版ではもっとパウエル医師の目線で、どちらかというと現実路線で精神病と向き合いつつも説明がつかない謎をどうやって理論的に説明するか?といったような、小難しい流れがメインとなります。  色々書くとネタバレになるので書きませんが、この映画には素敵な教訓が沢山散りばめられています。外から見た地球人という観点から、観客自身が自分たちの置かれている状況を客観的に考えることができるようになっています。光の速度で旅して行って帰ってくるという小芝居はあまりに適当過ぎて笑えますが、「結婚という概念があるのは地球だけだ、宇宙では誰もそのような非合理的なことは行わない」など、妙に説得力がある話も多くて興味深い。  青い鳥の一件と合せて故郷(K-PAX)へ帰ると言い始めてから俄然面白くなります。ラストへ向かう緊迫感とスピード感は大変素晴らしく、オチもかなり納得できるものでした。重要だったはずのプロートが何者であったのか?という疑問が小さなことのように感じられる素敵なラストは今も心に残ります。個人的には非常に高評価だったので一生懸命人にお勧めする作品ですが、一般的には知名度が低くて非常に残念な作品だったりもします。
[DVD(字幕)] 8点(2014-09-04 16:51:29)(良:1票) 《更新》
113.  マッドマックス サンダードーム
当時、パート3が公開されて狂喜乱舞したことを覚えています。しかし同時に鑑賞して愕然とした記憶も鮮明に残っています。いつになったらマックスがマッドになるのかハラハラしながらロードショーを観た記憶がありますが、結局マックスがマッドに達する事はなく・・  と、酷評しましたが、いま改めて見返してみると全然悪くないんですよね。結局1985年には早すぎた映画、先見の明がある大天才ミラー監督がお客を置いてけぼりにして、先取りしすぎた不運な作品なのだということが理解できます。確かに間延び感やパート2の焼き増し感は若干感じますがストーリー自体はとてもよくできています。マックスも大人になっていてちゃんと分別を持つに至っていますし、ジャイロキャプテンの時間軸はパート2とは明らかに矛盾するものの、ある意味きちんと子供を儲けて大人な対応を見せてくれます。 以前は「なぜ作った?なぜパート3を作る必要があったのだ?」そんな無情な感想を持ちましたが、2022年じっくり腰をすえて見返してみると全然悪くない、いやいや結構深くて素晴らしい映画だぞ!アウンティ・エンティティ(ティナ・ターナー)も実にハマっていて、彼女以外に誰が居るんだ?といえるほど完璧な役なのです!(「あんたもなかなかやるじゃないか!」は最高)  シリーズものの整合性という意味では少々無理な部分もありますが、大きな視点で一つの作品としてこのシリーズを考えると全く悪くない。いやかなり良いシリーズです。結局はジョージ・ミラーという大天才な監督が先取りし過ぎて観客がついてこれなかっただけの話です。アカデミー6部門受賞の怒りのデスロードを見ればそれは間違いないんだと確信するに至ります!
[映画館(字幕)] 8点(2014-09-03 13:49:52)
114.  マッドマックス
この映画を語る時に絶対外せないのがジョージ・ミラー監督だと思います。今振り返ると明らかにジョージ・ミラーの生き様こそがマッド・マックスであり、マッド・マックスの全てがミラー監督の分身であるという前提で映画を見る必要がありそうです。  1作目の印象としてはやはり少々作りが粗く、ストーリーの流れが散漫で観客を退屈させるような嫌な長さを感じさせる作品に仕上がっています。初監督のジョージ・ミラー自身も1作目は失敗だったと語っていたりします。 しかし各シーンの描写自体は極めて完成度が高く、監督が見せたかったシーンは正しく記録されており、そういった意味では極めてセンセーショナルな映画だったと評価できると思います。例えば子供を挟んでの猛スピードでのチェイスシーン、目玉が飛び出るシーン、グース(カワサキZ1000)の爆走シーン、道路を舐めるような低いカメラ位置から生まれるスピード感や派手なクラッシュシーンの連続、黒いV8インターセプター、トッカータ―を筆頭に暴走族の気味悪さ・・ マックス(メル・ギブソン)を世に知らしめたという意味でも、ミラー監督のデビュー作としては驚異的な作品だったと認めざるを得ない完成度です。しかし世の中の評価はキッパリと二分されていて、いわゆる”カルト映画”という意味では非常に人気が高かったものの、バイク・ファッション・バイオレンス等に興味がない人々には全く響かない作品だったのもまた事実です。  少し辛口でしたが「マッド・マックスは三部作で1つ」と考えると1作目もかなりの高得点ではないかと思われます。多少は制作された年代を考慮する必要はありますが、歴史的な意味でもアイコンとしてきちんと機能しており、やはり総合的に考えるとかなり素敵な映画だと思います!
[DVD(字幕)] 8点(2014-09-03 13:40:02)
115.  黙秘
この手の映画は種明かししてしまうと面白さが半減するのでキーワードの類もほとんど書けません。また、中途半端にあらすじを書いてもネタバレに繋がりますので、未見の方は要らぬ情報は探らず先に鑑賞してみてください。(以下、多少ネタバレを含む可能性があります)  特に最初の階段転げ落ちシーンとセリフのからくりは本当に素晴らしい。これのおかげで観客はドロレス・クレイボーン(キャシー・ベイツ)=悪者という前提で話が進みます。合わせて娘セリーナ(ジェニファー・ジェイソン・リー)との確執、旦那(デヴィッド・ストラザーン)との確執、女主人ヴェラ(ジュディ・パーフィット)との奇妙な友情、マッケイ警部(クリストファー・プラマー)との因縁の古事件など様々な事柄が絡んできて、ますますドロレスに疑いが向くような仕組みが見事です。 話の核心部分を強調するためか、常に曇天であることが暗い話に拍車をかけていますが、脚本が素晴らしいので話はスッキリしています。ラストも不思議なほどキレイに収まり、これぞどんでん返し!と唸るような出来映えです。母ドロレスと娘セリーナを起点としたパーソナルな問題なので複雑な事件のように見えて、実は非常にシンプル。どんな母も同じだと思いますが我が子を守りたいという一心から全てが始まるのです。  地味ですがミステリー小説を地でいくような最上級の脚本(スティーヴン・キング)の作品ですので、映画通の人にこそ強くお勧めしたい名作です。内容が地味なので大ヒットはないにしても、もう少し広く認知されて欲しい作品。
[DVD(字幕)] 8点(2014-05-03 15:29:22)
116.  1408号室 《ネタバレ》 
大嵐のオープニングや閑散としたサイン会の雰囲気など、さびれた雰囲気で語る作風はなかなかです。そして、うさん臭さ全開の支配人(サミュエル・L・ジャクソン)とのやり取りや56人が自然死したという部屋の説明なども面白く、1408号室に到着する頃には観客側の緊張感は最高潮に達しています。 結果的にほとんどのシーンがエンズリン(ジョン・キューザック)の一人芝居だったにも関わらず、静と動のバランスに優れているためストーリーの完成度は高めです。エンズリンが独り言をいってる側から急にカーペンターズが流れたり、窓に指が挟まる演出もお決まりとはいえ非常に面白い。また、飽きさせないギリギリのラインで思い出したかのように幸せだった当時の家族団らんシーンが差し込まれたりしますが、娘ケイティ(ジャスミン・ジェシカ・アンソニー)の人選も素晴らしく、多くを語らずとも病気で亡くなってしまったことが暗に理解できるようになっています。  これら序盤の素晴らしい流れに反して物語が動き出す中盤以降がどうにも退屈します。部屋の温度が上がる件や窓の外を歩くシーンなどは面白いものの、妙に間延び感を感じてしまいます。観客の気持ちとは裏腹に部屋の現象自体はどんどんエスカレートし、水が溢れたり壁が壊れたり、氷点下のシーンなどはもうほとんどドリフのコント状態、さすがにちょっとやり過ぎではないかと感じてしまうほどです。 後のストーリー展開に不安を覚えるほどカオスに陥るものの、基本的にこの1408号室という部屋は本人の感情を揺さぶることしかやっておらず、高齢の父、娘の喪失、妻との不和など上手に攻撃します。ぶっちゃけ、家族や子供を使って精神的に追い詰めるやり方はかなりの反則技だとは思いますが、実際これが一番効くんですよね。(首吊りロープや墓穴も素晴らしい)  現実的な決着を見せるラストはなんともアメリカ的ですが、支配人から貰った酒の伏線も上手く消費しますし、あれはあれで正解だったと思います。さらにラストカットで子供の声を出してくれたことも含め、幻想的なストーリーからよくリアル路線に戻してくれたもんだと関心しました。個人的にはあのテープレコーダーのおかげで作品の質がワンランク上がったと感じます。他人にはあまり勧めませんが個人的には非常に好きな作品。ちょっと甘めの8ドクロで。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-05-03 12:35:40)
117.  ビーンストーク ジャックと豆の木
この手の海外ドラマが大好きです。特に当作品とアラビアンナイト(1999)は異例の完成度ではないかと思います。ぶっちゃけ、そこいらの有名な映画よりずっと面白いです。  ジャックと豆の木といえば、通説では豆の木を上って天界の悪の巨人を成敗、金の卵を産むガチョウとハープを持ち帰ったヒーローとしてジャックが描かれています。でもよく考えたらこれは一方的な言い分で少々都合が良すぎます。このドラマでは天界の超人格者である巨人を殺害し、金の卵を産むガチョウまでをも奪って逃走してきた極悪人ジャックという設定になっています。確かにこのほうが無理がありません。ストーリーもラストまで破綻なく、大人の心に響く素晴らしい結末に仕上がっています。騙されたと思って是非一度お試しください!お勧めですよこれ。
[地上波(吹替)] 8点(2014-04-30 17:51:18)
118.  アラビアン・ナイト(1999)
この手の2話分割タイプの海外ドラマ、、むかしからHNKなどで見つけるとワクワクしてみています。いつもそうですが完成度の高さに驚いちゃいますね。この手のドラマで特に完成度が高いのは本作とジャックと豆の木だと思います!  アラビアンナイトはアラジン、アリババ、魔法の絨毯などなど、面白い話てんこ盛りです。もちろんメインの王様と主人公の行く末も面白いですし、この完成度で子供向けのテレビ放送だというのだから本当に驚きます。ブルーレイ化を待っていますが、、やはり無理ですかね・・  レンタルショップで見つけたら騙されたと思ってお試しください!
[地上波(字幕)] 8点(2014-04-30 17:41:46)
119.  ヴィレッジ(2004) 《ネタバレ》 
監督お得意の二段落としもあまりインパクトがありませんでした。やはりシックセンスには敵いません。でも演技派アクターが多く出演していましたので素晴らしい映画でした。  そもそも森の怪物の話は最初からおかしいし、第一世代の違和感も含めて全体的にかなり胡散臭い脚本になっています。これの意図するところはやはり第二世代と第一世代の違和感の大きさを強調したいがためではないかと感じます。 ホアキンなど新旧大御所もかなり出演していますので、心の動きなどはバッチリ表現されています。第二世代が感じる「無理な感じ」がこの映画を文学的で素晴らしいものにしていると思います。難点を挙げるとすればアイビーだけ演技指導が甘いです。彼女だけ40点にしたいところですが、壁の外の青年とのピュアなやりとりが素晴らしかったのでOKとしときます。。  ラストは5分延長して、アイビーとルシアスが結婚してくれたら映画が締まったような気もします。彼らだけでもハッピーエンドになれば、、とりあえず第一世代も苦労した甲斐があったというものでしょうし。 人には勧めないけど好きな映画、自分だけの映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2014-04-12 13:05:57)
120.  ディアボロス/悪魔の扉 《ネタバレ》 
オープニングの生々しさから一気に物語に引き込まれました。いきなりあの感じで攻めてくる思い切った演出には恐れ入りました。鑑賞者は主人公ケビン・ロマックス(キアヌ・リーヴス)と同じ目線で、最初から妙な違和感を抱えながら話が進みます。法廷物のサスペンスかと思いきや中盤から色々おかしな方向に話が進んできます。いわゆるファンタジー的な要素が強くなってきますがストーリーに破綻はなく、意外にもすんなりと話が入ってきます。  大きな仕事へのプレッシャー、イレギュラーなボスの行動、妻の乱心、そしてエロティックな雰囲気。話がどこへ進むのかよく判らず、不安を抱えたままサスペンス仕立てで話が進むのでハラハラさせられます。基本的にはありえない設定が多いのですが、違和感がないきちんとした理屈が語られますのでグイグイ引きこまれます。 極めつけはラストです。原作には無いというラストに放たれるジョン・ミルトン(アル・パチーノ)の大演説が本当に素晴らしいです。ミルトンの熱弁は悪魔のスタンスが非常に判りやすく、自由意志の哲学などは悪魔的でない私たちが聞いても納得させられてしまいます。むしろ大正論ではないでしょうか。(ここは脚本家のトニー・ギルロイに拍手を贈りたい!)  大オチの記者の部分もウマくまとまっているので全体的にバランスがよく、いわゆる夢オチですが充足感を得てエンディングを迎えることができます。しかしストーリー自体は堂々巡りをしているだけで結局何が言いたかったのかよく判りませんし、実際何一つ解決していません。まさにつかみ所の無い映画といえますが、それでも非常に惹きつけられる映画だったと思います。未見の方は是非一度お試しください!(余談ですがニューヨークの不動産王の邸宅は1997年当時のトランプ邸でロケされています)
[地上波(吹替)] 8点(2014-04-12 12:46:49)
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