1. ハムレット(1948)
御手本のような、というけど、御手本のような「ハムレット」です。ただ、それ以上でも、それ以下でもなかった。科白廻しでの心理描写が多過ぎて(それでも、オフィーリアの見せ場的科白は割愛されてるんだけど)、映画としては多分くどい話しだとは思うんだけど、それを敢えて白黒で撮影したことが、科白廻しのくどさを救ってるみたい。そもそも、原作に限りなく忠実な「ハムレット」だと思えば、映画としては「御手本のような」作品。セットも舞台仕様なセットだし。座右の銘になりそうな名科白の宝庫だし、見て損はないと思うけど、「ハムレット」そのものが人の内面の掘り下げで、悩めるマザ・コン&ファザ・コン男のムカツクお話だし、「よし、見るぞ」という気構えはいるかもね。でも、どう評価すればいいのかなぁ。ある意味、パーフェクトなんだけどねぇ。逆に、ハッとするような場面もない。「To be,or not to be」な気分。 8点(2004-07-28 17:57:09) |