141. タッカー
こうした夢と人情味のあるアメリカ映画をもっともっとたくさん観たいと私は思いました。 9点(2003-01-04 17:43:44) |
142. グッドモーニング・バビロン!
うーん、一体どうしたんだろうか、タビアーニ兄弟。こんな題材だったらきっと素敵な映画になるはず、と思ったら肩透かしを喰わされた。彼らだけではない。80年代前半頃まであれほど輝いていたオルミもベロッキオもフェレーリも、そしてベルドリッチも突然急速に光が失われていったのはなぜだろうか? 6点(2003-01-04 17:35:46) |
143. ブロンコ・ビリー
『センチメンタル・アドベンチャー』と並んで私が一番好きなイーストウッド作品。DVDも最初に買ったし。何よりもこの映画のいいところは、誰も死なないこと。悪者も他の作品と違って間が抜けていて、どこか憎めない(ただし、途中出てくる悪徳警官は除く)。ロード・ムービーや西部劇、人情劇、コメディ、恋愛劇といった様々な要素が旨く溶け合った逸品です。 10点(2003-01-04 17:16:51)(良:1票) |
144. 愛の亡霊
大島渚って、スキャンダラスなとういうか、いつも異端な映画ばかり撮っているイメージがあるけれど、これは彼の映画演出家としての実力を十二分に示した傑作だと思う。「おお、やればできるじゃん」と思っていると『戦上のメリークリスマス』や『マックス、モン・アムール』と続くから、まあこの人らしいんだけど。 10点(2003-01-04 17:05:31) |
145. 一条さゆり 濡れた欲情
登場人物の「やるせない」感じを神代独特の「投げやり」なカッティングと演出で捉えた傑作。ラストで伊佐山ひろ子が見せる芸とその終わらせ方には、開いた口がふさがらなかった。 10点(2003-01-04 16:48:21) |
146. ピアニストを撃て
映画への憧憬が高じて、気の合う仲間と和気あいあいと作ってしまったかのような楽しい一品。シャルル・アズナヴールって、ジャン・ピエール・レオもそうだが、監督のトリュフォーにけっこう似てるよね。 9点(2002-12-27 17:51:25) |
147. 殺人者たち
片田舎の街の食堂にある男を訪ねて二人のやくざ者がやってくるというヘミングウェイの傑作短編小説の設定だけを戴いた犯罪映画の傑作。ヘミングウェイ作品の映画化としてもホークスの『脱出』に次ぐ出来栄えでは。とにかく、ドン・シーゲルのシャープな演出に応える主演のリー・マービンがすこぶるカッコイイ! そういえば、あのレーガン元大統領が出演していることでも話題になりましたなあ。 9点(2002-12-22 15:13:20) |
148. 汚れた血
人差し指を口に当てるという主人公のたった一つの仕草が忘れられない。恐らく監督のカラックス自身も2度と撮れないであろう青春映画の傑作。伝統と新しさとが交錯するところが映画ファンをくすぐる。この後のカラックスと主演のドニ・ラバンが、今ひとつパッとしないのは、この映画の輝かしき成功に引きずられているからではなかろうか。50歳を超えた頃にもう一度この二人のコラボレーションを観てみたい。 9点(2002-12-22 15:00:08) |
149. 恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ
最近では、JAZZを歌う映画女優というと『タクシー・ドライバー』に出たシビル・シェパードが有名だが、本作のミッシェル・ファイファーもなかなかどうして、いいもんですなあ。思わず私もサントラ買っちゃいましたよ。「My Fany Valentine」最高!彼女本格的にアルバム出してくれないかなあ。ところで、この映画には気になる女の子がもう一人。そう、オーディションで「Candy Man」を歌ったちょっと素っ頓狂な娘。映画ではもう1度出てきて、J・ブリッジスと会話をするんだけど、その時の彼女の滑稽だが孤独感を漂わせた話しっぷりがなんとも切ない。思わず「俺が面倒みてやろう!」って言いたくなるです。 9点(2002-12-13 21:57:02) |
150. 合衆国最後の日
リンカーンと並んで史上最も良心的な大統領であるチャールズ・ダーニングが、冒頭ヒゲをそっていて、誤って頬を傷つけた時から、アメリカの新たな悲劇が幕を開ける。今観ると、エンディングに歌われる曲の歌詞がアメリカの行く末を本気で嘆いているように思われて仕方がない。 9点(2002-12-13 21:15:34) |
151. 眠れる森の美女(1959)
ディズニー・アニメの最高傑作。特にダンス・シーンが素晴らしい(今のスタッフにはちょっと見習って欲しいです)。うちのカミさんに言わせると、「シンデレラ」や「白雪姫」と違って、自ら馬を駆って、お姫様を助けに行くから良いのだそうな。たしかに他の王子様って何もしないよねえ。 10点(2002-12-13 20:08:51) |
152. バニシング・ポイント(1971)
ディズニー以外で初めて映画館で観たアメリカ映画がこれ。以来、破滅的な主人公たちを描くいわゆる「ニューシネマ」に嵌まる。でも、なぜだろう?本作もそうだが、彼らは最後の時が来ても不思議と笑っているんだよなあ。 8点(2002-11-29 20:36:40) |
153. 華麗なるヒコーキ野郎
この間も衛星放送でやっていたのでつい観てしまったが、いいよねえ。特にドイツの撃墜王との一騎討ち。こんな夢のある男と男の戦いがかつてあっただろうか?宮崎駿の『紅の豚』は、もう少しこの作品を見習って欲しかった。 9点(2002-11-27 21:04:35) |
154. バイオレント・サタデー
公開当時『コナンPART2』と一緒に観た。併映の軽やかさと比べてペキンパーの遺作は、なんだかいつも以上に重苦しい感じがした。それでも、TVモニタ画面を多用し、複数の場所で同時に起きていることを巧みな編集で上手く見せていたと思う。当時流行っていたMTVのクリップ映像とは一線を画した本作では、いわばペキンパー最後の「意地」を見せてもらったような気がした。 8点(2002-11-26 21:28:45) |
155. フレンチ・カンカン
芸の厳しさも、恋の厳しさも、そして人生の厳しさも全て、ルノワールは、上質なエンタティメントを通して教えてくれる。観終わった後に思わず"ブラボー"と喝采をあげたくなる映画。 10点(2002-11-26 20:56:05)(良:2票) |
156. ピストルオペラ
もう映画を撮らないのでは、と清順ファンを不安がらせたが、10年ぶりの本作は、期待に違わぬ(というか、いつもこの監督はひとをくっている)美酒となった。見方を変えると、江角マキコを平成の映画女優の星とするための一大特訓映画ともいえるが、彼女の頑張りぶりを見るだけでも酔える。とかく監督のやりたい放題が一部批評家からやり玉に挙げられたりもするが、はっきり言って、これでいいのだ! 9点(2002-11-26 12:07:19) |
157. オズの魔法使
悪い魔女の魔法にかかって、お花畑で眠りこける主人公たちを救うもの、これぞ、ハリウッドの雪! 9点(2002-11-20 17:36:19) |
158. ニノチカ
ルビッチはどんな些細なことでも、映画となればいっさい手を抜かない人だ。今回は、笑わない銀幕の美女ガルボをいかに笑わせるかに心を砕く。それがこの映画の真の見どころだと思う。 9点(2002-11-20 17:31:58) |
159. 白雪姫
良い映画には、作者の「想い」を通り越した「祈り」が感じられるものだが、この作品が正にそう。冒頭からディズニーの祈りがひしひしと伝わってきて、それだけで涙してしまう。果たして、彼の祈りは結実して、大いなる賞賛とその後の数多くの名作が生まれることになるのだが。ちなみに、ラストシーンでは、3歳のわが娘も私の腕をぎゅっと握ったまま離さないほど感動してました。 10点(2002-11-20 17:21:34) |
160. 月世界旅行
ファンタジー=映画。全てはメリエスから始まる。SFはもちろん、ミュージカルもサスペンスもコメディもあらゆるジャンルがここに揃っている。百年立っても色褪せぬ、ってもちろん白黒だけど。 10点(2002-11-20 17:07:56) |