1. 風立ちぬ(2013)
主人公を通して日本人の魅力、心が描かれていて…言葉が詰まるほど、素晴らしい映画でした。 監督が、自身の映画で泣いたと言う事、これが最後という気持ちも分るくらい。 描写も情景も美しく、飛行機の躍動感はジブリらしくて、映像だけでも何度も見たくなりました。 「見れて良かった」と心から思った一本です。 [インターネット(字幕)] 10点(2015-11-15 13:35:49) |
2. 青天の霹靂
海外へ移住して3年。この映画が公開した時、映画館で見たくて見たくて仕方ありませんでした。今、ようやく見れて言える感想は、「この映画を見ることができて、幸せでした」です。 シンプルで、直球で、美しくて。日本を離れたからより感じるのかもしれませんが、これほどまでに日本は、いえ、日本人は、愛おしいものだったのか…そう感じました。 情緒ある時代の映像、人間味溢れる感情、温もりある物語。全てが素晴らし過ぎて、涙を止める事は不可能でした。 当たり前の感想しか言えないのが歯がゆいくらい、良い映画でした。 [インターネット(字幕)] 10点(2015-01-10 00:36:10) |
3. サマーウォーズ
とにかく素晴らしいの一言。 日本人ならではの家族の在り方、そして想いと深みを現代的なデジタル世界を通して見事に調和させて描きっている部分は、もはや日本の映像表現の極みだと思う。 見終わったあとの爽快感、心地よさ、そして日本人であることを良かったと思うと同時に今作を誇りにさえ感じました。 家族という究極の絆。何度見ても飽きさせる事の無い傑作だと思います。 [DVD(邦画)] 10点(2011-01-22 01:40:56) |
4. 未来を写した子どもたち
この作品を見てから時が経っていますが...。 「私の人生でもっとも絶賛すべき映画」 こんなチープな言葉が脳裏を駆け巡るだけで、 正直どう感想を記して良いのか...今も悩んでいます。 また、改めて書き直すと思います。 それくらい、素晴らしき作品でした...。 10点.....? そんな低い点数では、私のこの作品への気持ちは何一つ表せられません...。 [DVD(字幕)] 10点(2010-04-08 23:21:55) |
5. アニー・リーボヴィッツ/レンズの向こうの人生
《ネタバレ》 写真家のドキュメント映画はほとんどがジャーナリストがメインで、なかなかファッション系の写真家が取り上げられる事はない。 それでも一本の作品とし公開されたのは、彼女の作品以上に生き方や感性、多分、存在自体までが「映画という媒体」で語られるに相応しいのだと、見ていて理解できました。 「死ぬまで写真を撮り続けたい」 カメラマンならだれもが思う事だけれど、彼女の語る言葉はその並べられた一語一句の意味より深い気がした。 1枚1枚撮る事の大切さ、強さ、何よりも写真の持つ圧倒的なパワー。 彼女に惹き付けられた世界そのものがよく分かりました。 全てのカメラマンが見るべき映画。素晴らしいの一言。 [ビデオ(字幕)] 10点(2010-03-27 22:16:30) |
6. おくりびと
必要な時に、さり気ないコミカルさが重さを和らげ、必要な時に、凛と空気張る演出が、とにかく素晴らしかった。 様々な思いが重なりながらも、人のすばらしさ、よろこび、かなしみ、何より生を感じられる内容は、日本人特有の美さえ感じさせてくれた。 文句無しの良質な映画でした。 [地上波(邦画)] 10点(2010-01-15 13:13:18) |
7. マグナム・フォト 世界を変える写真家たち
普通に生きていて、マグナムの内部や、彼らの作品との関わり方を見る事は不可能に近い。 マグナムが築き培い、その上で語られてきた神話が事実であり、全世界の歩みを変化させ、地球の永遠の記憶に「写真」というカタチで残して来れた凄さが、この映画で理解できました。 改めてマグナムの考え、志し、存在の素晴らしさを感じながら、写真の力をより信じられる内容でした。 そして、何よりも彼らが語る言葉の一つ一つには極めて深い意味が込められていて、心と胸の奥に重く響き渡りました。 これから何世紀も時代は進み、どれだけ大きな変化が訪れても、マグナムの存在意義は普遍であると、そう感じる作品でもありました。 この作品を見れた事に、ただただ感謝します。 [映画館(字幕)] 10点(2009-12-27 22:57:22) |
8. カーズ
ここ数年、最も心に響いた映画です。 「車の世界」というのは、ディズニー作品の中では異色の設定ですが、 伝わる感動は往年の輝いていた頃のウォルト作品の意思が垣間みれます。 仲間の大切さや相手への思いやりなど、人は一人では生きていないという、年代も性別も関係なく大切にしたいテーマを、しっかりと、上手に、そして面白くまとめ上げたスタッフに心からの拍手を贈りたいです。 キャラクターの魅力もさることながら、見終わったあと清々しい感動に包まれる近年まれにみる大傑作だと思います。 [映画館(吹替)] 10点(2009-12-04 17:53:42) |
9. ヒトラー 最期の12日間
第二次世界大戦末期、ベルリン墜落に至るヒトラー最後の時間を映像化した作品。 今作のタイトルからはヒトラー1人の生き様だけを描いたように連想されますが、 内容はヒトラーによって人生を破壊された被害者達を丁寧に描き、 戦争の無意味さと命の価値を問う素晴らしい内容でもありました。 その事を踏まえた上で、ヒトラーという狂気が、何百、何千万の死者を生み、 半世紀を超えても尚、哀しみを刻み続ける点にも重きを置いた価値ある作品だと思います。 同時に、この映画は、今一度改めて世界は狂気を知るべきだと提唱しているようにも感じました。 私自身はポーランドにあるアウシュビッツ、 チェコでは世界初のナチスによる絶滅収容所へ行き、心が凍る地を感じてきました。 そして、ドイツで出逢った20代のドイツ人青年の「過去を恥じる」と語った言葉から、 戦後60年以上経ち、ヒトラーによってどれだけ多くの人が苦しんだか胸が詰まった思い出があります。 この映画を見た後、ドイツ人青年のその時の何とも言えない寂しい表情を思い起こしました...。 1945年、第二次世界大戦末期のドイツを余す事無く繊細に描き切っているリアルな映像と、 すぐ目の前で息づかいが伝わって来るようなキャストの演技力にも驚かされます。 ワイツゼッカー元独大統領の言葉にもある「過去を思い起こす事が平和を作り出す」の意味を、この映画は見事になし得てもいます。 評価は文句無しの満点を付けさせて頂きます。 [DVD(字幕)] 10点(2009-11-29 19:58:26) |
10. ホテル・ルワンダ
難しい話は抜きにしても、 実際に起きたジェノサイド、そこで生きた人たちを映画を通して見れると同時に、 ポール・ルセサバギナという人を知る事が出来た事は、 個人として、今まで映画を見てきていて良かったと思いました。 誰かを本当に愛する強さが、どれほど人を強くし、 世界すら手の届かない「人」が行う最悪な虐殺行為の中でも正しい事を見極め、 実行する勇気を持つのも、また「人」なのだと教えてくれる素晴らしい映画です。 [DVD(字幕)] 10点(2007-08-28 17:37:42) |
11. ブラザーフッド(2004)
《ネタバレ》 今作は、朝鮮戦争を描きつつも、南と北問題を「同胞(同族)問題」と捉えて制作されている。 すでに、「JSA」「シュリ」で南北対立の疑問と問題が描かれている様に、38度線を境に敵対し、同族が引き裂かれた朝鮮人(および在日朝鮮人)の想いを、韓国俳優の笑顔に見とれた人たちには到底理解できないのではと疑ってしまう。 現在、韓国の若者の中で2度と戦争を望まない声と、北との関係に時間をかけ対話によって解決を行おうとする動きが出てきている。 それは、植民地支配、戦争、反共軍事政権を経験し、57年掛けて国民による民主化を得てきた想いが実っているように感じる。 ほぼ同じ時をえたはずの日本は過去の戦争と向き合う事をせず、無視し続けた結果、「戦争はしないが、戦争を最大限に支援する国」へと成り立たせた。 日本のマスメディアは韓流ブームを盛り上げる前に、韓国の、いや朝鮮半島の歴史と想いを知る事(知らせる事)の方が先決で、やるべき事だと私は思う。 テレビ取材に答えた、ある韓国人は 「ドラマ一つで、溝が埋まるなら良い事ですね」と語った。 この「溝」という言葉に気づく事が大切なのである。 「憲法9条改正案」「制裁」「悪の枢軸打倒」。 第二次朝鮮戦争を引き起こし兼ねない言葉の中で、 もうそろそろ日本人が二度と戦争をしたくなくなる、そんな映画が作られても良いのではないだろうか? 「ブラザーフッド」は、韓国人の2度と戦争を起こさせない願いと、 今、映像として自分たちが伝えなければならない事、問題を捉え考える事を見事に描いている。 (「シルミド」が社会現象になる所からも、国民の想いが見て取れる) この作品は、 日本人である私に、そんな問題を考えさせてくれた作品だった...。 [映画館(字幕)] 10点(2004-07-06 02:51:58) |
12. 世界の中心で、愛をさけぶ
《ネタバレ》 大人になった現在の映像を落ち着かせたカラートーンにし、過去の出来事を鮮明な映像にした事により、描くべきメッセージが強く前に出ていた。細部までこだわった演出は素晴らしく、多々私の目をひいた。例えば、サクが放心した状態で歩いている横を、明るい祭りの列が交差する場面。残酷なようだが「自然に時は流れている」と感じさせる。亜紀がピアノを弾く場面での雨の日の暗さが、より「切なさ」を伝えてくれたり、台風、ウオークマン、飛ばない飛行機など、過去と現在に設定した「同じキーワード」を盛り込ませることにより、いくどなく今昔を往復する物語を違和感なく見せてくれたりなど・・・。 だが、この作品の最も評価すべき所は、サクと亜紀の立ち居値にあると思う。常に、亜紀はサクより数歩先を歩んでいて、「死」という現実に恐怖しながらも「理解し予感」している。対してサクは、「ありえない事」を受け入れられず、ラジオに「元気になった」といった嘘の手紙を投稿したり、若さゆえの行動で飛行場へ亜紀を連れ出してしまう。お互い「愛情」の比率は同じであっても、亜紀とサクの「現実」の比率は違っていたのだ。サクが、等身大の高校生だからこそ、素直に共感できたんだと思う。 最後に、オーストラリアの地で、最後の亜紀のメッセージを聞くサク。「あなたは、今のあなたを生きて」。全ての答えがこのセリフに詰まっている。聞き終えたサクは、彼の中の「世界の中心」で、亜紀の思いを大地と風に舞わす。この映画が「哀しい物語」だけでなく、「再生の物語」でもあることに、改めて感動させられる・・・。私の映画鑑賞史上、最も泣いた作品。 10点(2004-06-08 01:44:10)(良:3票) |
13. ビッグ・フィッシュ
《ネタバレ》 見方や感じ方を少し変えれば、誰の人生にも「最高の瞬間」が沢山あるんだと気づかせてくれる作品。誰の人生にも「お伽話」が存在することを教えてくれる作品。全ての時間が「至福の時」になることを見せてくれる作品。そう、例え死ぬ瞬間が迫っていると気づいていても・・・。見終わったとき、私は大粒の涙を流していた。父と息子の感動話に?。いや、それもあるが、少し違う。多分・・・「人生は、幸せに生きるためにある」を学んだからだ。ラストで、自分の息子に、5メートルもある大男の話を語りつないでいたウィル・ブルーム。父親もそうであったように、日常の中に「永遠の幸せ」を見いだしている映像に心から感動したんだと思う。・・・生きる事に精一杯で「時が止まったこと」にも気づかない今の自分。美しい映像と共に、やさしく「現実は夢の無い日常」ではなく、「あなたの人生もお伽話なんだよ」と語りかけてくれた映画・・・。劇場で、場内が明るくなっても席を立てないほどに感動しました。 10点(2004-06-01 02:37:49) |
14. ジム・ヘンソンのストーリーテラー<TVM>
世界の童話を語るストーリーテラー。 見た事のない不思議な世界と心に訴える教訓、優しくて恐ろしい物語の数々。 幼き私は、彼の語る言葉の一つ一つに魅了され虜になったものです。今では無くなりつつある、美しい手作りのセット、何人もの人が動かすクリーチャー達。CGではなく手造りならではの存在感と空気感は言葉で表せないほど素晴らしい。 全9話で締めくくられているテレビ映画ですが、放映時、一月に1話放映するかしないか、という異例の作品でもあり、ジム・ヘンソンチームの並々ならぬ拘りを映像から感じ取ることが出来ます。 私が見た全ての映画の中で、これほど「完璧かつ美しい映像美」には、未だ現在出合った事はありません。 究極のTV映画。そう言い切れるほどに、私にとって大切な作品です。 [ビデオ(字幕)] 10点(2003-12-25 17:31:48)(良:1票) |
15. ルディ/涙のウイニング・ラン
夢を実現させる為に必要なことは「努力を惜しまぬ事」、「自分を信じる事」です。この作品は2つの大切な事を気付かせてくれます。そして、夢を叶えた時、本人が、「人の人生は、多くの人によって支えられている」、そう感じる事ができれば、本当に意味のある時間を過ごした事になります・・・。何をするにせよ、自分も、友人も、親も、環境も、今この瞬間も無駄にせず歩む事、・・・それが一番大切なんです。 10点(2003-10-21 15:21:44) |
16. ライフ・イズ・ビューティフル
この作品が公開された時、「ホロコーストを誤って伝えている」、といわれていましたが、今作は「偶然」負の時代に「恋愛をし」「結婚し」「子供が生まれた」「愛情深い父親」が主体であり、ホロコーストは世界観でのみ描かれています。「ホロコーストの伝え方」に疑問があれば、自ら進んで歴史を学べばすむ事です。映画一本見て「戦争を理解する」なんてこと自体、不可能なんですから・・・。今作は「どんな時でも、深い愛情を絶やす事無く、素晴らしい人生を・・・」のメッセージを感じる事ができる素晴らしい作品です。それだけは、間違いないと思います。 10点(2003-08-14 18:15:11)(良:2票) |
17. 美女と野獣(1991)
《ネタバレ》 全ての映画の中で、最高に感動した作品!!。ディズニーマジックによって所狭しと動きまくる、コグスワース&ルミエールの憎めないところや、ダンスシーンで素晴らしき歌を聞かせてくれるポット夫人。忘れてはいけない、自動まき割り機を起動させる重要なキャラ、チップ!(←カワイイ!)。周りを固める個性豊かなキャラクターの魅力が活かされつつ、「こころを信じれば、愛が見える」のコピー通り、ベルと野獣の純粋で、素敵なラブストーリーには、心から感動しました。随所に入る挿入歌も素晴らしい曲ばかりで、映像もため息が出るほどに美しかったです・・・。中でも、ベルと野獣のダンスシーンは永遠に忘れる事のないシーンで、涙が止まりませんでした・・・。愛情と、純粋な心を描いた最高の一本です。 10点(2003-08-13 04:35:10) |
18. プライベート・ライアン
意味のある戦争映画を描くためには、ヒューマニズムは絶対であり、さらに、映像のリアリティも追求されてきた昨今・・・。ここまで「戦場を感じさせる」映画は今まで無かった。もはや、誰もが「戦争はいけない」と理解出来ているはずだし、繰り返したくないと願っている(しかし、第二次大戦後、戦争もしくは紛争は一度も無くなる事がなかった)。だが、どれだけ「戦争の恐怖」を語ったとしても、実際に感じる事は出来ない(勿論、感じたくない)。その恐怖を「映画」という媒体で疑似的に感じ取れた今作の意味は量りしれない・・・。劇場で見た、最初のオマハビーチの映像は「想像を超えるモノ」で、「恐怖」のあまり体が強張ったのを覚えている。そして、圧倒的な映像に留まらず、「8人の命を賭けて、1人の命を救出する意味」という「矛盾」も丁寧に描いている。ただ、真に素晴らしいのは、大尉が元「先生」だという点で、「教え育てる人」が「銃を持ち、人を殺さなくてはならない」という、「戦争の矛盾」についても語っている部分だろう。そして、与えられた「命」と「人生」の重さを諭してくれる、年老いた「ライアン」のセリフに胸打たれる・・・。つくづく、銃で人を撃たずにすむ「現代」と「(平和になった)国」に生まれた事を最高に幸せだと感じずにはいられない・・・。 10点(2003-08-12 04:41:53) |
19. パッチ・アダムス
この作品ほど、心から共感し、学んだ映画はありません。初めの精神病院でルームメイトと心を通わせ、「他人から学び、尊敬する事」を知り・・・。指の謎々で、「人の見ないものを見ることの重要さ」を学ぶ・・・。そして、笑いを治療に取り入れ「生の質を高める」という考え・・・。子供達の部屋で笑いを振りまくシーンには、心が震えました・・・。さらに、ラストのパッチの演説で、「人の心の素晴らしさ」を教えられる。・・・「生命の奇跡に無感覚にならぬように」・・・。只、笑い合うのではなく、「愛情」と「(物事を柔軟に受け止め、見れる)知識」の大切さが盛り込まれたストーリーは「最高」としか言いようがない・・・。EDクレジット曲の歌詞も素晴しい!!。・・・とにかく、泣いた。 10点(2003-08-10 03:16:57)(良:1票) |
20. 太陽の帝国(1987)
《ネタバレ》 子供の頃、リアルタイムで見たので、主人公に感情移入しっぱなしでした。戦争という激動の時代にのみ込まれながらも、少年の心を失わず生きてゆく主人公の姿に、とにかく感動しました。ラストの放心した少年が、両親に会うシーンには涙が止まらなかった・・・。音楽も素晴らしく、ジョン・ウィリアムスのスコアは、映像と共に心に響きました。 10点(2003-08-07 04:12:38) |