1. 早春(1956)
どこの会社でも、物凄い牽制球を投げる奴っていると思うけど、これはビーンボールでしょう(笑)。名優、加藤大介と、三井弘次の酔っ払いっぷりには、時の経つのも忘れて見入ってしまいました。(ここからちょいネタバレです)それにしても、不倫嫌いな筈の小津監督が、当の金魚ちゃんを一番生き生きと描いていたのには、意表をつかれました。 6点(2004-03-13 09:33:28)(良:1票) |
2. エデンの東(1955)
《ネタバレ》 3000$の指輪を川に捨てることによって父親を許す、というアブラの発想にびっくり。コロンブスの卵ってこういう事を云うんでしょうか。そんな彼女の信念が、あの父子を救済できたのだと思います。自分がよく行くデータベース・サイトでは、CASTの一番上に彼女の名がありました。実は主役は、J・ハリス?!( 自分は、そう認識しています。) 10点(2004-03-12 16:55:08) |
3. サンセット大通り
原作は、ラテン・アメリカ文学の・・・と言われても、素直に信じてしまいそうなストーリー。妄想が、すでに半分亡霊化している。数十年かけて、二人で築き上げてきた狂気の壁。ジョーは、いつの間にかその一部に塗り込まれてしまっていたんですね。北野武監督が撮ったら、あの執事の愛を、一途で純粋なものとして描くのかな、なんて思っちゃいました。 10点(2004-03-12 03:19:53) |
4. お茶漬の味
いくらなんでも、お茶漬け食べて、はい仲直りっていうのは安易すぎるだろー。ところで、笠智衆の登場の仕方にはビックリしたなあ。これは見てのお楽しみ。そして、彼が営む○○屋の名前が「甘辛人生教室」・・・うまいこと言うもんだなあ。 5点(2004-02-11 13:28:18) |
5. 隠し砦の三悪人
丹念に摺りこんだ墨汁をたっぷりとつけ、力強い筆捌きで、心に何の迷いもなく、一気に書き上げたような作品。最高傑作とまでは言いませんが、全盛期の作品であることに間違いは無いでしょう。それにしてもタイトルが今いち釈然としません。「三悪人」って、三船、千秋、藤原のこと? 別に悪人じゃ無いと思うけど。それとも、何か隠された深い意味でもあるのかな・・・。 8点(2004-01-22 22:08:33) |
6. へそくり社長
ドジョウ救いを奥さんに禁止されている社長が、まわりに乗せられて(というか、乗りたくってしょうがない)ついに踊り出す。サッと、ちょびヒゲセットを差し出す秘書(持ち歩いてるんかいっ!)。また、踊っている時のうれしくってしょうがない表情が絶品。決して、笑いの連続というわけではないし、対象年齢が相当高いので、万人にお薦めというわけにはいきませんが。 6点(2004-01-18 14:30:20) |
7. ワーロック(1959)
「誰が一番強いのか」が従来の西部劇のテーマだとするならば、この作品は「何が一番大切か」まで、押し進めたと言えるでしょう。別の言い方をすれば、「悪者は撃ち殺してもいいのだ」から「それじゃ結局のところ何の解決にもなっていない。同じ穴のムジナだよ」と、極めて人間らしく(と、信じたい)まとめ上げた良品だと思います。それがカタルシスを産んでいないのは、ちと残念ですが。でも、これはあえてそうしたのでしょう。ヘンリー・フォンダを格好悪く描こうと思えば、そう出来た筈ですから。これを作った国が、後にベトナム戦争や、イラク戦争を起こすとは、皮肉と言う以外に・・・。 7点(2003-10-05 15:26:45) |
8. 生きものの記録
《ネタバレ》 人災をあれほどまでに気に病む老人に、最後まで違和感を拭いきれなかった。賛成派(?)の志村喬様も、あの後ブラジルへ移住したとは、とても思えず。 5点(2003-08-12 18:49:47) |
9. シンバッド七回目の航海
ハリーハウゼンの「特撮が好きで好きでたまらない」気持が、痛いほど伝わってくる。もうそれだけで、観ているほうは、幸せな気持ちになれるのです。 7点(2003-08-06 04:58:20) |
10. どん底(1957)
山田五十鈴が壮絶。世界の三船もタジタジでやんす。 9点(2003-08-02 22:20:38) |
11. 現金に体を張れ
「人生は太く短く生きようぜっ!」というキューブリックの熱いメッセージが込められた作品(嘘) 8点(2003-07-31 00:56:01) |
12. 突撃(1957)
《ネタバレ》 ラストが激しく不満。あのオッサンのMCじゃ、誰だって「この娘はヌードダンサーか、売春婦だな」と思うでしょう。歌自体も「泣く程のモンかよ」ってカンジでした。カーク・ダグラスはカッコ良過ぎです! 上司にしたい男NO.1間違い無しですね。 6点(2003-07-30 20:11:40) |
13. ベン・ハー(1959)
超弩級。カットの多くが崇高な宗教画のよう。どこまでも奥行きのある絵造りには脱帽するのみ。 10点(2003-07-29 14:04:02) |