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フィンセントさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 202
性別 女性
自己紹介 閲覧&良票を入れて頂いた皆様ありがとうございます(*^-^*)
良票を頂けると励みになります!作品に対する意外なヨミと、読んでいて楽しいレビューを心がけています。楽しんでいただければ幸いです☆

ジャンルを問わず鑑賞していますが、ホラーを観るときは手で目を覆って指の隙間から観ますw

★好きな俳優★
M.ファスベンダー、E.マクレガー、J.ロウ、D.クレイグ、O.ブルーム、ジョナサン・リース=マイヤーズ・・・・・はい、そうです。イギリス俳優好きですw
さらには、ドナルド・サザーランド、S.ブシェミ、M.フリーマン、フランコ・ネロ、B.ウィリス、H.ジャックマン、C.イーストウッド、女性では、ユマ・サーマン、M.ジョヴォビッチ、C.セロン、A.セイフライド・・・などが好きです。

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141.  バースデイ・ガール 《ネタバレ》 
ニコールキッドマン出演で、WOWOWでの紹介では「異色サスペンス」とあったので、ヒリヒリするようサスペンスを期待したものの   ふたをあけてみれば、ダメンズとグルになって主人公からオカネをまきあげようとした美人局の下世話な物語というだけであった。   ニコールにどこかそれでも人情的なものがあればよかったものの、だまされて傷ついた主人公に追い討ちをかけるようなアクタイをついたり、自分にほれてるのをいいことに、都合次第で主人公をいいように扱って、人として完全にアウト。  ユーモアとかがあって、憎めないところがあるとかいうこともなく、もうとにかく、「迷惑な女」キャラ200%なので、嫌悪感しか感じられない。   一方の主人公も、パっとしないし、いやそのパっとしないという”非モテ”の要素が味になってるなら好感度が上がるのだが(たとえばジャック・ブラックみたいな)、本当にパっとしなくて、TVのニュースで「女性関係がうまくいかず引きこもり家であやしいDVDを500枚所持していたロリコンの犯人」の像にありがちな風体で、主人公は主人公でまた、激しい拒否感を覚えた。   ヴァンサンカッセルも、とことんヤなヤツで、ヤなことしかヤらなかさないしで、手の付けようがない。  これも、ヤなやつならヤなやつで、徹底していれば気持ちがいい(たとえば「イングロリアスバスターズ」のクリストフヴァルツみたいな)のだが、ヤることの悪さがチンピラレベルでチープすぎてガッカリなのである。   ということで、     ♪どーのーキャラ見てもーきーらいだなー   (ちょうちょのメロディで)
[CS・衛星(字幕)] 2点(2018-03-31 18:36:33)
142.  フライト・ゲーム
身内を失って心の傷を追って依存症をわずらっている人間が「この飛行機に犯人がいるー!」と主張して大暴れして、逆に「それってお前がPTSDで、妄想にとりつかれて勝手にそう思い込んどるだけやろ!」と乗客から総スカンくらっちゃう   という本作の展開は、私の大好きな映画「フライトプラン」を彷彿させ、しかし「フライトプラン」ほどPTSDっぷりが描ききれておらず、孤軍奮闘を応援したくなる感がないのが「フライトゲーム」である。   また、座席のそばにたまたまいた女性が、事件にまきこまれつつも、主人公の味方となって、一緒に戦ってくれる   という本作の展開は、私の大好きな映画「ミッション:8ミニッツ」を髣髴させ、しかし「ミッション:8ミニッツ」ほど、女性と主人公が深くつながりあうこともなく、結局ただ近くの席にいた親切なオバチャンというだけで終わってしまっているのが「フライトゲーム」である。   すなわち、既存の映画のデジャブ感がすさまじいわりに、不発に終わっているのが「フライトゲーム」なのである。   リーアムニーソンとジュリアンムーアがもったいないことになっているのが「フライトゲーム」なのである。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2018-03-31 17:51:10)
143.  スノーピアサー
見終わってもう随分たつのだが、いまだに記憶に残っているのは窓から出された腕が寒さでコチンコチンになってポンってたたいたらカチンって折れるという愉快な場面と、ティルダ・スウィントンの破天荒な怪演。  ティルダはもうね、魔女とか、女王とか、そんなの序の口で、背中に羽がはえちゃう現代に生きる堕天使とか、生き血を求めさまよう現代に生きるドラキュラとか、破天荒な役になればなるほど、さえわたる女優なんですね。  そんな彼女が、この映画ではもう完全にメーターの針ふりきっちゃってます。映画の中で走り続ける列車よりも、飛ばしてます。  地球をまわる列車が舞台ですが、一周まわってくる頃には、線路の上に大量の雪が降り積もってるだろうに誰が雪かきするんじゃい、雪かきせんで列車とおれるんかい、みたいなツッコミどころが大盛りサービスなんですが、この映画、ティルダを見るためだけに、また見直してもいいなと思う。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2018-03-29 18:50:33)
144.  17歳の肖像 《ネタバレ》 
中二病ヒロインと、ロリコンおやじの物語。  ヤク中のように怪しげに目がすわっているピーター・サースガードは、「フライトプラン」や「スケルトンキー」などタチの悪いペテン野郎役が多く、彼がヒロインと恋仲になった時点からこれを恋愛映画とは見ず、この映画のカナメは このオヤジがどれだけの大悪漢かを見せるところだろうと思いきや、若い女に手を出してばっかの懲りないおやじという、なんともいえない小物だったというまとめかたにガッカリでしたね。  彫刻家のロダンが42歳時に付き合いだした愛人カミーユはその時19歳で年齢差24だったが、10年愛人としてずるずるとつき合わされ破局した後は、彼女は精神を病み、彼女自身も彫刻家だったがその道も失い、一生結婚も恋愛もせず、家族とも疎遠になって一生を精神病院で終えた悲劇のヒロインで、ロリコンおやじの毒牙にかかった少女のストーリーとしては彼女のほうがよほど面白い。  まあ、冷静で学問を崇拝する校長にエマトンプソン、そして夫に何度浮気されようとヒョウヒョウとしている仙人のような妻にサリーホーキンスを配置するあたり、この映画は、中二病のヒロインの更生物語にしたかったんだろうなとも思うが、更生を描くところが10分足らずで、「そこはダイジェストかい」って思うほどあっけなかったのが雑な印象。  タイトルで「Education」って言ってるくらいなのだから、映画としてはミニマムな95分のせめて3分の1くらいは更生の過程をしっかり描いてくれないと。  これでアカデミー賞で作品賞を含めいくつかにノミネートされているというのもよく分からない。アカデミー賞って、作品賞のノミニーにちょくちょく10代の主人公の甘酸っぱ系の作品を選んできますけど、10代の青春物語ってだいたいたかがしれている(恋愛、学業、友達、家族という4大要素をねりこんで最後はハッピーエンド。)ので、10代モノはもともと苦手の領域ですね。  この映画は、大好きな英国が舞台だというから鼻をつまんで見ましたけど、想像以上に酷かったです。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2018-03-21 07:04:36)
145.  マリアンヌ 《ネタバレ》 
期待はずれにして、オチは想定どおり。まことに退屈な作品である。  基本的な話しになるが、スパイ映画においては、敵が「おまえスパイだろ」と見抜く(あるいは見抜こうとする)場面での緊張感あふれる場面をいかに演出するかが、重大要素の一つだ。  で、この作品において「おまえスパイだろ」をやる役者が、アウグスト・ディールという脇役名人俳優。 実はこの俳優、「イングロリアスバスターズ」でも、ドイツ軍人役として登場していて、居酒屋で密談を交わすスパイたちを見抜いて「おまえスパイだろ」をやっている。 イングロリアスバスターズの、あの居酒屋でのシーンはスパイ映画の「おまえスパイだろ」の名場面の1つだと評価しているのだが、一方の「マリアンヌ」では同じ役者を使って、同じ行動(「おまえスパイだろ」)をやらせていて、どんだけ緊張感あふれる展開にさせるのかと期待させておいて、いまいち盛り上がらないままサラっと終了する。 これはもう、最高級のコーヒー豆と、お高いコーヒーカップを用意しておきながら、焙煎作業で失敗して最悪の味になっちゃったコーヒーみたいなものですよ。  そこですでにテンションは下がりまくりです。  そして、”美しき女スパイと、それを知らずに結婚する軍関係者。ふたりの未来の行方は?”っていう物語については、「マリアンヌ」と同じ2016年に公開されたレベッカ・ファーガソンの「愛の亡命」(日本劇場未公開)と同じ設定で、テンションが下がっている状態で「うん、でもまぁすったもんだやったところで結局、女スパイは彼と共に幸せに暮らしましたとさってならないんでしょ、選択肢は死しかないんでしょ」って思いつつ最後まで見たら、やっぱりそうなるんだから、もう、3点で精一杯です。  記憶に残っているものといえば、コティヤールが着てた衣装がどれもこれもテロテロのシルクだったなぁということだけ。 とにかく、ドレスやナイトガウンのテロテロしたシルクのツヤしか思い出せない。私の脳内では「マリアンヌ」=テロテロのシルクの映画、っていうイメージ。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2018-03-19 11:32:56)
146.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
ミュージカルにしては、あまり盛り上がらないナンバー、おとなしいダンス。  でもミュージカルにしないと、魅せにくい ありがちなストーリー。  このジレンマのぬるま湯に上映時間の9割ほど浸かっていた。  最後の二人の再会のシーンで、ライアン君のピアノに乗せて「これまでの二人が、もしこうだったら・・・」という 妄想ワールドで観客をイッキに引き込む演出だけは秀逸だったもの、結ばれることのなかった二人が最後に微笑みを交わすエンドとか、うん、やっぱりありがちすぎて、結局ミュージカルでなんとか場を持たせてる作品でしかないと結論。  夢をもった二人。そして夢のために別れた二人。LAはそんなステキロマンスがそこかしこに満ち満ちています。ウェルカムトゥーハリウッド。ドリームズカムトゥルー!      うん、やっぱり浅い。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2018-03-09 13:31:06)
147.  オブリビオン(2013) 《ネタバレ》 
テッドの形や、テッド関連施設(スーツについたマークや監視施設のドアボタン)が、三角であったことに注目。 それら三角のマークは、この物語で描きたかったことをシンボライズしているのだ。  すなわち、ジャック、彼女の妻ジュリア、そして同じ職場の女クルーのヴィカ・・・NASAに努めるこの3人は、60年前、三角関係だった。 ヴィカは、ジュリアを愛するジャックに片思いをしていたということだ。  家に置かれた”夫婦2ショット”風の額縁入り写真も、60年前に宇宙人に拉致させる寸前に、宇宙船の中でジュリアが別室に入ったチャンスにヴィカかジャックに突然顔を寄せて、強引に撮影した2ショット自撮り(ジャックは「ちょっ・・・いきなり なんだよオイ?」と、ヴィカのほうに顔を向けた瞬間のショット)したものにすぎない。   60年後の現在、記憶操作をされたクローンのトムとヴィカは夫婦として監視役のチームとなっているが、途中でNASAの睡眠保管ケースにいた妻を見つけたトムがそのケースを基地に持ち帰ったとき、ヴィカは透明の扉を開けずに、彼を見て無言で涙を流す。 またヴィカは、ジュリアが目覚めたら彼女に謎の注射(ひょっとして恋路を邪魔する女を消すための筋肉弛緩剤か!?)を打とうともする。  ジャックもヴィカも60年前に宇宙人に拉致された際、記憶を消され、宇宙人と人類の敵味方の記憶を逆転させたクローンにされた。しかし、二人の心の奥に記憶された恋という感情は、クローンになった現在も完全に消すことはできなかったんですね。  ヴィカはジャックが夫という設定であることは、彼を愛する彼女にとっては受け入れることは容易、いやむしろ大歓迎なものだったのだろう。 だからこそジャックへの片思いの記憶が削除されて、ジャックと夫婦とされたリプログラミングもスムーズに成功していていて、ジャックとは違い、置かれた状況をありのままに積極的に受け入れている。  ひょっとしたら、ジャックが片思いの仕事仲間であることや、発見されたジュリアがかつての恋敵だと悟ってしまう瞬間があったかもしれない。 (特に透明扉で涙を流すあたりとか) が、それを頭の中で懸命に否定し<ジャック=任務を共同で行う夫><ジュリア=任務を邪魔する外敵>として認識することで、彼女は自分の女としてのプライドを保とうとすらしていたかもしれない。  しかしながらジャックは記憶を消されてもなお妻への愛情までは消せなかった。宇宙人のハイテク技術をもってしても消せなかった、その強固な思い。   この3人の恋模様に注目してね、ってことで、あの”▽”マークなのだ。 そう、だからこの映画は、SFの世界観で描いた、時空を超えるせつないラブストーリー。  レビューで、「ストーリーがよくわからない」という人達の多さに驚く。 こんなにシンプルなのに?なぜ?   ちなみに全てが解決してからラストで何食わぬ顔でヒョッコリ出てきたジャックのクローンである52番君。ジャックが時間をかけて築いたあの楽園の家と奥さんをそっくりそのままオイラがイタダキーって、ずるいけど、なんかにくめない。 まぁ亡くなったもともとのジャックもそもそもクローンだから、オリジナルのまま人工睡眠機に入っていたジュリアにとっては「まぁ、どっちでも同じかな♪(どっちもクローン)」ということで、見る側もなんか納得。
[CS・衛星(吹替)] 9点(2018-03-09 10:23:17)(良:1票)
148.  96時間 レクイエム
リーアムニーソンの娘が想定外妊娠。   彼女はそれをニーソンに黙っていて一人で悩んでいるが、刑事に追われるニーソンと学校のトイレで落ち合った際、個室トイレの中で突如ニーソンに妊娠を告白。   ニーソンはそんな娘を抱きしめるが、体育会系とーちゃんの脳内に、「妊娠した女性の体は気づかうべき」という思考回路はない。   母殺しの真犯人をつかまえようと、悪徳ロシア人のアジトに乗り込む際に、胎児の状態が不安定な妊娠初期の娘を同行させ、アジトの地下駐車場でニーソンとの通信係にさせるという、危険きわまりない仕事をさせるのである。母体のメンタルが胎児に与える影響など、体育会系とーちゃんにとってはおかまいなしだ。   さらに、そんな危険な状態においたものだから当然の流れで娘は真犯人に誘拐される。   するとニーソンは娘を人質にして小型ジェットで逃亡をはかろうとする真犯人を阻止しようと、ポルシェで飛行場の滑走路にツっ込み、車輪走行を始めて離陸態勢の飛行機にポルシェごと真横からヒット!  車輪を破壊し、ドカーン!! ! はらばい状態で急ブレーキがかかった飛行機は炎をあげながらガゴゴゴゴゴゴゴ・・・とぐるんぐるん回転しまくる。   ヤッタ!という表情のニーソン。しかし、娘のおなかの赤ん坊も、遠心力で胎内でぐるんぐるんはじき飛ばされているであろうことは、体育会系とーちゃんには想像することは不可能だ。  逃亡は阻止できたものの、胴体着陸の衝撃で、外部からの精神的&肉体的衝撃は避けねばならないデリケートな妊娠初期の妊婦はジェット機の中で座席からスっとび、真犯人にバシバシぶたれたり、銃をつきつけられる事態に。   娘が妊娠していることなど、娘を助けることだけを考えている熱血体育系パパの脳みそからは、完全にはじき飛ばされているのである。    かくして精神的・肉体的にもヨレヨレになった娘であるが、無事最後の場面では海辺で娘とニーソンは妊娠について話し合う。しかし。   「ママは殺されてしまったけど、今おまえのおなかの中にいるのはママのDNAが入っているわけだ。  つまり、唯一ママがいたことを存在する証明だよ。 だからパパはおまえにぜひ産んでほしい。 きっとその子はママの生まれ変わりだから。」   くらいのことを言ってほしかったが   実際は   「パパは寝ないで考えたんだが・・ ・・・       この件はおまえたちに任せるッ!!」       やっぱり熱血体育会系元CIAパパは、そのキャラクターどおり”家庭人”ではないということが立証された本作であった。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2018-02-23 08:20:06)(笑:1票) (良:1票)
149.  デジャヴ(2006) 《ネタバレ》 
「主人公が死んでも、スペアがありますので、ヒロインは孤独にはなりません。」的な変化球ハッピーエンドは、けっこう好きだ。  ネタバレになるのでタイトルは伏せるが、某有名ハリウッド俳優(T.C.)主演のSFでも、「主人公は死んだんですけど、クローンがあるので、ヒロインは大丈夫です」というオチだったが、こういう「どうせ主人公は死なないでしょ」という予想をくつがえしながら、後味は悪くないような構造。  とはいえ、ダグが美女を救うために過去に戻るのはいいけれど、彼女を小屋から救出したあと「さぁて、助けたここからがお楽しみ。どこからおさわりするかな」といわんばかりに動揺する彼女を早速ハグしたり、彼女の部屋で彼に向けられた銃をとるために普通に銃をとればいいものを、ゴルフのインストラクターが生徒の腰を指導と称してねちっこく触れるノリで、まずは彼女の手をゆっくりネトネトとこねまわすようにいじくったり、いやーキモイ!それ目的かこのエロおやじ!ってかんじです。  船の上でのキスも「それやっとかないと、タダでは死ねねぇ」的に見えて、いやー、もう、ヤレヤレですよ。   それはさておいても「メモを送りたいんだ」といえば、ちょうどメモがはさまるサイズの、前後からきれいに挟めるプレート装置があったり、「自分が過去にいきたいんだ」といえば、デンゼルサイズの人間を3方向から囲めるプレート装置があったり、なんかもうそういうの前提でトントンと進むのはイラっとするんだが、ブラッカイマーが製作だから、そうか、そういうことか、と、なんか納得。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2018-02-09 14:59:45)
150.  ヘアスプレー(2007) 《ネタバレ》 
この映画では「コニー・コリンズショー」は最後、黒人と白人が一緒に踊り白人至上主義のヴェルマはクビになって追放!メデタシメデタシ!なエンド。  でもこのショーのモデルになっていた実在の60年代の番組「バディ・ディーンショー」(映画同様2時間ワクで週6日放送されていた大人気番組)では司会者が黒人に対する差別化廃止を訴えたとたん番組が打ち切られたという真逆のバッドエンドだったのだ。  2枚組DVDの特典disc2をぜひ見てほしいのだが、オリジナル版を作ったジョンウォーターズが、その司会者を中心とした出演者(当時は高校生。今はおじいちゃん&おばあちゃん)の同窓会(そんなものがあったとは)で、その番組の不幸な顛末を聞いてこの作品のストーリーを思いついたそうな。  なるほど、それを思えば、社会的マイノリティを描かせたらピカイチのジョンが「美男美女がウケるティーンの番組でもし、チビデブが支持されていたら?」「黒人差別を廃止できず強制終了された番組がもし、黒人差別を廃止を受け入れていたら?」・・・といった、マイノリティーのポジティブな”if”を映画の中で現実化させたらさぞかし痛快になる。   ということで生まれたこのステキなストーリーだが、オリジナル版はB級味こってりだったので<知る人ぞ知る>な作品だったところ、後に舞台でミュージカル化されて知名度がアップ、そしてその<多くの人が知る>ミュージカル舞台版を映像化した今作は、ユニークな物語に実力派ベテラン俳優団と若手新人団が見事に融合した傑作だ。 しかも舞台版よりも多くの曲が追加され、躍動的なダンスシーンのオンパレード。それはアダム・シャンクマン監督が以前はダンサーで振付師でもあったことから来るそうで。とにかく痛快で”動的”な作品なのである。  かくして大量のダンス&歌が詰め込まれていたわけだが、私はまだまだ、あと5曲くらい増やしてくれてもまったく飽きないくらい。ゴスペル、ロック、モータウン、R&B、ラテン、ビッグバンドジャズなどなど・・・カラフルなケーキやお惣菜が食べ放題のように次々と目の前に並べられているような気分になる。  ジョントラヴォルタは、ママ役のオファーが来た時「女装した男じゃなくて本当の女に見えるようにメイクして」と条件をつけてOKしたそう。そういえばウォーターズのオリジナル版では、ディヴァインがママ役をやっていて、それはもう「ピンクフラミンゴのドラァグ・クイーンのまんまやないか!マツコデラックスやないか!」という見た目だったのだが(私的にはちょっとそれはカルト臭がして苦手だった)、この作品のジョントラは、オネエではなく、見事に女性になっていた。その身振り手振りやちょっとした表情も見事に女。やっぱり演技力最高ですね。   ザックエフロンのようなディズニーチャンネルあがりのイケメン若造俳優は私が最も苦手とする部類なのだが、この映画のあの額部分にフックがついているみたいなヘアスタイルといい、何かとウィンクしてくるヤサ男っぷりが素晴らしく、この作品を見てザックが好きになって、思わず「ハイスクールミュージカル」をずいぶんブームが去って今さらの時期に見てしまったくらいだった。  ラティファ女王も余裕の貫録。彼女は終盤あたりで「I know where I've been」という黒人差別についてシヴィアに歌い上げるゴスペルを披露するのだけど、他の曲がすべてアップテンポかミディアムな中で唯一スロー、そして他の曲がすべてオチャラケ系であるのに対してマジメ系・・・という点で、よりいっそう見るものはこのナンバーに心がフォーカスされるのではないでしょうか?  美魔女ミシェルもまた余裕の貫録&美しさ。49歳であのミス・ボルチモア時代の思い出シーンはすごいとしかいいようがない。  ウォーケンは動きが少ない分、細い表情の演技がとても素晴らしい。私は、ジョントラママに家を追い出されて店で寝ていたところにトレイシーがやってきて家のカギを彼に見せたとき「おぬし、やるよのう」みたいな表情をする彼が好きですよ。あと、ジョントラママがフリンジドレスで踊ってデカ尻をウォーケンに向けてブルンブルン振った時に「うっぉーうちの嫁タマンネー!」って表情で口に手をやるとことろも。彼のあの、サラリとした顔だからこそできる、絶妙な顔ワザではないかと。  そして私は「良い演技をするので好き」な黒人俳優は何人かいましたが「デートしたい」と思う黒人俳優はいませんでした。が、この映画のシーウィードには、ヤられました。ブラックベリーの味をお試し希望。
[DVD(字幕)] 10点(2018-02-08 23:49:36)(良:2票)
151.  ブレア・ウィッチ・プロジェクト 《ネタバレ》 
「REC」「パラノーマルアクティビティ」「グレイブエンカウンターズ」「ディアトロフインシデント」など、POV、ファウンドフッテージと呼ばれる作品を散々見みまくったあと、満を期して、いよいよ元祖作品を鑑賞!!    ・・・・・・・   つまらん。  「ジョーシュ!」「マーイク!」「何の音!?」「これは何!?」「キャーーー!!!」  5種類のセリフをループさせるだけで成立する内容だろこれ。
[CS・衛星(字幕)] 1点(2018-02-07 12:21:57)
152.  パーフェクト・プラン 《ネタバレ》 
ギャングのボスが持っている金は汚い。だから、やつに使わせるなら、別の人間が奪ってイタダイチャっても、それはそれでありだ。  というのが、この手の、作品の大義名分だ。たとえばウォシャウスキーの「バウンド」やサムメンデスの「ロードトゥパーディション」などなど・・・  でも「パーフェクトプラン」については、最後がスッキリしない。それはおそらく、バウンドやロードトゥパーディションなど、”ギャングのボスの金を奪う系”の映画として成功している例と違って  <イージーすぎる>  からだと思う。  夫婦のどちらも犠牲が出ていない。途中でちょっと巻き込まれちゃった、奥さんの姉妹と赤ちゃんも無傷。  一番盛り上がるはずの、屋敷でのハンドメイド殺傷トラップでのスッタモンダのところも、敵はギャングAもボス&部下、ギャングBもボス&部下という、たったの4人だけ始末すればよいことにしているので、あっけなさすぎて物足りない。  もっと中盤部分をスピード感ある編集にして、屋敷でのトラップ場面の尺を大きくし、敵の数を3倍くらい&トラップの数も3倍にすれば見ごたえもあっただろう。  あるいは、夫婦どちらも、かなりの重症を負って全治数ヶ月レベルになっていれば、最終的にギャングの金の一部を手にするための”ひきかえ”として相当だった。 ところが、夫婦はケロっと、お金を手にして、しかも「自然妊娠でできたわよ!フフゥ!」というオマケまでついて、車に乗って颯爽と新しい生活をスタートさせましたとさ、めでたしめでたし・・・なんて、虫が良すぎて、嫌悪感しか残らない。  さらに、中盤で銃で撃たれて倒れたのに死んでなかった警部。終盤では衝突事故で頭から血が出たまま動かなくなったのにまたしても死んでなかった。 この警部の、撃たれても衝突しても「ボクは死にましぇん」的スタンス。 鑑賞者を上手にドキドキさせる脚本が書けないがゆえ、こうやって主要人物を、完全に死んだようにみせかけて、実は生きてました~みたいな、そんなくだらない戦法しかとれないところもがっかりした。  「ミザリー」を保安官を見習えと言いたい。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2018-01-05 09:20:32)
153.  ひまわり(1970) 《ネタバレ》 
これほどヒロインのキャラが脳裏に焼きつく作品は、なかなかないのではないか。  よく笑い、よく怒り、よく泣く。 自由奔放のようでいて、意外と律儀。  それぞれのギャップのコントラストがあまりにも強く、こちらの感情を力技で揺り動かしてくるような性格だ。  その性格は、必ずしも人間として”善”とはいいがたいものもある。 戦闘員に関する情報を出す受付で「夫は生きてるはずよ!」といきまいて居座り、他の人達の順番がどんどん遅れるのもおかまいなし。 情報をくれたのに、彼を見殺しにしたと帰還兵に怒ったり、母親には「あんたの息子は裏切りものだ!」みたいな言い方でつっかかったり(たぶんその後あの母親とは絶縁したものと思われる)。 まるで子供ような自己中心的な性格だ。  だが、そんな子供のような自己中心的な性格だからこそ、重大な選択(アントニオと不倫駆け落ちを実行するか)で、お互いの子供のことを思って、自分の欲求を押し殺す選択をした、そのケナゲさが心にしみるのだといえないだろうか。  あれ買って~!これ買って~!あれヤダ~!これヤダ~!それがイイ~~!ギャーギャー!とわめく子供が「パパとママのために、僕、我慢するよ」なんてシンミリいうと、心がほだされるのと似ている。  ジョバンナを喜怒哀楽の激しい自己中心的で幼稚な性格にし、人間としてデキた人物設定にあえてしないことで、こうした”ギャップ効果”を見事に作り出している。まことに、知能犯な脚本である。  ジョバンナがダメ人間だから感情移入できないとシャットアウトしてしまうのは、あと一歩、ヨミが足りない。  タイトルにもなっている「ひまわり」は、その見た目の陽気さや快活さと、その花の下にいる大量の死体・・・というギャップをはらんでいることで、まるでひまわりがジョバンナの性格を表しているようだ。  徴兵から逃れるために精神病のふりをする作戦をとろうとする倫理観の欠如があって、義母が来訪すれば、部屋にあった掃除道具を窓の外にポンと放り出して片付けるテキトウさがあるのに、いざ二人で駆け落ちをという状況になると「あなたも私もバンビーニは犠牲にできない」というマットウな意見を言ったりするから、見ているこちらも「そうなの?どうしてもだめなの?だめ・・・か」とアントニオと同じように、ダラ~ンとうなだれてしまう。  気に入った男は結婚アレルギーだとしても徴兵を先延ばしするという口実を作ってでも強引に結婚させるとか、行方不明になっただけなら生きているはずと単身ソ連に乗り込むそんなイノシシのような猪突猛進の行動力があるのに、いざ二人で駆け落ちをという状況になると、グっと行動が抑制的になるとかもう、ジョバンナの手に持たれたお土産のタヌキの毛皮のように、ダラ~ンとうなだれてしまう。  さらに、そうやってアントニオに冷静に告げている彼女の耳には、かつて彼からもらったイヤリングをつけていると思うと、やっぱり切ない。 彼が部屋に来ることを知って、つけた思い出のイヤリング。 でも、髪の毛で隠れて見えないイヤリング。 彼に気づかれることもなく、でも確実に彼女の耳にある、彼の愛の証であるイヤリング。  彼女の中には確かにまだ彼への思いがあるけれど、それを、あからさまに彼に見せることはできず、心にそっと秘めている・・・ そんな彼女の思いを象徴するのが、あのイヤリングなのではないか。  タブーを抱えた二人が、お互いに思いを寄せ合ったまま、結ばれない道を選ぶ・・・という物語は、わたしは大好物で、たとえば名作「ローマの休日」や「旅情」にせよ、それに比べてわりと現代の作品である「マディソン郡の橋」にせよ、確実に心に残る。  どんなに時代が変わっても、タブーを抱えた二人は結ばれてはいけない。そこをねじまげて周囲に迷惑かけてでも愛を貫きますなんていう展開になると「昼顔」やら「失楽園」や「冬ソナ」のように陳腐で下世話なメロドラマになってしまうのだから。
[DVD(字幕)] 8点(2017-10-24 09:50:24)
154.  ザ・ギフト 《ネタバレ》 
昔自分に酷い嫌がらせをして人生をぶち壊しにした同級生。大人になってその同級生が夫婦としても会社員としても順風満帆になったところを、復讐のごとく、ぶち壊しにかかるゴートという男の物語。  不審な贈り物が届くというは、けっこう映画としては多い手法だけど、この映画が頑張ったところは、その贈り物が、いじめっこだった男の妻ロビンの赤ちゃん(つまり夫がいない間に不法侵入&寝ている妻に強姦)という大胆設定だったところか。  ただ、恐怖感というのもあまりなく、赤ちゃんをプレゼントとかいっても、だって当事夫婦はせっせと子作りに励んでいたし、一度きりの強姦で、ゴートの子がビンゴでできるというのは、いまひとつピンとこない。  さらに、映画のオチを想像するのが苦手な私でさえ序盤でゴートが家の中を案内されて、ロビンが「子供できたけど産まれなかったの」とさびしげに言ったときに、あ~ゴートはそのうち彼女に子供をプレゼント(強姦)するなって読めてしまったのだから、この映画はあまりよくできた作品とは言えないと思う。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2017-08-30 11:03:36)
155.  ダイヤルM 《ネタバレ》 
主要人物3人が、結局全員悪いやつらっていう作品。ある意味とても新鮮でした。  妻を束縛して浮気されたからといって妻の不倫相手に妻殺しを依頼するスティーブンも悪人だし  夫が束縛するからといってほとんど罪悪感なしの様子で不倫三昧な金持ちのお調子者エイミーも悪人だし  エイミーの事は好きだし最終的には録音テープ送付して誤解は解いたけど結局カネが一番っていう恋愛詐欺常習犯のデイヴィッドも悪人だし。  こういう悪人たちが、お互いを疑いあって、三つ巴の戦いを繰り広げて、結局誰が勝っても素直に喜べない構図だけど、とりあえず最後に勝ったラッキーな悪人はエイミーでしたなんていう、5億円の宝くじを当てちゃったのが親のすねをかじって生活しているニートでしたという状況にも似た理不尽かつ不条理なオチも 、誰もが納得できるような後味のいいオチを当たり前のように期待して見た自分にとっては、新しいスタイルとして新鮮でした。  活躍しそうで結局活躍しなかった刑事も、結局、アクの強いワルモノ3人衆が「問題は3人の間でケリつけるからお前はひっこんどれ」と言う事で、おずおずと本編から退場しちゃうスタイルも新鮮でした。  おそらくオリジナルがあまりに偉大なので、まっこう勝負でリメイクしても勝てっこないから、3人のワルモノどもの不条理な死闘を描くという方向に転換したのかもしれません。 MダグラスにGパルトロウ、そしてヴィゴという組み合わせはとてもスタイリッシュで、特にボロ服まとってもセクシーなヴィゴにはフェロモン大賞を授与したいと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-28 07:53:12)
156.  ジャッキー・ブラウン 《ネタバレ》 
つまるところこの映画は、自分を悪用したサミュエルLジャクソンを抹殺しつつ、ヤツのお金もマックスおじさんのハートも奪った、したたかな女性の物語。この3大サクセスを、159分かけて段階的に成就させていくお話しです。  個人的には、オジサンのハートを奪っちゃったところが一番しびれましたた。それは、彼女がサミュエルLジャクソン抹殺やお金泥棒のように、完璧な計画を立ててやったことじゃないから。 マックスおじさんが彼女が同じ部屋にいたとき、彼女がデルフォニックスのLPをさりげなくかけ、その後日マックスがデルフォニックスのカセットをお店で買って車でかけている場面。人の恋心を表現する場面はいろいろな手法があるが、私はこういった”相手の好みに影響されている”という状況をもって、恋心を描くソフト表現のジワジワ感が大好きですよ。  最後の場面で、ジャッキーと一緒に行かないかと誘われていったん断ったマックスだが、きっとあの後黒人の相棒に話しをしてお店をどうするかの算段をしっかり着けてから、その黒人相棒にジャッキーの居場所をつきとめてもらい、ある日突然さりげなく彼女の家をたずねるんだろうな、と思う。  そんなジャッキー役の女優は、私が好きなジーナ・ガーションに似ていて、ニヤリとするときの唇のゆがみ具合がグっときました。 そしてブリジットフォンダという芸能一家の出である由緒正しき女優や脇役で光るクリスタッカーから大御所デニーロまで、ようしゃなくサラっと殺すタランティーノの心意気も素晴らしい。  確かにちょっとまどろっこしいところもあったけど、また数年後に時間があればまた見てみてもいいなと思える後味が爽やかな映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-08-25 09:00:25)
157.  バイオハザードIII 《ネタバレ》 
数年に一度開催されるミラジョボ祭り第三弾。  ほんとにもう、話を書いているポールさんはミラジョボを裸にさせたがります。1では冒頭のシャワーシーン、2では医務室での紙切れ2枚でサンドイッチ場面、そして3ではクローン製造機の場面。3の公開時にはポールはすでにミラを嫁にしていたので、映画で脱がされ私生活でも脱がされ、ミラジョボはとても忙しそうです。  それはそれとして、1と2がどちらかというとヒンヤリ感が漂っていたのに対し、3は真夏のジリジリ感がいっぱいです。1と2が全体として暗く怪しげな映像であったのに対し、3は明るくて怪しげさを排除しています。 元気におひさまの下をうろつきまわるゾンビたちはどこかキュートで、アンブレラ社仕込みの青いパジャマ姿のゾンビは、カメラや携帯にはしゃぎ、おもちゃがうまくいかないと赤ん坊のようにカンシャクを起こします。箱詰めされていたコンテナから飛び出してきた青パジャマのゾンビたちは今にも枕投げをしてしまいそうなほど快活で無邪気です。  ポールはシリーズが”みんな何だか似てる雰囲気”にならないよう、ミラジョボ祭り3回目ではガラっと雰囲気を変えてきました。3回目ではひたすら<カワいいゾンビ>を見せてくれます。  ところで私の中で、今回の作品で一番かっこよかったのはカルロス。自爆で仲間を助ける直前に一本のタバコを発見し一服、ゆったり煙をはきニヤリしてからのドッカーンは、「スラムドッグ$ミリオネア」で主人公の兄貴がお札風呂で逝った場面と1位2位を争そう”かっこいい最後”です。  ゲームを楽しんだことがある人にとっては邪道かもしれませんが、バイオシリーズはポール主催のミラジョボ祭りとしてとらえている私にとっては「今回はミラをそう料理してきたか」と、普通に楽しめました。  「ゲームと違う~イメージ違う~」となげいて損した気持ちになるより、ポールにとって数年に一度のバイオシリーズは、愛する妻の記念アルバムの1ページ1ページだと開き直ったもん勝ちです。 ミラの瞳がアンブレラ社のマークにカチっと切り替わったりするために、彼女の湖のように深く澄んだブルーアイズがドアップになる場面だって、ポールによる「オラの嫁の瞳は世界一美しいんじゃ」という嫁自慢にほかなりません。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-08-17 13:52:36)
158.  エクソシスト 《ネタバレ》 
冒頭のイラクの発掘場面は、早送りするほど退屈だった。 あの怪しいコインの出土の説明は必要だとは思うがもうちょっとテンポよくできなかったのか。  リーガンが悪魔にとりつかれるまでも長いし、とにかく、テンポが遅い。  首ひねりもいかにも人形だし、ベッドガタガタとか引き出しガーッとかも、刺激不足。 緑の嘔吐も、ただ汚いだけ。 ドリフのコントで志村けんが牛乳飲んでからゲストの顔にブーっと牛乳を噴出しかけるのとあまり変わりがない。  他のレビュアーさんがおっしゃるとおり、同時期の「オーメン」は、時代を超えても今なお面白くゾクゾクする。 それはなぜかといえば、ダミアンの素性を知ろうとするひとたちが次つぎやられて、真相が闇の中へ・・・というしっかりとしたストーリーがあったせいだ。 それに対して「エクソシスト」は、要は悪魔がとりついた少女を、みんなが治そうとするだけ話で、ストーリーとしてタルみやすいのだ。 「オーメン」では残虐な殺害シーンに工夫がこらされていたが(特にガラス板で首スパーンは名場面)「エクソシスト」の殺害シーンで名場面と呼べるものは ゼロである。(そもそも3人しか死んでないし、1人目は現場は映像ナシ、2人目は死後の映像のみ。3人目は墜落死した死体のみ。お粗末の限りである)  大昔見て、そのときの印象は「最後は神父が投げ飛ばされて敗北」というものだったが、今回あらためて見て「全体的にタルくて全然怖くない」というものも加わった。 未来においてこの映画を再び見ることはないだろう。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2017-08-14 11:04:30)
159.  バイオハザード(2001)
この映画に関してはゲームの世界と比べられることが多いのが残念だ。  バイオハザードのゲームをしたこともなく、またする予定もないゾンビ映画好きな私から言わせていただければ、今作は「エイリアン」シリーズの1と同質の面白さを堪能できた。すなわち【これから何が起きるのか?】のワクワク感と、敵(「エイリアン」でいえばエイリアン、「バイオハザード」についてはゾンビ)に関してよく分かってない主要キャラが混乱の中で取り乱しながら次々とやられていく展開、そして天下無敵のスーパーヒロインの存在だ。  なおかつバイオシリーズでいえば私は今作が一番好きなのだが、それはミラが一番若いからでもある。 蒼白に近い色白の顔に、ブルーダイヤのような青い瞳が、ホラー映画特有の青白い画面にとてもなじんでいて、ホラー映画なのに美しいミラにほれぼれできる美しい映画でもある。 2作目以降は、アリスがどんどんアクション的にパワーアップしていくということで仕方ないが、筋肉隆々になっていくし、服装は戦闘モードで茶色系ばかりだし、顔も髪の毛も土ぼこりでススけていて”ほこりと汗まみれのアリス”であるのに対して、潜在的戦闘能力を秘めつつエレガンスを兼ね備えるアリス像は、実に個性的でグっとくるものがある。  さらにそんな美しいミラだけでなく、レーザービームで体をみじん切りするコーナーや、クイーンのホログラム等、全体的にスタイリッシュなイメージが多いことも高ポイント。2作目以降の大型の銃器や戦闘機まで登場してドンパチが繰り広げられる騒々しいイメージではなく、とぎすまされ洗練されたイメージが、ミラの透き通るような美しさとあいまって、今作を唯一無二の美しいホラー映画に仕立てあげている。  ゾンビ映画では、サントラはこれといって印象に残るものはないのだが、今作は、ダニーボイルの「28日後...」「28週後...」と良い勝負の、秀逸なサントラも擁していて、ミラの魅力と、ストーリー展開、映像と音楽、すべてにおいて印象深い素晴らしいゾンビ映画であることは間違いない。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2017-08-14 09:35:47)
160.  12モンキーズ 《ネタバレ》 
この地下世界は私好み。ネオヴィクトリアン。SFのサブジャンル、スチームパンクってやつ。  あのシューシューと白くわきたつ蒸気、体に装着する器具に革ベルトが何連もついちゃってるとか、タイムマシン関連の計器がデジタルじゃなくって時計針で数字の間をユラユラ動くとか、セピアな色合いとか・・・もう、たまりません。  科学者たちの様子もどことなく科学者ではない感じが面白い。 過去から戻ったコールを寝かせた医療用ベッドでコールにかけてあげる毛布がクマちゃん柄で、医療現場っぽくないのが面白い。  実際のところ科学者軍団の紅一点(笑)ジョーンズが、実はただの”保険屋のオバチャン”であることが最後の最後のセリフ「I'm an insurance.」で明かされることで、そもそもあの科学者軍団は科学者ではなく、全員どこのどいつかも分からん馬のホネかもしれないというかなりキツい冗談設定だと分かる。  だからこそ、そんな科学者もどきな彼らが、コールを過去に送るたびにミスしまくるのも「当然」という説得力もあるし、さらにはそうやってミスを繰り返してくれることで、キャサリンがコールは本当に未来から来たのだと理解するに至る(戦争中に撃たれた弾の解析のエピソードや当時の戦争写真など)カギが作られるし、なおかつ見ているこちらも、あちこちに散乱したパズルが、じょじょに集まり完成していくワクワク感を高めてくれる。  ありがとう、怪しい科学者もどきの皆さんたち(笑)  それにしてもこの映画、SFという手法を用いた、壮大かつ切ないラブロマンス映画だとお気づきですか。  コール少年はあの空港で出会った金髪のキャサリンと目があい、そして笑顔で見つめられ、その記憶は彼の脳に痛烈に記憶された。 その後ウィルスの影響ですぐに人類は滅びるが、コール少年は何かのきっかけで生き延びる。 そして、これは私の解釈だが、生き残った人類はすべて、例の科学者もどきの軍団によって犯罪者であろうがなかろうが”囚人”として収容され、過去に送る要員(ボランティア)としてずっと管理されてきた。  つまりコール少年はあの空港でキャサリンと出会った後すぐに”囚人”として収容されて40過ぎのおじさんにまで成長する。 そして40過ぎのおじさんになったコール少年は、再びまた過去に戻され、そこで再びキャサリンと出会いつかの間の愛をはぐくむのだ。(しかも最後は死がふたりを分かつ)  これは偶然か?いやこれは運命なのだ。  コールにとって最初で最後の、運命の女キャサリン。  そしてコールは、これから未来えいごう、何度も何度も、45年前と45年後の世界を、何度も何度も何度も何度も往復し、そして何度も何度も何度も、愛する人との出会いと別れを経験するのだ。  こんなに切ない一生が他にあるだろうか。  彼は1996年でウィルスによる人類滅亡を生き抜いたその時から、過去に送られて最終的に死ぬまで、何度あの空港でのキャサリンの夢を見たのだろうか? (1996年から2035年は39年間なので、それだけの長い間、何百回とあの夢を見たのではないか。)  コールが空港の夢を見る場面は劇中に何度か挿入され、そのつどコール少年の顔のアップも何度も出るが、ラストのシーンでコールが空港で撃たれて倒れた時にキャサリンと目があったコール少年の目には、涙がこぼれていた。  それまでの夢シーンではあえて涙目をふせられていたが、最後の最後に、その涙が映し出された。  「会ったことのないこのひとの様子を見て、なぜ涙が出るの・・・?」  コール少年は涙を流しながらそう思ったかもしれない。  でもそれは、彼女がコールの無限ループの中に生きる運命の女性だから。  中盤あたりで、安ホテルでコールがキャサリンに「I want to be stay here,this time・・・with you」と言ったセリフにあった「this time」は今回こそは」という意味で、それは再び未来の世界に戻りたくないというだけでなく、再び無限ループの中で彼女と別れを繰り返すのはもう終わりにしたいという思いもあったのではないか。少なくとも彼は自力でウィルス拡散を止め、1996年に留まり彼女と永遠にずっと一緒にいたかったことは間違いない。  しかし運命は・・・・  そこを心に刻みながら、あの最後の空港の場面で涙を流すコール少年を見たら・・・おのずと私の目からも涙がこぼれてきた。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2017-08-09 08:01:13)
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