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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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121.  トイ・ストーリー3 《ネタバレ》 
これだから3Dは・・・。メガネの上に3Dメガネな私、ラスト20分くらい、メガネが目から出た湿気で曇って画面がよく見えないよ、って。いやもうラストの怒涛の展開は激しく心にクるものがありましたねぇ。やがては手放されてゆくオモチャの視点から人の成長を語り、モノの役割を語り。シリーズお馴染みの面々が迎える最後の物語、きっちりと終わりが与えられた完結編。ウッディやバズが、自らの役割を認識してゆく姿は、シリーズを通して親しんできただけに、切なく迫ってきます。ただ、このシリーズ、いつも途中でダークな空気を漂わせるパターンが個人的にはイマイチで、今回の刑務所に模せられた幼稚園での虜囚物語部分も、少々ストレスを感じてしまいました。だからこそ、クライマックスからラストにかけての神がかった展開を心から堪能できたとも言えますが。意外な英雄の勇姿に涙だだ漏れ。あと、ラテンなバズ最高。全編CGで映画一本なんて無理じゃない?という猜疑心をすっ飛ばしてみせてくれた1作目から15年、CGに色々な事を教えられ、気付かされる世界になりました。さりげなく凄いピクサーの功績に心からの敬意を。
[映画館(吹替)] 9点(2010-07-12 13:48:58)
122.  書道ガールズ!! -わたしたちの甲子園- 《ネタバレ》 
ベタを寄せ集め、寄せ集め過ぎて視点がブレまくってます。ベースは『フラガール』っぽいですが(『フラガール』自体も元ネタがあったりしますが)、街起こしに関しては結局とてもハンパな扱いになってしまっていますし、友情物語も明らかに多過ぎ。書道部をなんとか存続させようと奔走するコ、主人公と反目する形で辞めたコ、メチャメチャ明るいけれど実は内に悩みを秘めたコ、いじめで不登校だった中学生時代を送り、心を閉ざしているコ。主人公自身がなんのための書道なのか苦悶する上に(厳格な親の元で自分を見出せないって成海璃子嬢の役柄は『武士道シックスティーン』とカブりまくり)、それらの部員との繋がりがパラパラと散文調で描かれるため、一体どこをいちばん大切にしたい映画なんだ?って。ツッコミどころも満載。男子は何故文字を書かないんだ?とか、何故彼女は一人で広島に引っ越すんだ?とか、大会ではいきなりあんなパフォーマンス状態になるけれど、そこに至った経緯はどうした?とか、クライマックスで何故コケると同時に曲が止まるんだ?とか。始めに見せ場ありきで、その見せ場に向かって無理にエピソードをこじつけてゆく脚本の書き方は、あまり感心しません。まあ、だけど個人的にはそういうところ全てに目をつぶり、ひたすら擁護したい映画。このテの映画に絶対的に弱い私ではありますが、広がる愛媛の風景を舞台に、ただ、みんなが存在しているだけで幸せ。役者さん一人一人が本当に魅力的で、その存在感がこのちょっと心許ない、危なげな映画を支えています。つーか、いじめられっ子がいつもヘッドホンで聴いている曲が判明してイントロが流れ出した瞬間に、彼女のキモチに過剰に思いを巡らせて、「いかーん!これはいかーん!」って。その瞬間に、この映画を応援せねばいかんでしょう!と。以降、どれだけ一人一人のキモチに過剰に反応したやら。それらがひとつのカタチを成してゆく物語、青春の、そして役者さん達の束の間の輝きをカタチにしたこの映画は、私にとって無数のツッコミどころを超越した名作なのでした。
[映画館(邦画)] 9点(2010-06-04 21:29:41)(良:1票)
123.  鉄道員(1956) 《ネタバレ》 
また私事から始まりますが、2ヶ月ちょっと前に父を亡くし、9日前に愛猫を亡くし、家に一人ぼっちになりました。思えば母を亡くした29年前、それよりもう少し前から家族はどんどんと変容し、壊れ、そして今に至ってとうとうここまで来てしまったんだなぁ、って。そんな私の目に、この映画は大変ツラいです。時の流れの中に入り込んだ様々な要素が家族を翻弄し、形骸化されたものすらも維持できなくなってしまう。それらは、本当は家族一人一人が少し互いを気にかけていれば済む事だけれど、それができない、同じ空間で顔を突き合わせながら距離を置き、隔たってゆく、それが実体験にシンクロして大変リアルに響いてきました。この映画の父親には最後に救済が与えられた上で終わりがやってきます。だけど、この家族にはもう決してそれまでと同じ日常が幸せに続いてはゆきはしないと。この時代のイタリア映画には何か言い様のない芸術の血が流れているみたいで、その淀みない語り口はガッチリと心を捉えて離しません。映画に教えられる事、取り戻す事はできないけれど気付かされる事。時としてそれは思った以上に大切なものなのかもしれません。
[映画館(字幕)] 9点(2010-04-19 13:17:41)(良:1票)
124.  ソラニン 《ネタバレ》 
映画に行くたびに『ソラニン』の予告編見て泣くのもいい加減にしましょう、という感じでしたが、本編見てこれでケリ付けられました。若い頃の将来に対する大きな不安と儚い希望、そんな等身大の物語を繊細なタッチで描いた名作でした。信じれば夢はかなう!みたいな過大に夢を見させる甘ちゃんな映画なのかな?とも思っていたのですが、無限の可能性を信じていたハズが、気が付けば未来への道はどんどん狭いものになっていってしまう、そこで戸惑い悩む姿がマジメに描かれています。普遍的で誰もが共感できる感覚でしょう(何ら根拠のない自信の下に平然と人を傷つけるようなタイプはともかく)。一方で現実感とファンタジーの狭間で描かれたようなタッチはコミック起源であるが故だとしても、サラリサラリと心地良い時間を運んでくれます。いや、むしろコミック起源である多くの邦画がそのタッチをポロポロと取りこぼしてしまっている中、これは美しく映画化できているな、と。彼女、彼らが紡ぎ出す「音」が結局のところ、最後までハッキリと完全なカタチでは聴こえてこないのがどうなの?という感じではあるのですが、その「音」が未完成であるがゆえに逆に見えない未来へと続く道を感じる事ができたかもしれません。青春映画としてとても真っ当な作品でした。
[映画館(邦画)] 9点(2010-04-03 15:30:07)(良:1票)
125.  アンヴィル!夢を諦めきれない男たち
ヘビメタとハードロックとパンクの違いが全く判らない私でも、大きな共感と感動を得る事ができました。マイケル・ジャクソンの『This is it』と対を成すような音楽ドキュメンタリー。最低な状態の厳しさを実感しながら生きる男が、夢を諦められないままに足掻く様は、滑稽ながらも哀しく淋しく、そして美しく。こんなにも熱く友情を誇れる様が、なんて羨ましいんだろう、と。『少年メリケンサック』を地で行くような世界なのですが、事実は小説より奇なり、アレよりもよっぽど面白く感動的だったりします。映画は日本で始まり日本で終わり、そしてそれがこの映画に大きな感動をもたらしている事を考えると、この国の音楽ファンの懐の深さに対して改めて感心したりもするのでした。敗者がそれでも諦めずに賭けてゆく姿、むしろこれは日本人の心の琴線に触れるような物語(ドキュメンタリーですが)とも言えます。今年、いちばんの感動作でした。
[映画館(字幕)] 9点(2009-11-10 18:49:07)
126.  母なる証明 《ネタバレ》 
ポン・ジュノ監督お得意の、社会の下層の人々が、ただ足掻き続ける物語。英雄願望という点でも見事なまでに従来作から一貫しております。母は正義を貫いているつもりだった、そしてその姿は冴えないオバさんながらカッコいいとすら言える状態だった、でも、真実が明らかになった時に、何もかもひっくり返ってしまい、映画を捉える視点すらも変わり・・・。いや、正直なところ、真実の線はワリと予測されてはいたのですが、そこが重要ではなくてね、『ほえる犬は噛まない』あたりにもあった、価値観がコロリと転じる突き放した感じ、容易な感動を与えてたまるかとばかりにひっくり返すシニカルな感じに苦笑しつつ、今回もまた妙に感心せざるを得ないワケで。毎度の事ながら、その容赦のなさ加減に「監督、またキッツイわぁ」と。「覆水盆に返らず」とばかりに劇中何度もこぼれ、流れ出す液体、そして繰り返される、それを無駄に隠そうとする母の姿が切なく憐れです。息子の心の真実までも見えなくなって孤立したラストの残酷さ、救いのなさ、それがああいう明るい動のカタチとして表現されるあたり、この監督のアクの強い才に魅了されないワケにはいきません。ポン・ジュノこそは今や世界にも数少ない「戦う映画監督」、そこがとても魅力的です。
[映画館(字幕)] 9点(2009-11-02 20:17:11)(良:1票)
127.  ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~ 《ネタバレ》 
この監督の映画は80年代当時でも古臭く感じられてあまり好きでなかったりしたのですが、今、こうもきっちり普遍的な邦画の作りを見せられると、映画を取り巻く世界と自分の物の見方は随分と変容したのだなぁと感じます。安易に時代を追うよりも、真面目にきっちり作られた映画の方が安心して身を委ねられます。ここではカメラや美術、照明がガチッ!とプロの仕事を用意して、あとはもう役者の実力、役者同士の演技のぶつかり合い、戦い。結果は松たか子の一人勝ち。男に振り回されているようでありながら、実際に描かれるのは女の強さ、したたかさであって、当然彼女が優位に立つポジションであるにしても、他を圧倒する演技で存在感を示します。浅野と広末の二人だけのシーンのおぼつかなさ、拙さがあまりに残念に思えてしまう程に。広末がビジュアルだけで松に比肩する存在感を全く示せなかった、ゆえに松の内面の炎を強烈に光らせきれなかった恨みが残りますし、浅野や堤の毎度の延長線上の演技は、もっと他に適任者はいなかったのか?という疑問も残ります(一方、妻夫木の朴訥さは好感を抱きましたし、伊武と室井は見事にハマっております)。だけど、松の圧倒的勝利としてのバトルを見たという点では、これは痛快な映画と言えるでしょう。原作に上手く肉付けした脚本(私的にはもっとさちはカラリとドライであっていいとは思うのですが)を含め、スタッフが完璧な土俵を用意し、役者が勝負する映画として、その戦いを存分に堪能しました。
[映画館(邦画)] 9点(2009-11-01 21:30:18)(良:2票)
128.  空気人形 《ネタバレ》 
映画の価値って、見た時の状況やタイミングにも大きく左右されますね。私は東京に生まれ暮らして。この夏、自分的なキーとなったスポットはお台場と東京タワー、ついでに水上バス。これを見たのが豊洲で。そして今の半分ボケた父親との孤独な介護生活。どれだけこの映画にシンパシーを抱く事になったやら。不完全な器としての体に心が宿ることで、お互いに足りないものを補い、新たな創造に繋がってゆく、それが生命。そして、都市の、人の中に暮らしながら自分の存在をハッキリと確認できない、足りないものを抱えたままに過ぎてゆく人々の孤独が空気人形ペ・ドゥナに集約されてゆきます。心を持つ事の切なさ、つらさ、そして素晴らしさが、彼女の「透明な存在感」によって心に染み入るほどに繊細に織り成されてゆきます。象徴的に描かれてゆくフェイクたち。だけど、フェイクと本物は何を以ってそこに価値の差が存在しているのかを問いかけてきます。美も醜も生も死も自分のものとして演じられる唯一無二なペ・ドゥナという存在があればこそ成立した映画。また、彼女自身が作品として成立している映画でもありました。これまでのどの出演作よりもペ・ドゥナの映画で、そしてペ・ドゥナが映画で。
[映画館(邦画)] 9点(2009-09-26 22:31:06)(良:1票)
129.  G.I.ジョー(2009)
冒頭で「ナノマシーンで粉々さらさら~っていうの、キアヌの映画と思いっきりネタかぶりしちゃったね、あーあ」と思ったのも束の間、すぐにそんな問題じゃないわ、こりゃ、って。「くだらねー!」とか「バカでー!」とか心の中で叫びながら見てました。ロジャー・ムーアの『007』のくだらないトコを集めて濃縮したような映画。もうめちゃくちゃバカです。酷いもんです。『GI戦隊ジョーレンジャー』みたいな状態で、各国のスターがいいトシして何やってんの!ってカンジで。そして、そのバカさ酷さが、とっても爽快で。私が1点付けたロボ映画と9点のこれと、同じバカバカしい映画なのに正反対評価、一体どこがどう違うのかと言えば、映画のベクトルですかね。この映画は正義も悪も真っ直ぐ前向き一直線直情型バカ。映画が1つのベクトルでどーっと怒涛の如く激流下りなブロードバンドバカ。判で押したようなクサいドラマの羅列までネタでしょ?ワザとでしょ?ってカンジでツッコミがいのあるボケまくり映画。無理して実写と繋げようとしてやたらインチキくさくなっちゃってるCGまでバカっぽいですもんねぇ。たまにこういう激烈バカが登場してツボを押してきまくるもんだからハリウッドからも目が離せません。
[映画館(字幕)] 9点(2009-08-10 19:23:34)
130.  ターミネーター4 《ネタバレ》 
『T2』はなかったことにしてちょうだい派としては、これが正解と言うか、これこそが1作目の続編、あるいは『T2』の後半部分であるべきだったと思うのです。審判の日を経て、廃墟と化した世界で繰り広げられる人間とマシンとの戦い、ジョンとカイルの出会い。絶望の中の仄かな希望を描いたペシミスティックな物語として成立していた1作目の先にあるのは、当然こういう世界でしょう、と。でも、ここに辿り着くまでが長かったですねぇ。語られるだけの世界ではなく、実際にデジタル技術を駆使して視覚化された、圧倒的スケールの生身の人間とメカとの戦闘、やっと本当に見たい『ターミネーター』の続きが見られたという感じがしました。だけど、そもそも元々円環の次元を描いていた世界なのに、『T2』の、いきなり別レール敷いてみました、って状態から生じた幾つもの矛盾、疑問、それを修復するのに『T3』という存在を噛まさなければならなかったという混迷した展開は、今更ながら、1作目だけで良かったんじゃない?という気持ちも一方で捨てきれなくもないですが。更にこれから先、まだ描くべき事があるの?という感じもありますしねぇ。まだカイルを送り出して以降の完全な未知の未来、戦いの結末がありますか。
[映画館(字幕)] 9点(2009-06-06 20:19:29)(良:1票)
131.  ショウほど素敵な商売はない 《ネタバレ》 
『これがシネマスコープだ!』みたいな、前年に世にお披露目となったシネマスコープのサンプルみたいな映画。見事なまでに全編がシネマスコープのフレームのための画面構成になっていて、「ちょっとポーズとか人物配置とか無理してない?」みたいな微笑ましい状態も散見されます。最近のとりあえずシネスコサイズなだけって映画を作ってる人達は、こういう、きっちりフレームを使った映画を見てもう少し勉強して欲しいところ(最近は上下に映像があってもおかしくないシネスコが多いのよね)。さて、耳馴染みの深い曲達に彩られたミュージカル、モンローが主役かと思ったら違うんですね。一家族の歴史を描いた物語に、むしろジャマな存在? 女優的にはむしろミッチー・ゲイナーの方が魅力的でしたし(中学時代に母と映画館で見た『南太平洋』の彼女だって、見終わってから気付きました)。絆が断ち切られて壊れてゆく家族の姿から一転、ありえないような怒涛のハッピーエンドですが、素直に感動しました。ショウビジネスの世界の華やかさを通して、その中に生き続けた家族を魅力的に描いた一編でした。
[DVD(字幕)] 9点(2009-04-30 00:01:54)
132.  メリー・ポピンズ 《ネタバレ》 
「私の役は色情狂の女・・・もちろん現実は違うわ。メリー・ポピンズでもないけど」。私が映画好きになるきっかけとなった映画『大地震』でのジェヌビエーブ・ブジョルドのセリフ。34年経って、今更ながらその意味を考える私でした。以前、家に『メリー・ポピンズ』のサントラのLPがあって数々の歌には馴染んでいましたが(「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」だってちゃんと言えるんだから)、映画そのものにちゃんと触れるのは今になって初めて。見終わって、子供の時と大人になってからと、できれば二度は見ておきたかった映画だと思いました。絵の中の世界の楽しさ美しさや、煙突掃除のダイナミックなダンスなど、ワクワクしてくる、とても楽しい映画でしたが、一方で2ペンスに込められた重さ、その意味がとても重要な映画なのだなぁと。そういう見方になってしまうのは、やはり大人の目ゆえなのでしょう。父親が凧を修理するために使った2ペンス。親子の絆を取り戻すための2ペンス。そのヒントを与えたメリー・ポピンズ自身はあくまで自分の感情を最後まで抑えこんでいます。自分の役割を通す彼女の孤独に思いを巡らせると、ちょっぴり悲しい映画であったりもしました。ちなみに『大地震』でのジェヌビエーブは、しがない女優で、妻がいる男と不倫中の子持ちの未亡人なのでした。
[DVD(字幕)] 9点(2009-04-24 00:24:49)
133.  レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― 《ネタバレ》 
前作ラストでいよいよ赤壁の決戦だ!ってさんざん引っ張ったじゃないですか。だから今作は最初から赤壁の戦いがババーン!って来るのかと思ってたら更に引っ張る引っ張る。火計マダー?みたいな。その分、前半を彩りまくりな、今回主役?みたいな尚香たん大活躍エピソードが楽しかったワケですが(初っ端からサッカー&ヴィッキーで『少林サッカー』リスペクト?みたいな)。中盤は矢を集める孔明の策とか「くはー!やっぱ三国志おもしれー!」って。で、遂に来た炎上はアジア映画史上空前絶後な大スペクタクル、スーパーウーファー45分鳴りっぱなし。そのスペクタクルがハバを効かせ過ぎちゃってて、前作のキーになってた人々、関羽、張飛、趙雲はおろか、重要な周瑜、孔明、孫権までジミな扱いになってしまっているのはどうなんだろ?ってカンジですが(劉備は前作からしてジミなのでアレですが)、その分、尚香と小喬が目立って女のドラマとしての側面が強くなっているので、それはそれでいいでしょう。重要ポイントな風の表現もいい感じですしね。スゲー事になってる映画って感じなので、やっぱり大画面・大音響な映画館推奨。せっかくのウー先生の大爆発アート、DVDとかBDとかじゃ勿体ないデスヨ。
[映画館(字幕)] 9点(2009-04-11 19:47:42)(良:2票)
134.  プレイタイム(1967) 《ネタバレ》 
うわぁ、凄いや。ドリフと松ちゃんの笑いをブレンドしたようなのを70ミリ超大作として作っちゃうんだから。画面のあちこちに小ネタが仕込んであって、画面の端っこに映ってるちょいとしたモノまで可笑しかったりして、ああ、これを劇場の大画面で見たらあちこち頭を動かさないとならなくて大変だぁ、だからこそもっと面白いだろうなぁ、って。もちろん、単なるドタバタと不条理なだけの映画ではなくって、そこにあるエスプリ、「モダン」なセンスこそがキモなのですけれど。椅子と机とドアと壁と窓の映画で、過剰に進化(退化)したシステムとモノに翻弄される様をシニカルに描いておりますが、最終的にはそんな事よりパリ。ステキなパリ。そんなカンジ。映画はきっちり半分に分かれていて、前半が目的の相手と延々すれ違う男の話、後半がオープン日に大混乱に陥るレストランの話。前半のパントマイムのような面白さに比べて、後半は少々バタ臭い混乱劇でイマイチ?って感じですが、いつの間にか、なんとなくみんな幸せ、って展開に「ああ~、ステキなパリぃ~」って。だけど実は街そのものが映画のための作り物だなんてビックリ。製作された背景とは別に、映画そのものは贅沢でゆとりがあって、大作とは言っても過剰にゴテゴテ詰め込んだ今のCG映画みたいに無理矢理お腹いっぱいにさせられるモノとは違う次元の、これこそおフランスな味という感じでした。
[DVD(字幕)] 9点(2009-04-11 01:05:43)(良:1票)
135.  道(1954) 《ネタバレ》 
ジェルソミーナの表情がとても豊かで魅力的で、それだけで映画に流れる感情のゆらぎ、人生という道程での喜怒哀楽が伝わってきて、だからこそラストの切なさが沁みてきます。ひととき同じ道を行くザンパノとジェルソミーナ。他の道を歩めなかった、だけどそこにも幸せを見つけていた筈のジェルソミーナの悲しさ、その都度その都度、無自覚に道を外れ、遂には何もかも失ってしまうザンパノの弱さ。海が世界に境界を作り、そして海は命が生まれ、帰る場所。海に始まり海で終わるこの映画は、ザンパノの終点を示唆しているようで、この物語に相応しくも胸を締め付けられるような幕。祭りの道行く人の列、たびたびジェルソミーナの周囲に散りばめられる子供達、サーカスのテント、人々の言葉。全編に渡って示唆に富んだ映画でした。
[DVD(字幕)] 9点(2009-04-02 17:08:30)
136.  赤ちゃん教育 《ネタバレ》 
70年前のバカ映画。女ベルーシか女ジム・キャリーか、はたまた女ドレピン警部か女ラサール校長か、いやもうそれすら遙かに上回る超迷惑キャラなキャサリン・ヘップバーンが巻き起こすメチャクチャに大笑いさせて頂きました。最初こそヘップバーンのあまりの酷さにイラつきましたが、もう突き抜けちゃってるんで見ているうちに、いっそ清々しいと感じるほどの毒々キャラっぷり。一難去ってまた一難ではなくって、一難の上に一難を重ね続け、発端から延々と事件が事件を呼び続け混乱させまくった上で、最後の最後に全てを1つところに集めて落とすというスタイルは今見ても十分に個性的で魅きつけられます。全編疾走感があって次から次へと笑いを繰り出してくる状態は、現代のヘタなコメディよりもよっぽどノリが良いくらい。オシャレさやセクシーさもいいカンジに散りばめられて、自分の好みにピッタリのちょうど良さ!って映画が70年も前に作られてたんだぁ、って。好きだわぁ、これ。
[DVD(字幕)] 9点(2009-03-28 00:37:42)
137.  ベッドタイム・ストーリー
あらら、これは思わぬ拾いモノ。予告編で全部判っちゃうようなタイプのファミリー向け映画だと思ってましたが、予告編では全く触れていないホテルの経営と学校の閉鎖問題という背景があって、そこに様々な個性的な人間が絡んできて全く飽きさせません。映画全体には「大人の事情で子供につらい思いをさせちゃダメだよ」という至極真っ当なテーマや教訓の空気が流れているものの、そのクサさが全く鼻につかないのは、全編笑いに溢れているから。吹替版を見たので、ほぼ満席の映画館は子供達でいっぱい、彼ら、彼女達にウケまくること! 最初から最後まで笑いまくっていて、そして親達もウケまくっていて、みんながこのディズニーらしい夢や冒険の詰まった映画を楽しんでいるって感じがとてもいい気持ちでした。うわー、楽しい映画見てるよねー!ってファミリー映画を堪能させて貰った感じ。ガイ・ピアースはこんなところにそんな役で出てていいんかい、とも思いますが、まあ、いいんでしょう。あと、私はアダム・サンドラーとベン・スティラーとがごっちゃになっちゃうのですが、まあ、どうでもいいですか。吹替版は一部に英語ネタがあって意味が説明されていないのが残念ですが(ラジオから流れる曲がフレームやらエクスプロージョンやらな部分)、家族揃って見て安心満足な映画だと思います。この春の意外なベストムービーでした。
[映画館(吹替)] 9点(2009-03-22 17:53:43)
138.  ベンジャミン・バトン/数奇な人生 《ネタバレ》 
この映画の本当の主役は、あの雷に7回打たれたおじいちゃんですね。ハリケーンが近付く病院の一室から始まるこの映画は、人生を空模様によって表現しています。ほら、全編、空が印象的に描かれてるでしょ? 一定ではなくって絶えず変化していて、同じようでも実は全く同じ天気なんて一度だってない、人の一生もまた空と同様、激しく変化もするし、一人として同じ人生なんてない。ベンジャミンの特異に思える人生もまた、その一つのバリエーションでしかなくって、一人で生まれて一人で死んでゆく人間って孤独な存在が、他の孤独な存在と交わってゆくことで、この世界が織り成されてゆくんだよって、そんな映画。人生なんて空模様と同じ。だから、7回雷に打たれて、それでもずーっと生きてるあのおじいちゃんこそがこの映画のシンボル。ホントは映画の中では6回しか打たれてなかったりしますが、きっとあと1回はワザと残してあるんでしょう。
[映画館(字幕)] 9点(2009-02-19 17:16:34)(良:1票)
139.  K-20 怪人二十面相・伝 《ネタバレ》 
良く出来てます。深みは全くないけれど、こんなベタベタな娯楽映画に深みなんて必要だとも思いませんし。アメコミものみたいな世界ですが、ヘンにドラマ性高め過ぎちゃって、爽快感もクソもなくなっちゃってるようなヘタなアメコミものよりもずっと楽しめます。何より、ここには体を使ったアクションが生み出す気持ち良さっていうのがありますし、ここ一番ってところでキチンとここ一番な展開を見せてくれる、っていうのが気持ちいいです。第二次世界大戦を回避した日本、っていう設定が凝っていて「なんとなく、感覚的に、見立てて」ではなくって、ちゃんと隅々までCGとセットで作り出されている世界観が魅力的です。小林少年が最後までいけ好かないヤツだったりするのは、ちょいとアレですが(明智探偵に関しては、なんだか最初っから胡散臭いワケですが、結局コレは元々そういう映画なんですよねぇ?)、勇壮にしてゴージャスなテーマ曲に乗せてガンガンとアクションシーンが展開されると、日本映画でもできるんじゃん、単に今までやらなかっただけなんじゃん、と。このレベルで安定して日本映画のヒーローアクションものが出てくるのならば、別に日本人の方を向いてないようなハリウッドものは要らないんじゃない?くらいに思ったのでした。実写の強みを感じさせてくれる映画です。
[映画館(邦画)] 9点(2009-01-05 20:40:43)
140.  レッドクリフ Part I 《ネタバレ》 
すんません、私の『三国志』の知識はゲームの『真・三國無双』シリーズが全てです。小喬も戦場に出て行って扇を振り回して「敵将!討~ち取っちゃった」とか言うアクションゲーム。1から5まで、猛将とエンパも含めて制覇しておりますが、それはまた別のハナシ。風説の呂布とか孔明の罠だとか言っちゃう、程度の低いバカです。映画見て、趙雲、張飛、関羽かっちょえーっ!尚香たんキター!孔明の罠キタ!って心の中できゃーきゃー言ってるという密かにとてつもなくバカ、という状態に陥っておりましたが、多分、なんだかそれで正解。『真・三國無双』シリーズファンの方、ご安心下さい、アレの映画化と言ってもいいような世界(暴言)。そりゃ、TOKIOのリーダーみたいな顔の曹操は小物感漂ってるカンジがしちゃいますし、トニー・レオンの周瑜・・・うーんうーん・・・って状態ではあるのですが(あと孔明ビームとかももちろん出てきません)、すげー!こんなのをマジで実写でやっちゃいますか!って合戦シーンの笑っちゃうくらいのスゴさだけでめちゃくちゃ楽しめました。逆にゆったりとしたドラマシーンなどは『三国志』キャラに思い入れがないとちょっとツラいかも?という気もしないではないですが。決して西洋の史劇やファンタジーにヒケを取らない、東洋の血湧き肉躍るアクションスペクタクル。友人が「ウー先生」と呼ぶのに対して、私にとっては「鳩と教会と二挺拳銃のおっちゃん」でしたが「先生」と呼んでもいいかも。もうこうなるとファンタジー&スペクタクル色がもっともっとガン!と強くなる続きをさっさと見せてくれ!ってところですが、半年待ちですか・・・
[映画館(字幕)] 9点(2008-11-01 20:37:20)(笑:1票)
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