1. 犬の生活
何か色々あって落ち込んで癒されたい時の特効薬として私は本作を断然オススメします。何より上映時間のコンパクトさ(40分)からくる即効性!しかもコンパクトながら我らがチャーリーのペーソス・ユーモア・骨身を惜しまぬアクションがてんこ盛り!加えて最大のMVPならぬMVD(Most Valuable Dog)?たる”犬”の存在。キャストにTOPクレジットできないのが残念でなりません。私はどちらかと言えば猫好きなのですが、作中で牛乳ビンに尻尾を突っ込まれたら必死で舐める仕種、チャーリーの”枕”となって仲良く眠る様子、ここ掘れワンワンでチャーリーに土をかけまくる場面に完全にヤラレました。と、同時に”ほのぼの”癒されました。ありがとう、「犬」!君の勇姿は永遠に不滅だぁぁぁ!!と個人的に断言して満点を進呈させて貰います。 10点(2004-12-21 00:18:21)(良:2票) |
2. ヴェニスにおける子供自動車競走
アハハ、STING大好きさんも御覧になりましたか、コレ。でもやっぱり彼の動きが絶妙で結構楽しめましたよ。今でもTV取材の後ろでピースやってる若造とかニュース報道番組で見るにつけ意外と先見性も有ったのでは?とか思ったりもします。とは言え、所詮は習作の域を出ないのは明白なので6点てトコですかね。 6点(2004-02-19 23:38:59) |
3. 散り行く花
【STING大好き】殿、申し訳ないw。余りに儚くもいじらしいルーシーの最期にやりきれなさを覚えて仕方がないので個人的に-1点致しました。「イントレランス」の興行での惨敗の痛手がかくもグリフィスをペシミスティックにしたのでしょうか?イヤそうではありますまい。トマス・バークの原作小説に人間の本質を見、(安易なハッピーエンドを排した)映像として万人に向け発信せんとする高い志が本作には窺えます。ついついリリアン・ギッシュに目を奪われがちですが、ドナルド・クリスプの飲んだくれ暴力親父の愚劣さ・憎々しさは天下一品だと思いますな。ギッシュ&R・パーセルメス主演のグリフィス作品では翌年の「東への道」も秀作かと…。 9点(2003-06-29 08:00:48) |
4. カリガリ博士
《ネタバレ》 サイレント期のドイツ表現主義を代表する傑作。サイレント映画には本来(上手い)弁士という存在が不可欠なので、現在では公開当時と同じシチュエーションでの鑑賞は限りなく不可能なのが何とも残念。それでも戦前のドイツを象徴する名優コンラート・ファイトの鬼気迫る演技は観る者を悪夢に引きずり込むインパクト充分。"夢オチ"というのは確かに拍子抜けではあろうが、当時としては斬新な幕切れだったと思う。今日的視点のみで評価するのはフェアではない!戦前のサイレント映画を観る場合、この一点だけは心して鑑賞すべきである。 8点(2002-12-31 17:55:23) |
5. イントレランス
全く時代の異なる四つのエピソードを同時並行させる力業は正に空前絶後!「映画の父」デヴィッド・ウォーク・グリフィスの代表的な傑作がコレ。矢張り圧巻はタヴィアーニ兄弟の「グッドモーニング・バビロン!」でも描かれていた”バビロン空中庭園”篇。アレを越えるスペクタクルはCG全盛の現在でも絶対に無理だろう。要はセンスの問題。ただ、今日の視点でも難解な本作のプロット構成は、当然ながら公開当時も不評で大コケ。膨大な制作費を回収できなかったグリフィスは以後小品しか撮れなくなってしまいフェイドアウトするきっかけになったのは残念であり皮肉でもある。時代は未だ彼の先進性に追い付いていない?! 9点(2002-12-31 17:30:38) |
6. 國民の創生
初めて商業レベルで大長編映画を作り上げ、カットバック技法を生んだデヴィッド・ウォーク・グリフィスの偉大さは映画史上不朽であるとは思う。グリフィス映画の名ヒロイン、リリアン・ギッシュも美しいし。が、KKK(ク・クルックス・クラン)を英雄扱いする本作の差別的視点にだけは何としても共感しかねる。よって減点。因みにリンカーン暗殺の下手人である舞台俳優ブースを演じるは後の名監督ラオール・ウォルシュ(「死の谷」や「白熱」は必見)。 8点(2002-12-31 17:09:19) |