1421. の・ようなもののようなもの
《ネタバレ》 オリジナルも特に感動的なストーリーがあるような作品ではなかったです。でも私はあの時代(1980年代初頭)の空気感(の・ようなもの)を表現している映画だと解釈し、その解釈に納得していました。 で、本作ですけど、オリジナルの後日談的な作りになっていて、オリジナル同様に特に感動的なストーリーがある訳ではありません。敢えて言うなら、肩の力を抜いて生きている主人公(松ケン)が今の時代らしいと言えなくもない。でも、オリジナルのように時代を表現しているとは思えず、ユルい映画の範疇にしか収まらなない印象でした。つまり、何がやりたいかよく分からん映画でした。 北川景子さんは良かったです。美人が美人を鼻に掛けずに美人を演じると魅力的です。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2017-01-16 02:32:18) |
1422. グランド・イリュージョン
《ネタバレ》 けっこう深いストーリーですが、説明不足とネタばらしの順序に瑕疵があり失敗気味です。 ルパンと銭形のような追いかけっこ。ここでマジシャン側の目的が見えません。実は魔法使いになりたかったと云う動機に非現実な飛躍を覚えました。能無し刑事が魔法使い組織「アイ」の一員だった(=魔法使いだった)のですが、彼が正体を隠して暗躍した動機も最後に明かされます。これがとても単純な復讐(親の仇)で、魔法使いならもっと楽にやれただろうにと思われました。マジックのネタばらしの現場で復讐を完遂したかったようですが、リスキーな綱渡りです。私はあの刑事がどのようにして「アイ」の一員になったかにとても興味を覚えましたが、そこは省かれていて残念でした。総じて、ネタばれしない丁寧な脚本が却って満足感を減衰させたって意見です。 余談。ルパンの盗みのテクニックって、マジック的要素が強かったのだと再認識しました。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-11-03 07:13:01)(良:2票) |
1423. インターステラー
《ネタバレ》 個人的な尺度でSFに成りきれない作品でした。その類い、多いのですけどね。タッチの重厚さや地球自体が抱えた病理的状況の描写は悪くないだけに、もっとちゃんとSFして欲しかったです。肉親の情が物理現象の絶対性を越えて世界を救う。口当たりは良いのですけど、都合良すぎです。フィクションだから嘘を付くのは構いませんが、その免罪符の使い方に拘わって欲しいです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-07-16 18:31:53)(良:1票) |
1424. ファイナル・カウントダウン
《ネタバレ》 劇場で観ました。改めて内容の無さに笑っちゃいますな。当時はトムキャットの飛翔だけで満足していたような。結局、何もしていないカーク・ダグラスとチャーリー・シーン。真珠湾への突入でリメイク希望。キャストはマイケル・ダグラスとマーティン・シーンで。 [映画館(字幕)] 4点(2016-06-28 03:47:34) |
1425. ANNIE/アニー(2014)
《ネタバレ》 1982年版には感銘を受けたので楽しみにしていたのですが随分と萎んだ印象です。細かい設定が現代用にアレンジされていますが原型は同じ。なぜ見応えが違うのかは、ラストシーンで分かりました。82年版のアニーには富豪の養女に収まるだけの魅力と能力がありました。それは徹底したポジティブさ。前作のアニーなら、偽両親が「彼からお払い箱にされた」と言っても軽く一蹴したでしょう。そのポジティブな波動で周囲を啓蒙したり浄化したりすべき部分が薄い。文字が読めない設定もアニーのポジティブに翳りを落としていました。挙句、通信会社の社長さんは選挙戦を辞退してアニーのご機嫌を取ってハッピーエンドって、それでいいのか? 本作のアニーに「トゥモロー」は似合わないです。中盤以降、印象に残る歌唱シーンがほとんど無く、これがミュージカルだと云うことを忘れていました。これもマイナスポイントですね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-06-28 03:23:02) |
1426. エウロパ
《ネタバレ》 映像はドキュメンタリーもどきでした。それって「モキュメンタリー」って言うんですね。知らなかったです。撮影と編集には色々な試みが見られます。志の高い作品なのかも知れません。でも、面白くない。私はワクワクと云うよりイライラしました。理由は大きくふたつ。たいしたこと無い内容を勿体つけて引っ張っている感じが拭えないこと。それと乗組員たち。世界最高の人材を集めたらしいけど、とてもそうは思えませんでした。実際のエウロパにも表層下に水分があり、生命存在の可能性が言及されているらしいですね。そんなロマンを題材にしているのに、かなり安直なオチでした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-05-07 04:01:17) |
1427. ヒックとドラゴン2
満点を付けた前作に比べると格段に魅力が減じていました。率直に、作る必要の無かった続編だと思いました。もちろん観る側に取っての意見ですけど。お利口な若者のお話って、そのお利口さが特殊なものじゃない限りはツマラナイですね。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2016-04-24 03:53:43) |
1428. ジョーカー・ゲーム(2015)
《ネタバレ》 原作(「中野学校」ではなく柳広司氏の小説)にいなかったキャラが深田恭子さん。でも、この映画用キャラが主演みたいでした。なので原作はほとんど無視して作ったよう作品でした。 日本人スパイは主人公を含めて陰湿で暗い連中しかおらず、そんな陰気臭い奴らが典型的な帝国陸軍将官を凹ませても大してカタルシスがありません。峰不二子さんは付き合いが長すぎて飽きましたが、それを深田さんがやると新鮮でした。ダマされてもいいと思いました。(それじゃまるでルパンw) [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-03-31 01:38:56) |
1429. 世界にひとつのプレイブック
《ネタバレ》 一組のカップルが出来あがるまでの作品で、オリジナリティはその男女が精神に病歴を持つこと。 退院後も簡単に心の均衡を崩す主人公は見ていて辛かった。非常にやかましいのです。正直、この主人公が自分の近くにいたら困ると思いました。悪いことが起こりそうな予感もあって、緊張感とは違った意味で前半は居心地が悪かった。ダンスを始めたあたりから大騒ぎしなくなるのは、かなり都合の良いストーリーです。慰め合うのか、傷に塩を塗り込んでいるのか分からないような会話はコメディチックで新鮮でしたけどね。 彼女はダンス大会の出場を通じて彼が自分の方を向いてくれると思っていたようです。結果としてその目論見通りになった訳ですが、良かったねという以上のものでもない感想です。 ジェニファー・ローレンスはオスカーに相応しい存在感でした。特に胸元。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-03-28 01:37:55) |
1430. 映画 謎解きはディナーのあとで
《ネタバレ》 原作を読んだ作品の映画化は観ることにしていて、その習慣での鑑賞。テレビは未見です。ライトノベル的なノリの原作がそのまま映像になっていました。仰々しいアクションも付加されていて、そんな誇張を楽しむ作品なのでしょう。「謎解き」は強引な感が強く、観る側に挑戦させるような類いではないと思います(それは原作も同様の印象でした) 。 桜庭さんが北川さんの10倍くらい可愛らしく見えたこと、黒谷友香さんが私のタイプだと再認識したこと、二つも収穫がありましたw。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-08-09 10:17:15) |
1431. マイティ・ソー/ダーク・ワールド
《ネタバレ》 う~ん、観るところが少ない映画でした。主人公から敵役まで登場人物に魅力が感じられずストーリーも薄い。要所で効果的なのがすべて目くらましの幻術ってどうなのよ? 浅野さんも冒頭でお役御免になっちゃうし。唯一、ジェーンの同僚のメガネお姉さんが面白かったくらいですかね…。あ、部分的に印象に残ってるシーンはありますよ。マイクロブラックホール的な手榴弾、玄関脇にトンカチを掛ける主人公、エンディングで飛び跳ねてるアチラの猛獣。ね、3つもあります。映像は派手なので時間は潰れます。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-08-08 21:34:57)(良:1票) |
1432. 十戒(1956)
《ネタバレ》 私は宗教に関しては標準的なニッポン人(初詣は神道、葬式は仏教、オシャレな結婚式はキリスト教)なので良く分からんのですが、アチラの方は本作を旧約聖書を映像化した「ありがたい宗教映画」として見たのだろうか? それとも、優れた特撮に彩られた「スペクタクル映画」? モーゼの戒律として見せられるユダヤ教の教えに霊験を覚えない(多神教にして偶像崇拝しまくりのニッポン人な)ので、出エジプトはずっと後の中東問題の原因になったとしか映りませんでした。なんだか、一民族に都合の良い歴史を見せられたような、欺瞞さえ覚えてしまいました。たぶん、長尺な割りに言ってることは多くなくて、意義は別にして、面白くなかったからでしょう。まっ、スタンダードなニッポン人的宗教観を持つヤローの個人的感想ってことで…。ちなみに、期待した<失われた聖櫃>は見せて貰えませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-03-25 02:35:11) |
1433. ワイルドシングス
「過ぎたるは、及ばざるが如し」。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-02-27 01:23:07) |
1434. ドラゴンボールZ 神と神
ご多分に漏れず、私に浮かんだ言葉も「同窓会」でした。連載終了からすでに20年(!)が経過している訳で、「ジャンプ」で親しんだ者には共通する感慨でしょう。その同窓会に参加できることが嬉しかったです。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-02-17 23:30:42) |
1435. 宮本武蔵 二刀流開眼
《ネタバレ》 つまらなかったです。五部作の中央で「繋ぎ」以外の役目を果たしていない。途中から武蔵は出て来ず、脇を固める人たちの因縁を追いかることに終始します。それは原作通りなのだけど、自分が本作に求める「太い」物語が感じられません。サブタイトルで「開眼」を謳うなら、もう少しそれらしい演出が欲しかったです。任侠もので鳴らす前の健さんが演じる嫌味な小次郎が収穫と云えば収穫でした。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-02-11 02:31:33) |
1436. 大脱出(2013)
若い頃にお世話になった方々に会いに行ってきた。そんな感じです。不義理はしたくなかったもので。悪い作品とは思わないが、面白くは無かったです。この方向性ではかつてのような「勢い」のある作品は産みだせないと思います。 (アクションのキレだけを「勢い」と言ってる訳ではありません。念のため) [映画館(字幕)] 4点(2014-01-31 00:13:32) |
1437. プラチナデータ
《ネタバレ》 激しくケチを付ける部分もないんだけど、全体的にケチを付けたくなる映画でした。あんな高級なシステムを使いながら逃走する二宮クンを確保できない警察の不手際とか、たいして重要とも思えない多重人格とか、真犯人のオチとか、どうも軽くて薄い見応えが残ります。意味なく長い追いかけっこも作品の質を落としています。原作は未読ですが、映像化によって強調されるべき「説得力」が、逆に機能しているのではないかと思えます。プラチナデータのオチも一瞬は「なるほど」と思ったのですが、3秒後に「またか…」に変わりました。権力構造をやり玉に上げる展開が安易に思える訳です。犯罪捜査の被疑者特定にDNA情報が寄与するのは喜ばしいことだと思うのですが、本作のように安易に冤罪が確定するような運用を見せられると、肯定も否定も出来なくなります。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-01-28 01:51:56) |
1438. ジャッキー・コーガン
《ネタバレ》 チンピラが賭場を襲って金を強奪し、雇われた殺し屋(=ブラピ)が落とし前を付ける。クライムサスペンスの体裁だけど、特ににハラハラもドキドキもしない。どぎついバイオレンスシーンはあるけど、どちらかと云うと淡々と、こぢんまりとストーリーが進む。 通常、ビジネスの失敗は金で解決します。たくさん払わされたり、あるいは払ってもらえなかったり。でも、本作の業界では命で払わされたりする訳ですが、映画の世界では見慣れた光景なので何をメッセージしているのかが読みにくい。原題の「Killing them softly」は経済社会で人を葬るときに使われる言葉のような気がします。リストラとか左遷ってことです。本作の「落とし前」もそれと同じ感覚ってことなのかな。 「アメリカは国じゃない、ビジネスだ」という台詞は印象には残ります。「国」は国民を守るための仕組みだけど、仕組み自体に「弱肉強食」が組み込まれているという意味だと思います。だけど、それは別にアメリカだけの話じゃない。それなりに経済が発達している国なら、どこも同じですよね。よく分からん作品でした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-01-28 00:41:36) |
1439. キツツキと雨
《ネタバレ》 「南極」と「横道」を先に観ていたので期待感がありましたが、私にはイマイチでした。会話がもどかしかったのです。冒頭の「本番中なんで…」「はい?」を何度も繰り返したり、小栗クンが自分の立場をいつまでたっても説明しない辺りがそれです。常識的な手順から外れたやり取りだと思います。かなり無理矢理にコミュニケーションを停滞させて、ストーリーを作っている気がしました。 小栗クンが悩んでいる理由も良く分からなかった。低予算映画を押し付けられた代打のカントクなのかとも思ったけど、そうでも無いみたい。自信が無かっただけなんですかね? 自信が無いのは内面の問題だから仕方がないとしても、それが本作のように現場で態度に出たら大問題で、ありえないシチュエーションを設定していると思います。 地方の方が「物珍しさ」で映画に協力するのは分かります。時間に余裕があればみんな協力するでしょう。でも、それで成立する映画って云うのもどうかと思う。 気難しいこと言ってますが、気になるところがいくつかあって、この監督の持ち味が本作に関してはマイナスに映りました。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-01-26 23:47:48)(良:1票) |
1440. ストロベリーナイト
《ネタバレ》 読み易いことが好感で原作は全部読んでいました。ドラマ向けの話だと思っていたら、案の定ドラマになりました。私の映像化の興味は姫川玲子の役作りで、竹内結子はハマリ役だと思いました。 敬愛する美人上司を心配して追いかけたら、その人のカーセックスを見せられる。原作では寸でのところで未遂に終わった記憶があったけど、こちらは菊田クンが落胆するに十分な描写でした。姫川が刑事をやっている動機、彼女がヤクザに魅かれた理由、警察内部の人間関係と職務意識。その辺りが上手く噛み合えば奥行のある話なんだけど、本作は消化不良、と云うより菊田クンの不憫に塗りつぶされた感じです。 カタチとしては「姫川班最後の事件」ですが、内容は姫川班のお話ではない。本作唯一の青空の下で菊田クンはスッキリしていたけど、観ている方はスッキリしないです。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-01-17 01:41:38) |