1361. 八日目
《ネタバレ》 難病や障害者を扱った映画は、どうしてもその存在によって健常者側が救われる、という展開ばかりで、真正面から問題を扱いきれていないように思います。この映画もそんな印象で、ジョルジュの死でしか解決できない物語には、ちょっと疑問を感じてしまいました。ただ、ヘンな感傷やヒューマニズムに流されている訳ではないので、答えは出せなくても問題を考えさせるきっかけにはなる映画かと思います。 6点(2004-01-17 14:04:44) |
1362. U-571
宣伝で「本物の迫力!」なんて言ってたクセにワリとチープなCGを見せられるのはどーしてなんでしょう? それはともかく、サスペンスを結構楽しめる映画でした。頼りない男が指揮をせざるを得なくなってしまった、みんなの信頼を得ていないために・・・みたいなところのイライラ感は最低限に抑えられて(これを延々とやられてしまうと、見てる方がストレス溜まっちゃう)、一体どうやって危機から脱出するか、どうやって敵から逃れるかをメインに、サスペンス中心に徹底している点で、単純に楽しめました。ただ、深海じゃなくて、ワリと浅いところで展開する映画なので、閉鎖的な危機感は薄かったですね。 6点(2004-01-17 13:33:36) |
1363. ジェット・ローラー・コースター
センサラウンドマニアとしては、当時、当然のようにチェックした映画なのですが、実はパニックスペクタクルよりはサスペンスとしての要素がメインの映画でした。ジェットコースター専門な爆破犯とそれを追う捜査官の物語ですが、今の映画のようにハデなアクションがあるワケではなくて、コースターが爆走するシーン、事故を起こすシーンでセンサラウンドが「ぼごごごごっ!」と激しく咆える部分のみがハデ、という感じ。なので、実はセンサラウンドがサスペンスに水を差してジャマかも、みたいな。ご丁寧に音楽トラックまでセンサラウンドで鳴らしてみました、みたいな事しちゃってましたが。映画自体は、まあ普通に楽しめるものだったんですけれど、ちょっとコースター限定狙いな部分にリアリズムや説得力が足らない気もしました(人為的な事故が起これば安全対策だって徹底されるでしょうし)。 6点(2004-01-15 21:43:04) |
1364. 未来少年コナン特別篇 巨大機ギガントの復活
《ネタバレ》 えーと、確か『超人ロック』の併映だったかと。最初の再編集映画版からはカットされたギガントのエピソードを中心にした映画、なのですが、実のところ、単にテレビエピソードの24話『ギガント』と25話『インダストリアの最期』をつなげただけ、みたいな。どうせなら最終話『大団円』の最後まで繋いで欲しかったんですけれど、どうせなら、マトモな編集の『未来少年コナン』再映画化を希望、と。ギガント上でのアクションは物理法則とコナンのパワーとの戦いでアニメ史に残る名シーンだと思います。あの状況で生き延びてるダイスとジムシーは実はコナン以上にスゲーのですが。『コナン』の中の一部分だけを切り取った映画なので、ファン以外には楽しめないモノではありました。 [映画館(邦画)] 6点(2004-01-11 14:37:49) |
1365. 身代金
子供を誘拐された家族のドラマだけじゃなくて、犯人側も早々に描かれ、双方の駆け引きが描かれる部分が面白かったです。右に左に傾いてゆく展開に思わず乗せられ、映画の流れに身を任せる状態。ただ、色を極端に落としてコマ落しのスローモーション、なんてテクを見せたりするけれど、必然的エフェクトって感じじゃなくって、ガラでもないことすんなよ~、ロン・ハワード~、って。この人の演出は良くも悪くも毎度の安全牌。大ハズレもない代わりに上手さに舌を巻く事もなく。休憩時間に流れてたサントラをちょっと聴いただけでジェームズ・ホーナー、って判る音楽と共に、ロン&ホーナーはどうも私にとっては「やれやれまたか~」な世界なんですよね。 6点(2004-01-11 00:40:54) |
1366. 水のないプール
えーと、なんでこの映画をわざわざ劇場で見たのか、ってゆーと、ピンクレディーのミーが好きだったからで、それが映画で・・・ってトコロが最大の動機なワケで、その気持ちが満たされる映画だったか、とゆーと、ちっともそういうワケにはいかなかったところが、ヒジョーに今となってははづかしい思い出の映画ではあります。自動改札の世の中じゃ、鋏カチカチ鳴らす事もできない今日この頃。主人公の日常だった、当時、当たり前のように改札に響いていた、あの音って今も忘れないですけれど(もしかして最近の若い人は、知らない人がいたりするのかな?)。犯罪者の行動を追った映画なので、あまり気持ちのいいものではなく、ザラザラとした違和感を抱きながら見ていました。 [映画館(邦画)] 6点(2004-01-10 15:16:15) |
1367. Mr.BOO!ミスター・ブー
ジャッキーやウー、カーウァイ以前の香港映画って、ブルース・リーと亜流ドラゴンと、そしてミスター・ブーって感じでしたね。ブルース・リー映画が英語に吹き替えられてたのに対して、この映画はセリフから主題歌から全部中国語で、それはそれは新鮮な感じでした(今なら当たり前なんですけど)。丸鶏の体操なんか、大笑いした記憶がありますけれど、今見たらなんだかぬる~い印象になりそうで恐くって、なので思い出は思い出のまま取っておくのが一番かなぁ、なんて思うのでした。 6点(2004-01-10 14:59:36) |
1368. マウス・ハント
意外と期待した笑いがハジケなかった感じはしますけど、ウォーケンのおバカ映画として非常にレアでしょー。ところで、ボロい我が家では、以前ネズミが出没した事があって、あれこれ悩まされた上でやっとこさ捕まえたら、これがなんとも可愛くって・・・。ホントにこの映画に出てくるネズミみたいにくりくりの目をしてて、それがぺったりとネズミホイホイにへばりついてる姿には胸が痛みました。今だったら、この映画の主人公達の気持ちが、もっともっと判るよーな気がします(って事は余計に笑えなくなっちゃう、って事ですけど)。 6点(2004-01-07 13:01:27)(笑:1票) |
1369. マイノリティ・リポート
ユーモラスな画面は弾んでるんですけれど、サスペンスやアクションを描く画面に精細を欠いていて、これってホントにスピルバーグ?なんて思ってしまいました。大々的に使われているデジタル映像にスピルバーグの感性が合ってない気もしましたけれど(CGとか、アナモフィックレンズではなくてスーパー35、みたいな技術は、スピルバーグの映画屋魂とは摩擦を生じる存在なのかもしれません)、それ以上にキレが感じられず、たらたらと冗長な印象がしてしまいます。最近のスピルバーグ映画はどれも長過ぎ。2時間以内にまとめる努力をして欲しいですね。あと、ゲ○で笑いとるの禁止。 6点(2004-01-04 00:18:30) |
1370. ポリスアカデミー2/全員出動!
タックルベリーのエピソードが面白かったんですけれど、パワーダウンしている印象は否めませんでした。2作目にしてポリスアカデミー、という題材に揺らぎが生じてキャラクター頼みな物語になっていますし(この揺らぎは以降のシリーズでも繰り返されることになるのですが)。でもまあ、ちゃんと『ブルーオイスター』が登場するので満足。 6点(2004-01-03 13:19:42) |
1371. ホット・ショット2
こういうベタベタな判りやすいパロディっていうの、意外と大切なんじゃないかな、って思います。映画を見慣れてしまった人間にとっては「今更それをやるかぁ?」みたいなパロディでも、映画をそんなに見ないって人にとっては十分に楽しいんじゃないかって。おたく同士の馴れ合いで閉じてしまうのも考えモノですからねぇ(それが楽しい、っていうのは事実ですけれど)。おバカ以外は暴走せずに節度を保っている映画で、かなりヌルいんですけれど、なんにも考えずに、たり~っと見る分にはいい感じ。 6点(2003-12-26 12:47:44) |
1372. ホタル(2001)
十分おっさんな私なのですが、それでも映画館でいちばん若かったですねぇ。観客のみなさん、リアルタイムに戦時中を生きた方々ばかりで。なんてゆーのかな、戦後派の人間が何を言っても、実際にその時代を生きた人々にとっては無意味な事ってあると思うんですよね。その時代の、政策や思想と関係のないところの価値観もあって、無闇に戦時下の人々をひとまとめに語る事は、人の存在そのものを簡単に否定しちゃいかねない訳で。そこで思考停止しちゃえ、とか断絶しちゃえとかじゃなくて、時代と世代の事も熟慮すべきかなぁ、って。この映画、そういうハッキリとできない、って迷いのようなもの出てしまってるのですが、それも仕方のない事なのかな、って思います。「ひとりひとりに歴史があった」今はまだ、それで十分なのかもしれません。大戦の傷というのは、まだまだ深く残っていて、それは遠い昔の話ではないという事だけは、確かなんですよね。 6点(2003-12-26 12:33:50) |
1373. ホーム・アローン3
前2作と違って、ドラマティックな要素を排除して、対決部分に特化させちゃったのは正解かもしれませんね。純粋に悪人軍団が翻弄されてボロボロになってゆく姿を楽しみました。これまでのマヌケな泥棒と違って、シリアスな産業スパイとして登場しつつ、これまでと同様にぐちゃぐちゃになってゆくさまは、そのギャップで従来以上の面白さだったかも。ただ、主役の男の子の、わざとらしいリアクションはちょっとツラいものがあったかなぁ。 6点(2003-12-26 11:03:42) |
1374. 赤ちゃんのおでかけ
何しろ赤ちゃんですから、主役のクセしてなーに考えてるんだかちっとも判らない存在ではありますが、その赤ちゃんに振り回される事になるおバカ達が悲惨で笑えました。設定的に、ちょっと「ベイビー・ハーマン&ロジャー・ラビット」を思い出しますけどね。公開時のタイトルは単に「赤ちゃんのおでかけ」だったワケで、大の男が劇場の窓口で「『赤ちゃんのおでかけ』一般一枚」って言うのは、ちょっと勇気が必要でした。 6点(2003-12-24 21:13:16) |
1375. フロム・ダスク・ティル・ドーン
考えてみれば、銀行強盗が逃亡と殺戮の旅を繰り広げる先に、真っ当な警察との銃撃戦や人質との攻防ばかりがあるとは限りませんね。もしかすると、この映画のような事があるかもしれません、ってナイよ! まあグロでバカな映画で、あんまり好みじゃありませんが、つまらない訳ではなくって。それよりトム・サヴィーニ主演の別映画撮ってくれないかなぁ。見たいなぁ、「俺のガンが火を噴くぜぇ」みたいな映画。 6点(2003-12-24 14:51:46) |
1376. プロジェクトA2/史上最大の標的
続編である以上、どうしても前作レベルを求めてしまうのですが、それは無理な注文、という感じですね。スケールが小さくなって、物語が入り組んだためにスキッとした印象に欠けてしまいます。アクションそのもののレベルがダウンしたとは思えませんけれど、アクションの存在が小道具化してしまったのは残念。 6点(2003-12-24 14:25:06)(良:1票) |
1377. フレンチ・コネクション2
前作も知らない状態で中学時代に見たのですが、中盤のどろどろな展開には、すっかり鬱入りました。ジーン・ハックマンのアクの強さは、当時ちょっと苦手で、それでもクライマックスにはエキサイトした記憶があります。前作をテレビで見たのはかなり後。話がどうも頭の中で上手く組み立てられず、「1」と「2」を併せて見直すべし、というのが今後の課題かな、って思います。 6点(2003-12-24 12:04:00) |
1378. ブレーキ・ダウン
カート・ラッセルが強くないトコがちょっとイメージ違いな感じがしてしまいます。もう少し「あー、それじゃしょーがないな」って役者の方が合ってたんじゃないかな、って。たとえばマーチン・ショートとか(それじゃコメディか・・・)。こういうイライラ系じらしの多いサスペンスは苦手ですけど、反撃に移る気持ち良さはあるので、まだ救われてます。悪人にも普通に家族がいたりして、田舎の風景と共にちょっとのどかさを感じてしまったり。 6点(2003-12-24 11:16:16)(良:1票) |
1379. ブレインストーム
映画館が上映サイズを間違えて、最初の8分くらいビスタサイズで見るハメになった思い出深い映画。ただでさえスタンダードと70ミリを行ったり来たりする映画だってゆーのに、更にもう1サイズ追加で見せられて、ナニヲヤッテイルノ状態。それはともかく、映画はVRのハシリみたいな話で楽しめました。記憶を追体験する装置、そんなモノがあったら確かにあのオッチャンみたいにイケナイ事に使いそーな気もしないではないですけど(つーか、エンドレスって、オッチャン、そこまでしたいか?)。死後の世界でいきなり宗教映画風になりましたけれど、ヴィジュアルで勝負!なダグラス・トランブルの心意気は買いたいですね。 6点(2003-12-24 00:50:10) |
1380. フラッド
パラマウントのタイトルからそのままカメラが降下して、大量に放水をするダム、その濁流、堤防を築く人々、避難する人々のクルマの列、水浸しの町、そして町の中央で交通整理をする保安官の姿までを1カットで見せるオープニングが見事です。状況説明がそれだけで完了しちゃいますからね。ただ映画のエネルギーの半分を、ここで使っちゃったみたいな感じもありますけど。映画の中身は洪水西部劇。ひたすら水、水で、鬱陶しさ爆発。スペクタクルな要素が足らなかったけれどアクションは単純に楽しめたんで、まあ、いい感じ。 6点(2003-12-23 16:00:07) |