1. 東京の宿
ここのシーンは当時きっと、館内大爆笑だっただろうなあ、と想いを馳せるのが、小津映画を観る時の習慣になってしまった。それほど小ネタが(たぶん戦前の作品のほうが)多い。これなどは、彼の作品群の中でも人気の無いほうだと思うが、それだってもう70年近く前のものだし、テーマが現在とそぐわないのも、いたしかたないところでしょう。「何年(生)?」「〇〇!」などは、個人的にさりげなくいい感じでツボを押すのです。 5点(2004-03-12 16:03:19) |
2. その夜の妻(1930)
《ネタバレ》 この刑事さんには、転職をすすめます。 4点(2004-03-06 21:46:40) |
3. 東京の合唱
《ネタバレ》 同窓会で、一人遅刻してくるところとか、ホントにうまい。ああいう発想、どこから湧いてくるんだろう。 8点(2004-03-04 15:59:53) |
4. 駅馬車(1939)
これがJ・フォード作品、初体験です。今まで何度かトライしてきましたが、そのたびに途中で眠りこけてました。映画の密度が濃すぎて、自分の脳の回転がついていけないのです。で、やっと最後まで観れたのですが、一言で言って、凄すぎです。名だたる監督たちが、賛辞を惜しまないわけが、ちょっとだけ解りました。これから、何度も観なおして、少しずつ自分のモノにしてゆきたいです・・・。 10点(2004-02-27 17:00:21) |
5. 大人の見る絵本 生れてはみたけれど
《ネタバレ》 兄弟の行動が結構エグい。彼等が学校に行かなかったり、習字で、先生から甲をもらったが如く偽造したのは、自己保身からだ。酒屋の小僧さんを買収して、いじめっ子に仕返しをしたり、活動写真見たさに、金持ちの子供に雀の卵を差し出したり(子供の間でやり取りされるあの卵は、お金の役割を果たしていた)、彼等なりの社会での地位の獲得に、実に敏感に、幼いながらもバランスを取ろうともがいている。そういった前フリから考えると、ラストの父親との和解は、あきらめや空腹から来るものではなく、気づきから来た(正確に言うと、始めから知っていた)んだと思う。自分たちの行動と、父親のそれとは、根本が同じであったことに。そしてどうやらそれは、生まれてきた以上、逃れられそうにないことに。 8点(2004-02-14 18:34:30) |