1861. マルコヴィッチの穴
アイディアはとっても面白くて(他の誰でもなくマルコビッチっていうのが効いてますね。メジャー作品に主演してるような有名スターじゃ面白味皆無になりそうですし)、そこから見えてくる象徴も面白いのですが、物語がラストに向ってまとまろうとするあたりから、非常に理屈っぽく感じられて退屈になってしまいました。基本が不条理な世界に何故、こんなにも観念的な結論が必要なんでしょ?って思ってしまって。その結論のために物語が逆に強引になってしまって付いてゆけなくなっちゃいますし。この映画でいちばん魅力的だったのは、つるピカなチャーリー・シーン。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-10 14:02:59) |
1862. マネートレイン
《ネタバレ》 地下鉄を舞台にしたスペクタクル!みたいなノリを期待していたら(CMや予告もそういう売り方をしてましたし)、それはラスト30分ほどで、実際は「鉄道公安官はつらいよ」な物語に肩すかし。チャーリーが本当にどーしよーもない男で、同情の余地なしなので、物語的にキチンと罰を与えた方がいいんじゃない?と思いました。クライマックスでは盗みのプロセス、盗みのサスペンスが全く欠落してて、それでいいのかなぁ?って。だけど、真面目なんだけど、ちょっとヘンなウェズリー・スナイプスや、男勝りのアクション姉ちゃんしてたジェニファー・ロペスは結構魅力的で、それなりに楽しめる部分もある映画ではありました。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-10 13:25:42) |
1863. マジェスティック(2001)
《ネタバレ》 映画館再建に映画の夢が描かれていて、父と子のドラマがあって、戦争で愛すべき人々を失ったり、傷ついたりした人々のドラマがあって、赤狩りに対する自由の闘いが描かれてと、盛り沢山なのだけれども、んじゃ、どれがいちばん重要なの? その1つ1つが、感動という名の結論に辿り着くための道具にしか思えないのはどうかと思うんですけれど。正体がバレてしまう前にハリーが病死してしまう展開も、良く言えば優しい展開、悪く言えばご都合主義。息子が帰ってきたと信じていたまま幸せに死ねて良かったね、と。それから、この監督の映画でいつもひっかかってしまうのが、勿体ぶったタメの演出。世間的には評判のいい「ショーシャンクの空に」も、原作を読んでいる身にとっちゃ、クライマックスからラストにかけてが、あざとくタメ過ぎに感じられて。その傾向が、この映画にもあちこちに見られました。結果として2時間33分、長すぎ。私だったら、冒頭20分ばっさり切ります。ピートのハリウッドでの生活を一切カットして、いきなり浜辺で倒れてるところからスタート。記憶をなくす前の部分は謎として取っておいて、と。そうすると映画のカラーそのものが変わってきちゃうけれど、少しは展開に秘密があったっていいでしょう。感動のツボみたいなのはいっぱいあって、いろんな人間に対応するようにいろんな要素を散りばめてあって、そこにしたたかさというか、小ズルさを感じてしまう私でした。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-07 13:24:27) |
1864. 魔界転生(1981)
《ネタバレ》 うーん、私はそんなに楽しめませんでした。なんでだろ? 東映のアクション時代劇が元々そんなに好きじゃなかったり、女優の映画ではなかったり、物語の背景が色々と複雑な分、そんなに大スケールではない作品のワリに上映時間が長い印象がしたり、ってところでしょうかねぇ。私の中には「よっ!待ってました、千葉ちゃん!」ってノリもないですし。ちなみに従姉はラストの首が飛ぶところで劇場で大笑いしたそーです。周りの人達、さぞかし迷惑だっただろーなー。彼女の笑い方、いつも豪快だもん・・・。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-07 13:15:09) |
1865. マイナー・ブラザース/史上最大の賭け
この映画の面白さは、その実際の内容よりも、見ている側がもし主人公と同じ立場だったら、さてどーする?っていうのをアレコレと想像できるところでしょうね。30日のうちに財産という形を残さずに3千万ドルを使いきらなくちゃなんない、っていうのは、この映画のドタバタさ加減よりも、もっと簡単な気がしちゃうんですけれど、まあハデに浪費しまくるのを見るのは気持ちいいです。ただ、リチャード・プライヤーが主役というのは、いかんせん弱いかなぁ。ジョン・キャンディがもっともっと出っ張っててくれたら、もう少しハジケたと思うんですけれど。 5点(2004-01-07 12:41:27) |
1866. マイケル
トラボルタが、もっとエンジェルとしてスゴい事をしてくれるのかな?って思ってたら、そこは非常に控えめで、3人の新聞記者とちょっと変った男のロードムービーっていうのが映画の実体。ファンタジー色が薄くって、柱になるのが中年男のラブストーリー、じゃあねぇ。ウィリアム・ハートのほのぼのラブロマンスなんて、あーんまり見たくないよ・・・。それにトラボルタの背中の羽をホンモノとして納得するにはかなりの想像力が必要とされますね。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-07 12:22:05) |
1867. 麻雀放浪記
麻雀を、単なる絵合わせ状態なプレイしかできない私(ええ~?なんでアガれないの?どーして?全部3つずつ揃ってるのに?)としては、この映画の麻雀シーンの流れはちっとも読めず、当然そこを楽しむ事はできず、だからモノクロで再現された戦後の匂いを味わうばかりという感じでした。クライマックスの重要なトコでもぽか~ん、とするばかりですからねぇ。ノスタルジーが基調になってるの?って感じの物語、映像表現はちょっと後ろ向き過ぎな気がしました。80年代という時代に、この映画の表現が適切だったんでしょうかねぇ? [映画館(邦画)] 5点(2004-01-03 23:37:25)(笑:1票) |
1868. マーヴェリック
ポーカー試合にウェイトが置かれ過ぎててバランスが悪い印象があって(物語がそこに向ってゆく構成になっているために、途中の回り道がじれったくなってしまって)、そんなに笑えるという感じでもなくて。ラストの展開はそこまでするか~、って感じでクドかったですし。リチャード・ドナーの映画って、大体いっつも大味って思っちゃうんですけれど、これもまた、毎度のリチャード・ドナーらしい映画ではありました。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-03 23:11:12) |
1869. ホワイトハウスの陰謀
《ネタバレ》 この時期、この映画の他に「目撃」「ザ・ターゲット」ついでに「マーズ・アタック!」とホワイトハウス内部モノを立て続けに見たために、どの映画がどれやらごっちゃになってしまって、この映画の印象は薄く・・・。結構硬派なサスペンスだったのですが、それゆえ、細かい部分のアラが気になりました。あんなに簡単にホワイトハウスに潜入できちゃうモノなの?とか、北朝鮮に囚われた捕虜は結局どうなっちゃったの?とか。でも、この映画のハト派な大統領は時代を感じますね。今だったら、絶対副大統領の方が正論!って展開になっちゃいそう・・・。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-03 22:11:58) |
1870. ホワイトアウト(2000)
《ネタバレ》 絵的な変化の乏しい雪景色の中を、一生懸命移動してみせても、残念ながら距離感の表現が足らないので大変さが判りません。お隣りのダムまで歩いてゆく苦労が見えてこなくって、大変な演技をしてる、という風にしか思えないのが、ちとツラいですねぇ。それにしても日本でこういうジャンルの映画を撮ると、どうして粋にならないんでしょう? 大変だった、苦労した、っていう悲壮感が前面に出てきてしまって、「いやっほう!」というノリには絶対ならなくて。ラストのパトカーが集まってる画なんか、一体いつの時代に撮影された映像?って感じで、昭和の匂いがしてました。もっとスペクタクルな映画かと思ったら、どっか~ん!っていうのはヘリ1つでしたしねぇ。退屈ではなかったけれど、野暮ったさを感じてしまう映画でした。 [映画館(字幕)] 5点(2004-01-03 22:06:13) |
1871. ボディ・ダブル
《ネタバレ》 デ・パルマの映画にしては、美しさが足らないなぁ、って感じました。そりゃ毎度のカメラワークにヒッチコック大好き~!なノリは健在でしたけれど、「お色気も重要よ」なワリに、その部分があんまり綺麗に撮れてない感じで。メラニー・グリフィスという素材に問題があったのか、『ボディ・ダブル』というタイトル時点でネタバレしてる中身の、その虚構性がジャマだったのか・・・。「あー、デ・パルマってやっぱりこーゆーの好きなのねぇ」というのだけはしっかりと伝わってまいりました。マンネリだけどね。 [映画館(字幕)] 5点(2003-12-26 13:47:44) |
1872. ベンジー
続編の「愛」の方は、あまりにクドい「ベンジー頑張る!」ってシーンに辟易としたのですが、これはまだ微笑ましいレベルですね。ただ、やっぱり犬の日常を「どうです、可愛いでしょ~」と見せまくる映画なので、そこに「かわいい~んっ!」って気持ちが湧かないとツラいものがありますね。別にベンジー、悪人と大格闘を繰り広げるワケじゃないですし。 5点(2003-12-26 10:18:38) |
1873. プロムナイト(1980)
この映画、そこそこ面白かったよーな記憶があるのですが。最初に子供が死んでしまうシーンが幻想的に描かれ、イヤな予感がじわじわ~、って感じに滲み出ていて。本題に入ると、まーよくあるギャースカ系ホラーになるんですけど。バケモノがばばーん!って感じじゃなくて、犯人は誰?タイプの映画ですが、少なくとも後年に作られた「ラストサマー」や「スクリーム2」あたりよりは納得のできる脚本でした。 5点(2003-12-24 15:01:17) |
1874. ブロークン・アロー
《ネタバレ》 えーと、サマンサ・マシスが華奢で色白過ぎて、とても国立公園の監視員には見えません。どう見てもインドア派なお嬢さん。さて、この頃大量に作られたこのタイプの映画、どうしてもどうせ最後は主役が悪いヤツやっつけてヒロインとめでたしめでたしなんでしょ?と思っちゃうワケなんですけど、実際その通りなので、意外性なし。しかも、仕掛けが大きくなると、どうも「たまたま、運良く」という展開が多くなってしまうのが厳しいです。元祖ジョン・マクレーンは世界一運が悪い男だったのに、その後登場する英雄達はみんな運が良すぎ。 [映画館(字幕)] 5点(2003-12-24 13:43:35)(笑:1票) |
1875. フレディVSジェイソン
《ネタバレ》 クリスマス・イブの日の午前中から、こーゆー映画のレビューしてる時点で自分のダメさが身に染みる私・・・。さてさて!気を取り直してっ! 結構期待してたんですけれど(ホラー嫌い、って言ってるクセに)、結局「13金」+「エルム」そのまんま、でした。出だしこそ、うわーい、この感じ!両シリーズのイメージそのまんま!って喜んでたんですけれど、ヌルさユルさまでそのまんまじゃねぇ・・・。しかもフレディとジェイソンの対決が主軸なだけに、主人公達も犠牲者もちっとも目立たなくって、印象残らなさ過ぎ。起きても地獄、寝ても地獄とゆー、悪夢の永久運動状態を期待したのですが、うろうろ~としてるジェイソンにサスペンスを求めるのは酷でした。相反する弱点、火と水というのは、元設定からしてそうなので、なるほど~、と感心しましたけれど。次はチャッキーやブギーマンも参加させてね。 [映画館(字幕)] 5点(2003-12-24 11:51:02) |
1876. ミラクル・ワールド/ブッシュマン
テレビに出てたニカウさんの言葉で「チッドレ!」と「カジャ」を覚えましたが、これからの人生で役に立つ事はなさそうです。むしろ役立たない方がいいです。文明にどっぷり浸かった人間が、あの種族と交流を持つべきじゃないですからねぇ。文明人のドタバタ物語は野暮ったいばかりでしたが、ニカウさんの生活は興味深く、でも、そういうのに憧れを抱いたり、抱かせたりするのは、ちょっと違うんでない?とも思ったり。自分らのテリトリーで馬鹿やってれば、それでいいじゃない。 5点(2003-12-22 12:57:54) |
1877. フェイス/オフ
こういう強引な設定を無理矢理ぐいぐいと押し付けてこられると、私はどーしても引いてしまいます。顔をすげ替えた事を知っている人間はごく少人数で、それが都合良く(悪く?)全員死んじゃう、とかいうと、もー「はいはい、勝手にやってなさい」って感じになっちゃって。二挺拳銃!教会!鳩!とかゆーウーちゃん印に燃えたりしない私なので、大仰なアクションシーンを笑うくらいの楽しみ方しかできないのでした。 [映画館(字幕)] 5点(2003-12-21 21:58:13) |
1878. フェイク
れれ? 私はこの映画、あんまり楽しめませんでした。どうして私って、男同士の友情ものってヤツ、なかなか共感できないんだろ? 私自身のこれまでの人生の問題なのかなぁ。そういう友情!ってレベルで生きてたりしないから、って、それは何も自分だけじゃないよですね。普通はそんな友情!みたいな生き方はしてないさ。してたら気持ち悪、とか思っちゃうし(それがいけないのか?)。ヤクザのハナシになんぞ共感したくもない、って意識もあるのかも。このテの映画、いっつも「ぐだぐだ悩むなよ」なんて思ってしまう私なのでした。 5点(2003-12-21 21:40:38) |
1879. ビッグ・ヒット
《ネタバレ》 人種入り乱れ状態、延滞しちゃってるビデオが「キングコング2」、ヒロインがパンツ丸出し、ってトコだけですかねぇ、面白かったのって。人殺しやら死体処理やらを明るくノー天気に描かれてもねぇ。アタマの悪い人達が勝手に殺し合いをする映画、というのは、いくらコメディでもあんまり楽しめません。ルー・ダイアモンド・フィリップスなんかキャラクター的に、もうひとひねりあるのかな?って思ったら、結局最後までただのヤなヤツのまんまでしたし。あと、ゲ○で笑い取るの禁止。 5点(2003-12-20 15:26:52)(良:1票) |
1880. ハムナプトラ2/黄金のピラミッド
これの先行オールナイト、ホームページ印刷して持ってくと先着順で無料で見られる、って事でタダで見させて貰ったんですよね。だけど、前の列のグループはうるさいわ、隣に座ったカップルのお兄ちゃんの方は口臭キツいわで散々。タダほど高いモノはないって実感。さて、映画の方はゾイドもびっくりなサソリマンが、がしゃんがしゃん!とCG丸出しで動くシーン以外には、意外と印象に残らない映画でした。頭カラッポにして楽しむ系だって事は判ってるんですけれど、前半のハイテンポな展開はともかく、中盤以降は前作に比べると普通な秘境ものアドベンチャーな画面が多くて。音楽もこのシルヴェストリより前作のゴールドスミスの方がずっと良かったなぁ。 5点(2003-12-19 12:42:49) |