1. カビリアの夜
有名な・撮と同じ頃の作品ですが、すごく魅力的な、フェリーニの映画の中でも特に好きな映画です。その頃のローマの町の感じや、人々の空気、営みやなんかが生き生きと描かれています。ジュリエッタ・マシーナはもちろん、共演のフランソア・ペリエも(私的には)魅力的でした。何度も観たくなる映画。 10点(2002-07-06 02:02:59) |
2. 真夜中のカーボーイ
感想を書くためにこの映画のことをよく思い出してみた。ニルソンの「うわさの男」のほうではなく、インストゥルメンタルのほうのテーマ曲と共に、あの映画が生生しく甦って来た。その頃のニューヨークの寂しさ、人々の孤独感、主人公二人の、行き当たりばったりの毎日、でももがいていて、救われなくて…その頃に生きていた訳でもアメリカをよく知っている訳でもないけれど、その全体の寂しさが切々として、自分自身の物として伝わって来る。こんな寂しい青春の時期を、誰もが持っている、持っていなくても、潜在的に知っている。だからこの映画は軽軽と時代を超えて、観る者の胸に訴えかけて来るのだろう。 10点(2002-07-06 01:43:15) |
3. ドグラ・マグラ(1988)
感想の方が一人なのは寂しい。これは高校生の頃観て、夢中になって一時期、異常にとり憑かれました。夢野久作の原作は、通読していないので何とも言えませんが、私は良く出来た、(独創的な、)いい映画だと思うけどなぁ…。主役の(名前が出て来ない!)俳優も桂枝雀も力が入っていて、奇妙な、ちょっと新劇みたいな演技だったけど、そこが、夢野久作の原作の、いかがわしい感じ、妖しい感じをよく、自分なりの方法で(松本俊夫が)表出し得ていたと思いますよ。(しかし松本俊夫は今頃どうしてるのだろう…) 10点(2002-07-06 01:16:43) |
4. コレクター(1965)
他の人の評価を読んでいると、リピート再生にはあまり耐えられないように書かれていますが、私は5~6回以上観ました。(笑)と言うのも主役のテレンス・スタンプにイカレてしまったので、彼のこまやかな、そして独特の演技は、噛めば噛むほど味の出る、スルメのようですよ。主人公フレディの、先進的な流行や進歩的態度、インテリに対する怒りや恨みや嫉妬の狂気じみた感情を、まるごと、そのものとして演じているように思えました。共演のサマンサ・エッガーは、この映画以外では名を知らない女優さんですが、最後の死ぬ所はほとんど、演技を超えてました。ほんとに死んだとしか思えなかった。 10点(2002-07-06 00:55:34)(笑:1票) |
5. タイタス
この映画くらい賛否の分れる作品もあまりないのではないでしょうか。私はCSで途中から観たので、(タイタスがローマに凱旋して、タモラがローマ皇后になる所から)、あまり大見得切っては言えませんが、非常に面白い、いい映画だと思います。もちろん好みは人それぞれ分かれるので、誰にも奨められる作品じゃないかも知れない。そしてこの作品に対するいろんな批判、不平も聞いたけれど、なんだかそういう諸々の問題も包含してしまうくらい、この作品は力のある、いい映画だと言いきってしまっていい程の魅力があると思う。アメリカでも(少なくとも最初は)不評で、悪趣味だとかいろいろ言われたらしいが、けっして懲りずに、もう一度いい企画を持って映画を撮ってほしい(この映画の女性監督に)。 9点(2002-07-06 00:36:48)(良:1票) |
6. ショー・ミー・ラヴ
CSで途中から観たのですが、(アグネスの誕生パーティー辺りから)、思わず知らず引き込まれて夢中になって観てしまいました。何の奇抜なエピソードもなく、たぶんフツーのスウェーデンの田舎の町の女の子(や男の子)たちの実態なのだろうけど、なんでこんなに面白いんだろう?という感じです。自然体でありふれてるのに、魅力的な映画。とにかく主役(の一人)のハスッパ系の女の子が良かった!そしてこの映画が初長編監督作品だという、監督もすばらしいと思う。次回作が観たい。 10点(2002-07-06 00:18:55) |