101. 王立宇宙軍 オネアミスの翼
《ネタバレ》 シロツグや仲間たちが 成り行きのように始めたはずの宇宙開発へ情熱を傾けたように 未知のものに挑み、新しいものを生み出すことは人の本能のようなもの そして、その本能こそが 原始人の時代から、今の世界へと変化させた最大の力 ですが、より良い進歩を求める探求心や情熱が 利害や貧富や憎悪や格差を生み出してきたことも事実 進歩を求め続ける人類にとって その二律背反は、永遠に終わることはないでしょう それは人類の業であり、哀しさ その中で私たちは何を思い生きていくのか 美しい透明感と力強さがありながら 何かが心に引っ掛かって残るような坂本龍一の音楽だけでも珠玉の映画です [ビデオ(邦画)] 10点(2016-05-21 01:06:16) |
102. セント・オブ・ウーマン/夢の香り
《ネタバレ》 映画にはストーリーとかに関係なく 忘れがたいシーンというか なんかすごく印象的なシーンがあったりします この映画のタンゴのシーンは、その屈指のひとつです 繊細さと孤独と後悔を内に抱え込んで 口汚く振る舞うことしかできないフランク アル・パチーノにしかできない名演だと感じました [映画館(字幕)] 10点(2016-05-13 01:35:40) |
103. シービスケット
《ネタバレ》 映画としては冗長に過ぎる演出もあるとは思いますが それを補って余りあるシーンがいっぱいでした 誰にも期待されていないダメジョッキーとダメ馬の二人が 「お前は何ちゅー馬やー!」(字幕とは違いますw)って 嬉しそうに楽しそうに紅葉の下を駆け抜ける お互いを分かり合う瞬間を こんなに綺麗に描いた映画は少ないでしょう レッドとビスケットだけじゃなく、それを取り巻く人々 お互いを認めて、分かり合える存在がどんなに素敵な存在かということを ゆっくりしっとり教えてくれる物語でした [映画館(字幕)] 10点(2016-05-06 12:20:57) |
104. マグノリア
《ネタバレ》 冒頭に描かれていた 3つの事案は奇跡のような話 そして空からカエルが降ってくる 人はわかりやすくて、目に見えることだけを奇跡と思い すげー、ありえねー、って思う だけど ありふれた日常の全ては奇跡なのかもしれません 身の回りで起きるすべての出来事や 人々との小さな触れ合いさえもが あなたや、あなたの知らない誰かにさえも 何かをもたらしているのかもしれません ましてや 自分を認め、赦し、愛してくれる人との出会いは 空からカエルが降るよりも奇跡なのだと クローディアの笑顔が語ってくれた気がします エイミーマンの音楽とともに 素晴らしい映画です [映画館(字幕)] 10点(2016-05-01 05:06:32)(良:1票) |
105. タイタス
《ネタバレ》 シェクスピアの作品は台詞の言い回しこそ詩的だけど 人の傲慢さや醜さを好んで描く リア王しかりマクベスしかりロミオ&ジュリエットしかり 本作は現代的な映像や演出を取り入れつつも シェイクスピア映画にありがちな文学的要素を排除して 作品の本質を描き切った気がします 映画というより、強烈な一本の舞台です 冒頭の少年のように 映画の中の世界へ、自分も連れて行かれたかのような錯覚を抱きます ただ、映画からの圧が、あまりにすごくて 通して観ると、たいへん疲れます。。。 あ、あとグロいのが大変苦手な方は、止めた方がいいです [映画館(字幕)] 10点(2016-04-07 18:37:08) |
106. アレックス
前衛的な映像に衝撃的な内容 と、聞いていましたが さほど衝撃的には感じない時間軸逆回転という演出に 表現過剰で不快なカメラワーク どうやら自分には合わなかったようです とはいえ 演出と映像が非常に苦痛だっただけで ストーリーは十分に作品として見れました 奇をてらった演出じゃなければ それなりに面白かったのかもしれません モニカベルッチとヴァンサンカッセルご夫妻(当時)の熱演に それぞれ1点ずつ [DVD(字幕)] 2点(2016-04-07 18:06:04) |
107. ZIPANG
《ネタバレ》 昔から大好きな映画ですが あまり共感者はいないというwww 設定やら 時代背景やら 人物設定やら そんなことはどうでもいいのです はーい、5ばんだよぉー とか、ゆるーく言われて渡される刀でバシバシ なんかよくわからんけどバシバシ 神話決着やら恋愛決着やらわからんけどバシバシ 家康の三河訛りといい なんだかよくわからん世界が楽しぅて 作り手も、まぁそのへんはこんな感じでっていう 良い意味での遊びが面白い 意外と繰り返し見てる邦画かもしれませんwww [映画館(邦画)] 8点(2016-03-11 22:59:46) |
108. モンスターズ・インク
《ネタバレ》 とーっても優しくて温かい映画です サリーとブーももちろんですが マイクとサリーの関係も 映画には描かれてないけど マイクがバラバラになった扉を サリーとブーのために 少しずつ修復していったんだなぁ、って それでも ごめん、時間がかかって って言えるマイクの心がじんわりと響いてきます あと 吹き替え、最高のキャスティングですねw [映画館(字幕)] 10点(2016-03-11 22:52:35) |
109. フィフス・エレメント
《ネタバレ》 壮大なスケールのSF というかSFコメディーですかw でも映像や物語としては完成されてると思います こんな未来や世界があったら そんなワクワクをくれる映画です 結局、ゾーグとコーベンは一度も出会ってないし ルビーはワイワイしてるし いろんな偶発が 結果として地球?を救うわけでwww いろんなことが不可思議な世界観で それを楽しむことができる人には傑出した映画 ワシに絶好調な映画です [映画館(字幕)] 9点(2016-03-03 01:51:07) |
110. デッドゾーン
《ネタバレ》 多くのクローネンバーグ作品に共通してるところがあるのは 本人が望んだことではない理由で 孤独におちいり、孤独に苦しむこと 孤独がどんなことか この監督は思い知らせてくれます その中でも傑出した作品だと思います [映画館(字幕)] 10点(2016-03-03 01:12:26) |
111. ザ・フライ
《ネタバレ》 悲しい悲しい悲しい映画 望んでいたわけじゃなく 偶発的に起きたこと それを苦しみ悲しみ 我が身を責め我が身を消すことを選ぶ 悲しい物語です [映画館(字幕)] 8点(2016-03-03 00:34:38) |
112. グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版
魅力を語ったらきりがない 深遠な海 ジョアンナの横顔 ジャックの透明感 エンゾの人間くささ 悲しいわけでも辛いわけでもないし 幸せなわけでもない でも 何かを感じて仕方ない映画です [映画館(字幕)] 10点(2016-02-27 21:04:53) |
113. 鳥(1963)
《ネタバレ》 TVでやっていたのでついつい見てしまいましたw 何故、鳥が人を襲うようになったのか? その原因は描かれてません なぜなら具体的な原因はないから、だと思います 襲ってくる鳥はカラス、カモメ、すずめ?みたいな地場の野生鳥 そこに現れた 都会じみてカラフルで垢抜けたインコ 自分の常識では理解できない異質なもの 既存の常識を覆そうとする革新的な行動や存在 自分には不必要だと思うもの 自分から何かを奪ってしまうことを危惧される存在 それらのものに対しての反発や嫉妬や敵意は 潜在的なもので、自分でも自覚することは少ない ただ、それに賛同するものが群れをなした時に それらは無自覚に顕在化するのです 平和な港町に訪れた、突然の恐怖に カフェに追い詰められた女たちがメラニーに向ける目 そして、その全ての女性たちの意思を代表するかのように 「あんたが来たからこうなった!」 とヒステリックに叫ぶひとりの女性 鳥が凶暴化=暴徒化したのは 鳥一羽、一羽が持っている潜在的な嫉妬や敵意が群れを成し 群れとなったことで無自覚に顕在化しただけのことで、直接的な原因はないのです あれだけ凶暴だった鳥たちは 逃げようとする家族たちのことを襲いません その必要がないからです あの状況下でインコを連れて逃げることは非現実的に見えますが 実はそれこそが重要なのではないかと思います たった2羽のインコは敗北したのです そして、これまで通りの町を維持することを望んだカラスやカモメの群れが勝利したのです 鳥を、学校や会社、国家などの人間界に置き換えてみましょう あるいは絵画や音楽、ファッションなどでもいいです 異質なものや革新的なものへの潜在的な嫉妬や敵意が 群れを成して顕在化することは現実に起きていませんか? 50年前では革新的な映画や映像を作っていたヒッチコック自身が 当時の映画界における変化を妨げるような保守的な存在を 「鳥」に置き換えて批判したのかもしれません もしかしたら 当事の映画界にとっての「インコ」のような革新的な才能が 「カラス&カモメ」のような群れを成した保守により 潰され消えていったことを寓意したんじゃないか? みたいな深読みをしてしまうのでありますw 鳥が凶暴化した理由が描かれていないことこそ この映画の恐ろしいところじゃないかと思います 鳥こそが世論であり大衆であるのですから [ビデオ(字幕)] 9点(2016-02-25 16:56:19) |
114. ロッキー3
《ネタバレ》 かつての敵であり、ライバルであったアポロとの 最後のシーンが印象的 きっと二人ともボッコボコになってリングに転がって 腹の底から大笑いしたんじゃないかって そんな描かれていないエンディングが最高なのであります [映画館(字幕)] 9点(2016-02-18 19:35:17) |
115. ゴシップ・カフェ
《ネタバレ》 ぐっちゃぐちゃの人間模様 いろんなものが、こじらせ放題 時折はいる妄想映像が面白い 大好きなのは 女性弁護士さんの男前の3つの約束 そしてトムの落ちww あ、そゆことねwww 実に実に 軽妙な映画でございました [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-02-16 22:25:48) |
116. 花宵道中
《ネタバレ》 映画の評価よりも 違うことが話題になってしまった映画ですが きちんとした物語です そして邦画ならではの様式美 濡れ場うんぬんでなしに 評価されるべき映画ですねー [ブルーレイ(邦画)] 7点(2016-02-15 20:15:55) |
117. フェイク
《ネタバレ》 全てをわかっていて お前が誰であれ、お前だったことが嬉しい (字幕だとお前だから許せるですが、 許しがたいほどの誤訳です!) その伝言をドニーに残し 一緒に暮らす彼女のために ありったけのお金になるものを残し 気づかないといけないからと、、、 レフティの優しさが苦しいです その見返りは500ドルとメダルでした レフティの全ての見返りとして。。 [映画館(字幕)] 10点(2016-02-14 23:09:16)(良:1票) |
118. 大災難P.T.A.
《ネタバレ》 飛行機が遅延しようが、盗みに会おうが 列車が壊れようが、誰もいない駐車場に置き去りになろうが レンタカーと一緒にカードが燃えようが 不運も災難も過ぎ去れば楽しい思い出 何がおころうが、後になれば笑い話 そう、帰る場所さえあれば・・・ 何よりの不幸は孤独なこと デルが抱えている大きな荷物はデルの人生 ずっと独りで運んでいた人生 素晴らしいエンディングでした [映画館(字幕)] 9点(2016-02-12 21:27:16) |
119. サボテン・ブラザース
《ネタバレ》 初めて見たとき引っくり返って、身もだえするくらい笑いました 酒場でみんながビビッてる中、ピアノ伴奏で陽気に歌い踊るシーンは最高でした 当時、コメディ映画だと劇場中が大爆笑だったけど 最近の映画館はコメディ映画でも静かな気がする??? それはそれで寂しいですねぇ [映画館(字幕)] 9点(2016-02-12 21:09:35) |
120. スター・ウォーズ
《ネタバレ》 忘れもしません、それは7歳の時でした 映画や音楽が好きで、幸いなことにそれを理解してくれる両親と兄に恵まれ 毎週末のように劇場に連れて行ってもらってました そして本作のオープニングの 想像を越えるスターデストロイヤーに大きさに圧倒され 一撃で虜になってしまったことを覚えています それまで見たことのなかった世界観と映像 端役にいたるまで魅力的な登場人物に 想像したこともないような飛行体に武器 それまで絶対的なヒーローは「荒野の七人」のマックウィーンでしたが (今にして思えば7歳にして、渋いな、俺w) ハン=ソロがマイヒーローになり、 そして悪役にもかかわらずベイダーに憧れました 実はベイダーの登場シーンて本作では少ないのですよね なのにあの存在感 今の映画を見慣れた若者たちからすれば よくあるストーリーや映像なのかもしれませんが 40年前の少年にとっては それはそれは衝撃的だったのです 本当に良き思い出です [映画館(字幕)] 10点(2016-02-12 20:59:56) |